ネヴェルヴァ・シュート・イグリア

Union´

サクラダ キョウ> 
(ザラ、ザラ、ザラザララララララララララ........................)(外で地面を穿ち続ける、天から振り落とされた雫たち。いつもは地面を優しく包んであげるのだけれど、今日はちょっぴり神様の機嫌が悪いみたい。)(朝日が登って、まだそこまで時間が経っていない頃。学校の時間でいうと、2時間目の途中くらい。なのに、校舎はシン.....と静まり返っていた。家庭科室に備え付けられたテレビには、ニュースで真っ赤に染まった地図が映し出されてる。画面の8割くらいで映像が流れて、残った部分で速報と現在の天気図を流してるの。そんな、いつもとはちょっぴり、何かが違うテレビを見つめる影が一つ。その影は、リモコンが置かれた机の上に体操座りして、時々不思議そうに頭をかしげたりしながら、テレビに見入っていました。時々全校生徒が集まった体育館の方から聞こえてくる、偉い先生の話し声。『本日は少し..............なので..............皆さん、早めに寮に.................』しかし、どうやら"彼"は体育館に居ないみたい。小さな魔法使いは、大切な友達から離れることはない。だけど、家庭科室に"彼"の姿はない。そんな、ちょっぴり不思議で、特別な日のことでした。)   (5/15 11:06:30)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
(…天気はどしゃ降り。全国的に強い雨のようで、学校からも帰宅が促されている。)「うお〜〜〜〜〜〜〜!!!!!いっっっっっけね!!は、はやく体育館に行かねぇと…っ!!」(静かな校内を駆け抜ける、この動きと声のみひたすら大きい少年はネヴェルヴァ・シュート・イグリア、通称シュートである。そんな彼は今日__飽き飽きする授業…つまり数学とかそんな所。その時間に懲りもせず居眠りをしていたおかげで全校集合の放送を聞き逃していたのだ。)「…ったく〜〜!!(ど〜〜〜〜してみんな起こしてくれねェ〜んだ!?いつもなら誰かが声掛けてくれるのに〜〜〜〜〜ッ!)」(彼は体育、家庭科などの実技授業以外は起こされるまで大半寝て過ごしており、大半は先生や友達に起こされているのだが__みんないい加減起こすのを諦めたのだろう。)「…ん?アレは…」(漫画の中であればキキーーッ!と急ブレーキを掛けたような効果音が描かれるであろう動きで突然足を止める。電気の消えた家庭科室。そこには。)(…見たことのない『お人形』が天気予報を映すテレビの前に座っているのだ。しかも…ただのお人形ではない、かくん、と『動いて』いる。)(天気は雨。校舎内もほんのり暗い。そのおかげで少々不気味ささえ感じられる。)「う…(…っ、なんだ…?誰かのディスコード、とか…でも周りに誰もいないよなぁ…カミサマ、だったり…?)(もし相手が危険な存在であればこの自慢の足で逃げ切ってやろう。そっと近づき…少しだけ、勇気を出して。)…も、もしもーし…君、名前…は言えないか…あの、宿主さんは…?(そう、何時もよりボリュームを下げた声で、声をかける。」   (5/15 11:44:08)


サクラダ キョウ> 
(小さな魔法使いは、テレビを不思議そうに見つめる。内容が分かっているのか、いないのか。日曜朝の女児向け番組よりももう少し難解なニュース番組を、そのディスコードは興味津々、といった感じで見つめていた。だから、気が付かなかったの。)『…も、もしもーし…君、』(そう、いつの間にか家庭科室の扉から現れて、そっと近づいてきていた貴方の存在に。)(彼女はびくうぅぅぅぅぅぅ!と体を震わせながら、背筋がぴーーーーんっ!と伸びて。恐る恐る頭を動かして、そして、隣に大きな大きな貴方という人間がいるのを確認すれば、トテ、トテ!となんとか立ち上がって、机の端っこに移動する。ぎりぎりの崖っぷちに立ちながらも、ぬいぐるみのような魔法使いはぷる、ぷる、と震えながら貴方の方を向いて観察していた。まっかっか頭。キラキラお目め。そう、アニメのお姉さんと一緒みたい。少しだけホッとしたかのように彼女はくぃぃぃ、とお手々を胸に当てて、そこで貴方の言葉を思い出す。)『…あの、宿主さんは…?』(その言葉を、聞けば。彼女は思い出したように立ち上がり、机の足に掴まってするすると地面に降りた。そして、シャラン!と杖を取り出して、貴方に見えるよう、家庭科室の済を杖で指すの。その先にあるのは、ちょっとばかり古びた扉。扉の上の板には、『家庭科準備室』と書いてあるね。彼女はトテトテ、トテテ!と走っていけば、その扉を杖でくいっ!くいくいっ!と、指を指す。ここ!ここ!って必死に主張するかのように。)   (5/15 12:15:35)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
「うぉおお!?(…そんな、突然の動きに驚きつつ。)ぇえっぉ、(あ、デケェ声出しちまったな…)びっくりさせちまったか、な…?ごめんよ…あっ!えぇと、と…っ(咄嗟に机のギリギリまで進むちいさなディスコードを受け止めようとして。)…よかったぁあ…落ちちゃうかと思ったぜ…」(そのお人形はどうやらやはり誰かの『ディスコード』であったようだ。)(それは。最初は部屋の暗さも相まってすこ〜しだけ、コワくみえてしまったけれど…よくよく見るとうさぎのような耳に魔法使いのような帽子。メルヘンチックでかわいい姿をしていた。)「…んぇ?どーしたんだ?立ち上がって…(そのディスコードは杖を取り出し、あちらに向ける。)…『家庭科準備室』。(調理実習の時にはそこに行ってボウルやまな板などを取りに行く。…楽しい実習が終わった後の片付けは少し苦手だが。)(示されるがままに、彼女についていく。)ここを…開ければ良い…んだな?(もしもオレを捕えるためのトラップだったらどうしよう、何か危ないカミサマでも潜んでいたらどうしよう。なんて余計な心配ばかりしながら。)「…失礼、しまぁあす…」『ガチャリ。』(__ドアが開く。)   (5/15 12:34:06)


