彎蜿 一/わんわん>
─(君が図書室にて1人で本を読んでいれば─もしかしたら裏で音楽プレイヤーを聞いてたかもしれなが─、不意にカラリと図書室の扉が開く音がするだろう。君がその音に釣られるようにして扉を見たのならば、そこに立っていたのは不気味な男だ。)(白と黒の仮面、左袖の先は結ばれており、ふわりと揺れるそこは空白を示していた。)「……君は────、」(彼は、君のことを少しだけ知っていた。)(クラスの嫌われ者。用事があって通りかかる度、ひそひそと噂をされていたり、陰口を叩かれているのを聞いたことがあるから。)「──こんにちは、初めまして。」(けれども、彼は。)(君に嫌悪感を示すことなんてまるでなく───それどころか、君が普段感じているような嫌悪感を1mmもないような、柔らかく優しい声色で、雰囲気で。)「…少し、聞きたいことがあるんだけど、聞いてもいいかな?」(─君に、声をかけるのだ。)>だび (5/26 20:12:08)
Dabih>
(夕暮れの図書室に車椅子に乗った少女が、ひとり机に向かって佇む少女の姿があっただろう。どことなくその雰囲気に憂いのような哀愁が漂っていて、遠目から見れば、思わず絵に書いたような美人と見間違う程の何処か謎めいた魅力を感じるかもしれない。そんな彼女の耳にはイヤホンがかけられており、現在、何やら音楽を楽しんでいる風に見えたであろう。)「──こんにちは、初めまして。」(そんな彼女に対して、君はなにひとつ気負うことなく話しかける)「─────────。」(そして、彼女もあなたの声に気が付いて、身体をややねじり、そのまま顔を君の方へと向けるだろう。) 「…少し、聞きたいことがあるんだけど、聞いてもいいかな?」(話したいことがある、と、口にしたきみ。「────────。」(それを聞いて、やや目を右往左往させたのち、戸惑ったような顔を浮かべる少女。その様子は一見、きみの認識を〝誤解〟させてしまう仕草にみえてしまったかもしれない。だが、 しかし、次の瞬間)「え゛へェへへへへへへへへぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへぇへへへへへへへへへへへへぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへェへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへぇへへ…………………。』(彼女は突然笑いだした。『い゛ヒ!イひひうひうひひぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひぃひひひひひひひひひひひひひひひィひひひひひひひひひひひひひひひぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひィひひひひひ…!!』(にやにや、けたけた、へらへら、…彼女の笑い声だけがまもなく日が落ちるであろう図書室全体にこだまし、きみの耳に強く鳴り響いたであろう。)「………。」(しばらくすると、少女唐突に黙り出して、突然懐からiPadを取り出して、何かを入力しだしたであろうか。)「………。」(暫くして、彼女の入力が終わったらしく、彼女はそのiPadの画面をキミに見えるようにみせてきただろうか。…そこに映し出されていたのは)『〝何かようですか?(´・ω・`)〟 』(だった。) (5/26 20:42:35)
彎蜿 一/わんわん>
「……。」(─ひとつ。彼は確かに歪な愛を持っていて、常識を外れた考えを持っている。だがそれは、感情を持っていない、というわけではない。)(つまり何が言いたいか。)(──珍しく、彼は驚いた、ということだ。)(パチリ。パチリ。仮面越しに赤い瞳がゆっくりと瞬いて、数秒の沈黙。)「…えっと、」(─いやだって、まさかこんなにもギャップがあるなんて誰が予想した?しかも、同じクラスでも学年でもないから尚更。)(しかしながら、の話である。)(彼は驚いただけであり、引いてはいなかった。そして、嫌ってもいなかった。気味が悪いとも、思っていなかった。)「──この本の場所を知りたくて」(だから、少しだけ驚いた後に。)(これが君なのだということを理解すれば、優しい声色でそう問いかけた。仮面越しの瞳は君の観察眼で見る限り、ゆるりと優しく緩められている。そこに嫌悪はなかった。)「僕、あんまり図書室に来ないから場所が分からなくて。同じジャンルのところを探したんだけど…なくて困っているんだよね。」(─探しているのは“カミサマの基礎知識”についての本。これから先、必要だと思ったからその知識を求めている。貸出中にもなっていないから、どこか別の場所にあるのだろうか?、と思ったのだけれど、生憎その知識がないから君を頼ったわけ、で。)>だび (5/26 20:51:44)
Dabih>
「…。」「……?」「………。」(キミが思わず固まってしまった様子をみて、どうしたのだろうか?、と、キミの顔を覗き見て表情を確認しようとしたりするが、特に答えが帰ってくる訳でもなくて、暫く様子を見ていると) 〝「…えっと、」〟(と、ようやくきみの方から言葉が漏れ出て、止まっていた沈黙の時間が再び動き出した。…それから) 〝「──この本の場所を知りたくて」〟 (そういってキミがスマホで見せてきたのは一冊の本の画像だった。) 〝「僕、あんまり図書室に来ないから場所が分からなくて。同じジャンルのところを探したんだけど…なくて困っているんだよね。」〟 「あっ!ぁ、!あっ!…」(目を大きく見開いては少女は何か言いたげに反応する。そしてすぐさま少女はiPadに文字を打ち込んで、それをキミに再び見せてるだろう。)『〝右から3列目の棚の1番上!!キラ━━(๑✧∀✧๑)━━ン!〟 』(少し不気味な笑顔で、だが自信に満ちた表情で少女はその文字の列をきみにみせるであろう。果たして、探し物の本は見つかるであろうか。) (5/26 21:11:26)
彎蜿 一/わんわん>
「ありがとう」(君がiPadに打ち込んだ文字を見れば、一言お礼を告げて、君の示してくれた場所へ。少しもすれば彼は目的の本を手に持って、君のもとへ再びやって来る。)「君のおかげで見つけられたよ、ありがとう。──今度、お礼がしたいな。君の名前は?」(首を傾げて。)(彼はどこまでも優しかった。君のことを見て蔑まない。卑下しない。差別も、侮辱の色も見えない、)(ただそこにあるのは、優しい優しい【愛情】。)(普段、それに触れることが─おそらく─ない君は、この優しさをどう受け止めるのだろうか。)>だび (5/26 21:25:16)
Dabih>
〝「君のおかげで見つけられたよ、ありがとう。」〟 (優しく、優しく、どこまでも甘い【愛情】を感情を感じさせるようなキミの言葉と声色は、少女をしどろもどろにさせて赤面させるに至るだろう。そして、少女は突然車椅子上で身体をくねらせて「う゛っ!うっ!う゛ぅっ!」「クヒ!くひひ!くひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひヒヒ……!!」(少女は唸り声をあげるかのような声を出した後に、今度は口に両手をあてて、口元を隠しながら、また不気味な笑い声をあげつづけたであろう。)「…………ぁーーー」「………ぁふっ」「………ふへへへ」(笑いつかれたのか、それと声が枯れたのか、遂には笑い声の勢いも収まり、にわかに和やかな笑い声に似た引き笑いを残しつつ、少女はiPadのタブレットに文字を打ち込んでいって、それからまたキミに画面を見せただろう。そしてそこに映し出されていた文字は……)『なかなかやるだろ?( ・´ー・`)』(なかなかに調子に乗った口調での分と、それを更に自重させるような煽り散らかした顔文字が添えられていて、画面を見せてくる少女の表情も何処か〝やってやった感〟 があって、なんとなしに今すぐこの少女をボコボコにしてやりたい欲が、もしかしたらほんの数mm湧き出てしまう〝ウザさ〟 が滲み出ていたであろうか。) (5/26 21:51:03)
彎蜿 一/わんわん>
「………、」(また、君が笑う。そして端末に映し出された文字。その一連の流れと、ちょっとしたウザさ。)(それに関して彼は決して不快になる訳でもなく、だからといって君を殴りたいという気持ちが湧くわけではなく。)「ふ、ふふ、あははっ」(君は知らない。けれども彼を知っている人からすれば珍しく、彼にしては大きめの声で笑って。)(クスクスと笑いながら、うん、と君のiPadに書かれた文字を肯定した。)「ふふ、うん、そうだね。ありがとう、助かったよ。───また会おうね、ダビー。」(【洞察】彼は君を見つめていた。その一挙一動を見逃さないように。)(ばいばい、と手を振りながら去り際に名前を呼ぶ。)(【愛情】その声色は愛で満たされていた。)────(図書室から出て、誰もいないその場所で、彼は楽しそうに呟いた。)「ふふ、変わった子。…面白いなぁ。」(今まで会ってきたタイプの人たちとは違う、新しいタイプの女の子。)(きっと、周りの人達はあの笑い声が、行動が不気味に感じて避けていたのだろう。噂していたのだろう。陰口を叩いていたのだろう。)(けれども。)「…見ていたくなるよね。」(──そんなもの、彼の【愛情】の前では、無意味なのだ。)〆>だびちゃん (5/26 22:00:28)
Dabih>
「………。」(ぐぅぅ〜…)…お腹がすいた。前回、路地裏のゴミ箱の中をいくつもの探して、その中からようやく見つけられたドーナッツひとつを食べてから果たしてどれくらい時間がたっただろう。……嗚呼、あのドーナッツすっごくおいしかったな。なんて名前のドーナッツだったのかは見当もつかないのだけれど。あの、ちょこっとだけ、チョコがついてる部分があって、それがなんだかちょっと得した気分になって、見つけられた時、とてもはしゃいでいたのを覚えている。「………………………。」(ぐぅぅぅ〜…)「………!!」…嗚呼、しまった。ドーナッツのことを思い出していたら、更にお腹がすいてしまった。はやく、なんでもいいから、口に入れて、このどうしようもない空腹感から逃れて、忘れ去ってしまいたい。「……………………。」足元に見える地面を凝視する。そして、ふと自分はこう思考する。〝お腹を満たすだけなら、【泥】でもいいか。〟 と。「…………………。」【泥】を拾うために、車椅子の上から慎重に降りようと試みるが、失敗して崩れるように倒れ落ちてしまった。…すこし痛い。…が、特別いま、気にする事柄でもない。「……………………ぁ」両手で地面に広がる【泥】をかき集めて、それをすくい上げて、口元まで運ぶ。それから口をなるべく大きく開いて、それの咀嚼を試みようとする。その時、鼻にほのかに泥の土臭さと泥特有の臭さが漂い、少しだけ嘔吐きそうになってしまいそうになった。「……………ぅ…ぅ……うッ!!……オェ…………ッ……」口の中に広がる土の味と、泥に混じった砂利が喉と胃が拒絶して、思わず吐き出しそうになってしまいそうになり、それを両手で抑えながら顔を仰向けになって、両目を瞑って少し涙ぐみながらも、なんとかそれを食道の下へと下していく。「………………ッ……ぅ………」「…………………ぷはぁ…!!………ああ゛っ!!…………」「……………………嗚呼………」なんとか、なんとか飲み込めた。………味の感想は、………よくわからなかった。………味を感じる前に、飲み込んでしまったから、……だが、前に食べたドーナッツの方が、遥かにおいしかったのは、間違いない。「……………………。」……よし、このままこの調子で食べ進めよう。「……………ぁ…?」…と、次の泥をまた寄せ集めて、掬って口元へと持ち上げたその時である。自分のすぐ近くにひとの気配を感じたのだ。いつからいたのだろう?泥を食べる前ぐらいの時は感じなかったが、…気配を感じた自分はその方向へと目を向ける。そこにたっていたのは「………………………ぁ……!」少女は顔を青ざめて、思わず両手ですくっていたそれを落としてしまっただろう。 (5/29 21:51:24)
彎蜿 一/わんわん>
