Gaill Monochoria

R/SE

飯田 杏.> 
_____彼女は変化を呪っている。「……、」(閉じられた、薬品の匂い。機械的な耳鳴りをその裏に隠した薄く陰った理科室は、きっと放課後になってしまえば、随分と閉鎖的にその身から手を引いていた。そしてまた彼女は、扉に手をかけたときにはもう既に、君の存在に気が付いていた。)「ドーモ。」(からからと滑車を転がしながら扉を開けたなら、彼女は初対面の君に声をかけた。それはまるで旧知の仲のようで、それでいて全くの興味を遮断するように。)(__この学園にヒーローという立場が乗っかり、多くの“変化”に犯された今。かつての居場所は新しく入ってきた生徒らにまた犯され、彼女の安全地帯は失われた。変化をできうる限り感じずに居られる場所__人気のなく、またそれ故の安心感もなく。ただ校内のうちで忘れ去られた、特有の決まった人間しか立ち入らない、閉鎖的であり、また彼女自身を拒まない開かれた場所を、彼女は求めていた。) 「…………あの、ここっていつも空いてる? 時折お邪魔したい、ンだケド」(君からすれば随分と幼い容姿の彼女は、その年齢差、体格差など気にもしないように淡々と君にそう尋ねた。君のその、白衣姿であっても先生には見えない年相応の若さと細さ、好奇心に輝く瞳は、個々の権利を占有しない不安定な軽さを彼女の中に匂わせる。君がどういった経緯でこの場所にいるかは知らない。君のしていることに興味はない。ただ、この閉じられた空間の一部を貸してはくれまいか、と、彼女は君に尋ねただろう。)「邪魔はしない。ただ、そうだな…………ワタシの相棒が、ココ、気に入ったみたい、だから。」(そんな適当な理由をあてがって、彼女は薄く笑って見せながら。)   (5/8 22:00:29)


Gaill Monochoria> 
「....ey.......」(理科室の一角。とっ散らかった黒やら白やらのケーブルとコード。その中央、三つの液晶を睨む随分細い人影。からから扉が開いて、君が無機質な部屋に言葉を垂らしたなら。水面の波紋に浮草が揺れるみたいに、其の男も反応を示すだろう。)「HeyHeyHeyHeeeeey.........」「珍しいねェ御客人.....。」(隈の出来た目は朧気に君を捉えている事だろう。浮草と云うには随分活力がない。ぷかぷか浮いた枯れ葉の方が正しいだろうか。然し其の瞳の輝きは少しだって褪せてなくて。兎角、男は君を拒まない。細い両手をばっと広げて、“ようこそ”オーラ全開なのだが勿論彼は一生徒。所有権も無ければ理科の教師もドン引きの熱中具合で独占しているハイジャッカーに過ぎないのだ。だが。)「勿論空いてるさ。月火水木金土日“変わらず”年中無休..........」「......少なくとも。僕が気絶でもしない限りは休みナシさね。もしかするとキミも“同志”かい?」(そんな事は気にも留めず、強風に吹かれたらへし折れそうな其の男は君の質問に実に自然に答えるだろう。皆目見当外れな質問を添えて。)(男は顎に手を当てる。言わずと知れた思考のポーズ。少ししてからフィンガースナップ。薄ら笑いに返す様な、少し悪っぽい笑みで。)「あァ心配無用。そうそう邪魔出来る様なモノじゃ無いさ。この探求はね。」「だがァ.......」「キミの相棒(ディスコード)を少し見せちゃーー貰えんか?」(そう彼は。)(Gaill Monochoriaは、探求を愛している。)   (5/8 22:34:15)


飯田 杏.> 
(彼女は不変を求めている。何が起きても、環境に変化があっても自己を変えず、他者に変化を強要しない、そんな居場所を求めている。)『勿論空いてるさ。月火水木金土日“変わらず”年中無休..........』(君の返答はまさに彼女の求める解そのものだった。君の様相はケッペキを醸す白のようで、それでいてどこか清らかさなどかなぐり捨てるような不穏な濁りを見せている。温帯の広葉樹よりも、タイガに生える針葉樹を匂わせるそれは、降りしきった雪の白さと埃臭さ、刺々しさとそれから、容易に曲がらない高潔さをたたえるような。) 『もしかするとキミも“同志”かい?』(彼女は小さく微笑んだ。それは愛想の良さを演出するためのものではなく、ただ君への、この空間への評価の笑みだ。求めるときにそれがそこにあればいい、そんな冷えた感性は普通の人間には受け入れられないのであろうが、よかった、どうやら君も普通の人間なんかじゃあないらしい。)「ぁ~……まぁ、同志、と言ってイイんじゃないかな? もっとも、君とはきっと趣味は合わないだろうケド。」(同志、というよりも同類といった方がふさわしいのだろうが、そんな細かい定義を彼女は必要としなかった。)(君の返答に満足したのなら、彼女は背負っていた鞄を日の当たらない端の机へくつろげた。日は移ろい、巡る。日が当たれば机は日に焼け、その色は移り変わる。日々を過ごせばそんな些細な変化などなめらかに均されて気付きやしないだろうが、そんなことさえ煩わしいのだから仕方がない。耐久性を重視した無骨な鞄には装飾など一つもなく、また目立つ損傷や劣化さえ窺えなかった。)__『キミの相棒(ディスコード)を少し見せちゃーー貰えんか?』(君の言葉に彼女は訝しみ、細く息を吸ったなら、)「いいよ。……但し、条件がある。」(そう、君に条件を突き出した。一つ、質問は出来るだけしないこと、何かあっても一日に三つ。一つでも四つでもだめだ、必ず三つ。二つ、その代わり、調査も研究も自由にしてくれてかまわない。但し、加工を施したり分解したりはしないこと。するとしても必ず元に戻すこと。三つ、クーロスに起きた変化を見つけても、ワタシにはなにも言わないこと。君の中で簡潔させること。)「……いいね。」(それだけの条件を並べ立てたのなら、君の返答の是非にかかわらず彼女はクーロスを出現させた。胴体と両肩に砲台とガトリングを搭載した多脚戦車、クーロス。一つの机に丁度収まる程度の大きさで彼はその身を表し、双眸に近い胴体に備わったライトを君に向けることだろう。合金製のその機体は鈍く光りを反射し、重々しくその空間を圧迫する。御自由にどうぞ。そう言わんばかりに、彼女は椅子に腰掛けた。)「…………いーだ、あんず。その、今更だけど一応。」「君の日常の節々に些細な変化に、ワタシは一切興味がない。だから、そういう普通を求めるのは別の人間にたのんだよ。」(そんな初めの口上を口にして、彼女は机に肘をつきながら、そっと君を視界に納めた。出来事はいくつかの繰り返しを経て日常に変わる。変化を恐れ日常を飲み込むためには、変化をその身にならさなければならない、なんて馬鹿らしいけれど、それでも。彼女は至極厭わしそうに世界に息を吐きながら、それでもその身をそこに落ち着けて、日常へ、君へ空気を預け、飲み込んだ。)   (5/8 23:19:48)


Gaill Monochoria> 
「クク、四角四面に“普通”の模範囚じゃー僕等ァ適合者になんざなって無いさ。そうだろ?」(君の答えを聞けば、御堅い一般常識を嗤う様に笑って。)「興味の一つでも湧けば話し掛けて来ると良い。.....ま、キミに限ってそんな事ァ無さそうだがね」(君が彼に興味を持つ事などそうそう無いであろう事を察したのか、ニヒルな笑みを変えずに言葉を続けた。)『いいよ。......但し条件がある。』「ふむ?」(最初の了承を聞いた所で降ろしかけたフィンガースナップの手が空中で止まり、また顎に当てられる。それから、彼は頷きながら君の並べる条件を聞くだろう。質問は3つ、の時に少し顔を顰めた以外に特段変わりは無いが、そもそも気にする君ではあるまい。)「知道了(ジーダオラ)。歯痒さは在るがァー..........親切な対応に感謝するよ、....あー.......」(其処で言葉に詰まったのは至極単純、まだ君の名前を聞いて居なかったからだった。)________『…………いーだ、あんず。その、今更だけど一応。』「ほぉ!イイダチャンか、よろしく頼むよ」(一つ紳士ぶった礼をするのはどうだって良いジョークだ。そしてパソコンへ踵を返し掛けた所で思い出した様に。)「あァ、僕ァゲイル。ゲイル モノコリアだ。好きに御呼びよ、イイダチャン」(言い終わればさっとパソコンへ向かい、新規レポートを開いてすぐ戻って来る。)(暫く機体を触りながら確認する。関節部や兵装を見る度息を漏らしたり“美しいィ.........”等とぼやく辺りが彼の科学者性と云うか変態性な訳だが、もしも小さな君の相棒に感情が在るならば不憫としか言い様が無い。一通り見終わればふいに君の方へ向き直って一つ目の質問を。)「さてェ.......。ではこの素晴らしいクーロスクン......チャン.......?の能力に就いて問わせて貰おうか。この子は何か異常性を有しているかい?」   (5/9 00:06:23)


飯田 杏.> 
『知道了(ジーダオラ)。歯痒さは在るがァー..........』(自分が円滑な人間関係を築くことに向かない質なのは理解している。だから、君の言葉につまりがあるのも、それを了承する君が変なのも、心のどこかでは理解し、感謝し、それと同時にまともではない、普通ではないことに辟易しつつあった。そういう人間を選んでいるのも彼女自身であり、選びたくないならば自分を殺すしかないという事実から逃げたのも彼女自身であり、彼女がこれに関して口を開くことはないけれど、どうしても。……飲み込んで覚悟して、諦めたことを彼女自身なんども繰り返しながら、それでも普通への、正常への。……なにも嫌わないで居られる心の平穏への憧れは尽きない。わずかな呪いに蝕まれながら、)「うん、よろしく、ゲ……モノコリア。」(パソコンに向かうその背にそう声を投げかけて、鞄の中から小さなカメラを取り出した。) (よく手入れのされた、時代遅れのフィルムカメラ。銀色の光沢は鋭く蛍光灯の光を反射し、グリップのざらつきはなめらかに彼女の手の平に収まった。無遠慮に開かれた裏蓋に容赦なく光は当たり、フィルムはたちまちに露光する。__フィルムは光の当たったところに絵が焼き付くものである。フィルム全体に光が当たればそれは真っ暗に塗りつぶされたキャンバスのごとく、なにも描き出さない死体の瞳に成り果てる。__それを彼女は理解しながら、それでもフィルムが正しく巻かれていることを確認し、満足そうに息を吐く。)(己の世界に没入しがちなのは、きっと彼女らの悪癖であろう。但し、それでも互いが同じなら、それぞれの時間を独立させあえるこの距離感は、幾分か心地の良いものに成り代わるだろう。)『さてェ.......。__この子は何か異常性を有しているかい?』(ぽつりと投げかけられた質問に顔を上げたなら、ゆらりと首を揺らして逡巡する。)「あー……んと、見た目のことで言えば大きさが定まっていない。手の平サイズでも、それなりに大きくもなる。能力でいうなら、誰にも結果を変えられない……ってこと、かな。」
(異常性。異常性なんて、取上げればきっといくらだって見つかるはずだ。だって、この世界そのものが異常でしかないのだから。__説明は、多く。)「能力で……例えば、銃弾の軌跡をねじ曲げる、という能力を使われても、こいつの銃弾は曲がらないし、銃弾が当たらなかったという事実改編も受けない。……まぁ、当たったところを修復されれば治るし、当たらなければ意味なんてない、けど。」「あ、……そうだ、その。……一つ、ワタシもお願いしても、いいか。」(付け足すようにおずおずと、彼女は迷うようにひとつ君に、歩み寄る。__彼女だって、何かを呪いたくて呪っている訳ではない。このままで良いとも思っていないし、それでもこれを治す手立ても、それに見合う手間を飲み込む理由も見つかっていないけれど__否、きっとこれはただの気まぐれ、だけど。)「よかったら、一日に一枚、写真を撮らせてくらない、かな。……とくに、意味は無いのだけれど。」   (5/9 00:52:33)


Gaill Monochoria> 
「Hah、ファーストネームよりセカンドネームの方が好ましいかい?じゃ僕ァキミをアンズチャンと呼ばせて貰おうかね。」「冗談、ジョークだジョーク。まァ当然!僕をゲイルと呼んでくれたって良いしセンパイと呼んでくれたって構わんがね!!!」(また(頼りない)腕を広げては横目で君を見て。さながらエンターテイナーの自己紹介。.....実情はキレイでもなけりゃカッコ良くもない英雄様(笑)なのだが。)(嗚呼、きっと悪癖だ。君の相棒を観察している間、傍で起きた瞑目に同じ暗闇の撮影に気附けていないんだからね。没入したら退くか叩き起こされる迄世界が其れ一色に染まってしまう。逆説的に人間は自己の視界を染め上げられてしまう。悪く解釈すればバイアスであり、良く解釈するならば其れはきっと愛だ。)「ほォ、サイズは可変か.....小さくなったらさぞかし愛嬌があるだろう。なんてったって既にカワイイ。」(反射光を鈍く放つ其の機体を撫でながらもう片手でスマホに入力して。)(そして。)「ほう.......?」(更に興味を惹かれたのはもう一つ。改変を、改編を受けない、〝不変〟を纏ってイーコールを砲煙と成す銀の弾丸であると云う其の事実だった。)「ふむふむふむ........!!!僕のレッドドアとの競合が気になるな.......色々と試したい所だが.........」「......流石にやめておこうか。条件一つ変える度に命を懸けてちゃ身が持たん。悪運が強くはあるのだがね」(楽しそうにレポートを書き込んで行く分には良い。が、証明論を出すのに命をチップにしなければならない仮説ばかりが並んでいるのは少々おっかない。)『あ、……そうだ、その。……一つ、ワタシもお願いしても、いいか。』「Natürlich(勿論だ)。」(小さく笑いながら“きっかり三つで頼むよ。”なんて冗談を。)『よかったら、一日に一枚、写真を撮らせてくらない、かな。……とくに、意味は無いのだけれど。』(貴女が言い終われば、彼はきっと目を丸くして少し静まるだろう。ただ、あまりにも意外だったから。ちょっとすればぽかんと開けた口を戻して、)「こりゃ予想外だ。」「.....ふふ、良いだろう。なんてったってキミの前に居るのはクールでスマートな科学者だからな。存分に撮りたまえよ、イイダチャン。」(“なんなら決めポーズのオマケでも付けてやろうか?”なんて言って。)「......おお?そりゃオールドタイプかい?フィルム式とは粋なモン持ってるじゃないか。浪漫が在って好きだよ僕ァ」(今になって君の手元の小綺麗な写真機に気附いて。つかつかと寄っては興味深そうに見て、それから素直な賞賛、と云うよりは単純に好みで在る事を告げた。)   (5/9 01:48:19)


飯田 杏.> 
「…………機会があったら、勝手に見てみたら良いんじゃないかな。」(君の小さな想定に小言を返しながら、画面を滑る君の指を眺めていた。ほそっこく、頼りない四肢に似つかわしいその指は確かな意思をもって賑やかに動く。優雅(?)に悠揚に、滑らかに零される言葉節には似合わないそれは、じぃと見つめていれば全く別の生命体のようにさえ思え、そうっと目を逸らした。) “きっかり三つで頼むよ。”(君のその言葉に返答に窮しながら曖昧に小さく笑って、まずお願いを一つ。)「決めポーズは……しても良いけど、あんまり、かなぁ。」「いい、でしょ。……現像はしないんだけど、なんか、ね。」(本当は、あんまり楽しく談笑……なんて、するつもりはなかったのだけれど。調子に乗せられるままに微笑を浮かべながら言葉を返し、相槌をうち、合間にチラリと君を見た。不安定で折れそうな、崩れてしまいそうなその様相は、有り余るほどの熱を帯びている。それは探求の熱か、それとも元々こういう性分なのか。……嫌悪感というよりは、ほんの少しの戸惑いと怯懦でもって、彼女はそっとカメラを置いた。)「みっつ……じゃあ、そう、だな。」(自分が君に願うくせに願われると思ってなかった、なんて言うのは馬鹿らしいだろうか、なんて。ほんの少しほぐれた感覚で思考をゆるりと巡らせたのなら、一つ、先から気になったことを。)「君は、その……そうだな、どこの…………。んん、その、国……は?」(君の先からの話す言葉には、いくつかの言語が混じっていた様に思う。全てを聞き取れた訳ではないし、音声だから本当に言語が違うのか、単純に彼女自身の知能の問題なのか、彼女自身に判別はつけられない。…………彼女自身の抱えること。日本名に異国の容姿、言葉の壁、血の話。国籍、言語、彼女自身になんらかのしこりがある状態で不用意に尋ねるのは憚られたが、特段他に君に__第一、他人に__興味の持てるものはないし、(偏見だけれど)特別きっと、そんなことを気にしてナイーブになることはないように思うから。)(投げるだけ投げて、返答を貰ったのなら、彼女は頬杖をついては君の目を眺めてこう言うのだろう。)「ふたっつめ。……次は、君の番だ。」   (5/9 02:25:19)


Gaill Monochoria> 
「HAHA、言った手前アレだが僕も気恥ずかしくて出来んよ」(なんて笑いながら言って。勢いばかりは良いがカートゥーンアニメの様に崖を飛び出してから空を翔て戻るなんて事は出来ない。本気でリクエストされていたら大変困っていたが紙一重、首筋に伝う冷や汗を確りと感じられた。)「分かるよ。持論だが〝なんか良い〟ってのは非常ォーに大切だ。非常に。曖昧なままの愛だって価値在るモノさね」(其れから貴女はまた意外にも“三つ”の言葉に乗ってくれて。彼は相手が寄らないならば別にそれはそれで良いとする人間である、が想像よりずっと弾む話に心地の良さを感じないと言えば其れは嘘になる。あくまで楽しいモノは楽しいモノだ。)『君は、その……そうだな、どこの…………。んん、その、国……は?』(これまた予想外だった。恋バナの次くらいには予想外で。けれどもきっと興味津々!と云う訳では無いであろう事は彼も解って居る。ただ、ちゃんとしたと言えばなんだか変だが、投げやりで適当な質問で無かったのは少し喜ばしい事に感じられた。)「ふむ。僕もあまり詳しく解って無いのだが北米やら中国やら辺りの血が混じってるらしい。ま、今じゃ意味を為さん区切りではあるがね」「言語に関しては僕ァ孤児でね。孤児院に居た色んな人間に影響されてこうなったのさ」(人によってはかなりヘヴィーな内容なのだが当の本人は至って明るい。実際気にしていない。)「ターン制か。Goodだ。」「ではァー........」(また顎に手を当てて。)「イイダチャンや」「....キミは不変が好きかい?....それとも変化が嫌いかい?」(広義には大した違いは無い。だが彼等適合者にとって、其れは何か大切な違いだ。と、彼は考える。)   (5/9 02:55:04)


飯田 杏.> 
「なるほど」(やっぱり、なんて。想像通り、気にも留めないように明るい君の返答に小さな頷きと、ただそれだけのピリオドを返す。コメントも感想も、彼女にしてみれば君の情報に必要はなかった。君はそういう生まれで、そういう人間で、そういう事情がある。彼女はただそれを了解し、承知し、理解した。)瞬きが、三つ。(嗚呼、___普通、こういった場合にはなにか声をかけるのかもしれないね。一般的にありふれていない生まれの人間を尊重したり、哀れまずとも、どことなくばつの悪い感覚を謝罪によって溶かそうとしたり。それとも、敢えて気にしないふりをして、わざとらしく何でもないように振る舞って見せたり、なんて。……気にしたところでキリなんてない、もし本当に気にしていないのであれば、こんな思考など、彼女は捨てるべきなのだ。__それでも絡まり、解けないのはきっと。きっと、彼女が一人で立つその普遍の、否。不変の孤塔の骨だからだ。)(自分のルーツを呪いながら、それでも自己を保つ為に自分のルーツを愛して守る、なんて。)瞬きが、二つ。(さて。)『イイダチャンや』(君の唇から溢れたその言葉は、容赦なく彼女を見、射止めた。窓の外の雲は大気に揺らぎ、沈み掛けの陽光を隠し一時の藍をもって理科室を包む。反射していたクーロスの体は泥のように鈍く主さを増し、寂しげにきゅる、とその関節を小さく鳴らす。)「……随分と、んぁ、いや」(早いね、なんて言おうとして、彼女はその先を適当に誤魔化した。__彼女らは、学園の生徒は、良くも悪くも普通の人間ではない。それは彼女の様に、君の様に、見た目がどうだの、性格がどうだのの枠組みなんて関わらず、だ。そんな彼らの、唯一と言ってもいい共通点。それは、ディスコードを__世界との不和を、抱えていることだ。それ故、とも言えるかも知れないけれどね、なんて小さく心で嘲りながら。彼女は、)「ワタシは、そうだなぁ」 瞬きが、ゆるりと、一つ。 「……ワタシは、日常をアイしているよ」(_____わずかな逡巡、小さく飲んだ息は何れ。) 「君……は、さっき言ってたっけ?探求……がどう、とか。」(へら、なんて薄く笑って口角を横にひきながら、三つ目の質問を探そうか。)(知られたって問題はなかった。今更揺れるようなものではきっとないし、知ったところで君がどうするとも思えない。こんな小さな嘘に意味はないし、第一意味なんて彼女からしたら大して変わらない。これから空間にいさせて貰うのだ、無駄な詮索、探り合いなんて煩雑だし、そんなもの一気に済ませてこれからを極力無関心へ昇華してしまえたら、__そう思っては、いたのだけれど。小さな反抗心は、ちいさなちいさな矜持のためか、それとも。)「じゃあ、こっちから三つ目。……君は、普段ココで何をしているの?」(今度はこちらから、君の裏側を覗くように。挑戦するように上目遣いで笑いながら、そんな問を投げてみようか。)   (5/9 20:34:26)


Gaill Monochoria> 
(遮光カーテンが空に降りた。然しそれはショーの始まりを意味しない。机を焼く陽光と一時のお別れ。蛍光灯の静音でも鳴っていればまだ此の理科室は物寂しさの一端を捨てられていただろうか。LEDは音も熱も無くただ白く部屋を照らす。雲が青を薙いだ空の灰白と、無機質の電灯の白色と、言葉の凪いだ彼と君の空白で。素材の違う白の顔料を混ぜて成したのは、言わずもがなのグリザイユだった。)『……随分と、んぁ、いや』(静寂を切り裂いた、と言うには随分ゆるりと。ティッシュが水に解れて破けて行く様な。そんな柔らかさで滲んで、味気ない無色透明の白線は綻びた。)(男は小首こそ傾げてみせるが、それ以上の詮索はしない。)『ワタシは、そうだなぁ』(瞬きはショーの開演を待つカウントダウンだろうか?答えはきっとNOだ。此の寂しくて温くて静かな理科室にそんな激動は相応しくない。そうだろう?)『……ワタシは、日常をアイしているよ』(藍に覆われた白を滲ませて滲ませて、それから貴女は一滴の嘘を垂らした。)「ほう。」「これはまた.......」「.......今日一番の、予想外だ。」(君の相棒を舐める様に見ていた間に何時しかずれていた眼鏡の位置を直した。)(ニヒルな笑みは変わらず。“今日一番”だなんて言う癖して、全く変わらずに。)「ではココに通うのも“日常”の一部にしてくれるのかね?クク、キミの素晴らしき相棒が見れるならば願ったり叶ったりだ」(変わらず軽口を叩いて、可愛らしい音を立てる機械仕掛けの尖兵に目を遣ったり。)「んン、僕ァ科学を愛してる。それ故の探求心さね」(その言葉は嘘なのか。本人すら知覚出来ていない本質が別に在るだけなのか。兎角、分厚い雲の渦巻く脳内を明かす術なんて在りはしないから。3カウントに入らない小さな質問は其処で終わりだろう。)『じゃあ、こっちから三つ目。……君は、普段ココで何をしているの?』(少し。上目に彼を見据える其の双眸に少し、先刻迄とは違う色が宿った様な気がして。)(男は笑った。)(また悪っぽい笑みと共に、蛍光色の瞳は貴女を見据える。)「ククク.......ラストは随分とシンプルだねェ、イイダチャン。」「只管に研究だよ。僕ァ科学を愛してる。」「解は飛んで来る程優しくないからね。こうして僕の人生を費やさなきゃ何も得れんのさ。」(其処迄言えば、また変わらない怪しげな笑みを湛えた彼が居るだろう。)(.....或いは一瞬、ほんの一瞬だけ、伏せた瞳の中に藍色を宿した彼を見れただろうか。)(飄々と、其の科学者は君を見る。)「ラストターンだな......」「ふむ。」(細い指を二本立てて。)「二つに一つ。“yes”か“no”だ。」「キミは。」(あくまで、全く変わらない調子で。)「キミは、今日の中で一つでも僕に嘘を吐いたかい?」「ノーコメントはなるべく遠慮して貰いたいがァ......」「あくまで質問だ。嘘で応えて貰っても構わない。」   (5/9 21:26:19)


飯田 杏.> 
『……今日一番の、予想外だ。』(君の言葉は藍も変わらずに窺えない。胸の内側の瓶の底、一歩飛ばしで抜かれるような違和感は健在で、君はそれを自身で知覚しているのか、それとも狙ってやっているのかは分からないけれど。彼女にただ出来るのは、そんな君の薄い病的な白い肌に、わずかに歯を立ててやるだけだろう?)「そう、だね。だってここは『月火水木金土日“変わらず”年中無休。』.....少なくとも。“君”が気絶でもしない限りは休みナシ、なんでしょ?」(君の軽口にそんな返歌を返したのなら、背もたれのない理科室の丸椅子に座ったままにくるりとその場で一回転。体が硬くなってしまわないよう、その場の空気が地に落ちすぎてはしまわないよう、時折かき回さなければならないのもまた、変化を呪う彼女の日常の一つであった。__否、これはただの気まぐれの日常だ。沈殿を常とした方が楽なのは自明の理で、わざわざ宙に浮いた状態を常とするのは、きっと誰が見たって馬鹿らしいことだろう。__きっと数年後にでも今日のことを聞かれたなら、彼女は笑って返すのでしょう。「君の前だったからね」、なんて。)「解、か。」(奥底まで覗きたがる君に、精一杯の虚勢を張って賢く澄まして見せれば、その分君はより早く、彼女の底へその指を届かせることだろう。)「じゃあ、ワタシも多少なり、君の手伝いでもしようか。……といっても、ワタシの手の届く範囲の話、だケド」(そんなことを言いながら、彼女は君の三つ目の問を聞き届けてからにまにまと唇を薄くひき、笑って見せた。彼女は確かに君の藍を見逃さなかった。見逃さなかったからこそ、彼女はそうやって、無知な蛙のふりをしてやろう、なんて決めたのだ。あぁ、ほら。あんまりにまっすぐなものを見ると、__不和からの恨みなんかよりも、汚してしまいたくなるもの、ですから。)「機械に似た質問をしたら、思考が止まってしまった……みたいな、似たようなものがあったような気もするな、コレ。」「ほら、“この命令を拒んでください“、みたいな、ね。」(右の人差し指と左手の人差し指。自身の肩ほどの高さにまでその先をあげ、彼女はくるくると回しながら、いくらか饒舌な様子で、そんなことを述べ始めた。) 「ワタシが嘘をついていなかったとして、それともついていたとして、答えはどう……、どう、なんだろうね? 嘘を吐いていないのに、Yes__嘘をついた、という嘘を吐けば、コレは実質嘘ではないような気もするし、でも……あぁ、ふふ、んー。」(楽しそうに薄い笑みを浮かべながら、彼女は関係のねじれたそんな話を持ち出しては、「こういうのは苦手だ。君はいくらか得意そう、だけど」なんて君を見た。嘘を尋ねる質問なのに嘘を君が許可しちゃあ、それこそ意味が無いんじゃないのか、なんて。それでも君には彼女自身の計り知り得ない意図があるんじゃないかと畏怖を込め、それでもその下で蛙を気取って笑って見せた。丸椅子の支柱に自身の足先を絡めながら、彼女は机上のカメラを手に持ち、そのまま何も断ることなく君に向けてシャッターをおした。)「ふふ、嘘は吐いたよ。このカメラ、動くけどフィルムがダメで映らないんだ。だから、写真を撮らせて、なんて言ったけど、とれてないんだ。」(かしゃ、ジー。フィルムの巻かれる音に笑みを乗せたなら、そんなごまかしの答え合わせを。どう、驚いた?なんて、今度はいたずらっ子のように君を見上げて、笑ってみようか)   (5/9 22:14:53)