サクラダ キョウ> 
(ギィィィイイイ、扉が軋む。)(扉を開けた先には、薄闇が広がっている。大きな棚に所狭しと片付けられた実習用の調理器具。壁には本棚にしまわれた大量の教科書、レシピ本、裁縫の指南書。家庭科室の予備として置かれた数台のミシン。天井から吊り下げられたランプは今やその光を失っていた。小さな魔法使い───────ティンカーベルは、トテトテ、トテ、とゆっくりと部屋の奥へと進んでいくんだ。よぉぉく目をこらしてごらん。そこには、古びた木製の机と椅子。そして。椅子に座って、机に突っ伏している大きな影があった。.............ティンカーベルが、トン、トン、と椅子の脚を叩く。お客さんの来訪をお知らせするかのように。影は、ゆっくりと、頭だけ上げて。それから少しティンカーベルの方を向けば、微笑んで。ようやく上半身を起こして、今だ雨粒が踊り続ける天井を見つめる。)「...................体育館とは、逆方向だろう。」「..........................................ここは、家庭科準備室。調理器具達の、休息の場所。」「.............................君も、休んでいくか?"ネヴェルヴァ・シュート・イグリア"君。」(彼は天井から目線を外し、背もたれに体を預けたまま、貴方に視線を移した。彼は、貴方の名前を知っているらしい。もしかしたら、明るく活発な君なら知っているかもしれないね。みんなの間で流れてる、奇妙な噂を。曰く、『雨の日は、ソイツは家庭科室のどこかにいる』。曰く、『ソイツに触れた奴は..............死ぬ』。ティンカーベルが机の脚をよじ登って、心配そうに彼の顔を覗き込んでいた。)   (5/15 13:25:43)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
(…家庭科準備室の暗がり。その奥__)「…あ、(あの、人は。)(ふわりと甘く香る、よく家庭科室でお菓子を作っている彼は。)サクラダ、先、輩…?(学年も別であるため、名前はあやふやだ。)(あのディスコードは、先輩の所の子だったんだ…)」(先輩は__いつもキッチリ、挨拶はハキハキ…そんな人だった気がするのだけど。)(なんだか今日は様子が違うようだ。)「…っ!ごめ、いや、あは…すみません……あの、その__なんかジャマしちゃいましたか、えぇ〜〜〜っと、もしアレだったらすぐ向こうに…」(カチコチした動きで少し気まずそうに、精一杯の下手な敬語で話しかける。)(が。)「あっ、は、はい!っ、オレはっ、シュート、です…?(名前が長い為、いつもは単略化されるであろう『フルネーム』で呼ばれる。__真面目なサクラダ先輩らしいな、と思ったり。)えーと、全校集会にすっかり遅れちゃって……あの。先輩は行かないんっすか…?」(なんてそろそろと様子を伺いながら聞くだろう。)彼は真っ直ぐだがどこか抜けたところがある。噂なんて聞いてもその時少し怖がるばかりで、数日過ぎたらすぐ忘れてしまった。…が、今回ばかりは思い出した。)(____しかし。)(怖いもの知らずな彼は。そんな噂も気にせず…いや、『全く気にしていない』と言ったら嘘ではあったが__やはり先輩が気になったのだろう、彼に近づく。)(__未だ雨が止む様子は無い。)   (5/15 13:57:00)


サクラダ キョウ> 
(一秒、一秒が限りなくゆっくりと流れていたんだ。時計の音はカチリ、コチリ、カチリ、コチリ、ゆっくり、ゆっくりと。だけど、扉を開いて貴方が来てから、停滞していた準備室の時間は急速に動き出したんだよ。)「..........................邪魔なんかとんでもない。君が来てくれて、俺は嬉しい。」(彼は目を細めて、優しく微笑む。そろそろとこちらの様子を伺いながら、全校集会に行かないんですか....?なんて聞いてくれる貴方の方を見る。ほんの少しの緊張、あるいは好奇心、あるいは純粋な疑問、といったところだろうか。彼は貴方にポツリと、溢した。)「俺は雨が苦手でな。雨が降るのを見るのも、雨の音を聞くのも、それから.......」(そこから先の言葉は、今は飲みこんで。)「全校集会、本当は行かないと行けないのだが。今も本当に、先生方のありがたいお言葉を聞き賜りに行きたいのは、本当に山々ではあるのだが。.........................今は少し、本の少しだけ。ここにいたいんだ。」(彼はこちらを見つめてくるティンカーベルに視線を落とせば、ギシリ、と音を鳴らして木製の椅子から立ち上がる。)「君は、全校集会に行かなくていいのか。」(彼は準備室の隅に置かれた、家庭科室の新しいものとは違う、古びた冷蔵庫からお皿を取り出した。ラップがかけられたそのさらには、オレンジ色のゼリーがのっていた。)「行くとしてもどうせ遅刻なんだ、少しだけお菓子を食べていくといい。」(彼は食器棚からスプーンを取り出して、皿と一緒に貴方に差し出した。貴方の後ろで、ズズズ、ズズズ、となにかを一生懸命引きずるような音。貴方の後ろには、家庭科室から椅子を運び終えたティンカーベルが、コンコンッ!と貴方の足を叩いて、みてみて!ってしてるみたい。)「初夏の蜜柑ゼリー、召し上がれ。」   (5/15 14:37:06)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
「っあ、えと、それならよかったです!!」(彼は雨を嫌う人外。この学校の生徒であり、先輩であり、なにより__)(カミサマなのである。)「雨、わか…りますっ!イヤっすよね、(__オレだって雨はあまり好きではない。じめっとしてるし、うるさいし、なにより外で思うままに走ることが出来ないし。)」「…っ、でもっ…!ほら、どッこかで見た記憶があるんですけど、『雨がふらなきゃ虹は出ない』…だっけ…?そんなコトバがあって!(まどろみながらも聞いていた、飽き飽きするような英語の時間に確か先生が言っていた。外国のコトワザ?だったような。)(原文___英語の文章は、もう覚えていない。日本語訳だってもうあやふやだけど。)…ほら、ツラい事があったって、その後になんか良いことが起きるんじゃないかな〜って!みたいな…?だから雨も、オレたちが思うよりもそんなに悪いものじゃね〜んじゃ、ないすかね…なんて。」(先輩の雨嫌いにはきっと…いや、確実に何か理由があるんだろう。でも、そこにはもう触れないように。)(……ふと、腕時計の針を見る。)「ッや〜〜〜っべ!?もう集会もおわっちまったかな…いや、もう諦めるか…」(そう、少ししょげた顔を上げると、なにやら先輩は用意を始めている様子。)「?…何持ってきたんですか先輩…ぇ!?コレ、オレに!?い、いいんで、すかこれぇえ!?」(彼の手にはきらり、と光を受けて反射するミカンゼリーが乗っていた。)(そのオレンジ色は__自分の憧れる父親の髪の色のようで。)「え、えへっ、いただきまーー、うぉ、っ!?(足元にはさっきのちっちゃい子。彼のディスコードだ。)こ、こんなに重いモン運んでくれてセンキューな!(と、小さな君に、笑顔を向ける。)」(__ぱくり、と口の中にゼリーの一片を含む、と。)(しゅわりと口の中で、雨の憂鬱さなんて吹き飛ばすほど爽やかに解けるのだ。)「〜〜〜〜ッ先輩!!コレすっげ〜おいしいな!!!ですね!!!」(喜びのあまり抜けてしまった敬語を雑に補完して。)(先輩の方を向き、勿論__何時もより更にキラキラとしたその瞳を向け、笑顔でそう答える。)   (5/15 15:10:01)


サクラダ キョウ> 
「"No rain, no rainbow."」「雨が振らなきゃ、虹は出ない、そうだな。辛いことがあるからこそ、それを乗り越えた先の幸せはより鮮烈で、綺麗に瞳に写る。そうして、人々は生きていくんだ。」「ありがとう、大切なことを思い出させてもらった。」(机に戻った彼は微笑みながら、頬杖をついていた。椅子を運んできていたティンカーベルも、いつの間にか机に戻っている。)『〜〜〜〜ッ先輩!!コレすっげ〜おいしいな!!!ですね!!!』(そんな、貴方の元気な言葉を聞いて。彼とティンカーベルは見つめ合えば、思わず嬉しくなっちゃって。にっこり笑って、貴方に向き直った。貴方が向けてくれた、キラキラと輝く笑顔。そうだ、そうだ"私"は。)("この笑顔を守るために、シキガミになったんだ"。)「美味しいだろう。なんたって俺が腕によりをかけて作ったスイーツだからな。このベルも材料をかき混ぜるのも手伝ってくれたんだ、美味しくなるのはもはや自明の理だな。」(彼が誇らしげな顔でそう言っている最中、ティンカーベルはうんうん、と自慢げに頷いている。)(雨は嫌いだ。)(雨は、嫌いだけど。)(こんな雨の日に訪れる小さな出会いは、存外嫌ではないのかもしれない。)【〆】   (5/15 15:29:50)

