蕪木 千歳>
( 音無 御。同学年。白髪のショートヘア。ガスマスク。悪魔の噂。……なんだそれ、な手帳の記載。今回の調査場所である防衛都市外の湖にて、本人と邂逅したとき、………あぁ~……………なるほど…………。やばい人だ。失礼ながらそう思った。悪魔の噂はなんのことやらではあるけれど、ガスマスクで隠された顔立ち、ボロボロのシャツに真っ暗な該当は荒れた翼のカラスのような雰囲気を感じる。まだ助かったのは、自分よりも背が低いことくらい、だろうか。…最近そんな人とばかりだ。つい最近出会った大きなトカゲを思い出して、内心ひっそりと溜め息を付いた。『 ぁ、えと、……蕪木千歳です、今日は宜しく、ね…? 』小さく頭を下げて、萎縮して思わず敬語になってしまってから、同じ学年であることをは…っ!と思い出す。なんだか今更ため口というのも、なんて躊躇ってしまって、けれど気付いてしまったものだから、迷った口調はふらふらりんのぎこちなさ。今回は湖の経過観察のみ。だから、渡された機材は双眼鏡や記録用紙、周辺の土を採取するためのスコップやカメラ等。順調に終わることを願い、ばくばくと心臓が脈打った。) (7/4 23:54:23)
カラス>
「えーっとー?湖…ねぇ。」(と渡された調査内容を眺めながらスタスタと歩く。するとポツンと一人の女の子が立っている。挨拶をされるとペアの相手が書かれた書類を見て)「はぁ……まじかよ…。」(と相手の顔と情報を見合わせて俯くと)「今回も死体なしってかぁ!?あ!?最近こんな調査ばっかりよこしやがってよぉ!」(と空に向かって急に怒鳴る。ふぅ……と落ち着くと相手の顔から足先までスーっと見て)「僕は音無……あー…カラスでいい。そして敬語はよしてくれ。そんなタチじゃねぇ。とりあえず湖行ってのお楽しみだぁ。できれば死体にして持ち帰りたいけど…今まで調査に行った前例が少なすぎる。とりあえずよろしく。」(と書類を空に投げ捨て、手を差し伸べる) (7/5 00:10:48)
蕪木 千歳>
へあ………っ!!? え、え、えと、 ( 開始数秒、心が挫けそう。死体なんてない方が良いに決まっている。けれど、貴方はそれをご所望らしく、品定めのような目線の動きに当たり前に身体は強張った。どうやら、死体を所望しているとはいえど、手当たり次第に作る訳ではないらしい。…或いは、単に好みの身体でなかっただけか。『 ……カラスさん、…う、うん、分かった。……水中だし、本物なの神様信仰があったようなカミサマだから、ね、天災を起こしたり、幻覚を見せたり…………湖の水を気付かれないように抜いたりして、漸くスタートラインに立てるくらいじゃない…かなぁ……。 』殺人鬼ではなかった、一先ずはそんな認識と、本人から所望されたカラスの渾名が印象と同じでやや驚く。そっと握手をして、それで掌が握り潰されるなんてこともなく。回収しようにも風に流されていった資料のみが憐れだった。機材の入ったトートバッグをよいしょと持ち上げ、向かう湖の縁は荒く削れている。恐らく資料の中にあった洪水の影響なのだろう。…どう考えても倒せる気がせず、この発言も罰当たりな気がしてならない。へんにゃりと下がった眉が実に情けなかった。) (7/5 00:28:02)
カラス>
「カミサマ…ねぇ。あんなんただのバケモノ、もっと言うならただの研究材料だ。そもそも災害だの幻覚だのなんて僕ら人類でさえ起こせるんだ。カミサマってんならいくら武装してる僕らだからといって捕まるようなことは無いだろ。」(とスタスタと軽い足取りで歩きながら喋っている。行き当たりばったりで生き残ってこれたのがこのカラスと呼ばれる女なのだ。)「とりあえず調査報告が少なすぎる。今回の調査でできる限りの情報を持ち帰る。本体を持って帰れたら1番だけどな。」(と言うと近くに落ちていた木の枝を拾い肩に担ぐ。) (7/5 00:35:35)
蕪木 千歳>