Gaill Monochoria> 
『そう、だね。だってここは「月火水木金土日“変わらず”年中無休。」.....少なくとも。“君”が気絶でもしない限りは休みナシ、なんでしょ?』「........Hah、こりゃ一本取られたね」(打てば響く、と言うには音は微かかも知れないけれど、ささめき位の音だって此の空間には丁度良くて。そして、彼としては十分に愉快なモノだった。だから笑って、両手をだらりと挙げて“参った”のポーズ。白色は、それこそ雲みたいに淡くても柔らかい雰囲気に変わって。色の本質は変わらずとも、その小さな寒暖の差が心地良く感じられた。)「ではまァ、ヒーロー〝R/SE〟、キミの日常を守る為体調には気を付けてやろうかね」(だから、だからこそ軽口を変えずに。調子を変えずに。ニヒルを崩さずに。)(数年後も此のぬるま湯の愉快さに身を浸けてられるなら彼はきっと、笑いながら今日の事を訊くだろう。)『じゃあ、ワタシも多少なり、君の手伝いでもしようか。……といっても、ワタシの手の届く範囲の話、だケド』(..........)(今度こそ。今度こそ、男はきょとんとして。)「キミは。」「......キミは本当に僕を驚かせてくれるな。」「ックク、全く印象深い一日だ......そうそう今日を忘れずに居られる自信が有るよ」「....なァ。」「“助手クン”?」(眉を上げてにっと笑う。ドヤった様な笑みは癖らしく、まあ彼の言動にはぴったりと言えよう。)「......と言っても、キミはそーでも無かったりするのかな?」(飄々とそんな言葉を紡いで。)「変わらず残って居たら嬉しいねェ」(なんて。冗談なのか本心なのか。鋼の機体を撫でながら。)(男は貴女の本心に気附かずに。蛙をそのまま愛でるのです。自称クールでスマートな科学者は随分抜けていて、駆け引き下手な所だって在りますから。)「ふむ.....変な所で博識なのはお互い様かね。」「ステキな思考の展開じゃあないか。案外駆け引きじゃあ僕が負けちまったりしてね」(冗談粧して言うのだけれど、実際お互い勝敗知らずの内に貴女が一勝しちまってるものだから、案外冗談じゃ済ませられないのが彼の彼たる所以であって。)(君がカメラを向けて、彼はギリギリカメラ目線が間に合ったかどうか。そんなタイミングで鳴るシャッター音。そして。)『ふふ、嘘は吐いたよ。このカメラ、動くけどフィルムがダメで映らないんだ。だから、写真を撮らせて、なんて言ったけど、とれてないんだ。』(いたずらっぽく笑って見上げる君に男は微笑んで、息を吐いて。)「カッカッカッ!!!!随分ヤリ手じゃァないの。これで二本目だ」(本当は三本目なのだがそれは言わない御約束。)(一通り笑ったなら、ゆっくり踵を返して。)「ああ、驚いたよ」「侮れんな、イイダチャン。」(ぼそっとそう言って。また三つの液晶とキーボードへ向かっていく。これからレポートの推敲だ。足取りは少し軽かった。)(淡くて、奇妙で、ぬるま湯で、でもほんのりあったかい気のするような。そんな理科室の二人ぼっち。新たな不変の日常なんて矛盾っぽい文字列だけれど、きっとヒトの本質はその葛藤みたいな狭間に在ったり。無かったり。)(少なくとも、沈み切る手前、山の陰に削られて一筋の線となった陽光が理科室に影を作って。その影は、二人ぼっちを包んでいた。)   (5/9 23:06:45)

エレナ・ドラグノフ> 
『……いかにも、という場所だな。』夜の帳が落ちる頃。陽の当たる町の裏側には、闇の精気が満ち溢れてくる。雑然としたネオンの光を抜け、安っぽい高級感と薄っぺらい快楽がその場を支配しているその向こう。掃き溜めのような路地裏へと足を運ぶ。誰からも、道中声はかけられなかった。それは自分が今、葬式でもした後、あるいはこういう街にはお似合いの悪人のような漆黒のスーツにハーフマスクなんて言う物々しいこと極まりない格好だったことと____一人ではなかったことだ。『慣れていないと、呑み込まれそうになる雰囲気だな。あれだけの人と光が、たった数分道から逸れただけで消えるなんて』連れ立っている彼は____科学者であるらしい。白衣だけ見ての判断で恐縮の極みだ。残念ながら、私はいわゆるスポーツ馬鹿であるから、君も科学者なのかい!なんて話を合わせられそうにない。強いて口にするならそんなありきたりな話だ。『もし怖かったら、手でも繋いでやるからいつでも言ってくれ。なんせ……今日はどうやらお客さんが早い。』かさ、と物音がする。それは、子犬ほどもあるネズミが、いくつも目の前を掛けていく音だった。ドブネズミはそれなりには大きいが、おそらくこれほどではない。賢明な方ならもうお分かり、カミサマだ。ラ・ロワ。ネズミ型のカミサマで、気性は残忍。捕食した相手の肉を捏ねてネズミ型にして「兵隊」を作りあげ、それらが更に犠牲者を増やす。というワケだ。まさにねずみ算に被害は拡大していく。『何か妙案、あるなら聞こうか?科学者先生。』   (5/14 14:40:09)


Gaill Monochoria> 
(歓楽街、其の裏面。並ぶ建物の上底に切り取られた残光が、実際より余程暗く感じられる。ブーツの音はやけに響いて、きっと此処に潜むナニカは其れ等の音を聞くのだろう。聞いて、舌舐めずりをして。彼等が歩くのは狂気を孕まないただ純粋な殺意の針の筵。寸分違わず此処は魔窟で、けれど、闊歩するのは寸分の違いこそ在れど。)(______...........ヒーローだ。)「あァ。あの歓楽街の裏路地がこんななんてのもおっかないハナシだ」「この場所そのものがカミサマだー、なんてのは流石に勘弁だね」(軽口を叩きながら君に笑い掛けるのは一人の男。こんな場所には迷い込むのだってあまりに絶望的な体格が、あまつさえ此の世の異端に、カミサマに対しようと足を踏み入れるなんてそれこそジョークみたいだけれど。男の探求欲は常軌を逸していて、そして幸い、笑い掛ける相手は屈指の武闘派だった。)『もし怖かったら、手でも繋いでやるからいつでも言ってくれ。なんせ……今日はどうやらお客さんが早い。』(小さな物音。現れたるはネズミちゃん。だが塵も積もれば......いやそもそも塵ですら無い。バグみたいなサイズである目の前のソレは実際此の世界のバグだ。)「クク、僕ァ人間ヌンチャクにするにゃ少し脆いぜ姐御ォ」「それにしても素晴らしい........素晴らしく凶悪だなァ?」(ニヤニヤ笑いながら。)(男は首より下がるネックレスに手をはこぶ。)(ちゃり、とチェーンが鳴って。砂時計の砂がさらさら揺れる。)『何か妙案、あるなら聞こうか?科学者先生。』「任せたまえ。」「.....ああ、だが。」(ディスクは回り出す。)「妙案と言うにはパワー系過ぎるかね?」(レッドドア。【目標:ラ・ロワ一体の討伐】)(___________)(刹那、と言う言葉ですら足りない1フレーム未満。目の前を塞ぐ数匹のネズミは皆、宙を舞っているだろう。)(決して何か強い衝撃に吹き飛ばされた訳では無く。“投げ飛ばされた”様にただ“宙を舞うだけ”。)(群れの最奥、痩身の科学者が息切れをしていて、ただその足元には1匹のネズミが息絶えている事だろう。)「キミなら行けるだろう?」(【瞬発力×2、ボクシング×2】。.........そして何より、【怪力×8】。)(舞台は整った。)(さァ。)「薙ぎ払ってくれたまえ。」   (5/14 15:20:38)


エレナ・ドラグノフ> 
『……何、凶悪でもなければ無理難題でもない。そちらこそ寧ろ、ネズミ相手に随分 "掛かった" みたいだな。』殴る、蹴る。その戦い方は、かっこよくもなければスタイリッシュというには程遠い。縦横無尽に地を駆け、その辺に落ちていた鉄パイプを拾い、野球ボールを打ち返すように殴り倒す。分かりやすい例に、ハムスターと子犬を想像して欲しい。ちょこまかと動き回るハムスターを追いかけて殺すのは向こうが向かってきている状況ですら難しいが、反対にそれなりに大きさが有る生き物である子犬が飛びついてくるなら、叩き潰すのは難解なことではない。『ドブネズミ共が、ひっきりなしに噛みつきやがって……顔に傷がついたらァ____危ねぇだろうが!!』そう、すなわち中途半端な大きさこそが命取り。主人(キング)が生きているならともかく、指示すら受けず闇雲に群がってくる兵隊(ポーン)など_____『そういうのを、人間の社会じゃセクハラって言ってな。100万円程度の慰謝料、減給、免職、左遷。』返り血を浴びながら、暴走特急のように進撃する女王(クイーン)には無意味。胸元に飛びついた兵隊。生物共通の重要器官(いのち)の在処に密着し、勝利を確信した彼は何を思っただろう『もしくは____』スーツに織り込んだ堅固な防弾・防刃繊維が、その乾坤一擲の牙を咳止め。『死(こう)だ。』頭を握る握力が、小動物の頭蓋を握り潰して、脳漿を吹き出させるのに十分だったことについて_____『……貴様、怪我はないか。こんな不衛生な場所に住んでいる個体だからな。病原菌が入ったら危ない。』荒い息を吐く彼を振り返る。僅かに露出した肌に着いた肉を忌々しげに手袋で拭ってから。先程までが嘘のように穏やかな眼差しで、さっさと行くぞとは言わずにまずは傷はないかと確認して。   (5/14 15:48:02)


Gaill Monochoria> 
「こりゃマズい。ヒーローの汚職-セクハラ-がバレちまった。慰謝料は出世払いで頼むよ。」「なァ、バーバ・ヤーガ。」(或いは。或いは“魔法みたいでステキ”な超火力だ。其の四肢が躍る度汚濁の赤が四散する。ロシアの魔女の名を、遍くを薙ぐ英雄の名を口にして。また男は変わらずジョークで返す。)『そちらこそ寧ろ、ネズミ相手に随分 "掛かった" みたいだな。』(歓楽街照らす夕焼けより尚赤く染まった路地裏を前に、貴女の言葉を思い返して。)「全く勘弁してくれキミじゃァないんだ........」「連中全部投げたら1匹踏み殺すのだって重労働だよ僕にゃ..........」(深く息をして呼吸を整えた。飛び散る肉やら血やら脳漿やら分泌液やら...........屍の山、なんて言葉は屹度、積み重なるくらいには物体として成立していたから出来たモノで。海、と所なんなら沼と言った様相を呈す其れ等の前じゃ、口呼吸を意識したって臭気は強く感じられて。)「Oops..........散り際まで酷い連中だこと」(外人肩竦めのポーズで軽く笑って。しゃがみ込んでは半ばお年寄りの喉を気遣う柔らかめのゼリーみたくなった屍肉を容器に採取して。さっさとポケットに突っ込んで立ち上がる。)「おや、優しいねェ。無問題、キミのお蔭で傷一つナシさ」(いぇーいと緩くピースをした。)(.........さて。)(【赤子の哭く声がする】。)「ふむ。」(逡巡。二人きりとなった此の空間、ただ響き続ける泣き声が酷く不気味に思えて。)「.......不味いか?」(足音が加わる。二足歩行、だろうか。不規則なリズムと何かの擦れる音がする。)「クク、大きい山になりそうだ」(........カミサマ。GRI_1000_JPN。)(【マスカレイドホール】。)「HeyHeyHeyHeyHeeeeeeeeeeeyッッッッ!!!!!!!!!!悪いが余裕で死ねそうだ!!頼むぞ姐御ォッ!!!!!」(携行していた投げナイフを一本。ライセンス:【物理演算的思考】【器用】。技術がある訳では無いが、真っ直ぐ飛ばす事くらいは可能だろう。異形の化け物の動きも粗雑だ。)(が。柔らかそうなその瞳は、ナイフを容易に弾くだろう。)「どう見たって弱点なんだがなァ!?!?」「こりゃ困った!!!hey姐御!現状アソコを狙っても無駄そうだァ!!!」(それを君に伝えて。涙の落ちる時が大勝負。夜は。夜はまだ始まったばかりだ。)   (5/14 16:30:24)


エレナ・ドラグノフ> 
一難去ってまた一難。同情するなら戦力をくれ。敵の名はマスカレイド・ホール。おそらく本物のヒーローであっても苦戦する類だ。何が厄介かというなら、その技の逐一が人間を殺すには十分過ぎるという最も簡単な話。『一回。一回なら、奴を必ず殺す手段はある。が、逆に言えば残り二回は……。』逃げの一手に走る気は無い。こんな時のために切り札というのは普段から考えておくものである。だが、反対にその切り札は、切り札たるが故に一発きり。漫画のヒーローだって必殺パンチは何発も打てないだろ?というくだらないジョークではなく"一発きりで殺しきれない相手" が鬼門中の鬼門であるからだ。『つまり、実力勝負になる訳だ。幸い、建物は無駄にある。犯罪者のねぐらやら、廃墟ばかりだがな。』従って、あのカミサマを沈めるためには二回分、二人で協力するしかないと口にして。ひとまずは彼を抱えるようにしながら、建物の扉を蹴破って転がり込む。まずアレの視界から外れないことには、一々損耗するばかりだ。今のところは動きも愚鈍で稚拙。こちらが全力で逃げ隠れすれば、どこにいったのかと苛立つように気味の悪い顔___というか、それに似た器官を__壊れた玩具のように不規則に振り回している。八つ当たりでビルの壁が引っかかれて奇怪な悲鳴を上げるが、アレの泣く声よりは幾分もマシに見えた。『もう一回聞くことになるとは思わなかったぜ。ちなみに妙案、あったりはするか_____"ライズ"』そしてさっきと同じ質問も、さっきの方が随分マシに思えた。芸術:家庭料理→子守   (5/14 16:54:04)
エレナ・ドラグノフ> 1d3 → (2) = 2  (5/14 16:54:21)


Gaill Monochoria> 
「ほお、そりゃ頼もしい。なら大トリはそれに任せるとしようか」「手負い程おっかないモンも中々あるまい?」(余裕ぶった口振り。飄々とした声の中に、焦りが交じる様に感じたのなら其れは間違いでは無い。なんてったって彼は脆弱。掠りでもしたら吹き飛ばされて死にかねない。)(しかし、同時に其処には高揚が在った。未知との遭遇。厄災との攻防、其の最前線。探求を愛する者が厭う筈も無く。)『もう一回聞くことになるとは思わなかったぜ。ちなみに妙案、あったりはするか_____"ライズ"』(怪異の雑踏とも言える此の路地裏で。二人ぼっちの孤軍、其の大将からの作戦要求。)(科学者は、静かに応えた。)「あァ勿論。」(ネックレスを指差して。)「僕の残容量は3。2回使えば一度は潰せる。が、動きが単純な今の内の方がより成功率は高い。気を引いてくれるとより助かる。」(そう言いながら辺りを見回して。廃墟に窓が所々残って居るのを確認した。)「さっきから徐々に何か(ライセンス)が消えていくのが解る。」「長期戦じゃあジリ貧だ。あの核をブチ抜けるようになったら一気に決め切るぞ。」(それが何より効率的且つ現実的で、そして。)「アンタもそう言うのが好みだろ?バーバ・ヤーガ。」   (5/14 17:15:01)
Gaill Monochoria> 1d3 → (3) = 3  (5/14 17:15:21)


エレナ・ドラグノフ> 1d3 → (2) = 2
エレナ・ドラグノフ> 
『……まず一つ、作戦がある。派手なことをやるにもまず、ジリ貧な状況を打開しなくちゃならない。つまり____逃げる。』簡単な話、逃げ切ってしまうというのもアリだ。あのカミサマも、別に自分たちを死ぬ気で探し回って殺そうとするような訳では無いのだし。……なんて至極普通かつ、合理的な形で逃げたら、いくら何でもヒーローの名折れだろう。『だが、額面通りスタコラサッサと走り去る訳じゃない。簡単な話、奴がその頃には上手くアイツは泣いていて、その場に私たちが居なければ、あるいは消耗していなければいい。』先程使っていた彼の能力を、何から何まで知っているという訳では無い。しかし自分が願いを叶える能力だからこそ理解できる部分はある。あの時、いきなりネズミが飛び上がると同時にラ・ロワが踏み潰されていた。しかし、能力で破壊したなら、その割に彼自身の体力は消耗している。自身のサファイアにはそれはない。過程をすっ飛ばして願いを叶えるのだから。それらを踏まえて予想したのが、条件付きで発動する能力。ついでに、自分に似た時間に干渉する能力で、自分またはその条件に該当する相手の時間は止まるわけではないこと。ならばつまり_____『かなりの博打だが、貴様の出番だと言っている。頭脳労働は、頼りにしているからな。』上手くして、奴が泣くまで時間、奴を時間の檻へと、今は見つかって居ないという利点を活かして閉じ込められないかという意。瞬発力→子守   (5/14 17:30:41)


Gaill Monochoria> 1d3 → (3) = 3  (5/14 17:44:37)
Gaill Monochoria> 
『つまり____逃げる。』「What!?!?!?」(ギャグ漫画の一コマみたいなやり取りだが其の提言は正しかった。ただ、貴女は誰よりも其の選択を採らないと思って居た故の驚きだった。)(しかし、貴女の言葉は続いた。)『だが、額面通りスタコラサッサと走り去る訳じゃない。簡単な話、奴がその頃には上手くアイツは泣いていて、その場に私たちが居なければ、あるいは消耗していなければいい。』『かなりの博打だが、貴様の出番だと言っている。頭脳労働は、頼りにしているからな。』(.........。)「........なァ大佐。」「申し上げ辛いんだがァー.........」「停止中に向こうさんは能動的に動きを起こす事は出来、ない.....っすね.........」(店長に対するバイト選手みたくなってしまっては恰好も何も在ったモノでは無いが不可能は不可能なのだ。科学者は申し訳無さげに貴女を見ている事だろう。)「しかし時間を止めて一旦退くのは可能だ。現実的ではあると思う」(異形の動向を音で追う。何時涙が世界を打つかは分からない。其処に意志は無い。それでもカミで、それだからカミなのだ。)(だから、其の一雫の驟雨に応戦出来るように。気だけは、抜かないように。)   (5/14 18:07:35)


エレナ・ドラグノフ> 1d3 → (3) = 3
エレナ・ドラグノフ> 
『____ああ、自分を責める必要は無い。』つまり、今からこう言うのだ。『この路地が見張れる位置を保って一旦退く。これ以上減らされたら堪らない……し、逃げ回るにしろそろそろ限界なようだからな、この路地も。』いくら今の段階は愚鈍でも、奴はカミサマだ。つまり、適切な囮がいないならその力はそこらじゅうに振り回され、振り回された結果どうなるか難くない。『要するに……アレが本格的に暴れ始め、街に出ていくようになる手前で。水際作戦もいいところだが、ギリギリの場所で迎撃する。そこまでで奴が泣き出してくれなかったら。泣き出してもそこに間に合わなかったら……。』『打つ手はない。』自分たちが退く。それはつまり、カミサマを野放しにすることに他ならない。だが、それでも決定的に手が打てなくなる前に時を止めろという。『……バカは承知の頼みだ。』瞬発力→子守   (5/14 18:31:32)


Gaill Monochoria> 1d3 → (1) = 1
Gaill Monochoria> 
『要するに……アレが本格的に暴れ始め、街に出ていくようになる手前で。水際作戦もいいところだが、ギリギリの場所で迎撃する。そこまでで奴が泣き出してくれなかったら。泣き出してもそこに間に合わなかったら……。』(其の先は分かっていた。)『打つ手はない。』「.......。」『……バカは承知の頼みだ。』(其の逡巡に意味が無い事は誰より彼が解っていて。それでも答を出すには数秒の静寂が必要だった。)(異形の四肢が暴虐の渦を生む。建物崩れて、壊れて行くのは、或いはヒーローの消えたあの一週間の蝕む様な喪失感に似て。)「......ああ。」レッドドア。【目標:移動】(貴女を抱えて。)(街と裏路地の境界線。戦いの最前線。民衆の生命線。貫き通す貴女の一線と彼の一線。英雄の琴線。〝六つの線〟が、交差して。)
(三分の一を待って。市民の命が、生活が懸かって、彼と貴女の命運を賭けて。)「さァ........“賽は投げられた”。」______________ッッッッ...........(其れは、突然に。轟音なのか、静音なのか。其れさえ解らず。ただ一つ。地を打った一雫は、其の波紋に触れた総てを灰へ帰した。)(そして、そして。)(英雄達は。)「 待 ち 侘 び た ぞ 。 」「ッッッッ【 レ ッ ド ド ア 】 ァ ァ ァ ア ア ア ア ァ ア ア ァ ア ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! 」【目標:GRI_1000_JPNへの刺突】(異形の瞳穿つは割れた窓硝子。)(残り、三分の二。)「 Hey f**ker. 」「まだ躍ろうぜ?」(さあ。)(さぁ!!!!!!)( 〝 六 弦 〟 を か き 鳴 ら せ 。 )(【レッドドア】、物言わぬ黒い箱。)(涕涙の神よ。)(マスカレイドホールよ。)(入れてやる事は出来ないが。)「 コ イ ツ が お 前 の 柩 だ 。 」【目標:ガラスの破壊】(振り抜かれる鉄パイプ。飛び散る硝子の欠片。ありったけの知識を。運動力学-キネティクス-を、演算思考を以て。なけなしの筋力を持って。)「“別種攻撃”はこれで充分だろう?悪いが僕も決死だ。」(そう、彼の手札はもうない。退却も出来ない。)(命を懸けて、奪い取れるは三分の二。)(然し。)(然し侮る事なかれ偽りの神よ。)「ラストは頼むぜ?」(ロシアの魔女よ。英雄よ。) ________「バーバ・ヤーガ。」   (5/14 19:22:04)


エレナ・ドラグノフ> 
全てを死滅させる衝撃。即死を思わせる砂煙の巻き上がる最中_____それでも殺しきれなかった生命(かみ)が、反撃を開始する。異形の神は、三つの命うち二つを失い、認識する。あれは、殺すべき害虫であると。狂ったように、しかして針のように収斂されたその力。命は、朽ち果てる瞬間にこそ雷撃のように光る。それは決定である。力を込め、張り裂けるばかりの怒りと怨念が吐き出された時。おそらく、彼の前には誰も立っていなかったのたろう。故に、慢心や傲慢さはなく、ただ当たり前が当たり前に終わるだけなのだ。誤りはない。無駄はない。このまま自明の理で、今更呑気に腕の時計(そうち)に触れた女は断罪される______だから余計な思考の余白(ストレージ)を消して満身の力をもって踏み出し。後は天に掲げた腕を振り下ろすのみ。その後は___ない。だが知るがいい、理から外れた神よ。『___任されたぜ、ライズ。いくぞ、我がディスコード____オムニア・ピンクサファイア!!』『術式(ディスコード)・起動(セフティオフ)』此れなるは、相手の秘中の秘が開帳されたその瞬間にのみ特化した迎撃兵装。相手の隙が生じるような攻撃にタイミングを合わせて、こちらも同じように拳を振りかぶり、振り抜く。『術式施行(オーダー)・空間転移(ビヨンド・エア)!』そのインパクトの瞬間、拳が炸裂する刹那に異能(ディスコード)はその身体を相手のゼロ距離まで瞬間移動させる。相手の打ち込む瞬間には____眼前に放たれた拳が「既に打ち終わって」現れ「攻撃している真っ最中に」相手に対策する余地は許されない。ただし___威力自体は、無論人間の拳である。多くはディスコードや特異な武器を攻撃手段とする他の生徒を見た後ならば、確かに悪辣であるにしろ脅威とは見えなくても無理はない。というかそれが道理だ。彼らはあくまで学生から戦士になったのであり、戦士が学校に通うのではない。従って妥当な生徒の攻撃手段はディスコードや手にした武装に依存すると言えよう。____しかし、何事にも例外は存在する。前に出るしか脳がない、一意専心にとその肉体のみを妄執と、その身を呪う憎悪怨念で鍛えた宿主も居るのだ。その執念と呪いでもって成り立つ金剛(ダイヤモンド)の肉体が産み落とした、先手必勝(エース)を食い殺すべき後手決殺(ジョーカー)。先を取られた失敗を覆す神の改竄(タクト)。その名も高らかに『血染めの夜鷹に(ダイン)____暁は無し(スレイヴ)_____ッ!!』都合、この技に先手はない。どうあっても相手の必殺をくぐり抜けて打ち込むのだから、従ってしくじればあちらの必殺技がすっ飛んでくる。無敵を自負する理不尽(ルール)の代わり、薄氷を踏むタイミング一つの誤りでこちらが命を落とす。抜き放たれれば、否が応でも両雄並び立たぬ諸刃の魔剣。故にその名をダインスレイヴ。性質もその存在も根本から違うが、母から受け継いだ切り札の名。ボクシング風に言うなら、その様はクロスカウンター。煌めく赤い瞳を貫いたのは、反するように愚直で無骨で、されどその代わり練磨され尽くした黒き流星______!!   (5/14 19:53:16)


Gaill Monochoria> 
(エッダは示す。彼は其れを知っている。)「“此の剣は、鞘より出でた時必ず誰かを死へ導く。其の一閃は寸分違う事無く。また癒える事なき傷を遺すのだ。”........か。」「........ダインスレイヴね、イカすじゃないか。」(神話や伝承を齧りがちなのは割と学者にありがちな事らしい。)(讃美をぼそりと呟いて。彼はその場に崩れ落ちる。)「あ゛ァーーーーー疲れたァ.......だがキミと来て良かったよ、ヒーロー。」(細くて頼りない腕をぷるぷる震わせながら拳を突き出して。求めるはグータッチ。六弦の残響(エコー)は未だ鳴り止まない。死との直面、其の恐怖よりも高揚が勝るのは変態的科学者の片鱗か、又は脳内麻薬の過剰分泌か。ともあれ、男は愉快げに笑う。)(日は落ち切って。帷は降り切って。崩れた廃屋の切り取る夜空は高鳴る心電図のよう。)「いやァーッ修羅場だった!!!」「だった、が最高だった。アンタのお蔭だ。」(此の夜は危なっかしくて。愉しくて。或いは彼に新たな刺激を与えた。)(だから。)「感謝するよ、ドラグノフ。」(軽い笑いは、いつもの様に。)   (5/14 20:19:34)