エレナ・ドラグノフ> 
『……今回の調査対象は、マスカレイド・コール。だ、そうだが____』マスカレイド。その名を持つのは二体目だ。マスカレイド・ホール。レッド・ドアの使い手であるゲイルと二人がかりでようやく倒したそれが一体目。今回の個体が二体目。だからなんだと言われても仕方ないが、前にも似た存在がいた事を思うと多少イメージが湧く。だからといって、自信なんて湧かないのだけど。それは人気の少ない郊外の田園地帯に発生しており、今は目立った動きはなく徘徊を繰り返すだけであるものの、当然アレほど強力なカミサマをほったらかすのは余談を許さない状態であるのは間違いない。つまり、さっさと行ってどうにかしろ。ヒーローらしい仕事という訳だ。今回組むことになった相棒を後部座席に乗せ、愛車であるワルキューレを転がす。周りに何も無い風景は、こんな大型車をぶっ飛ばすのには最高だ。今が緊急事態でさえなければ。『自信のほどはおありかな?』気を抜いたら悲観的な考えばかりが頭を過りそうになって、無駄とは分かるがそんな言葉を投げかけた。つまり、やれると思うか____?   (5/17 16:48:06)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
(バイクに乗せられ辿り着いたのは田園地帯。今回は初のカミサマ討伐、そして容姿、身体能力共に皆の憧れである『エレナ・ドラグノフ』先輩との調査とだけあってワクワクしている少年が一人。)「え!っと、も〜〜〜〜〜ちろんでっっっっすよエレナセンパイ!協力してブッ倒してやりましょ〜ぜッ!!!」(…そう、声高らかに返事をする。昔からヒーローに憧れる彼は少々の緊張はあれど無駄に勇気と元気と根性だけはあった。しかし__)「ますかれいど…なんたら、ってヤツ…(習ったやつでは多分3体くらい居た、よなぁ…?)うぁあ〜〜〜〜どれがどれでしたっけ!先輩?」(…少年は馬鹿であった。)「…まぁとにかくクッソでっけ〜〜ヤツだった、ってのは覚えてるんだけど…多分いけますよね!!(__なんて楽観的に明るく声をかけて。)」「ほら!見えてきたんじゃないですか?多分…アレ…か……?」(と、指差す先は。)   (5/17 17:03:13)


エレナ・ドラグノフ> 
『遊びではないんだぞ、馬鹿者。それに、貴様は忘れているだろうからと、今改めて言っただろうが。アレはマスカレイド・コール。武器にするのは声、誘蛾灯のように人を引き付けて……気が向いたら捕食する。』大丈夫かコイツ_____。と言いたくなった。カミサマの性質を全て頭に入れて諳んじている訳では無い、しかし、名前を出された上で任務も目前なら普通いくらなんでも概要くらいは思い出さないだろうか。あのなあ!と声を荒らげながら改めて説明し直し、いつの間にかいつもの調子に戻っていた気がする。微かに、緊張が解れ______ギターや弓矢の弦を貼り直すように、それはまた結ばれた。『___ッ!』それは異様な光景だった。思わずバイクを急停止した理由は、そろそろ向こうに見つかるからとかではない____その怪物は、畦道を歩いていた。巨大なイモムシに人間が捕食されているかのような異形は、なんらかのパレードのように蠢いている。遠目から見えた限りで、それが何を口にしているかはまだ聞こえない。けれど『やり、やがったな……』ああ、パレード。それは行進(パレード)だ。怪物は声に誘われた人々を引き連れて、覚束無い足取りを運んでいる。人がそもそも余りいない場所ではなかったから、周りにはべらせるのはごく数人くらいのものであるのだけれど____まっさらな茶色と新緑の支配するど真ん中を、いつ捕食されるか分からないというのに、まるでそれに導かれるように後をついていく姿はどうしようもなく___『街に出たら、大惨事になる。それこそ半年前みたいに_____!奴の弱点は、口だ。捕食器官に突っ込むことになる。その役を私が、だから……足止めを頼む。やれるか____?』   (5/17 17:23:13)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
「っは、えっと!すみませ__(なんて口にした、そのコンマ1秒後___)「っっっっっっぎゃア〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!?!?!でっ、ばッッッッッッッこんなの!!!!!った、倒せ……」(馬鹿。声を荒げるべきではない。そしてさっきまでの膨大な自信は何処へやら。全くこのザマである。…が。)「せ、……センパイを___ッ、失敗させる訳には…!!!」(割とギリギリで立て直し戦闘準備、調査の為に身に着ける武器はナックルダスター、声で呼び寄せる『アイツ』にとっては近距離攻撃なんて絶好の獲物にしかならないだろう。)「待ッ______って下さい!っ、アイツの気を引きます!(と、未だ彷徨くバケモノにその【瞬発力】で距離を詰め__)(その蛇のようにうねる背を。)(殴る。__その『カミサマ』が此方を向く。)「…ッやべ…死…いや!!!こっちを向きました!!センパイ、すみません、っ…!今____!!!(そのタイミング、後はその口内に傷を付けるのみ。)絶対っ、食われちゃわないように!っ、もしそうなったらオレがアイツを後ろから引き付けるので…っ!!!!!」   (5/17 17:45:18)


エレナ・ドラグノフ> 
『落ち着け!!』慌てながらの声。理由はわかる。あんな怪物を見たら、確かに怯えるだろう。実際、自分も怖い。けれど、あの時世話のかかる後輩は、鵺にだって挑んだじゃないか。ならヒーローはここで『しくじったら、私も一緒に死んでやるさ。』笑って飛び込むものだと相場が決まっているんだから_____! 踏み込む。サファイアの能力は使わない。いや、使えない。彼女の能力を使うのは決着の時。『____ッ!』走り出す。異変に気づいたのか、後ろからナイフを突き刺した彼への対策はそこそこに、無数の腕が迫る____『遅(お)、せェ______ッ!!』だが、普段から神速の拳のやり取りを繰り返している脚は、重ねた努力を出力(エンジン)にして、その一歩先を行く_____!!『"""ユニオンダッシュ"""!!任せた!』巨大に接する。それは、地獄めいた空洞。たくさんの人間を食い殺したためだろう、蔓延する血と臓物の悪臭。万力のように自分を潰そうとする縦に開いた口を、片手で押さえながら拳を握る。能力を使うためのルーチンすらやる暇はなく、言ってしまえば気合いと根性で「彼女」を発現させる。___数秒稼げ。そう、彼に目掛けて叫んだ。   (5/17 18:18:47)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
「…っく、は、はい!!」(流石に少しばかり正気も失われ……が。前述の通り彼には無駄に『根性』があった。)「___ッ!バケモノっ!『こっち』、だ!!!」(このカミサマは__声に反応する。)(ぐりん、とその人間で言う所の首を捻じ曲げ__見えているかも解らない顔を向ける。背後に周るには少し遠いか?いや。もう少し__アイツに届くには。)「ッ、『チープ&シック』!!!!!アイツに、っ、届け________ッ!!!!!」(『キュイン』、と数秒視界が減速する。このディスコードの『真髄』。)(ザリ、その誰にも負けない瞬発力で背後に周り込む。)「ぅお"お"おおおおおおッ!!!ここだ____ッ!」(ガシ、と、その皮膚に拳が当たる。が、その鱗には傷一付かない。これだけでは倒すことは出来ないであろう。しかし。__此方には策がある。)「っ、センパイ!こっち向きました!!!っひゅ、やべ、アイツの腕が__」(『彼』は___これからどうなるかは何ら理解していないすなわち馬鹿のままであはあるが。)「っ今!!!!だ!!!!!!!!!ッ!」(__此処から生きて帰るのだ。)   (5/17 18:49:03)


エレナ・ドラグノフ> 
黒い、凶つ星のようだ。底すらないように見えるそれは、捕食器官。神は断末魔を上げながら、矮小な人間を噛み砕こうとして____反応してしまった。従って、放っておけば今命を狙っている害虫を潰せた戒めを、緩めてしまった。そこに、時間にして 3秒 ギリギリの闘争には致命的な隙が存在する____『ああ。任された』息を止め、慢心の力を込める。把握するのはいつもの攻撃手段だけでいい。注意事項など重々承知。だから、ありったけをぶちかませる最強のタイミングだけを、自分の幻想(イメージ)で組み上げる。半年前、踏み出し損ねたあの日の一歩を踏み込み、私は私自身を打倒する______『術式(ディスコード)・起動(セフティオフ)』