─(今日の夕飯は何にしようか。耕助と約束してから、一日に二食食べるようになって、食事のことを考えることが多くなった。まだ美味しいと思うものは見つけてないけれど、前にしては色んな種類を食べるようになった方だと思う。)(─ふと、視界の隅に見た事のある人影が映った。)(【洞察】その人影をよく見れば、それはこの前図書室で会った、少し変わった子。)(【隠密】君のことを後ろからじっと見つめていた。君は気づく様子なく、泥を食べていた。)(流石に食に興味が無い彼でも、泥は食べ物でないことくらい知っている。)(だから君が、特異な体質だとか、そういうのかもしれないと思って観察していたのだけれど、どうやらそうでも無いらしい、から。)(彼は君に近づいて、青ざめている君に声をかけるのだ。)「…お腹空いているの?」(そうでなければ、君が泥を食べる理由に検討が付かない。)(お金が無いのだろうか?ある程度の衣食住は教員に言えば恐らく保証されるだろうに、君にはそうしない理由があるのだろうか?)>だび (5/29 22:00:17)
Dabih>
「……………!!」やはり、感じた気配の正体の予想は当たっていた。この前図書室であった片腕のヒト。【嫌われ者】であるはずの自分に対して、特に嫌悪感や距離を置くような素振りは見せず、寧ろこんな自分に気さくに話しかけてきた変わったヒト。あの時は、つい、話しかけられたことが嬉しくて、久しぶりに、誰かとコミュニケーションをとれたことに興奮してしまって、ついつい舞い上がってしまったけれど、果たしてあの時はうまくコミュニケーションを取れていたであろうか。………このヒトはまだ、自分に興味を持ってくれているのだろうか。……せっかくあえた、お話できそうなヒトだから、あまり、【嫌われたくはない】な。「………………ぅ」でも、【あんなところ】見られてしまっては、さすがに引かれてしまったのではないだろうか?…どうしよう、なんて弁明しよう?……とりあえず、とりあえず「え、、えへへ、えへへへへへへへへへ……」とりあえず、愛想笑いを浮かべてみる。いまのは見なかったことに。もしもいま見たものが【不快】に感じてしまったなら、それはなかったことに、ならないか。「………………。」愛想笑いも消えて、少女は黙る。目線を少し下げていると、キミが近づいてくる足音が聞こえてくる。…なんて言われるのだろう?と、内心びくびくと震えていると、少し経ってからキミから声をかけられる。「…お腹空いているの?」「………!」かけられた声は、自分を心配してくれる声だった。「…………ぁ」「………ぅ」思わず戸惑ってしまう。…はじめてだったから、この学園に来てから、……否、孤児院にいた時から、誰かに身を心配されたような記憶がない。だから、きっと、生まれてはじめて、なんだと、おもう。「………………ッ」でも、条件反射で、自分は思わず首を左右に振ってしまった。………キミに、迷惑を、かけたくない、と、思ってしまったから「………ぁ」「……………ァ」「…………うぅ」(ぐぎゅるるる…)しかし、お腹の音が無情にも鳴り響いてしまう。そして、腹部の下辺りが痛い。きっと、泥を食べた影響なのだろう。「……………。」「…………。」『…………〝はい〟 』お腹の音を聞かれてしまっては、もう言い訳も否定も通じないだろう。致し方なく、自分は正直に地面に指で直接文字を描いて、キミにそう伝えただろうか。 (5/29 22:32:24)
彎蜿 一/わんわん>
「…お腹が、空いているんだね。」(君は左右に首を振るけれど、身体は正直とはよく言ったもので、空腹を告げる音が聞こえた。)──(間。)(君はどこか落ち込んだ様子で地面に“はい”という文字を描き出す。彼はそれをじっと見つめ、君と、そして自分の持っているものを見比べて。)「良かったら、食べる?」(そう言って白いビニール袋から取り出されたのは、ひとつの塩にぎりだった。)(──前に君が食べたあまぁいドーナツではないけれど、それでも食料には変わりない。)「…ダビーが良ければ、の話だけど。少なくとも、ついさっきまで食べてたものよりも美味しいと思うよ?」>だび (5/29 22:53:51)
Dabih>
〝「良かったら、食べる?」〟 「……?」「………………ぁ」キミがそういって白いビニール袋から取り出したのは、何の変哲のない、ひとつの塩にぎり。「……………ぇ」「…………ぁ」「………。」彼女は再び戸惑う。「…………。」こうまで良くしてもらっているのに、自分なんかに関わりを持ってしまっては、かえって、キミの方が、まわりから白い目で見られてしまうのではないか、という恐れから、なかなか、せっかくキミが差し出してくれたおにぎりに手を伸ばすことが出来ない。…そんな時〝「…ダビーが良ければ、の話だけど。少なくとも、ついさっきまで食べてたものよりも美味しいと思うよ?」〟「………………。」(ぐぎゅるるる…)「………。」ひとまず、これを食べてから、あとのことを考えることにしよう。そう決めて、自分はキミが差し出してくれたおにぎりに手を伸ばし、さんかくのそれのはしに口を近づけて、ひとくち齧る。「……………!」「…………ぁ」おいしい。おいしい。おいしい。「………………ぅ」おいしい。おいしい。おいしい。「………………」(グズ…)「……………ぅ゛……ぅぅ…………」(ズズ…)おいしい。おいしい。おいしい。………ただただ、おいしくて、涙が止まらないほど、おいしかった。「…………………。」(ゴクン)最後のひとかけらを口に入れて、小さく合掌する。それからキミに視線をあわせて〝『ごちそうさま、でした…。』〟 と、地面に書いて、キミに感謝とお礼を伝えただろう。 (5/29 23:15:43)
彎蜿 一/わんわん>
「…うん、泣くほど美味しかったみたいでよかったよ。」(最後のひとかけらを口に入れて、それを飲み込むまで。)(【洞察】彼はじ、と君のことを見つめていた。)「───でも、それだけじゃ“満たされない”でしょ?」(何せ空腹で、泥を食べようとしていたのだから。おにぎりひとつでその空腹が満たせるとは到底思えない。)(─だから彼は、手に持っていたビニール袋を丸ごと君に差し出すのだ。)「…あげる。ダビーがお腹いっぱいになって、笑顔でご馳走様でした、って僕に伝える日が来るまで。」(─それは君からすれば甘美な言葉であっただろうか。それとも、─であっただろうか。)「───その日が来るまで、僕が空腹を満たしてあげる。」(彼が差し伸べたその手を、君は取るだろうか。)>だびちゃん (6/4 19:02:46)
Dabih>
「……!?」「………!!?」「……、……、……」「………ぅ、……ぁ………ぅぅぅ………」食べ物が入ったビニール袋を丸ごと差し出された少女は、流石に驚いてしまって困惑したのか、手をあげてわたわた、と動かしながら、何か言いたそうに口を動かすも、結局、呻くような声しか出せず、視線を何度もビニール袋とキミの顔を往復するように見ながら、時折ビニール袋にはいった食べ物を凝視して、このまま誘惑に負けて、キミの【親切】を受け取ってしまいそうになっている自分と、葛藤を繰り広げていただろう。『〝で、でも〟 』しかし、最後は少女の方が根負けして、致し方ない様子で、差し出されたビニール袋を受け取り、少し申し訳なさそうな表情を浮かべながら、少女は地面に文字をそう書いただろう。『〝これだけ、たくさん、うれしいこと、〟 』『〝でも〟』『〝わたし、なにも、できない〟 』『〝あなた、様、に、おかえし、が、できない〟 』もし、キミが少女に、見返りを求めるのであれば、それを返すことは不可能である、と少女は本当に申し訳なさそうな表情を浮かべながらそう伝えただろう。仮に、そうでなくとも、キミの【親切心】に対して、少女は何か【お礼】できるようなことは思い浮かぶことができず、本当に、そんな自分が【これ】を受け取ってもいいのか、不安に感じていただろうか。 (6/4 19:22:21)
彎蜿 一/わんわん>
「お礼なんていいんだよ。─それこそ、笑顔でご馳走様でした、って。その泣き顔を忘れられるくらいの、満たされた笑顔を見せてくれれば、それで。」(君が食材の入ったビニール袋を受け取ったのならば、それをぎゅっと握らせた。中身は全て調理済みのもので、きっと君でも食べられるものばかりだ。)(─その理由に、彼も料理をあまりしないからというのは余談である。)「…その時が来るのを、“楽しみ”にしているね?」(だから、もう泣くのを止めて。その手に持った食べ物で満たされるといい。これから先も、君が罪悪感を感じることなく、“ご馳走様でした”、と伝えて来る日が来るまで、いつまでもその空腹を満たしてあげよう。)(───────────。)(【未来?】────そうして、いつの日か君が満たされて、笑顔で、ご馳走様、と。罪悪感を忘れて、その表情が明るいものに変わったのなら。────その時、もう一度“空腹(泥)の味”を、思い出させてあげるから。)(【愛情】そうすればきっと、君はとびきり絶望した表情を見せてくれるハズ。…そうでしょう?)>だびちゃん (6/4 19:31:11)
Dabih>
〝「お礼なんていいんだよ。─それこそ、笑顔でご馳走様でした、って。その泣き顔を忘れられるくらいの、満たされた笑顔を見せてくれれば、それで。」〟 「…………。」嗚呼、嗚呼、なんということだ。「……………。」ただの【餌】でしかない自分が、人間が食べているものを、人間と同じように食べても良い、といわれてしまった。……嗚呼、だが、しかし、これはきっと【イケナイ】こと。わかってる。もし、【ママ達】バレてしまうようなことがあったのなら、きっと、きっと、わたしは…………「──────────ッ」嗚呼!!嗚呼!!オソロシイ!!オソロシイ!!きっと、また【〝アレ〟】が行われてしまう!!〝死〟よりもオソロシイ【アレ】が!!また!!【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】「─────────────」【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】「───────────」【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】「─────────────」【壊れる】【壊れる】【壊れる】「─────────────」【壊れる】【壊れる】「───────────」【壊れる】「…………………………。」「…………………………。」キミをじっと見つめる。「………ん………ぅ………ぐ………」そして少女は、ビニール袋に手を突っ込み、ひとまずとりだした食料を包装ビニールごと口に入れて丸呑みしただろう。「……………………………………嗚呼♡♡」そして、口に入れたものを何とか呑み込めた少女は、満足そうに笑いながら、口の中に何も入ってないことを、キミにアピールするだろう。「……………………ト、テも、おいシかっタ……!!」「感謝!!感謝!!……………」「ィひひ!!ィひひ!!」わざと狂った風に笑いながら、少女はキミに直接言葉でお礼を伝え、両手を擦り合わせるだろう。「…………ァ、リ、がとう!!」「…………満足!!」そして、少女はできるだけニッコリ、と笑うようにして、キミに改めてもう一度感謝の意を伝えただろう。 (6/4 20:06:57)
彎蜿 一/わんわん>
「───────へぇ?」(その様子を、やはり彼は黙って見ていた。じっと、ただ静かに。)(やがて呟かれた言葉は、ゾッとするほど冷たかっただろうか。─君の【ママたち】よりは怖くないかは、知らないけれど。─それでも、“温度”は確かに無かった。)「この世には、“キミ”みたいに食べ物を食べられない人がいる。なのに“キミ”は、それを無下にした挙句、僕にウソをつくんだ?」─────────「 な る ほ ど ね ? 」(折角、手間をかけて折ろうとした華を他から折られた気分。いや、元から折れていたのだろうか?)(けれども彼にそんなことは関係ない。元から折れていようと、彼は直す機会を与えた。綺麗に育つ肥料を与えた。なのに君は恐怖から拒絶した。それだけで理由は十分だった。)「───僕の愛情を、過去の恐怖だけで拒絶されるなんて。」「まぁけれど仕方ないね。人にはそれぞれトラウマがあったり、なかったり。他人にその恐怖は分からなものだから。」「たかだか会って数日の僕なんかの愛情なんて受け入れて貰えないだろうね。」(彼は実に残念そうで、それでいて悲しそうであった。)「【キミみたいな子は要らないな】」(───────────────カチリ。)(時計の音がひとつ、響いて。)(彼の後ろに、温度を持たないソレはいた。)(彼がソレの名前を呼ぶ。)(───サティ、と。)(ソレ、は、四肢をぐにゃりと捻じ曲げながら先端を君に向け、そして、)(───────────────────────────────、)(───────────────────────────────────────────────────── カ チ リ 。 )「…………………。」「……………、」「──…なんて、ね。」(君がパチリと瞬けばソレはまるで幻だったかのように姿を消している。彼も元通り、柔らかくて優しくて、君を包み込むような、そんな声色で君の名前を呼ぶ。)「ダビー、」「……それじゃあ、僕は満足出来ないよ。その笑顔じゃ、認めてあげない。」(彼は優しく、君の頬に触れる。)「…過去に何があっかは分からない。けれど、」「──いつか、そのトラウマを乗りえて、僕にお礼を言いに来る日を待っているよ。」(仮面越しに、優しく笑って。)(─────────【 演 技 】)>だびちゃん (6/4 20:31:35)