エレナ・ドラグノフ> 
『……故郷の神話だそうだ。』血だらけの拳で、それに答えるのは忍びなくて。手袋を外してから、打ち合わせた。『ああ、確かに死にかけた。それに、今だって完全にコイツを完璧に殺しきった訳でもない。さっさと回収して帰らないとな。』興味深そうに倒れて動かなくなったマスカレイド・ホールを見つめるオムニアに向かい、回収用の容器を投げ渡して必要な中身を詰めさせ、そのまま持たせると。『そのついでに、多分この場合貴様も持ち帰らないとならない私は、全然楽しくはないのだがな____』それでは立てないだろ?と彼を抱える。何、このくらいなら安全な場所へくらいまでは歩ける。ただ、あれだけの駆け引きを、殺し合いをした後となると少々骨が折れてしまうのが難点だが。『冗談だ。』ふ、と薄く笑う。戦いが好きだ、なんて不謹慎だとは思う。カミサマだって生きているし、生き抜こうとしている。その生存競争を楽しんでいたら、どこかしらが欠落したような人間になってしまいそうだ。でも、一緒に生き延びた仲間と、また明日学校で顔を合わせることが出来ること。自分が誰かしらを救えたのだということ。そうした事実と一緒に胸に残る物は____大事にしたい。『ドラグノフ、は言いにくいだろう。……エレナ、でいい。こちらの方が、響きが可愛いからな。』さて、帰ろうか。帰って、すぐに風呂に入って。朝までぐっすりと眠ろう。そうしてまた学校に行くんだ。

ねえ、今の気持ちを____なんて言うと思う? 〆   (5/14 20:37:01)

Gaill Monochoria> 
(夕暮れ。壁面(コンクリート)と瀝青(アスファルト)。無機の街並みを照らす陽光。眩い橙が散りばめられて、視線を変えず歩くには少し目が痛い。帳が落ちる迄もう少し。)「.............。」「 hey. 」(雑踏の外れ。君の背中へ静かに告げる。)「ナナカマド ハチロク君で合っているかい」(もし君が振り向いたなら、其処に君と同じ金髪が揺らめくのを目にするだろう。先天か人工かの違い、似て非なるモノではあれど、当人等がそれを知る由は無いだろう。なんてったって彼と君は初対面。彼も生徒表から其の名前を知ったに過ぎない。)「急で悪いね。僕ァ三年のゲイルだ。よろしく。」(或いは、普段の彼なら握手でも求めていただろう。然し、ジェスチャーの大きな科学者の四肢は、身体は、動かない。)「少し話が訊きたくてね。」「なァ少年。」「校外学習のあの日。............キミは何を見た?」(彼と君は初対面だ。)(だから。其の問いはあまりに唐突で、或いはデリカシーを伴わないモノだろう。)(彼は、『探求』を愛している。)   (5/21 20:43:37)


七竈 八六> 
「 ────────── あはッ、何それ。超ウケんだけど。」 ( 伸びた影 ) ( 雨上がりの水溜まり )( 朱色に照らされた 見慣れた街並み。 )( 軽く解けかけたスニーカーなんて気にもとめず、彼は携帯端末を耳に当てながら ヘラヘラと楽しそうに笑っていた。ジャラジャラとキーホルダーが揺れるリュックサックのボロボロ具合でわかるガサツな性格と、バチバチと耳に飾った虚勢達。そして極めつけは、お壁にスプレー缶を振ったような、グラフィティ宜しく目に痛い黄色。これでもかという主張に埋もれた、まだ大人になりきれないあどけない顔立ちをした彼はまさしく『男子高校生』そのものである。)『 hey 』「……………………?」( その『男子高校生』が、足を止めたのは。貴方の声掛け一つで充分だった。)『ナナカマド ハチロク君で合っているかい』「……ええ、まァそォーーーーッすけど……」『急で悪いね。僕ァ三年のゲイルだ。よろしく。』「 いッッやァ~~~~~!!!!マジで急ッスね???まあ、俺そういうの好きだけどさ。ゲイル先輩、ね…………へへッ!よろしゃあァーーーッす!!!」(振り返り際の半身から、貴方の方へと身体を向ける。 無論、彼は貴方の事を知らなかった。故に『道を尋ねられる』程度の、些細なことを聞かれるもんだと考えていたんだ。欧米さながら鼻筋の通った顔立ちと、自身とは相対的にも見える瞳の色。彼は四肢をピクリとも動かさずにこちらを見据える科学者に、にひぃーッ、と人好きのするような笑みを浮かべて見せるだろう。 )(しかし。)(どうやら、その淡く平和ボケしたような予想は、検討はずれだったようだ。)『なァ少年。』『校外学習のあの日。............【⠀キミは何を見た? ⠀】 』 「…………、…………」「…………………ぁ、もしもしやっちゃん?……ゴメンなんだけどさァーーー……後で掛け直してい??ああいやほんと、ありがとね。ほんじゃまた夜に。」(…僅かに目を細めた後だった。未だに繋いである端末に再び耳を当てたのならば、彼は電話越しの相手にそう断りを入れて通話を切るだろう。)「……………………………………」「ふゥ────────……」(深い深い息。 するりと耳から滑る端末はポケットの中へ。長い前髪で目元が一瞬隠れたがそれも束の間。顔を上げた彼は、 困ったような ヘラヘラと明るい笑みを依然として浮かべたままあなたに言葉を告げるだろう。)「…………………ね、先輩。」 「……………公園行かね?……俺喉乾いちゃった。自販機、あるっしょ。……先輩にもなんか奢ったげる。」( ─────彼は、『何を愛している』?)   (5/21 21:16:42)


Gaill Monochoria> 
(もしかすると。)(もしかすると、彼と君は似ている、のかもしれない。明るい笑みを湛える君と、ニヤニヤ笑いを浮かべる彼。ジョークが好きで、軽口を叩いたり、けらけら笑ったり。“脳筋”と“科学者”だったり、君の其の髪は染められたものだったりって、それこそ“似て非なる”だけど。けど屹度、金と黄は優しく混ざる事だって出来た筈で。然し。然し刻まれた結果は暖かい水に垂らされた冷水の様相を呈していた。明るく、優しく男を迎えた君へ、何時ものジョーク好きは顔を覗かせなかったから。)『ふゥ────────……』(君は息を吐いた。彼は口を開かない。街はずれの住宅街。二人の間を静寂が満たして。)『…………………ね、先輩。』『……………公園行かね?……俺喉乾いちゃった。自販機、あるっしょ。……先輩にもなんか奢ったげる。』(そう言って。其処に困り気味の色が垂らされた事を除いては、君は、変わらず笑っていた。)「....いや、ボクが奢ろう。」(それだけ言って、彼は君と歩を進めるだろう。)(公園。斜陽の角度はより鋭く。滑り台とブランコ、それとジャングルジムの影はやけに伸びて。)「僕ァそうだな、コーラで良いか。」「..........キミはどうする?」(有無を言わさないつもりか、奢る前提でそう問った。)(自販機のLEDは、夕焼けに呑まれた其の場所で、異質たる潔白を放っていた。笑顔の君と、表情を変えない彼みたいな。ちょっぴり、寂しい景色でしょうか。)   (5/21 21:38:30)


七竈 八六> 
『....いや、ボクが奢ろう。』「えっ、うっそ。マジで????えっへへッ、あざァーーーーッす。じゃあねェーーー………じゃあ、先輩と同じのがいーなァァーー……俺もさ、コーラ。…結構好きなんだよね。」(日本人なら今どき珍しい、悪く言えば『図々しい奴』。彼は貴方の言葉に甘えるように、〝 ラッキー〟と言わんばかりにまた、笑った。夕暮れ時だった。寂れた公園に子供なんて居なくって、風に撫でられたブランコが キィ、キィ、と小さく鳴るだけ。もしかしたら、自分に見えないカミサマが まだ遊び足りないからと 揺らしているのかもしれないのだけれど。 ぽつりぽつりと辺りを照らす街頭と くねる道。そしてそこに不釣り合いの 異様なまでに明るい自販機には、お目当てのコーラが確かにある。遠くの方から鴉の鳴く音。彼はポケットに手を入れながら、貴方の後ろに立っていた。その後ろ姿よりもずっと大きく伸びた影と、貴方の陽だまりのような柔らかな髪。 探求を愛する科学者と、無謀な高校生。鼻腔を擽る懐かしいような、泣きたくなるような匂いをめいいっぱい肺に溜め込む行為は、煙草を吸うより芯に染み渡るようで。)(それから。)(……………………それから。) 

「 ──────────弱かったんだァ、俺。」


「……………………訳わかんなくてさ、……人混みが押し寄せてくんの。濡れない雨が降っててさ、そんで目の前には 馬鹿でかい化け物。」 「 ……… 〝 鵺 〟って言うんだって。ガッコー帰ってセンセーが言ってた。あん時先輩が食われそうになってたから、俺ら囮になって逃げてやろーとか突っ走ったんだよ、アホでしょ。でもね、なんかさ、行けると思ったんだよ。……………というより〝そうしなくちゃなんなかった 〟の、俺は。…多分、〝 サクラダ〟ってやつも。…………………そんで、やっぱ上手く行きっ子なくって、…マジで食われそうになった時に。おっさんが……〝 ヒーロー〟が守ってくれた。」 「………………すげえ、かっこよかった。」「…………………………………〝 死んじゃった〟。」( ぽつり、ぽつり。生暖かい雨のように、彼はまるで日常会話に織り交ぜるように語っていた。 男子高校生が口にするには、縁もゆかりもあっちゃいけないものがたりの冒頭だった。 西に傾いた陽の光が 夜の帳を降ろしていく。ほんのりと赤紫に照らされる貴方の横顔に、前髪の隙間から目を覗かせ見やる彼は、困ったようにくしゃりと笑って呟く。)「………………正直。め゛ェーーーーーーッッッッッ………ちゃ〝 悔しい〟。」「…………つか、先輩。なんでまた、そんな急に聞いてきたのよ。 」「………………………先輩も大体見たのは似たようなもんじゃねェの?でっかい化け物と クソみたいな雨……………………それから ──────────………」(人の、死。彼はそこで言い淀んだ。何故急に聞いてきたのだろう。何故自分だったのだろう。回らない腕時計をそ、と撫でる。 貴方にも同じ時計はついていた。半年経った今も、『未だに自らのディスコードが見えない』彼と違って、貴方は。) 「………………………」(………………貴方は。) 「…………………先輩って、〝 憧れのヒーロー 〟って居たりした? 」(彼はふ、と。貴方に問いかけた。これは、単なる好奇心に、近かったのかもしれない。)   (5/21 22:17:05)


Gaill Monochoria> 
(“先輩と同じのがいい”だなんて人懐っこい声がする。電子音が鳴って、缶が排出される。或いは、今日を終える前にお釣りをとったかを思い出そうとしたり。それくらいには、慣れを超えた無意識の行動。“ガサツ”に小銭をポケットに突っ込みながら、片手でカシュ、と缶を開けた。小さな発泡を孕んだ甘味を流し込んで。)「通話、邪魔しちまった詫びさ。礼は要らんよ。」(鴉が鳴いている。君には、不安を煽る音に聴こえるだろうか。)(不吉、だなんて言葉。過半の学者は迷信と一蹴するだろう。現を抜かすなと罵るだろう。信じる者を学者と認めないだろう。彼は、どうだろうか。)(最低限の言葉を放ったなら、男は唯静かに不健康の塊の様なソレを飲み進める。“キミの答えを待っている”とでも、言うかの様に。)(...........どれくらい、経っただろうか。夕暮れの公園。稼働を止めない自販機。佇む二人を包む其れは静かで、静かで。寂しいくらい静かで、哀しいくらい不思議な空気だ。そんな空間をリミナルスペース、と呼称するなら、もしかするとソレはヒトには見えず、ヒトを触れずのカミサマ、かもしれないと。そんな、ちっぽけな可能性。兎角、時間の経過が早くもあり遅くもある様な、そんな空気に包まれ静寂。君は。)(.......君は。)『──────────弱かったんだァ、俺。』「........。」(其れを、皮切りに。言葉は少しずつ。少しずつ零れて行った。会ってすぐの男に此処迄話せてしまうのは屹度君の人懐こさであり、同時に人々を護るヒーローとしては少し突かれてしまいそうな隙ではあるけれど。けれど、君が気付いた時には。その時には、彼は優しく笑って、話を聞いているだろう。)(人の死に就いて、口にするを憚った君の問い。彼はもう一度だけ飲料を口にして。それから、答えるだろう。) 「そうだなァ........」「粗方、キミの想像通りだよ。」(粗方、と云う言葉を使ったのは。彼は、その雨を見て居なかったから。)(優しい笑みを君に向けるのは。その雨の意味を、学長の資料で識ったから。)「ああ、そうだ。」「訊いたからにゃ理由を教えなきゃな。」「単刀直入に言うぞ。僕ァな。」「僕は、鵺を。あの神(カミ)を。」_______________「弑(ころ)そうと思ってる。」(結局の所、似た者同士だった。溶岩のカミサマは死んだけれど。彼も襲われた一人で、救われた一人で、そして悔しがった一人だ。)「確かに、アホだな。キミは。」(だから。)「だから声を掛けた。」「だから訊いた。」「だから、頼ませてくれ。」(無機的で在れば科学者だろうか。私情を棄てるが科学者だろうか。浪漫を忘れるが科学者だろうか。)( 否 。 )(どれだって、科学者だ。科学を愛しているのなら。)「リベンジマッチじゃあ無いが...............一緒に戦ってくれないか?」(それは切実で、悲痛だった。)『…………………先輩って、〝 憧れのヒーロー 〟って居たりした? 』「...............、いや。」「悪いが.....先に訊いてもいいか?」「もし、居るのなら。キミの憧れは誰だい?」   (5/21 23:05:47)


七竈 八六> 
『そうだなァ........』『粗方、キミの想像通りだよ。』「………………………………」(貴方の返答は案の定だった。やっぱりあなたも見てきたんだ。きっと貴方の視界の先には大きな背中があったんだ。そしてその背中が呆気なく、〝 潰えた〟んだ。 じゃあなぜそんなにも飄々としていられる?だなんてのは自分が一番よく知っていて、でも、〝 平気なわけが無いから傷の舐め合いをするように安易な言葉をかける 〟なんてのも、それはそれで浅はかな気がしたから。 だから、 彼は〝 そっか〟とひとつ呟いて、奢ってもらったコーラの蓋をカシュッ、と開け、「ありがと先輩」と呟くのだった。 まだ学生だからお酒は飲めないけど、確かあのおっさんはお酒が好きで、目の前に立ちはだかった時にさえワインの入った瓶を下げていたっけ。)春と言うには遠の昔に過ぎ去ったような季節。なんとなく、じとりと空気が張り付いた。その癖景色は異様に淡く、水彩画のように滲んでいる。そんな中で彼はコーラに喉を通すだろう。)『……………ああ、そうだ。』『訊いたからにゃ理由を教えなきゃな。』『単刀直入に言うぞ。僕ァな。』『僕は、鵺を。あの神(カミ)を。』 

『_______________「弑(ころ)そうと思ってる』

「……………………、…マジで?」

(彼は、 僅かに目を見開いた。殴られたような、不意打ちだった。下ろしたペットボトルの蓋を閉めることも忘れているかのようだった。 カチリ、と聞こえるはずのない時計の針が、揺れ動く錯覚。 思わず声を漏らすのも無理もないだろう。〝 貴方は何を言っているのか自覚があるのか〟。一人で行くにはあまりにも無謀、貴方がどんな能力を使うかは知らないが恐らく勝機が薄いことぐらい、彼にも分かっていた。だから思わず聞き返したのだ。)『───────だから声を掛けた。』 (だが、…どうやらその言葉には〝 先〟がまだあるようだ。貴方はこちらに視線を合わせ、淡々と、しかし普段の剽軽さとは裏腹に地に足を付け、告げる。)『だから訊いた。』『だから、頼ませてくれ。』『────リベンジマッチじゃあ無いが...............一緒に戦ってくれないか?』「……………………………………………」(仮にも科学者であるならば、その天文学的な可能性に掛けて討伐を狙うならばもっと適性が居たはずだ。それこそ周りの生徒は『ディスコード』が使える。神殺しに相応しい、『最高のディスコード』が。対する己は?否、彼には。【固有のディスコード】は存在しないに等しい。) (彼自身がその可能性に気づいちゃいないことは愚か、 半年経った今でさえ腕時計があれど、俗な言い方をするならばハンドアウトは『一般生徒』という枠組みだろうか。…貴方は、彼が返事をする前に自身の先程の質問に、質問で返すんだろう。)『悪いが.....先に訊いてもいいか?』「…………いいよ、先輩。」『もし、居るのなら。キミの憧れは誰だい?』「…………」「……………『兄貴』だよ。〝 七竈 素直 〟ッていう、ヒーロー。名前に通り愚直で頑固。…………………で、その弟『七竈 八六』はいつまでたっても『兄貴が守ってやらなくちゃいけない子供』。」 「…………良いか。兄貴は越す。アンタは俺が死なせない所か、……………〝まだ居ない憧れのヒーロー枠 〟をあわよくばかっさらいィ?…………鵺はぜッッッッッッッッッ………てェ~~~~~~~~~~どォーーーーにかする。ぜッてェに、だ。」「………先輩馬鹿だけど見る目あるよ。マジでさ。俺、こういうのを待ってたんだ。 勝算は、あ゛~~~~~~~~、まァ、………世間一般的に見積もって鵺9︰1ィってェとこだろォォ??????へへッッ…………………上等ォォォォ~~~~~~~~~………」(『このカミサマは特殊ハンドアウト『最終兵器』を使用しない限り討伐は不可能である。』)(『このカミサマは特殊ハンドアウト『最終兵器』を使用しない限り討伐は不可能である。』)(『このカミサマは特殊ハンドアウト『最終兵器』を使用しない限り討伐は不可能である。』)(『このカミサマは特殊ハンドアウト『最終兵器』を使用しない限り討伐は【⠀〝 不可能〟⠀】である。』) (しかし、そんな【不可能】を『可能』にしたい。)(彼は本気でそれを考える『馬鹿』だった。だからこそ貴方は頼んだのだろう。 彼はニヤリと 挑戦的な笑みを浮かべる。勝機は9︰1どころか 10︰0 まで行ってもおかしくはない。でも、彼がここで『乗らない理由』はどこにもないのだ。だって自分はヒーローになるためにここにいるから。貴方のように大層な理由じゃなく、もっと稚拙で、守られてばかりじゃ嫌だ、なんて子供みたいな理由で、彼は前に立ててしまうのだ。彼は貴方に拳を近付ける。 )「……………………俺達ならどうにかなる。なァ、そう思わねェ?ゲイルせェんぱい♡ 」」 (A、─────『彼は、『可能性』を愛している』)(…それは彼自身も、知ったことではないけれど。)   (5/22 00:08:30)


Gaill Monochoria> 
『……………………、…マジで?』「ああマジだとも。大マジだ。」(発砲。其れを思わせる言葉を吐いたなら男は不敵に笑う。)(安い感傷は要らない。)(軽い後悔は要らない。)(浅い悲しみは要らない。)(在るのはただ引鉄だけだ。)(だから。)(だから!!!!!!!!)『……………『兄貴』だよ。〝 七竈 素直 〟ッていう、ヒーロー。名前に通り愚直で頑固。…………………で、その弟『七竈 八六』はいつまでたっても『兄貴が守ってやらなくちゃいけない子供』。』『…………良いか。兄貴は越す。アンタは俺が死なせない所か、……………〝まだ居ない憧れのヒーロー枠 〟をあわよくばかっさらいィ?…………鵺はぜッッッッッッッッッ………てェ~~~~~~~~~~どォーーーーにかする。ぜッてェに、だ。』(君と云う、〝七竈 八六〟と云う灯を彼は見落としゃしなかった。)『………先輩馬鹿だけど見る目あるよ。マジでさ。俺、こういうのを待ってたんだ。 勝算は、あ゛~~~~~~~~、まァ、………世間一般的に見積もって鵺9︰俺達1ィってェとこだろォォ??????へへッッ…………………上等ォォォォ~~~~~~~~~………』(大火を成す火花を!!!)『……………………俺達ならどうにかなる。なァ、そう思わねェ?ゲイルせェんぱい♡ 』(理を穿つ、その閃光を。)「クックック.............」「カカカカッッ!!!!!!」(男は笑った。)(漸くだ。漸く金と黄が交わる時が来た。)(帳が降りた。自販機が眩しい。街灯が眩しい。だが其れ以上に。否、其れ等一切を夜の暗闇と同一だと薙ぎ払うように。)「.............オイ。」( 輝 き を 灯 す 何 か が 其 処 に は 在 っ た 。 )「なァオイ最高だぜコーハイィ!!!!!!」「キミを選んで良かった。キミに頼んで良かった。」(やっと顔を覗かせたのは陽気でニヒルな科学者だった。試す、と言っては些か上から目線だが。或いは君が沈み、失意の底に在ったなら。もしそうなら、頼む事など何もなかったから。頼めるものなど何もなかったから。だから、縋ると言うのが正しいか。)(噂程度だが。あの日、真っ先に突っ走って行った莫迦が居る事を知っていた。ナックルバスターと、今は亡き英雄と言葉を交わした者が居る事を知っていた。彼は。科学者-ロマンチスト-は。)(君の英雄性を信じていた。)「僕ァね。」「僕ァ、キミよりずっと弱いよ。」(其れは。先刻の、君の言葉に沿った様な。そんな、告解だった。)(才が無かった。)(能が無かった。)(彼は科学を愛している。ならば科学はどうか。愚直に探究を身を捧げる其の男を愛しただろうか。)(答えは________。)「僕ァ科学を愛してる。」「探究を愛してる。」(理-ルール-の中に在りながら新たな法則-ルール-を模索するのが探究ならば。ヨクトメートルの綻びすら究め続け何かを見つけ出すのが研究ならば。彼は。)「なァ、ハチロクチャンや。」「僕は〝可能性〟を愛してるぜ。」「だからさ、鵺ェブッ飛ばして掻ッ攫ってくれよ。〝憧れの座〟ってのを、さ」「ま、一緒に戦うんじゃァ勝った暁にゃ僕ァ僕自身にも憧れる事になりそうだがね」(軽口を交ぜる彼は。君の前に立つ今の彼は、屹度いつもの姿。ニヒルな笑みを浮かべてジョークを幾つか。大きなジェスチャーがせめてもの運動。理科室に籠りっきりの痩躯の英雄擬き。何も為せちゃ居ない男。“まだ”、何も。)(告解の続きは、また何時か。)(話せるだけの、ヒーローが現れたら。)「改めて急で悪かったね。」「そんで頼りにしてるぜ、ヒーロー」(突き出された拳に応えよう。健康的な君の手と、大きさで誤魔化せども骨ばった彼の手。似て、非なる。)(遼遠のネオン。クラクションのリバーブが小さく響く。そんな雑踏外れの小さな公園に上がった狼煙。炎は、弱く。)(然れど。然れど侮るなかれ。愚者二人、一つの線-This cord/Discord-を足したなら。其れは此の世界の異分子-ジョーカー-さえ喰らうスペードの3だ。)(上がる狼煙を凱歌に変えろ。)「よろしく頼むぜ?Bro.」(或いは、既に少し憧れちまってるなんて事実は、言葉は、呑み込もうか。)   (5/22 01:11:18)

ほりしぃ> 
(………──────────カツ、カツ、カツ、カツ、カツ、カツ…)(長い長い廊下の奥から、懐中時計の秒針に混ざり合うように誰かさんの足音が聞こえることでしょう。ふんわりと惜しみなく生クリームをたぁっぷり絞ったようなツインテール。イチゴジャムとブラックショコラを使ったケーキのようなミリタリー衣装。そして小柄なその容姿、華奢な腕に抱えられたのはカゴいっぱいの林檎なんかじゃあなく………不釣り合いな『資料の塔』。頭一つ分は軽く抜けているでしょうか。これだけ積んでれば、恐らくは彼女の方から前方を確認することは難しいに決まってる。でも、彼女はそれが寧ろほんの少し〝 良かった〟と思えていた。だってこれなら、周りの生徒に顔を見られることも、周りの生徒の顔を見ることもほとんどなくなるのだから。)( ……嗚呼。これで周りが静かなら、〝 もっと素敵〟だったのに。 )(寒天ゼリーみたく切り取られたオレンジ色の西日は、惜しみなく自分を抱擁することさえも煩わしいのに、廊下から、締め切った窓から、壁やら硝子を掻い潜って校庭から生徒の笑い声が聞こえてくる。)(──────〝 あの雑貨屋行かない?あのちょ~かわいいとこ!〟)(〝あァした天気になぁ~~れっ 〟)(もうジャンケンでよくないっすかァッ?!?! 〟)(〝うぅわ、今からカラオケ生きて~~わ………… 〟)(〝駅前のパンケーキがさー………………〟)「……………………、…」「……………ホント、どいつもこいつもバッカじゃねェですか。」(軽く俯き、彼女は被っている帽子の鍔を気持ち程度に下げる。 別になんとも思ってない。ええ、本当に。雑貨屋なんてガラクタの巣窟でしょう?見たことないけど名前がナンセンスだもの。ふん、明日なんて雨が降っちゃえばいいのに。靴も服もびちょびちょになっちゃえばいいのに。ジャンケンなんか、負けちゃえばいいのに。 カラオケも、パンケーキも、名前からして馬鹿みたい。関係ない、関係ない。 ) 「……………、……(ほりしぃには、関係ない 。)」 ( ……そういえば、この間のアレはカミサマじゃなかったみたい。対する自分は本物のカミサマを探しているのに、これだから人間っていうのは。 内心での悪態は止まることを知らないように彼女は何かから逃げるように足早に、化学室に向かって、そして──────────)「 ……………………」(両手が塞がってるもんだから、お行儀悪く、勢いよく足でガラッッ………!!!!と開けた。…誰も、いなけりゃいいけれど。 )   (5/23 20:53:15)


Gaill Monochoria> 
(カツリコツリ。夕暮れ、廊下鳴らすアンダンテは前方注意。それと何処か、寂しげでしょうか。)(喧噪。其れは放課後のグラウンドから、教室から、校門から。とめどなく、とめどなく。仲間に入れないのか入らないのか、そんな差は些細な事。“普通の学生”がひとりぼっちで其れを聞くのは、些か心細く。私も入りたいのにな、なんて唇を噛む甘酸っぱさだって、或いは青春と呼ぶ事が出来るだろう。)(さて。)(ツインテールにミリタリー。眼前塞ぐは資料の塔。情報量を賑やかさで表すならば宛らそれはブレーメン。恵まれた“普通”の外に佇む少女は、貴女は、どう思うのでしょうか。)(解答例、と云う訳では無いけれど。ある意味じゃまた一人の“異端”。風吹けば折れそうな其の痩身は、長方の液晶を睨んで、アルファベットの羅列の上に指を躍らせて。)(夕日と孤独の淋しさになんて見向きもせず、最早知覚すらしていない事でしょう。)「WOOOOOOOW!!!!!!!コイツァ興味深い!!!!!!!!!!」(カタカタカタカタカタ...........。)(動き続く指はプレスティシモより尚速く。ひとりぼっちの理科室に音は響いて。それから、それから。)ガラッッ………!!!!「おわッ!!?!?!?」(エンターキーを叩けば暫しの休憩を取っていた男の不意を突く一撃。其れは貴女の戸を開ける音。『驚きました』感全開のポージングと素っ頓狂な声。危うく椅子から滑り落ちそうな勢いで。)「.............。」「ン゛ンッ....」(咳払い。其れと共に姿勢を直した。気を取り直して、と云うには些か遅すぎるってのは言わないお約束。)(兎角、開かれたるは陽気なお口。)「heyheyhey嬢ォーチャン............ちとお行儀が悪いなァ..........」「ノック......はまァ無理そうだが。もうちと丁寧に開けて差し上げたまえ、ドアが泣いちゃうぜ?」(念の為言っておくが。)(彼は普段足で乱雑に開けたりなんてしていない。驚かされたはらいせなんかでは無い。(多分)先輩として、少女へ良識を教えてあげているのだ。私怨なんて無い。本当だ。絶対ない。)   (5/23 21:25:30)