_____3秒 

凝視する。禍々しい口腔の先、このカミを駆動させる一点に向けて照準を定める。心臓(アレ)は深くにあり、アレは想像していたよりも巨大に見える。普通の拳ではダメだ、なら____『術式施行(オーダー)・重撃(カタフラクト)』上等。振り上げた拳に答えるように、オムニア・ピンクサファイアが、鶴が首を持ち上げるように真白い足を持ち上げる。それと同時に、これは拙いと理解した彼(マスカレイド)は、こちらに反応を移し始めるが____最早手遅れだ。エレナ・ドラグノフにとっての必殺技の定義は二つ。一つ、能力を知っていても思いもよらないこと。二つ、能力を知っていても """""どうにもならないこと""""" 『術式/二重施行(セカンドオーダー)・重撃/再装填(カタフラクト/フェイルオーバー)』これは、容量を二つほとんど同時期に消費する。

______2秒。

オムニア・ピンクサファイアの能力は、自分の可能な範囲の願いを、過程を飛ばして叶えること。従って、本人が破壊できる範囲内。つまり、本人の全力で殴り破損させられる限界値までであれば瞬時に破壊することも出来る。殴り飛ばすという過程を省略しているのだから_____であれば、従って彼女はこう考えたのだ。それを仮に、二画の容量でもって叶えたのなら____。そして、一撃で本丸を狙うのではなく、外殻、肉、と段階的に。壊せそうな位置に絞って破壊をするのなら。自分の為せる破壊を、二度重ねて装甲をぶち抜き、自分の拳を命の核にねじ込む破城杭(パイルバンカー)が構築されるのではないかと____

『全工程完了(オーダー・オールクリア)』

_____1秒。

言葉と共に、拳の一撃が見舞われる。否、それは正確にはエレナ・ドラグノフが殴った訳では無い。彼女の願いを叶えた破壊が、段階的にそれを叶えたが故に起きた不可避の衝撃_____一度目、口の歯を打ち砕き、二度目、口腔の肉を抉り抜く。三度目、本体の拳とそのディスコードの蹴りによる痛打を無防備な急所へと捩じ込む。マスカレイドが厄介な核を持つのは百も承知して戦略を練り上げた、対「不死身」用の切り札(ワイルドカード)。剥き出しの心臓に目掛けて猛撃する、同時(ノンストップ)四連撃_____!

_____0。

『_____灼煌流星・絶影(バルムンク・リミットオーバー)』_____その命、貰い受ける。

すれ違いざま、舌を抉り去り、捩じ切るが如く拳は一閃する。歌は終焉、閉じられたのは鮮血の幕。ただし_____巨体を内側から抉るようなこの技、つまるところ本体の足場も失う。『着地、任せたぞ____』そして、破壊と衝撃の中を飛び込むようにねじ込む拳も、その余波で血を噴いた。砕けるほどではないが、しかし、受け身を取るには少々骨が折れるところ_____   (5/17 20:33:14)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
(__バケモノの。カミサマの舌が____『抉られる』。ぐちゃり、という音と共に現れたのは先輩とその相棒、ディスコード____彼女『ら』の姿。それは可憐であり力強い。それこそ数秒、一瞬の時だったのではなかろうか。それを『叶えた』のは。)「ッ、センパイ!??!?着地って、どうすりゃ__」(空を舞うように『墜ちる』彼女の下にわたつきながらも潜り込む。そして。)「ッうぐ!?」(ゴツ、ドチャ、という激突音、約30cmもの体格差による衝撃をどうにか耐え___たかは不明、だが。ぐらり、そのまま地面に倒れ込む。)「…ッてて…あぅ、あの!ここから早く逃げないと…(そう、今日の対象(ターゲット)のカミサマ__『マスカレイド・コール』は討伐不可である。今回の攻撃が致命傷だったとしても、きっとすぐにでも身体を修復してしまうだろう。)(彼女の手を引き、バイクのある場所まで駆ける。)「あっ!!!せ、センパイ、っ、あの!その、手…ここにっ、包帯があるので、…す、少しじっとしておいて下さい…っ!(【応急手当】__ぐるり、どくどくと血の流れる手に包帯を巻く。)「…これで!!!一応は良くなったと思う、い、ます…!(もっとしっかりとした手当は学校に着いたときにでも保健室の先生が対応してくれるだろう。)」(自分の手もよく見ると__硬い装甲を殴った拳はボロボロだ。)(が。)「__っ、あのっ…今回は迷惑ばっかりかけてしまって、センパイにばっかり負担を___(初っ端から大声を出したり、『カミサマ』への知識が不十分であったり__)(今回は結局先輩に頼りっきりであった。)」   (5/17 21:09:08)


エレナ・ドラグノフ> 
『……?』首を傾げる。先輩にばかりやらせてすまないと、拳に手当をしながら謝る彼に。『二人で勝った、ってやつだろこういう時って。私たちは兵器でもねーし、クローンでもねえ。やれることはみんな違うし、出来ないことだって幾つもある。当然、私とオマエ、二人とも不利な相手とぶつかるとか最悪な場合だってある。』抜け目なく握りこんでいたサンプルを容器に詰め、それをバイクの収納にしまい込みながら。二人でこれは勝ったのだと、そして『だから、オマエはオマエのやった仕事にくらいは誇りを持ってろ。上手くいくかいかないか、分からない仕事だから余計に、自分の得意なことへの誇りは常に手離すな。』オマエがやれたこと、やれることはきっとあるのだから誇れと。『……で、まあせっかく謝られたついでに一つ。』……なんて、かっこつけるのはここまで。血だらけの手首でハンドルを握るのは多分無理だし、これは三人乗りなんぞ無理だから、ディスコードに運転させるなんて不可能だ。然るに『出来るよな、運転。やれるよな、運転。ま……心配するまでもないよな、男はバイクくらい乗れんだろ。』バイクが動かないと、このド田舎から徒歩である______   (5/17 21:34:17)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
「ぇ、えへへ…そう、っすよね!(褒められると、とたん、調子に乗ってしまうのがこの男である。)(先輩の意志。オレだって、いつかは自分を誇れるヒーローに…なんて空想を巡らせる。…が。)「…へ?運…転…?(と、素っ頓狂な声で呟き、)オレに?は、はっははは!!!!!!そりゃーもちろん…ってむ、ムリムリムリムリ!!!!無理に決まってるじゃないですかぁあセンパイ!?乗ったことも無いしソレ以前にオレは免許証なんか____」(圧をかけていく先輩に近くの壁へとじり、じりと詰め寄られ。)「せ、センセーーーーーーーッ!!!!」スマートフォンを取り出すと学校の先生に連絡を__、静かになった田園地帯に情けない少年の叫び声が一つ。)(__まだ、英雄への道程は長い。)   (5/17 21:48:45)

