キース・ハリソン | 坂入 縁 |
明星 夜空 | エレナ・ドラグノフ |
Sion・Forsyth | ネヴェルヴァ・S・イグリア |
蕪木 千歳 | ジェントル |
平山 平治 | 縺輔¥繧峨□ 郢ァ繧?ス |
少年 | 少女 |
エレナ・ドラグノフ>
【所持品】なし (9/6 22:25:56)
キース・ハリソン>
【持ち物】盾のストラップ お魚骨のキーホルダー (9/6 22:26:44)
Sion・Forsyth>
【持ち物】手作りのお弁当 (9/6 22:27:12)
ジェントル>
【持ち物】スマホ、ハンカチ、折り畳みナイフ (9/6 22:29:37)
坂入縁>
(持ち物)スマホ、ペン、メモ帳、参考書 (9/6 22:29:42)
サクラダキョウ>
持ち物 ココア (9/6 22:30:16)
因(ゆかり)>
■君達は気が付くと日常に溶け込んでいた。中学生と思しき学生服に身を包んで、さっきまで授業を受けていたのと同じように、本能的に、授業を受けなければならないと気が付くだろう。中学生時代の君達の姿がヒーローになった頃の姿と異なるのならば、君達は中学生時代の君達の姿に成っている事だろう。違和感は覚えようともそれを追求する気には成らない。それが当たり前であるという認識はどうやっても拭いきれないのだ。眠たい授業、くだらない友人との馬鹿話、些細で取るに足らない未来への不安、何処にでもあって、今はもうない当たり前の日常、そのまま時間は無情にも進んでいく、あまりに長くそして短く感じるいつかの見たはずの日々に徐々に沈む太陽が終わりを告げる様で、ただ少しだけでも人の存在を感じていたいと思わせる。それでいて、帰路を辿る足取りは重く、何を思ったのか君達は帰路を外れて裏山に至るだろう。■誰にでもきっと落ち着ける自分だけの秘密の場所があるはずで、彼にとって、…否、君にとってそこは唯一とも呼べるほどに落ち着ける場所なのだろう。すっかり暮れた日はもう見る影も無く、堂々巡りの自家撞着と葛藤と劣等とその他諸々の感情に浸った無意味な時間の経過を星空が囁くように瞬いている。そろそろ、帰ろう、と芝生に落ちつけていた腰を持ち上げた途端に、空に浮かぶ満月が歪んだのを君は認識した_____その瞬間だった。瞬きをした瞬間に月を映していたはずの君の瞳には誰かも解らない何者かが立っていた。それは本能的に人間ではないと感じ取れる事だろう。しかし、君は何故か彼女の事を知っている、君がもしも元の世界で愛している誰かが居るならばその相手に感じるのとまったく同じ感情が、もしくはそれをもっと純粋な好意に変換したような感情を抱くだろう。『■■■■■』どこの言語化も分からない言葉を囁いた彼女は、君に何かを伝えようとしているらしい。落ち着いたまま、君と云う存在を認識しそして理解しようとした彼女は君に歩みを進める。_____【 ▶ 未来を選択してください。 】 (9/6 22:32:06)
エレナ・ドラグノフ>
■『え、えっと……待って、待て、待ってくれ。オマエのそれじゃあ、何を言ってるやら伝わらないし……。っていうか、こっちからだって話が通じてるのか……どうだか。』この子は、私に何を口にしているのだろう。何を要求しているのだろう。それは良く伝わらなかった____日本語でも、多分母国語でもないだろうと思う___けれど、どうにかして理解しなければならないものだとは感じられた。■『文章だとか、分かるか?私から話してることは一方的にでも伝わるなら、そうだな……1回頷いてくれ。』■言いたいことを何とか文章で表してくれないかと伝える。また、【こちらの話は相手は理解出来ているのか】について確認を求める (9/6 22:39:38)
》因(ゆかり)>
■ふむ、彼女は何も理解していないのだろう、たどたどしく、あーとかうーとか、言葉に成らない言葉を繰り返している。まるで理解していない表情のままだが、口の動きを真似て、君の言語を繰り返そうとしている事だけが分かる。
エレナ・ドラグノフ>
■『……う、これはなかなか強敵だな。何か、行きたい場所とかはあるか。それとも、何か欲しいもの、とか。そんなものはあるかな。』はて、どうするべきか。いきなり巡り会ってしまった彼女は、頑張って自分の言葉から何かを後追いしているかだけは分かる。しかし、その意味がわからないからペケだ。コミュニケーションというのはキャッチボール、玉が帰ってこないんではどうしようも無い『えー、と。分かるかは分からないが……とりあえずこう。ん。着いてきて欲しい場所とかがあるなら引っ張ってくれたらいい。』■『彼女』の手を握り、ボディランゲージを混じえながら、【何かあるなら連れて行ってくれ】という旨だけでも伝えられないだろうか。 (9/6 22:49:38)
》因(ゆかり)>
■なるほど。エレナは彼女を『理解しようとする』で合っているね?
》エレナ・ドラグノフ>
■それで構わないよ
因(ゆかり)>
■彼女を受け入れる…否、理解する選択した君のそれからの日々はあまりにも数奇な物だった。学校で日常を垂れ流し、足早に裏庭に行っては彼女と会い、彼女が何者であるかを理解しようとした。使う言語形態も違えば感情表現も異なる彼女を理解するのはまるで幼児が両親の仕草や言語を真似て身体に擦り込んでいくのに似ていただろう。それにはあまりにも時間が掛かり過ぎた、君が彼女に抱いた感情を加速させるにはどれほどの牛歩だろうと事足りるほどに、足りすぎるほどに君達は同じ時間を共にしただろう。その末に、彼女はややぎこちなくも君の話す言語を覚え扱えるようになった。君は、この長い時間彼女と過ごしながら徐々に自分の置かれた状況を理解し始める。ぼーっとする度に現実世界の君の人格が「これは誰かの記憶を追体験させられている」と理解できてしまうだろう。■それでも君はふと我に返る、否、ふと我を手放すと衝動のままに彼女を知ろうとしていた。彼女が持つ言葉を話せなくとも彼女が書いた文字を正確ではなくとも大体の意味を感じ取れるほどに翻訳できるようになった。『 ね、ひ さしぶりの ウラニ ワ いき たい 』 彼女は何処か寂しそうに君がよくそうしていたように笑うだろう。____________そこで、君は彼女の全貌を知る、君達がどうしてあの夜、あの裏庭で出会ったのかを。 (9/6 23:21:22)
エレナ・ドラグノフ>
■『裏山か。ああ、いいとも。』構わないよと答えた。それは_____その仕草が、あまりにも既視感があったからで。裏山に言ってもいいよと答えた。ああ、久しぶりに行こう。そうだ、私の秘密の場所、思い出の場所に______彼女と一緒に。そうだ。それがいい、それが当たり前の日常のはずじゃないか。なのに、なんでこんなに____私が手を引く誰かが、まるで昔は別の誰かだったような気がしてしまうのだろう____『でも、随分急な話だな。私だって暇じゃない____なんて意地悪な話はしないが、びっくりくらいはした。』■【裏山に向かう】と同時に【なぜ誘ったのか】は先に問いかけておきたい (9/6 23:31:46)
》因(ゆかり)>
『 しってほしい わたしの こと あと このあ との こと 』彼女は控えめに君を見つめながらそう囁く。なぜ今になってそうしたくなったのかは分からない、あくまで今の君には。今の”ただの人間の少年”である君には。
エレナ・ドラグノフ>
■『なら、しょうがないな……。全くもって、しょうがない。じゃあ、知りに行ってやるよ。私はその……なんだ。いわゆる、こう____』恋だとか、愛だとか。そういう言葉で表すのは少し躊躇われた。だから、改めて言い直しておこうと思う。『オマエの、味方でいてやる。オマエがもしかして、これからとんでもない事をしでかすとしても_____オマエがもしかして、これまで大変なことをしでかして、それを今から知りに行くんだとしてもさ。』ああ。私は私なりの正義を、今に限っては裏切るとも。こんな風に心に抱いている甘酸っぱい気持ちは、少し苦しくて、本当に優しいこの気持ちは、裏切るわけに行かないだろう。私は____誰も彼もの味方にはなれなくとも、今は彼女の味方をすると誓うとも。だってきっとそれは______『オマエを今好きだって話だけは、とにかく変わらないものなんだから。』■【改めて、彼女の行きたい場所、したがって裏山に向かう】 (9/6 23:50:07)
因(ゆかり)>
■裏山へと共に歩みを進めた君達は耳を疑う事だろう。『 か んじょう を サヨナラ させる ために きたの 』彼女はそのまま淡々と語る。あの日君達が出会った裏山で、あの日君達が出会った意味を。彼女は月の裏側から来たのだという。それも物理的にではなく、次元的に、理解するのに随分な時間を要した君は門限も何もかも気に成らない程に必死に彼女の言葉を読み取ろうとした。酷く短絡的にとらえるのなら、感情が電波の様に遠くへと流れ出して、その感情は彼女たちの種族にとっては毒なのだという。その毒の根源である感情を抱くこの惑星の生命を減らす為に彼女は派兵されたのだという。もう何度も任務の報告を誤魔化して何年も君といた彼女はもう誤魔化しきれず、一時的に帰還しないとならないらしい。■彼女がなぜ君に懐き、君に執着していたかも彼女は打ち明けるだろう。君が、空っぽだったからだ。当たり前の日常、激しい喜びも絶望も無い"人間の少年"だったからだ。非日常から最も遠かった君から、彼女は毒を感じなかったのだという。しかし、彼女は、そして、君も同じく、この時にはもうお互いに感情を抱いてしまった。それは君と彼女が互いに少しずつほんの少しずつ感情を、毒を、抱いたからに他ならない。少量の毒を摂取し続けて彼女には耐性がついてしまったのだ。それだけならよかった。しかし、そうじゃなかった___君と云う人間の少年に彼女は、 “毒” を抱いてしまった。 彼女が帰らなければおそらく彼女ひとりとは比較に成らない数の派兵が行われると言う。しかし、彼女が帰れば、毒に侵された彼女は廃棄されるだろうと彼女は言う。君はこの頃、高校生活を終える間際だっただろう。たった齢17,8の人間の少年である君が、彼女か、世界か、の選択を迫られていると気付くころには空はもう白んでいただろう。_________________【 ▶ 未来を選択してください。】 (9/6 23:58:12)
エレナ・ドラグノフ>
■『……そう、か。オマエはなら、私たちが居るとそれは有害で、私たちを減らすべきで。そのためにこの場所に来て……それでいて、オマエは帰ったら廃棄処分、帰ってこないなら大量にお仲間が攻め込んでくる八方塞がり。なるほどそれじゃ、今のところはあんまりに手詰まりって訳だ。』これは参った。世界中を敵に回しても君を守る、なんて言葉を使う気はなかったし、それでいて、実行できる気なんてなかった。さっきまで味方で居るからなんて口にしていた時の想定ははるかに超えていて、大言壮語という他ないように思える。やめときゃいいじゃん。そんなふうに思ったし、言わなきゃいいなあと未だに思っている。『オマエは、どうしたい。私は……オマエが帰りたくないなら、一緒に居てやる。何、ニンゲンってのも捨てたもんじゃないし。オマエが帰ると口にするなら、そうだな……。どの道、オマエが居ないならいつも通りあんまり面白くない毎日、なんてものが続くわけなんだから_____』冗談なんか、こんな場所で口にするべきではないぞと、幾つも常識ってやつが声をかけてきて______『この際、上手くいかなかったら一緒に死んでやる。』
たとえ、これがくだらない問いかけでも。
たとえ、欺瞞にしか過ぎなかったとしても。
たとえ、無意味でも
『それでも_____オマエの未来ってやつは、オマエが選ばなくっちゃ、ダメだ。感情がどうとか、世界だとか、1回、もうそんな話じゃなくてさ。』
『こうしたいと決めたら、理由なんて気持ちなんて、みんな置き去りにしても構わねーんだぜ。』■【未来を君に問い掛けたい】 (9/7 00:20:23)
因(ゆかり)>
■彼女は考える、深く、深く、考える。しかし、君がしびれを切らす前に応えるだろう。『 ■■くんと いたい けど ■■くんとのさんぽのどうろも ひるねの こうえ んも なくなって ほしくない 』『 だか ら かえったら いってみ る ぱぱ と ま まに 』『ちきゆ に かえ り たいから サヨナラ に なりた く ないって 』『 だから だいじょぶ 』 きっと彼女はどの世界線でも、どんな選択肢を巡っても、君に、人間の少年にそう聞かれれば、そう応えるのだろう。何度でも、きっとそう応えるのだろう。
因(ゆかり)>
■世界を選んだ君は明け方のコンビニでノートを一冊買うだろう。そして、表紙に出来るだけ読みやすい文字で題名だけを記して彼女にそれを渡す。【つきにかえるまでにしたい100のこと】……それからの日々はまるで世界に嫌われてしまっているかのようにすら感じるほどに、目まぐるしく過ぎていくだろう。あんまりじゃないか、彼女ではなく、世界を選んだはずなのに、どうして世界はこんなにも知らん振りで進み続けるのだろうか。君は、彼女を愛していた、そして、だからこそ、君は世界を呪っていただろう。表裏一体の愛憎を抱えながら君はそれでも嫌いになり切れなかった。この世界にはあまりにも彼女との思い出があり過ぎる。道端に転がる石ころを彼女の住んでいた所ではどんな風に書くかも君は知っている。あれは■、あれは■■、あれは■、そして、あれは■■■、君の目に映る全ての物はもう、彼女との思い出の一部でしかなかった。それでも、君はまだ彼女にちゃんと伝わるようにその言語を描く事は出来なかった。ただ読み取る事が出来るだけ、何が違うのか、君には分からなかったが、それでも、彼女との日々が形に残るように必死に勉強を続けるだろう。>【地球の未来】を選んだ、もしくは選ばされた、……否、選ぶしかなかった人間の少年である君達
昨日は人の少ない田舎街まで貯金を使って車を借りて足を運び、二人で日帰りの旅行に行った。
一昨日は一晩裏山の近くの廃墟に泊った。彼女が人里から離れて生活する為に地道に集めてこの廃墟に運び込んだ家具ももうこれからは使われなくなると思うと、どうしようもなく不条理に打ちひしがれた。
今日は_______、今日は、彼女が帰る日だ。 彼女は月に返る為に学校の裏山で繭に籠り、夜を待っている。君は彼女の隣に居続ける事も出来た。しかし、どうしても、どうしても残したかった。君と彼女が此処に居た事を。今朝、廃墟を片付けている時に見つけたあのノートはもう、彼女の文字で埋まっていた。全部で綺麗に100のやりたいことが掛かれている。その全部が叶ったかは分からない。解読にまだ時間が掛かる君はそれを時間を掛けて理解したのだろう。
「てをつなぎたい」「■■くんのおともだちとなかよくしたい」「いっしょにしゃしんをとりたい」「おなじたべものをたべたい」「たくさんきもちをつたえたい」「もっときもちをつたえることばしりたい」「おとなになるのをみたい」「かぞくをしりたい」「かぞくになりたい」「すきなこともっとしりたい」「もうなかなくてよくしたい」「ふたりだけのなまえがほしい」「となりをあるけるようになりたい」「いつでもいっしょにいたい」「しゅうがくりょこうふたりでいきたい」「おこられたい」「なかれたい」「かなしいときにいっしょにいたい」「わらってるときも」「いっしょじゃないのはやだ」「いっしょにもっとわらう」「いっしょにとしをとりたい」「おじいちゃんになったらわたしもおばあちゃんになりたい」「いっぱいしりたい」「えいがをみにいきたい」「うたもいっしょなのをおぼえる」「またあしたってあしたもいいたい」「だいじょうぶだよっていうのがずっとわたしがいい」「ぎゅっとしたい」「しんぞうがうごくのかんじていたい」「おなじものをみてなきたい」「おなじものをみてわらいたい」「もっとわらいかたをおしえてほしい」「いっぱいやさしくしたい」「■■くんとおなじくらいいいこになりたい」「がっこうにいってみたい」「おなじだいがくにいく」「これをこいだとおもいたい」「これがあいだとつたえたい」「おふろにはいってみたい」「ぜんぶのはだをかんじたい」「きらわれたくない」「はなれたくない」「とけいのかぞえかたなんてわすれたい」「へんなゆめのはなしをしていたい」「なにもはなさないままとなりにいたい」「■■くんとはなれたくない」
全てを読み終えた君は滲む視界でノートを閉じようとした。そこで、101個目を見つけたのだ。最後のページに大きく。滲んだ文字で。君はそれを解読した瞬間に中学校の校庭に駆けていただろう。
「 かな らず かえって くる 」
(9/7 00:32:23)
エレナ・ドラグノフ>
■『____ああ、分かった。なら、頑張れよ。案外、上手くいったりするもんじゃないか、こういう大事な約束って、その割にあっさり。』それが……自己犠牲のセリフが別れの言葉みたいだなんて、どうして気づかなかったんだろう。いや、気づいていたから……止められなかった。彼女は多分月とやらに帰り、それから戻っては来ないような気がする。そんな確信めいた思いの中でいっぱい語り合い、いっぱいわかり合い、いっぱい思い出を刻んで、いっぱい別れを知って、いっぱい惨めな気持ちにもなった。誰も知らず、何も知らずに進んでいく世界を何かを呪いたくもあり、しかしそれでいて愛おしいと思えたのは君がいたからで。____そうだな 本当に、恋心なんてものはどうしようもない。『なら、待っていてやる!月がなんだ、この校庭からだって見えるじゃないか。思いっきり高い場所から、頑張ったら手が届いたっておかしくないじゃないか。だから、だから!!!!!!!』『すぐ帰って来ないと……本当に、迷惑だってんだよ馬鹿野郎!!!!!!!友達に自慢だってできないし、こんないい子と知り合えたんだぜなんて写真にも撮れないし、一緒にもいれない!!!!必ず、好き勝手にあれこれ言ってやった分言い返しに来いよな______!!!!』どうしようもないから_______どうしようもない場所に向かって、吠えるばかりだった。なんでもいい、棒を力任せに地面に突き立てる。校庭に、ただひたすらでかく、ちょっとやそっとじゃ意味なんて分からないようなくらいに線を引く。ああ、クソ、制服だって泥だらけ。私はこんな風に一生懸命に_____やるキャラじゃないのに、畜生。それでも、それでも_____彼女(アイツ)のヒーローにくらいは、なりたいんだ。
""""""""""""""帰ってこい""""""""""""
と。
月からだって、まかり間違ったら見えるようにと。
たった1人だけでも、君の無事を、君の帰りを
私は待っているともしかして伝われと_____ (9/7 00:50:19)
Sion・Forsyth>
◼️信託は使えますかーっ!! (9/6 22:33:34)
》因(ゆかり)>
■神託は使え…るね、使えるけど、使おうとするとまるで君は自分自身の状況を俯瞰するかのような感覚になる。ぼんやりと寝ぼけている様な感覚で、ああ、この子は「こんばんは、わたしの言葉は伝わっていますか?」と云おうとしているんだ、という事は認識できるが、ふと我に返ると現実と夢の境目が曖昧になるかのように、認識したその聲が現実なのかわからなくなるだろう。
Sion・Forsyth>
◼️「(ぼんやりと、霧がかったような、モヤが邪魔をしているような。どうしてここに居るのか、そんなことはどうでも良くて。今日のご飯は何だろうなとか、今日はお兄ちゃん、パパ、……あと、ママはどんな1日だったのかなって、思うばかりで。「こんばんは、わたしの言葉は伝わっていますか?」…きっと、そう言おうとしている。けれど、地に足がついていない様な、不思議でおかしな感覚。視界のグリッチ、魚眼レンズを覗いたみたいな。____食べ損ねたお弁当、作ってくれたママにちゃんと謝らなきゃ。)____こんにちは。」 (9/6 22:44:07)
》因(ゆかり)>
■彼女は君の言葉を聞いて、不思議そうにしてぱくぱくと君の真似をする。お、ん、い、い、あ、声は出ないものの君のその挨拶を繰り返そうとしている事だけが理解できるだろう。敵意が無い、ではなく、彼女は君を『理解』しようとしていた。
Sion・Forsyth>
◼️「(口を何度もはくはくと開いて閉じるあなた。きっとこんにちは、と返そうとしていることがすぐにわかりました。…そして、温かな「理解」。視界のグリッチなんて気にならないくらい、あなたは綺麗な人だった。なんとなく、あなたが身につけた蝶に親近感を覚えて、なんとなく、安心する様な。けれど、【危機察知】がほんの少し反応している様な。…そもそも、危機察知って、なんでしたっけ。)……わたしの名前は、シオン、といいます。あなたの、おなまえは?(できる限りゆっくり、口を動かす。愛に愛を返す様に、理解には理解を。私はあなたを知って、知っている、はず。けれど、あなたを理解しなければと、そう思うのです。あなたが歩をわたしへ進めるのならば、わたしもそうしましょう。)」 (9/6 22:58:40)
》因(ゆかり)>
■ほう、君も、彼女を『理解』しようとする、で間違いないね?