ほりしぃ> 
『おわッ!!?!?!?』「……………………、………………………」 (嗚呼、ほらねやっぱり〝誰かいる 〟。彼女は素っ頓狂な声を耳にしたのならば、そろりと顔の3分の1を横から出して、貴方の様子を、まん丸の赤目で覗き見るでしょう。主に〝 耳あたり〟を。そして───────………………)「…………………………はァァ゛~~~~~~~…………」 (…そして、彼女はあろうことか世紀の大科学者…基ゲイル、紛れもなく貴方に対して『溜息』をついたのです。 わざとらしく体制を崩し両手をあげる様子にジト、と睨むような視線を送った後に〝馬鹿馬鹿しい 〟と呆れたように目を回して、やれやれと首を振る所まで凡そ3秒。資料を抱え直す彼女は 〝もうこれ以上貴方なんかに興味はない 〟、それどころか〝 居ないもの〟として扱おうと言わんばかりに ズカズカと中に入ってくるのでした。)(………勿論、それを〝 はい分かりました〟と素直に飲み込み、楽譜代わりにモニターに向かって引き続き電子世界の海に溺れるような貴方では無いけれど。)『ン゛ンッ...』「…………………………」(ツン、とした様子、勿論彼女も無反応。低い位置から資料を淡々と戻す様子はまるで釣れない猫のよう。対するゲイル選手………失礼?ゲイル先輩はどうでしょうか……………おぉっとッッッッッ…………………!!!!!!!)『heyheyhey嬢ォーチャン........』(〝 引 き 下 が り ま せ ん 〟。 ) (欧米よろしく開口一番フランクな挨拶。出だしは完璧、嗚呼、そうともさ。完璧だったはずなのに。)「はァ゛…????【お嬢ちゃん】ンン………………?????」(…これが【彼女】じゃなかったらどんなに良かったか。先程まで釣れない態度の子猫ちゃんだったのに、貴方の方を見遣る時には その大きな目はジロリと威嚇するように思い切り眉間に皺を寄せて睨み付ける。)『ちとお行儀が悪いなァ..........』『ノック......はまァ無理そうだが。もうちと丁寧に開けて差し上げたまえ、ドアが泣いちゃうぜ?』「……… おい、【⠀ニンゲン⠀】。オマエ、立場が全ッッッッッッ…………然わかってないんですねェ~~~~~~??????はァ………いいですか??ほりしぃはな、今はお腹がいっぱいで、わ・ざ・と 見逃してやってるんですよ、オマエのことを。それなのにベラッベラベラッベラと『ドアが泣いちゃうゼ~~おじょーちゃーーんへへへへへ~~~………もっとお行儀よくぅ~~~~~~……(目を細め軽い顔芸をしつつ 資料を持った手をぴらぴらさせるジェスチャー付き 』…………フン、くだんねェこと言ってねェで ほら、これッ、これとこれとこれ!!!あとこれッッ!!!!!パクっと食われたくなかったら そのお口に ぴーーーーーっ!てチャックして きれーに片付けときやがれくださいねェ………」(…そして、終いには挨拶と言うには腐りきった態度と敬語ではあるもののまるで突貫工事をしたような荒い言葉遣いであなたの言葉に返答をするのでした。 しかも「いかにもアホそうな全然似てないあなたのモノマネ付き」で。 更にはこれ、それ、あれ、それ。彼女は貴方に歩み寄ったのならば自らが使っていた、まだしまっていない資料を 「返事はYES以外ありえない」と言わんばかりに押し付けようとするんだから。 …これなら1人の方がマシだったかもしれない。〝 お互い〟に。)   (5/23 22:04:23)


Gaill Monochoria> 
(不意打ちに対する咳払い。其処へ追い打ちの様な冷ややかな視線ッ!ですが引き下がりません気にも留めませんゲイル選手。フィジカルは学校屈指の底辺ながらもメンタル面のパワーは選りすぐり。細さと声量の対比はイヤホンから出るコンサートの音量。然し打てど響かずでは無いですが仮にも相手は開幕白い目で彼を見たまた別種の強豪!呈す様相はワンマンライブ。照れ隠しの意図すら隠れ蓑に突っ込んだ男の台詞には手酷い返しが待っています。)『……… おい、【⠀ニンゲン⠀】。オマエ、立場が全ッッッッッッ…………然わかってないんですねェ~~~~~~??????はァ………いいですか??ほりしぃはな、今はお腹がいっぱいで、わ・ざ・と 見逃してやってるんですよ、オマエのことを。それなのにベラッベラベラッベラと...........』(まさかの物真似付き。ドアを用いた不意打ちの次は予想外の切り返し。鮮やかなクロスカウンター。芸術点すら付けたくなる見事なムービングッッ!!!!なまじプライドだけが引っ付いた男子高校生ならばテクニカルK.O.待ったなしの一撃。然し。)(然し!!!!!!!!!!)「 【 レ ッ ド ド ア 】 。 」(放たれたるは棺にも似た、然れどトラック並みの大きさを誇る黒き箱。其れは正常に、“普通”に刻まれていた時を打ち、止める。そんなディスコード。)________目標:資料の片付け。(瞬き、すら許さない刹那未満。君の腕を圧迫する質量は消滅している事だろう。)「オイオイオイオイィ...........片付けってーのは何のコトかな?」「クスリでもやってるんじゃあなかろうなァ?勘弁してくれよ、ジャンキーのオトモダチなんてまっぴらだ。」(依然ニヤニヤと。軽口を叩いては外人肩竦めのポーズ。)「なんでィなんでィ、人間呼びたァキミも随分立場を履き違えてるらしいな?ジャンキー。」「hehe、『パクッ』つってw それこそ大好きな葉っぱみたいに行かれちまうのかい僕ァ。おー怖っ」(まさしくベラッベラベラッベラと捲し立てて。多弁ジョーク好きファッ■ン科学者は此処で終わらない。終わらせない。)(二度目だ。)【レッドドア】_____________(幾ら彼が君に言い返そうが、結果としては資料を片付けると云う圧倒的肉体労働を踏み倒した君に旗は上がるだろう。事実彼はちょっと疲れている。君は満足して帰るかもしれない。或いは詰め寄るのかもしれない。だが。いずれにしろ、其の黒い直方体は。君がヒトであれカミであれ他のナニカであれ意に留めない。ただ、時が止まるだけだ。)____________「おや~~~~???」「こりゃ失敬だな“ミセス”ゥ.......」「どうやらジャンキーは僕だったらしィ。」「見えてなかったよ〝その手荷物〟ゥ.........」(1フレーム未満を縫って。君の元にはまた資料の重みが戻って来ているだろう。丁寧に端を揃えてある。そして何より。)(君に対する男は随分息切れをしているだろう。どうせ戻すなら一度目の時に片付けたフリでもしてそこらの棚にでも隠しておけば良かったものを。何故か懇切丁寧にお片付け。渾身の一撃(?)を叩き込んだ割には恰好の付かない疲労困憊!!運動不足ヒッキーの弊害が顕著に出ていますゲイル選手。)「“お行ォ儀良く”お願いするなら片付けてやらん事も無いが、なァ.....?」(なんて言ってはドヤ顔。貴女はどうか判らないが。少なくともおふざけ科学者は此の状況を楽しんでいる。)   (5/23 22:42:50)


ほりしぃ> 
「………ちょっと、なにぼーーーーっと突っ立ってんです???聞こえねェんですかこの木偶の坊。とっとと資料を────── 」『「 【 レ ッ ド ド ア 】 。 」』 「─────────────── 」 (おーーーーッッッッッッと!!!!!!!)( 演劇であれば主人公のみが動くエピローグのように。ゲイル選手の後ろに聳え立つは12フィード強程の棺桶でしょうか。彼女はその中に誰が眠っているかは愚か、その姿を視認することさえも出来ません。手前で指先ひとつ動かさずにそのまま静止している口を半開きで間抜けた姿は正しく『阿呆』と言うべきでしょうか……………)『オイオイオイオイィ...........片付けってーのは何のコトかな?』 「………………ッッ…………???!!!!!」 ( 手品師宜しく、ストレンジもビックリ 、1フィルム未満、確かに『荷物』はそこにあった。あるはずのものがない。ないものは無い。時間が止まっていることすら気づけないほりしぃ選手、相手の余裕が削れていることに気づければいいものを、急に重力から腕が離れていったからかよろけつまづきそれどころでは無いッッ!!そして立て続けに投げ掛けられる台詞は……)『クスリでもやってるんじゃあなかろうなァ?』「………ッ゛!!!」(追撃!!)『勘弁してくれよ。ジャンンキーのオトモダチなんてまっぴらだ。』(追撃ッッ!!) 『hehe、『パクッ』つってw それこそ大好きな葉っぱみたいに行かれちまうのかい僕ァ。おー怖っ』 (追撃ィーーーーッッ!!!こォーーーーれェーーーはァーーー痛いッッ!!!!!プライドエベレストはこちらも同じこと。白旗をあげるにはまだ早い。ほりしぃ選手もまた、〝 クリティカルヒット〟を受けた様子が隠せません。)「ッッ゛~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!こンの゛ッッ………!!!!だァァァァァァれがオマエなんかの──────────ッッ」【レッドドア⠀】『おや~~~~???』『こりゃ失敬だな“ミセス”ゥ.......』『見えてなかったよ〝その手荷物〟ゥ.........』「な゛、ァッッ゛…………………!!!!???????」(怒りで顔を真っ赤にするほりしぃに反論の余地はありません。次の瞬間、またガクンッッ………………!!!!!!!!!!!!!!…と。) ( 今度は無いはずのものがそこに〝 戻ってきた〟。人は咄嗟のことには反応できない、車は急には止まれない、もう何も無いと力の抜けていた腕にそれを持たせられれば言葉にするまでもないでしょう。ほりしぃ選手、情けない声と共に 崩れ落ちるゥーーーーーーッッ!!!!!科学者に叶うはずもありません、仕舞いには白衣を翻し、聳え立つ勝者の如くゲイル選手は口にします。)『“お行ォ儀良く”お願いするなら片付けてやらん事も無いが、なァ.....?』 「ッッ゛………………ッ……………」(ほりしぃ選手、どう動くのか。荷物に屈して地べたにペタリと足を付け、睨みあげる赤い瞳には…………)

「ッッ゛ ~~~~~~~~~~~~~………馬゛鹿ァ゛~~~~~~~~~ッッ……………………」

(………………………〝 うるうるとみるみるうちに溜まる涙〟。)(…勝負は、あったようだ。彼女は荷物をぬいぐるみのようにきゅぅぅ…………抱えながら しゃくりを上げて吠えるでしょう。)「 ッッ゛~~~~~~!!!!!ニンゲンの癖にッッ!!!!もやしのくせにっ!!!よわっちぃくせにッッ!!!!!!おっ、オ゛マエなんかァッッ!!!!オマエな゛んかなァッッ……!!!!!!!!このほりしぃにかかればッッ!いつだって喰えるんですからッッ!!!いい気になってんのも今のうちですッッ!!!!!!!ほりしぃが【⠀〝 カミサマ 〟⠀】になった暁には、真っ先にオマエをぶっ殺して、ギッタンギッタンのけっっちょんけちょんにしてやるッッ!!!!!! 」(〝彼女は劣等を呪っている 〟。)(文字通りである。もう悔しくて悔しくて堪らないのだろう。こんな男に、こんなヒョロヒョロの軟派なニンゲンなんかにほりしぃが手のひらで転がされ、遊ばれるだなんてッッ!!!!……てな具合に。無論、自分から喧嘩を売っておいてなんなんだという話ではあるが。鼻先を赤くし、鼻水を女児のように垂らしつつ大粒の涙をボロボロと零しながら 並べる言葉の羅列は何とも、聞くに絶えない稚拙なものだった。〝 いつだって喰える〟とは言うものの、では今食わないのはどうしてか?こんなにも屈辱的なことをされたのに?答えは単純。『今は腹がいっぱい』だからこれ以上入らないのである。そして何より絶対ルール。 『学校内では物を食べないお約束』を、彼女はキチンと守っている。)   (5/23 23:33:43)


Gaill Monochoria> 
(プライド高きこと山の如し。然して其の大山ごと物理的にもこけてしまった貴女。科学者は勝ちを確信する。)(追撃に次ぐ追撃。しょうもない語彙とふざけた叡智の機銃掃射。満面の笑みと云えば平和的なのだが本質はイジワルだ。手札はジョーカーまで切った。此処からは君次第。ウェルニッケとブローケの導き出した最大限の煽り-トキシック-。此れに返せる札が在るならほぼお手上げだ。在るならの話だが。)『ッッ゛ ~~~~~~~~~~~~~………馬゛鹿ァ゛~~~~~~~~~ッッ……………………』「........うぇ゛っ?」(在った。)(其れは云うなればスペードの3。必殺の一撃を覆す開闢の一閃である。ドアを開けた貴女が聞いた驚嘆の素っ頓狂、其れとは別種の驚きの声が彼の口を衝いて出た。)(開幕の視線。圧倒的煽り。王者の風格。)(......てっきり。てっきり同類だと。そう、思ってしまっていた。だがどうだ、目の前に居るのはプライド高き一人の乙女なのだ。)(考えてみよう。一切の慈悲を、酌量を取り除いて言うのであれば今の彼は〝一方的に能力を使用しあまつさえ幼げな見た目の少女の矜持を全力でヘシ折りに掛かり挙句の果てこかせて泣かせたクズ野郎〟だ。此の人種隔てぬ孤児院育ちにはレディーに優しくあれと云う英国紳士的メンタリティも少なからず存在する。つまり。つまりだ。)「......ぉ、」「ぉぉぉぉぉおおおおおおすまんッッッ!!!!!すまんかった!!!!!!ほら泣くな!!!!なッ!?!?!?!?悪かったって!!!!!!!!!片付けてやるからッッッ!!!!!!!やめてくれ泣かないでくれ痛いっ!!!!!良心の呵責が痛いっっ!!!!!!!!!!!」(見るも無残な返り討ち。これは反撃と言うよりは道連れ自爆アタック(と云うのも男の性格的に勝手にそうなったに過ぎないが)と言った方が正しいか。其の衝撃とダメージは語るに能わない。ついでに言うならディスコードの発動と今度こそ正式なお片付けをした事も特記する必要は無いだろう。)(貴女の一転攻勢?かは分からないが少なくとも男の状況は七転八倒の劣勢だ。夕暮れの理科室。外の喧噪も少し落ち着いて。)「なァほら、僕が悪かったからカミサマになるとかそんなおっかねェコト言うなって」「僕も大概じゃあるが仮にも僕等はヒーローだろゥ?」(そんな事を、あやすだか宥めるだか分からないが。先刻迄とは打って変わって、随分優しい声音で言うだろう。)   (5/24 00:13:18)


ほりしぃ> 
『ぉぉぉぉぉおおおおおおすまんッッッ!!!!!すまんかった!!!!!!ほら泣くな!!!!なッ!?!?!?!?悪かったって!!!!!!!!!片付けてやるからッッッ!!!!!!!やめてくれ泣かないでくれ痛いっ!!!!!良心の呵責が痛いっっ!!!!!!!!!!!』「………………ッッ…………(うるせェッッ!!!!!!!!!泣いてないですケドッッ!!!!!!!!人間如きが思い上がるんじゃねェですよッッ…………つうか謝られたらホントにほりしぃが負けたみたくなるじゃねェですかッッ……… !!!!!!!! )」 (いいや、泣いている。どこからどう見ても泣いている。少女らしいふっくらとした頬を伝う大粒の涙は紛れもなく彼女のものだ。涙が落ちる前にぐしぐしと乱雑に袖で拭う様子、どうやら貴方の慰めは逆効果のようだ。彼女だって泣きたくて泣いたわけじゃない。でも分かるだろう?子供は感情のキャパシティを越えてしまうと、怒りと同時に涙も溢れてくるもんだって。声を出してしまうと余計に泣いてしまいそうなので、ただ彼女は貴方の声掛けに返答もせず、なるべく顔を見せないように俯くのみではあるが。)(まるで貴方の優しさに漬け込んだ泣き脅し、その悲劇のヒロインのような今の状況さえも、優しく情けをかけられる様も惨めったらしくて【劣等を感じざるを得ない】)『なァほら、僕が悪かったからカミサマになるとかそんなおっかねェコト言うなって』「……………ッ゛ッ…………」『僕も大概じゃあるが仮にも僕等は〝 ヒーロー 〟だろゥ?』「……………、………………」「……………────────〝 気楽で良い 〟ですね。オマエ。」(………だから、だからさ。つい言っちゃった貴方の産まれも、貴方の育ちも、貴方の名前も、何故ここにいるのかも分からないまま、ポツリと呟いちゃった。知ってるんだ。ヒーローって『可哀想』の味方につくんだって。…自分は『可哀想』なんかじゃないし、そんな私欲に消費される一般人なんかじゃない。ひねくれた彼女は斜めからしか物事を見ることが出来ず、貴方の厚意でさえ受け取ることは出来なかった。帽子で影がかった目元は貴方からは見えないし、もしかしたらその零れた言葉さえも聞こえないかもしれないけど。)(次、顔を上げた彼女は フン、と鼻を鳴らし腕を組む。切り替えるように並べる言葉はこうだ。)「……………いいですかァ????【⠀ニンゲン 】。何度も言いますがほりしぃは〝 オマエら 〟とは違う…【⠀ヒーローごっこ⠀】や【⠀馴れ合い 】はオマエらが勝手にやってればいいんですよォッ!カラオケも?パンケーキとやらも??雑貨屋も、………靴を飛ばして、天気を占うのも………………ジャンケンを、するのも………………」 「………………………………ッッッッというか!!!!!ニンゲンは弱いから群れて生きてますよね????オマエはなんで1人でこんなとこいるんです????特に〝 がくせー共 〟なんかは皆阿呆みたくぴーちくぱーちく騒ぎまくってたってのに…………………………………………あっ、もしかしてオトモダチ居ないんですかァ~~~~??????んふふふふゥ~~~~~…………だぁとしたらオマエ、ニンゲンにしては『懸命な判断』だとこのほりしぃが褒めてあげましょう。トモダチなんているだけ邪魔!!!非効率的です!!!!!!……そうですよね????」( そもそもどうしてあなたがここにいるのか。放課後、まあ別に興味もないが自身の知る限りでは生徒達は遊びに行くのがセオリーだ。なのに貴方ときたら、自分が来た時点で誰かといる痕跡は皆無。もしかしてこの人『オトモダチ』居ないのかしら?なんて。ほんの少しの淡い期待はここだけの話。だっているわけない、こんなにもいじわる(まあ自分から喧嘩を売ったけれど)なんだもの。 ニヨニヨと煽るような笑み。立ち上がり、顔を近づける彼女は 『いませんぼっちです』のね返答を待っているかのようだ。)(…………………………まあ、恐らくは数秒後に貴方の返答にまたその予想が打ち砕かれるんだろうけれど。)   (5/24 01:08:08)


Gaill Monochoria> 
「(うわァアァア~~~~~~~どーーーすりゃ良ーんだこういう時ィッ............)」(全力の謝罪。静寂で応える貴女に彼の冷や汗は加速する。手八丁じゃないなら口八丁くらいは欲しかったものだが残念。泣いちゃった少女への対応に関しちゃ零丁も良い所だった。男の脳裏に浮かぶのは鉄拳高身長怪力女性ヒーローと黄色い髪の人懐こい青年の笑顔。詰まる所が良心の呵責が生んだ圧倒的ビジョンだ。冷や汗は止まらない。)(けれど。)『……………────────〝 気楽で良い 〟ですね。オマエ。』(ぽつり、と。或いは夕立の様な。)(斜陽の眩しさは依然理科室を刺した。)(貴女が口にしたのは許しでは無く、怒りでもなく?小さな小さな其の声から、全部察せる程粋な男じゃあ無いモンで。けれど覗き込むのも許しちゃくれなそうだから。だから。) 

「【レッドドア】。」

目標:貴女の、______(ただ。ただ悪態をついただけなら気にはならなかった。小さな反撃だと思えば其れで済むし、実際吐き捨て気味の言葉ならばそうなのだろう。だが其の消えてしまいそうなか弱さが。“零れた”と表現すべき儚さが。俯いて顔を隠す姿が。)(到底、ただの意地っ張りにゃ見えなかったんだ。)(☆叶うならば、俯いていた彼女の表情を見たい。)______(それから、それから。貴女は鼻を鳴らした。切り替わった様な声音。其れ等を聞いて。静かに、聞いて。)『………………………………ッッッッというか!!!!!ニンゲンは弱いから群れて生きてますよね????オマエはなんで1人でこんなとこいるんです????特に〝 がくせー共 〟なんかは皆阿呆みたくぴーちくぱーちく騒ぎまくってたってのに…………………………………………あっ、もしかしてオトモダチ居ないんですかァ~~~~??????』「........。」(聞いて。)(口を、開いた。)「“そうだ”と言えば満足かい?」(板に付いたニヤニヤ笑い。飄々と。)「そうだったら最初のオトモダチにでもなってくれるのかィ?」「なァ。」「ほりしぃチャンよ。」(矜持で飾った言葉。其の裡面へ。)   (5/24 01:32:46)


ほりしぃ> 
「……………────────〝 気楽で良い 〟ですね。オマエ。」 ( その瞬間に、レッドドアが発現したことにすら、彼女は気づけやしないだろう。もしも貴方が彼女を覗き込んだのならば、きっとその表情は見えるはずだ。その表情は───────………)( 『 水彩のように滲んだ羨望と嫉み、寂しさ 』だった。そもそも彼女は、『ヒーロー』が嫌いだ。『可哀想』の傍にいるのがヒーローである限り、『弱い立場を守るのが正義』である限り、彼女の傍にヒーローは決してやってこない。だって自分は『可哀想』でもなければ『弱くもない』……そんな小さなプライドが、彼女の足場を支えている。それからもう1つ。 そもそも誰かを想えるのは、心に余裕がある時だけだろう? 彼女は自分でいっぱいいっぱいだ。小さな両腕で自分を抱きしめるので精一杯だ。対する貴方は、その腕で沢山沢山抱き締めて、前に進むんでしょう。自分の知らない能力を使う。目標に向かって突き進み、何度も挑戦し必ず鍵をにぎるディスコード。自分の能力は他者を喰らい模倣する だけ。それに貴方は自分よりきっと、きっと…………………こんなふうに、考えれば考えるほどとなりの芝生は青いのだ。)(これ以上成長しない『アポリア』と可能性を握る『叛逆の輪』。それとも貴方は『可哀想な人を助けた自分』という結果を『愛している偽善者』 に過ぎないのか。 …嗚呼正直な話、後者だったら良いのになとか、思うさ。安心できるのにな、とか。 ママ達から話に聞いていた『人間』 とやらは、『餌』として【醜くなければならない】のだから。)〘 レッドドアは解除される〙 「……………………………あっ、もしかしてオトモダチ居ないんですかァ~~~~??????」 (チャンネルはそのままに。それはまた、『再生』を始めた。貴方は薄い唇を開き、ニヒルな笑みを浮かべる。) 『“そうだ”と言えば満足かい?』「………………………はァ??何言って………」『そうだったら最初のオトモダチにでもなってくれるのかィ?』「なんでそうなる」『なァ』「ッッ、いやですから」『ほりしぃチャンよ。』「………………………ッ゛ッ~~!!!!!!!ですからッッ!!!!!!!!な゛んでそうなるんですッッ?!??!?!からかってますか???お情けですか???オマエ、なりてェんですよね『ヒーロー』にッッ!!!!!!つーかそもそもなんでヒーローになりたいんですか????どうせ どんな『ヒーロー』も餌は『弱者』なのは変わりはねェでしょうにィッ!!!!! でもほりしぃは違う、だってほりしぃは強くて賢くて、使えるいい子ちゃんですからねェ~~ッッ……ふふん、そうでしょう??…そうですよねッッ…………????」 「………嗚呼!!!!」「これだから【 ニンゲン⠀】は。ほんと、なんにも分かってないんだから。」 (──────────【人間は醜い】)(先述通り、そうでなくてはならないのだ。きっと貴方もその1人。意地の悪い笑みで予想の斜め上を行く。科学者はロマンチストとはよく言ったものだが、恐らく彼女のひねくれた思考じゃそうも言って居られない。正直訳が分からないのだ。この流れでどうして自分と『お友達になる選択』を見出したのか。考えうるのはやはり、どこか『可哀想』にでも見えてしまったからかしら、とか。決めつけ、凝り固まった偏見塗れの言葉はトマトでもなげつけているかのようだ。………でも、ずるいな。彼女は誰にも抜かされない、足跡のない『1番のり』ってのが好きだから。もしも自分が少しでも〝 弱かったら 〟。)「……………ヒーローなんか、………弱っちぃ雑魚の傍に居ればいいんです。」 ( ………………嘘、弱い自分なんて有り得ない。彼女は帽子の鍔をつまめば、くい、と深々と下げて目元を隠した。 )「…………………………そうでしょう?そうですよね?」 (彼女は最後に問いかける。)   (5/24 02:32:33)


Gaill Monochoria> 
(.......プライドなんて。綻んだら、零れて、溢れて、止まらなくなるモノだ。最後の防衛線だ。だから綻ばせちゃいけない。だから誇り高くあらなきゃいけない。)(だから。)「.......口を開けば。」「口を開けばそうでしょうそうですよねと随分共感を欲しがるじゃあないか。」「独りじゃ不安かい?ええ?」(双眸は、貴女を見据える。)「僕ァな。」「僕ァ正義のヒーローになろうなんて欠片も思っちゃァいないぞ。」「いいか?そんな意識は全く以て無い。1ヨクトメートルとてな。」(見れば分かる通り、目の前の男は白衣を着ている。痩身である。意地悪である。)[Q.正義と云う言葉を定義出来るか?][A.否。出来る筈が無い。]「なんだっけなァ?“カラオケ”ェ?“パンケーキ”ィ?“雑貨屋”ァ?“占い”ィ?.............“ジャンケン”?」「クックック............」「hahaha!!!」(男は笑う。哂う様に笑って。けれど、また貴女に向ける目は。それは、屹度優しい色を宿すだろう。)「ふーーー..................。」「オイオイオイオイ........“下等”な“ニンゲン”の娯楽を随分覚えてるじゃあないか。なァどうしたァ???」「オトモダチ作りが愚行ならば何故最初に『居ないんですかァ~?』なんて煽ったんだ?」「キミの問いを肯定で返してやったのに何故そんな不服そうなんだ?」「 キ ミ の 言 う 事 が 正 し い な ら ば 何 故 愚 か な ニ ン ゲ ン 如 き に 同 意 を 求 め る ? 」(『これだから【 ニンゲン⠀】は。ほんと、なんにも分かってないんだから。』なんて、可愛らしい声の寂しげに紡いだ言葉を反芻して。)「解らないなァ.........全く以て解らない。」(捲し立てて、捲し立てて。プライドの綻びへ。少女の矜持の本質へ。暗中模索、なんてのは研究の時だけで十分だ。唯浮かぶニヒル。男は言葉を紡ぎ続ける。)[Q.自縄自縛を前提とした虚栄を強さと呼べるか?][A.否。呼べる筈が無い。](だから、だから。)「何故.....あんな寂しそうな顔してたんだィ?」「なァ、“嬢ォチャン”。」「理由は知らないが。」「.............独りぼっちだって立ってられるよう頑張って来たんならさ。」___(自縄自縛を前提とした虚栄を強さとは呼べない。だが、然し。其れを保とうと足掻く人間は〝弱っちぃ雑魚〟だろうか?そして其の綻びに寄り添う権利はヒーローには無いだろうか???)(解は考える迄も無い。)(そんな訳がないだろう。彼は大衆正義を好いていない。科学者は規則通りの理屈だけを愛しはしない。此の御人好しは!!!!!!!!!)(君の事を見放さない。見て、離さない。)(だから。)___「キミは強いぜ。」

[Q.『ヒーローは弱っちぃ者の傍に居るべきか?』] 

[Q.ヒーローは。英雄は。______________________正義の為にだけ在るモノか?] 