和枕 音子> 
( 授業もとっくに終了し、人気の少なくなった三階A棟の廊下。開け放たれた窓からは校庭を駆け回る楽しそうな声、たまに素っ頓狂な音を鳴らす管楽器の響きなんかが飛び込んできて、至って平和一色な夕暮れ。オレンジ色に染まった、そのど真ん中を突っ切るように__________〝 本の塔 〟が、歩いていた。 ) 「 と、…………とっと、と……。 」 ( 本の塔。正しくは大小様々な書籍の山。積み重なったそれらが、右にふらふら左にふらふら、大変危なっかしい様子である。日本語、た行の最後尾に位置する一単語を鳴き声としながら、山は前進を続けるだろう。) ( きゅっきゅっきゅ。よたよたよた。) ( 音だけは軽快に、歩みは遅く。牛歩よりも更に小さな足取りはやがて廊下の先、階段を降りるべく左に方向転換し、)「 _____________ぅ、わぁッ!! 」( 衝撃。大きな音をたてて辺り一帯に散らばる冊子たち。ぼくは勢いよく尻もちをつく。階段を登ってきただれかにぶつかったようだ。名も知らぬきみからしたら、目の前にいきなり山が現れて。それが崩れた次の場面では、ちんまりとした女が床に転がっているように思えたかもしれない。平均よりも小さな身体がぶつかった振動なんて、きみには微々たるものだろうから。 痛む臀部に意識の半分くらいを吸われながら、慌てて ( 傍目から見れば、実におっとりとした動作であった ) 立ちはだかった何某かを見上げる。) 「 ごめん、えっと、前が見えてなくって…………。 」   (6/6 22:22:59)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
(__放課後。夕方とだけあって教室の中は涼しく、しん、としている。そんな教室の中に一人…彩度、声共に騒がしい少年が一人。)「〜〜〜〜〜〜ッ、ハァ〜ァ、友達もセンパイも帰っちまったし、どーーーするかなぁ…(まだ帰りたくねぇ、なんて皆にも聞こえるくらいの声で呟きながら、動きも大きく。)(_____と、束の間。)(グシャ、ドタン!!なんて大きな音が立つ。何事か__)「…おい!あぶねぇじゃない、か……?」(前を見ると小さな少女、周りに散らばるは本の群れ。)「…ぁ…ごめんッッッ!!!!!ま、前を向いて歩いてなかった、ッというかその本の量、一人じゃ流石に無理があるんじゃねぇか……?おっオレが手伝ってやるから!」(咄嗟にそこに散らばる本から数冊、彼女のほうが自分より体力が持たない事を見越して半分より多めに拾い上げる。)「…本って事は目的地は図書室か?オレ、あんまし行ったことねぇんだよな…それとも…?」(ここで一つ、少年は重大な勘違いをしている。)(彼女は後輩でも、ましてや同級生でもない。___『センパイ』だ。)   (6/6 23:05:49)


和枕 音子> 
『 …ぁ…ごめんッッッ!!!!!ま、前を向いて歩いてなかった、ッというかその本の量、一人じゃ流石に無理があるんじゃねぇか……?おっオレが手伝ってやるから!』「 ぅ、えっと、いや、えぇ…………。」( 騒がしい、男の子だった。夕焼けよりも赤赤とした髪、熱意と情熱に溢れた眼差し。声だけじゃなく、その容姿すら熱く、人目を引くような子。ぼくがぽけ……と口を開けて眺めている隙に、彼は散らばった本を拾い集める。動きも素早く、口を挟む暇すらなかった。)『…本って事は目的地は図書室か?オレ、あんまし行ったことねぇんだよな…それとも…?』( 疑問符を浮かべる少年は、既に目的地の設定を済ませようとしていて。こちらの意見なんか良い意味で聞く気がないみたいだった。) 「 んんっ。」( 慣れない咳払いは、ただ『 ん 』の音を連続で発しただけに留まる。) 「 ……その、実際重たいし前は見えないしで大変だったから、手伝ってくれるのはたすかる、よ。」「 行先はきみの言うとおり図書室。授業で本を借りたんだけど、その最中に寝ていたからって返却を一人でやれって。」( ひどい話だよねぇ、なんて淡々と語りながら、初めより少なくなった本を抱きかかえる。きみは律儀にも、半分よりちょっと偏った数を拾い上げたらしい。よろけながらも立ち上がり、再びきみの顔を見上げる。) ( 図書室は一階だ。階段を降りるように顎をくい、と動かして。) 「 ごめんね。たすけてくれる? 」   (6/6 23:33:17)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
「大丈夫!!!なんたってオレは〜〜〜〜ッ、ヒーローになる男ッ!!!困ってる人は見過ごしておけねーぜ!」(ニカ、と君に全力の笑顔を見せた後、お〜っし、と一声、本を抱えて立ち上がる。)「っとと、結構重いな…?こんなのを一人で運ばせるなんてたまったモンじゃないぜ…?まったくひでーなぁ…(大変だったな、そう言うように相槌を打ち。)…それにしてもコレを全部借りて読もうとするお前もすげーなぁ、全く尊敬するぜ、オレだったらきっと一冊で済ませちまうな。いつもはマンガしか読まねーんだ…あ!そーいや名前、聞いてなかったな!オレはシュート、『ネヴェルヴァ・シュート・イグリア』!名前が無駄に長っげーから皆からはシュートって呼ばれてるんだ、よろしくな!」(…と、ひたすら君に喋りかけた後。)「…っやっべ!オレばっかし喋ってるじゃん!!すまねぇえ…(二度目の謝罪、いつもはなんにも気にしてないような彼だが人と話すときだけ現れる、他人に向けてのみ発動する心配性。)(そんな事を喋っているうちにきっと図書室に着くだろう。…その膨大な数な本に圧倒され。)「ひぇえ…こんなにいっぱいある中からこれだけ選んでるのか!?どこにあるかなんて覚えれそうにもないぜ…なぁお前は覚えてるのか?」(そう、おそるおそる君に問いかける。)   (6/6 23:55:56)


和枕 音子> 
( よく、 ) ( 本当によく喋るなと、思った。元気で賑やかで、人への優しさを忘れない、想像上創作上の〝 ヒーロー 〟みたいな。この学校に生徒多かれど、根っから英雄染みた人間もなかなかいないだろうに。マシンガントークにも似た君の話にうんうん頷いているうちに、話題はころころくるくる変わっていってしまって。せっかくしてくれた、きみの自己紹介にこちらが返す暇すらない。元から話すのは苦手だったから、会話に上手いこと口を挟むコツとか、主導権をさりげなく取る方法とか、ぼくはよく知らないのだ。ちょっとだけ困った顔をする。)『 …っやっべ!オレばっかし喋ってるじゃん!!すまねぇえ… 』「 ぅ、えっ。」( だから、きみが突然しょんもりとしたのに驚いて、少なくなった本を取り落とし掛けたりする。目の前には早くも図書室が見えているというのに、未だに実のある話ひとつ出来てやしない。開け放たれた扉から一歩足を踏み入れるなり、隣の少年は、 ) 『 ひぇえ…こんなにいっぱいある中からこれだけ選んでるのか!?』( なんて、素っ頓狂な声をあげるのだから、思わず貸出カウンターをチラ見した。教員も図書委員もいない。咎める者はいなさそうだ。少しだけほっとして、目当ての本棚へ少年____シュートくんを誘いつつ、返事をする。)「 まぁ、だいたいは……。どこの棚に、どんなジャンルの本があるかってことを覚えると、たぶん簡単……だとおもう。うん。」( 着いた本棚に元通りになるよう背表紙を並べ、ふと先程の話を思い返した。) 「 和枕音子、2年。」「 あの、名前…………。言えてなかった、から。」( 唐突な切り出しだったけれど、それくらいじゃないといつまでも言えなそうだったから。ぼくは告げるだけ告げて、きみの抱えた本の中から一冊抜き取っては、元あった場所に返していくのだ。)   (6/11 14:41:16)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
「へぇえーッ、なぁるほどな…?じゃんる…ってこの『生物』だとか『世界史』だとかそんな所…か…っうへぇえ…頭痛くなってきそうだぜ…なんかこう__ヒーローの歴史?みてーなのがあったらオレでもきっと読めるはずなんだけどなー?」(と、体育、家庭科などの実技以外を少々__いや、かなり苦手とする彼は言う。)「なまくらねいこ…ちゃ、いや!えっッッッッッセンパイ!!?!?!?!??!っいッ、(ここで今更ながらに図書室は大声禁止という張り紙を見つけ、)な、ナンデモナイデス…スミマセン…」(なんて咄嗟に声のボリュームを落とす。)(…ここからはこそこそ、とした声で。)「…は、気づかずこっちからべらべら喋っちまって…すんません、えっと…和倉センパイ。」(といっても一歳差ではあるが。)「…つ、次のこの本はどこ、っすかね、(と、さっきの動揺をなんとか収めるように話す。)(元の場所がわからないからせめて、彼女の隣を歩き言われたままに本を差し出していく。)…あの、(本を手渡しながらふいに、素朴な質問を投げかけるのだ。)…和倉センパイはヒーローって、好きですか。っいや、無理やりに好きです!って言わせようとしてるんじゃなくって、嫌いなら嫌いでいいんだけど、っですが。(好きなものの話につい熱が入りそうになり喋り方を直す。)…オレ、誰かを助けるヒーローになりたいんです。ヒーローになるために此処に来たんです。人のために戦う、ってカッコいいなぁって!でも、こうやって早とちりばっかりしちゃって…」(今は確かに『ヒーロー』だ。…でも、それは突然与えられた物であり、この状況だってあの日みたいにいつ終わってしまうかわからない。)   (6/11 15:24:25)