Dabih>
「─────────」【それ】は目を丸くする。一瞬、何が起こったのか、まったく理解が追いつかなかった。…ただ、背筋が凍りついて【本能】が、からだが【恐怖】を覚えていたことだけは実感していて、……いまの、【感覚】は果たして、キミから生じたものなのだろうか?…しかし、キミは、【いつもどおり】【優しそうな笑み】を浮かべて、此方を気にかけてくれている。〝「ダビー、」〟 【■■】「…………ぁ……」〝「……それじゃあ、僕は満足出来ないよ。その笑顔じゃ、認めてあげない。」〟 【■■?】「………………ぁ、ぁ……」〝「…過去に何があっかは分からない。けれど、」〟 【演■?】「…………ぁ、ぁ、ぁ…………」〝「──いつか、そのトラウマを乗りえて、僕にお礼を言いに来る日を待っているよ。」〟【演技?】「…………………………ッッッ!!!!!!!!」──────────…嗚呼ぁぁ♡♡♡♡♡♡♡♡♡【演技】「えへへ、えへへへへへへへへへへ………………♡♡」【それ】は唐突に笑いだし、身を捩りながら悶え、【悦び】だす。─今、刹那的に感じた【アレ】がなんだったのかは、正直、少女とて、確信があった訳では無い。─────だが、もしも、もしも、【そう】ならば、そうだというのであれば、【それ】にとって、この【出遭い】は【運命的】なものであり、例えるならば【恋】に匹敵するほどの【トキメキ】を、少女は感じていたのであった。「うへへへへ、うひ、うひひひひ……………………♡♡♡♡♡」嗚呼、バレてしまう。バレてしまう。─否、この際、バレてしまってもいい!!それで、この【妄想】が【現実】になるというのなら、自分は喜んで、ありのままをさらけ出そう。……そんな気持ちを、【あえて】心に留めておきながら、少女は、不気味な笑みでわらい続けながら、こう文字を書いただろう。『また、あおうね…!!(。 >艸<)』 (6/4 21:09:32)
Dabih>
───────或る日の夕暮れ時のことである。空には1番星が輝いて見えて、茜色の空に藍が混じり、もうじき日が落ちて夜に変わる頃に少女たちはぱったりと【出遭ってしまった】だろう。「えへ、えへへへ………」「えへへへへへ………」「……………………。」まるで、ヒキガエルの鳴き声のような、低くて、掠れていて、不気味な笑い声が夕闇の中で木霊する。声の主はキミの姿を見つけると、車輪が錆び付いた車椅子を動かして、キミに近寄って来る。(キィ────────) (キィ────────)(ガラガラ────────) (カラン────────)(コロン────────)まるで悲鳴でもあげているかのように、錆び付いた車輪は異音を奏でながら、キミの目の前まで彼女は前進する。(キィ────────) (キィ────────)(ガラガラ────────) (カラン────────)(コロン────────)遂に彼女はキミの目の前に辿り着いて、キミにその顔を見せつける。常闇のようにどこまでも深く沈んでいってしまいそうなほど、その瞳は黒くて、暗く、いつも何処か違う場所をチラリ、チラリと動かしており、視線は一点に留まっていない。だが、口角だけは吊り上がったようになっていて、まるで、その口の部分だけ、画像を貼り付けたかのようで、ずっとその角度を保ったまま、彼女は低い声で笑い続けている。……はっきりといって【不気味】だろう。「………………………ぁ」「………………ぁ」「………………あの」「……………………………これ」普段、iPadなどによる電子機器を用いた文字の打ち込みや、紙などに文字を書いてする筆談などでコミュニケーションをとる彼女が、その手段を取らず、キミにそのままの声で、意志の疎通を図ろうとした。そして、彼女は震えた両手でキミに【何か】を差し出して、それを受け取ってくれるのを待っていたであろうか。……………【それ】は真空パックに入っており、中身は何やら【赤黒い】。パック越しからでも漂うその【異臭】はキミの【食欲】を誘うであろう。…………彼女が手に持つ、真空パックに入った、その【赤黒い物体】の正体とは「…………………………えへ、えへへへへへへ」「……………えへへへへへへへへへへへへへへ」「………きヨ、きょうはァ、…カ、カカカ、か!、か、くヒ!…………か、かタ!……カた、…ノ……お、ぉぉ、ォ、……ふへへへ!…ふひ!…に、…に、ク!!」真空パックに入った【赤黒い物体の正体】、それは【彼女自身の右肩肉】だった。………そう、彼女はキミが日々生きていく為に大切な、■■から差し入れられた、大切な、大切な、【食料源】もとい【餌】なのだ。───────サァ、【ショクジ】の時間だ。たぁん、と、お食べ。 (6/1 22:20:52)
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「………………………、……………………」(赤色と紫色、そして紺色のコントラスト。乾いた油絵のようなそれを背景に、窓枠に寄りかかる彼女は退屈そうに腕を組んで立っていたことだろう。ここには校舎の果て。誰も寄り付かないし、帰りのチャイムはまるで隣街のよう。スピーカーさえ壊れている。時刻は【17時】を回ろうとしていた、まさにその時だ。)(キィ────────) (キィ────────)(ガラガラ────────) (カラン────────)(コロン────────)「…………………、……………………」キィ────────) (キィ────────)(ガラガラ────────) (カラン────────)(コロン────────)(………嗚呼、【来た】。 錆しそうな悲鳴と一緒に、車輪を漕いでゆっくりと。大きな瞳はジロリと視線のみを貴方に向けるのみ。待っていれば貴方の方からやってくることを知っていた彼女は、傲慢にもその場に留まったまま1歩も動かなかった。)(そして。)「……………………、………………」(貴方は〝 当然〟こちらにやってきてくれる。目前まで来たところで、彼女は漸く床につきそうな程の長い髪をフルリと揺らして、貴方の方に目を向けた。座っている貴方よりもほんの少しだけこちらの方が身長が高い。帽子の鍔で影がかった目元に温度はなく、貴方の動向を静かに、見下げるように眺めるに違いない。)『………………………ぁ』『………………ぁ』『………………あの。』『……………………………これ。』(間もなくして、あなたは乾いた唇をひび割れるように開いて、ニヤニヤと粘着質に笑みを浮かべながら言葉を紡いでいた。年相応の艶が失われた、低く掠れた声色と、違和を纏わずにはいられないバグかのような吃り癖。鼓膜を揺さぶるそれは生理的な【嫌悪感】を与えるには十分すぎる。…貴方は続けた。)『………………………えへ、えへへへへへへ』『……………えへへへへへへへへへへへへへへ………きヨ、きょうはァ、…カ、カカカ、か!、か、くヒ!…………か、かタ!……カた、…ノ……お、ぉぉ、ォ、……ふへへへ!…ふひ!…に、…に、ク!!』 ( 何がそんなに嬉しいのか、何がそんなに楽しいのか。 カーディガンから僅かに露出した冬場の枝先のような指にしっかりと支えられていたのは、〝 鮮度の損なわれていない新鮮な赤色〟。何故わざわざ筆談ではなく口でコミュニケーションを彼女には測ろうとしたのか、そこの無い穴と言うよりかは、「その先が無い壁」のような真っ黒な瞳には、彼女がどう映っているのか、なんてのは知る由もない。少しばかり生暖かさの残るそれを当たり前のように片手で受け取る彼女は、そこでようやく小さな口を開くことだろう。)「………………………………オマエ、相変わらず。」「相ッッッッ…………………変わらずゥ……………………【⠀薄気味悪ィ〝餌 〟】ですね。」 ( 開口一番だった。 )「………………つうか………なんですコレ。〝ロネリー 〟、肩の肉好きじゃねェッて言ったことありませんでしたっけ?硬ェし筋張ってるし、そのくせして栄養価はこれと言って高くもねェ。………… ……再三言いますが、 ロネリーは 〝 エスカ〟なンですよ?」「…………………オマエ、分かってンですか?」 ( 貴方は彼女の貴重な食事。ヒトの食事じゃ栄養を補えない彼女が学校生活を最低限送れるように配属されたなもひとつの理由なのかもしれない。躊躇なく肉を差し出し、嬉しそうに糧となる。有難い存在であるはずなのに、彼女は感謝のひとつどころか、文句を垂れる始末だった。貴方は『エスカ(適合)』しなかった。でも彼女は『エスカ』である。その隔たりを強調するかのような言い回しは性根の悪さをより、際立たせる。)「………………、……ま。いいですケド。で?オマエの方は今日、飯を喰ったンでしょォね。」「ロネリーの非常食なんですから、美味しくなる努力ぐらいしてもらわなくちゃ困ンですケド。」 ( 彼女はあなたから貰った肉を 袋越しに弄りつつ、問いかける。彼女はエスカの中でも『少食』だ。痩せた身体がそれを物語っている。 エスカは沢山食べなくちゃいけない。でも彼女は貴方1人でさえもこうして時間を掛けて、日を明かしてちょこちょこ摘み食いをする。 …まるで殺さないようにしているみたいに。) (6/1 23:12:14)
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彼女を蔑むキミの瞳は、温度もなく、慈悲もなく、容赦なく、ただ目の前にいる【もの】に耐え難い嫌悪感と、抑えられない■■感を孕みながら、静かに向けられていて、それから暫くして、キミは【それ】に向かって小さく言葉を口にする。〝「………………………………オマエ、相変わらず。」「相ッッッッ…………………変わらずゥ……………………【⠀薄気味悪ィ〝餌 〟】ですね。」 〟「ふひっ!」【笑う】【それ】は不気味なまでに【満面の笑み】を浮かべて【笑う】だろう。「ふひひ、ふひひひひひひひひひひひ……♡」【それ】の口角が更に吊り上がっていく、【それ】の【目】の【黒点】が徐々に上に昇ってく。「…〜~〜~〜~〜~/////////////////!!!!!!♡♡♡」かけられた言葉を受け、【それ】は声にならない声を叫びながら、【興奮】してるようであった。【それ】は車椅子の上で【身を捩らせ】ながら頭を抱え、恍惚とした表情を隠すように蹲るようにしながら、呻き声のような声をあげていただろう。「………………ふひひ♡」「……………はぃぃ♡」…………ソぅです、ゥ♡」「…………ワタしはァ…♡」「アナタ様の……♡」「【⠀薄気味悪ィ〝餌 〟】、デすゥ゛〜!!♡♡」【それ】は自分の【立場】を【理解】するように、〝自分自身〟 に刻み込んで、【浸透】させるように、【ねっとり】と、【ドロドロ】と、そんな汚らしい【音】をキミの耳に届けて、自らそう【宣言】しただろう。〝「………………つうか………なんですコレ。〝ロネリー 〟、肩の肉好きじゃねェッて言ったことありませんでしたっけ?硬ェし筋張ってるし、そのくせして栄養価はこれと言って高くもねェ。………… ……再三言いますが、 ロネリーは 〝 エスカ〟なンですよ?」〟 〝「…………………オマエ、分かってンですか?」〟 「ああ……」「あぁ……」「ぁァ……」「…………………嗚呼♡」自ら肉を切り取ってまで差し出した、【晩御飯のメニュー】にケチをつけられても、【それ】は恍惚とした笑みを浮かべていただろう。「……………ご、ごめ、ごめんあ、…ごめんなさ、い」「ひひ…」「…………つ、つギ、次は、わ、………が、ガンば!…がんば、る!か、ラ。」そして【それ】は身を捩らせ、両手で顔を覆い隠しながら、キミに謝罪のような言葉を口にしただろう。「………………、……ま。いいですケド。で?オマエの方は今日、飯を喰ったンでしょォね。」〟 「……!!」質問を受けた【それ】は【何か言いたそう】な具合に、顔を明るくさせたのち、しかし、【何か言葉に詰まった】ような具合に、一瞬だけ困ったふうな顔もみせるだろう。…そして、「………………え、…ぇと」「………………キ、きヨ、きょう、は、…まダ」「…………!!」「……………で、でも!!」「………………このマえ、は!!」「この前ハ!!タべたの!!」「………しォ、の……おニぎり」「…………やさ、シぃ…ひ、ト…から」そうして、彼女は、キミに塩のおにぎりを、最近出会った男子生徒から譲り受けて食べさせてくれたエピソードを話しただろう。 (6/2 00:15:08)