「同意を求めてるところ悪いが。」-Answer.-「そういうワケにゃ行かんなァ?」-否。-(容量は0。だからゆっくり、其の痩躯を折って。叶うなら、貴女の顔を、覗き込もうか。)「なァ。」「キミの傍に、居ちゃダメかい?」(静かに、告げる。君が蹲って泣きたくなった時、周りに置いて行かれようと立ち止まってやれる様に。抱えきれなくなった時、其の思いがこの世界から無かった事にならない様に。“普通”に、“大衆正義”に、そんなクソッタレに挟まれて擦り切れてしまわない様に。)(彼は“正義のヒーロー”になりたいだなんて微塵も思っちゃいないが。)(〝誰かのヒーロー〟にならば喜んで突っ走って、手を差し伸べて。泥臭くたって、なろうとするだろう。)(そんな御人好しだから。)「クク、なんだかプロポーズみたくになっちまったなァ?」(そんな、ジョーク好きだから。飄々と笑って、言うんです。貴女をちゃんと、見据えながら。)「僕ァ、キミの友達にゃァなれないかィ?」   (5/24 03:40:33)


ほりしぃ> 
『.......口を開けば。』『口を開けばそうでしょうそうですよねと随分共感を欲しがるじゃあないか。』『独りじゃ不安かい?ええ?』「………………、何、言ってんですか…………」( 図星だった。自分は間違えて居ない、その確証が欲しかった。もしも自分の認識が間違えていたら?もしも自分の常識が覆ってしまったら?そんなことはあるわけない、あってはならない。ママ達の話によればニンゲンは、【醜くて救いがない、どうしようも無い餌】であるんだから。目の前の貴方だってそうだ。だって、〝 耳が尖っていないから〟。)(だが、……貴方の口はそうだもしてもよく回った。まるで演説者、弾切れを知らないマシンガンのよう。彼女はそれを止めたかった。聞きたくなかった。望むわけもなかった。遊びを覚えているのも、話し声が聞こえちゃうからで、決して、決して羨ましくなんかない。でも貴方の言葉に入る隙間なんてなくて、『決して羨ましくなんてない』筈なのに、どうにも刺さって抜けそうもなくて。心の奥、柔らかい所を触られないように、攫われないように彼女は胸に手を当てて、ゆっくりと後ずさる。)『僕ァな。』(なのに。)『僕ァ正義のヒーローになろうなんて欠片も思っちゃァいないぞ。』『いいか?そんな意識は全く以て無い。1ヨクトメートルとてな。』(逃がしてくれないなんて。)『────オトモダチ作りが愚行ならば何故最初に『居ないんですかァ~?』なんて煽ったんだ?」『キミの問いを肯定で返してやったのに何故そんな不服そうなんだ?』『 キ ミ の 言 う 事 が 正 し い な ら ば 何 故 愚 か な ニ ン ゲ ン 如 き に 同 意 を 求 め る ?』「ッ゛………………」(まるで、悪魔 ─ヒーロー─)『何故.....あんな寂しそうな顔してたんだィ?』『なァ、“嬢ォチャン”。』「………ほりしぃは…………ッ………………ほりしぃはッ…………………」『キミの傍に、居ちゃダメかい?』「──────────ほりしぃはッッ!!!!!!!!!」『僕ァ、キミの友達にゃァなれな「ほりしぃはオマエの友達になんかならない゛ッッ……………!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」(【⠀ズロォォォォォォォ…………⠀】と。)(〝ソレ 〟は。)(覗き込んだその瞬間、酷い【腐臭】がするに違いない。 先程まで、薬品の匂いしかしなかった。先程まではそこに【居なかった】。しかし今はどうだろうか。彼女の足元から急速に成長したかのようにヒトの部位と植物が入り組んだような 〝 それら〟は。、ところどころ剥き出しの臓腑を〝まるで生きている 〟と言わんば かりに、ドク、ドク、ドク、と拍動させ。)(【⠀ラヴィエルジュドゥフェール 】はそ こ に 存在している。嗚呼、なんて愚かなこと。貴方の容量は【ゼロ】だ。くだらない小競り合いで2回つかい、残りは彼女を理解しようと近づく為に。…………全く科学者の名が聞いて呆れる。恨むならば自分を恨むがいい。映画だってそうだ。【良い奴】はみんな死ぬ。毛細血管にまみれたハエトリグサによく似たそれは、今、まさに貴方の方へと近付いて、その細く非力な身体を ──────────)「ッッ゛…………………」「………………、………………」(………………………【喰う前】に、彼女の足元へとゆっくり戻って行った。)「……………………別に、寂しくなんかないです。」「……………オマエは、オマエ達は所詮餌です……………」「…………………………………、…………そういうのは、………〝 ママ達〟に聞かなきゃ………………………………分かンない、です。………………………そもそも、なりたくも、ないですケド。」 「………………………………行こ、ラヴィ。」(…今日は、〝 お腹がいっぱい〟だから。本当にそれだけだから、貴方を食べなかっただけなのさ。彼女は自分のディスコードに小さく話しかけ、その場を後にすることだろう。扉の前で立ち止まり、小さく振り返ろうとしたあとにあとまた前を向いて、パタパタパタッ、と軽い足音を鳴らしながら、走り去った理由は、貴方が知る由もない。)〆   (5/24 13:23:42)

トランス・オーウィ> 
「(『追い求める者』。抱く浪漫はきっと同じくするのだろう。…さて並ぶのは、2人ともたい焼き屋の前である。)いやあ、気になってたんだよね。いっつもたい焼き持ってきてるから、そんなに美味しいのかなって。(そう。彼は君に紹介してもらおうとしていたのだ、君がいつも持っている秘伝のたい焼きを。彼は実は甘味が好きで、そのうちでも『芋あんのたい焼き』を好んで食べている。)たぶん行きつけになるかも。(さて、研究や科学に全てを費やす勢いである君が目をつけるほどのたい焼き。さぞ美味なのだろう、今から楽しみだ。孤独であった頃は甘味を採ることだけが唯一の楽しみだったけれど、こうして甘味を共有させてもらうというのは楽しいもので。)たい焼きといえばつぶあんこしあんも欠かせないけど、やっぱり芋だよねえ。(…彼は第三の末裔、だったが、日本生まれ日本育ちの和舌である。その中に、君の好む具が含まれていなかった。それは『あん』ではない故に。)芋って独特というか、他にはない甘さがあって、っ(…科学や浪漫を、そしてたい焼きを愛す君に、そんな暴虐が許されてたまるだろうか?)」   (5/27 14:27:16)


Gaill Monochoria> 
「Hah、流石は目の付け所が良いなァ?同志(ロマンチスト)ォ......」(“いつも食べてるたい焼きを紹介して欲しい”なんてカワイイ年下(但し同学年である。)に言われたなら、ニヤつきが板に付いたその科学者は答えるだろう。.....結果、今二人が並びますは知る人ぞ知るたい焼き界のアイアムレジェンド、創業100年を過ぎて尚不定期に『もっと美味しいたい焼きを目指します』の看板と共に店主が研究の旅に出る変態すゐゐつしょっぷ。)(_______そう。【そいやき】だ。)(ちなみにだが初代店主は“たいやき”と書いたつもりだったらしい。)(所で。男は“先日”の件でどこぞのキュアサファイアから『馬鹿者』発言を喰らっていた青年の身の......と言うか脚の危険を配慮していた。正座とは、脚が攣るモノだ。だから折角だし奢ってやろうだとか思っていたのだ、けれど。)『たい焼きといえばつぶあんこしあんも欠かせないけど、やっぱり芋だよねえ。』「.........ほォ?」「ほォほォほォほォ............」(額に手をやって下を向く。)(不穏な空気。)「......してやる。」(小さく零して。漆黒のオーラ(?)を纏いつつ、彼はまた君を見るだろう。)「今日限りでキミのそのたい焼き観(?)をブッ壊してやるぞオオオォォォォウィィィィッッッッ!!!!!!!」(列に並ぶ善良な市民の皆様の視線が刺さる、が其れを気にする男ならばどこぞの怪力お姉さんと落涙のカミサマに立ち向かったりツンツン大罵倒少女とデッドヒートを繰り広げるなんて事はしないだろう。たい焼き観なんてワードがそもそも壊れてますよなんてのは言わないお約束。)「正座説教はカワイソウだな美味しそうに食べてたら奢ってあげちゃおうかなきゃぴきゃぴなんて考えていた僕が間違っていた。いいか。絶対だ。」「 絶 対 に 。 」「僕ァクリームを奢るぞ。同志よ。」(人間をやめるぞ的なスゴ味のある言葉を放って、彼は其の細い指でビッと君を指す。さて、浪漫を追う馬鹿者二人。甘味を愛す両雄、たい焼きの美学。火蓋は切って落とされた。)  (5/27 14:50:12)


八雲 錐> 
「…なんか、踏んじゃいけないところ踏んだかな。もしかして。(たい焼き観。たい焼きを愛すものによるたい焼きを愛すもののためのたい焼きを愛すものの…要するに目の前の男の端的に言えば『餡』戦争の派閥、である。無意識のうちに、どうやらこちらが宣戦布告をかましていたらしい。)それでも芋一番は譲れないな。(否、かまし続けた。)かりっと焼けた尾ともふわっと柔らかい頭体ともハーモニーを奏でる、甘すぎず染み付くような甘味。あれよりうまいたい焼きなんて、ないッ。(ならばいっそ断言して、君の戦意を沸き立たせるのもまたいい『演出』だ。相棒も、笑って拍手を贈ってくれるだろう。『キュアサファイア』を茶化すくらいに、彼には『根性』がある。…だが芋が一番と思う気持ちに嘘はない。本音なければ戦意なし。)…でも好きなのはわかるけど、目立ちすぎるのはやめようね。(だが並外れた根性とて、理性がブッ飛んでいるわけではない。悪目立ちするのは望みではなかった。…説教を受けるのももうこりごりだ。)」「とにかく。そうだなあ、僕は普段クリームは選ばないけど、奢ってもらえるならもらっちゃおうかな。(…というわけで、消えきらない慮り(あるいは消えているからこそなのかもしれないが)に甘んじて、奢りは受けよう。)『たい焼き観』が崩れるうまさは、ただ単に楽しみだしね。(一番はやはり芋のままだが、君がそこまで豪語するものならば、志(ロマン)にやはり躍る胸は尽きない限りであった。)」   (6/1 19:32:56)


Gaill Monochoria> 
『…なんか、踏んじゃいけないところ踏んだかな。もしかして。』(Forたい焼き好き。Byたい焼き好き。Dearたい焼き好き。Fromたい焼き好き。其れは実像持たぬ火花の炸裂であり、明確なる開戦の狼煙だ。)(年甲斐にもなく、取るに足らないふざけた絡みを愛するパツ金は、初めて君と会った時だって“クールでスマートな科学者”等と自称しただろう。然して実際の所“キュアサファイア”には馬鹿者と呼ばれ𠮟られ黙って正座。“キュアグレイス”をおちょくり擽られ笑って潰走。どうにもならぬ救い様なき大馬鹿である。)(詰まる所。)『…なんか、踏んじゃいけないところ踏んだかな。もしかして。』( 試 合 は 此 処 か ら で す ッ ッ ッ ! ! ! )『それでも芋一番は譲れないな。』(一瞬身を退いたかに見えましたが八雲選手!!此処はフィジカル(?)で正面から受け切りますッッッ!!!!!!加えてそれだけでは終わりません。)________『かりっと焼けた尾ともふわっと柔らかい頭体ともハーモニーを奏でる、』(初撃。)「.......」『甘すぎず染み付くような甘味。』(立て続けに拳(言葉)を振り抜い(羅列し)て行くッ!!!)「......ッ」『甘すぎず染み付くような甘味。』「........ッ!!!!!!!」(ラッシュは止まらなァァァいッッッ!!!!!!!!!!!!!!決めるか!?決めるのか八雲選手ッッッ!!!!!!!!!!)『あれよりうまいたい焼きなんて、』「オi『 な い ッ 』(フィィィィィニッシュブロォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!痛撃たるトドメの一発-デンプシー・ロール-ッッ!!!!!)(対するゲイル選手はどう出るかッ!!!)「.............。」「Shit.(くそったれ。)」
(そもそもの話。)(そもそもの話、只好みの対立であるならば別に好きなモノを好けば良いで話は終わる、のだが。此の欲求の塊の様な男がさもうまげなそいやき屋の宣材写真を見て芋餡を喰わない筈があるだろうか。金銭的余裕に満ちた限界不摂生男がたい焼き一つ買うのを渋るだろうか。)(否。断じて否。)(正直言って自身の好みが巨大な期待に合致しなかった事を心の底から悔しんでいた。)(畢竟。)「僕だって食いてェのよォォォ........」(旗が上がるは青コーナー・八雲。完全なるK.O.(ノックアウト)である。)『…でも好きなのはわかるけど、目立ちすぎるのはやめようね。』(常識と云う勝者(?)の余裕(?)まで見せられてはぐうの音も出ない。大ちょけパツ金科学者は両手を挙げ“参った”のポーズで。)「......そうだな。」(少しの逡巡。其れは甘くも苦い思い出とのバトル。ほんの数秒もすれば〝決意〟した者の目で。)「じゃあ僕ァ芋餡を買おう。」(さあ。)(ラウンド2だ。)(ピッタリで支払いを済ませれば適当な道端へ。アチアチのクリームたい焼きを君へ手渡せば、“僕には準備が要る”とばかりに一言告げるでしょう。)「先に食いなァ。」   (6/1 20:19:52)


八雲 錐> 
「…まあ僕も、別にクリームが嫌いな訳じゃないよ。ただ、本当に大抵芋しか食べないってだけで。(shit、としか言えない君を見てしまった。狼煙に大火を伴うと、煙は出るが燃料が尽きるのが早くなる。どうやら薪をくべたのはこちらだけで、こちらが空回りしたらしい。いつの間にやら戦争は終わっていた。なんだか君も落ち込んでいるようで、『実は僕も食いたかった』なんて言われちゃあ。)とりあえず。今はたい焼きを楽しもう、僕はそいやきのたい焼きがどんなものかわかんないし。(戦の終わりには和解があり、あって然るべきだろう。)できれば僕も奢りたいところなんだけど…(踊る鯛のような形の型がついた鉄板。鉄板に挟まれた生地はパリッとクリスピーに、そして更に生地に挟まれた餡はほくほくと『染み渡る』味になっていく。)いかんせんあんまりお金がないから…(しかしこちらはこちらで、開いたみすぼらしい財布の中にはもうすでに明日の学食をぎりぎり賄えるくらい。財力の無さが染み渡った。)」「借り1つってことでどうだろ。僕らヒーローには縁のない話じゃないしね。(だが金で解決できないのならば、返すものはヒーローらしく『行動』である。)後払いで、ありがたく貰っておこうかな。(科学者、君を守るには、彼とオーウィは十分だろう。『必ず結果を残す』君はきっと、誰かには危険な存在であろう。特に、未曾有の事態が巻き起こっている今こそ。…この日常を謳歌して、この先も歌が続くように。)あつ、あつ。(第2ラウンドのゴングが愛おしかった。いつまでも続いてほしいと願った。冷めやらぬうちに、人生というものを食いつくすまでずっと。)…これはっ…(『一口目』になった。孤独を破る『演出』に手を引かれた先の、それは『一口目』となる、衝撃的に『甘露』であった。)深い甘味と濃厚な『クリーミー』さ。とろっとしていて、皮の味わいにしっかりとマッチしている。(…なお、彼の食レポは饒舌である。)つまり、『うまい』ッ…!(…特に嫌いなものもないから、最後はそこに着地するのだが。)」   (6/1 21:54:58)


Gaill Monochoria> 
「やめろやめろォ.........好みの幅が広い方が得なのは動かしようのない事実だ.............」(顔を覆ってめそめそ泣くフリ。無論適当な上眼鏡のフレームに手が当たってやたらずれるのが煩わしく秒で辞めてしまうのだけれど。)『いかんせんあんまりお金がないから…』(人々の賑わいの中確かにそんな言葉が聞こえて、それから君の.......お世辞にも豊かとは言えない金銭事情、其の最も顕著な片鱗が男の視界にも入る位置に現れたから。煽り好きな馬鹿野郎が其れを視認するや否や、次の瞬間には君の鼓膜を嘲笑が打つだろう。)「Hah、セチガライ事この上無いなァ。貧乏ヒーローって結構哀しい現実だぜ?」(そう言っては自身の財布をわざとらしくフリフリしてみせるのだが、其のド偏食を満たす為街に繰り出す以外は大体理科室自室に籠りきりと云う現実が築き上げた富の山の哀しさの方が“よっぽど”なのはひみつ。)『借り1つってことでどうだろ。僕らヒーローには縁のない話じゃないしね。』『後払いで、ありがたく貰っておこうかな。』(互いに浪漫を人生の央にし、或る意味でふざけ合いを解す貴方だけれど、こんな時のヒーローっぷりときたら眩しくてたまったモンじゃない。男は困ったみたいに笑ってから、それから答えるんです。)「あァ、頼むぜ演出家-ヒーロー-。」(そんでもって対峙するは嘗ての宿敵。辛い物の動画を観たらやたら食欲をそそられるけど実際そんなに辛味に強くない現象の親戚。失意と落胆の権化。芋餡だ。)(拘りが変態レベルに達しているそいやき屋。都合、其の芋餡は伊達ではない。目指すのはただ芋味のするペーストでも無ければぽそぽそする不快な潰し芋でもない。〝〝〝芋餡〟〟〟なのだ。品種は勿論、加える糖も企業秘密の分量の混成品。温度、練り方共にクックパッドに書けばご家庭でもなんてレベルを遥か遼遠に置いて行く難易度ナイトメア仕様だ。詰まる所が刺さる人間にはブッ刺さり、刺さらない人間の喉奥を悉く甘露で焼き払う極点である。)(あの衝撃が忘れられない。齧り付くと云う単純な動作にすら勇気を要する。マスカレイドの瞳を貫いたヒーローは何処へやら。玉を作って小動物の玩具にしたって問題なさそうなくらい有り余った導火線。只の空腹を超える着火剤が必要だ。例えば______)『あつ、あつ。』『…これはっ…』(青年が食らうは今まで食べ続けて来た【そいやき】の粋。見るだけでパブロフの犬的にフラッシュバックするお美味しさの感覚。)『深い甘味と濃厚な『クリーミー』さ。とろっとしていて、皮の味わいにしっかりとマッチしている。』(更に、貴方の食レポは饒舌であった。)『つまり、『うまい』ッ…!』「.........。。」(そして、刹那。立ちはだかる巨壁に、男は挑んだ。数年振りの、其の味に。)「っ!?」(外表のぱりっともさくっともつかない子気味良い食感とほぼ同時に訪れる柔らかな生地のふわふわ。そして其れ等を容赦無く包み込みながらも一切の違和感無く一つの“たい焼き”と云う料理へ昇華させるのは内包されし芋餡。濃厚且つ粘度を持ちながらも咀嚼の余地が残る生地の香ばさを感じさせながらも根底に鎮座し、程よく主張する芋の香りと甘味。糖分を追加で入れているにも関わらず其処に不自然さを感じさせず、だからこそ無理矢理〝旨い〟を味覚に叩き込む罪悪感を纏ったファストフードより更に凶悪だ。此の芋餡の追加は2,3年前。其れだけで味覚が変わる事もあるだろうが、此の場合はレッドドアが紡いだ現実の引き延ばしの分が、彼にとっては変わらず流れ続ける時間が関わっているのだろう。)「.......ッッッ〝うまい〟っ!!!!」(兎角、男の食レポはシンプルだった。)  (それから、それから。もしかしたら一口ずつ交換、みたいな事もしたでしょうか。其の是非は兎も角、無事二人食べ切ったなら男はドヤり気味の笑顔で、)「どォだ美味かったろゥ?そいやきィ......」(なんて言うけれど。少しもしない内に気付いた様にうなじの辺りをぱりぱり掻いたりして誤魔化し気味に。)「..........と言っても今回は僕も一つ学んだ側ではあるのだがね?」(特筆すべくも無い、雑踏の中の一つの愉快。けれど、そんなちっぽけな所迄護ってこそのヒーローなんだろうさ。)   (6/1 22:48:18)

Gaill Monochoria> 
(雑踏、喧噪、喧囂......etc。兎角此の街のざわめきは、愉快な笑い声は、まだ小さなヒーロー達が護り抜いた物だろう。通り魔の脅威は去り、火事騒動が収まり、樹のカミサマも去った。そんな此の街の時刻は夕暮れ。“あの日”立ち寄った例の商店街は平常通りに大盛況。歩きスマホだって3秒もすれば人にぶつかるかどうかのダイス判定だ。今日の学校はおやすみ。緊急出勤こそあれ週末二日の休暇は許されるアットホームな職場です。)「..........。」「おやァ........?」(小腹の減った6時頃。パソコンと資料との睨めっこで水以外の一切を接種していない男は、例の如くたい焼きを買いに街へ繰り出した訳だが。瘦躯の歩けば揺れる金髪。国の隔たりなんて大した意味を為さない今日日、男の髪も珍しい物ではない。然し。然し君の“ソレ”は。)「 H E Y . 」(放たれたるは短めの“アイサツ”。妙に愉しげな声であるのは何故か。理由は兎角、此処はごった返しの商店街。客呼びにお喋りマダムに青春真っ盛り高校ボーイ&ガールにハートフルなカップルまでなんでもござれ。宛先も示されぬ其の言葉に君は気付くだろうか。分からない。)(分からない、が。)「HeyHeyhHeyHey〝 キ ュ ア グ レ イ ス 〟ゥ.........」(其の言葉は、いや名前は。確かに紡がれた。其のパツ金科学者はニヤニヤ笑う。)(そりゃもう楽しげに、愉しげに。)   (5/28 11:06:07)


水沫 泡> 
今日は休日。学校からの呼び出しも今のところないし、彼は最近学校で流行っているそいやきのたい焼きとやらを試しに来ていた。安価で種類も豊富。これは確かに買いたくなる。彼は1口、こしあんの詰まったたい焼きにかぶりついた。『 H E Y . 』うん、美味しい。生地とあんこが程よい塩梅だ。______まさか、それが自分を呼び止めための超えとは思わず。彼はたい焼きをくわえては呑気にスマートフォンを見ていた。しかし、声は徐々に近づいてくる。この辺りでおかしいとは思っていた。『〝 キ ュ ア グ レ イ ス 〟』「ふぉまえ(おまえ)…………っ!!!!」その名前を呼ばれた途端、勢いよく顔をあげる。しかしその口にはたい焼き。驚き。そして彼の顔にはこう書いてあった""おいやめろ""と………。名前も姿も、それが誰なのかも確認する前に彼は咄嗟にそう言った。それくらい、あれは、恥ずかしかった。たい焼きを口から外して、彼は嫌そうにじとりと君を見た。「っっ〜……ぁー、こんな所で、何してるの……ゲイル君」そりゃたい焼きを買いに来たんだろう。自身の質問に自身の回答がすぐさまやってくる。「なぁ、やめない?その、きゅあぷあだか何だか。あれは、!!子供をあやすための手段だろ!?」俺間違ってないから!仕方なかったんだから!、必死の主張。1口欠けたたい焼きがブンブンと振り回されている。きっと今頃目を回しているんだろう。   (5/28 11:22:58)


Gaill Monochoria> 
『なぁ、やめない?その、きゅあぷあだか何だか。あれは、!!子供をあやすための手段だろ!?』(期待通りを通り越した反応を見れば男は其の場で爆笑するだろう。畜生。圧倒的畜生。洋画に出て来るおしゃべりエンジニアみたいなこのばかたれは慈悲を持たない。一通り笑えば“ふ~~~~.............”なんて息を吐いて。)「あァ、そうだな。」「......確かに。子供あやす為に....必要な、ックク.......正当な行動だっ、クソ待ってくれダメだwwwwwwwwwwwwwwww」(真剣な目付きで途中迄良い感じの返答を送って居たがモチのロンの演技。無論、やり抜けないならば演技と呼ぶことすら失礼なレベルではあるが。)(思い出されたる“あの日”の記憶。純粋無垢な瞳の中に映し出される〝きゅあぷあ〟。葬儀屋お姉さんが放つはキュアグレイス爆誕を迫る言葉。.......近距離パワー型皆の姐さんが踊る姿、はまぁ............。此の場合はそっと仕舞っておこう。)(兎にも角にも。今目の前に居る端正な顔立ちの男の子が日曜朝にご家庭に一台はあるであろう液晶の中返信して市民を護る美少女ヒーローアニメのパロディを担当した事実はどうしようもない。ヒーロー目指そう学校所属悪趣味科学者の暴走-ライオット-は留まる所を知らない。ニヤニヤ笑いはそのままに。君の視線を誘導するように、ちらりと目を近くの店に遣った。)「所でェ.....アレ。」「〝お誂え向き〟じゃあないかにィ~?」(ちょっと小馬鹿にしたみたいな高めの嗄れ声をわざと出して。指し示す店先の商品は『きゅあぷあコスプレセット』、それもまさかの『-猫耳Edition.-』である。ちなみに本編に猫耳の姿なんてのは登場していない。ニッチな趣味もあるモンだ、と内心笑うが恐らく其の商品を開発した人間が狙う層よりよっぽどヘンテコな使い方を狙ってるなんてのは言わないお約束。)   (5/28 11:49:46)


水沫 泡> 
「もおぉ……」ケタケタと愉快に笑う君を、たい焼きをもしゃもしゃと食べながら眺める。息を吐いて落ち着いたかと思えば、堪えきれずまた笑い出す。それを見て呆れたように、勘弁してくれとでも言うかのように、彼は駄々をこねる牛みたいに"も〜"なんて言うことしか出来なかった。……だって、グレーブさんが説得してくるし。子供たちからの眼差しが熱かったし。そうするのが1番だって思ったんだし……。『所でェ.....アレ。』『〝お誂え向き〟じゃあないかにィ~?』「……ん?」君がわざとらしそうに、隣の店へと目線を送るものだから、彼はきょとんとしてそれを追った。きゅあぷあコスプレセット。-猫耳Edition.-………絶妙にオシャレなようでダサい筆記体が腹立つ。彼はきっとこう思った。チリも残さず破壊してやる(クラウドを使って気体化させてやる)…と。自分より少し背の高い君を、見上げるようにじーっと睨む。「げーいーるーくん……っ!!」いい加減にしろぉ!!とでもいうように、彼は君に飛びかかった。君が彼の手に落ちれば、読心×2によるくすぐりの刑に合うことだろう。自分が女装して、猫耳つけて、"グレイスだにゃん"とか言って、いったいどの層に需要があるというのだ。   (5/28 12:04:07)


Gaill Monochoria> 
『げーいーるーくん……っ!!』「なんだねなんだねェ?まさか“買って欲しいにゃん♡”なんて____________(【ライセンス:動体視力】.........だが。此のほぼゼロ距離。油断し切った状態で運動能力の化身たる君の不意打ちを避けれよう筈も無い。何処まで行っても彼はただのヒッキーである。詰まる所起きる事象はただ一つ。)______どァはははははは!!!!!!!!ちょっ、オイやめッ....!!!!ぐッ、ぶはははははははは!!!!!!!!」(会心の。筆舌に尽くし難く会心の一撃である。君が擽れば擽っただけ男は其の痩身を捩って爆笑し、時折抵抗もしようともするだろうがちょっとした身長差ではどうにもならぬ、超えられない壁が其処には在った。)「悪かったッ!!!!!!悪かったからもうやめぅわあははははははははは!!!!!!!!!!!」(蹂躙とは正に此の事である。)(皆のヒーローキュアグレイス、其の正体見破ったり水沫 泡。だが然し。知らぬ方が良い事もあるのだ。お茶の間で熱狂する小さなお友達の夢を壊してはならない。悪の芽は何時だって摘まれるモノなのだ。貧弱ならば尚一層。........此の場合に関しちゃ、ありのままのキュアグレイスたる淡麗の学生が子供達の前に出たとて人気は変わらない所か幼少期よりオフショット需要なんてのを解してしまうおこちゃまを輩出しまくりそうではあるのだが。)(音の鳴るおもちゃみたいに笑い続く男は、許しを乞うて言葉を紡ごうとするのだが。其れすら爆笑と不足気味の酸素を求める呼吸に呑まれて途切れ途切れだ。)   (5/28 12:51:58)