和枕 音子> 
『 なまくらねいこ…ちゃ、いや!えっッッッッッセンパイ!!?!?!?!??! 』( 『 ちゃん 』と呼びかけて、ようやくこちらが学年的に一個上であることに気付いたようだった。驚きはしない。ぼくはこのちいさな身なりだ、勘違いするのも致し方ないだろう。 ) 『 すんません、えっと…和枕センパイ。』「 いいよ別に。ぼく堅苦しいの嫌いだし…………。そうやって、苦手な敬語とか使って窮屈になってるの、やりにくそうで、見たくもない……し。」「 だから、好きにしゃべりなよ。居眠りの邪魔とかしなければ、ぼくはなんにも気にしない。」( 言うだけ言って、けれど強制する気は毛頭なかった。ぼくの言葉はあくまで『 自分の意見 』であって、きみのしたいこと、しようと思ったことをわざわざ変えるものではないのだから。)( 本棚の隙間を縫うように歩く。きみから本を受け取っては、ぽっかり空いた本と本の間に差し込んで。その繰り返しの最中、きみは『 …あの、 』とちいさな声を挙げた。 ) 『 …和枕センパイはヒーローって、好きですか。』「 ……ヒーロー? 」『 …オレ、誰かを助けるヒーローになりたいんです。』『 でも、こうやって早とちりばっかりしちゃって…。』( そこまで言って、彼は口を噤んだ。____どうしたものかなぁ。) 「 早とちり、ときみは言うけれどね。それは、ひとに感情移入ができたり、言葉を真っ直ぐ捉えることができるとか……そういう、利点であると思うんだ。」「 悪いことばっかりじゃない。いいじゃないか。〝 正義の味方 〟らしくって。」( なんて詭弁、なんて上っ面。それでも、掛けた言葉は嘘じゃない。 )「 ぼくはヒーローがきらいだよ。」( みんながみんな。努力すれば何でもできる、みたいな顔をして。世界には幸せが溢れているみたいな顔をして。生きることが最前で、死ぬことは悪だなんて言って。どんな環境でも生きていれば__なんて、くだらない綺麗事だ。) 「 最近、廃病棟で失踪騒ぎがあったんだって、ね。知ってる?知らないかな。」「 それ、ちょっとだけ小耳に挟んだんだけど、『 死にたい人を止めるなんて、馬鹿なことをするんだなぁ 』って思ったんだ。」( パタン。) ( ゆったりと進めていた歩みを止めて。きみの抱えた最後の一冊______『 ヒーローについて 』を、本棚に返す。きみが本の題名に気付いてちょっと視線を上向けたなら、気付くだろう。そこは、歴代ヒーローやその歴史を綴った本が置かれた場所だと言うことに。) 「 ……馬鹿だけど、偽善だなって思うけど、なりたいなんて思ってもないけれど。 」「 何を考えているのか、すこしくらい、理解しようとしてみてもいいかなって。」( 「 そう思うようになった。」と締め括って、こちらも言葉を閉じる。語りすぎた。ヒーローを好きだって胸を張って言えないことを、自分の好きなものを嫌いと言われたことを、きみがどう思うか。それだけ少しばかり、気になってしまったりしているのだ。)   (6/11 16:21:43)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
「やッ、和倉__さん、(力を抜いて喋ろうとするもやはり敬語は取れないようだ。)(真っ直ぐ捉える事。この真っ直ぐさはヒーロー『だった』父の意志。…正義の味方、らしい。…それで本当に良いのだろうか。まだオレにはその『らしい』が本当に正しいのかわかっていない。)『 ぼくはヒーローがきらいだよ。』(…そんな彼女の答えに。)「…ですか、(反対されても良いようにある程度覚悟はしたもののやっぱりちょっと寂しい。)いや、でもオレは否定しません、だって、だって、…バカなオレにはわかんないんですけど、……世界には心から本当に死にたい、死んで楽になりたい、って思ってる人も何人か居て。それこそ__和倉さんが言う廃病院のそれみたいに。…オレは人の気持ちなんてこれっぽっちも読めない。けど。(少年は、グッと拳を握りしめながら言うのだ。)……そんな気持ちを少しでも変えれたらいいな、って思うんです。それこそ綺麗事って言われちゃいそうだけど。」(今までだって、先生だったり、友達だったり、周囲から反対されたことだってあった。…でも。)(この受け継いだ志を捨てるわけにはいかない。)「…ぉあ、いろいろ喋っちゃったな、(…此処は先程から言うように図書室だ。だんだんと声のトーンも大きくなってしまっていて。もし、この会話を先生が聞いてでもしたら後できっちり叱られてしまうだろう。)(窓の外の景色も暮れ、そろそろ学校も閉まる頃。)…きょ、今日はありがとうございます、勝手にいろいろ話しちゃって…(先程の真剣な顔から一変、表情をへらり、としたものに戻し。頭をポリポリと掻きながら、こう続ける。)あっあと!この本__『ヒーローについて』。オレも借りて良いっすか、ね…読みきれるかはわかんないけど、ちょっと気になって。(読書家への第一歩。…いや、きっと彼なら三日坊主になってしまうのだがオチなのだが。)…もうちょっと、考えてみます。和倉センパイ!(そう言って笑顔で返すだろう。)(本当の英雄とは。ヒーローとは。彼は、彼女は、まだ始まったばかりなのである。)(ちっぽけな英雄は考える。__誰も居なくならない、誰も悲しまない、喜劇的な『ハッピーエンド』を迎えるために。)   (6/11 17:14:55)


和枕 音子> 
『 いや、でもオレは否定しません。』( ぼくの言葉を受けてやや寂しそうな顔色を見せたきみは、しかし、手をぐっと握りしめて口を開く。きっとあんまり、むずかしいことを喋るのは得意でないのだ。必死に頭をまわして、面倒くさいぼくの、面倒くさい台詞に返答しようと考えてくれているのだと、分かって。) 『 …そんな気持ちを少しでも変えれたらいいな、って思うんです。それこそ綺麗事って言われちゃいそうだけど。』「 綺麗事だねぇ。でも、綺麗事だからって全てが悪いことな訳ではないから。」( いいよって言ったのに、それでもちゃんと敬語を使おうとする真面目なきみは、これからもいっぱい苦労をしていくはずだ。不真面目なぼくには想像し得ない出来事にだって、今日のように真っ直ぐ突き進もうとするんだろう。 )「 変えたいのなら、いっぱいいっぱい考えること、だ。前に前にって走っている時も考えることは出来る。…………ぼくは努力がきらいだけれど、たぶんきみには努力が似合う。」「 ちゃんと努力して、ちゃんとがんばれる子だ、シュートくんは。」( 窓の外はすっかり群青で、時間の感覚があまり無かったけれど、随分と長い間一緒にいたみたいだ。きみが指した本を見て、明るい笑顔を見て、) 「 ……うん、貸出処理はぼくがしておく、よ。 」「 そして、もし。もし良かったら。」「 ___________感想、聞かせてくれると嬉しい、な。」( 初めて、ぼくは薄らと笑みを浮かべた。今日のお礼と、きみの旅路を見送るためと、色んな意味が込められた笑みは、きみにどう映ったろうか。 ) 「 シュートくん。見つかるといいね。〝 き み の ヒ ー ロ ー 〟が。」   (6/11 17:49:40)