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「…………………、…………………」(艶めかしく身体をくねらせ、青白い肌を火照らせる貴方。首元に僅かにかいた汗と張り付きくねる1本1本の黒い髪。太腿を擦り合わせて身を震わせる光景を何度見たことか。罵声を浴びせれば悦ぶし、蔑めば快感になる。【良くも悪くも調教が行き届いている証拠】だろう。加虐嗜好を持ち合わせていたのならば貴方の反応は100点満点であるだろうが、相手は生憎のロネリー・エスカ。〝次が頑張るから 〟そんな言葉を聞いたところで優しく慰めるでも、過度に虐げるの伴い。彼女は呆れ、軽蔑仕切ったような、そして半ば見慣れたような目線を向けた後に小さく溜息をつき貴方の質問の答えを聞きながら真空パックを早速開けようと──────────…)『………………え、…ぇと 』『………………キ、きヨ、きょう、は、…まダ』『……………で、でも!!』『………………このマえ、は!!』『この前ハ!!タべたの!!』『…しォ、の……おニぎり』『…………【⠀やさ、シぃ…ひ、ト…から⠀】』「………………………………、………………」(〝ピタリ 〟と。彼女の動きが、止まった。)( 短い問答だった。貴方はニンゲンから、食べ物を貰ったらしい。優しいニンゲンから。ヒトの食べ物を。)「……………………、…………………………」「……………………………………、…………………」「…………………………………………、……………………………へェ。」(… これは彼女から問いかけた事だった。貴方はそれに応えただけだ。貴方は〝食べないこと 〟の方が問題だと思い、この間はちゃんと食べたのだと教えてくれただけだ。勿論貴方が餓死してしまえば元も子もない。貴方の発言には〝 良かったね〟の一言を返すのが、正解である。そう、【普通のニンゲン】ならば。) 「…………………………優しい【ヒト】から、食べ物を。」「……………………【美味しかった】ですか?」「ねェ。」(彼女はゆっくりと歩み寄り、車椅子にギシリと腕を乗せて、貴方に顔を近付ける。眉間に寄っている皺。睨むような三白眼。明らかな、【不機嫌】。自分は差して美味しくもない、代わり映えのない同じ食事(人の肉)を食べては、世界からは悪者扱い。しかしママ達には食う量が足りないからもっと食わなければ意味が無いと責め立てる。生徒は昼休み、美味しそうに、楽しそうに毎日代わり映えする色とりどりの食事を口にする。)(………貴方だって同じ立場だった筈なのに。知らないところで我々の餌であるはずの人間と〝仲良くできている貴方 〟が居る。)(ロネリーはパンケーキも食べれない。ママが怖くて友達も作れない。) (なのにただの【餌】である貴方は、それが許されると言うの?) 「……──────────それ【ママ達】に知れたらどうなると思います……?」(だから彼女は問いかけた。)「…………〝お仕置き(折檻) 〟で済めば良いですね。それともオマエにとってはご褒美ですか?ヒトから貰って、ヒトの食事を、ヒトの真似事のように食らう。ニンゲンは優しい?笑わせないでくださいよ。そんなんだからオマエは【エスカ】に上がれなかったンです。」「…………………………(ロネリーは〝 塩むすび〟なんか、………………、……………………食べたことないのに。)」(…………………最低な言い回しだった。しかし矮小な、子供の彼女にはどうしても耐えかねた。大人になんてなれなかった。彼女は貴方に『嫉妬』しているのだ。でもそれを認めるのすら、ママ達への反抗になりかねない。だから唇を噛み締めて、どこか不服そうに目を逸らしながら言葉を飲み込む。後に顔を上げた彼女は、貴方を見つめて目を細め、問い掛けるだろう。)「…………で、今日は〝 まだ〟ってことは、これからまた〝ニンゲン 〟に餌付けでもされに行くんですか?ロネリーの非常食の癖して?」「…………嗚呼、それとも丁度腹が減ってるなら。」「………………………──────────このロネリーと食べ合いっこでもしますゥ………………??オマエ如き至極もったいない代物でしょうケド。」 (6/2 00:58:51)
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〝「…………………………優しい【ヒト】から、食べ物を。」〟 〝「……………………【美味しかった】ですか?」 〟 〝 「ねェ。」〟 キミは、【それ】が座る車椅子に腕を乗せ、険しい表情を近付ける。……【それ】は一瞬、肩を大袈裟なくらい跳ねさせて、睨む三白眼から逃れるように、視線を可能な限り外へ、外へ、と移動させる。「………………………。」【それ】はキミの質問に対して、だんまりだっただろう。「………………………。」【それ】の顔がどんどんと青ざめていく様子が、見て取れただろう。顔を近づけてみているおかげか、【それ】の額から、次々と冷や汗のようなものが流れているのも確認できるだろう。………そして〝「……──────────それ【ママ達】に知れたらどうなると思います……?」〟 「…………………………ッ!!」「…………………………ぁ、ぁ、ぁ!!」「………………………ぁ゛ぁぁ!!!」【それ】は頭を抱え、震えていただろう。先程まで、あれほど、【罵倒を受けて】も、【恍惚とした】表情を浮かべていた、【彼女】が、明らかに、キミたちが呼ぶ【ママ達】という存在に、【怯えている】ように見えただろう。「やあぁぁ、ぁ、ぁ、……………………………。」「嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌ぁ………………」幼児の喚き声のように、ただひとつの【否定語】を小さな声で延々と呟き続けながら、しまいには身体を縮こませ、耳を塞ぎながら蹲って、時折鼻を啜るような音と、【ごめんなさい】という蚊の鳴くような声が聞こえてきて、その間、キミがいくら声をかけようと、まったく反応がなかっただろう。……果たして、【彼女】がこれ程までに【怯える】のは、【ママ達】に【禁忌】を【報告】されることが怖いから、なのか、それとも、【ヒトと仲良く】しているところを【咎められる】のが恐ろしいのか。…………或いは、【ママ達】、その存在【そのもの】に対して、【消え去ることのできない出来事】を抱えてしまっているから、なのか。〝「…………〝お仕置き(折檻) 〟で済めば良いですね。それともオマエにとってはご褒美ですか?ヒトから貰って、ヒトの食事を、ヒトの真似事のように食らう。ニンゲンは優しい?笑わせないでくださいよ。そんなんだからオマエは【エスカ】に上がれなかったンです。」〟「…………………………。」【それ】から反応は特になかった。まるで、壊れた録音機のように未だ延々と【ママ達】に向けた【謝罪】と【懇願】の言葉を口にし続けていて、その【内容】はきっと、キミの【精神】を【汚染】して、【吐き気】と【悪寒】を否応なく誘ってしまうことだろう。〝「…………で、今日は〝 まだ〟ってことは、これからまた〝ニンゲン 〟に餌付けでもされに行くんですか?ロネリーの非常食の癖して?」〟 〝「…………嗚呼、それとも丁度腹が減ってるなら。」〟 〝 「………………………──────────このロネリーと食べ合いっこでもしますゥ………………??オマエ如き至極もったいない代物でしょうケド。」〟「……………………………………ひひひ♡」「………………………アナタ様、わァ………………」「…………【餌】、である、ゎたクシ、の、、こト……」「…………くひひ」「………………【心配】して、下さってルン、でスか……ァ……?」「……………くヒヒヒ♡」「イケナイ!」「イケナイ!」「それは…ァ…、イケナイ、コト、ですわ、ぁ…♡」【それ】はキミのいまの発言から、【所持者】としての【愛情】をどうやら感じてしまったようで、魂が抜け落ちたかのようだった【それ】の表情は、再び気持ちが悪いほどの満面の笑みが戻っていて「…………くひ」「……………嗚呼、どうシ、マ…しょ、ゥ」「…………〝【勘違い】〟 してしまィそう、二なりマすわァ……♡」【それ】は不敵に笑いながら、頬を赤らめて、まるで恋心を持つ乙女の如くの雰囲気で佇んでいただろう。 (6/2 11:35:02)
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『………………………ッ!!」『…………………ぁ、ぁ、ぁ!!』『………………………ぁ゛ぁぁ!!!』「………………………………、」(【ママ達】)(…………それは、貴方にとって。我々にとって【絶対的な存在】である。我々の全てを管理し、我々の育て手。穢れ知らずの白い服と手袋。冷たいタイルの床、青白い部屋。植物が根を張り巡らせるように繋がれる管を貴方だって見た事があるでしょう。暗い部屋、隣から悲鳴が聞こえるのだって。……否、彼女にとってそれは貴方の悲鳴だったかもしれないけれど。)『やあぁぁ、ぁ、ぁ、……………………………。』『嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌ぁ………………』(無様だった。身を捩らせ悦んでいたあの貴方が、その一言でこんなにもなるんだから。そして彼女は明らかに、貴方が〝 そうなること〟を分かってて言葉を選び、口にしたんだ。そうだよな、ママ達は【怖い】し【絶対】だ。先程口にしたとおり、〝ニンゲンと仲良しこよし 〟をしていたと知れたら。反抗なんて以ての外。………………だから彼女に反抗期なんてやってこないし、ママ達の言うことならなんでも聞く。)(その共通認識が間違えていなかったことによる安堵感と、貴方は自分の格下、そして今だけはまるでママ達にでもなったかのような優越。自分が怖くて出来ないことを、自分がいい子だからやらないことを、貴方がやってのけたことに関する嫉妬心が和らいだ瞬間、小ぶりな唇に 密やかに笑みを作らせていた。そうしていつしか、貴方が壊れた機械人形のように動きが止まった頃合に、彼女は口を開くだろう。それは食事の申し出だった。これまで外界を一切遮断して縮こまっていた貴方が、顔を上げた瞬間。 まるで主人に許しを得た犬のような…………否。そう例えるには貴方には無垢さが些か足りない。)『…………………………………ひひひ♡』『……………………アナタ様、わァ………………』『………【餌】、である、ゎたクシ、の、、こト……』『…………くひひ。』『………………【心配】して、下さってルン、でスか……ァ……?』『……………くヒヒヒ♡』『イケナイ!』『イケナイ!』『それは…ァ…、イケナイ、コト、ですわ、ぁ…♡』「……………………はァ?心配???」 (ぐ、と再び眉間に皺が寄る。)『………くひ』『……………嗚呼、どうシ、マ…しょ、ゥ』『…………〝【勘違い】〟 してしまィそう、二なりマすわァ……♡』「…………オマエ、付け上がるのも【⠀いい加減⠀】にしてくださいよ。」「…………………あくまでロネリーとオマエは利害関係。食う側と食われる側。それ以下でもそれ以上でもない。孵化もしねェし使えもしねェ、食われることでしか役にも立てない餌でしかないオマエに、このロネリーが愛着を抱いているとでも?…餌が痩せて骨ばかり。食えもしないならいよいよオマエは用無し。〝 生きる価値〟すらなくなるんですからね。そこんとこ分かってンですか?」( そうだ。心配なんてするはずもない。ただ自分が食う上で痩せて不味くでもなってしまったら嫌というだけだ。ならば何故チビチビと貴方を殺さず食うのか。他の姉様は人1人何日も掛けて食うなんてことはしないのに。少食であるということを抜いても喰う頻度は貴方の日常生活に差して害が及ばない程度に留められている。 学校生活で飢餓状態を避けるための非常食」であるから、と。貴方はその理由を分かっているはずだ。) 「……………………………で?喰うんですか?喰わねェんですか?なァ、おい。」(小さな少女が貴方の車椅子に膝を乗せ、貴方にまたがろうとする。それは明らかに、何かを急かしているように。)(…………いつだって、生かすも殺すも自分次第、貴方は自分の下に居るのが絶対だった。ママ達はなぜ早く食べないのかと疑問に思っているかもしれない。けれど彼女はソレがほんの少し、楽しかった。ママ達に隠れて『生き物』を飼っている気分だった。なのに貴方が人間と仲良くして、ご飯を貰って、いつか自分から離れたら。 ヒトと仲良くもできない。姉様のように沢山食べれない。ママ達にいつ捨てられるか不安だ。それに加えたあなたの存在。未熟で小さなロネリー・エスカは。)( 【劣等を呪っている】 ) (6/2 13:22:33)