水沫 泡> 
「ふふ、観念したかぁ?ゲイルくん」うにょうにょと動かしていた手を止めて、ちらりと顔をのぞき込む。涙が出るほど笑ったであろう君の顔をじーっと見て、まだ懲りてなさそうであれば彼の手が伸びてくることだろう。「俺はあんなの着ません〜、着せたきゃ力ずくでやるんだな」ふんっと拗ねたように鼻を鳴らして、いい加減君もたい焼き買いなよ店を指さした。全力の追いかけっこをしたとなれば、君のレッドドアの勝利だろうが……そんなくだらないことに能力は使うなと、きっと学校の授業で習っているはずなのだ。もしかしたら君が、それを最重要事項として能力を行使するかもしれないが……そんなことをすれば、くだらんことに容量を消費した生徒というレッテルが貼られるのは言うまでもない。_____、たい焼きのしっぽを口にくわえ、残った包み紙をくしゃりと丸める。ゴミ箱にぽいと投げ捨てればもう一度店のメニューを見て「もいっこ食べようかな」そいやき屋のたい焼きは、思ったより美味しかったらしい   (5/28 13:10:36)


Gaill Monochoria> 
「しましたしましたッ!!!!!!!」(聞くや否や即答。擽りの破壊力は絶大である。ぷあきゅ.....ではなくヒーロー:グレイスの猛攻が終わって尚、少しの間男は息切れをしているだろう。)『俺はあんなの着ません〜、着せたきゃ力ずくでやるんだな』「ほォ..........?」(割と真面目に一回観念はしていた、のだが人の歴史は繰り返すモノだ。彼は小さな砂時計のネックレスへ手を伸ばす。レッドドア、其は唯一人彼を除いて、結果のみを世界へ齎す切り札。彼を時計盤の央に立たせ其の探求を邁進させる不動のターボ。けれど。)『もいっこ食べようかな』(ふざけ合いの煽り、ではあった。し己がディスコードを使用して行おうとしていた事も其の一環だった。擽りや挑発気味の言葉に腹を立てる様な男では無いし、なんせ何処ぞのツインテールでツンツンな女の子との激戦にディスコードを使いまくった大莫迦が此の際レッテルを気にする事も無いのだが。)「.....そうだなァ。」「僕ァクリームにするがァ.......キミはどうするかね?」(男は些か、君の真っ直ぐさを蔑ろにするのは気が引けたから。また軽薄な笑みを浮かべて。)「奢っちゃるぜィ、ヒーロー」(休日、商店街。そいやき屋五代目店主の腕前、変わらず研ぎ澄まされて。)(同い年の学生二人。屹度、“うまいな”なんて笑い合うんだろう。)〆   (5/28 13:28:41)

Gaill Monochoria> 
『……………────────〝 気楽で良い 〟ですね。オマエ。』『カラオケも?パンケーキとやらも??雑貨屋も、………靴を飛ばして、天気を占うのも………………ジャンケンを、するのも………………』『……………ヒーローなんか、』『──────────ほりしぃはッッ!!!!!!!!!』『…………………………………、…………そういうのは、………〝 ママ達〟に聞かなきゃ………………………………分かンない、です。』______________(某日。街の雑踏外れ。蒸し暑い夜の続く昨今、珍しく涼しい黄昏時。このまま夜へ移ろったなら、屹度少し肌寒いでしょう。空模様は静かな曇り。残光に陰った所為か、或いは本当に黒いのか。空に浮く其れ等は雨雲に見えた。)(部活帰りかカラオケ帰りか、何やら判らないけれど。ひとっこ一人居ない此の通りに向かう間も、学生達の喧噪は聴こえて来て。)(珍しく、男はたい焼きを買っておらず。其れを目当てとせず街へ繰り出していた。いつか見た資料の塔。放課後真面目にお勉強してたなら、大体このくらいの時間に帰るんじゃないかなんて、緩い予想を以て。)(因みに今日は2回目。過去在った初回は散歩に終わってしまった訳だが、街から居るかも判らない一人を探し出す難易度は其の時身に染みた。)(故、本日は妥協無く。振るわれたるはレッドドア。メトロノームも静寂を為す時計盤の中央。目当ての後ろ姿を見付けたなら。少し逡巡して、それから目標として設定していたメモ紙を破り捨てた。時間の邁進は解放される。貴女の足音は、あの日と同じく急ぎめのアンダンテでしょうか。其れすら判る前に、寂れた通りに声を響かせた。)「 Hey. 」(さて。或る夕暮れの理科室。其処で紡がれた寂しげな言葉を。虚勢で、虚栄で塗り固められた淋しげな言葉を、思い出す。孤独を好むと云うにゃ無理のある娯楽の羅列。伏せられた目、覗き込んで見えたのはパステルの水彩より淡く滲んだ淋しさだった。だから。)「〝ママ〟には訊いてくれたかねェ?」「どうだったよ、ほりしぃチャン。」(だから。軽い笑みで。静かに、言葉を、紡いだ。)>ほりしぃ   (5/28 22:23:21)


ほりしぃ> 
(──────────時の狭間、砂時計であれば逆向きに。 懐中時計は歩みを止める中。スマホで通話をする人、友達とはしゃいで帰る生徒、家に帰ろうとするサラリーマンにエトセトラ。貴方にとって、今この世界は『大規模な美術館』とそう変わらないんじゃないか。人々の生活、コンマ1秒を切り取った現代アート、リアリズムなそれは飛ばされた風船さえも息を止めて留まらせる。貴方が行きつけのたい焼き屋をスルーして、カツリ、コツリ、と白衣を翻しながら悠々と足音を鳴らす姿は、誰も気付くことはない。無人の棺桶に頼る程、一体貴方は何を探してここにいるのか。まさか誰もその大層な能力を持ちながら『ガキ1人を探している』とは想像しないだろう?) (だが。)(貴方は、【⠀やる男 】である。)(6月初め、日が伸び切り始めたこの時間。吸血鬼の如く日の目から避けるよう路地裏を歩いていた小さな後ろ姿が1つ。貴方はそれを認識し、いっとう元気のなさそうな彼女の顔を前に。)『Hey.』 (──────────【⠀レ ッ ド ド ア を 解 除 す る 】)『ママ〟には訊いてくれたかねェ?』『どうだったよ、ほりしぃチャン。』 「…………ッ?!?!?!………、…ッ、オ、マエ………………ッ゛……」 ( 彼女にとっては、見覚えのある軽薄な笑みといかにもおちゃらけた金髪が急に視界に現れることになる。長い前髪の隙間から赤目を見開いた彼女は、フラフラと後ずさりその状況に【⠀またオマエ 〝アレ(ディスコード) 〟を】とキツく睨みつけていたに違いない。そして、セオリー通りなら貴方に怒鳴り込んでいたところだったんだ。そう、〝セオリー通り 〟だったら。) 「………………………………、………ハッ…………ストーカーですか。気持ちわりィ。」「…………………………大体そんなん、聞くまでもねェですよ。ほりしぃはオマエとなんか、〝 オトモダチ〟になんかなりたくねェんだから。………………わざわざそれ聞くためにここまで来たんならお生憎さまですねェ………………………お話はこれで、おしまいです。」(彼女は貴方の質問に、顔を歪めて斜め下に背けるだろう。)(【5月■日 23時■分40分】)(…………『ママ、あの。』『………………………ニンゲンの、男がね。…………ほりしぃに、話しかけてきて。それで、〝オトモダチ 〟に、なりたいとか………………言ってて。』)(【■■■■■■■■■■……………?】)(『………………ッ…………そんなわけないッ!!!!!!ニンゲンらしく馬鹿みたいなこと言うもんだから、それでそのニンゲン、ほりしぃパクッと食べてしまいました。』『……………へ、へへ……………ほりしぃ良い子でしょ?………そうでしょ?…………〝 そうですよね〟。』『…………………………………喋り、ました、……喋りましたけどほんのちょっとだけッ、本当に直ぐに、食べてッ……………………………………………っ……はい、…………ごめんなさい。〝 ママ 〟。』)(【5月■日 23時54分】彼女は長い手袋を外し、細い腕を罪人のように机に差し出した。)(苦い思い出には蓋をする。彼女はゆっくりと顔を上げるも、なるべく貴方を見ないようにしながら口にした。)「…………………………………とっととおーちに帰って、科学者ごっこの続きにでも勤しみやがれください。良いですね?」(畜生、なんて運の悪い男だと、内心舌打ちをつくのは言うまでもない。彼女は踵を返すだろう。それでお別れだ。…………お別れ、したかった。)「………………ッ、…………………」(しかし。足元、まるで何か床でも抜けたようにぐらりと崩れて壁に凭れることになる惚れはまるで、糸の切れた人形のようだった。 一段と血色の悪い顔、覚束無い足取り。肩を預けることになった彼女は、それでもおうちに帰ろうと前に進もうとする。)   (5/28 23:19:15)


Gaill Monochoria> 
『………………………………、………ハッ…………ストーカーですか。気持ちわりィ。』(其の罵倒は予想通りで。けれど何処か、あの時みたいな勢いを感じさせなかった。)『…………………………大体そんなん、聞くまでもねェですよ。ほりしぃはオマエとなんか、〝 オトモダチ〟になんかなりたくねェんだから。………………わざわざそれ聞くためにここまで来たんならお生憎さまですねェ………………………お話はこれで、おしまいです。』「オイオイオイオイそりゃァねェだろゥ」「話が終わる終わらんなんてのはどォだって良い。どちらにしろ“僕ァキミへ話し掛ける”しな。」(其れは一方通行。此方が始めるんだから貴女が終わらせるかなんて知った事じゃあないなんて屁理屈。だが其の理論と呼ぶ事すら憚られる無理矢理な言葉も、ニヒルでふざけた科学者にはよく似合うだろう。)『…………………………………とっととおーちに帰って、科学者ごっこの続きにでも勤しみやがれください。良いですね?』「あァら残念、僕ァ寮暮らしでね。あったかいおーちは無ェのよォ」「僕も欲しいぜ?毎日出迎えてくれて友達選びにまで口出ししてくれるステキなママがさーァ」(しょうもない揚げ足取りを重ねて、オトモダチを目指すにしちゃ随分な対応だ。)(“聞くまでもない”なんて言う割に、あの日言葉に詰まった状態で零したのが親の事だなんてのもおかしな話。たかだかヤマ勘だが見透かした様な態度を取って、それから敢えて少しおちょくる様な言葉を。昨今、虐待やらなんやらなんてのはニュースキャスター様が死んだ顔して呆けた口でしょっちゅう読み上げている事だろう。或いはそんな可能性を思い浮かべたり。)【5月■日 23時■分40分】(時を止めれど。其の中で唯一人進み続く権利を持てど。貴女の言葉の真意を知らず、其の予想外へ身構える事も出来ない男は。結局の所、あの日要らないだろうなんて思った暗中模索を用いるしかなかった。) 『………………ッ、…………………』「、?」「オイどうした?」(がくり、と書き表すにはもっと生物的な滑らかさを持った、そんな下降が有った。突如崩れ落ち掛け、其れでも壊れ気味のゼンマイ仕掛けみたく進もうとする様子に異様なモノを感じて。)「具合でも悪ィのかね?僕と話さない為の演技だってんなら流石に傷つくぜィ?」(なんて軽口を交えるけれど、愚直な男には演技に見えなかったモンで。駆け寄って貴女の身を案じるだろう。)   (5/28 23:48:02)


ほりしぃ> 
『あァら残念、僕ァ寮暮らしでね。あったかいおーちは無ェのよォ』(黙れ。)「………………、……」『僕も欲しいぜ?毎日出迎えてくれて友達選びにまで口出ししてくれるステキなママがさーァ』「………………………………、………………」(黙れ、黙れ、黙れ。心の中で何度もそれを呟いた。今は貴方の減らず口に付き合っている余裕は彼女には無いのだ。ママの悪口なんて言ったら許さないぞと普段なら牙を向いているところを、『それじゃ収まりが効かないかもしれない』から堪えているのだ。なのにこのバカ(お人好し)ときたら。ズルズルと前に進む彼女に駆け寄るや否や。)『オイどうした?』 (こうやって。)人の気も知らないでズカズカと歩み寄ってくる始末だ。やけに貴方の声が遠い錯覚、近づくことにより視界の端に映る貴方の柔肌。 彼女はお腹をぐ、と抱き抱えるように抑え、壁に肩を擦り付けるようにずるりずるりとしゃがみこむ。 長い長いポニーテールは床についた。俯く彼女の表情は、長い前髪で分からない。 ) (しかし唯一今、分かること。それは彼女が。)『具合でも悪ィのかね?僕と話さない為の演技だってんなら流石に傷つく──────── …………………』(……………〝 嗚呼、もういいかな、 〟なんて、思っちゃったこと。)(ズロォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ゛………………………)(と。)(貴方を取り囲むように、腥い臭いと共に食虫植物共が彼女を中心に生えたのは。『ぉ゛…………お゛………………』と植物から発せられる鳴き声なような音。その1匹である巨大なハエトリグサを模倣したようなナ二かは、貴方を舐めるように見回すよう口元を近づけたのならば、ポタリポタリと液体を垂らすだろう。重力に従い 落ちたそれが【ジュワリ】と音を立てて煙を上げ、混凝土に焦げを作った。……賢い脳味噌を火花を散らし、ギアをあげて思考せよ。貴方は今、【捕食者の目の前にいる】。)「…………………………ッ、…………………」(小さな捕食者は、肩で息をし、依然として俯いていた。貴方の頬を品定めでもするように撫でようとする蔦は彼女の意思だろうか。)「…………………こ、のほりしぃがわざわざ見逃してやるって、………………言ってンのに、……………………本当に、愚かしくて馬鹿なヤツですねェェ………………」「…………………………初めてあった日のことを覚えて居ますか?」「オマエが【⠀パクッ】と、食っちまうとおちゃらけてたあの台詞。」 (そこで漸く、捕食者がゆっくりと顔を上げ、上半身をガクン、ガクン、と2度ほど前傾、後傾と主軸が定まらないと言わんばかりにおぼつかなく起き上がらせるだろう。カク、と首を傾げ、前髪の隙間から覗く赤目は貴方を捉えて話さなかった。小ぶりな口元を開き、覗く隙間から見える歯が尖っている理由を知っているか。)「…………所詮ヒトは【餌】でしかねェ、餌と仲良く友達ごっこだなんて笑わせないでくださいよ。」「………この際…………ヒョロっちくてもいーや。……喰えりゃァなんだって。」「そう、喰えりゃあなんだってッッ………………!!!!!!!!」 (さァ【逃げろ】。その奇妙なディスコードなら容易だろう。時の狭間に逃げ込んで、今のは見なかったことにするべきだ。威嚇するように大振りに構えられた植物達。〝 猶予〟は充分過ぎるほどである。)(…………………………【彼女は重度の飢餓状態にあった】。今ならば、どんなに痩せた貴方でも。皆等しく幼い彼女の糧となる。)   (5/29 00:25:19)


Gaill Monochoria> 
(ず、と。唯、一つ。場を蝕んだのは〝死〟であった。其の感覚よりずっと長く、長く、温く、暗く、腥く。ゆっくりと。然れど確実な今日を孕んだ其れは産声すら上げず。)『ぉ゛…………お゛………………』(声なのか、はたまた只の音であるのか。生物の本能へ土足と言わず素手で、己が体液へ沈み込めて行かんとする狂気すら持たない貪食。暗い場所より完全な暗闇が尚恐ろしい様に、陰一つ無くす程に照らし尽くす光が脅威である様に。只、唯。目の前には生命の終わりそのものが無機物の様に置いてあるだけだった。)「ッ............!?」(流石に頬を冷や汗が走る。其の感覚すら解する余裕はない。零れ落ち掛けているのは自身の命だ。)(思考しろ。)(思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ思考しろ『…………………こ、のほりしぃがわざわざ見逃してやるって、………………言ってンのに、……………………本当に、愚かしくて馬鹿なヤツですねェェ………………』「ぁ、?」(其れは、静かな。疑心であった。)【ディスコード】レッドドア【宿主】君は探求を愛している【能力】このディスコードの能力は時間の停止である。条件は目標を設定する事。例えば、目の前の障壁を破る事を目標として能力を発動した場合、その障壁を破るまで宿主以外の全ての時間が停止する事となる。逆説的に絶対に達成できない目標を設定した場合、老衰して止まった時の中で死亡し、宿主以外の視点からは宿主が突然白骨化して死んでしまう事となる。(何故、思考をしたのか。何故、焦っているのか。何故、黒の棺を、ディスコードを発動していないのか。)(デジャヴ、と云う言葉が在る。其れは深層心理に迄潜り込み得る錯覚を糧としたエラー-違和感/既視感-である。)(逆説。)(ならば実際に体験した事の在る事象が同一のエラーと為る事も在ると云えるだろう。)【彼は探求を愛している。】(彼は演出を、其の浪漫を愛する変身ヒーローを“同志”と呼ぶ。)(彼はギタリストの其の芸術を、“創作”を。心の底より賞賛している。)(彼は伝承を齧っている。北欧の魔剣、其の名を冠す技を放った英雄の仲間である。)(ならば。)(浪漫を、伝承を、創作を愛すならば。或いは其の噂話を。〝迷信〟を。彼は何処かで目にした事がある。)『『蚕蟲の卵 (てんしのたまご)』を知っているだろうか。』『一般市民は上記の情報を『オカルト掲示板の噂話』程度の認識しかしちゃいない。』(確度は低い。相違点を幾つか見付けただけだ。だが慥かに、君は。)『オマエが【⠀パクッ】と、食っちまうとおちゃらけてたあの台詞。』(慥かに君は、其の場任せのハッタリなんかじゃあ無く、“あの日から”。あの日から、『喰う』と、そう言っていた。)( な ら ば 。 )「【レッド、ドア】。」(ザ。)(ザザ、ザ、ザザザザザザザザザザザザザザザ__________________。)(世界は、歪む。刻針は回らない。只、唯。男は過程を双肩に背負い。結果を世界に齎すだけだ。)「.............。」(貴女の辛そうな顔を見据えて。)(情報屋から買った、ナイフを用いた。)「ッ............」(それから、それから。)(俯き気味な貴女の、其の前に立つ男は。)(........少し、窶れて居る事だろう。)「なァ。」「本気で喰うッてんならまァ........構わんが。」「一先ず〝この〟ォー.......試供品でもつまんでってくれよ」(そう言って。差し出すのは赤黒い澱みの満ちたペットボトル。)(レッドドア。目的を達する迄全てを打ち止める黒の直方。不可の目的を据えた場合、遺るのが白骨であるならば。停止空間内。栄養の接種さえあれば男の生命活動は止まりやしない。畢竟、唯一人過ぎ行く時間の恩恵を、呪縛をも受けられる男による。乾坤一擲の裏技である。)(はっきり言って。容量を、僅かとは言え寿命を消費して迄賭ける様な一手じゃあなかった。逃げてしまえば済む話だ。君を放っておけば済む話だ。突き放せば済む話だ。)(然し。然しだ。)「美少女に喰われておっ死(ち)ぬのも悪い話じゃァ無いがよゥ...........」(腹の底からの〝理解〟をしなくとも、事象として〝認識〟はしている筈で。あの時と同じくも、此の御人好しは。)「美少女と〝パンケーキ〟でも食える方が僕にとっちゃァ望ましいぜィ?嬢ォチャン。」(〝君の事を見放さない。見て、離さない。〟見据えろ。ネオンピンクの双眸を。顔色悪くも飄々と笑い続けて。ジョークみたいに望みを言った。紛れもなく、本心を。)(もう、煽りはしない。此の科学者は、あの日理科室を出る前の、少し立ち止まる君を見ていた。)(君にとっての悪魔-?-は。黄色い髪の青年と〝可能性〟を愛し、そしてなにより。)「まだ言って無かったな。」「僕ァGaill Monochoria。」「ンでもう一度訊くぞ。」_____________「キミの友達にゃァなれねェかィ?」G e i l l M o n o c h o r i a は 探 求 を 愛 し て い る 。   (5/29 01:29:35)


ほりしぃ> 
『───【レッド、ドア】────』(何度目かの呟きの後、世界の時間は貴方を置いて、ピタリと止まった。 その間、貴方が何を思考して、何を錯誤して、何を繰り返し、そして、何を〝 導き出したか〟なんてのは分からない。こちらの世界からしたら、貴方は『結果のみを持ってくる』 ことに過ぎない。次の瞬きの瞬間、息を吹き返したかのように動き出した時の中。彼女の目の前には例に及んで『結果』のみを手にした貴方がそこに立っていた。赤黒い液体がとぷん、と入ったペットボトル。彼女はその赤をよく、見知っている。それを手にした貴方の姿は。窶れた身体と少しぼさついた髪、よれた白衣と青白い顔。まるで彼女と同じように、〝 何日も食べていない〟か、或いは ─────………………)「………………、…………………」「……………………オマエ。」( そこまで思慮したところで。彼女は息を飲み、目を見開いた。 先程までまでなかったペットボトルに入った〝 〟赤黒い液体。 窶れた身体。顔色の悪い表情。拠れて時間のたった白衣。手入れされていないようなぼさついた髪。 )(───【■日前】───)(それは初めて彼女と貴方が出会った日。貴方をバカにしたその時、目前の本が消えては出現しを繰り返していた。あの時は対して気にする事は無く、下手すりゃ気づきやしないほどに頭に血が昇っていたのかもしれない。しかし今なら分かる。貴方は、そう。貴方は、『結果を持ってくる便利な不和を持った軽薄な男』なんかじゃなく─────────…………)『美少女に喰われておっ死(ち)ぬのも悪い話じゃァ無いがよゥ...........』『美少女と〝パンケーキ〟でも食える方が僕にとっちゃァ望ましいぜィ?嬢ォチャン。』『まだ言って無かったな。』『僕ァGaill Monochoria。」『ンでもう一度訊くぞ。』『_____________キミの友達にゃァなれねェかィ?』「…………………………、……………」「……………………………」「………………オマエ…………………、…………………………………」「……………………〝 あれから、どれぐらい経ってますか〟。」「オマエ、………………何考えてるんですか。」「こんなこと繰り返してたら、オマエは………」(時間が足りない、間に合わないなんてことのないよう、邪魔が入らぬ長考を心行くまでできるように。それは正しく『狂気的な努力家(科学者)』にしかなし得ない事象。) (〝 貴方は探求を愛している〟。)( でもこんなことを繰り返して使っていたら、貴方は世界を置いていき……………いいや。〝貴方が世界から置いていかれて決して動かぬ時の狭間に閉じ込められてしまう可能性だってある 〟。そうじゃなくても、周りが知らぬ間 に貴方は時を重ねるわけだから。寿命が相対的に見方によっては〝 縮んでいる〟と表記してもいい。人間は、体内の血液が20パーセント失われたら出血性ショックを起こすことは言うまでもない。ペットボトルに入っている血液量は凡そ500mL。一般的に行われる献血の平均値は400mLであり、華奢な貴方がこの献血量を貯めるということは────────…………)(…………〝不可解 〟だった。その先の言葉が紡げなかった。困惑の色、貴方から目が離せない。自分の感情に理解が追いつかない。怒り?いいや。憎いか??いいや。でも確かに〝 知っている 〟。) 「……………………ほりしぃは。ヒトを、喰うんです。」(彼女はポツリと呟いた。)「…………………今まで沢山喰いました。」「………………とある『ヒーロー』は言いました。人を傷付けるのは良くないことなのだと。」「オマエにとってもそうでしょう?同胞が殺されて、嫌じゃないですか?憎らしくないですか?許せませんよね????ほりしぃ達にとって、オマエ達は家畜以下なのは変わらないしこれからも喰うんですから。」 「オマエの努力は徒労に終わるんですッ…………無様ですねェ~~~~~~ッッ…………血液なんかなんの腹の足しになるんです????『優しさ』のつもりですか?『お情け』ですか????」(彼女は、立ち上がる。)「 食われたくないから交渉の一手にでも踏み切ろうとしましたか?????」(そして、腕を伸ばし細い貴方の身体を突き飛ばすかもしれない。)「………ッ………ッッ ………ッそれで誰かを、〝 救った〟つもりですか。」(何度も、何度も、何度も。貴方が下がったのならば前に出て、また突飛ばすなんてことを繰り返すかもしれない。)「気持ち悪ィんですよ本当にッッ!!!!!!!!!!!そうやって偽善ぶって、近付いて、餓鬼を見るような目でッッッ!!!!!!出会った時からいつもそうッ!!!!!!!パンケーキなんか食わないし、下等なニンゲンなんかと仲良くしないって言ってるじゃねェですかッッッッ!!!!!!!」( どこかに行っちまえと言わんばかりだった。)「……──────────なんで、…………そうまでして、〝 オトモダチ〟に、なることに固執するんですか……」「………ッ………せっかくニンゲンなんなら、………ッニンゲン同士で全部やりゃいいじゃねェですか、なんでこんな、こんな………ッ……… 」 ( ……苦しそうに顔を歪める彼女は、手袋に覆われた腕を下ろした。)(彼女はこの感情を知っている。それはあの『いかにも素行が悪い生徒』にも抱いた感情。誰かと話す度、度々抱いていた、その都度『納得がいかない』と片されるあの気持ち。) 
(それは。紛れもなく、ほんの小さな、〝 罪悪感〟によく似たものだった。)(でも、彼女にとっての『ごめんなさい』はママ達にしか使わない。許して欲しいから、愛されたいから。〝 自分を守りたい〟から。ママ達にとっての『悪い子』になりたくないから。『良い子』でいたいから。)(でも今は違う。別に許して欲しくもない、愛されたいとも思わない。虐められすらしないから、折檻もしてくれないものだから。こういう時に『ごめんなさい』を使うべきなのだと彼女は分かりやしないのだ。責められもしない状況が不安なのだ。せめてせめて『お前が悪い』と言ってくれたら、安心できてしまうのだ。不和はいつの間にか影にしまい込まれていた。……大きな威嚇で猶予を作ったのは、貴方が逃げてくれるって、淡く期待していた自分が憎らしい。こんなことなら、とっとと食っちまえば良かったんだ。)   (5/29 02:38:06)