Leo= Leonhard> 
青い空、白い雲。夏の気配を纏わせ始めた眩い日差しはジリジリと地面を照りつけた。こんなにも天気が良い昼下がり、さぞかしコード専門高等学校でも生徒たちが和やかに勉学に励んでいることだろu「「だぁれが……喧嘩バカだって?ぁ?」」中庭に響き渡る低く唸るような声。光が眩ければ影も濃くなるものだ。彼は中庭の角、人目につかない場所で自身の先輩にあたる生徒の胸ぐらを掴んでいた。この空間には夏の眩しさも青さもない。そこにあるのはじんめりとした嫌な空気と暑苦しさだけだ。……始まりはなんだったか、もはや覚えていない。ただ、コイツが気に食わない陰口を叩いていたことだけは確かだった。俺の髪が長いだとか、頭がどうだとか。んなこと本人の前で言うやつの方がどうかしてる。彼の悪名は高く、喧嘩を売れば最後。買われても最後。売っても買ってもないのに勝手に突っかかれても最後だ。汚い言葉の被せ合いはヒートアップしていく。次第に声量は上がり始め、野次馬が集まり始めることだろう。ひそひそ、こそこそ。その音に彼の激情は更に燃え上がる。____ついに、彼のスチームパンクな腕時計がキリリ…と鳴いた。その傍に火球の如き熱量が集まり始める。彼がこの先輩を被害者にするのに、そう時間はかからない。ところで、こんな彼が停学にならない所以は"実際に手を出せない"ところにある。なぜならここはコード専門高等学校。ここにいるのはヒーローの卵たち。彼らがこの事態を見逃すはずもなく、恐らく"君"もそうなのだろう。真っ直ぐで、愚直な、   (6/19 15:21:04)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
(季節は___夏!夏!夏!照りつける太陽がほんのり体を焦がす。)「う"ぁ〜〜〜〜〜〜〜ッ、あっぢ〜〜〜〜〜ぜぇ…………」(そう叫びながら先程自販機で買った小さなパックのミルクティーを片手に歩く少年が一人。走ることが好きな彼でもバテてしまうような気温、本当はこのまま教室に帰る予定だったのだ____が。)『だぁれが……喧嘩バカだって?ぁ?』(なんて声が暗く沈んだ中庭から聞こえてきたものですから。)「(い〜〜〜〜〜ッ、ケンカかよぉお……ったくここも油断できねぇなぁ……)」(なんて、最初は無視して通り過ぎようとしたのだ。が。)「(ッ〜〜〜〜〜っ見てらんねぇ!!!)(ヒートアップしていく状況に一旦、足を踏み留める。)(アイツ___きっとセンパイだったっけかな…?ちょ〜〜〜〜〜ッと、いや、だいぶ気が引けるが…)おいッ!!!!!ガヤは退け、黙れッ!!!!……そこのお前!!!……デッカくて目の青い赤い髪のヤツっ!!!!」(愚直正義感馬鹿は少しだけ離れた場所からビシッ!と指を向こうに向け叫ぶ。…いや、彼本人も赤髪青目なのだが…)「待ってろおおおぉおおッッッ!!!!!!(全力の大声をかました後、相手の能力である熱い火球も全無視して走り抜ける。…熱い、熱い、熱い。そして__彼に向かって横腹に回し蹴りを入れる。_______それがこの後どんな影響を及ぼすかも微塵も考えずに。)どーーーーだッ!(服を一部焦がしながら、そう、自信満々に彼に向かって告げる。)…って、あ!?」(__ここで思い出した、いや、『思い出してしまった』のだ。彼がここでは悪名高い『喧嘩好き』だって事に。)(自身に満ち溢れた顔はひやり、段々と青ざめていく。それこそ技術力、体格に差のある二人で優勢を決めるのなら明らかに『アイツ』の方が優勢だろう。)(だらだらと気持ちの悪い汗が流れる。)「ッ、あぇ、(彼が起き上がるのならば少年は情けなくもじりじりと後退りするだろう。どうか___)ごッ…いや、すみませんッ、あの、これは_____(どうかオレの人生、ここで終わりませんように!)」   (6/19 15:59:12)


Leo= Leonhard> 
『待ってろおおおぉおおッッッ!!!!!!』片手にミルクティーを握りしめたヒーロー。それは光の如くかけてきた救世主であった。デカくて赤い目の青いヤツ、そんな組み合わせの人間はそう多くない。きっと自分のことだろう。そう思って振り返る。………………振り返った頃には、その赤いバカは自身のディスコードに突っ込もうとする勢いであった。「あ"!?!?バカかお前!!!!!!!」怒りの中に焦りを滲ませた声でそう叫んだ。彼は咄嗟に掴んでいた胸ぐらから手を離し、君へ対する熱量を緩和するだろう。このディスコードは許可した相手にのみ、纏う熱量を無害なものへとできる。それをこのバカに施すのは不服だったが、正直そんなこと考えている場合ではなかった。焼け死ぬつもりか、あほ。ほんのりと服が焦げた匂いが周囲に漂う。きっと熱かっただろうな、手当とかだるいな、そもそもこいつが突っ込んできたんだから俺は悪くないよな、なんて考えていれば「い"っ……てめ……っ……!!」横腹に回し蹴りをもろに食らう。瞬発力×3、体術×2。そんな君の強烈な回し蹴りを避けられるはずもない。彼はその大きな…と言うよりは長い体躯をぐらりと揺らす。その隙にあのクソ野郎(被害者)には逃げられるし、醜態は晒すし……。音を鳴らし回っていた時計の針は徐々に速度をゆるめ、そばにいたディスコードも消えていく。あぁあぁ、最悪だ。こんな奴に慈悲をやろうなんて思った俺が馬鹿だった。怪我させてしまった、という多少の罪悪感は吹き飛んでいく。「俺は後先考えねぇ馬鹿は嫌いなんだ、わかるか?」彼は身をかがめ、自分と同じ青い瞳と目線を合わせた。後先考えられていないのはお前の方だろうと、きっと誰もが思うだろうが……それは置いておこう。20cmばかりも体格差のある相手をしばし睨みつけた後、彼は姿勢を戻しため息を吐く。「まぁいいわ。""チビ""を虐める趣味はないからよ。」チビ。その言葉に力を込めて彼は君を睨みつけた。それは君を許したような態度ではなく、むしろこれからどう遊んでやろうかなんて考えているような顔をして   (6/19 16:24:14)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
(チリチリ、と焼け焦げた部分が薄白い煙と共に黒く色を放つ。幸い、怪我はなかったようだが……なんだかこれではこっちが怪我させた側みたいだ。)「…………………(数秒言葉を溜めた後。)…すまねぇ、センパイ。…………」(少し俯きながら立ち上がり、ぼそり、呟くのだ。)「…む、(顔から不安の表情が消えていく…が、『チビ』と言われたことはどうも不服のようで。)オレはチビじゃない!その……ほら!保険?の時間で多分習っただろ!?個人差ってヤツだ個人差!お前らよりちょっと成長が遅いだけだッ!」(とは言うものの彼はもう高校生。テンションもなんだか、さっきの調子を取り戻してきたようで。)「そしてオレはバカでもない!名前を教えてやる!『ネヴェルヴァ・シュート・イグリア』!いずれヒーローになる男、だ!わかったか??」(後先すら考えない馬鹿は青い目をカッと開き。彼を見上げるように仁王立ち、生意気にもそんな口をきくだろう。)「で。お前は。な〜んで喧嘩なんかしてたんだ?(彼に蹴りかかったのも心に秘めたる正義感のため。___いや、細かい状況さえ知らないのにさすがに人に向かって『蹴り』はどうかと思うが。)そんなのやってる暇じゃね〜〜だろうがよ〜〜〜〜ッ!!オレ達ヒーローなんだからさ!!」(ヒーロー、それは本来は街で起こったいざこざを収めるために存在するものである。)「…センパイはヒーローになりにここに来たのか?」(この学校は本来なら研究者になる為学びに来た者も居る。しかし____)(彼らも今では『英雄(ヒーロー)』、だ。)   (6/19 16:59:15)