》Sion・Forsyth>
◼️うむ!理解を、します
因(ゆかり)>
■彼女を受け入れる…否、理解する選択した君のそれからの日々はあまりにも数奇な物だった。学校で日常を垂れ流し、足早に裏庭に行っては彼女と会い、彼女が何者であるかを理解しようとした。使う言語形態も違えば感情表現も異なる彼女を理解するのはまるで幼児が両親の仕草や言語を真似て身体に擦り込んでいくのに似ていただろう。それにはあまりにも時間が掛かり過ぎた、君が彼女に抱いた感情を加速させるにはどれほどの牛歩だろうと事足りるほどに、足りすぎるほどに君達は同じ時間を共にしただろう。その末に、彼女はややぎこちなくも君の話す言語を覚え扱えるようになった。君は、この長い時間彼女と過ごしながら徐々に自分の置かれた状況を理解し始める。ぼーっとする度に現実世界の君の人格が「これは誰かの記憶を追体験させられている」と理解できてしまうだろう。■それでも君はふと我に返る、否、ふと我を手放すと衝動のままに彼女を知ろうとしていた。彼女が持つ言葉を話せなくとも彼女が書いた文字を正確ではなくとも大体の意味を感じ取れるほどに翻訳できるようになった。『 ね、ひ さしぶりの ウラニ ワ いき たい 』 彼女は何処か寂しそうに君がよくそうしていたように笑うだろう。____________そこで、君は彼女の全貌を知る、君達がどうしてあの夜、あの裏庭で出会ったのかを。 (9/6 23:21:22)
Sion・Forsyth>
◼️「彼女」の名前を知ることはできない?それとも教えてくれない? (9/6 23:32:16)
》因(ゆかり)>
■この長い期間の中で、君は彼女の名前を知る時は来るが、人間が発音できる人語に翻訳しようと尽力しても、どれだけ語彙を搔き集めようとどれもしっくりくることはなかった。だから、きっと君は彼女の名前を呼べないだろう。
Sion・Forsyth>
◼️「(長い長い、時間。貴方がどこかへ行こうとするならば、はぐれない様に追いかける。わたしがあなたをつれて行きたいと思うならば、わたしはきっと、あなたの手を引いてゆっくり歩く。名前もわからぬ愛しい人。知らないことが罪であるかのような、知らないことに後ろめたさを覚えている様な、探究心。たとえこれがわたしという、〝シオンという人物の創世論〟でなくとも、わたしは彼女を知りたいのです。)……裏山、行きましょう。また、たくさん、お喋りしましょ。(〝いつも通り〟ゆっくり、語りかけます。貴方がいつかわたしの名前を呼んでくれることを、わたしがいつか貴方の名前を呼べることを望んで。)」 (9/6 23:38:47)
因(ゆかり)>
■裏山へと共に歩みを進めた君達は耳を疑う事だろう。『 か んじょう を サヨナラ させる ために きたの 』彼女はそのまま淡々と語る。あの日君達が出会った裏山で、あの日君達が出会った意味を。彼女は月の裏側から来たのだという。それも物理的にではなく、次元的に、理解するのに随分な時間を要した君は門限も何もかも気に成らない程に必死に彼女の言葉を読み取ろうとした。酷く短絡的にとらえるのなら、感情が電波の様に遠くへと流れ出して、その感情は彼女たちの種族にとっては毒なのだという。その毒の根源である感情を抱くこの惑星の生命を減らす為に彼女は派兵されたのだという。もう何度も任務の報告を誤魔化して何年も君といた彼女はもう誤魔化しきれず、一時的に帰還しないとならないらしい。■彼女がなぜ君に懐き、君に執着していたかも彼女は打ち明けるだろう。君が、空っぽだったからだ。当たり前の日常、激しい喜びも絶望も無い"人間の少年"だったからだ。非日常から最も遠かった君から、彼女は毒を感じなかったのだという。しかし、彼女は、そして、君も同じく、この時にはもうお互いに感情を抱いてしまった。それは君と彼女が互いに少しずつほんの少しずつ感情を、毒を、抱いたからに他ならない。少量の毒を摂取し続けて彼女には耐性がついてしまったのだ。それだけならよかった。しかし、そうじゃなかった___君と云う人間の少年に彼女は、 “毒” を抱いてしまった。 彼女が帰らなければおそらく彼女ひとりとは比較に成らない数の派兵が行われると言う。しかし、彼女が帰れば、毒に侵された彼女は廃棄されるだろうと彼女は言う。君はこの頃、高校生活を終える間際だっただろう。たった齢17,8の人間の少年である君が、彼女か、世界か、の選択を迫られていると気付くころには空はもう白んでいただろう。_________________【 ▶ 未来を選択してください。】 (9/6 23:58:12)
Sion・Forsyth>
◼️「(感情とは愛なのでしょうか。愛とは毒なのでしょうか。どうして、抱いてはいけないのでしょうか。これから起こること?そんなことは、そんなことは。)…あなたが、好き。だから、あなたに聞きたいな。………あなたなら、どうする?わたしはあなたが好きです。だから、あなたの意思を尊重したい。(そっと手を重ねるでしょう。暖かいかも、冷たいかもきっと今はどうでもいい。美しい貴方にただ触れていたい。…だから、だから、だから。)____でも、◼️◼️◼️さん。わたしは…わたしは、あなたか世界かを、問われたら。………あなたを、取っちゃうかも。(そっと目を逸らします。「あなたが決められないのならば」、それしか選択肢がないのならば、せめて、せめて。貴方に責任を負わせない様に、わたしはきっと、私の選択で貴方を選ぶ。言葉の終わりに、また、硝子細工に触れるかの様に、そっと。あなたの頬を、撫ぜるのです。)」 (9/7 00:06:48)
》因(ゆかり)>
■『 ■■くんと いたい けど ■■くんとのさんぽのどうろも ひるねの こうえ んも なくなって ほしくない 』『 だか ら かえったら いってみ る ぱぱ と ま まに 』『ちきゆ に かえ り たいから サヨナラ に なりた く ないって 』『 だから だいじょぶ 』 きっと彼女はどの世界線でも、どんな選択肢を巡っても、君に、人間の少年にそう聞かれれば、そう応えるのだろう。何度でも、きっとそう応えるのだろう。
因(ゆかり)>
■世界を選んだ君は明け方のコンビニでノートを一冊買うだろう。そして、表紙に出来るだけ読みやすい文字で題名だけを記して彼女にそれを渡す。【つきにかえるまでにしたい100のこと】……それからの日々はまるで世界に嫌われてしまっているかのようにすら感じるほどに、目まぐるしく過ぎていくだろう。あんまりじゃないか、彼女ではなく、世界を選んだはずなのに、どうして世界はこんなにも知らん振りで進み続けるのだろうか。君は、彼女を愛していた、そして、だからこそ、君は世界を呪っていただろう。表裏一体の愛憎を抱えながら君はそれでも嫌いになり切れなかった。この世界にはあまりにも彼女との思い出があり過ぎる。道端に転がる石ころを彼女の住んでいた所ではどんな風に書くかも君は知っている。あれは■、あれは■■、あれは■、そして、あれは■■■、君の目に映る全ての物はもう、彼女との思い出の一部でしかなかった。それでも、君はまだ彼女にちゃんと伝わるようにその言語を描く事は出来なかった。ただ読み取る事が出来るだけ、何が違うのか、君には分からなかったが、それでも、彼女との日々が形に残るように必死に勉強を続けるだろう。>【地球の未来】を選んだ、もしくは選ばされた、……否、選ぶしかなかった人間の少年である君達
昨日は人の少ない田舎街まで貯金を使って車を借りて足を運び、二人で日帰りの旅行に行った。
一昨日は一晩裏山の近くの廃墟に泊った。彼女が人里から離れて生活する為に地道に集めてこの廃墟に運び込んだ家具ももうこれからは使われなくなると思うと、どうしようもなく不条理に打ちひしがれた。
今日は_______、今日は、彼女が帰る日だ。 彼女は月に返る為に学校の裏山で繭に籠り、夜を待っている。君は彼女の隣に居続ける事も出来た。しかし、どうしても、どうしても残したかった。君と彼女が此処に居た事を。今朝、廃墟を片付けている時に見つけたあのノートはもう、彼女の文字で埋まっていた。全部で綺麗に100のやりたいことが掛かれている。その全部が叶ったかは分からない。解読にまだ時間が掛かる君はそれを時間を掛けて理解したのだろう。
「てをつなぎたい」「■■くんのおともだちとなかよくしたい」「いっしょにしゃしんをとりたい」「おなじたべものをたべたい」「たくさんきもちをつたえたい」「もっときもちをつたえることばしりたい」「おとなになるのをみたい」「かぞくをしりたい」「かぞくになりたい」「すきなこともっとしりたい」「もうなかなくてよくしたい」「ふたりだけのなまえがほしい」「となりをあるけるようになりたい」「いつでもいっしょにいたい」「しゅうがくりょこうふたりでいきたい」「おこられたい」「なかれたい」「かなしいときにいっしょにいたい」「わらってるときも」「いっしょじゃないのはやだ」「いっしょにもっとわらう」「いっしょにとしをとりたい」「おじいちゃんになったらわたしもおばあちゃんになりたい」「いっぱいしりたい」「えいがをみにいきたい」「うたもいっしょなのをおぼえる」「またあしたってあしたもいいたい」「だいじょうぶだよっていうのがずっとわたしがいい」「ぎゅっとしたい」「しんぞうがうごくのかんじていたい」「おなじものをみてなきたい」「おなじものをみてわらいたい」「もっとわらいかたをおしえてほしい」「いっぱいやさしくしたい」「■■くんとおなじくらいいいこになりたい」「がっこうにいってみたい」「おなじだいがくにいく」「これをこいだとおもいたい」「これがあいだとつたえたい」「おふろにはいってみたい」「ぜんぶのはだをかんじたい」「きらわれたくない」「はなれたくない」「とけいのかぞえかたなんてわすれたい」「へんなゆめのはなしをしていたい」「なにもはなさないままとなりにいたい」「■■くんとはなれたくない」
全てを読み終えた君は滲む視界でノートを閉じようとした。そこで、101個目を見つけたのだ。最後のページに大きく。滲んだ文字で。君はそれを解読した瞬間に中学校の校庭に駆けていただろう。
「 かな らず かえって くる 」
(9/7 00:32:23)
Sion・Forsyth>
◼️「(走るのは苦手です。息が切れて血の味がしますし、肺が苦しい苦しいと悲鳴をあげるものですから。足がもつれて、転ぶことも沢山、ありますし。____でも、これは私の創世論じゃ、ないから。貴方は……きっと、〝彼〟は。今この時、どんな時よりも早く、速く、疾く走れるのでしょう。たとえ少しつまづいて、転んでも、貴方はきっとあきらめない。例え擬似体験、追体験だとしても、胸が詰まる様な苦しさと、吐き出してしまいそうな◼️しさが全身を襲っていました。ノートの文字、100個のしたいこと…全部、綺麗に書けてたのに。時計の数え方、私も忘れたいです。私の感情を、全て貴方にあげたいです。一緒に歳を取りたい。それから、それから。)」「(願い事、100個まで、綺麗な文字で書けてたでしょう。なんですか。 「 かな らず かえって くる 」 なんて。滲んでるし震えてるし、折角教えたのに、もう。貴方って人は。ノートの線だとかマスだとか全部無視しちゃって、折角、教えたのに。駆け抜ける過程で名前も知らぬ羽虫が口に入ろうとも、枝が引っ掻き傷を作っても、止まらない。止まりたくない。やりたいこと、100個じゃたりないでしょう。101個でも足りません。…少なくとも私は、彼は。全ッ然、足りてないのです。)」
「____これが、愛だと…っ、伝えたいのは、」
「◼️も、なのに…っ」 (9/7 00:47:01)
蕪木 千歳>
■記憶はそのままです? (9/6 22:33:48)
》因(ゆかり)>
■うっすらと眠りに落ちる前の記憶は持っているし、違和感はあるけれど、気に成らない。まるで物語の登場人物の記憶の様に重視されないだろう。
蕪木 千歳>
( がくんっ!意識を落とそうとした首が大きく揺れて、意識は落ちるばかりか慌てて浮上した。ノートに残されたシャープペンシルの痕跡は眠かったことを伝えるばかりで、まともな文字になっているものはろくにない。…全く、どれだけの間意識を飛ばしていたのか………。後悔と共に、役にも立たない筆跡を消したのと、黒板にずらりと書かれていた文字列が端から消されていったのは殆んど同時の事だった。「 ───────うん、またね、 」結局ノートは、……………、友達のを借りて事なきを得た。写す手間はあるけれど、書けないよりはずっといい。分かれ道で手を振って、重量が増した鞄と二人きりの帰り道。……………、そう、だっけ。夕日はまだ沈みかけで、オレンジ色の空。こんな早くに、一人きり?なんでだろう、そう感じることこそ、なんでだろう、なんだけど、当たり前のことが、今日はなんだか気になった。「 ……変なの。」足取りはとぼとぼと重たくて、このまま帰りたくない気分だった。だから、…………なんでだろう、彼の足は裏山に進んでいた。結構な距離を、帰りのことなんて考えずに歩いて、歩いて、思えばそれは、呼び寄せられていたのかもしれない。■『 ………………だれ、ですか? えと、えー……はろー………? 』真っ先にするべきは逃亡だろう。瞬きの間に現れた得体の知れない彼女は、さっきまで見ていた月が形を持ったようだった。得体が知れない、分かっているなら、逃げるべきだ。だって、明らかにおかしい。それなのにまず話し掛けてしまったのは、何故だろう。歩まれた分だけ、じっとりと汗を掻いて重たい足で後ろに下がった。) (9/6 22:56:13)
》因(ゆかり)>
■彼女は君が後退ったのを見ては歩み寄るのを辞めて、君の表情をへたくそに真似ながら『……ええ、はも、』と発声した。否、発音した。それは明らかに君を真似ていた、君の行動を模倣し、君と云う存在を理解しようとしている様に、君は思うだろう。
蕪木 千歳>
■ ( どうしよう…………。悪い人では、なさそう。けど、知らない人、分からない人に緊張してしまうのは変わらない。それに、本当にどうしたらいいか分からない。後退りしたら、近付くのを止めた。警戒心は伝わっている…? 『 えと、えーーー……っと、…………… 』背中を向けて、ちょっとだけ歩いてから振り返る。着いてきてくれるかな、そんな気持ちを抱えながら。だってなんていえば着いてきてくれるかなんて分からなくて、なんとなく雰囲気で伝えるしかない。国によってはハンド合図もだいぶ違うと、確か聞いたことがある。■後ろを着いてきてくれそうなら、山を降りて警察に届けたい。あと彼はスマホを持っている?キッズでも良い。) (9/6 23:09:27)
》因(ゆかり)>
■スマホ、持ってないね、着いてきてはくれるけれど、街に到達する前に警戒した彼女に腕を掴まれる。まるで、街に行ってしまっては何か危うい事が起きてしまうかのように、彼女はその先を知っているかのように。
蕪木 千歳>
■ きゃ…………っ!え、え…っ、こっち、嫌…ですか…? どうしよう………… ( 腕を掴まれて、足取りはびたんと止められる。触れた感覚に驚いて、腕を振り払い気味に振り返ってしまって、分かったことはこの先には行きたくなさそう、ということだけだった。でも、もうこんな時間で、早く帰らないと親も心配するだろう。でも、でも、置いて行くのは良心が痛む、う"ー………でも、家に連れて帰るのは……………わんちゃんねこちゃんとは話が違う…。『 …ごめん、なさい。私もう、帰らなきゃ、なので………、……………あのっ、警察の人、呼ぶので!それでなんとか、なんとか、お願いします………! 』彼女の手を両手で包むようにぎゅっと握って、精一杯考えられたのはそこまでだった。せめて警察の人を此所に呼んで、保護してもらおう、そこからは大人のテリトリーだ。なんだか見放すようでやっぱり良心は痛む、泣きそうだ、でも頑張って此所が限界だった。■ダッシュで警察署に向かって、裏山の入り口に連れていって彼女を保護してもらいたい。可能?) (9/6 23:29:58)
》因(ゆかり)>
■そうか…ふむ、ダッシュで向かう事は出来る。けれど、君が家に帰ってから君の家には連絡が来るだろう。「本当にそんな子が居たのか」と、きつねにつままれたような気分で君はその日は眠りにつくしかない。その後の行動を提示してほしい。気にせず日常に戻るならそれでも構わない。
蕪木 千歳>
■ ………………。 ( あれはなんだったんだろう。遅く帰ったこと、それから、警察にイタズラをしたことの両方でこってり怒られて、気分はどんより。けれどその中でも、幽霊でも見たかのような疑問が心の中に燻っていた。幻覚?夢でも見ていた?……そんなまさか。また裏山に行ってみよう、確認してみよう、そう思いながらもなんとなく気持ちは進まなくて、また暗くに帰って怒られるから、そんな言い訳をして。結局、土曜の午前中、言い訳もない日に漸く確認のため裏山に向かった。■休日の午前中にもう一度裏山に登りたい。彼女は居る? ) (9/6 23:46:33)
》因(ゆかり)>
■彼女は君の前に現れるだろう。しかし、未だに君は彼女を理解できていない。彼女はなんとか何かを伝えようと懸命に方法を考える事だろう。その日だけで伝えきれない事は何日もこの裏山で君を待って、何度も何度も、君に懸命に何かを伝えようとするだろう。もしも君が彼女を理解しようとしたのならば、「人間の近くには行けない、しかし、君なら大丈夫だから、君を知りたい」と伝えてくれるはずだ。______君は彼女を理解しようとするだろうか?