Gaill Monochoria> 
『……………………〝 あれから、どれぐらい経ってますか〟。』(そんな問いが投げ掛けられたなら、男は困ったように小さく笑って、溜息を吐いてから答えるでしょう。)「はァ゛ーーー.............」「まァ“時間なんて経っていない!そーゆーマジックなのだァ!”で誤魔化せる程莫迦でもなかろう?君は。」「...........覚えちゃいない、数えちゃいない。ってェくらいにゃ経ったと考えておくれよ」(うなじの辺りを掻いて、誤魔化すみたいに一瞬目を逸らす。君の事を考えると真実を伝えるのは少し憚られたけれど。全部隠してキレイに救う、なんてのが出来るなら彼も正義のヒーローを目指していただろう。だから溜息を吐いた。)『オマエ、………………何考えてるんですか。』『こんなこと繰り返してたら、オマエは………』「腹の内はさっき話したつもりだがね。信用にゃ足ンねェかィ?」(軽く笑うのは相も変わらず。けれど男は貴女の言葉を確と聴いている。)『……………………ほりしぃは。ヒトを、喰うんです。』「ああ。」(疑心が確信に変わっただけだった。大きなリアクションは特に無いまま。)『…………………今まで沢山喰いました。』「ああ。」『………………とある『ヒーロー』は言いました。人を傷付けるのは良くないことなのだと。』「...............。」『オマエにとってもそうでしょう?同胞が殺されて、嫌じゃないですか?憎らしくないですか?許せませんよね????ほりしぃ達にとって、オマエ達は家畜以下なのは変わらないしこれからも喰うんですから。』「.......................................。」(男は、静かに。抵抗もせず貴女にされるがまま突き飛ばされて行くだろう。とすっ、とすっ、と。)『オマエの努力は徒労に終わるんですッ…………無様ですねェ~~~~~~ッッ…………血液なんかなんの腹の足しになるんです????『優しさ』のつもりですか?『お情け』ですか????』『食われたくないから交渉の一手にでも踏み切ろうとしましたか?????』『………ッ………ッッ………』『ッそれで誰かを、〝 救った〟つもりですか。』(止め処なく、止め処なく。) 『気持ち悪ィんですよ本当にッッ!!!!!!!!!!!そうやって偽善ぶって、近付いて、餓鬼を見るような目でッッッ!!!!!!出会った時からいつもそうッ!!!!!!!パンケーキなんか食わないし、下等なニンゲンなんかと仲良くしないって言ってるじゃねェですかッッッッ!!!!!!!』『……──────────なんで、…………そうまでして、〝 オトモダチ〟に、なることに固執するんですか……』『………ッ………せっかくニンゲンなんなら、………ッニンゲン同士で全部やりゃいいじゃねェですか、なんでこんな、こんな………ッ………』(下がって、下がって。壁に、建物にぶつかって行き止まり。そうしてやっと、少女の驟雨は収まった。貴女は気付くでしょうか。男から笑いが消えている事に。何処かからふつりと相槌が消えている事に。)「........あのなァ。」「ほりしぃチャンよ。」「キミァガキだろ。全然。」(するりと、何の躊躇いも無く。)「また肯定ばっか求めてよォ、なんだ同胞が殺されてだの何だのそれらしい事言いやがって。」「僕ァ肉が好きだが焼肉中に“友の仇”と牛さんにどつかれて死んでも納得いかんぞ全く以て。」(あの日、幾つかの予想外が君を襲っただろう。或るいは、今日だって。ヒーローなんてのに随分な理想を持つ君へ。大衆正義-ヒーロー-を嫌う悪魔の言葉は____________)「食人がキミらの生命線であるならばソレ自体を否定する事はしない。」(仮に。貴女がただただ人間を“餌”だと認識しているならば。それを下等だ下等だと意識するだろうか。人間は食物を下等だと罵るだろうか。いや寧ろ何処かでは豚を“不浄”として口にしない文化すらあるらしい事を彼は孤児院で知っている。)「偽善だァ???もし僕が偽善で気持良くなっちまうイカレ自慰ヒーロー(笑)なら今ココでキミを殺しに掛かってると思うがなァ。」「そうだな、一個一個答えてやろう。」(其れは、あの理科室での彼の自問自答の様に。貴女の自縄自縛を紐解く様に。)「一つ。僕ァ僕を救ったまでだ。目の前に在る未知を、可能性を棄てるなんて出来ゃしない。」(事実、蜘蛛の糸程も無い可能性へ彼を駆り立てたのは其の知識欲も関係する。仮にも男はマスカレイドホウルを前に笑って叫んで、彼の瞳を穿ち抜いている。)「二つ。僕ァキミを恨んじゃいない。さっきも言った通ォりだ。」「付け足すならキミの方がよっぽどヒーローらしいんじゃァないかァ?被食者の気持ちなんてェ考えちまってさ。」(そして男はまた笑い出す。)「三つ。交渉はありえない。美少女に喰われるンならと、そう言ったハズだ。」(突かれて来た道のりを辿る様。一歩一歩君の方へ進んで行く。もし仮に君が後退るなら、其の分だけまた歩を進めて。)「クックック..............面白いなァ?」(逃がさないとばかりに進んで。そして、そのお喋りな口は。)(貴女の核心を探求-もと-め、言葉を放った。)「キミの思慮は、言葉はどうにも。」_____________「〝優しい奴が無理に悪者ぶって頑張ってる〟様ォにしか聞こえんぜ?」(そして此の悪魔は聞き逃さなかった。決定打を。完全完璧ではないが。圧勝-ラヴゲーム-へ邁進する為の空隙を。)「キミ言ったよなァ???」「 “ せ っ か く ” ニンゲンならとォ.........。」(笑って、哂って。)「“こんな”ァ.......なんだァ?」「えェ?オイ。」(男は立ち止まって。それから、しゃがみ込んだ。貴女と、視線を合わせる、その為に。)「 Hey. 」「僕の思い違いなら申ォし訳無い限りだがァ............」「キミィ、もし本当に腹の底から絶対悪-ヴィラン-でも無ェならさ。」「ゴメンナサイの一つでも言ってみたらどォよ。」(拝啓 相対悪-ひとりぼっち-へ。)(ヒーローは弱い奴の傍に。自分は強いから。下等なニンゲンなんて。そんな言葉達は、ただ人間への拒絶と捉える事だって出来よう。少なくとも男はそう感じて居た。更に言うならば拒絶では無く自身への呪縛。孤独の強要。)(もしも。もしも、其の根源がヒトを喰べる事への自責の念であるならば。)「......生まれ育った環境は、思想は。」「キミの罪じゃァないぜ。」(寂れた通りで二人。)「それでもキミが自己を責め〝劣等〟に苛まれるなら。」(先述の通り。此れは自縄自縛を紐解く為の。)「僕が幾らでも揺さぶってやる。」(告解室である。)(黄昏の空を帳が薙ぎ始める。もう少しで夜が来る。雨脚は、まだ少し怪しい。)   (5/29 03:57:05)


ほりしぃ> 
『……………………』『……………………………』『........あのなァ。』(長い長い沈黙だったように思う。突き放すだけ突き放して、肩で息をする彼女と 笑みを1つも浮かべずに見下げる貴方。なんの節操も無しに罵り、人間からすれば『絶対悪』に変わりはない己と友達になりたいと誰が思うのか。沈黙を割いたのは貴方だった。肩をビク、と軽く震わせる彼女は決して貴方の方を見ない。)『ほりしぃチャンよ。』『キミァガキだろ。全然。』「ッ゛………!!!!!!!! オマエ、誰に向かってそんなッ……………」『また肯定ばっか求めてよォ、なんだ同胞が殺されてだの何だのそれらしい事言いやがって。』『僕ァ肉が好きだが焼肉中に“友の仇”と牛さんにどつかれて死んでも納得いかんぞ全く以て。』 ( 〝餓鬼 〟。 )(その言葉に彼女は強く反発した。細い身体の割にまだ水気の抜けないあどけない丸みを帯びた顔立ちと、低い身長。齢15と名乗るにはまだ幼さの残る見た目はきっと『ニンゲン』からしたら子供というのが妥当なのだろう。しかし、教団では違う。彼女はもうそろそろで成人であり、『タイムリミット』が迫っている。もうそんな【年齢】なのだ。)( 【HO ︰アポリア 】)(【⠀彼女は劣等を呪っている 】)( この年齢になっても第二次適正兆候が見られない。 それ以前に己が生きる為には、『ニンゲンを食わなくちゃあいけない』。 でもヒトを食べればヒーローが言うんだ。この世界では『悪』であると。貴方だってそうだと思っていた。〝貴方はヒーローを目指すニンゲンだからそうでなくちゃダメじゃないか 〟。己を恨み、敵意を向ける。それは貴方が『下等』で、貴方が味方につかないのは『自分が強いから』。その数式が崩れるなんて、【あってはならない】ことだから。) (──────────なのに。)『食人がキミらの生命線であるならば。』(…………あなたというニンゲンは、出会った時からずっとそう。) 『─────ソレ自体を否定する事はしない─────』「……………………………、………」( 彼女は、貴方を見やり、瞳孔を収縮させた。 )「……………なん、で。」(1歩、今度は彼女が後ずさる。)『そうだな、一個一個答えてやろう』( 1歩、貴方が近づいた。)『一つ。僕ァ僕を救ったまでだ。目の前に在る未知を、可能性を棄てるなんて出来ゃしない。』「………………………………はァ?」(また1歩、貴方は後ずさる。)『付け足すならキミの方がよっぽどヒーローらしいんじゃァないかァ?被食者の気持ちなんてェ考えちまってさ。』「ッッ゛……脳味噌腐りきってんじゃねェですか。 ほりしぃはただッッ゛…………ただオマエ達が耳にタコができるぐらい同じことを繰り返すからそう言ってるだけですッッ…………『人を傷つけるのはダメ』『悪役は懲らしめる』『○○が可哀想』『可哀想』『可哀想』『可哀想』ッッ………………!!!!!!!」(貴方が、前に出る。)「三つ。交渉はありえない。美少女に喰われるンならと、そう言ったハズだ。」「…………ッそれも馬鹿な話です、軟派な男の常套句じゃあないですか。」 『クックック..............面白いなァ?』「……………………………………ッ、………………」(………………ひたりと冷たいものが背中に走る。後ろは、壁だった。これ以上下がれない。逃げられない。逃がして貰えない。威嚇する猫のように、彼女は貴方を睨むのみだった。)『キミの思慮は、言葉はどうにも。』『〝優しい奴が無理に悪者ぶって頑張ってる〟様ォにしか聞こえんぜ?』『キミ言ったよなァ???』『 “ せ っ か く ” ニンゲンならとォ.........。』『Hey. 』『僕の思い違いなら申ォし訳無い限りだがァ..........』『キミィ、もし本当に腹の底から絶対悪-ヴィラン-でも無ェならさ。』『ゴメンナサイの一つでも言ってみたらどォよ。』「…………違うッッッッ………………!!!!!!!違う違う違うッ……!!!!!!!ちがうッッッ゛………………………………勝手なことばっか、勝手なことばっか言いやがってッッッ………………!!!!!!オマエなんかッ、オマエなんか、オマエなんかッ…………………………………………」 (……本で作られた脆い足場がどんどん崩れていく。彼女の虚栄が、独りぼっちの王国が、君臨していたはずのお城が、ひとつずつ、ひとつずつ落ちていく。 大きな目に涙が溜まる。鼻の奥が痛い。零れないように、溢れないようにするのが精一杯で。)『......生まれ育った環境は、思想は。』『キミの罪じゃァないぜ。』『それでもキミが自己を責め〝劣等〟に苛まれるなら。』『──────────僕が幾らでも揺さぶってやる。』「………………………………、……」「ッ………………………………………………………………」「…………………………………………、…………………………」「……………………………ッ………………………………………………………」(彼女は口を開いた。そして、閉じて。俯いて、悔しそうに顔を背けて。でも俯いたりなんかしたら、ほら、こぼれないように堪えていた涙が溢れてしまって。きゅぅ……………………と喉が鳴る。そうだとも。ママ達の期待には答えたい。でも、自分がやっていることは世界からダメだと言われる。人をいっぱい食べなきゃ怒られる。でもヒトをいっぱい食べると世界から嫌われる。ママ達は『穢れるから』とキツくダメだと言っていた娯楽の全ては、皆が笑顔になれること。)( 『そうでなくちゃいけないことなんてない』)(………誰かさんから貰った言葉だった。)(でも、それを失ったら自分はどうやって立っていればいいか分からない。) 「………………っ、…………………」「ま、またち、に………………」「…………………………ママたちに、うそ、ッ…………………ついちゃった、」「オマエを、たべてないのに、〝 ぜんぶたべた〟って、いった、っ………………………………」 (……崩れきった瓦礫の真ん中に。1人の女の子が立っていた。)「……………………ぉ、おともだちになってみたいって、いおうとしたけど、こわくて、いえなくて、だから〝 はじめて〟ぅそ、ついちゃった………………っ……………………」(女の子は、ポロポロと泣きながら、痛む両腕でぐしぐしと擦り、帽子を落としたのも拾い上げずに、情けなく吐露した。)「だから、オマエと、〝 おともだち 〟になれないっ、……………………っ、ママたちに、おこられるの、こわい、し、きらわれるの、やだ…………っ、………………」 ( 努力が必ずしも実るわけじゃない。母親達に認められない、頑張れば頑張るだけ世界からは嫌われる。)( 世界にたった1人の感覚。)(彼女の名前は。) 「っ、……………『lonely(ロネリー)』…………うそついちゃったんだぁ…………っ、……………………」 ( 彼女は貴方に、まだ謝れないようだ。)   (5/29 05:18:59)


Gaill Monochoria> 
(違うなんて言ったって、叫んだって。彼の言葉は止まらない。止まる筈が無い。城砦、狙い定めるネオンピンク。射貫く様に。ただ、言葉を。)(そして、そして。)『………………っ、…………………』『ま、またち、に………………』『…………………………ママたちに、うそ、ッ…………………ついちゃった、』『オマエを、たべてないのに、〝 ぜんぶたべた〟って、いった、っ………………………………』(雨が降るみたいな、なんて云うには、その声は。ずっとずっと弱かったから。自由落下より尚緩く。此の告解室へじわりと、霧みたいに、滲んで行くのです。痛く、痛く。)「.......オイオイ。」「勝手に殺してんじゃァねェよゥ。」(尚も、軽口を叩いた。だが其の浮雲の様な明るさが、貴女を取り巻く呪いに似た何かへの切り札-ジョーカー-。絶対も相対も大衆も常識も無く、ただ自己を離さない純然たる英雄性-ダークヒーロー-。)(頑張っても、頑張っても照らされない道を前に。夜の明けない世界を前に。自分を護る為に壁を築くしかなかったなら。大切な“ママ”の為頑張っては報われず。努力の対価に世界は少女を軽蔑した。其れは運命と呼んで悲劇を描くならば十分過ぎる。十 分 す ぎ る ク ソ ッ タ レ だ 。 )(少なからず、男は憤っていた。目の前の少女を思って。目の前の世界を恨んで。)『……………………ぉ、おともだちになってみたいって、いおうとしたけど、こわくて、いえなくて、だから〝 はじめて〟ぅそ、ついちゃった………………っ……………………』『だから、オマエと、〝 おともだち 〟になれないっ、……………………っ、ママたちに、おこられるの、こわい、し、きらわれるの、やだ…………っ、………………』「............。」『っ、……………『lonely(ロネリー)』…………うそついちゃったんだぁ…………っ、……………………』「ッ!!!!!!!!!!」(刹那。秒針を止め、落ちる砂を止め、太陰の巡りを止める不和を用いない、本当の刹那。)「 僕 を 見 ろ 。 」(空間を打つ様な、低くて、静かで、何処か優しい声音で。)(もし、貴女が赤の双眸を向けたなら。二つの色は、交差するでしょう。)「さっき言ったよな。生まれ育った環境も思想もキミの罪じゃない。」「そして加えるなら。」「罪どころかキミのモノですらない。」(バイアスが掛かりやすい掛かりにくいの差は多少在れど、幼少よりずっと一つの律のみを教えられて来たならば。其れは最早【叛逆】の余地も無い〝絶対〟だ。だから男は。貴女の所為じゃないと。貴女(Lonely)の意志じゃないと。そう言った。)(此れだけ責任感が強くて、自己に厳しい貴女なら。屹度、“ママ”達への感謝やら敬意やらを抱いちまうだろうから。育ててくれた事へ律儀な想いを持っちまうだろうから。)(だから。あの日、貴女の顔を覗き込んだ時の様に、男は優しく微笑んだ。)( 叶うならば、その頭を撫でてやれないだろうか。 )「 .......よく頑張ったよ。 」(其れは、貴女が一番に求める人からの肯定ではないのだろう。今まで散々求めた肯定を蹴散らしたクソ野郎からの物だろう。けれど其の暖かさは、こんな春の終わりの、場違いに肌寒い夜にゃ丁度良いかもね。)「ママ相手に嘘ォ吐いて尚頭ン中には残るくらいにはさ。」「なりたかったんだろ?友達。」(泣きそうになるくらい寂しくって、大切に思えちまう黄昏の最期。不思議な不思議な空の下。呪いでも、愛でも無く。男は魔法を掛ける様に、ひとりぼっちの少女へ伝えるんです。)「じゃあよ、秘密でなっちまおうぜ?友達に〝保護者の印鑑〟なんてのァ要らんモンなのさ。」(其れこそ、彼は劇的で素敵な〝正義のヒーロー〟じゃないから。雨よりも隕石よりも速く、重く誰か打つ様な言葉は持ち合わせていないけど。其れこそ。じわり、と沁みて行く霧の様な、言葉でしょうか。)「今日よりちょくちょく僕ァキミを連れ回す。何処だって連れてってやる。パンケーキも雑貨屋もたい焼きもな。」「僕だけじゃァ無い、あの学校ァ御人好し(バカ)が随分多いからな。」「それからキミの頭で、キミの意思で考えたまえ。どうしたいかを。」「どうなりたいかを。」「“なれそうだから”なんてお利口じゃァ無く“なりたい”ってだけのフザけた我儘を。」「僕ァ、その意思を見放しはしない。」「だからな。」_____________(踵を返して。靴を少し脱いで。ふわりと、向こうへ飛ばした。) 

Gaill Monochoria> 1d2 → (2)=──────【特殊HO:叛逆の輪】発動。 

1d2 → (1) = 1

「これはその一歩目だ。」


(靴は無事正しく着地。貴女が彼を見ているならば、其の向こうへ広がる夜空が見える事だろう。マッチポンプのお天気占い、多分恐らく百発百中。御覧あれ、今回は的中。綺麗な晴れの星空だ。)「Hehehe.........」(悪魔の本質を囁きとし、其れが受けた者を堕落へ導く声だとするならば。此の時男は、正しく悪魔だろう。)「あァ。一つ、思考を解すヒントでもやろうか?」(〝蚕蟲の卵〟よ。神の水子よ。産声無き生命よ。)(“天”運等打ち棄てて。)(さぁ。)(さぁ!!!)_______________「キミの“ママ達”も【ニンゲン】なんじゃァないかねェ?」(地-人の世-に堕ちろ。)   (5/29 06:25:19)

Walter=Von=Neumann> 
「………」(彼は物置の様な資料室の中でぼうっと光るブルーライトをじっと見つめながら不服そうにデスクチェアに頬杖を着いて、何かの動画を見つめている。映し出された動画は定点カメラが映したとある日の自分たちの話。時刻は放課後。授業が終わって帰ろうとする生徒がちらほらと見られる時間帯。杉原工業高校という学校にて行われた潜入任務は潜入と呼ぶにはあまりにも不自然過ぎる始まり方をしていただろう。)『本物なんだけどーっ!?』  『やばー!?』  (それらの黄色い歓声に彼はまたむすっとして見せる。本物以外を見た事があるのか、本物“なんだけど”なんだ、それは接続しじゃないのか、本物だがしかし、のその先はなんだ言葉は正しく使え、やばいやばいってそれしか言えないのか、お前達は文化的な生活と言語活動を得た知的生命体じゃないのか、いくら未成熟だとしても言語野が鴉以下であるはずがないだろう、もうなんかもう、そう、彼は拗ねていたのだ。その頃彼が向かっていた任務は逃げ出した雪玉うさぎの回収、何の皮肉だろうか嗚呼、自分だって名声を受けたかった。かなり努力はしているはずだが……頭が良くて口の悪いアナウサギ、それが世間から見た自分の評価で、どうしたってウサギが二足歩行で人語を介しているというインパクトによって個々の努力が認められない事態がどうにも不愉快で仕方なかった。だから、次は自分も活躍できるようにと此処に来て情報を得ようとしているのだ。)「________君もそうでしょう、モノコリア。」   (6/3 20:43:50)


Gaill Monochoria> 
(“若者”と定義される人間の言語の操り方には些か問題が在ると、そんな提言はインターネットの海に、書籍に、新聞の片隅を埋めるコラムに散見されるだろう。実際の所、論理的に解釈した〝日本語〟の観点からすれば接続詞で終わる其の発言やら矢鱈と多くに当て嵌められるやばいなんて言葉は可笑しなモノで。けれど一般化した其れ等に対し矛を抜きたくなれども綻びを作る事だって難しい事ですから。)『________君もそうでしょう、モノコリア。』(だから、貴方は至極“効率的”に。独り言で液晶の中の若者達に罵声を浴びせるなんて事はしないのでしょう。)「そォそォそォそォ........ん?」「....あァいや、見間違いか。」「そォなのよWiseMan~.......」「クールでスマートな分にゃ良いんだが、、僕ァどーにもパワフルさに欠けるからなァ、対策ナシじゃァ死んじまう」(“おっかないよ~”とでも言うかの様に自分を身体を抱いてみたり。ふざけた態度は何時だって変わらない。)(映像の流し見、気になる箇所が在ったなら止めたり巻き戻したりで隅々迄を確認を。そんな作業の中、男は貴方へ答えるでしょう。)(“モノコリア”の方で彼を呼ぶ者は少なく、逆も然りで君をワイズマン-賢者-だなんて渾名で呼ぶ人間だってそう居ないだろう。探求を愛する其の科学者は、種別等と云う部分を欠片も問題視しておらず、寧ろ叡智と呼んだって名前負けしないであろう貴方へ敬意を表して居る。ちょっとカッコ付けた様な渾名なのは彼の性格の影響だろう。『スマートでクール』だなんて自称が言葉の中に交じったりするのもね。)「........。」(さて、確認作業の中とは言え。男は紳士の風格漂わすただ者では無さげなアナウサギの、貴方の様子もちょくちょく確認しており、其れ故に頬杖突いた不服そうな態度だって見て取れたから。)「HeyHeyHeyHe~~~~~y」(おちょくるって訳じゃあなくて。)「どォしたのよ???しかめッ面してさ」(ただ不満そうな貴方が心配だから、なんて言うには些か。)(些か男はニヤニヤ笑いで、そして貴方が語学を究むる者である事を知っているから。)(此れは平常運転。ワカモノ風に言うのであれば、『ウザ絡み的な?そんなヤツなんじゃね?』ってな感じなのでしょう。)   (6/3 21:22:58)


Walter=Von=Neumann> 
「……身長150cm前半、やせ形、小柄、骨格的にも恐らく女性と推測できる。基本的に夜明けの時刻にのみ出没し、公園の少し先から徒歩1時間圏内までに出没。活動範囲の中心に思しき物も無かった。」(彼は君の言葉を無視する様に突拍子もない言葉を継げる。情報は必要最低限で良い、浅く広くではなく、必要な範囲を出来るだけ深く、それが彼の求める情報の質ではあるのだが、語りに至ってはそうではない、どこか君に似て飾り立てようとしてしまう彼の悪い癖だ。)「私が1週間前から独自で調べ上げていたトレントや触手の発生源、つまり黒幕の情報です。こう見えても私は影で努力していた訳です。なのに、この1週間触手の対応をしたかも分からない彼らがあそこまで黄色い歓声を浴びているのがっ……!!!」(彼は帽子の鍔を強く掴み苛立ちに任せてぎゅーっと下に引っ張る。そうするとやはりぎゅっと彼の小さな頭はハットに呑み込まれてしまうだけで、そのままダンダンと地団駄を踏む。)(別に褒められたいわけじゃない、いや、褒められたいのかもしれないけれど、兎に角、努力が報われないのが不愉快で仕方ないのだ。それは自分に限った話ではない。きっと君の努力が報われずその成果すら誰かに奪われてしまったのなら彼はその自慢の頭脳が焼き切れようとも君が報われる方法を模索するはずだ。彼はきゅぃきゅぃと喉を鳴らしてなにやら文句を吐いているようだが、大きく溜息を吐きながら落ち着きを取り戻したように元の態勢へと戻りながら衣装の乱れを直すのだろう。)「だぁぁぁぁあぁぁぁ…寂しい物ですよ、私を属性ではなく個体として見てくれる人は少ない、あの場に行っても可愛いだとかすごいだとかあくまでウサギに対する価値基準でしか評価されないという事が理解できているから猶更私は悔しくて仕方ない………誰も自分を見ていない中で実るかも分からない努力を続ける孤独は、君が良く知っているでしょう、モノコリア。」   (6/3 21:59:07)


Gaill Monochoria> 
「おォいシカトかよ寂しーなァ。」(なんて言っては適当な泣き真似をするのだけど、何処ぞの変身ヒーローとたい焼きを食べたあの日と同じく、手に擦れてずれる眼鏡が邪魔くさくってすぐ辞めてしまう。ノリと勢いに任せがちなのは悪癖と云えば悪癖なのだけど、大抵こうやってふざける時にしか顔を出さない分多少はマシか。)(そんなこんなしながらも貴方の並べる情報はきっちり聞いており、“対策”の為に頭に入れたりする辺りが、ちょけるちょけないの大きな差こそ在りながらも男と貴方がなんだかんだ関わり合うに至る共通点、だったりするのだろうか。)『私が1週間前から独自で調べ上げていたトレントや触手の発生源、つまり黒幕の情報です。こう見えても私は影で努力していた訳です。』(トレント。あの日あの場に於いて、真っ先に貴方が任務対象へ付けた名前。呼び名が無いのは何かと不便な為名称を付けたのは合理と効率にも繋がる訳だが、其れだけを目的とするには随分無機的でなく、御伽噺やら神話やらを源流とするファンタジーな命名。仲間意識と云うべきか何なのか、貴方程語学を識らないものだから、彼自身何と呼ぶのが正解かは分かってないけれど。言葉は発さずとも、態度は変えずとも、特に理由の無い軽薄な笑みの其の裏に、一つの感情が追加されたでしょう。)『なのに、この1週間触手の対応をしたかも分からない彼らがあそこまで黄色い歓声を浴びているのがっ……!!!』(兎にしては多少大きくも十分小さいと形容するに値する其の足が音を鳴らす。どうしようも無い事はどうしようも無い、のだが其処で停止する事を呪うが故に停滞を余儀なくされる小さな命は、可愛げな音を立ててまた座り直す。)
(白衣でニヒルで軽薄で飄々とした科学者、と云えば何だかヒトらしさの欠如しきったマッドサイエンティストっぽい抽象的な輪郭がふわふわ浮かんで来るのだが、貴方と同じく資料を漁る其の男はTHE・人間と云った様相を呈す科学者故。)「まァまァまァ.........」「んふっ。」(なんとも可愛らしい貴方の様子に、軽薄な笑みより微笑みへシフトせざるを得ないのです。)『だぁぁぁぁあぁぁぁ…寂しい物ですよ』(“さっきキミにシカトされた僕も寂しいけどなー!?”なんてボケはまたスルーされてしまいそうだと心の奥底仕舞い込んで。と云うかさっさと忘れちまって、変わらず微笑んだまま貴方の言葉を訊くだろう。)「...........まァキミが相手じゃ嘘吐いたって意味ないか」(そう前置きすれば、ワイズマンと呼び尊敬する其のアナウサギのふわふわしたほっぺをうりうりやろうと手を伸ばす。ちょっとした拒否だけじゃ多少強引に行こうとするだろうけど、しっかり振り払われたなら“Oops”なんて言って両手を挙げる“参ったポーズ”を決めるのが此の大馬鹿だ。)「そォだなァ。評価どうこうは別として。」「少なくとも、実るか判らん中“時間を使う”のァ楽じゃないさね。」(時間を使う、と云う言葉を選んだのは。屹度貴方はレッドドアを、自分の不和-ディスコード-をある程度理解してるだろうなんて思ったからで。だから貴方の『人間換算した場合の年齢』と並ぶくらいの時を生きた其の男は、柄にも無く多くを語らず、寧ろ短な言葉に意図を隠した。)「まァ!」「その苦労を知ったなら僕ァキミを賞賛せざるを得ないなァ?WiseMan.」「ファンってェ訳じゃァ無いが、仮にも学を問うモノとしてキミを尊敬する立場だァ。」(それこそ、彼にとっては現実の再確認みたいな、そんな言葉にはなるけれど。アナウサギの努力と葛藤を綺麗に掬い上げて照らす言葉になるかは解らないけれど。彼は主人公的〝正義のヒーロー〟にゃなれないから、カッコつけたがりの癖にしてこんな時だけは。)「やっぱアンタ凄ェぜ?Rabbi。」(こんな時だけは飾らずに、素直な言葉を。意志を伝える偉大な文化を、言語を用いた。)   (6/3 22:53:29)