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〝「…………オマエ、付け上がるのも【⠀いい加減⠀】にしてくださいよ。」〟 じろり、と睨みつけ、キミは彼女にそう言い返す。不機嫌と■等の感情が入り乱れた表情だ。そんな表情で見つめられてしまえば、彼女も当然、身体の奥底から湧いてでて来るようなエクスタシーに、身震いをさせずにはいられず、吐き出す息は荒さを増して、より淫らな熱を生じさせていただろう。〝「…………………あくまでロネリーとオマエは利害関係。食う側と食われる側。それ以下でもそれ以上でもない。孵化もしねェし使えもしねェ、食われることでしか役にも立てない餌でしかないオマエに、このロネリーが愛着を抱いているとでも?…餌が痩せて骨ばかり。食えもしないならいよいよオマエは用無し。〝 生きる価値〟すらなくなるんですからね。そこんとこ分かってンですか?」〟「…………………。」「…………………は、ぃぃ…」「……………ごメ、な、さィ…」「………………少シぃ……【興奮】しテぇ…♡」「…………くひっ♡」「…………チョーぉシ、ノっちゃッてまシたァ………♡」そう、所詮は【食う側】と【食われる側】。【捕食者】と【餌】の関係に過ぎない。あくまでいまもこのような、いってしまえば【奇妙】な関係性が成り立っているのも、【キミ】の【気まぐれ】の為でしかなく、いつ、どこで、どのタイミングで、その【気まぐれ】が変わって、あっけなく、キミに食い尽くされてしまう日が来てしまうかもしれない。……或いは、そうなる日が来ることを、【餌側】の方が、熱望しているのかもしれないが。だからこそ、【餌側】は【捕食者】の【不機嫌】を煽り、【怒り】を誘い、ひょんな拍子に、その【青白い肌】に【小さな牙】を突き立てられ、【肉を抉られ】、【噛みちぎられて】、【骨を砕かれて】、その血肉や臓腑が体内に収められて、ただの栄養素として吸収されて、立派に【役目】を果たして【ラク】になれることを、狙っている……………のかも、しれない。…まあ、ただ単に己の快楽の為、なのかもしれないが。〝「……………………………で?喰うんですか?喰わねェんですか?なァ、おい。」〟 キミは更に彼女の膝の上に跨って、彼女に迫る。……キミの身体は、見た目以上に、とても軽く感じた。【餌】であるじぶんと、そんなに大差ないのではないか、と疑ってしまうほどに、キミの身体は軽くて、本当に、どこかへ【とんでいってしまいそう】な、くらいで「………………………」「……………………………クヒヒ……」笑う。「………ふひひひひ……」呵う。「…………えへへへへ……」嗤う。「…………………………………………はァァ……♡♡」彼女の、吐息が、キミにかかる。「……………ナニヲ、そン、なニ…【焦って】……おられル、の、デスかァ…ぁ…?」【それ】は首をかしげ、戯けるようにそう喋る。「……………………それに」そう口にした【それ】の視線は、とある【一点】に向けられて「……………………喰わねェんですか…?……と、尋ね返したくなるのはァ…………」【それ】の視界の先に映っているのは、キミが、食べるタイミングを失ってしまっていた【赤黒い塊】だった。「………………………此方も、なんですがねェ……」…もう、とっくに空気に触れて、血なまぐさい臭いがあたりにたちこめてしまっていることだろう。「…………それとも…………」そういって【それ】は唐突に、口をもごもごと動かして、それから勢いよく、口の中の【何か】を噛んだであろう。。─瞬間、ぶちゅ、という、なにか、潰れたような音がすぐ近くから聞こえただろうか。─直後、【それ】の口から、【赤黒い血】が溢れんばかりに滴り落ちてきて「……………………ごふっ……!!」口の中で、留めておくことの出来なかった血溜まりを、思わず噎せてしまえば、【不運】にも、その血飛沫が、今、膝にのって、顔を近づけているであろうキミの、【綺麗】な顔に、容赦なくかかってしまっただろう。……そして「……………こ、(れ)で……た(リ)、(マス)か……?……」口からこぼれた血溜まりを、【それ】は両手で受け止めながら、キミにそう尋ねたであろう。果たして、キミは少女を【喰う】のか?【喰わない】のか? (6/4 21:13:56)
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「……………………はァ???………………焦る?」「(彼女は貴方の発言に目を見開いた。目を見開いた後に、顔を歪めることだろう。誰が、誰に向かって焦っているですって?そんなわけが無いじゃないか。だって彼女は貴方より立場が上。ママ達に【⠀期待⠀】されているのだ。愛されているのだ。満たされているのだ。貴方はどうだ?【適正】がないから餌になるしか脳がない。自分が飼わなければ直ぐにスクラップかモルモット。こうして貴方が現在も使い物にならない足を引きずり車椅子に乗って生きているのは、貴方が人間から食べ物を貰って嬉しそうに話せているのは、誰のおかげだと思っているんな。自分の立場をよく弁えているはずだろうが、〝 お互い〟に。) 「…………………………何故このロネリーがオマエの前で【⠀焦る⠀】必要があるんです?……………………オマエ、あんまり生意気なこと言ってると────────ッ…………」 (彼女は 貴方に腕を上げた。その腕で何をしようとしていたのか。次の行動が成される前に、⠀【ゴプッ……】と顔に〝 何か〟がかかる。反射的に目を瞑る彼女。充満する血腥い匂い。それが何かはすぐに分かった。彼女はゆっくりと間を開けながら、顔にかかった血液を指先で拭いつつ、自らの口元に持っていくだろう。)『……………こ、(れ)で……た(リ)、(マス)か……?……』「………………………………」(拭い、濡れた親指をちろりと舌で舐めとって、貴方を静かに睨んでいる。〝 汚い〟……そう言わんばかりなのだろうか。)(………………貴方は立場を弁えている。〝 弁えているはずなのにたまにその均衡が崩れてしまうんじゃないか〟と、彼女は僅かに危惧している。飼っていた弱っている猫を自分が見つけて、何となく餌を上げたり生き延びるように手を伸ばす。それからその猫が少し元気になって、他のところへ歩いて別の人間のところでも同じ事をされて、やがてどこか遠くへと行く。) 彼女はきっと、『それを幸せに思い見送れるほど』大人にはなりきれていない。かと言ってただの餌に対してそう言った考えを悟られるのも、ガキ臭い嫉妬心を抱いている己自身も許せない。自分だって人間とお話してみたいの?ママ達に愛されているはずなのに【怯えて暮らす】自分と、ママ達に愛されもしないくせに【満たされることを知っている】貴方が許せないの?)(【 甘いって、何? 】)「……………………………オマエ、ロネリーの顔にきったねェ血ィぶっかけて汚しといて、〝これで足りますか 〟じゃないでしょ。まず言うべきは〝 謝罪〟なんじゃありませんか。」 「…………………ホント、最悪。だから〝 愛されない〟んです。」 (彼女は貴方の手元に溜まった餌に顔を近付ける。いただきます、なんて言わない。だってこれは当たり前だもの。………………でも、ソレを口にする前に彼女は。)「…………………………………………」「……………………、……………………………………」「……………………………………もし。」「……………………………………もしも、ママ達にも愛されず、………………ロネリーさえもオマエを飼わず、………………………………いいえ。」「………………………………もしも、【ママ達】なんて、知らなかったら。……………………………………オマエは、……………………………………どんな風に生きてたと思いますか。」 (………………貴方とは、目を合わせなかった。貴方の上にまたがったまま、彼女は小さく問い掛ける。【愛されていない】貴方の生きる意味は餌になることだが、【それ以前の問題】だった時。貴方はどうするのかって。)(………………これは、他の人間では代替が効かない質問だ。同じ境遇はあなたしか居ない。)(愛されない人生なんて、考えるだけでも恐ろしいけど。) (6/15 12:18:32)
Dabih>
〝「……………………………オマエ、ロネリーの顔にきったねェ血ィぶっかけて汚しといて、〝これで足りますか 〟じゃないでしょ。まず言うべきは〝 謝罪〟なんじゃありませんか。」〟「………ぇ…ぁ…」「…………ご、…………ゴフッ!!…………」〝なぜ?〟と、少しばかり困惑の色を顔に出すと、【それ】は君の命令通り、〝言い慣れた文言〟を口にしようとするが、【それ】は既に【喋れる状態】ではなくなってしまっていた為、〝声〟をあげることすらままならずに、再び噎せてしまうだろう。…しかし、今度は【それ】が吹き出したものはキミにかからないように顔を背けており、真っ赤に染まったその手でつくっていた【受け皿】の中身は、もう残り少なくなっていただろうか。零れ落ちた中身は【それ】の膝元で赤黒い液溜まりを形成しているが、やがてそれを時間が経てば、その液溜まりもなくなって、ただの大きなシミに成り果ててしまうのだろう。〝「…………………ホント、最悪。だから〝 愛されない〟んです。」〟「……………………。」【それ】はその言葉に対する反応として、悦ぶわけでもなく、反抗するでもなく、悲しむわけでもなく、怒るわけでもなく、ただ、【事実】のひとつとして捉えて無反応でいただろう。そんなやり取りがあってから、キミはようやく〝餌〟に顔を近づけてくれる。「……………ぁ……」胸の内に湧き上がる期待と高揚感のあまり、思わず声が漏れ出しまうが、直前になってその動きが急に止まる。「………?」またも【おあずけ】をくらってしまった【それ】は困惑と待望の狭間で感情を揺さぶられながら、キミの顔をみやろうとする。…しかし、キミは此方と意図的に視線を合わせる気がないようで、そのまま彼女はキミから小さく問い掛けられる。〝「…………………………………………」〟〝「……………………、……………………………………」〟〝「……………………………………もし。」〟〝「……………………………………もしも、ママ達にも愛されず、………………ロネリーさえもオマエを飼わず、………………………………いいえ。」〟〝「………………………………もしも、【ママ達】なんて、知らなかったら。……………………………………オマエは、……………………………………どんな風に生きてたと思いますか。」〟「………………………。」彼女は、ダビー・アルゲッティは、驚いていた。まさか、キミが、【ママたち】に絶対を誓い、【ママたち】に【愛されている】〝キミ〟が【そんなこと】をいうなんて、…思わず、彼女の目は、暫く目を丸くしていただろう。 「……………。」彼女はそれでも【思考】するだろう。【もしも】の自分の姿を。…そして、答えがまとまれば、彼女は車椅子に提げてある鞄から、スケッチブックとペンを取りだして、そこにキミへの返答を書き綴るだろう。……暫くして、スケッチブックに答えを書き終えた彼女はペンをしまい、キミに画用紙の面をみせただろうか。そこに、書かれていたのは…『〝わかりません〟 』更に1枚めくる。『〝でも〟 』『〝あの日、神父様に拾われてなければ、とっくにこの命、元の腐った肉の塊に戻っていただけでしたので〟 』そこで、彼女の手は1度止まる、これがキミの問に対する答え(Answer)なのだろう。そもそも、生きることすらできていない。それが、1番考えうるなかで、1番妥当で、現実的な回答である。「………………」『〝でも〟』手を止めていた彼女の手が、再び動き出し、画用紙のページが、更に進んだであろう。そこに書かれていたのは、前のページに対して、否定を表す接続詞で、それから「………………。」彼女の手が、震えているのがわかる。【恐怖】しているのだろう。いま、こうして、キミに伝えようとしているのが、どれだけ【裏切り】に等しいか、知っているのだから。……それでも、彼女は思い切って、次のページをめくるだろう。……そこに書かれていたのは、『〝【ママたち】と出会ってない、キミと【普通】にお話がしたいです。〟 』それを見せ終えた彼女は、書いていた画用紙を急いで丸めて、口に入れようとしただろう。……こんなもの、あってはならないのだ。自分は、所詮、キミの〝餌〟に過ぎないのだから、【もしも】なんて、【夢】は【毒】にしかならないのだ。 (6/15 13:41:37)