》蕪木 千歳
理解しようとする。
蕪木 千歳>
■友達を連れていったりすると会えない? (9/6 23:55:58)
》因(ゆかり)>
■会えないね。
因(ゆかり)>
■彼女を受け入れる…否、理解する選択した君のそれからの日々はあまりにも数奇な物だった。学校で日常を垂れ流し、足早に裏庭に行っては彼女と会い、彼女が何者であるかを理解しようとした。使う言語形態も違えば感情表現も異なる彼女を理解するのはまるで幼児が両親の仕草や言語を真似て身体に擦り込んでいくのに似ていただろう。それにはあまりにも時間が掛かり過ぎた、君が彼女に抱いた感情を加速させるにはどれほどの牛歩だろうと事足りるほどに、足りすぎるほどに君達は同じ時間を共にしただろう。その末に、彼女はややぎこちなくも君の話す言語を覚え扱えるようになった。君は、この長い時間彼女と過ごしながら徐々に自分の置かれた状況を理解し始める。ぼーっとする度に現実世界の君の人格が「これは誰かの記憶を追体験させられている」と理解できてしまうだろう。■それでも君はふと我に返る、否、ふと我を手放すと衝動のままに彼女を知ろうとしていた。彼女が持つ言葉を話せなくとも彼女が書いた文字を正確ではなくとも大体の意味を感じ取れるほどに翻訳できるようになった。『 ね、ひ さしぶりの ウラニ ワ いき たい 』 彼女は何処か寂しそうに君がよくそうしていたように笑うだろう。____________そこで、君は彼女の全貌を知る、君達がどうしてあの夜、あの裏庭で出会ったのかを。 (9/6 23:21:22)
因(ゆかり)>
■裏山へと共に歩みを進めた君達は耳を疑う事だろう。『 か んじょう を サヨナラ させる ために きたの 』彼女はそのまま淡々と語る。あの日君達が出会った裏山で、あの日君達が出会った意味を。彼女は月の裏側から来たのだという。それも物理的にではなく、次元的に、理解するのに随分な時間を要した君は門限も何もかも気に成らない程に必死に彼女の言葉を読み取ろうとした。酷く短絡的にとらえるのなら、感情が電波の様に遠くへと流れ出して、その感情は彼女たちの種族にとっては毒なのだという。その毒の根源である感情を抱くこの惑星の生命を減らす為に彼女は派兵されたのだという。もう何度も任務の報告を誤魔化して何年も君といた彼女はもう誤魔化しきれず、一時的に帰還しないとならないらしい。■彼女がなぜ君に懐き、君に執着していたかも彼女は打ち明けるだろう。君が、空っぽだったからだ。当たり前の日常、激しい喜びも絶望も無い"人間の少年"だったからだ。非日常から最も遠かった君から、彼女は毒を感じなかったのだという。しかし、彼女は、そして、君も同じく、この時にはもうお互いに感情を抱いてしまった。それは君と彼女が互いに少しずつほんの少しずつ感情を、毒を、抱いたからに他ならない。少量の毒を摂取し続けて彼女には耐性がついてしまったのだ。それだけならよかった。しかし、そうじゃなかった___君と云う人間の少年に彼女は、 “毒” を抱いてしまった。 彼女が帰らなければおそらく彼女ひとりとは比較に成らない数の派兵が行われると言う。しかし、彼女が帰れば、毒に侵された彼女は廃棄されるだろうと彼女は言う。君はこの頃、高校生活を終える間際だっただろう。たった齢17,8の人間の少年である君が、彼女か、世界か、の選択を迫られていると気付くころには空はもう白んでいただろう。_________________【 ▶ 未来を選択してください。】 (9/6 23:58:12)
蕪木 千歳>
■ ( たくさんたくさん話をした。その内に、少しずつ私と彼は剥がれていって、ああ、いつものことか、なんて、私はちょっぴり呆れてしまった。それでも、この行動は間違いではないと何故だか思う。どうしてこんな状況になっているかも分からないくせして、他人の日記を読み続けることが、正解だと思う。私の感情が介入しているこれが、正しい記憶かも分からないのに。その末の結末が──────こんな選択肢だというのに。『 □□□□□□□□□□ 』これは彼の記憶なのだろう。彼女を知りたいと思う感情も、愛しさも、日々の虚しさも、そして、これから先取る選択も彼のものだ。彼は口を開く。これから先の未来を、委ねる言葉を。【 ▶彼の選択は彼だけのものです。蕪木千歳の選択を拒否します。 】 (9/7 00:16:34)
》因(ゆかり)>
■なるほど、君は、口走るだろう。一緒に居たいと。だが、彼女は応える。『 ■■くんと いたい けど ■■くんとのさんぽのどうろも ひるねの こうえ んも なくなって ほしくない 』『 だか ら かえったら いってみ る ぱぱ と ま まに 』『ちきゆ に かえ り たいから サヨナラ に なりた く ないって 』『 だから だいじょぶ 』 きっと彼女はどの世界線でも、どんな選択肢を巡っても、君に、人間の少年にそう聞かれれば、そう応えるのだろう。何度でも、きっとそう応えるのだろう。 君は、……否、【人間の少年】は【地球の未来を選びました。】
因(ゆかり)>
■世界を選んだ君は明け方のコンビニでノートを一冊買うだろう。そして、表紙に出来るだけ読みやすい文字で題名だけを記して彼女にそれを渡す。【つきにかえるまでにしたい100のこと】……それからの日々はまるで世界に嫌われてしまっているかのようにすら感じるほどに、目まぐるしく過ぎていくだろう。あんまりじゃないか、彼女ではなく、世界を選んだはずなのに、どうして世界はこんなにも知らん振りで進み続けるのだろうか。君は、彼女を愛していた、そして、だからこそ、君は世界を呪っていただろう。表裏一体の愛憎を抱えながら君はそれでも嫌いになり切れなかった。この世界にはあまりにも彼女との思い出があり過ぎる。道端に転がる石ころを彼女の住んでいた所ではどんな風に書くかも君は知っている。あれは■、あれは■■、あれは■、そして、あれは■■■、君の目に映る全ての物はもう、彼女との思い出の一部でしかなかった。それでも、君はまだ彼女にちゃんと伝わるようにその言語を描く事は出来なかった。ただ読み取る事が出来るだけ、何が違うのか、君には分からなかったが、それでも、彼女との日々が形に残るように必死に勉強を続けるだろう。>【地球の未来】を選んだ、もしくは選ばされた、……否、選ぶしかなかった人間の少年である君達
昨日は人の少ない田舎街まで貯金を使って車を借りて足を運び、二人で日帰りの旅行に行った。
一昨日は一晩裏山の近くの廃墟に泊った。彼女が人里から離れて生活する為に地道に集めてこの廃墟に運び込んだ家具ももうこれからは使われなくなると思うと、どうしようもなく不条理に打ちひしがれた。
今日は_______、今日は、彼女が帰る日だ。 彼女は月に返る為に学校の裏山で繭に籠り、夜を待っている。君は彼女の隣に居続ける事も出来た。しかし、どうしても、どうしても残したかった。君と彼女が此処に居た事を。今朝、廃墟を片付けている時に見つけたあのノートはもう、彼女の文字で埋まっていた。全部で綺麗に100のやりたいことが掛かれている。その全部が叶ったかは分からない。解読にまだ時間が掛かる君はそれを時間を掛けて理解したのだろう。
「てをつなぎたい」「■■くんのおともだちとなかよくしたい」「いっしょにしゃしんをとりたい」「おなじたべものをたべたい」「たくさんきもちをつたえたい」「もっときもちをつたえることばしりたい」「おとなになるのをみたい」「かぞくをしりたい」「かぞくになりたい」「すきなこともっとしりたい」「もうなかなくてよくしたい」「ふたりだけのなまえがほしい」「となりをあるけるようになりたい」「いつでもいっしょにいたい」「しゅうがくりょこうふたりでいきたい」「おこられたい」「なかれたい」「かなしいときにいっしょにいたい」「わらってるときも」「いっしょじゃないのはやだ」「いっしょにもっとわらう」「いっしょにとしをとりたい」「おじいちゃんになったらわたしもおばあちゃんになりたい」「いっぱいしりたい」「えいがをみにいきたい」「うたもいっしょなのをおぼえる」「またあしたってあしたもいいたい」「だいじょうぶだよっていうのがずっとわたしがいい」「ぎゅっとしたい」「しんぞうがうごくのかんじていたい」「おなじものをみてなきたい」「おなじものをみてわらいたい」「もっとわらいかたをおしえてほしい」「いっぱいやさしくしたい」「■■くんとおなじくらいいいこになりたい」「がっこうにいってみたい」「おなじだいがくにいく」「これをこいだとおもいたい」「これがあいだとつたえたい」「おふろにはいってみたい」「ぜんぶのはだをかんじたい」「きらわれたくない」「はなれたくない」「とけいのかぞえかたなんてわすれたい」「へんなゆめのはなしをしていたい」「なにもはなさないままとなりにいたい」「■■くんとはなれたくない」
全てを読み終えた君は滲む視界でノートを閉じようとした。そこで、101個目を見つけたのだ。最後のページに大きく。滲んだ文字で。君はそれを解読した瞬間に中学校の校庭に駆けていただろう。
「 かな らず かえって くる 」
(9/7 00:32:23)
蕪木 千歳>
■ ( 淡々と、終わりへ向かう日々を見ていた。現実から逃げる中で、逃げられないことを知っている程に胸が締め付けられて、ただの記憶の再生、もうどうにもならないことだとしても、あんまりだ、そう、強く想う。ただ、何が出来る?当事者でもなく、現在起こっていることでもなく、たかが誰かの追憶の中で。何の力もない私が。逃げる日々に、時折馬鹿みたいだと思ってしまう私が。………何も、出来るわけがない。うちひしがれた?いや、改めて理解しただけだ、あんな風にも、こんな風にも結局なれやしないって。 でも、でも、でも、■ っ─────!しーくれっと、がーでん──!!!■ どうにもならないって分かってる。二人を拐うことも出来ない。したところで世界が滅ぶだけで、何も幸せになんてならないって、分かってる。呪いで願いが叶うわけがない。それでもどうか、二人が生きた証を遺してほしい。この世界に存在しない、呪いで繋がったお屋敷よ、どうか、…………二人が、また出会えますように。約束だけでも消えないように、どうか、守って ) (9/7 00:51:25)
平山 平治>
◾️危機察知持ちですが敵意や嫌な予感などは感じますか? (9/6 22:34:55)
》因(ゆかり)>
■嫌な感じは~……する、けどまるで君は自分自身の状況を俯瞰するかのような感覚になる。ぼんやりと寝ぼけている様な感覚で、ああ、この子は本来ならば自分達を淘汰する者なのだろう、という事は認識できるが、ふと我に返ると現実と夢の境目が曖昧になるかのように、認識したその聲が現実なのかわからなくなるだろう。>平山 (9/6 22:39:33)
平山 平治>
◾️「…………他を,当たってくれ」(目の前にいる彼女はとても美しかった。恐らく彼は感じたことがないほどの、好意的な感情を覚えている。それこそ光に引き寄せられる虫のようにふらふらと彼女の法に足を、一歩近づけたところで嫌な予感がした。そして意識がふわりと、まるで寝ぼけているかのような感覚に少し目を閉じる。今は現実なのか夢なのか、何がどうなっているのかすら彼にはあいまいで例えるなら映画を見ているような感覚だ。現実味がなく,スクリーンを寝そうになりながら見つめているような感じ。開いた口は暫く言葉を吐き出せなくて,ようやく発せられた言葉はたった少しの物であった。未来を選択しろ,なんて自分にはムリだ。だってこれが現実でも夢でも,どちらにせよ自分はただの一般人なのだから) (9/6 22:47:56)
》因(ゆかり)>
■君はその後に、どうするだろうか?彼女は君の口の動きを真似ている。それを挨拶とでも捉えているのか、懸命に君の発声した言語を言葉としてではなく音として発声しようとしている。それでも君が踵を返して家に帰ろうとするのならば、彼女は君の方へと駆け寄り、横に並びながら君の姿勢を真似たり、一挙種一挙動をへたくそに真似る。まるでカモかアヒルが親の行動を真似る様に。彼女は君と云う存在を『理解』しようとしているのだろう。
平山 平治>
◾️「…………」(『自分』は背を向けて歩き出す、そして彼女はその背後をついてきていた。そんな状況を平山はどこか他人事のような、自分ではない誰かの出来事のような心境でいた。本来ならば,自分達を淘汰できるような存在につきまとわれたら恐怖を覚えるはずだ。それがないのは、彼女に好意的な感情があるからか?それとも夢の中のことだと思っているからだろうか?おぼつかぬ足取りで、『自分』は街を目指しているようだ。恐らくは、自分以外の人間を探しているのだろう。探してるのは警察か友達か別のものか。誰でも良いのかもしれない。後ろについてくる彼女をまるで見えていないかのように、一切言葉を発することなく歩いている) (9/6 23:04:06)
》因(ゆかり)>
■彼女は人通りが多くなり始める辺りで君の手を掴んで、引き留めようとするだろう。君は本能的に彼女が何かを怖がっている様に思うだろう。とても動物的な恐怖や畏怖に近い警戒心で、君を引き留めて、人通りの多い街には行けないとでも言うかのように。君は彼女を理解しようとするか?それとも彼女と関わらない未来を選択するか?
平山 平治>
◾️危機察知はまだ使えますか? 使えた場合街と彼女どちらの方が嫌な予感を感じますか? (9/6 23:10:34)
》因(ゆかり)>
■このまま街に行く方が危ないと君は悟るだろう。否、それもきっと寝ぼけ眼で見続けた映画の断片的なシーンのように、なんとなく、そう感じた、そう覚えていた、そんな感覚になるだろう。
平山 平治>
◾️「…………ん」(このままいけば街に着く。いつもと変わらない、何もない世界が待っている。そこは自分がヒーローになる、なんてことない日常。朝起こされて朝食を食べて,適当に授業をこなして友達と話でもして,それで家に帰って家族と夕食を囲むような。そう、彼女さえ突き放せばそこに戻れるのだ。『自分』はそう考えた,平山も同じだった。しかし、何故だろうか?この先にいくと、何か恐ろしいことが起こるような,そんな予感がした。プツンと部屋の明かりを消すみたいに,何かが終わってしまうような。根拠があるわけではない。ただなんとなく、うろ覚えでこの先悪いことが起こるような記憶を、覚えている?もしくは、感じている?そして、進む事も戻る事も出来ずに,その場に座り込んだ。見上げれば彼女はいるか、もしくは同じように座り込んでいるか。愛おしい、が同時に嫌な感じがする彼女の事を、『自分』は何をするでもなく見つめていた) (9/6 23:27:02)
》因(ゆかり)>
■彼女は君に伝え方が分からない、その先の何かを君に伝える方法が分からない、だから、君の前に同じように屈み、祈るように君の瞳を見つめ続ける事しか出来ない。ただ、君に知って欲しいとでも、云う様に、君を知りたいとでも、云う様に。
平山 平治>
◾️ぎりぎりで止められたという事は街自体は見えてますか? (9/6 23:42:45)
》因(ゆかり)>
■いや、見えていない。彼女は君には感じ取れない何かをきっと感じ取れてしまうのだろう。
平山 平治>
◾️「……絵、わかるか?」(『自分』は暫く何もしなかったが、時間の無駄だと判断したのかその辺から木の棒を探し始めた。彼女は言葉がわからない、だが知性がないわけでは多分ないだろう。自分について回ったり、最初は言葉を真似ようとしたり、そして今も何かを訴えかけているような気がした。とはいえ絵心があるわけではない。自分が向かおうとしていた方を指差して、街を書いているつもりで四角を並べた。次に自分を指差して棒人間を描いて見せ,街の方に→をつけた。そして?を大きく描く。さて、伝わるだろうか?いやこんな下手くそでは伝わらなくてもしょうがないだろう。平山は『自分』の行いを考えながら,呆れたように、他人事のように溜息を吐いた) (9/6 23:46:51)
》因(ゆかり)>
■彼女は君の意図を理解してくれるだろう。彼女は、自分の分の枝を拾って君の真似をして、指で自分を指したり、君を指したりしながらへたくそな絵を描いていく。きっと途方もない時間を要しただろう。それでも彼女は必死に君にそれを伝えた。「人間の近くには行けない、しかし、君なら大丈夫だから、君を知りたい」と。______君は彼女を理解しようとするだろうか?