そ、そうかな……… ( 言葉から察するに、というより、そういった言葉が言えるくらいには貴方のディスコード、或いは貴方自身は強いらしかった。科学分野に優れている人なら生身でも出来そうなものだが、少なくとも、災害も幻覚も起こせるなんて気は自分じゃしなくて。『 …無茶しそうなら、流石に、止めるから。……私は、死んじゃうのも、このカミサマが怒って全部沈めてやる……とかってなるのも、どっちも、怖いよ。 』カミサマを殺すなんて気概も湧く気がしなかった。死ぬような大怪我を負ってでも調査をして、後に託す、なんて、寒気がする。けれど、そういったことを繰り返さない限り生け贄が必要なことも、だからこそ討伐が必要なカミサマであることも理解はしている。けれど、怖いものは、怖い。震える拳はぎゅうと握り締められて、湖面は静かに凪いでいた。) (7/5 00:50:37)
カラス>
「ふふ…。そうだねぇ。犠牲が出ないに越したことはない。とりあえず気付かなれないように水を取るのが1番だけど、そう簡単に行かないのがこの世界よ。」(と言うと震える相手の肩をポンポンと叩き、相手の耳元で大丈夫。と呟くと)「さて……湖到着っとー!いやぁー、眺めだけはいいんだけどねぇ。とりあえず覚悟決めてちゃっちゃと済ませましょう。」(そう言うとガスマスクを取り、腰に付ける。彼女がマスクを取ることは滅多にない。つまり、彼女の素顔を見た者はほぼいないのである。今回の調査の内容を理解しているからこそ最悪の状況に備えマスクを取ったのである。)「僕らなら大丈夫だよ。なんたって僕は学園のエリート様だからね!」(と優しく微笑んで見せた。しかしながら彼女の身体は少し震えていた。幻覚に捕らわれてしまえば戦闘術は一切役に立たず、精神力に頼るしかない。最悪犠牲になるとしたら自分の方がまだ耐えられると認識していたからだ。) (7/5 01:02:03)
蕪木 千歳>
…………カラス、さん、……取り敢えず、湖の水だけでも、採っちゃおう。双眼鏡で、カミサマの核が来ないか観察しとくの、…から ( ころころと書き変わる貴方の認識。今の私だけが知っていること。私自身のみっともなさと比較して、ちょっとだけ辛く、それから、忘れるのが悲しいことと久しく思った。実力が伴った大人っぽさ、カリスマ性や頼りがいとでも言うのだろうか。それに釣られて、つい敬語になってしまいそうな口調は途中で直すものだから、つんのめってぎこちない。取り出したのは双眼鏡、戦うことも情報処理も出来ないけれど、隠れている相手を見付けることなら、まだ出来た。それから、もう2つ、スコップと小瓶。湖から直接の採取は刺激する可能性がある。けれど、スコップで軽い水路を掘り、そこに流れ込んだ水の採取なら、まだ危険性は低い気がしたんだ。『 視認出来る距離に来たら、直ぐに知らせるから、…対象が私達に気付いてなくとも、撤退すること、…ちょっとでも湖からは遠ざかって水を採ること、……えと、…いい、かな 』 (7/5 01:22:45)
カラス>
「いや、認識できる距離まで来られたらもう遅い。一気にやる。それに砂で水路を作ると不純物が混じって調査が遅れてしまう。……僕の能力で相手の幻覚に合う確率を下げる。」(カラスの能力パープルウォーター。己の幻影を大量に生み出し、自分だけが襲われず水を取って帰ってくるという一か八かの自分が襲われない保証はないギャンブル。しかし、正確な水質で採取するにはこれしかない。)「最悪の場合……僕が襲われたとしても君にこれを投げる。君はこれを持って報告に向かってくれ。」(と震える手を抑えながら無理やり笑顔を見せて)「第三支部なめんなよ?」(と言うと大量の幻覚を作り出し一気に湖へと走り出した) (7/5 01:32:33)
蕪木 千歳>