Avesta>
「─────、──────」コード専門学校。そこは未だ多くの謎があるイーコールやカミサマを〝理解〟し 、その謎を〝解明〟 する為に作られた異能力の術式(コード)を学ぶ学校である。将来はカミサマを調べる科学者を目指すもの、自我も理性も無いカミサマが引き起こす〝厄災〟 から、多くの人々を救う〝ヒーロー〟 を目指すもの、そこに通う生徒達の〝夢〟 は様々であり、同時に、様々な価値観を持つ生徒達が大勢いる証拠でもある。「──────────。」そんな学校の、とある食料廃棄場所に生徒達数人が何やら集まっていただろう。その【目的】は…「─────────。」とある、生徒への【暴行】であった。有り体に言うのであれば、学校や会社などで【よく行われている】【いじめ】という奴である。いじめの対象となっている女生徒は、普段、この時間帯を狙って、廃棄物から食べ物を盗もうとしていることが、この生徒達数人にバレて、今に至る。「────────。」いじめを受けている女生徒は車椅子ごと地面に倒されて、生徒達から容赦のない【蹴りの雨】を受けていただろう。【『消えろ』】【『消えろ』】【『消えろ』】【『消えろ』】【『消えろ』】【『消えろ』】暴行を加えている生徒たちはそう連呼し、彼女を本当に【殺す】勢いで、踏みつけにする。……しかし、暴行を加えている生徒達の表情は、決して、爽やかと呼べるものではなかった。寧ろ、その表情には【焦り】と【嫌悪感】と【恐怖心】が表れでており、まるで、【何か】に取り憑かれ正気を失ったかのように、生徒たちは皆、一心不乱に【それ】を痛めつけていただろう。………そんな、【異常】な光景の中心で、未だ暴行をされ、痛めつけられている、彼女の様子は、というと「………………………き、…ひ、ひ……♡」恍惚とした笑みを浮かべて、身体に加えられる【痛み】に【興奮】しながら、不気味に微笑んでいた。 (6/3 23:27:06)
エレナ・ドラグノフ>
ゴミ捨て場。だいたい用事があるとしたら、当然掃除の後だ。ゴミをまとめて、ビニールに入れて……これが結構歩くから割といい運動なんだよな。両手にかかる重さは実は大したことがないけれど、かけられるありがとうは、充分にこの仕事が役立っていることなんだと自覚させる。すれ違う生徒たちに笑いかけ、軽い挨拶や雑談を交わしながら歩いていく。特に聞かれたのはこのネックレス。泡とお揃いを買った、翼にピンクの輝石をあしらったものだ。装飾品なんて日頃付けていなかったから、どうも目立っているらしい。さて、じき現場に到着。サンタさんみたいに歩くのもやっと終わりだと_____そう思ったタイミングで、窓から見えたのは信じられない光景だった。『は……?』まるでそれは、処刑か私刑だ。やらなくちゃならないという強迫観念に基づいたかのような蹴りが、車椅子の女の子に加えられている。『ふざ____ッ、けんな!!』ゴミ袋を取り落とし、そのまま窓に向かって足をかけて飛び込む。2階から真下までのショートカット、ふわりとした浮遊感がスカートを膨らませるのにも気づかないでいた。あんなものを続けさせていたら、下手をしたら大怪我かそれ以上も有り得る。だいたい、なんだってあんなことになる前にあの子だって助けを呼ばないんだ_____?『おい。これ以上やるなら、私が相手になる。……ああ、勘違いはするなよ、私はこの女の子と関わりがあるわけでも、ましてや友達なんかでもない。単にお人好しで混ざりに来たのと同時に____わかるか、貴様らはなんの制約もない私を相手にすると言ったんだ。』頭が沸騰しそうになる。が、だからこそつむぎ出される言葉は冷静(クール)そのものだった。息を軽く吐き、彼女の前に庇うように造作なく乗り込む。____これまでに見た何を相手にするよりも、この怒りは極上品だ。 (6/3 23:45:30)
Dabih>
〝『おい。これ以上やるなら、私が相手になる。……ああ、勘違いはするなよ、私はこの女の子と関わりがあるわけでも、ましてや友達なんかでもない。単にお人好しで混ざりに来たのと同時に____わかるか、貴様らはなんの制約もない私を相手にすると言ったんだ。』〟 キミがこの場に颯爽と現れ、暴行を加えていた生徒たちにそういい放てば、それまで暴行を加えていた生徒たちは、まるで正気失っていた状態から現実に引き戻されたかのように、身体をビクつかせて跳ねさせて、それまで暴行を加えていた脚をいっせいに止めただろう。そして、わたわたとしながら、自分たちが今置かれている状況に、まるで理解が及んでいないかのように生徒間で互いに顔を見合わせたのち、ばつが悪そうに、生徒たちは蜘蛛の子を散らす勢いで、バラバラに違う方向へとその場から逃げていっただろうか。「…………………ぁ、……」そして、残されたのは身体中に、生徒たちから踏みつけにされ、靴の裏のあとをつけられた傷だらけの少女と、キミの姿だけだっただろうか。…どうやら、少女の方はかろうじてまだ息があるようで、意識もあるようだ。「……………………ぅ、………」傷だらけの少女は、そのからだを動かそうとするが、その大怪我ではまともに動けそうな見込みはなく、視線だけを何とかキミに合わせようとして、顔をあげようとしただろう。…そして、ちらり、とだけキミの姿を確認したなら、今度は自分が座っていた車椅子の方へと視線を移動させて「……………………………。」一度、車椅子の方へと、【何か】を取りたそうに手を伸ばす素振りを見せるが、今の少女にそれだけの体力は残っておらず、手を伸ばした腕はすぐに地面へと落ちてしまい、力尽きて諦めてしまっていただろう。……少女が手を伸ばしていた車椅子の近くには、更に画用紙と数本の鉛筆が散乱していて、もしかしたら、少女はそれに手を伸ばそうとしていたことに気付くだろうか。 (6/4 00:17:13)
エレナ・ドラグノフ>
……なんだ、アレ。と逃げ出した生徒たちの後ろ姿をぼんやり眺める。あれじゃまるで、突発的に大それたことをしてしまったかのようじゃないか。やったことは許されることなんかじゃないし、起きてしまったことが、だからといって覆ったりすることはもちろん無いだろう。けれど、あんな風に悪い夢でも見ていて、それが今の今醒めたかのように果たしてなるのだろうか___?『あ』思考が漂白される。ぼんやりなんてしている暇じゃなかったと、今にも消え去りそうな呼吸音が現実に引き戻してくる。彼女をどこに運ぶべきだろう、普通は保健室だろうが____原因が不明である以上は下手に騒ぎを広げるのもマズイ。あれだけ暴行を既に加えられていたんだ、密告した可能性をヤツらに想像されるだけで、どんなことになるかは分からない。……ここは一つ。『これか、欲しいの。とりあえず学校(ここ)の保健室に連れて行ったりしたら、大騒ぎになるのは目に見えてるから……。少し我慢しろ、街の病院に連れて行ってやるから。』傷だらけの彼女が取ろうとした画用紙、色鉛筆を持たせると、そのまま抱え上げる。ゴミ袋を廊下(みち)のど真ん中で投棄しっぱなし、かつ二階から飛び降りたなんて大それたことをしたのが逆によかったのか、車椅子だとか先生への連絡は、親切にゴミを捨てに後ろから来てくれた少年に任せた。『お腹を壊した、とでも言っておいてくれたなら助かる。緊急事態だからな。』……この場合学校をフけるくらいなんとでもなる相談だ。ひとまず病院に走らないと____ (6/4 00:33:03)
Dabih>
〝『これか、欲しいの。』〟 そういってキミは少女の持ち物である画用紙と色鉛筆を拾ってきて、それを彼女に持たせてくれた。「………!!」「……………」『〝ありが………〟』「…………!?!?」“ありがとう”と画用紙に文字を書こうとしたその時、急に身体は浮遊感を覚え、それが、キミに抱えられたからだと気づくと、少女はすごく驚いたような顔をしてキミをみただろう。 「………………ぁ、ぁ、ぇ………」困惑した表情で、画用紙をめくり、キミに何か伝えるために言葉を考えるが、思考が纏まらず、伝えたい言葉が浮かばなくて、筆を持つ腕が振るえているばかりだっただろうか。「………………………ぁ、…の………!………」言葉にできないからなのか、勢いあまって、少女はつい、キミにそう話しかけようとしてしまうだろう。そして、話しかけようとしてしまって、声を出してしまった自分自身に少女は戸惑いと焦りを感じてしまっており、抱き抱えられたキミの腕の中で、少女は視線を右往左往させていただろう。『〝なぜ?〟 』ようやく画用紙に文字として起こすことが出来た文にはそのように書かれていただろうか。その文にはおおよそ、ふたつの問いかけの意味が込められていただろう。ひとつは“なぜ助けてくれたのか。”そしてもうひとつは“見ず知らずの人物にそこまで尽くしてくれるのか”だろう。少女も、まさかキミが病院まで運んでくれようとしてくれるとは思ってもみなかったようである。せいぜい、誰か人をよんで、応援を呼んで、誰かに救助を任せるぐらいのことしか想像していなかったか少女からしてみれば、キミの行動は“優しさ”が過ぎるものであったのだ。 (6/4 01:01:07)
エレナ・ドラグノフ>
『馬鹿者!女の子が大怪我してるんだぞ、何故だとか考えている暇があるか____!?』何故。 そんな質問が返ってきたとき、なんだか無性に頭にキた。なら、この子はこんな目にあった日に本気で助けてくれる人なんていなかったのか。なら、この子はそこで見ず知らずの人だからと見捨てられるような事があったのか。息を切らしながら、見慣れた街並みを疾走する。歯科、耳鼻科、産婦人科、鍼灸……別にアテが外れたり、病院の種類を間違えて覚えたりしていたなんてマヌケはしていないんだけれど。今回用がない病院を過ぎ去る度、こんなに病院があるんだから、一つくらいこの子に手を施す病院があったっていいじゃないかと焦れったい気持ちが加速していた。『なんであんな目にあっていたのかとか、オマエがこれまでどうなったかなんて知らない。知らないから、言わせてもらうけどな_____』そして、口にした言葉は言ってしまえば蛇足であり、八つ当たりだ。『確かに、今日は助かった。痛い思いだって一応は終わりなわけだ。だが、これからはオマエが戦わなきゃならなくなるし、私だって「今日だけ」助けられただけで、明日は助けられないかもしれない。』ヒーローというものには、救えない存在がある。それは、ヒーローが居ない場所にいる人たちだ。ヒーローだって寝るし、食事は必要だし怪我だってする。そうしたら、その場にはヒーローなんて居なくなるし、そこを狙って悪いヤツが襲いかかる場合は有り得ないことではない……なんてより自然だ。だったら、戦うのは誰だろう。『なら、「今日この日」助けて貰えた人には「明日から大丈夫」って顔をするものだ。分かるか?』ヒーローに、助けられた凡人(ヒーロー)が、その時こそ腹を決めて戦う時だ。だから、助けて貰って訳が分からない、なんて顔をするなとそう語りかける。 (6/4 01:21:30)
岡本 塔花>
「……アルゲッティさーん」(このところ絵を描く上でアイデアが浮かばなくなっている。というのも、同じようなものばかり完成してしまうのだ。見栄えを気にしてしまっているというか、綺麗なものを描こうとしてしまっているというか。これだと意識高い人になっているけど、実際完成品を見るとどうにもそう感じるのだ。ならば普段描かないようなものや人を描いてみようか……と考えた時に、失礼ながら浮かんできたのは貴女の顔だった。控えめに言うと変わっている、正直に言うなら気持ち悪い女の子。常日頃悪意ある罵倒や陰口を叩かれているのに、彼女はそれを喜んでいる様子を見せてくる。彼女には触れてはならないのだろうと、思いながらも何度か話しかけた記憶がある。結果はー……いつもなんとも言えない感じだけど) 「ちょっと時間、ある?」(いきなり顔合わせて早々に誘うのも、なんて言い訳。いざ目の前にして、本当はちょっぴり後悔している。何でこの人選んじゃったのかーやっぱりやめとけば良かったかなー……気持ち悪いなぁという思いが溢れている。こんな私の内心を知ったら、きっと貴女は喜ぶんだろうけどと思いながら、目を逸らした状態で手を振ってそちらの方に足を運んで行く) (6/9 23:30:41)