平山 平治>
◾️「……面倒くせぇけど、わかったよ。こいつは──わかるか?」(一に、どうして自分なのだろうという疑問が浮かんだ。それは俯瞰して寝ぼけているような感覚でも、確かにこれだけはわかる事があるからだ。平山平治という人間は何も持っていない。『特別』ではないのだ、どこまで行っても普通なのだ。何故彼女に興味を持たれるのが、それが自分なのか、理解ができない。そもそもこれは夢……?思考がそこで止まる。どちらかなんてわからない、どちらでもいいのかもしれない。重要なのは選択する事だ、彼女を突き放すか理解しようとするか。平山は、理解する方を選んだ。何もわからないまま、ただなんとなくの感覚を信じて。『平山』はそのまま、ぎりぎりまで彼女に絵を交えてお互いを理解しようとするだろう) (9/7 00:06:50)
因(ゆかり)>
■彼女を受け入れる…否、理解する選択した君のそれからの日々はあまりにも数奇な物だった。学校で日常を垂れ流し、足早に裏庭に行っては彼女と会い、彼女が何者であるかを理解しようとした。使う言語形態も違えば感情表現も異なる彼女を理解するのはまるで幼児が両親の仕草や言語を真似て身体に擦り込んでいくのに似ていただろう。それにはあまりにも時間が掛かり過ぎた、君が彼女に抱いた感情を加速させるにはどれほどの牛歩だろうと事足りるほどに、足りすぎるほどに君達は同じ時間を共にしただろう。その末に、彼女はややぎこちなくも君の話す言語を覚え扱えるようになった。君は、この長い時間彼女と過ごしながら徐々に自分の置かれた状況を理解し始める。ぼーっとする度に現実世界の君の人格が「これは誰かの記憶を追体験させられている」と理解できてしまうだろう。■それでも君はふと我に返る、否、ふと我を手放すと衝動のままに彼女を知ろうとしていた。彼女が持つ言葉を話せなくとも彼女が書いた文字を正確ではなくとも大体の意味を感じ取れるほどに翻訳できるようになった。『 ね、ひ さしぶりの ウラニ ワ いき たい 』 彼女は何処か寂しそうに君がよくそうしていたように笑うだろう。____________そこで、君は彼女の全貌を知る、君達がどうしてあの夜、あの裏庭で出会ったのかを。 (9/6 23:21:22)
因(ゆかり)>
■裏山へと共に歩みを進めた君達は耳を疑う事だろう。『 か んじょう を サヨナラ させる ために きたの 』彼女はそのまま淡々と語る。あの日君達が出会った裏山で、あの日君達が出会った意味を。彼女は月の裏側から来たのだという。それも物理的にではなく、次元的に、理解するのに随分な時間を要した君は門限も何もかも気に成らない程に必死に彼女の言葉を読み取ろうとした。酷く短絡的にとらえるのなら、感情が電波の様に遠くへと流れ出して、その感情は彼女たちの種族にとっては毒なのだという。その毒の根源である感情を抱くこの惑星の生命を減らす為に彼女は派兵されたのだという。もう何度も任務の報告を誤魔化して何年も君といた彼女はもう誤魔化しきれず、一時的に帰還しないとならないらしい。■彼女がなぜ君に懐き、君に執着していたかも彼女は打ち明けるだろう。君が、空っぽだったからだ。当たり前の日常、激しい喜びも絶望も無い"人間の少年"だったからだ。非日常から最も遠かった君から、彼女は毒を感じなかったのだという。しかし、彼女は、そして、君も同じく、この時にはもうお互いに感情を抱いてしまった。それは君と彼女が互いに少しずつほんの少しずつ感情を、毒を、抱いたからに他ならない。少量の毒を摂取し続けて彼女には耐性がついてしまったのだ。それだけならよかった。しかし、そうじゃなかった___君と云う人間の少年に彼女は、 “毒” を抱いてしまった。 彼女が帰らなければおそらく彼女ひとりとは比較に成らない数の派兵が行われると言う。しかし、彼女が帰れば、毒に侵された彼女は廃棄されるだろうと彼女は言う。君はこの頃、高校生活を終える間際だっただろう。たった齢17,8の人間の少年である君が、彼女か、世界か、の選択を迫られていると気付くころには空はもう白んでいただろう。_________________【 ▶ 未来を選択してください。】 (9/6 23:58:12)
平山 平治>
◾️そこまで行くとこれは自分の出来事じゃない,みたいな感覚は覚えたりします? (9/7 00:10:12)
》因(ゆかり)>
■覚えるね。
平山 平治>
◾️「…………行かなくてもいいんじゃねえか?」(まるで映画のクライマックス、『自分』だと思っていた誰かと彼女の結末だ。平山の胸には、色々なものが渦巻いていた。今見ているこれは俺の話ではないのだ,だってそうだろう?知らない誰かの、俺とは関係ない誰かの選択だ。それを自分が選択するなんて、馬鹿馬鹿しいだろう?その選択は,こいつ自身でするものじゃないのか?だって、だってだって俺も普通なんだ。お前がこの選択が重いと感じるように俺だって、こんな事言われたら、重たくて息が詰まりそうになる。ああでもきっと、自分が選択しないと彼女が居なくなるというのは理解しているから,平山は『自分』の体を動かして彼女の腕を、掴もうとするだろう)「良いじゃねえか、このままだと世界がやばいってなっても。どっちにしてもお前が死んじまうなら,どっちにしても世界がどうなるかわからないなら、最後まで一緒に居てくれよ」(これは、平山の考えだった。或いは,『自分』もおなじ選択をするかもしれない。どっちでも彼女は多分死んでしまう。それに彼女を送り出しても,この星を見逃してもらえるかなんて,わからないじゃないか。きっとどちらも後悔する、世界が無事だとしても心の中にこの選択はずっとのしかかる。……なら良いじゃねえか、仮に世界が終わってしまうかもしれなくても。もしかしたら皆道連れにしてしまうかもしれなくても。それで後悔するとしても最後まで一緒の方が,その方が。少なくとも、そう考えたんだ。) (9/7 00:30:43)
》因(ゆかり)>
■それでも彼女はこう答える。『 ■■くんと いたい けど ■■くんとのさんぽのどうろも ひるねの こうえ んも なくなって ほしくない 』『 だか ら かえったら いってみ る ぱぱ と ま まに 』『ちきゆ に かえ り たいから サヨナラ に なりた く ないって 』『 だから だいじょぶ 』 _________【彼女は君と地球の未来を選んだ。】
因(ゆかり)>
■世界を選んだ君は明け方のコンビニでノートを一冊買うだろう。そして、表紙に出来るだけ読みやすい文字で題名だけを記して彼女にそれを渡す。【つきにかえるまでにしたい100のこと】……それからの日々はまるで世界に嫌われてしまっているかのようにすら感じるほどに、目まぐるしく過ぎていくだろう。あんまりじゃないか、彼女ではなく、世界を選んだはずなのに、どうして世界はこんなにも知らん振りで進み続けるのだろうか。君は、彼女を愛していた、そして、だからこそ、君は世界を呪っていただろう。表裏一体の愛憎を抱えながら君はそれでも嫌いになり切れなかった。この世界にはあまりにも彼女との思い出があり過ぎる。道端に転がる石ころを彼女の住んでいた所ではどんな風に書くかも君は知っている。あれは■、あれは■■、あれは■、そして、あれは■■■、君の目に映る全ての物はもう、彼女との思い出の一部でしかなかった。それでも、君はまだ彼女にちゃんと伝わるようにその言語を描く事は出来なかった。ただ読み取る事が出来るだけ、何が違うのか、君には分からなかったが、それでも、彼女との日々が形に残るように必死に勉強を続けるだろう。>【地球の未来】を選んだ、もしくは選ばされた、……否、選ぶしかなかった人間の少年である君達
昨日は人の少ない田舎街まで貯金を使って車を借りて足を運び、二人で日帰りの旅行に行った。
一昨日は一晩裏山の近くの廃墟に泊った。彼女が人里から離れて生活する為に地道に集めてこの廃墟に運び込んだ家具ももうこれからは使われなくなると思うと、どうしようもなく不条理に打ちひしがれた。
今日は_______、今日は、彼女が帰る日だ。 彼女は月に返る為に学校の裏山で繭に籠り、夜を待っている。君は彼女の隣に居続ける事も出来た。しかし、どうしても、どうしても残したかった。君と彼女が此処に居た事を。今朝、廃墟を片付けている時に見つけたあのノートはもう、彼女の文字で埋まっていた。全部で綺麗に100のやりたいことが掛かれている。その全部が叶ったかは分からない。解読にまだ時間が掛かる君はそれを時間を掛けて理解したのだろう。
「てをつなぎたい」「■■くんのおともだちとなかよくしたい」「いっしょにしゃしんをとりたい」「おなじたべものをたべたい」「たくさんきもちをつたえたい」「もっときもちをつたえることばしりたい」「おとなになるのをみたい」「かぞくをしりたい」「かぞくになりたい」「すきなこともっとしりたい」「もうなかなくてよくしたい」「ふたりだけのなまえがほしい」「となりをあるけるようになりたい」「いつでもいっしょにいたい」「しゅうがくりょこうふたりでいきたい」「おこられたい」「なかれたい」「かなしいときにいっしょにいたい」「わらってるときも」「いっしょじゃないのはやだ」「いっしょにもっとわらう」「いっしょにとしをとりたい」「おじいちゃんになったらわたしもおばあちゃんになりたい」「いっぱいしりたい」「えいがをみにいきたい」「うたもいっしょなのをおぼえる」「またあしたってあしたもいいたい」「だいじょうぶだよっていうのがずっとわたしがいい」「ぎゅっとしたい」「しんぞうがうごくのかんじていたい」「おなじものをみてなきたい」「おなじものをみてわらいたい」「もっとわらいかたをおしえてほしい」「いっぱいやさしくしたい」「■■くんとおなじくらいいいこになりたい」「がっこうにいってみたい」「おなじだいがくにいく」「これをこいだとおもいたい」「これがあいだとつたえたい」「おふろにはいってみたい」「ぜんぶのはだをかんじたい」「きらわれたくない」「はなれたくない」「とけいのかぞえかたなんてわすれたい」「へんなゆめのはなしをしていたい」「なにもはなさないままとなりにいたい」「■■くんとはなれたくない」
全てを読み終えた君は滲む視界でノートを閉じようとした。そこで、101個目を見つけたのだ。最後のページに大きく。滲んだ文字で。君はそれを解読した瞬間に中学校の校庭に駆けていただろう。
「 かな らず かえって くる 」
(9/7 00:32:23)
平山 平治>
◾️危機察知した時に覚えてる みたいな描写あったような気がするのですが これは過去にあった事と平山は考えても良いですか? (9/7 00:41:30)
平山 平治>
◾️「そうかよ、じゃあ……わかった」(頬に水が流れているような気がして,『自分』の頬に触れてそれが涙だとわかった。ああ、泣いているんだな。そういう感覚だ。ああ、イライラする。これは俺の夢なのか?それとも誰かの夢なのか?誰が見せている夢なんだ。俺はこれを見て,どうしろって言うんだ。それともこれは現実なのか。わからない、けどムカつくんだ。だって、これは多分、どう選択しても変えられない。彼女はきっと変わらない、帰っていく。『自分』は泣いてしまいながらそれを見送るのだろう。それが、面白くなかったのだ)「……ぜってぇ帰ってきて、会ってくれよ。そんで,また話でもすれば良い」(最後に抱き締めていた。その最中も『自分』が泣いている、そんなに泣くなら、そんなに嫌ならもうちょい足掻けばいいんだ。もう離さないくらいの言葉を吐き出しちまえばいいんだ。……それが無理だと、平山自身わかっている。自分だって、そんな言葉を吐き出せないのだから。最後の最後の台詞は、どこか他人事だった。だって『自分』がこんなに悲しんでいるのだから。また会って安心させてやればいいんだ。またいつも通りにいつもの場所で、俺抜きで話していればいいんだ) (9/7 01:03:40)
明星 夜空>
(平凡で、ただただ平和で、在り来たりな日々の中で。背負った鞄からかつかつと周期的に思い出の印は小さな金属音を靴音に合わせて響かせる。買い忘れの伝言と『先に帰ってるね』と伝えられたメッセージ。緩やかなあたたかさからそっと手を放すように靴音は葉の軋む音へと変わっていく。)「...夕飯の買い物、買って帰んねぇ、と...」(瞬き一つ、見間違いでもなく幽霊でもなく周りに人気のなかったその場所に『彼女』がいた。蛍というにはまぶしくて、月というには余りに近い。周りを縁どられたかのような違和感と『彼女』のことなど何も知らないのに、傍にいること、言葉をかわそうとしてくれている事が心地よいと感じてしまう愛しさがそこにはあった。)■「____________________なんて言ってるか分かんねぇけど、あんたは帰んないのか。...もうじき暗くなるころだぞ。」(分からないから、教えてほしい。何も知らないから、貴方を知ってみたい。きっと親しくて愛おしさを感じるものに対するそれを、貴方の目の前にいる彼は持ってしまったんだ。)■彼は『彼女』を理解しようとします。重ねて質問何ですが中学生程度に引き戻されたのは肉体だけですか、それとも精神や記憶などさかのぼられた時間の中にあった隔たりなども巻き戻されていますか?また、身の回りの景色で記憶の中での相違点がないかも確認したいです。ライセンスの地形理解、観察眼、人々の様子などを心理学で観察します。『彼女ちゃん』に対しては目線、仕草、呼吸の仕方から緊張しているかどうか、まで見ます。彼女は何を伝えようとしていますか、彼女の様子から何か分かることはありますか。 (9/6 23:18:32)
》因(ゆかり)>
■肉体と、そして、精神年齢も遡っている。相違点は…ある、けれど、ぼんやりと認識できるだけで気に成らない。つまり殆ど認識できないのと同じだ。彼女の感情表現と思しきそれらは獣などの動物じみていて呼吸の仕方からのみ、緊張していないであろうと憶測できるだろう。彼女の様子から分かる事は無い、ただ、君が彼女に好意を、もっと突き詰めるならそれは恋にも似ている感覚だと理解出来るだけだ。
因(ゆかり)>
■彼女を受け入れる…否、理解する選択した君のそれからの日々はあまりにも数奇な物だった。学校で日常を垂れ流し、足早に裏庭に行っては彼女と会い、彼女が何者であるかを理解しようとした。使う言語形態も違えば感情表現も異なる彼女を理解するのはまるで幼児が両親の仕草や言語を真似て身体に擦り込んでいくのに似ていただろう。それにはあまりにも時間が掛かり過ぎた、君が彼女に抱いた感情を加速させるにはどれほどの牛歩だろうと事足りるほどに、足りすぎるほどに君達は同じ時間を共にしただろう。その末に、彼女はややぎこちなくも君の話す言語を覚え扱えるようになった。君は、この長い時間彼女と過ごしながら徐々に自分の置かれた状況を理解し始める。ぼーっとする度に現実世界の君の人格が「これは誰かの記憶を追体験させられている」と理解できてしまうだろう。■それでも君はふと我に返る、否、ふと我を手放すと衝動のままに彼女を知ろうとしていた。彼女が持つ言葉を話せなくとも彼女が書いた文字を正確ではなくとも大体の意味を感じ取れるほどに翻訳できるようになった。『 ね、ひ さしぶりの ウラニ ワ いき たい 』 彼女は何処か寂しそうに君がよくそうしていたように笑うだろう。____________そこで、君は彼女の全貌を知る、君達がどうしてあの夜、あの裏庭で出会ったのかを。 (9/6 23:21:22)
因(ゆかり)>
■裏山へと共に歩みを進めた君達は耳を疑う事だろう。『 か んじょう を サヨナラ させる ために きたの 』彼女はそのまま淡々と語る。あの日君達が出会った裏山で、あの日君達が出会った意味を。彼女は月の裏側から来たのだという。それも物理的にではなく、次元的に、理解するのに随分な時間を要した君は門限も何もかも気に成らない程に必死に彼女の言葉を読み取ろうとした。酷く短絡的にとらえるのなら、感情が電波の様に遠くへと流れ出して、その感情は彼女たちの種族にとっては毒なのだという。その毒の根源である感情を抱くこの惑星の生命を減らす為に彼女は派兵されたのだという。もう何度も任務の報告を誤魔化して何年も君といた彼女はもう誤魔化しきれず、一時的に帰還しないとならないらしい。■彼女がなぜ君に懐き、君に執着していたかも彼女は打ち明けるだろう。君が、空っぽだったからだ。当たり前の日常、激しい喜びも絶望も無い"人間の少年"だったからだ。非日常から最も遠かった君から、彼女は毒を感じなかったのだという。しかし、彼女は、そして、君も同じく、この時にはもうお互いに感情を抱いてしまった。それは君と彼女が互いに少しずつほんの少しずつ感情を、毒を、抱いたからに他ならない。少量の毒を摂取し続けて彼女には耐性がついてしまったのだ。それだけならよかった。しかし、そうじゃなかった___君と云う人間の少年に彼女は、 “毒” を抱いてしまった。 彼女が帰らなければおそらく彼女ひとりとは比較に成らない数の派兵が行われると言う。しかし、彼女が帰れば、毒に侵された彼女は廃棄されるだろうと彼女は言う。君はこの頃、高校生活を終える間際だっただろう。たった齢17,8の人間の少年である君が、彼女か、世界か、の選択を迫られていると気付くころには空はもう白んでいただろう。_________________【 ▶ 未来を選択してください。】 (9/6 23:58:12)
明星 夜空>
(段々と、暖かなぬくもりが離れ肌を冷やすようにゆっくりと、明らかに。彼女の取る行動は動物が自身の友好性を示すように、人の赤子が見も知らずの存在へと無意識に笑いかけるものそのものだった。人と似た姿、人と似た声、それでも言語としては何も理解できないけれど、必死になって伝えようとする姿がなんだか愛おしい。“ 地球の言語 ” に不慣れな『彼女』の姿、それにまんまと絆され、なぜだか自然と重ねていて、それを理解し分かっていてもそうさせるのが忌々しいのに、追憶させる者の気持ちが嫌というほど分かってしまう心が第三者視点ともいえる立場でいることを許していた。きっとお互いに、共通点を、そのものその言葉の意味を探って、拙い言葉で伝え合って、不格好な例え不格好なものでも通じ合えたことがうれしくてたまらないんだろう)『 ね、ひ さしぶりの ウラニ ワ いき たい 』「...そうだな、裏庭いこうか、君と出会った所。」(自分の意志か、この “ ダレカ ” に合わせるように声を合わせる。付き添いのような視点からでも『彼女』が『彼』の寂しそうな顔を真似て笑っているのは目に見える。まだ、貴方の気持ちの全てが読み解けるわけじゃないけれど、)「...あの場所、この時間じゃもう暗くなってるかも知れねえから」(これで『貴方』の気持ちもマシになるかは分からないけれど。差し出すように、そっと貴方の手に触れる。)『 か んじょう を サヨナラ させる ために きたの 』「___________嫌だ。...って、きっとアンタに惚れた奴は言うよ。」■「アンタもう “ コイツ ” と合えないんだぜ、“ コイツ ” だってアンタに会えない。“ 綺麗さっぱりじゃあねバイバイ、死んだら一緒に入れるね ” なんて諦めがつくと思うか?生まれた星が違ぇのにまた会えるなんて保障が何処にあるってんだよ。」(手を、握ったままでいてくれるならぎゅう、とより強く手を握って、言葉を、感情を、毒を。もっと多くの毒を貴方に。砂糖とて毒だ、だが_________毒も薬だ。)「第一、アンタの惚れた奴は片割れが命張ってる時にそれを止めないような奴か?そんな腰抜けか?」「 自 分 の 命 に 変 え ても 守 り た い の が 愛 す る 人 っ て モ ン じ ゃ ね ぇ の か ? ! ? ! ? な゛ぁ゛! ! ! 」(言葉は貴方へ、そして“ 彼自身 ” へと。貴方が全て聞き取れるかも分からないけれど、それよりずっと貴方へ届いて欲しい毒を。第三者の、導き手にしては随分乱暴に。取り返しようのない思い出と、“ あの日 ” 止められなかった自分への後悔と責任は今もずっと、人の記憶を垣間見る中でも深く刺さったままでいる。その自分を愛してくれた何より大切な人の未来だ。自分で決断も、その責任も取らなくてどうする。)■特殊ハンドアウト『導きの力』を使用したいです。“ 彼自身 ” の言葉は彼女に届きますか。 (9/7 00:46:09)
》因(ゆかり)>
■届きます。痛いほどに、苦しい程に、まるで毒にでも侵されるかのように、君の言葉は彼女を、そして彼を浸蝕するかのように、届くでしょう。それでも、それでも、『 ■■くんと いたい けど ■■くんとのさんぽのどうろも ひるねの こうえ んも なくなって ほしくない 』『 だか ら かえったら いってみ る ぱぱ と ま まに 』『ちきゆ に かえ り たいから サヨナラ に なりた く ないって 』『 だから だいじょぶ 』 _________【彼女は君と地球の未来を選んだ。】
因(ゆかり)>
■世界を選んだ君は明け方のコンビニでノートを一冊買うだろう。そして、表紙に出来るだけ読みやすい文字で題名だけを記して彼女にそれを渡す。【つきにかえるまでにしたい100のこと】……それからの日々はまるで世界に嫌われてしまっているかのようにすら感じるほどに、目まぐるしく過ぎていくだろう。あんまりじゃないか、彼女ではなく、世界を選んだはずなのに、どうして世界はこんなにも知らん振りで進み続けるのだろうか。君は、彼女を愛していた、そして、だからこそ、君は世界を呪っていただろう。表裏一体の愛憎を抱えながら君はそれでも嫌いになり切れなかった。この世界にはあまりにも彼女との思い出があり過ぎる。道端に転がる石ころを彼女の住んでいた所ではどんな風に書くかも君は知っている。あれは■、あれは■■、あれは■、そして、あれは■■■、君の目に映る全ての物はもう、彼女との思い出の一部でしかなかった。それでも、君はまだ彼女にちゃんと伝わるようにその言語を描く事は出来なかった。ただ読み取る事が出来るだけ、何が違うのか、君には分からなかったが、それでも、彼女との日々が形に残るように必死に勉強を続けるだろう。>【地球の未来】を選んだ、もしくは選ばされた、……否、選ぶしかなかった人間の少年である君達