Leo= Leonhard> 
「あ"!?うるせぇな、!!!!!」チビじゃないぞ!ヤイヤイ!と騒ぐ君の頭を彼はがっしりと掴み大人しくさせることだろう。「俺はレオ=レオンハルトだ、よろしくな、 " チ ビ " 」名前を教えられてもなおそれを呼ぶつもりは今は無いらしい。いずれ仲良くなれば名前を呼び合う日が来るかもしれないが、果たして彼にそれができるかは定かでない。『で。お前は。な〜んで喧嘩なんかしてたんだ?』「俺の事をバカにしてきたからだろ」彼はぶっきらぼうに即答する。馬鹿にされたやつを馬鹿にして、殴ってきたやつを殴り返して何が悪いというのか。……彼がやっているのは、バカにしてきた奴らを殴る過剰防衛なのだが……。「あ?任務には出てんだからいいだろうが。」普段からパトロールしてヒーローごっこだなんで、彼にとっては退屈で仕方がない。そんなことよりもヒーロー活動に役立つ知識を頭に詰め込む方が有意義だ、……なんて。それはただの言い訳でしかない。ただ、そんな時間があるなら"あいつ"を探したいなんて私利私欲に抗えないだけだ。ちなみに、彼が未だ任務で表舞台へ出られないのは"暴れるのでだめ"という理由で教師に止められているからだ。大暴れできる外の世界に出ることを未だ許されていない猪は心の中で色々なものを燻らせている。クソ教師どもめ、なんて心の中で唾を吐き捨てる。「俺は俺のためにここに来た、誰のためでもねーよ」少し鬱陶しそうに、彼は首の当たりに手を回しながら君の問に答える。そういう君は、ヒーローになるためにここに来た、と顔にでかでかと書いてあるみたいだった。そういうのが煩わしいのに、でも嫌いになれない。きっと元気よく答えてくれるんだろう、念の為聞いておくことにした「そういうチビはどうなんだよ」   (6/19 17:18:10)


ネヴェルヴァ・S・イグリア> 
「が〜〜っ、オレの頭を掴むな〜〜〜ッ!!」(ジタバタ、ブンブンと腕を回しながら叫ぶ。未だ『チビ』と呼ばれるのを不満ながらに押し込めて。)「ふん、いーさ別に!この身長のお陰で小回りが利く。」(なんてブツブツ言いながら。)「レオセンパイ、だな。覚えたぜ、多分。……任務。でもさ、オレも正直もっとヒーローらしいコトしたいって思ってるから正直わかる!(うんうん、と彼の答えに頷く。)『そういうチビはどうなんだよ』(…と聞き返され。)「オレはだな!!もちろんヒーローになる為だッ!!!(彼の頭に浮かんでいたであろう答えをそっくりそのまま答える。)それもな、みんなを笑顔にできるようなヒーローに!へへ、父ちゃんがな!『お前は良いヒーローになれる』って言ってくれたんだ〜〜〜〜、なるしか無いよな!!」(先輩に向けて、無邪気な笑顔で返すのだ。)(と。)「……オレの父ちゃんな、ヒーローだったんだ。(トーンは少し落ち、でも微かに笑顔を湛えながら言葉を続ける。)強くて、優しくて、おもしろくって。カッコよかった。憧れだったんだ。……………でも、あの日の後。(『あの日』、それは『セブンス・イクリプス』。)………死んじゃったんだ。(ぐ、と拳を握りしめ、目を薄らと開けて言う。其処には少しだけ、涙が見えた。)…悔しい、オレは悔しいんだ。だから。」「オレは父さんみたいなヒーローになりたい。だから___此処に来たんだ。」(キミに向ける真剣な、光る眼差し。それは強い意志であった。)「……あ!こっちからベラベラ喋っちまってアレだった…な、えっと…父ちゃんさ、ちょうどレオセンパイみたいな髪と目の色してたんだ。話してたら思い出しちまって……悪かった………」(その燃える夕焼けのような髪、深い青色の目を再度見上げて。)「…センパイ、今度オレと任務行かねーか?カミサマ調査でもなんでも!センセー、結構チョロいからやる気があるならきっと通してくれるぜ!(そう、根拠のない自信を持ちながらキミに語りかけるのだ。)」   (6/19 18:13:04)


Leo= Leonhard> 
よくもまあ喋る子だと、きっと彼はそう思った。ヒーローってみんなこうなんだろうか。父さんもよくペラペラとしゃべる人だった。母さんは……静かだったな、俺はそっちに似たか?なんにしろ、目の前のチビが嫌いになれないのは本心だった。蹴られたし、クソいてぇし、うるせぇし、邪魔だけど。でも、興味が湧いてきた。多分それは、自分と似てるから。_________""お前もヒーローになれるさ""_________、父親の言葉を頭の中で反芻する。別に、言われなくたってなってたし。コードの勉強だって欠かさなかったし。……彼は君の頭に再度手を伸ばし、燃えるような赤い髪を乱暴に撫でた。……と言うよりは、頭を揺らしたような感じになるんだろうけれど。「死んだやつのこと考えてたってどうしようもねぇだろ。」そう、どうしようもないのだ。死人は何も語らない。傷と荷物だけを残して、俺たちはそれを背負って進まなきゃならない。もう居ないくせに、生意気な奴らだ。……彼には父も母もいない。それは君と同じかもしれない。彼がこの歳で両親の死を受け止めきれるわけが無い。その鬱憤を晴らすために喧嘩が好きなのかもしれないし、乱暴なのかもしれない。そうやって歪みながらもヒーローを目指してきた。彼も君の真っ赤な髪と真っ直ぐすぎる志を見て父を想った。それを言葉にはしないし、態度に示すこともないけれど。彼も君と同じなのかもしれない。「チビがいなくたってカミサマ調査ぐらいできる。……つっても、2人以上で一緒に行くのがルールなんだっけな?」センセーはちょろくないと思うが……まぁ、コイツに面倒見てもらうとか適当言えば外に出るのも許してもらえるか。最近はまた外の様子がおかしなことになり始めてるし、そろそろいい加減動き出したいと考えていたところだ。それに、こいつに興味があるし。…あいつも、ヒーロー活動してたんならカミサマのことを調べてたら何か分かることがあるかもしれないし。「いいぜ、お前の任務に同行してやる。足引っ張んなよな、チビ。」そんなふうに自分を納得させて、彼は君と行動を共にすることを承諾するだろう。肘で背中を小突きながらもなんだかんだ楽しそうに彼は笑った。   (6/19 18:30:28)