Dabih>
キーンコーンカーンコーン…。本日の学業の終了を知らせる予鈴が鳴り響く。多くの生徒たちは各々自分たちの家や寮へと帰っていくが、彼女はまだ自分の教室に残っていた。鮮やかな茜色の夕日の光が、僅かに窓から差し込んで、教室を橙と黒のコントラストで彩っている。そんな中、彼女は机の上に突っ伏すようにして眠っているようだ。「……………………。」〝「…………さ……」〟 声が聞こえる〝「………………さーん」〟 誰かの声〝「……アルゲッティさーん」〟 誰かが、自分を呼ぶ声がする。「………………………………?」まどろみの中から意識を半分起こして、彼女は声がした方向を見やる。すると、そこには赤茶色の髪をした少女がたっていただろう。「………………………………」ええと、確か、あのひとは……と、朧気な意識の中で、彼女は自分の拙い記憶の中から、目の前の少女の容姿と、記憶にある名前を合致させようと試みて「…………………………ぁ…………」嗚呼、確か『オカモトトウカ』という名前の子だったか。──────〝「ちょっと時間、ある?」〟 「……………………?」確か同じクラスの子だったような、なんて記憶を思い起こしていれば、キミの方から更に話しかけてきて、その内容に彼女は首を傾げた後に、僅かに頷いてから、とりあえず机に突っ伏していた上半身引き上げて起こしただろう。……さて、自分になにか用なのだろうか。とりあえず、すぐに応対できるように、と彼女は机の中から画用紙と鉛筆を取り出しただろうか (6/10 00:00:19)
岡本 塔花>
「えーっと、単刀直入に言って絵のモデルになってくれたりしない?」(こちらを認識したリアクションを確認すれば、ちょっと目を閉じて一息間を置く。貴女に対するマイナスの感情がなくなるわけではないし、話しかけておいて何だけど正直苦手だ。けど描こうと決めたのは自分、描きたいと思ったのは自分で、彼女にしようと決めたのも自分。だったらこんな失礼な思考は切り替えて、絵のことだけを考える事にする。そう決心すれば少し食い気味に身をそちらに近づけて、そらしていた目をまっすぐ向けて目線を合わせながら話を切り出してみる)「最近行き詰まっちゃって、貴女にはモデルを頼んだことないなって。数日かかっちゃうかもしれないけど、よければお願いしたいの」(両手を合わせて貴方に拝んで見せる。勿論断る権利はある、絵というのは時間がかかるもの。軽く描く、イメージを固めるだけでもそんなすぐには終わらない。長くなれば日にちを跨ぐ事も珍しくないし、同じ体制でじっとする事を要求する。というのを踏まえた上で、良ければ頷いてくれたらありがたいんだけど。少し拝むのをやめて、機嫌を伺うように表情を覗き込む) (6/10 00:19:57)
Dabih>
「…………。」どぎまぎとした、微妙な空気がひとけのない教室に流れ漂う。なかなか互いの視線が合わない中、時間が緩やかに過ぎていく〝「えーっと、単刀直入に言って絵のモデルになってくれたりしない?」〟 ようやく視線が合い、キミは少しの勇気を持って、一歩、一歩、此方に歩み寄りながら、彼女に向けてそう尋ね聞く。「……。」彼女は眼孔を少し見開いて、暫くその表情のまま固まっていただろう。その動作がキミには突然ギョロっ、とした表情をされて、不気味に感じてしまうかもしれないい。……が、彼女はキミの問いかけに実は単に驚いただけであっただけであり、表情に気を取られて、気づかないかもしれないが、彼女は両手を握り拳つくって、少し震えており、若干嬉しそうな様子だっただろうか。〝「最近行き詰まっちゃって、貴女にはモデルを頼んだことないなって。数日かかっちゃうかもしれないけど、よければお願いしたいの」〟「……。」それを聞いた彼女は、画用紙を開いて、せっせと自分が伝えたい言葉を書き綴るであろう。「……!」そして、書き終えた彼女は、画用紙の面をひっくり返して、キミに書いた文字を見せるように持ち替えただろうか。そこに書かれた言葉は……『〝いいですよ!(`・ω・´)〟 』普段クラスから遠目でみている彼女の不気味で気味が悪いイメージとは違い、何処かコミカルなその〝発信〟 はキミにどんな影響を与えるだろう。 (6/10 00:49:26)
岡本 塔花>
「……………えっ、いいの?あ、ごめんなさい。ちょっと驚いちゃって」(少し見開かれた瞳孔のまま固まるものだから、私も肩をビクッとさせてしまう。よく知らないのもあるけど、貴女は何を考えているのか全然わからない。それに筆談で会話するから、それを待つ時間がある。どう返事するのか全く予想がつかないし、先程の表情を思い出して少し汗が流れる。せっせと動いている為時間としてはそんなに長くないはずなのに、嫌な緊張感が胸の辺りを圧迫してとても長く感じさせる。バッ!とひっくり返された画用紙に、恐る恐る視線を向けるとーー『〝いいですよ!(`・ω・´)〟 』……良いの?という気持ちが半分、ひょっとして喜んでくれていた?という考えが三割。想像よりコミカルというか可愛らしいというか、そんな返事の仕方に毒気を抜かれたというのが残りを占めていた。思わず良いの?と聞き返してしまうくらいには、意外に思えた)「えと、じゃあ時間合わせして良いかな?」(嫌な緊張感も薄れて、肩の力が抜けたようなどっと疲れたような。勿論彼女の纏う独特な雰囲気は残っているので、描こうとしていたものは描けるけど……先程のイメージに合わせた可愛らしい彼女を一枚描いてみるのも良いかもしれない。どうするかは一旦保留、覚えておこう。とりあえず日程や内容。休憩時間やその他細かい部分について合わせておこうとする) (6/10 01:09:43)
Dabih>
〝「……………えっ、いいの?」〟 「………。」コクコク、と、彼女はキミの確認に対して頸を動かして応える。2回動かしたところをみると、彼女もそれなりにノリ気のようである。〝「あ、ごめんなさい。ちょっと驚いちゃって」〟 「……。」今度は左右に頸を振って、キミに『気にしていない』事を伝えようとしただろう。「…………クひひひ」けれどやっぱりその笑い声と口元を吊り上げて微笑む姿は不気味で、外面の不気味さと、このコミュニケーションのとり方のコミカルさには何処かアンバランス感が否めなかったであろう。〝「えと、じゃあ時間合わせして良いかな?」〟 「……。」こくん、と、彼女は頷いてみせる。メモと会話の準備は出来てる、と言わんばかりに画用紙と鉛筆を持つ手に若干ちからが入っており、その姿から何処かやる気が見え隠れしていたように見えただろうか。そうして彼女は、自分の普段の生活スケジュールや、よくいる場所などを画用紙に記載し、それをキミに見せてきただろうか。そして、次に集まる日程やだいたいの大まかなスケジュールの内容などが決まってきた頃、彼女は唐突に画用紙に何かを書きはじめ、まもなくそれをキミに見せてきただろうか。そこに書かれていたのは 『〝岡本さんって、絵に真剣なんだね(( ˘ω ˘ *)) 〟 』続いて、彼女は画用紙を1枚めくり『〝もしよかったら、今度岡本さんの他の絵も見ていいですか?(*'∇'*)〟 』どうやら、彼女はキミの描く絵に興味を持ったようである。と、いうよりも、きっと『オカモトトウカ』という〝キミ〟 が どういう人物なのか、知ろうとしているように見えただろう。不気味だが、少しだけコミカルな面も実は合わせ持つ彼女。そんな彼女の提案にキミはなんて応えるだろうか。 (6/10 01:43:48)
岡本 塔花>
「うーん……アルゲッティさんって、なんというか。うまく言えないから怒らせたら申し訳ないけど、気持ち悪いけど可愛いね」(可愛らしい所もありコミカルな所もあり、かと言って手放しには可愛いと言い切れないというか率直に言って気持ち悪い部分も強い。ギャップでもあり酷くアンバランスでもあり、不快感はあるけど多少緩和されている所もあって。うん、自分にはうまく言葉にできないと諦める。口にした言葉が全て、傷つける言葉と褒め言葉がどうしても混ざってしまう。良いとこ悪いところがあるのは普通のはずなのだけど……貴女は特に歪だからアンバランスな所が悪目立ちしてしまうんじゃないかと思った。それを口にして良かったものなのかは、わからないけれど)「そうだね、真剣にしているつもりだよ。見たいなら、描く部屋にもいくつか残ってるから休憩時間に好きに見てくれれば良いかな……売ってもいるからサイトでサンプルを見てもらうでも良いし」(真剣と言われたら、真剣なのかもしれない。それで食べていこうとか、名を残そうって気概はないけど。描きたいものを描きたい、頭の中の光景を形にしたい、芸術というものに触れていたい。そう思っている。そこに自分と絵以外のものはあまり必要としていない。独りよがりでも自己満足でも、ただ作り上げて積み上げたいだけなのだ。貴女が見たいなら見ても構わない、販売サイトのURLをメモに書き込んで貴女に渡す。あとは決めた日にちにまた、と解散する前に一言だけ。『感想とかは言わないでほしいかな、じゃあまた今度ね』それだけ言い残してこの場を後にしよう) (6/10 02:05:36)
Dabih>
────…雨。今日一日、外は、激しい雷雨と突風に見舞われていただろう。窓ガラスは常に雨風によって揺れ、時折、遠くの山の方で雷が落ちたような音も聞こえてきたあろう。既に街の方から大雨警報が出されており、午後からの授業は中断となって、今日はみな早帰りだった。そのため、既に校内に残っている生徒の殆どが下校しているようで、いつにも増して、校内はしん、としており、静寂に包まれていただろう。「………。」(……はぁ)そんな中、校内にある資料館にポツリ、と、あかりがついていただろうか。そこに、ひとりの女がいただろう。─名を、ダビー・アルゲッティ。彼女は普段も学校が終わったあと遅くまで校内に残っており、よくこの資料館で本を読んで過ごしている。───今日は、雷雨の影響で、学校が午前放課となったことで、いつもよりも静かなこの場所で、自由を満喫しているようで、女は、窓ガラス付近に車椅子を寄せて、窓ガラスに軽く息を吹きかけるだろう。すると、窓ガラスはたちまち白くなって、そこに女は様々動物の絵を描いていただろうか。「……………………にゃん。」(にゃん)女は、窓ガラスに猫の似顔絵を描いていたようだ。どうやらだいぶうまく描けたようで、少々得意げな顔を浮かべていただろう。………しかし、女はこのとき、まだ予想だにしていなかった。…この場所に、新たな客が、もう時期やってくるということを (7/4 00:34:45)
Yuri・Annabel>
( とある少女は煮詰まっていた。何に?これまでの任務の報告書を書くのに。何で?こういった書き物は苦手だから。でなけりゃこれまでの任務のレポートを貯めに貯めて、一気に書くはめになんてならないだろう。普段と違う天候が脳の活性化に繋がるなんちゃらと理由を付けて、教室の居残り。この天気なら帰らないとと流石に思わなくはないけれど、帰ったら本が読みたくなるに決まっている。煮詰まってぐて、と机の上に身体を投げ出している辺り、効率の度合いは変わらないような気もするけれど。そんな少女は本、読みたいなぁ…………と力なく窓の外に目線を向けて。何故か灯りの点っているC館を見付けたのがことの始まりだった。) ぁぅぁぁー………………あし、気持ちわるぅい……………… ( 来ない方が良かったかもしれない。傘を差していたとはいえど、横殴りの雨は容赦なく服を濡らして、特に太股より下は壊滅的。びっとりとくっつく靴下が気持ち悪い。足拭きマットにぎゅっぎゅと靴裏を押し付けても拭いきれなかった水分が廊下をきゅっと鳴らした。傘立てに入れられた傘からぼだぼだと落ちる雨粒。帰りはこれ以上か、と思うと気持ち憂鬱。でも、リュックの中身は確認した限り濡れてはいなくて、それならまあ良いかという気もした。気を取り直して、向かう先は灯りの溢れている資料室。なんとなく、此方に生徒が足を運んでいるのは珍しい気がして気になったんだ。それは或いは教員かも知れなくて、早く帰りなさいと言われるかもしれないけれどそれはそれ。どうせレポート書けないし、それなら気になるを解消した方がよっぽど良い。自分的に。明かりが点いているのだから当たり前ながら、資料室の鍵は開いていた。ちょっと湿っぽい空気、香ばしい紙とインクの匂いに、乾燥機のモーター音。本棚とパソコンが何台かに、大きな閲覧用の机もちらほら。圧倒的〝良〟なんなら〝最高〟通い詰めよう。そんな決意と、見付けたのは1人の女生徒。名前………は…覚えてないけど…見たことのある顔のような気がする。此方の存在に気付かれたなら小さくぺこり、と会釈して『 ……こーんにーちはー…?………お疲れ、さまー? 』……だって、なんて声をかけるべきか知らなかったんだからしょうがない。図書室じゃ基本1番手で不干渉、こうして本のある場所でアクシデント無しに人と合間見えるのはかなり特殊なことだった。) (7/4 01:03:55)