昨日は人の少ない田舎街まで貯金を使って車を借りて足を運び、二人で日帰りの旅行に行った。
一昨日は一晩裏山の近くの廃墟に泊った。彼女が人里から離れて生活する為に地道に集めてこの廃墟に運び込んだ家具ももうこれからは使われなくなると思うと、どうしようもなく不条理に打ちひしがれた。
今日は_______、今日は、彼女が帰る日だ。 彼女は月に返る為に学校の裏山で繭に籠り、夜を待っている。君は彼女の隣に居続ける事も出来た。しかし、どうしても、どうしても残したかった。君と彼女が此処に居た事を。今朝、廃墟を片付けている時に見つけたあのノートはもう、彼女の文字で埋まっていた。全部で綺麗に100のやりたいことが掛かれている。その全部が叶ったかは分からない。解読にまだ時間が掛かる君はそれを時間を掛けて理解したのだろう。
「てをつなぎたい」「■■くんのおともだちとなかよくしたい」「いっしょにしゃしんをとりたい」「おなじたべものをたべたい」「たくさんきもちをつたえたい」「もっときもちをつたえることばしりたい」「おとなになるのをみたい」「かぞくをしりたい」「かぞくになりたい」「すきなこともっとしりたい」「もうなかなくてよくしたい」「ふたりだけのなまえがほしい」「となりをあるけるようになりたい」「いつでもいっしょにいたい」「しゅうがくりょこうふたりでいきたい」「おこられたい」「なかれたい」「かなしいときにいっしょにいたい」「わらってるときも」「いっしょじゃないのはやだ」「いっしょにもっとわらう」「いっしょにとしをとりたい」「おじいちゃんになったらわたしもおばあちゃんになりたい」「いっぱいしりたい」「えいがをみにいきたい」「うたもいっしょなのをおぼえる」「またあしたってあしたもいいたい」「だいじょうぶだよっていうのがずっとわたしがいい」「ぎゅっとしたい」「しんぞうがうごくのかんじていたい」「おなじものをみてなきたい」「おなじものをみてわらいたい」「もっとわらいかたをおしえてほしい」「いっぱいやさしくしたい」「■■くんとおなじくらいいいこになりたい」「がっこうにいってみたい」「おなじだいがくにいく」「これをこいだとおもいたい」「これがあいだとつたえたい」「おふろにはいってみたい」「ぜんぶのはだをかんじたい」「きらわれたくない」「はなれたくない」「とけいのかぞえかたなんてわすれたい」「へんなゆめのはなしをしていたい」「なにもはなさないままとなりにいたい」「■■くんとはなれたくない」
全てを読み終えた君は滲む視界でノートを閉じようとした。そこで、101個目を見つけたのだ。最後のページに大きく。滲んだ文字で。君はそれを解読した瞬間に中学校の校庭に駆けていただろう。
「 かな らず かえって くる 」
(9/7 00:32:23)
明星 夜空>
「お前が帰ったらッッ....._________」「...アンタが、帰る時に...コイツも星に連れて行くのは。...アンタと一緒に説得する。」「...それが駄目なら、地球からアンタの意志を伝える方法はないのか。」(愚策だ、言語も仕組みも何も知らない。知識も理解もまだ足りない。これじゃあ何本打っても的になんて当たらない。そんなのは分かりきってるのに足掻いて引き留めようと思考する頭も祈るように手を握りしめ続けることも止まらない。)「...その大丈夫でどう安心すれば良いんだよ。」「後悔したって、やっぱり止めとけば、って。もう過ぎたらどうしようもねぇから俺が言ってんだよ。お前等はそれでも、それでもいいっていうのかよ。」(それを声として絞りだすころには、届いているかも分からないほど意識は朧げで、それが何処かの誰かたちの物語なのだろうと、押し痕の残る赤みのある手をゆっくり握りしめた。) (9/7 01:30:08)
キース・ハリソン>
(こうして、一人で帰るのは慣れっこだった。)「んー、んー……ん……」(“男の子向け”に誂えられた学ランに袖を通し、鞄につけたストラップに視線を落として、僕はなんだって、いつも通りに、ここに居る。夢……、なのだろう。これはきっとかつての追体験のようなもので、過去の回想のようなもので。なんだって変なことのない、過去を巡るだけの、ただの夢。しんちゃんもよぞ君も、ひなちゃんも、部活とか委員会とかで頼られて引っ張りだこで、忙しくって大変で。何にも出来ない僕だけが、一人早く学校を出て、道を歩いて。学校で待つのも惨めで、一人で家に居てもつまらないし、親に何かを思われるのが嫌で“友達と遊んで帰る”なんて嘘を吐いて。ただ、普通に巡る日々の中で、ほんのちょっぴりあぶれてしまったものだから、誰にも見つからない内緒の山で、こっそり、こっそり次の日常の便を待つ。何でも無いような乗り換えを、ちいさなためいきを吐きながら。)■「…………そろそろ、かえらなきゃ。」(耳に残ってしまった、親に連れられたオペラの歌劇をそらんじては腰を上げ、そっと草を払う。みんなよりも幾分早い門限は、夜遅くまでの遊びなんて許してはくれやしない。僕自身を案じて、というのは理解していたとして、じゃあ僕の心は、どこに行けば、なんて。あの頃思い浮かべていた青臭い苦しみの重さをどこかリアルに懐かしみながら、僕は声のする方を探しました。)「ん、ぇ、だれ……?」(知らない人に会うのにも、不審な人に声をかけられることにもなれています。だからこそ、きっと君の異様さにも、目的にも、どこか僕は、いままでとは違うという確信じみた何かを、感じ取れるような、そんなうぬぼれさえ抱いていた、と思います。)「……、はじめ、まして。どなたですか……?」■【洞察】【富豪】より、声のする方を探し相手の様子を窺いたい。また幼いころからお金持ちの会合に連れられていた、ある程度相手の顔色を窺ったり求められることを察知する能力があると思います。相手の様子や求めていること、目的を探るようにしつつ礼儀正しく挨拶をします (9/6 22:48:57)
》因(ゆかり)>
■彼女はそれらを理解していないのだろう。君を真似てお辞儀の真似事をするだろう。しっかりと発声は出来ないが、君が発した言葉を真似ようとしているのは理解できるはずだ。彼女はただ、君を『理解』しようとしていた。君はそれを理解するだろう。まるで何も知らない赤子の様に、彼女は君を真似る。帰ろうとしても、後ろを着いて行き、君の一挙種一挙動を真似るだろう。
キース・ハリソン>
■「えぇ、と……、んーと…………」(君は美しい人だ。きっと、お父さんの会合であった素敵な人たちよりも、きっとそれは何倍にも。君の挙動は大人や何かを目的にやってきた人、というよりもずっと、それはかつて迷子だった自分の様に拙くて、幼くて、それはきっと僕の寂しい心を、なんとなく慰めて、優しくしてくれるような気がして。)「……、えへ。」(こんな所で、ふたりぼっち。戸惑うみたいに僕の行動に自身の行動を委ねるそれは、寂しがりの僕みたいで、君がそれだけ弱い人なら、きっと僕だって弱くたっていいはずで。)「……、えっとねぇ。」(真っ黒な通学鞄から、ノートとペンを取り出して。それから僕はそれを鞄の上に広げて見せて、僕と、君の簡単な絵を描きました。僕の方には『キース・ハリソン』と名前を書いて、)「き、ぃ、す、は、り、そ、ん」(と音をなぞって。■それから君にペンを委ねて、君の名前を尋ねてみたい。分からないなら何度でも、僕を指さして名前を言って、ペンを指さしてペンと言って。迷子の子供の寂しさは、気弱な僕は、きっとだれよりも知れると思うのです。) (9/6 23:04:17)
》因(ゆかり)>
■なるほど、君も彼女を理解しようとするという事で間違いないね?
》キース・ハリソン>
■いえす!
因(ゆかり)>
■彼女を受け入れる…否、理解する選択した君のそれからの日々はあまりにも数奇な物だった。学校で日常を垂れ流し、足早に裏庭に行っては彼女と会い、彼女が何者であるかを理解しようとした。使う言語形態も違えば感情表現も異なる彼女を理解するのはまるで幼児が両親の仕草や言語を真似て身体に擦り込んでいくのに似ていただろう。それにはあまりにも時間が掛かり過ぎた、君が彼女に抱いた感情を加速させるにはどれほどの牛歩だろうと事足りるほどに、足りすぎるほどに君達は同じ時間を共にしただろう。その末に、彼女はややぎこちなくも君の話す言語を覚え扱えるようになった。君は、この長い時間彼女と過ごしながら徐々に自分の置かれた状況を理解し始める。ぼーっとする度に現実世界の君の人格が「これは誰かの記憶を追体験させられている」と理解できてしまうだろう。■それでも君はふと我に返る、否、ふと我を手放すと衝動のままに彼女を知ろうとしていた。彼女が持つ言葉を話せなくとも彼女が書いた文字を正確ではなくとも大体の意味を感じ取れるほどに翻訳できるようになった。『 ね、ひ さしぶりの ウラニ ワ いき たい 』 彼女は何処か寂しそうに君がよくそうしていたように笑うだろう。____________そこで、君は彼女の全貌を知る、君達がどうしてあの夜、あの裏庭で出会ったのかを。 (9/6 23:21:22)
キース・ハリソン>
■(こわい、と、思った。)「_________そう、だ、ね。」(辿っていく記憶に、僕の愛おしい友人たちの顔が出てこない。愛おしいと思っていた友人たちの影は、声は段々となりを潜めていく。否……、そもそも最初から、僕の愛おしい友人たちは、出ていなかった、のかもしれない。)「ウラヤマ、いこ、っか。」(流れに任せ、雰囲気に、記憶に任せて歩きながら、)■道中にでもあるだろうミラーや水面を覗きたい、僕はぼくですか (9/6 23:26:47)
》因(ゆかり)>
■君は、君ではない。けれど、それはこの長い期間の中で理解できた事だ。君の目には君は君として映るが、それはあまりにも、違和感があった。それらの齟齬をまるで、意図的に掻き消されている様な感覚にこれが現実ではない事を君は既に知っていた。しかし、それを公言する気にも言及する気にもならない。拭いきれない不和を日常で塗りつぶされてずるりと沼の底へと引きずられるように、君はただの“人間の少年”なのだろう。
キース・ハリソン>
■【術式血統】受けたディスコード(能力)による効果を直感的に理解する事が出来る。 は使用可能ですか (9/6 23:34:49)
キース・ハリソン>
■「……、」(気付いてしまった違和感に、呑まれていく。違和感を違和感と捉えることすら億劫で、それなんて些細な違いである、ともするように。僕は、一体誰なのか。そんなこと考えるなと、自我を考える事すら意味の無いことであるとするように、頭の中に霧がかかる。)「ぼくは……、」(僕は、男性が好きだったと思うのだけど、どうだったかな。どうしようもなく太陽みたいに眩しい彼が、好きだったと思うのだけど、忘れてしまった。僕が今目の前に立つ君に抱く感情はきっと紛れもない恋慕そのもので、心の奥のゆがみを無理矢理に強制されたような違和感が、靄の奥でざわついて、それでも尚僕はそれの輪郭をなぞれやしない。)■「僕は、きみが。……、君が、すきだよ。」(ねじ曲がっていないはずの、真っ当な恋慕の感情であると、ふと、証明したくなって。)そんなことを言いながら、彼女を抱き締めて、可能ならばキスをしたい。彼女はぼくを受け入れるのですか。もし受け入れようとするなら直前で【拒否】したい (9/6 23:51:14)
キース・ハリソン>
■【拒否】したことに対して特別な反応はありますか (9/6 23:58:03)
》因(ゆかり)>
■ほんの少しだけ、嬉しいような、もしくは、悲しいような。とても読み取りにくい表情で首を傾げて笑うだろう。
因(ゆかり)>
■裏山へと共に歩みを進めた君達は耳を疑う事だろう。『 か んじょう を サヨナラ させる ために きたの 』彼女はそのまま淡々と語る。あの日君達が出会った裏山で、あの日君達が出会った意味を。彼女は月の裏側から来たのだという。それも物理的にではなく、次元的に、理解するのに随分な時間を要した君は門限も何もかも気に成らない程に必死に彼女の言葉を読み取ろうとした。酷く短絡的にとらえるのなら、感情が電波の様に遠くへと流れ出して、その感情は彼女たちの種族にとっては毒なのだという。その毒の根源である感情を抱くこの惑星の生命を減らす為に彼女は派兵されたのだという。もう何度も任務の報告を誤魔化して何年も君といた彼女はもう誤魔化しきれず、一時的に帰還しないとならないらしい。■彼女がなぜ君に懐き、君に執着していたかも彼女は打ち明けるだろう。君が、空っぽだったからだ。当たり前の日常、激しい喜びも絶望も無い"人間の少年"だったからだ。非日常から最も遠かった君から、彼女は毒を感じなかったのだという。しかし、彼女は、そして、君も同じく、この時にはもうお互いに感情を抱いてしまった。それは君と彼女が互いに少しずつほんの少しずつ感情を、毒を、抱いたからに他ならない。少量の毒を摂取し続けて彼女には耐性がついてしまったのだ。それだけならよかった。しかし、そうじゃなかった___君と云う人間の少年に彼女は、 “毒” を抱いてしまった。 彼女が帰らなければおそらく彼女ひとりとは比較に成らない数の派兵が行われると言う。しかし、彼女が帰れば、毒に侵された彼女は廃棄されるだろうと彼女は言う。君はこの頃、高校生活を終える間際だっただろう。たった齢17,8の人間の少年である君が、彼女か、世界か、の選択を迫られていると気付くころには空はもう白んでいただろう。_________________【 ▶ 未来を選択してください。】 (9/6 23:58:12)
キース・ハリソン>
■「……、ふ、ふへ。なぁに、それ」(僕が、上手く君を受け入れられなくても、抱き締められなくても。君はただ何も分かっていないみたいに笑うだけで、なんだか、それで良いのかも、なんて思えてしまって。)__元の彼は同性愛者で、自分の性が嫌いで、女性を上手く愛せやしなくて。彼が彼であるということすらも奪われてしまうなら、それに彼自身がわずかにでも気付いてしまったなら。彼が彼であるという自我の不在を、彼女は強制しなかった。わずかに抱いてしまった違和感を、恐怖心を、彼女は否定しなかった。_なら、それだけで良い。■「ねぇ。……ずっと、一緒に居ようよ。」(僕は、彼女を選びました。僕は迷子で、君も迷子だ。元から生きていた世界に道なんて無くて、ようやくしんちゃんに、よぞくんに、皆に______否、彼女に出会えて道が開けた、息が出来た。)「君さえ幸せなら、それでいいんだ。」(【彼は【彼女】を愛している】、そのはずだ。)(迷子の世界に、ひとりぼっちにされてしまうくらいなら。)「僕は、君といたい。」(きっと、”僕”はそうした。) (9/7 00:09:18)
》因(ゆかり)>
■『 ■■くんと いたい けど ■■くんとのさんぽのどうろも ひるねの こうえ んも なくなって ほしくない 』『 だか ら かえったら いってみ る ぱぱ と ま まに 』『ちきゆ に かえ り たいから サヨナラ に なりた く ないって 』『 だから だいじょぶ 』 きっと彼女はどの世界線でも、どんな選択肢を巡っても、君に、人間の少年にそう聞かれれば、そう応えるのだろう。何度でも、きっとそう応えるのだろう。
因(ゆかり)>
■世界を選んだ君は明け方のコンビニでノートを一冊買うだろう。そして、表紙に出来るだけ読みやすい文字で題名だけを記して彼女にそれを渡す。【つきにかえるまでにしたい100のこと】……それからの日々はまるで世界に嫌われてしまっているかのようにすら感じるほどに、目まぐるしく過ぎていくだろう。あんまりじゃないか、彼女ではなく、世界を選んだはずなのに、どうして世界はこんなにも知らん振りで進み続けるのだろうか。君は、彼女を愛していた、そして、だからこそ、君は世界を呪っていただろう。表裏一体の愛憎を抱えながら君はそれでも嫌いになり切れなかった。この世界にはあまりにも彼女との思い出があり過ぎる。道端に転がる石ころを彼女の住んでいた所ではどんな風に書くかも君は知っている。あれは■、あれは■■、あれは■、そして、あれは■■■、君の目に映る全ての物はもう、彼女との思い出の一部でしかなかった。それでも、君はまだ彼女にちゃんと伝わるようにその言語を描く事は出来なかった。ただ読み取る事が出来るだけ、何が違うのか、君には分からなかったが、それでも、彼女との日々が形に残るように必死に勉強を続けるだろう。>【地球の未来】を選んだ、もしくは選ばされた、……否、選ぶしかなかった人間の少年である君達
昨日は人の少ない田舎街まで貯金を使って車を借りて足を運び、二人で日帰りの旅行に行った。
一昨日は一晩裏山の近くの廃墟に泊った。彼女が人里から離れて生活する為に地道に集めてこの廃墟に運び込んだ家具ももうこれからは使われなくなると思うと、どうしようもなく不条理に打ちひしがれた。
今日は_______、今日は、彼女が帰る日だ。 彼女は月に返る為に学校の裏山で繭に籠り、夜を待っている。君は彼女の隣に居続ける事も出来た。しかし、どうしても、どうしても残したかった。君と彼女が此処に居た事を。今朝、廃墟を片付けている時に見つけたあのノートはもう、彼女の文字で埋まっていた。全部で綺麗に100のやりたいことが掛かれている。その全部が叶ったかは分からない。解読にまだ時間が掛かる君はそれを時間を掛けて理解したのだろう。
「てをつなぎたい」「■■くんのおともだちとなかよくしたい」「いっしょにしゃしんをとりたい」「おなじたべものをたべたい」「たくさんきもちをつたえたい」「もっときもちをつたえることばしりたい」「おとなになるのをみたい」「かぞくをしりたい」「かぞくになりたい」「すきなこともっとしりたい」「もうなかなくてよくしたい」「ふたりだけのなまえがほしい」「となりをあるけるようになりたい」「いつでもいっしょにいたい」「しゅうがくりょこうふたりでいきたい」「おこられたい」「なかれたい」「かなしいときにいっしょにいたい」「わらってるときも」「いっしょじゃないのはやだ」「いっしょにもっとわらう」「いっしょにとしをとりたい」「おじいちゃんになったらわたしもおばあちゃんになりたい」「いっぱいしりたい」「えいがをみにいきたい」「うたもいっしょなのをおぼえる」「またあしたってあしたもいいたい」「だいじょうぶだよっていうのがずっとわたしがいい」「ぎゅっとしたい」「しんぞうがうごくのかんじていたい」「おなじものをみてなきたい」「おなじものをみてわらいたい」「もっとわらいかたをおしえてほしい」「いっぱいやさしくしたい」「■■くんとおなじくらいいいこになりたい」「がっこうにいってみたい」「おなじだいがくにいく」「これをこいだとおもいたい」「これがあいだとつたえたい」「おふろにはいってみたい」「ぜんぶのはだをかんじたい」「きらわれたくない」「はなれたくない」「とけいのかぞえかたなんてわすれたい」「へんなゆめのはなしをしていたい」「なにもはなさないままとなりにいたい」「■■くんとはなれたくない」
全てを読み終えた君は滲む視界でノートを閉じようとした。そこで、101個目を見つけたのだ。最後のページに大きく。滲んだ文字で。君はそれを解読した瞬間に中学校の校庭に駆けていただろう。
「 かな らず かえって くる 」
(9/7 00:32:23)
キース・ハリソン>
■夢の中では能力は使えない? (9/7 00:42:13)
》因(ゆかり)>
■使えない。
キース・ハリソン>
■「……、ぼく、ね。」(積み重ねた言葉の数だけ、違和感だって積み重なって。愛しい感情も、その降り積もった全てが嘘かも知れないなんて軽さに怯える感覚も、何を本当と願えば良いのかわからない迷子の中で。たったいまこの瞬間、この回顧録に迷い込んでしまった僕の目の前で笑った君を、きっと僕は彼と等しく愛せやしないけれど。それでも、今この時が夢だとて、抱いた感情が嘘ではないのだと、きっと僕は言えるはずでしょう。)「ぼく、もっと、…………、えっと、ね。ちょっと、ちがうのかなぁ。わかんない、んだけどさ。」(僕は今僕の筈で、僕ではないから。僕の言葉はきっと君には届きやしなくて、僕がこれから零す言葉も、誰の言葉かも分からないけれど、それでも。)【僕は、友人を愛している】から。(僕は彼の目を通して君を見て、彼の足を通して中学校の校庭に立って、君に、彼と共に対峙して。)「いつか、いつか必ず。」(夢が覚めても、きっと僕がこの夢を忘れることのないように。じっと世界に目を凝らして、君の声を、音を、文字を何度も反芻して。)愛しいいとしい、僕の友達。(中学校の校庭は、だだっ広くて何にも無くて、寂しくて、寒くて心細くて、一人じゃあ凍えてしまいそうで。君の体を抱き締めたくて仕方なくて。どうしよう、やっぱり僕は子供だから、君さえ居れば世界がどうなったってよく思えて。それでも君が望むなら、僕は君の旅立つ空を、精一杯美しいものであると、望むことしかきっと出来やしないのでしょう。)「ずっと、ずっと待ってるし、さ。いつか、君を迎えにいくから。」(ただ、僕に出来そうなたった一つを、なんだって、なんどだってしたいんだ。)「あいしています、から。■■中学校の所在地、二人の思い出の場所の住所とか位置、行き方を記憶に焼き付けたい。夢から覚めてもいけるように、忘れないように覚えたい。できますか (9/7 00:54:36)
》因(ゆかり)>
■できます!