それは………っ、え、え、ちょっと!っ~~~~~もう!!!! ( 怖いなら逃げてしまえばいいのに。遠くから袋で水を掬うとか、そもそも偽装してしまうとか、楽に逃げる方法ならきっと幾らでもあって、なのにどうして態々そんな無茶をするの。…無茶が出来る理由なんて理解できない、仕度もない。とはいえ今更止める力も脚力もなかったものだから、覚悟を決めるしかない。それはただ見守る事でも、なにかあったとき託されたときに急いで報告に向かうでも、なくて……っ!必要なのはスコップとハンカチ、報告書にバッグにありったけ。浅くても良い。スコップで人が潜れるくらいの幅の輪を掘れば、それを紙や布で〝蓋〟をして。──蕪木 千歳は疎外感を呪っている。シークレットガーデン、その能力は宿主が触れた扉や〝蓋〟の先を任意でこのディスコードへと開通させること。急いで掘ったものだから腕が痛い。けれどきっとそれは、水を採取する時間内には出来上がった筈で。幻覚で目眩ましをしてくれたのだから、もしかしたらカミサマに見付かることはないかもしれなくて。なんなら見付からないに越したことはないけど!水の採取を終えた貴方の腕を、がしりと確かに手が掴む。水の採取がカミサマに見付かっていたにしろ、いないにしろ、彼女はありったけの力で貴方のことを捕まえて。『 っ………………カラス、さん! 』火事場の馬鹿力、後ろに倒れる体重含めて、自前の蓋の中、自身が保有するディスコード、シークレットガーデンの中に飛び込んだ。誰にも見付からない、1人きりの隠れ家に。) (7/5 01:53:07)
カラス>
「僕は第三支部…カラスっ!騙しは……得意なもんで!」(一気に湖へと走り出す。水面に影が映るのを確認すると幻影が一斉に水面へ身を乗り出す。本体さえバレなければ勝ちなのだ。握りしめた三本の試験管を湖に突っ込み蓋をする。)「へへ…。幻影は音だけは出せないからね……。」(そう、水面に接触する音。その瞬間に気付かれることはおおよそ理解していた。あくまで幻覚は目だけの騙し。だからこそ……)「千歳ぇぇぇ!…え?」(後ろを振り返り採取した物を投げようとした。なぜか彼女は後ろで僕の手を掴んでいた。彼女のディスコード……あぁ…よく読んどけばよったなぁあの紙。)「やるじゃねぇか……千歳。」(カラスの幻覚は消え、湖は静まり返っていた。) (7/5 02:06:31)
蕪木 千歳>
( ────どちゃっ。しゅたっとスタイリッシュには落ちれなかった。落下先はふかふかの大きなベッドの上で、何れ程不格好な落下だとしても柔らかに受け止めてくれるのが唯一の救い。落下時に反射的に瞑っていた目をゆっくりと開けば、出迎えるのはいつものオレンジ色の灯り。掌の握り締める感覚にはっと身体を起き上がらせれは、無事に貴女も此所に連れてこれていた。件のカミサマが追ってくるような気配はない。そもそも、固有空間だからこそ、追ってこれないと見越しての算段だったけれど。『 …………にげ、きれた。 』そう口にすると、どっと実感が湧いて、汗と、それから震えが止まらない。達成感なんてあるはずもない。というか、そもそも、そもそも!『 っ~~~~!!カラスさん!!!! 』『 ぎ、犠牲が出ないに越したことないっていった、言った、のに!…無茶して、もう、……………。 』震える手はばむっとふかふかのベッドを叩く。そうして、貴方が此方に気付くやいなや、浴びせるのは震えた大声。じわりじわりと瞳が潤んで、泣かないのはせめてもの意地だった。…死んだら、生け贄になったら、どうするつもりだったんだ。) (7/5 02:17:52)
カラス>
「ん……お?」(目を開けるとオレンジ色の光に包まれた室内にふかふかのベッド。腕に感触を感じ、そちらを見ると同行した彼女の姿。)「へへ……取れたね…。スリル満点なダイビング……。」(と今回の目的、水の入った試験管を掲げる。試験管はカミサマと出会ってしまった恐怖感と自己犠牲を覚悟した場面から助かった安心感で、震えた手によりカチカチと音を立てていた。急に大声を出す彼女にビクッと肩を揺らしては彼女の泣きそうな顔を見て)「ごめんな……ありがとう千歳。任務完了だ。」(そう言うと優しく相手を抱き寄せた。) (7/5 02:27:42)