Dabih>
「………にゃーn」“『 ……こーんにーちはー…?………お疲れ、さまー? 』”窓ガラスに猫の似顔絵を描いていると、突如として、閉まっていた扉が開かれて、それと同時に誰かしらヒトの声が聞こえてきた。…どうやら、君がこの資料館に到着したようだ。「───!?!??!!???!??!!?」予想だにしない来客と、直前まで、普段他人に見せないような自分の行動をしていたため、面白いぐらい肩を撥ねさせ、真っ黒い目を丸くさせて、思わず両手を万歳のポーズまでしているのに、悲鳴声だけはいっさいあがっておらず、加えて、その直後に近くで大きな雷鳴がなり、畳み掛けらるような出来事ばかりが起きて、彼女は遂に車椅子の上から猫のように飛び上がり、そのままきみの目の前の床にごろごろと、転がり落ちてきただろうか。 (7/4 01:32:13)
Yuri・Annabel>
へわ…………っ!? ( 雷の逆光を受け真っ黒い影の落ちる身体。伸ばされた腕に襲い掛かる幽霊の様な恐怖を感じて、思わずびょんっっっと飛び退いた。ゴロゴロゴロと転がる身体。絶対に痛い。心臓は驚きでバクバクと大きく震えていて、近付く足取りは対称的に小さく遅かった。生きて、いる。いや流石に、床を転がって死んでしまうような事はないだろう。あればそれは丸きりホラーな物語の始まりだ。『 だぁ、…だ、だいじょー…ぶー………?』 そろり、そろりの足取りは漸く元々立っていた場所まで戻ってこれて、音を立てないようにそっとしゃがみこんだ。ちょん、ちょん、と指先で肩をつついてみる。暖かい、……と、思う。生存が確認できれば一安心で、また飛びかかってきたらどうしよう、というのが目下の問題。いやでも、彼女はカミサマではなく人間であった気がして、それならそんな不可思議な行動を取るわけもない。状況を確認する。それが今真っ当で、唯一出来るとも言えることだった。) (7/4 02:01:10)
Dabih>
『"ロネリー様、折り入って、お願いがございます。”』中国への修学旅行から何日目か経ったある日の頃、キミが借りている部屋に、いつもと、すこしだけ雰囲気の違う彼女がやってきて、何やら並大抵ならぬ事でもいいそうな物言いで、そう筆談でキミに伝えてきたのは約30分前のこと。キミたちは、───────…とある歓楽街へやってきていただろうか。おいしそうな食べ物屋さん。色とりどりの雑貨や中国ならではのお土産をおいてるお店など、普段過ごしている世界とは、まったく“別世界”の中をふたりでみてあるいていただろう。『"1日だけ、ほんの少しだけの時間でいいんです。"』『“この中国での旅の思い出をどうしても、ロネリー様とつくりたくて。”』きっと、これを聞いたキミは、普段の彼女の振る舞いを見ていれば、ひどく信じられない“わがまま”だっただろうか。中国観光名所のツアー本もどうやら持参しているようで、本のページには無数の付箋がつけられており、本の見た目もなんだか相当使い古された様子で、彼女が、如何に今日の日に向けて準備をし、“キミ”との修学旅行を巡ることを夢見てきたのか、それがひとめでわかるようであっただろう。───────…なるべく、ひと通りの少ない通りを選んでいて、それでいてその筋のひとからすれば、云わば“穴場”と呼ばれる名所を案内しており、自然の音色や遠くで聞こえる祭囃子が心地よいだろう。『ロネリー様、次は此処へいってみませんか?』そういって、彼女が指し示した場所は月と海が見える丘の上の塔だっただろう。今夜の予報では、空は快晴で、星が良く見え風もおだやか。日付的にもきっと、今日は大きな満月が見えるらしいそうだ。 (7/15 22:41:25)
ほりしぃ>
「…──────────祭りには行きませんからね。」(どういう風の吹き回しだったか。部屋から出てきた彼女は依然として不機嫌そうではあったが、貴方の文面を見るなりすんなりと『出向くこと』には了承したことを、きっと覚えて居るだろう。〝 オマエ、何時だと思ってるんですか〟と文句はあれど、そこを強く咎めることだって、しなかったんだろう。これでもかという程に主張の強い、『ママに結んでもらっている長いツインテール』は風呂上がりだったからか降ろされている。地につくギリギリで伸ばしっぱなしの癖毛をそのままに、彼女はきっと部屋から出ていった。)(『修学旅行』)(それは生徒達が狭い教室に箱詰めされず、異国の地へと渡航し交流を深める行事らしいが、彼女は『けして娯楽にかまけにきた』訳じゃあないと語る。貰ったパンフレットだってそう、『調査のために目をよく通していただけ』。配布された食べ放題のチケットなんて使い道なんてあるはずも無い。第1、この食べ放題チケットはあの忌々しい『鬼ごっこ』の産物だろう。あくまでも、『調査目的』。他校の学風、カミサマを学びに。祭りのコンセプトは『回帰』『再開』。『エスカ』がそれを調べない理由は無いはずだ。………そうだろう?だから、だから………)『ロネリー様、次は此処へいってみませんか?』「…………………………、……………」(だから、〝仕方がなく 〟、ついて行ってやってるだけなのだ。きっと貴方が他の人と祭りに行ったり、楽しそうにしていたらそれはそれで何を思うかなんて見て見ぬふりをして独り出掛けられなかった彼女は『ひとりでに遊びに来た訳じゃない』『勝手に連れていかれただけ』『お勉強の為』と、貴方に全ての理由と責任を押し付けて、今宵、こうして知らない土地を、『門限外』に歩いているのだ。)(………とはいえ、理由を貴方のせいにした手前、少女にとってこの状況は筆舌に尽くし難い背徳感と、未知の世界への好奇心を擽られていたのは言うまでもない。きっと貴方の隣を歩く彼女は、長い髪を揺らしながら周りを見ては、遠目から見える歓楽街を偶に立ち止まって、思わず眺めているなんてことも、あったかもしれない。貴方は言いつけを守ってか、祭りで浮かれきった歓楽街そのものに足を踏み入れることはなく、まるで2人だけが切り取られたような世界へと、足を運ぶ。宵闇、僅かな喧騒、黒布に散りばめた星灯。街頭は減り、いつしか磯の香りが鼻腔を掠めた時。)『ロネリー様、次は此処へいってみませんか?』「……………………………」(貴方は言った。口数少なく貴方について行っていた彼女は、恐らく間を開けたあと、歩いている最中に漸く口を開くんだろう。)「………………………………オマエ。」「……………………今日は随分と〝生意気(積極的) 〟ですね。……………………まるで〝ニンゲン 〟みてェなことしちゃって。」「………………………………嗚呼、まあそうですよねェ。オマエにトモダチなんか、居るはずもないですもんねェ………?」 「相変わらず『真似事』ばっかり。…………『思い出作り』だなんて、可笑しな話じゃありませんか。………しかもよりにも寄って、『こんなところ』。」(嫌味な主人は相変わらずだ。 …月明かりに横顔が照らされる。トモダチが居ないのは、お互い様なのにね。) (7/15 23:31:36)
Dabih>
さざなみの音が遠くで聞こえる。その音を聞きながらふたりは街灯も少ない暗い路地の道を歩いて目的地を目指すだろう。磯のかおりが鼻腔を掠めて、さざなみの音がだんだんとはっきり聞こえてくるくらいまで歩いてくれば、まもなく、ふたりは目的地である丘の上の石垣の塔を見つけるだろう。「………………。」いつもより、少し遠くの方まで車椅子で移動したため、彼女の手は皮が擦りむけて赤くなってしまっている。…けど、そんなことは気にもしていないという風に、ようやくたどり着けた目的地に安堵の息をこぼしていて、それからついついキミの表情を盗み見て、こっそり反応を伺っていたりしていただろう。“「………………………………オマエ。」”“「……………………今日は随分と〝生意気(積極的) 〟ですね。……………………まるで〝ニンゲン 〟みてェなことしちゃって。」”“「………………………………嗚呼、まあそうですよねェ。オマエにトモダチなんか、居るはずもないですもんねェ………?」 ”「…………………。」「……………………。」彼女はキミのその言葉に対して、すぐになにか返答することはなかっただろう。しかし、その表情は何処か“困った”風で、それから彼女は、返しの言葉の代わりに小さく愛想笑いを浮かべてみせただろう。「相変わらず『真似事』ばっかり。…………『思い出作り』だなんて、可笑しな話じゃありませんか。………しかもよりにも寄って、『こんなところ』。」「………………………………」(「…………でも」)(「…………それでもわたしは─────。」)『“天気予報だと、今日はこれから雨の予報でしたが、これなら当分は持ちそうですね。”』『“お月様もちゃんとこうしてみれたことですし、よかったです。”』 「………………………………」(「…………でも」)(「…………それでもわたしは─────。」)『“天気予報だと、今日はこれから雨の予報でしたが、これなら当分は持ちそうですね。”』『“お月様もちゃんとこうしてみれたことですし、よかったです。”』「………………………。」「…………。」彼女は最後に『“もしかしたら神様のおかげかも”』と、書こうとしたが、少し迷った末にその言葉はキミには見せないことにして (7/19 20:52:19)
ほりしぃ>
「………………………」「…………………オマエ。今日は、〝 喋らない〟んですね。…まあ、どォでもいいですケド。」(貴方が筆をとった時、彼女の赤い視線は隣のノートへと向けられたに違いない。サラサラと、少し丸みを帯びた文字が綴られる様を、静かに眺めている時にも、ミルクティー色の髪は潮風に撫でられて揺れていた。軋む車椅子、自分も両足切られちゃってたら。……貴女見たくなっていたのかな。彼女は貴方と目が合う前に、地平線へと視線を移していた。彼女は海を、実際に見るのは初めてだった。波に反射する世界は淡く溶けて、微睡むように。弛むように、緩やかに緩やかに、寄せては返すことを繰り返す。…踏みしめた砂の地面は土瀝青より頼りなくて、あまり好きじゃない。)「………………………」(いつしか、貴方が筆を置いた時。)「…………………………」(彼女は。)「…………………………嗚呼、〝また 〟ですか。」「………………………また、そうやって隠そうとする。」(…チリン、と。ピアスが揺らし、貴方に刺すように呟くんだろう。貴方が描きかけた文字も、どうして困った笑みを浮かべたのかすらも、知らないからこそつっかかる。 彼女は貴方の女王様。いつかはカミサマになる宿命を背負った〝 エスカトロジー〟。そんな少女は有針鉄線をまた紡ぐ。) 「………………………………この間もそうでしたよね。」「…………………なんですか?〝 ママ達に出逢ってない、普通のロネリーと話したい〟って。………………オマエ、知ってますよね?ママ達が居なければロネリー達はただの死体に逆戻りするンです。…………ママ達に出逢ってない、ママ達が居ない、カミサマにもならない。…そんなロネリーはただの【⠀ゴミ 】………なんの価値もない食肉なんて、〝 オマエ以下〟じゃありませんか。」「………………………………」「…………………………………………………、……あン時。……………どうしてそんなこと、望むように………言ったんですか。」 ( 自分から聞いたんだ。あの時。『もしも話』を振ったんだ。『もしもママ達に出会ってなかったらどうしてたか』って。貴方が悪いわけじゃない。全ては彼女の〝 気まぐれ〟で。あの時貴方が口にふくもうとしたそれを、止めて自らのポケットに詰めて、あなたから逃げたのも彼女だ、彼女は身勝手だった。貴方を生かしているのでさえ、ママ達に隠れてペットをこっそり飼育する子供のような感覚だったのかもしれない。或いは、或いは────────…………)「……………………………このロネリー聞いてンです。…………〝 3度目〟もはぐらかすとか、許さねェですから。」(彼女は、優しくなんてない。だから貴方を睨んだのなら、追い詰めるように。逃がさないように問い質す。…………『月祭り』は我々にまだ、微笑まない。) (7/19 21:19:47)