キース・ハリソン>
■ルージュ・エルメスの本質は、誰かの元へ駆け付ける事で、説明文には風の上でも駆けられる……とかいてあるのだけど、彼女の元へ駆けつけることはできませんか、もしくは彼の元へ (9/7 01:07:11)
》因(ゆかり)>
■君は何処にも辿り着かない。何故なら、この世界には彼らが多く在り過ぎる。月も、太陽も、花も、空も、海も、星も、風も、雨も、草木も、路傍の石すらも、それらは人間の少年と彼女がそこに居た証であり、今この世界に残った唯一でありながら全ての「彼ら」だから。その真紅の不和すらも、彼と彼女がそこに居た証だから、既に辿り着いている場所からは動けない。
ジェントル>
◼️「(塞ぎ込み、何人も寄せずに、今の彼にはあのナイフすらこの手にない。あれは、ママのものであるからだ。)あぁママ。やっぱり、これで正解だったんだねえェ。(それはママではない。けれど空っぽの左目には、月下の影が盲目にもそう映った。)ママ、ママ、ママ、ボクはいいこにしてたよゥ。ずっとずっと、待っていたんだから。(眼孔は空っぽだ。中学生の頃ならば、もっと傷も顕著であろう。相も変わらず包帯はぐるぐる巻きだ。成りきれなかった勇者もまだどこかで逃げ延びている。)ボクはママの、『いいこ』でないと、いけないもんねえェ。(ママであるはずの、それに、とびっきりでも弱々しくもない笑顔を、『いつも通り』の笑顔を、向けた。)」 (9/6 22:50:00)
》因(ゆかり)>
■彼女は君の行動を真似て、口角を無理矢理挙げて半開きの口で表情を真似て、君がしたように彼女は笑顔を君に向けるだろう。
ジェントル>
◼️「あァママ。今日は優しィんだねェ。(ママが笑っているときは、気分が良い時だ。取り繕うような笑顔。薄っぺらく心のこもっていない笑顔。)…ボクの真似なんか一度もしたことがないのに。ボクの前でそんな笑顔、したことはないのに。(彼女がするのは、自分の気分がいいから、ただそれだけだ。人に向けるための笑顔なんて、1つも。)とってもとっても気分が良いみたいだねえェ。(恐ろしくなって目を反らした。)…『どうして』?(今ならば、触れてみても、きっと叱られないだろう。自分にとってこんなにも、恐ろしいことはなく。けれど、1度でも、触れてみたかった。ママであるはずのものが、本当は今、『何』なのかを。)」 (9/6 23:14:34)
因(ゆかり)>
■彼女を受け入れる…否、理解する選択した君のそれからの日々はあまりにも数奇な物だった。学校で日常を垂れ流し、足早に裏庭に行っては彼女と会い、彼女が何者であるかを理解しようとした。使う言語形態も違えば感情表現も異なる彼女を理解するのはまるで幼児が両親の仕草や言語を真似て身体に擦り込んでいくのに似ていただろう。それにはあまりにも時間が掛かり過ぎた、君が彼女に抱いた感情を加速させるにはどれほどの牛歩だろうと事足りるほどに、足りすぎるほどに君達は同じ時間を共にしただろう。その末に、彼女はややぎこちなくも君の話す言語を覚え扱えるようになった。君は、この長い時間彼女と過ごしながら徐々に自分の置かれた状況を理解し始める。ぼーっとする度に現実世界の君の人格が「これは誰かの記憶を追体験させられている」と理解できてしまうだろう。■それでも君はふと我に返る、否、ふと我を手放すと衝動のままに彼女を知ろうとしていた。彼女が持つ言葉を話せなくとも彼女が書いた文字を正確ではなくとも大体の意味を感じ取れるほどに翻訳できるようになった。『 ね、ひ さしぶりの ウラニ ワ いき たい 』 彼女は何処か寂しそうに君がよくそうしていたように笑うだろう。____________そこで、君は彼女の全貌を知る、君達がどうしてあの夜、あの裏庭で出会ったのかを。 (9/6 23:21:22)
因(ゆかり)>
■裏山へと共に歩みを進めた君達は耳を疑う事だろう。『 か んじょう を サヨナラ させる ために きたの 』彼女はそのまま淡々と語る。あの日君達が出会った裏山で、あの日君達が出会った意味を。彼女は月の裏側から来たのだという。それも物理的にではなく、次元的に、理解するのに随分な時間を要した君は門限も何もかも気に成らない程に必死に彼女の言葉を読み取ろうとした。酷く短絡的にとらえるのなら、感情が電波の様に遠くへと流れ出して、その感情は彼女たちの種族にとっては毒なのだという。その毒の根源である感情を抱くこの惑星の生命を減らす為に彼女は派兵されたのだという。もう何度も任務の報告を誤魔化して何年も君といた彼女はもう誤魔化しきれず、一時的に帰還しないとならないらしい。■彼女がなぜ君に懐き、君に執着していたかも彼女は打ち明けるだろう。君が、空っぽだったからだ。当たり前の日常、激しい喜びも絶望も無い"人間の少年"だったからだ。非日常から最も遠かった君から、彼女は毒を感じなかったのだという。しかし、彼女は、そして、君も同じく、この時にはもうお互いに感情を抱いてしまった。それは君と彼女が互いに少しずつほんの少しずつ感情を、毒を、抱いたからに他ならない。少量の毒を摂取し続けて彼女には耐性がついてしまったのだ。それだけならよかった。しかし、そうじゃなかった___君と云う人間の少年に彼女は、 “毒” を抱いてしまった。 彼女が帰らなければおそらく彼女ひとりとは比較に成らない数の派兵が行われると言う。しかし、彼女が帰れば、毒に侵された彼女は廃棄されるだろうと彼女は言う。君はこの頃、高校生活を終える間際だっただろう。たった齢17,8の人間の少年である君が、彼女か、世界か、の選択を迫られていると気付くころには空はもう白んでいただろう。_________________【 ▶ 未来を選択してください。】 (9/6 23:58:12)
因(ゆかり)>
■世界を選んだ君は明け方のコンビニでノートを一冊買うだろう。そして、表紙に出来るだけ読みやすい文字で題名だけを記して彼女にそれを渡す。【つきにかえるまでにしたい100のこと】……それからの日々はまるで世界に嫌われてしまっているかのようにすら感じるほどに、目まぐるしく過ぎていくだろう。あんまりじゃないか、彼女ではなく、世界を選んだはずなのに、どうして世界はこんなにも知らん振りで進み続けるのだろうか。君は、彼女を愛していた、そして、だからこそ、君は世界を呪っていただろう。表裏一体の愛憎を抱えながら君はそれでも嫌いになり切れなかった。この世界にはあまりにも彼女との思い出があり過ぎる。道端に転がる石ころを彼女の住んでいた所ではどんな風に書くかも君は知っている。あれは■、あれは■■、あれは■、そして、あれは■■■、君の目に映る全ての物はもう、彼女との思い出の一部でしかなかった。それでも、君はまだ彼女にちゃんと伝わるようにその言語を描く事は出来なかった。ただ読み取る事が出来るだけ、何が違うのか、君には分からなかったが、それでも、彼女との日々が形に残るように必死に勉強を続けるだろう。>【地球の未来】を選んだ、もしくは選ばされた、……否、選ぶしかなかった人間の少年である君達
昨日は人の少ない田舎街まで貯金を使って車を借りて足を運び、二人で日帰りの旅行に行った。
一昨日は一晩裏山の近くの廃墟に泊った。彼女が人里から離れて生活する為に地道に集めてこの廃墟に運び込んだ家具ももうこれからは使われなくなると思うと、どうしようもなく不条理に打ちひしがれた。
今日は_______、今日は、彼女が帰る日だ。 彼女は月に返る為に学校の裏山で繭に籠り、夜を待っている。君は彼女の隣に居続ける事も出来た。しかし、どうしても、どうしても残したかった。君と彼女が此処に居た事を。今朝、廃墟を片付けている時に見つけたあのノートはもう、彼女の文字で埋まっていた。全部で綺麗に100のやりたいことが掛かれている。その全部が叶ったかは分からない。解読にまだ時間が掛かる君はそれを時間を掛けて理解したのだろう。
「てをつなぎたい」「■■くんのおともだちとなかよくしたい」「いっしょにしゃしんをとりたい」「おなじたべものをたべたい」「たくさんきもちをつたえたい」「もっときもちをつたえることばしりたい」「おとなになるのをみたい」「かぞくをしりたい」「かぞくになりたい」「すきなこともっとしりたい」「もうなかなくてよくしたい」「ふたりだけのなまえがほしい」「となりをあるけるようになりたい」「いつでもいっしょにいたい」「しゅうがくりょこうふたりでいきたい」「おこられたい」「なかれたい」「かなしいときにいっしょにいたい」「わらってるときも」「いっしょじゃないのはやだ」「いっしょにもっとわらう」「いっしょにとしをとりたい」「おじいちゃんになったらわたしもおばあちゃんになりたい」「いっぱいしりたい」「えいがをみにいきたい」「うたもいっしょなのをおぼえる」「またあしたってあしたもいいたい」「だいじょうぶだよっていうのがずっとわたしがいい」「ぎゅっとしたい」「しんぞうがうごくのかんじていたい」「おなじものをみてなきたい」「おなじものをみてわらいたい」「もっとわらいかたをおしえてほしい」「いっぱいやさしくしたい」「■■くんとおなじくらいいいこになりたい」「がっこうにいってみたい」「おなじだいがくにいく」「これをこいだとおもいたい」「これがあいだとつたえたい」「おふろにはいってみたい」「ぜんぶのはだをかんじたい」「きらわれたくない」「はなれたくない」「とけいのかぞえかたなんてわすれたい」「へんなゆめのはなしをしていたい」「なにもはなさないままとなりにいたい」「■■くんとはなれたくない」
全てを読み終えた君は滲む視界でノートを閉じようとした。そこで、101個目を見つけたのだ。最後のページに大きく。滲んだ文字で。君はそれを解読した瞬間に中学校の校庭に駆けていただろう。
「 かな らず かえって くる 」
(9/7 00:32:23)
ジェントル>
「(ママでない。)…あァ。(だがそれ以上に、『コード』は、命をかけた感情は、強かった。長い長い時間に封じ込められて、)ボクはどうすればいいんだろう。(誰にも教えられないまま、ただ過ぎる時間を体験し続けた。)こんな感情は。…ママ以外に向けたことがない。(まどろみの中で、心はたゆたう。それが親愛でも、恋愛でも、彼は誰にも向けてこなかった。向けることができなかった。『友達』はなんとなく作って、『トモダチ』だから距離を近くしならなくちゃいけなくて、『ともだち』というのは、嫌われちゃいけなくて。ただただ、義務感だけで友達だった。トモダチのともだちと、 にならなくちゃいけなかった。それ以外の感情は、ママにだけ、この世に生まれてその腕に抱かれていた時にそこに置いてきた、そのはずなのに。)ママ以外には向けちゃいけないはずなのに。(どれだけ声を出して笑っても、どれだけ雨に降られても、どれだけ拳を交わしても。最後にはママの『いいこ』が、一番大切だった。)…ボクはどうすればいい?(問うても何も返ってはこない。)」「『愛』って、なんなんだ。(だから、最後に、今も唯一ママと繋がっている、自らを縛る執着の鎖にすがってしまって。)あァ…わからない。(だがその感情を、初めて抱いて、彼は本当の意味で彼女を救う事を、考えようとした。)ボクはどうすればいいんだろう。(彼を今、支えるものが、鎖が、ほどけようとしていた。)」 (9/7 03:40:51)
ネヴェルヴァ・S・イグリア>
■(___オレの"将来の夢"。……『サイコーのヒーローになる事』。)(……学校の帰り道。そろそろ将来について考えないといけなくなってきた。オレも父さんみたいに______)(そう、考えるけど。…………友達にもバカにされちまったし。もうちょい現実的____そんな夢を考えなくちゃいけねぇのかな。)「あーあ…」ばさり、と今まで芝の上に倒していた身体を起き上げる。____と。「……あ、」(目の前を向く。………美しい少女が立っていた。不思議と__そいつのことは前から知っているようだった。)「____あー…オレにはオマエが言ってることがわかんねーみたい、……なぁ、オマエはオレの言葉が分かるか?」(そう声をかけて、彼女が何か反応するのを待ってみるのだ。) (9/6 22:52:06)
》因(ゆかり)>
■彼女は君の言葉を真似る様に、…否、君から出た音を真似る様に口をぱくぱくと動かしながら君の身振り手振りをたどたどしく真似る。これで合ってる?とでも言うかのように彼女は君の次の行動を待っているだろう。
ネヴェルヴァ・S・イグリア>
■「(どうやら……そいつはオレの動きを真似しようとしているようだ。)おーおー、言葉が伝わってる……かはちょ〜っとアヤシイかもだが……?ま、ありがとな!いきなり聞いちまったのに反応してくれてさ。」(そいつの動きを確認した後、身振り手振りをしながらまた話しかけてみるのだ。)(…オレもそいつが話していることは解らない。けど。そいつはオレのことを理解しようとしているみたいだ。)「そういや自己紹介をしてなかったな、オレの名前はシュート!生憎、オマエの名前は思い出せねーんだが………言えるか?…って、それよりまず!オマエはなーんでここに来たんだ?何か用があンなら教え_____いや、教えるのは難しいか、もし"どこか"に用があるなら連れて行ってほしいんだ。」(精一杯、君の期待に答えれるように、きっと人じゃない君の事を理解するために。そう声をかけてみるんだ。) (9/6 23:19:19)
》因(ゆかり)>
■なるほど、ではイグリアも理解しようとしたという事で良いね?
》ネヴェルヴァ・S・イグリア>
理解するでOKです!!
因(ゆかり)>
■彼女を受け入れる…否、理解する選択した君のそれからの日々はあまりにも数奇な物だった。学校で日常を垂れ流し、足早に裏庭に行っては彼女と会い、彼女が何者であるかを理解しようとした。使う言語形態も違えば感情表現も異なる彼女を理解するのはまるで幼児が両親の仕草や言語を真似て身体に擦り込んでいくのに似ていただろう。それにはあまりにも時間が掛かり過ぎた、君が彼女に抱いた感情を加速させるにはどれほどの牛歩だろうと事足りるほどに、足りすぎるほどに君達は同じ時間を共にしただろう。その末に、彼女はややぎこちなくも君の話す言語を覚え扱えるようになった。君は、この長い時間彼女と過ごしながら徐々に自分の置かれた状況を理解し始める。ぼーっとする度に現実世界の君の人格が「これは誰かの記憶を追体験させられている」と理解できてしまうだろう。■それでも君はふと我に返る、否、ふと我を手放すと衝動のままに彼女を知ろうとしていた。彼女が持つ言葉を話せなくとも彼女が書いた文字を正確ではなくとも大体の意味を感じ取れるほどに翻訳できるようになった。『 ね、ひ さしぶりの ウラヤ マ いき たい 』 彼女は何処か寂しそうに君がよくそうしていたように笑うだろう。____________そこで、君は彼女の全貌を知る、君達がどうしてあの夜、あの裏山で出会ったのかを。 (9/6 23:21:22)
因(ゆかり)>
■裏山へと共に歩みを進めた君達は耳を疑う事だろう。『 か んじょう を サヨナラ させる ために きたの 』彼女はそのまま淡々と語る。あの日君達が出会った裏山で、あの日君達が出会った意味を。彼女は月の裏側から来たのだという。それも物理的にではなく、次元的に、理解するのに随分な時間を要した君は門限も何もかも気に成らない程に必死に彼女の言葉を読み取ろうとした。酷く短絡的にとらえるのなら、感情が電波の様に遠くへと流れ出して、その感情は彼女たちの種族にとっては毒なのだという。その毒の根源である感情を抱くこの惑星の生命を減らす為に彼女は派兵されたのだという。もう何度も任務の報告を誤魔化して何年も君といた彼女はもう誤魔化しきれず、一時的に帰還しないとならないらしい。■彼女がなぜ君に懐き、君に執着していたかも彼女は打ち明けるだろう。君が、空っぽだったからだ。当たり前の日常、激しい喜びも絶望も無い"人間の少年"だったからだ。非日常から最も遠かった君から、彼女は毒を感じなかったのだという。しかし、彼女は、そして、君も同じく、この時にはもうお互いに感情を抱いてしまった。それは君と彼女が互いに少しずつほんの少しずつ感情を、毒を、抱いたからに他ならない。少量の毒を摂取し続けて彼女には耐性がついてしまったのだ。それだけならよかった。しかし、そうじゃなかった___君と云う人間の少年に彼女は、 “毒” を抱いてしまった。 彼女が帰らなければおそらく彼女ひとりとは比較に成らない数の派兵が行われると言う。しかし、彼女が帰れば、毒に侵された彼女は廃棄されるだろうと彼女は言う。君はこの頃、高校生活を終える間際だっただろう。たった齢17,8の人間の少年である君が、彼女か、世界か、の選択を迫られていると気付くころには空はもう白んでいただろう。_________________【 ▶ 未来を選択してください。】 (9/6 23:58:12)
ネヴェルヴァ・S・イグリア>
■「って、事は、あー……オマエは宇宙人だって事!?(彼女は月からやってきた。そんなファンタジー、信じるしか無いだろう。だって宇宙人が居たら最高に決まってる!…や、もしその宇宙人が『侵略』目的なら話は別だけど…)『 か んじょう を サヨナラ させる ために きたの 』(彼女はそう言うんだ。……地球に降りたお姫様も、最後は月に帰ってしまう。きっと。それみたいに、この物語は『本当の』ハッピーエンドで終わらない。)(この記憶が誰の物か。そんなのさっぱりだけど___)(心の奥が、『君とまだ一緒に居たい、って叫ぶから。)「___きっと大丈夫だ、…や、カクシンは持てねぇ、けど……」(ふと下の方に目を向ける。ぷち、と、その辺に咲いている、雑草とも変わらない小さな花を摘んで、君に差し出して言うんだ。)「………このセカイが滅んでもオレと一緒にいよう!……なーんて、…マンガの中だけだと思ってたけど、あるんだな!」(少し照れくさい。君に___『誰か』に成り代わっているオレは笑いかけるんだ。)(この話が夢だったっていい。オレは、この『誰か』の物語がハッピーエンドで終わるように、ちょっぴりだけ祈る事しかできなかった。) (9/7 00:35:47)
因(ゆかり)>
■世界を選んだ君は明け方のコンビニでノートを一冊買うだろう。そして、表紙に出来るだけ読みやすい文字で題名だけを記して彼女にそれを渡す。【つきにかえるまでにしたい100のこと】……それからの日々はまるで世界に嫌われてしまっているかのようにすら感じるほどに、目まぐるしく過ぎていくだろう。あんまりじゃないか、彼女ではなく、世界を選んだはずなのに、どうして世界はこんなにも知らん振りで進み続けるのだろうか。君は、彼女を愛していた、そして、だからこそ、君は世界を呪っていただろう。表裏一体の愛憎を抱えながら君はそれでも嫌いになり切れなかった。この世界にはあまりにも彼女との思い出があり過ぎる。道端に転がる石ころを彼女の住んでいた所ではどんな風に書くかも君は知っている。あれは■、あれは■■、あれは■、そして、あれは■■■、君の目に映る全ての物はもう、彼女との思い出の一部でしかなかった。それでも、君はまだ彼女にちゃんと伝わるようにその言語を描く事は出来なかった。ただ読み取る事が出来るだけ、何が違うのか、君には分からなかったが、それでも、彼女との日々が形に残るように必死に勉強を続けるだろう。>【地球の未来】を選んだ、もしくは選ばされた、……否、選ぶしかなかった人間の少年である君達
昨日は人の少ない田舎街まで貯金を使って車を借りて足を運び、二人で日帰りの旅行に行った。
一昨日は一晩裏山の近くの廃墟に泊った。彼女が人里から離れて生活する為に地道に集めてこの廃墟に運び込んだ家具ももうこれからは使われなくなると思うと、どうしようもなく不条理に打ちひしがれた。
今日は_______、今日は、彼女が帰る日だ。 彼女は月に返る為に学校の裏山で繭に籠り、夜を待っている。君は彼女の隣に居続ける事も出来た。しかし、どうしても、どうしても残したかった。君と彼女が此処に居た事を。今朝、廃墟を片付けている時に見つけたあのノートはもう、彼女の文字で埋まっていた。全部で綺麗に100のやりたいことが掛かれている。その全部が叶ったかは分からない。解読にまだ時間が掛かる君はそれを時間を掛けて理解したのだろう。
「てをつなぎたい」「■■くんのおともだちとなかよくしたい」「いっしょにしゃしんをとりたい」「おなじたべものをたべたい」「たくさんきもちをつたえたい」「もっときもちをつたえることばしりたい」「おとなになるのをみたい」「かぞくをしりたい」「かぞくになりたい」「すきなこともっとしりたい」「もうなかなくてよくしたい」「ふたりだけのなまえがほしい」「となりをあるけるようになりたい」「いつでもいっしょにいたい」「しゅうがくりょこうふたりでいきたい」「おこられたい」「なかれたい」「かなしいときにいっしょにいたい」「わらってるときも」「いっしょじゃないのはやだ」「いっしょにもっとわらう」「いっしょにとしをとりたい」「おじいちゃんになったらわたしもおばあちゃんになりたい」「いっぱいしりたい」「えいがをみにいきたい」「うたもいっしょなのをおぼえる」「またあしたってあしたもいいたい」「だいじょうぶだよっていうのがずっとわたしがいい」「ぎゅっとしたい」「しんぞうがうごくのかんじていたい」「おなじものをみてなきたい」「おなじものをみてわらいたい」「もっとわらいかたをおしえてほしい」「いっぱいやさしくしたい」「■■くんとおなじくらいいいこになりたい」「がっこうにいってみたい」「おなじだいがくにいく」「これをこいだとおもいたい」「これがあいだとつたえたい」「おふろにはいってみたい」「ぜんぶのはだをかんじたい」「きらわれたくない」「はなれたくない」「とけいのかぞえかたなんてわすれたい」「へんなゆめのはなしをしていたい」「なにもはなさないままとなりにいたい」「■■くんとはなれたくない」
全てを読み終えた君は滲む視界でノートを閉じようとした。そこで、101個目を見つけたのだ。最後のページに大きく。滲んだ文字で。君はそれを解読した瞬間に中学校の校庭に駆けていただろう。
「 かな らず かえって くる 」
(9/7 00:32:23)
ネヴェルヴァ・S・イグリア>
■(君が書き残したノート。いっぱい、いっぱい、少し不格好な、でも力強い文字で『つきにかえるまでにしたい100のこと』が書かれていた。オレが教えただけじゃない、きっとアイツは、彼女は。オレが居ない所でも自分から文字を書く練習をしてきたのだろう。………君と居た時の事を思い出していた。)「……まだ、半分も叶えられていないじゃないか。」(…なんだか、前が滲んで、何も見えないんだ。)______君は。『 かな らず かえって くる 』(オレは、中学校の方に走り出していた。……どうも、元の身体より早く走れない。それでも君に伝えるために。今できる限りの全速力を使うんだ。)「…帰ってきてくれよ、帰ってきてくれよ、絶対…………ッ」(あの日と同じような月の輝く日。見えるかな、聞こえてるかな。……例え伝わっていなくても良い、いや、伝えたい。)(_____君に、この言葉だけ。) (9/7 01:07:32)
坂入縁>
■尚も自分の意思と突如湧き出た欲求とが堂々巡りのままに“彼女”の声(らしきもの)を聴いていた。自分の知っている言語ですらなく、コミュニケーションの形態でもなく。ただなんとなしに伝わってくるその意図が、ただただ不快ではあった。……この雲のように湧き出る不安定な感情といい先ほどの不条理な月といいどこまでも『非現実』であるのに、しかしながら、それでも、『現実』なのだ。これは。改めて“彼女”に目をやる。「……………分からない……けど、意図はくみ取れる…………………………」というかこんなことをしている場合じゃじゃないのは確かだ。“帰ろう”としていたんだ。予備校の宿題もある。授業の予習も復習もしなければ。あと早く帰らないと“あいつ”が怒る…………………………「俺はここに居たくない……………君のことは分からないが知っているが、“俺は”君に用がないんだ。帰らせてくれ。」■彼女に実体があるなら、彼女をどけるようにその場をはなれようとしたいです。 (9/6 23:05:36)
》因(ゆかり)>
■彼女は君が押し退けようと伸ばした手をまるで最初から伸ばされる事を知っていたかのように掴むだろう。否、きっと違う、もっとこう、友好的な、例えるならば、手を重ねようとしたようにも思えるだろう。『 おれ 』彼女は。君が2度放ったその言葉を復唱して、君と合わせた手をじっと見つめている。彼女は、君を理解しようとしているのだ。君は、どうする?
坂入縁>
■この非科学的な“彼女”が自分の“手”、自分に“触れる”という行為をしていること自体がもう不快だった。否、この“自分”が『理解していない』もの、『理解できないもの』、『分からないもの』があるという事実がとても嫌だった。「……………さわらないでくれ」彼女の手を邪険に振り払う。あいつと一緒だ。スキンシップならなんやらと言って、ベタベタと触ってくる。「……………はっきり言おう。君がなんなのか、何がしたいのか、コミュニケーションの形態が一致していないからなのか、全く分からないのが癪だ。」「お前が俺を理解する前に、俺がお前を調べる。だから俺に何も干渉するな。邪魔もするな。良いな。」その時の彼女への感情はほぼ敵意にも近いものがあったが、今ではなぜかそんな感情はおろか純粋な興味、好奇心のみが残されていた。そして唐突に口に出されたのは“あの場所”。「――――なぜだ?」尋問のようだが、明確な好奇心から来るものである。何分こちらはまともな人付き合いなどしない人間だ。「何がしたい、何故“そこ”である必要がある?」■半ばくってかかるように問いただします。彼女から答えが得られるまで聞き出そうとします。 (9/6 23:44:44)
》因(ゆかり)>
■彼女は君の言葉を理解はできないが、なんとか何かを伝えようと懸命に方法を考える事だろう。今夜だけで伝えきれない事は何日もこの裏山で君を待って、何度も何度も、君に懸命に何かを伝えようとするだろう。もしも君が彼女を理解しようとしたのならば、「人間の近くには行けない、しかし、君なら大丈夫だから、君を知りたい」と伝えてくれるはずだ。______君は彼女を理解しようとするだろうか?
坂入縁>
■先ほどのロルに“彼女に手を掴まれた”という描写があったのですが、こちらからは彼女に触れることは可能なのでしょうか。見逃してましたらすみません (9/7 00:02:27)
》因(ゆかり)>
■可能です!
坂入縁>
■伝えようとしている彼女の態度は、敵意も何も感じなかった。それどころか、伝えようと懸命にあがく様子は、何か必死さすらも感じられた。と、そこまでして、なぜ自分に“理解”されたいのか。という疑問がわいた。彼女は俺を知り、俺は彼女を知り……………そして……………どうなる?自分が彼女を理解したい理由は、“分からない”からだ。“この”自分の“優秀な”頭脳をもって、分からない、未知のものがいるという事実がたまらなく腹が立つからだ。じゃあ、彼女の目的は、なんなのだろう。「そこまで俺に理解されることに、必死になるのなら、理解する。お前を理解する、というのが、この問いをとくためのツールになるというのなら、可能な限り伝えろ、伝えようと努力しろ。」「お前は、何がしたい」それまで、答えが来るまで、■この手は、彼女の手は、離さないつもりだ。 (9/7 00:19:13)
因(ゆかり)>
■彼女を受け入れる…否、理解する選択した君のそれからの日々はあまりにも数奇な物だった。学校で日常を垂れ流し、足早に裏庭に行っては彼女と会い、彼女が何者であるかを理解しようとした。使う言語形態も違えば感情表現も異なる彼女を理解するのはまるで幼児が両親の仕草や言語を真似て身体に擦り込んでいくのに似ていただろう。それにはあまりにも時間が掛かり過ぎた、君が彼女に抱いた感情を加速させるにはどれほどの牛歩だろうと事足りるほどに、足りすぎるほどに君達は同じ時間を共にしただろう。その末に、彼女はややぎこちなくも君の話す言語を覚え扱えるようになった。君は、この長い時間彼女と過ごしながら徐々に自分の置かれた状況を理解し始める。ぼーっとする度に現実世界の君の人格が「これは誰かの記憶を追体験させられている」と理解できてしまうだろう。■それでも君はふと我に返る、否、ふと我を手放すと衝動のままに彼女を知ろうとしていた。彼女が持つ言葉を話せなくとも彼女が書いた文字を正確ではなくとも大体の意味を感じ取れるほどに翻訳できるようになった。『 ね、ひ さしぶりの ウラニ ワ いき たい 』 彼女は何処か寂しそうに君がよくそうしていたように笑うだろう。____________そこで、君は彼女の全貌を知る、君達がどうしてあの夜、あの裏庭で出会ったのかを。 (9/6 23:21:22)
因(ゆかり)>
■裏山へと共に歩みを進めた君達は耳を疑う事だろう。『 か んじょう を サヨナラ させる ために きたの 』彼女はそのまま淡々と語る。あの日君達が出会った裏山で、あの日君達が出会った意味を。彼女は月の裏側から来たのだという。それも物理的にではなく、次元的に、理解するのに随分な時間を要した君は門限も何もかも気に成らない程に必死に彼女の言葉を読み取ろうとした。酷く短絡的にとらえるのなら、感情が電波の様に遠くへと流れ出して、その感情は彼女たちの種族にとっては毒なのだという。その毒の根源である感情を抱くこの惑星の生命を減らす為に彼女は派兵されたのだという。もう何度も任務の報告を誤魔化して何年も君といた彼女はもう誤魔化しきれず、一時的に帰還しないとならないらしい。■彼女がなぜ君に懐き、君に執着していたかも彼女は打ち明けるだろう。君が、空っぽだったからだ。当たり前の日常、激しい喜びも絶望も無い"人間の少年"だったからだ。非日常から最も遠かった君から、彼女は毒を感じなかったのだという。しかし、彼女は、そして、君も同じく、この時にはもうお互いに感情を抱いてしまった。それは君と彼女が互いに少しずつほんの少しずつ感情を、毒を、抱いたからに他ならない。少量の毒を摂取し続けて彼女には耐性がついてしまったのだ。それだけならよかった。しかし、そうじゃなかった___君と云う人間の少年に彼女は、 “毒” を抱いてしまった。 彼女が帰らなければおそらく彼女ひとりとは比較に成らない数の派兵が行われると言う。しかし、彼女が帰れば、毒に侵された彼女は廃棄されるだろうと彼女は言う。君はこの頃、高校生活を終える間際だっただろう。たった齢17,8の人間の少年である君が、彼女か、世界か、の選択を迫られていると気付くころには空はもう白んでいただろう。_________________【 ▶ 未来を選択してください。】 (9/6 23:58:12)
因(ゆかり)>
■世界を選んだ君は明け方のコンビニでノートを一冊買うだろう。そして、表紙に出来るだけ読みやすい文字で題名だけを記して彼女にそれを渡す。【つきにかえるまでにしたい100のこと】……それからの日々はまるで世界に嫌われてしまっているかのようにすら感じるほどに、目まぐるしく過ぎていくだろう。あんまりじゃないか、彼女ではなく、世界を選んだはずなのに、どうして世界はこんなにも知らん振りで進み続けるのだろうか。君は、彼女を愛していた、そして、だからこそ、君は世界を呪っていただろう。表裏一体の愛憎を抱えながら君はそれでも嫌いになり切れなかった。この世界にはあまりにも彼女との思い出があり過ぎる。道端に転がる石ころを彼女の住んでいた所ではどんな風に書くかも君は知っている。あれは■、あれは■■、あれは■、そして、あれは■■■、君の目に映る全ての物はもう、彼女との思い出の一部でしかなかった。それでも、君はまだ彼女にちゃんと伝わるようにその言語を描く事は出来なかった。ただ読み取る事が出来るだけ、何が違うのか、君には分からなかったが、それでも、彼女との日々が形に残るように必死に勉強を続けるだろう。>【地球の未来】を選んだ、もしくは選ばされた、……否、選ぶしかなかった人間の少年である君達
昨日は人の少ない田舎街まで貯金を使って車を借りて足を運び、二人で日帰りの旅行に行った。
一昨日は一晩裏山の近くの廃墟に泊った。彼女が人里から離れて生活する為に地道に集めてこの廃墟に運び込んだ家具ももうこれからは使われなくなると思うと、どうしようもなく不条理に打ちひしがれた。
今日は_______、今日は、彼女が帰る日だ。 彼女は月に返る為に学校の裏山で繭に籠り、夜を待っている。君は彼女の隣に居続ける事も出来た。しかし、どうしても、どうしても残したかった。君と彼女が此処に居た事を。今朝、廃墟を片付けている時に見つけたあのノートはもう、彼女の文字で埋まっていた。全部で綺麗に100のやりたいことが掛かれている。その全部が叶ったかは分からない。解読にまだ時間が掛かる君はそれを時間を掛けて理解したのだろう。
「てをつなぎたい」「■■くんのおともだちとなかよくしたい」「いっしょにしゃしんをとりたい」「おなじたべものをたべたい」「たくさんきもちをつたえたい」「もっときもちをつたえることばしりたい」「おとなになるのをみたい」「かぞくをしりたい」「かぞくになりたい」「すきなこともっとしりたい」「もうなかなくてよくしたい」「ふたりだけのなまえがほしい」「となりをあるけるようになりたい」「いつでもいっしょにいたい」「しゅうがくりょこうふたりでいきたい」「おこられたい」「なかれたい」「かなしいときにいっしょにいたい」「わらってるときも」「いっしょじゃないのはやだ」「いっしょにもっとわらう」「いっしょにとしをとりたい」「おじいちゃんになったらわたしもおばあちゃんになりたい」「いっぱいしりたい」「えいがをみにいきたい」「うたもいっしょなのをおぼえる」「またあしたってあしたもいいたい」「だいじょうぶだよっていうのがずっとわたしがいい」「ぎゅっとしたい」「しんぞうがうごくのかんじていたい」「おなじものをみてなきたい」「おなじものをみてわらいたい」「もっとわらいかたをおしえてほしい」「いっぱいやさしくしたい」「■■くんとおなじくらいいいこになりたい」「がっこうにいってみたい」「おなじだいがくにいく」「これをこいだとおもいたい」「これがあいだとつたえたい」「おふろにはいってみたい」「ぜんぶのはだをかんじたい」「きらわれたくない」「はなれたくない」「とけいのかぞえかたなんてわすれたい」「へんなゆめのはなしをしていたい」「なにもはなさないままとなりにいたい」「■■くんとはなれたくない」
全てを読み終えた君は滲む視界でノートを閉じようとした。そこで、101個目を見つけたのだ。最後のページに大きく。滲んだ文字で。君はそれを解読した瞬間に中学校の校庭に駆けていただろう。
「 かな らず かえって くる 」
(9/7 00:32:23)
坂入縁>
■「…………………………感情、か?」「なるほど……………な。それがお前たちの種族にとっての毒になってるのか。」――――正直、あまりにも突飛な話過ぎて、ついていけないのが現状のところだ。これを解決するには――――仮説と実証と、考察と…………………………ああ、時間稼ぎをしたい。彼女を、理解するには、時間が、日々が、知識が、情報が、たりない。とてつもなく、足りない。――――――――「…………………………結論から端的に言おう。俺は、地球を選ぶ。」「別に、お前だけじゃなく俺も、寿命がある以上、『今じゃない』ってだけで、いつかは死ぬ。焼かれて灰になるんだ。俺の種族は。」「どのみち、俺もお前も、“終わり”はあるし、“来る”し、“逃げられない”。これは事実なんだ。」「まず、“俺は”君を、忘れたくはないんだ。“俺が”君を覚えていたいんだ。俺が消えてしまうと、君と過ごして得た知識も、情報も、思い出も。全部消えてしまうんだろう。」でも。でも。君にとっては、君達にとっては、それらは“毒”なんだろう。――――――――「俺が、思うに…………………………感情はサヨナラできるものじゃないと思う」「さよなら、して、手放したとて、いつかは、懐古となり、記憶となり、何度でも反芻し蘇るものだとおもっている。」だから、――――――――(突然現れた、ぶしつけなのは君のほうだ。なら俺のほうももっとわがままを言っても良いだろう)なら、せめて、…………そこまで言うのなら、せめて、………………何度でも、蘇るほど、記憶に刻み込まれるほど、“忘れない”ように、『いつも何度でも』最後を迎えるその日まで、あんなに“理解される”ことを希った君を、覚えていられるように、「――――――――時間稼ぎでもしよう」――――――――そう思い立って、彼女に差し出したノートには無数の彼女の思い、思い、思い、思い、感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情感情 ああ彼女はこんなにも、こんなにも、「…………………………すごいな、お前、最初はあんなにもかたことだったのに、大したものだ。」「―――――――なら、今度は俺の番だ」「――――――――俺は聞きたいのは、名前も素性も分からぬ君について、一番“理解”したいものは…………………………」「ここに来て、こんな俺と、こうやって、出会えて、色々過ごせて、ほんとに、良かったのか?ってことだ・」「それが“理解”できるなら、俺はもういい」 (9/7 01:05:42)
縺輔¥繧峨□ 郢ァ繧?ス>
(ただ、天井を眺めていました。)(部屋の隅っこで寝転がって、背中に当たった畳の温かみとひんやりとしたつめたさのぬくもりのような、そんな心地よさに、ただただ心を溶かしていました。ただ過ぎていく毎日が平穏につづいて欲しいという安寧を欲する気持ちと、ことばにするのが難しいような、漠然とした死への不安のような、将来の不安のような、だけどそれが微かに希望に震えようとしているような。奇妙であり、それでいて静かな日常の経過を心の端っこでしらないふりをしながら、焦げ茶色のシミの入った木製の天井を眺めていました。)(だけど、なんとなく。変りばえのしないその景色に退屈さを感じて、お散歩に出向くことにしました。)(扉を滑らせて外に足を一歩踏み出して、『いつもの』裏山へ。空気はひんやりとしているはずなのに、妙に汗ばんでしまうTシャツに若干の不快感を覚えながら。一歩一歩と歩みを進め、たどり着いた裏山で腰を降ろす。どうってことはない、いつもの夜なのです。星が降るわけでもない、月が丸いわけでもない、ただ風が生温くて、ちょっぴり静かな夜なのです。コンビニでお菓子でも買って帰ろうかな、なんて立ち上がった瞬間でした。)『■■■■■』(目の前に、見知らぬ女の人の姿がありました。)「にい、に..........?」(とっても、不思議な感情でした。こぼれ落ちる言葉も、ほんの少しの疑問を孕んで。だって目の前の貴方は、きっと人じゃない。だから不安になりながら近付くの。)「にいに、じゃない..............?」「............きみもここ、知ってたの.........?」「きみ、名前は....................?」(嬉しさと不思議さが入り混じって、ともかく話そうと近付くでしょうね。) (9/6 23:09:07)
》因(ゆかり)>
■なるほど、では、彼女を理解しようとするという事で構わないな?
因(ゆかり)>
■彼女を受け入れる…否、理解する選択した君のそれからの日々はあまりにも数奇な物だった。学校で日常を垂れ流し、足早に裏庭に行っては彼女と会い、彼女が何者であるかを理解しようとした。使う言語形態も違えば感情表現も異なる彼女を理解するのはまるで幼児が両親の仕草や言語を真似て身体に擦り込んでいくのに似ていただろう。それにはあまりにも時間が掛かり過ぎた、君が彼女に抱いた感情を加速させるにはどれほどの牛歩だろうと事足りるほどに、足りすぎるほどに君達は同じ時間を共にしただろう。その末に、彼女はややぎこちなくも君の話す言語を覚え扱えるようになった。君は、この長い時間彼女と過ごしながら徐々に自分の置かれた状況を理解し始める。ぼーっとする度に現実世界の君の人格が「これは誰かの記憶を追体験させられている」と理解できてしまうだろう。■それでも君はふと我に返る、否、ふと我を手放すと衝動のままに彼女を知ろうとしていた。彼女が持つ言葉を話せなくとも彼女が書いた文字を正確ではなくとも大体の意味を感じ取れるほどに翻訳できるようになった。『 ね、ひ さしぶりの ウラニ ワ いき たい 』 彼女は何処か寂しそうに君がよくそうしていたように笑うだろう。____________そこで、君は彼女の全貌を知る、君達がどうしてあの夜、あの裏庭で出会ったのかを。 (9/6 23:21:22)
因(ゆかり)>
■裏山へと共に歩みを進めた君達は耳を疑う事だろう。『 か んじょう を サヨナラ させる ために きたの 』彼女はそのまま淡々と語る。あの日君達が出会った裏山で、あの日君達が出会った意味を。彼女は月の裏側から来たのだという。それも物理的にではなく、次元的に、理解するのに随分な時間を要した君は門限も何もかも気に成らない程に必死に彼女の言葉を読み取ろうとした。酷く短絡的にとらえるのなら、感情が電波の様に遠くへと流れ出して、その感情は彼女たちの種族にとっては毒なのだという。その毒の根源である感情を抱くこの惑星の生命を減らす為に彼女は派兵されたのだという。もう何度も任務の報告を誤魔化して何年も君といた彼女はもう誤魔化しきれず、一時的に帰還しないとならないらしい。■彼女がなぜ君に懐き、君に執着していたかも彼女は打ち明けるだろう。君が、空っぽだったからだ。当たり前の日常、激しい喜びも絶望も無い"人間の少年"だったからだ。非日常から最も遠かった君から、彼女は毒を感じなかったのだという。しかし、彼女は、そして、君も同じく、この時にはもうお互いに感情を抱いてしまった。それは君と彼女が互いに少しずつほんの少しずつ感情を、毒を、抱いたからに他ならない。少量の毒を摂取し続けて彼女には耐性がついてしまったのだ。それだけならよかった。しかし、そうじゃなかった___君と云う人間の少年に彼女は、 “毒” を抱いてしまった。 彼女が帰らなければおそらく彼女ひとりとは比較に成らない数の派兵が行われると言う。しかし、彼女が帰れば、毒に侵された彼女は廃棄されるだろうと彼女は言う。君はこの頃、高校生活を終える間際だっただろう。たった齢17,8の人間の少年である君が、彼女か、世界か、の選択を迫られていると気付くころには空はもう白んでいただろう。_________________【 ▶ 未来を選択してください。】 (9/6 23:58:12)
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■(感情をすてる。貴方が、死んでしまう。貴方と、もう会えない。世界が滅ぶ。家族も、自分も、みんな死ぬ。)(すべて、選べるはずもない選択だった。だって、貴方が感情を捨てて帰還したところで、遅かれ早かれ感情を嫌う種族はもう一度この惑星に攻めてきてしまう。『今の貴方』とはきっともう会えない、世界を亡ぼされてもおかしくない。貴方が感情を捨てずに帰還したとしても、それも結末は変わらない。結局貴方は死ぬし、いずれ自分たちも殺される。)「ねえ。」「それ、は。」「それ、は、だめだよ。」(頭の中で整理すればするほど、信じられない状況に感情がせりあがる。)「だって、だってきみも。きみは死んじゃう。どっちにしろ世界も君も、いずれはどっちもなくなっちゃう。」(涙がこぼれてしまうの、生命の数を減らされるなんて結末、自分の家族が選ばれるのはいや。だからといって、貴方に消えてほしくないの。だから、からっぽのあたまを必死に回す。まわす、まわす。) 「だったら、みんなもきみみたいになればいいじゃん。」「わたしみたいに.................からっぽな人間なんて、探したらきっといいっぱいいるよ。」「きみが耐性を手に入れられるなら、きみのともだちだってわたしみたいな人とすごせば耐性がつくんでしょ.........?」「毒がしんどいなら、みんながきみみたいになればいいんだよ、そうだよ、きみも感情をすてたり死んだりしなくていい、だぁれもこまらない、大成功だよ。」「今からでも本当のことを報告したらかんがえなおしてくれるよ、だいじょうぶ、ほらだいじょうぶなんだよ。」「だから、..............ね?」(涙をぽろぽろとこぼしながらうつむいて、小さく呟くんだよ。)「おねがい、いかないで.............」 (9/7 00:21:50)
》因(ゆかり)>
■『だいじょぶ』『 ■■くんと いたい けど ■■くんとのさんぽのどうろも ひるねの こうえ んも なくなって ほしくない 』『 だか ら かえったら いってみ る ぱぱ と ま まに 』『ちきゆ に かえ り たいから サヨナラ に なりた く ないって 』『 だから だいじょぶ 』 彼女は君から教わった笑顔で優しく微笑むだろう。その笑い方も、その優しい言葉も、全部、君から学んだことなんだと、君は理解するだろう。君は、【彼女に地球の未来を選ばせた。】
因(ゆかり)>
■世界を選んだ君は明け方のコンビニでノートを一冊買うだろう。そして、表紙に出来るだけ読みやすい文字で題名だけを記して彼女にそれを渡す。【つきにかえるまでにしたい100のこと】……それからの日々はまるで世界に嫌われてしまっているかのようにすら感じるほどに、目まぐるしく過ぎていくだろう。あんまりじゃないか、彼女ではなく、世界を選んだはずなのに、どうして世界はこんなにも知らん振りで進み続けるのだろうか。君は、彼女を愛していた、そして、だからこそ、君は世界を呪っていただろう。表裏一体の愛憎を抱えながら君はそれでも嫌いになり切れなかった。この世界にはあまりにも彼女との思い出があり過ぎる。道端に転がる石ころを彼女の住んでいた所ではどんな風に書くかも君は知っている。あれは■、あれは■■、あれは■、そして、あれは■■■、君の目に映る全ての物はもう、彼女との思い出の一部でしかなかった。それでも、君はまだ彼女にちゃんと伝わるようにその言語を描く事は出来なかった。ただ読み取る事が出来るだけ、何が違うのか、君には分からなかったが、それでも、彼女との日々が形に残るように必死に勉強を続けるだろう。>【地球の未来】を選んだ、もしくは選ばされた、……否、選ぶしかなかった人間の少年である君達
昨日は人の少ない田舎街まで貯金を使って車を借りて足を運び、二人で日帰りの旅行に行った。
一昨日は一晩裏山の近くの廃墟に泊った。彼女が人里から離れて生活する為に地道に集めてこの廃墟に運び込んだ家具ももうこれからは使われなくなると思うと、どうしようもなく不条理に打ちひしがれた。
今日は_______、今日は、彼女が帰る日だ。 彼女は月に返る為に学校の裏山で繭に籠り、夜を待っている。君は彼女の隣に居続ける事も出来た。しかし、どうしても、どうしても残したかった。君と彼女が此処に居た事を。今朝、廃墟を片付けている時に見つけたあのノートはもう、彼女の文字で埋まっていた。全部で綺麗に100のやりたいことが掛かれている。その全部が叶ったかは分からない。解読にまだ時間が掛かる君はそれを時間を掛けて理解したのだろう。
「てをつなぎたい」「■■くんのおともだちとなかよくしたい」「いっしょにしゃしんをとりたい」「おなじたべものをたべたい」「たくさんきもちをつたえたい」「もっときもちをつたえることばしりたい」「おとなになるのをみたい」「かぞくをしりたい」「かぞくになりたい」「すきなこともっとしりたい」「もうなかなくてよくしたい」「ふたりだけのなまえがほしい」「となりをあるけるようになりたい」「いつでもいっしょにいたい」「しゅうがくりょこうふたりでいきたい」「おこられたい」「なかれたい」「かなしいときにいっしょにいたい」「わらってるときも」「いっしょじゃないのはやだ」「いっしょにもっとわらう」「いっしょにとしをとりたい」「おじいちゃんになったらわたしもおばあちゃんになりたい」「いっぱいしりたい」「えいがをみにいきたい」「うたもいっしょなのをおぼえる」「またあしたってあしたもいいたい」「だいじょうぶだよっていうのがずっとわたしがいい」「ぎゅっとしたい」「しんぞうがうごくのかんじていたい」「おなじものをみてなきたい」「おなじものをみてわらいたい」「もっとわらいかたをおしえてほしい」「いっぱいやさしくしたい」「■■くんとおなじくらいいいこになりたい」「がっこうにいってみたい」「おなじだいがくにいく」「これをこいだとおもいたい」「これがあいだとつたえたい」「おふろにはいってみたい」「ぜんぶのはだをかんじたい」「きらわれたくない」「はなれたくない」「とけいのかぞえかたなんてわすれたい」「へんなゆめのはなしをしていたい」「なにもはなさないままとなりにいたい」「■■くんとはなれたくない」
全てを読み終えた君は滲む視界でノートを閉じようとした。そこで、101個目を見つけたのだ。最後のページに大きく。滲んだ文字で。君はそれを解読した瞬間に中学校の校庭に駆けていただろう。
「 かな らず かえって くる 」
(9/7 00:32:23)
縺輔¥繧峨□ 郢ァ繧?ス>
(その言葉は。)(そんなことを伝えてほしいから、教えたんじゃないよ。)(その、笑顔は。)(そんな笑い方をして欲しくて、教えたんじゃないんだよ。)(ただ、傍にいてほしかった。そんな日々が、ずっと続いて欲しかっただけなんだよ。ふたりでいられたら、ただそれだけで。地球の未来も、貴方の未来も、ぜんぶ選びたいの。貴方と一緒に蹴とばして歩いた石ころだって消えてほしくはないの、だけど貴方にだって消えてほしくはないの。)(貴方が確かな意思でこの世界を選ばせた瞬間から、日々はまた流れ出す。皮肉なことに、前よりももっと速いスピードで。失いたくない気持ちを必死にごまかして笑顔をはりつけようとしてもいつも泣きそうになって、あなたの前では我慢するんだ。だけど、貴方と別れて帰り道を歩くころには泣きじゃくるの。)(貴方が旅立ってしまう日の前日の夜、ノートを何度も何度も読み返した。手はつないだ、なんども一緒におさんぽした。友達はいないの、あわせてあげられなくてごめんね。いいこだよ、おんなじくらいどころか、君はもう私なんかよりもよっぽどいいこなんだよ。──────────...............何回読み返しても、時間が足りなかった。なにもかも、たりないの。時間も、能力も、表情も、言葉も。貴方とともに生きるには、足りないものが多すぎるの。そうして一睡もできないままに朝を迎えてしまうんだ。100の叶えたいこと、そのぜんぶを何百回も見直していたとき。さいごのページを、開いたときでした。)(ノートを持って、パジャマのまま学校にむかって走り出ました。ええきっと、徹夜明けの陽光は目に毒だけど、それすらも無視して走りました。それから、走って、走って。枯れた涙の後をこすりながら、なんとか学校にたどり着きました。貴方に会いたいけれど、きっと引き留めてしまうから。貴方の決意を、揺るがせたくはないから。だからせめて、飛び去る時に気づいてもらえるように。校庭に大きく大きく、貴方の使う言葉で刻みました。)【いつまでもまってる】(恥ずかしがり屋で、人と話すのが苦手で学校にもいけない。この感情が正しいのかもわからない、そんな彼女なりの、『愛してる』を。) (9/7 01:15:52)
因(ゆかり)>
■「……と、こうして世界には " コ ー ド " が満ちたと言われています。」聞き覚えのある知らない誰かの声がする。もうすぐ"目が覚めてしまう"、君と君の意識はもう混同し始めている。焦燥感は彼女を手放してしまう事へのものか、それともこの世界から乖離してしまう事へのものか、君にはもう分からない。それでも、君はただひとつを完遂する為に広い校庭に大きな図形を描くだろう。それが、「これが、」君が初めて描く事が出来た、「人類が初めて刻んだコードとされています。」彼女の教えてくれた文字だ。君は残された時間の全てをその一言に注いだ。彼女が月に帰る時に、見てくれるかなんてわからないのに、それを伝えないと君は、また何も愛せず何も呪えない、【からっぽ】になってしまうと思った。裏山から月明かりにも似た閃光が広がると同時に、君は目を覚ます。そこはコード専門学校、君は君に戻っていた。黒板に張り出されているのは、今まさに君が描いた不格好であまりにも見るに堪えないコード、……否、それは、彼女が教えてくれた文字を繋ぎ合わせた君ではない誰かが遺したかった言葉だ。「解読は憶測の余地を出ませんが、研究者たちはこのコードを【愛してる】と翻訳しているそうです。」優しく微笑み、奈々先生はそう言って授業を締めくくった。 (9/7 01:02:58)