Walter=Von=Neumann> 
「君には敵いませんよ、私は君ほど寿命も長くない、だからたった一寸しか君の模倣は出来ませんでしたが……」 (この資料室に転がったダンボールの中には綺麗に整頓されラベルで区分されたSDカードが山の様に収納されている。至極簡単に換算してその1枚1枚に1日分の監視カメラの映像が集約されている。それを公園付近からしらみつぶしに10か所程度のカメラから拝借し、更にそれら全てが半年ほど前からのデータである。単純に5年分のその量を早送りだろうと要所のみ切り抜いて見ようともたった1週間で彼の言った情報を読み解くのは不可能だ。だから、彼は模倣した。君の不和を、君の"探求"を、天国か地獄かどちらにしろ棺桶の中へと繋がる重苦しい真紅の扉を開いたのだ。彼は1日を、1年へと変貌させ、世界中の君と彼しか知らない“空白の時間”を得て、この情報を手に入れた。)「__________________想像絶する孤独でしたよ。」 (彼にはもう口の悪いアナウサギと呼ばれるに相応しい所以は持ち合わせていなかった。君に弄り倒される頬に何処か少しだけ擦り寄る様に顔を傾けて、諦観にも見える色を湛えてその言葉を漏らす。君はアナウサギの平均寿命を知っているだろうか。人間の約1,2割、10年にすら満たないのだ。彼はその半分以上の寿命をこの時既に使い果たしてしまったのに等しい。きっと、君以外には理解されないだろう。同情こそされど、誰も分かり得ない、レッドドアにも空白の時間にも似つかわしくないその牢獄を、人は青の孤独と呼ぶのだろう。嗚呼、寒いほど独法師だ。その言葉をまさか此処まで理解できる日が来ようとは、君も彼も、その成り損無いの神様を宿すまで思いもしなかっただろう。)   (6/3 23:16:05)


Gaill Monochoria> 
「......?」(頬へ伸ばした手は、跳ね除けられるつもりだったのだけど。だけど。)『君には敵いませんよ、私は君ほど寿命も長くない、だからたった一寸しか君の模倣は出来ませんでしたが……』(ぴく、と。“模倣”なんて言葉を聞くなり男は反応を示す。)(此の世に、他者の能力を行使出来る存在が居るのは知っていた。彼の友人である黄色い髪の青年がそうだったから。だから、最初は貴方もそうなのかと。だから、“まさかキミに仲良しと思って貰えてたなんてねェ”なんて言おうと。言おうとして、開きかけた口を閉ざした。)「.........。」(引っ掛かったのはデータの総量。正確な数値こそ判らないけれど、此処に有る媒体の記憶するモノは、屹度生半可な数字じゃ表せないだろう。)(貴方の用いた手段と彼の予想が違っていても、紡ぎかけの言葉を取り落とした理由は其処には無かった。少なくとも数年の月日。彼ならまだしも。寿命の多い彼ならまだしも。)(『私は君ほど寿命も長くない』。其の言葉が本当なら。多くを語らずとも、音に意を乗せて声と成される其れが真実なら。君は。)(仮にも科学者だから、アナウサギの平均寿命を知っていた。)(仮にも科学者は、其の孤独を知っていた。)(仮にも科学者だけど________________)『__________________想像絶する孤独でしたよ。』「ッ.........!」(指先をふわりと包み込まれる感覚所か、寂しげな荷重すら感じて。貴方の瞳の虚ろを視認して。あの孤独を、思い浮かべて。男は、男は。)「ッッ...............」「.............。」(...........................................。)「なぁ、ヴァルター。」(仮にも、科学者だけど。寄り添わなきゃと、思っちまうんだ。)(発動されたるはレッドドア。目標を、貴方と同じだけの記録の確認と置いて。)(雑音一つ無く、ただ己が行動のみが五感の刺激に繋がる其の世界で。彩りこそ在れど、灰白と云う言葉があまりに似合う其の無限に満ちた空虚の中で。再生、終了。再生、終了。再生、終了。再生、終了。再生、......................................。)(繰り返す過程を全て吞み込んで、繰り返した結果を、言葉を。貴方へ、紡ぐんだ。)「キミの言った情報はァ...........合ってたなァ?」(貴方になら、伝わるだろうと思って。また、真意を忍ばせた言葉を短く放った。)( 貴方が拒まないならば、もう少し傍へ寄って。片手で包み込むみたいに、其の頭を撫でてやれないだろうか。 )(都合、男に〝劇的〟はありえない。都合、男に〝正義〟は成し得ない。都合、男は救いの手を差し伸べる立場に無い。)( 然 し 。 )(然し、ロマンチストなんてのは何時の世も諦めの悪いモンだから。綺麗でも、恰好良くも無いかもしれないけれど。それでも、手を〝伸ばす〟事は出来る筈だ。)(今、不屈の努力へ。其の愚直へ。貴方の背中へ、追い付いた。)(ヒーローが人々を救うなら、俺はヒーローを救ってやるだなんて、そんな粋な男じゃないから。食人の少女にだって、綺麗事も何もかも捨て去って個人の我儘で向かって行った男だから。)(だから、貴方にも。)「 追 い 付 か せ て 貰 っ た ぞ 。」 「ご本家サマのご登場だァ、まだ走れるだろ?」(追い付くなんてのは、其の背中の進んで来た道を辿って初めて為る物だから。だから、『君には敵いませんよ』なんて言葉も否定する様に。)(尊敬する賢者へ。)(アナウサギへ。)(人間より。)(効率も合理も在りはしない、必要のない答え合わせをした理由は。)「なァ。」(5年以上と云う十分に長い寿命を消費した理由は。)「レッドドアこそ持ってるが。」(深紅の扉を開いた先を、青の孤独を、黒の直方にて打った理由は!!!!!!!!!!!)「僕じゃァ思い付かなかったんでねェ。非合理は好かんかも知れんが、これが僕の道理だ。」(ネオンの双眸が、貴方を見据える理由は。)「僕ァキミを尊敬してるからよォ」(何処までも自己を貫いて。男は笑う。)「頼むぜ?ヴァルター。」(もう一度、貴方の名前で呼ぼう。職業としてヒーローなんかじゃあなく、自ら寿命を使って迄解を探求-もと-めた貴方へ。)(ウサギなんて属性じゃあなく、あの時子供達を救った恰好良い英雄-キミ-へ。)「一緒に走らせてくれ。」(慥かに、まだ評価なんて得ちゃいないが。それでも、まだ此処から〝手を伸ばせる〟から。君は。彼は。)(ヒーローだ。)   (6/4 00:42:46)


Walter=Von=Neumann> 
「_________っ、全く…どうかしてますよ。」(_____________【このメディアデータのコピーを貰います。今回の事件には何か裏がある。裏で何か糸を引いている黒幕が居ると思われます。今回の事件では何の障害もありませんでしたが、次どうなるかは分からない。このメディアデータはその為に撮影されているのですよね?】……約一週間前、彼は市役所にてそのデータの提供を依頼した。時間を掛けて何度も何度も見返せば背丈や体系は理解できるだろう。動物から見れば二足歩行の人間の歩行と云うのはあまりに不安定で私生活や癖が大いに出やすくそれぞれがとても個性的に見えるんだそうだ。ならば、ラビから見てもその歩き方からフードの男の素性や癖、そしてそこから私生活などの情報を読み解けるはずだ。言語学の真髄を彼は知っている。)「もう一寸も時間は無駄にできません。どうやら私も君も時間の使い方が贅沢過ぎる様ですから、最終設問を片付けるとしましょう。」(些細な動きや音や色やパターンの繋がりを見つけ出してそこからコミュニケーションを取る。云わばノーヒントから情報を取捨選択し意味を読み取るロジカル思考に最も長けた学問であると。必要ならば日を改めてまた知能指数を700000に上昇させて何度だって読み解こうとした。時間が足りないと云うのならば自身の1日を1年へと書き換えて何度も、何度も何度も、何度も何度も何度も読み解こうとした。それは、誰かの『日常』を守る為、当たり前に流れる日常を『不変』の物へと書き換える為、それは、もう二度と誰も失わない為。彼はその為ならば何度だって試行し思考するだろう。何故なら彼は思考停止を呪っているのだから。…いいや、それとも違うのだろう。きっとどこかにあるはずの大団円を、最善策を、少年少女の、人間たちの幸福を愛しているのだから。彼はその小さな拳を君に差し出し、もしも君の拳が交わされたのならば文字通り、最後の解を導く為に歩き出す。彼らには啓蒙が天命なのだ。_______教えてやろう。)   (6/4 00:58:33)

Gaill Monochoria> 
「ぉ、居た居たァ。」(放課後の学校。チャイムが鳴ってまだ少し。いつもいつも、此の時間帯は賑やかだ。雑貨屋に誘う声。甘味を求める声。カラオケへ向かう声。部活だって熱心な一年生達がコート整備を始めているのだろう。校舎を包む賑やかさは、喧騒と呼ぶに足るもので。)(『カラオケも?パンケーキとやらも??雑貨屋も、………靴を飛ばして、天気を占うのも………………ジャンケンを、するのも………………』)(なんて、寂しそうな少女が告げたのも、こんな時間だった。夕暮れの理科室、煽り合いから始まった“奇縁”......と云うには少し、片方の押しが強過ぎる故に出来てしまった繋がりであるのだが。まあ兎に角。放課後の青春を満喫せんとする、そんな明るい声の波の中。周りより少し大人びた濁りの在る声は、慥かに其のちまっこい背中へ放たれた。)「 Hey. 」「よォよォよォ..........探したぜェ?ほりしーチャン..........」(揺れる金髪。側から見ればヤンキーかナンパ師のどちらかだが此処は学び舎。後者の可能性は低い。残る危険性は前者であった場合なのだが、見ての通りの不健康そうな血色の悪い肌と痩身である。声を放った彼に疑心の視線を遣る者も居ただろうが、安全そう(弱そう)と判断したのか其れ等はまた各々の友人へと向けられる。)(........だが君は少なくとも知っている筈だ。此の科学の“危険性”を。)「パンケーキ食い行こォぜ〜〜〜」(明らかに柄ではなさげな台詞を紡いだなら、右手で校門の方をだらりと指差した。)(あの日、彼が無理矢理に進めた第一歩。ならば、今日は二歩目を歩もうか。)>ほりしぃちゃん   (6/9 00:55:58)


ほりしぃ> 
(────時々、思うことがある。)( 〝明日世界が終わるなら 〟、きっと何もかもどうでも良くなったら、自分は何を口にするのかって。……ママのことかな。) (時々、思うことがある。)(私がママ達じゃない誰かの家に生まれていたら、私は何になっていたのか。)(時々、思うことがある。)( ……パパの肩車って、どれだけ高いのかしらって。)(6月9日、木曜日。彼女の名前は〝 ホーリーシット 〟。朝から夕までやっぱり1人の〝 lonely・Esuka 〟。虚勢とプライドで積み上げた、不格好なバベルの塔から降りることがまだ出来ない女の子。四角に切り分けた朱色の窓は一つ一つ別の絵が描かれているようで、彼女にはそれが眩しすぎた。まるで学校は美術館。1つ目の窓は女子生徒が色恋に花を咲かせて談笑している。2つ目の窓は男子生徒の集団が鞄をぶつけ合いながらふざけてる。3つ目の窓は1人だった女の子の生徒に友達複数に駆け寄って、皆で帰るところなの。それが絵だったら見なければ良い、ただそれだけだけれど生憎それらには声がある。相も変わらずむすくれた表情の彼女は、両腕に抱えた本をきゅう、と抱き抱えて、カツリコツリと足音を鳴らし、図書室に向かおうとしていた。)『Hey. 』(……そう、貴方が【来なければ】。)「よォよォよォ..........探したぜェ?ほりしーチャン..........』(彼女は一切、振り返らない。)『パンケーキ食い行こォぜ〜〜〜』「………………………………、……………………」 (歩みを進めていた彼女を止めた言葉。拍子抜けするほどに軽薄な貴方から吐き出されたそれは似つかないほど愛らしい。その風景を横目に見ていた生徒は、悪くても軟派だと軽くあしらう程度だろう。恐らくあなたは彼女の次の行動パターンを知っている。そりゃもうこっぴどく断ってつっけんどんにご退場。しかし、今日という日は──────────…………)「〝 やったぁ~~~ッ!!!ぱんけーきっ!!ほりしぃ、ぱんけーきだぁ~~いすきっ! 〟」( ツインテールをフルリと揺らし、純粋な子供のように笑顔を見せながらスカートを翻して振り返る、少女の姿があった。どういう風の吹き回しか、もしかして漸く心を入れ替えて、砦を崩して貴方の隣を歩く…………………………………………………………………………)「…………………………──────────とかなんとか言うと思いましたァ゛~~~~~~~~~ッ??????」(……前言撤回。彼女は彼女である。貴方を睨み、腰に手を当てつかつかと歩み詰め寄っては、彼女は威圧的に言葉を続けることだろう。)「ぬぁ゛ァァァァァァァァァァァァァにが〝 パンケーキ食い行こォぜ~~~~~~~〟ですかァ…………ホント懲りねェ奴ですね?しつけェ男は【⠀嫌われる⠀】んじゃありません???大体ほりしぃはオマエのことなんて探してねェですし、パンケーキなら他のニンゲンと食やァいいじゃねェですか。居るんでしょ、そういう〝オトモダチ 〟とやらが。…………オマエと違ってほりしぃはおふざけにかまけてる暇なんてねェンですからね、ほらほらぴっぴっぴ、さっさとおーちに帰る。」(……あなたに比べて小さな体。本で貴方のお腹をトントントンと押しては後ろに下がらせようとする。もしもある程度下がらせることが出来たのならばフン、と鼻を鳴らし、不機嫌な猫のように踵を返そうとしてしまうだろう。全く、この男は…………と言わんばかりだ。)   (6/9 01:53:13)


Gaill Monochoria> 
(大凡の対応は予想出来ていた。出来ていて尚誘いに掛かるのだからタチが悪く厄介極まり無い。さて鬼が出るか蛇が出るか食虫植物みたいなゴアの塊が出るか。数瞬も在れば自身向け放たれるであろう罵倒の雨をなんとなく想像して、其の上で退きもせず誘い続くつもりで居たのだが。)(だが。)『〝 やったぁ~~~ッ!!!ぱんけーきっ!!ほりしぃ、ぱんけーきだぁ~~いすきっ! 〟』(立ち止まってからの少しの静寂、と云っても周囲は変わらず賑やかなのだが。少なくともツンケン少女とファッ⬛︎ン科学者の間に在った静けさを破ったのは、ニヤニヤ笑いの男とて欠片も予想していない言葉だった。)「............変なモノでm『とかなんとか言うと思いましたァ゛~~~~~~~~~ッ??????』「wow.」(一瞬の路線変更、だが其れは目的を違えない手段の変更。端的に言うならば上げて落とすスタイル。フットワークからボディに差し込む不可視のジャブ。君の期待通りか否か、男は面食らってきょとんとした目で君を見てから。)「................。」「.............っ」(押し黙って、目を逸らして、顔を背けた。)(其れは、K.O.だろうか。失意だろうか。悲しみだろうか。本で押されるがままに後退して。)(それから、それから。)「____________________随分“カワイク”振る舞えるんだなァ?ビックリしちまったぜActressゥ」( 君の腕の中に有った質量が消えて無くなるだろう。 )(【レッドドア】。過程と結果を〆て事象と呼ぶならば、其れはただ一人で式を負い解を押し付ける自証である。喧騒の中の二人、其の遠くで。君の持っていた分の本棚の隙間は綺麗に埋まっている事だろう。)(失意か?悲しみか?否。“今度は転けてしまわないよう”すぐ横に、体勢を支えれる位置に立っている男は。此の程度じゃ動じないと、君も頭の何処かで分かっているんじゃあないだろうか。)「ククク.........しつこくなくたってキミァ一撃目から突ッ撥ねるだろうよ」「おふざけにかまけてる暇はないィ?...........下手な嘘ァやめとけ寂しんぼォ」(少女を寂しがり屋だなんて呼んで、男はまたへらへら笑う。)「僕ァ“キミ”と行きたいっつってんだぜ?今は他は良いだろォよぅ」(そういう目で見ればかなりちゃんとナンパ師な台詞なのだけれど、男は至って純粋に厄介に貴女を誘うんです。)(なんてったって、あの日の寂しげな言葉が忘れられないモノですから。)「僕ァ退かねェし強硬手段だって厭わん。..........それはキミもよく知ってるだろゥ?」(首から下がる小さな砂時計を、見せ付けるみたいにぷらぷら揺らす。あの理科室の時より、あの裏通りの時より、少し歳を取った様に見える其の科学者は。軽薄に笑って、ロンリーガールに手を伸ばすんです。)   (6/9 02:39:45)


ほりしぃ> 
『……………………………………』「…………………………?」『……………………っ、……』「……………………………………おいオマエなに黙り込んで」(彼女は貴方のキョトンとした顔に、何が言いたいんだと言わんばかりの訝しげな顔をしていた。余程ショックだったのか??いつもみたいに軽薄でチャラついた笑みはどうしたと。何となく、本当に。……本当になんとなく。顔を覗こうとしたその時に。)『____________________随分“カワイク”振る舞えるんだなァ?ビックリしちまったぜActressゥ』「…………ア゛ァ…………?????」(後に呟かれた貴方の言葉に、いつもながらに〝何なめた こと抜かしてんだ〟と眉間に皺を寄せるだろう。嗚呼もうやっぱり馬鹿にされてるんだ、なんてさ。本来彼女にとって笑うことなど造作もないこと。ママ達が来ればあなたの言う『カワイイ振る舞い』がよォく見れる。それを普段しないのは、貴方達に愛想を振りまく必要が無いからである。事実彼女は後にも先にも貴方に好かれるような態度は一切合切取っていなかったはずだ。)(しかしどうだ。)(この目前のオプティミスト。故に楽観。その癖思慮深く、彼女の1枚上を行く。)(【─── レッドドア⠀───】)(……………………事象は固定された。貴方を含まない全てが制止した空間は、当然彼女にも認知は及ばない。貴方は悠々と本を片し、その能力を。【⠀解除 】した。無論、重なった本の質量が急に消えるわけだから、小さな彼女であればよろけて情けなく転びかけるのが関の山。けれど。)「………………ッ゛……ぁ、……………………」『ククク.......』(……そう、転ぶと思ってたんだ。否、彼女の反射神経ならばよろける程度で住むかもしれないが。だが貴方がもしも目前に居たのなら、彼女は運良く、……否。運悪く、とす、と予期もせず貴方の元へ身体を預ける形になるかもしれない。壁と言うにはあまりにも頼りないそれに気づくまでにそう時間はかからなかった。)『.…….しつこくなくたってキミァ一撃目から突ッ撥ねるだろうよ』「…………ッ、オッ…………マエッ……オマエオマエオマエ~~~~ッッ゛…………オマエまた今『アレ(ディスコード)』をッ………………」『おふざけにかまけてる暇はないィ?...........下手な嘘ァやめとけ寂しんぼォ』「はァ゛?!?!?!?!?!誰が寂しんぼですかッッッ!!!!!!大体オマエが─────…………」(余裕ありげなその顔で、減らず口を叩く様子に彼女は当然噛み付くわけだ。己よりも随分と背の高い貴方を見上げては、彼女は反論しようとする。)「…………………………………………」「………………………………、…………」(……でも、その口は閉ざされた。代わりに見開かれたのは彼女のベルベットよりも赤い瞳。彼女の視線の先には貴方がいる。それは、出逢った当初よりも随分と、比喩でもなくそのままの意味で『大人びた』姿。今の今まで貴方をろくに見ていなかったからこそ、この距離だから尚わかる。それは決して気の所為なんかじゃないんだって。背伸びをして、彼女はゆっくりと手を伸ばす。目元に若干かかった貴方の前髪を退かすために触れようとしたところで、……………………)「……………………、………………」「……………………別に。……寂しんぼじゃねェですし、……………………」(………………結局触れないまま、降ろした。貴方から目を逸らす。『僕ァ退かねェし強硬手段だって厭わん。..........それはキミもよく知ってるだろゥ?』その言葉を呟きながら見せつけるように砂時計をチラつかせる様子に、なんとも言えない顔を見せ、むす、としたのならば彼女はそれを両手で握り込み、背伸びをして、視界から隠すように貴方の首元から服の中に入れようとするだろう。……なんて言えばいいか分からないけど、貴方の能力のタネを知っている彼女はその能力がどうにも好かなかった。理由なんてそんなの、知らないよ。知りたくもない。だから彼女はこんな事しかいえなかった。) 「………うざいです、オマエ。……………………そういうとこが嫌いだって言ってんですよ。」「…………、…」「………………………………すぐ帰りますから。……つーか食わねえですから。オマエに〝無理やり 〟連れてかれた、ただそれだけですからね。」(何から何まで強情だ。不器用だが答えはどうやら『YES』らしい。だってついてかないとソレ、使うんだろう?まるでイタチごっこ。あなたと居ると調子が狂う。ぶすっっっ……といつもながらに、いつも以上に不貞腐れた顔を見せる彼女は貴方から離れ、行くならとっととしろと言わんばかりに腕を組み、睨みあげるはずだ。)   (6/9 03:41:49)


Gaill Monochoria> 
『…………ッ、オッ…………マエッ……オマエオマエオマエ~~~~ッッ゛…………オマエまた今『アレ(ディスコード)』をッ………………』(今度は変化球無く真っ直ぐ予想通り。元気いっぱいに口撃を返そうとする君を見れば満足だと言わんばかりにクツクツ笑って。ネオンピンクは少し上から愉しげに。金髪のヴェールに透かして、#864747より尚深い、其の赤色を見るのです。)『はァ゛?!?!?!?!?!誰が寂しんぼですかッッッ!!!!!!』(変化球無く。)『大体オマエが─────…………』(変化球、無く........?)『…………………………………………』『………………………………、…………』(突然の静寂。少女の口は噤まれた。)「どォしたァ.......。大体僕がなんだってェ?」(二人の静けさが少し続いたなら男は、どうしたどうしたと口を開くけれど。屹度、貴女は応えないのでしょう。もう少ししてから伸ばされた手は、言葉の代わり、でも無い様に見えて。)「んン........?」『……………………』「オイなんだってんd『別に。……寂しんぼじゃねェですし、……………………』(最後の最後にゃ結局何も返されず、君は目を逸らしてしまう。“僕に見惚れちまったかァ?”なんて減らず口を叩く間もなく途切れた会話。けれども男は楽天家。自分の前髪をわしゃわしゃやって何も付いていないのを確認したなら、君の寂しがりを否定する言葉を思い返してまた小さくのです。)(とは言え、どうにも今日は予想外の多い日で。波乱の試合展開ではあれども精々が進塁。形勢覆す本塁打-ホームラン-は未だ無い。)(加えて行く追撃。ぷらぷら揺らす砂時計。其れをブン獲るか、或いはやってみろ、なんて挑発してくるものかと思っていたけれど。)「なんだァ......?」「ンンン.......?」(あらま残念退場-フェードアウト-。素肌にひんやりした感触が伝う。夏は暑いし少しでも冷感を、なんて言い出したら抱腹絶倒で窒息死迄行きかねないが、そんな事は無いのだろうし、防ぎたいなら防ぎたいで随分優しい方法だから。)(だから、少し。困っちまった。)「オイオイオイィ.......随分積極的じゃァないのォ。えェ?」(とは言え流石にひょうきん者。少し間が空いても軽口叩くは相変わらず。)『………うざいです、オマエ。……………………そういうとこが嫌いだって言ってんですよ。』『…………、…』『………………………………すぐ帰りますから。……つーか食わねえですから。オマエに〝無理やり 〟連れてかれた、ただそれだけですからね。』「ッククク....」「カッカッカッカ!!!!!!!オォイ素直じゃ無さすぎだぜほりしーチャンよゥ。全く可愛いんだからもうッ」(思わず爆笑。尚も強情な貴女の言葉が可愛らしく思えて。クオリティの上がりつつあるオカマ声で“もうッ”だとかなんだとか。多分、気持ち悪がられるんでしょうけども。)「ふ~........笑った笑った。」「さて。」「悪は急げだほりしーチャン。時短を___________」(其処迄言って言葉が止まる。止めるのは時のつもりだったのだけど、何時も通りに触れようとした砂時計が無いもんで。)「ああ、そう言えば。」「キミがないないしちゃったんだったな。」(ないないなんて言葉選びも当然の如く挑発。然して折角防いだディスコード迄使ったら本格的に拗ねられそうだなんて今更過ぎる懸念の元、溜息を付いて歩き始めるだろう。そう、あくまで遅過ぎる懸念である。なんだか可哀想に思えただとか、むすくれながら両手で砂時計を仕舞い込んだ仕草が愛らしかったとかそんなのでは無い。決して。決して。)____________________この“ベリーミックスパンケーキ”一つ頼んますゥ」「........あァ、この子お腹いっぱいみてェで。すんません、へぃ、大丈夫です」(手慣れた注文。これで敬語が上手なら立ち回りパーフェクトなのだが貴女と同じく彼の敬語もへんてこである。訪れたるは喫茶店。浪漫とスイーツ大好きな変身ヒーローにも教えてやろうと思っていた隠れ名店だ。隠れと云うだけあって平日此の時間帯は彼と君以外に客はおらず、少なくとも同じ学校の生徒が入ってくる事は無いだろう。味よし人はけよしで素晴らし過ぎるロケーション.....なのだが。) 「本当ォに頼まなくて良かったのかねェ~~~?」「僕だけ食うんじゃ意味無いだろゥ。」(態とらしくじろじろ見ながら煽る様に。待ち時間の間、男はかなりの頻度でそんな風に言葉を投げる。が人の居ないだけあって到着も早かった。)「んぉ、ありがとォごぜェますゥ」(運ばれたるベリーミックスパンケーキ。見るだけで〝理解る〟生地の柔らかさ。定番のホイップクリームも特性。幾つかのベリー系を混ぜたソースの赤紫は魅力的な差し色だ。)「ンじゃまァ.......頂きます。」(ちゃんと合掌して。)「頂い、ちまいますw」(ちゃんと煽った。)(.........さて、其処からは語るべくも無く。あからさまに美味しそォ~~~~~~~~~~に食べる男の独壇場が始まるだろう。)「あ~~~ァ。す~ぐ無くなっちまいそォだなァ~~~~~?」(なんて言ってはネオンがちらり。さァ少女よどうする。時間は多くない。)(残り半分。)   (6/11 21:05:19)


ほりしぃ> 
『カッカッカッカ!!!!!!!オォイ素直じゃ無さすぎだぜほりしーチャンよゥ。全く可愛いんだからもうッ』「オマエ………………………その喋り方、いつにも増してクッッソきめぇんですケド。」 (1の煽り、1の悪態。こんなのはもう見慣れた、見慣れきった光景だったろう。しかし貴方はそんなのも意に返さないと言わんばかりに、先程誰かさんが見ないようにとしまい込んだ砂時計に触れようと───────── )『悪は急げだほりしーチャン。時短を…………………………』「………………、………………」(…………彼女はチラリとしまった時計の場所を、バレないように見た後、密やかに逸らして腕を組む。)『ああ、そう言えば。』『キミがないないしちゃったんだったな。』「…………………………うるせェですね。だってフェアじゃねェじゃねェですか。毎回毎回時間止めて。…………オマエだけが進むんです。」「…………………………別に、どうでもいいですケド。」 ( 明らかな不服。そらそうともさ、ガキ扱いされてるんだもの。しかし理由はもう1つ。どうしたって追いつけないどころか、置いてかれてばかりのこの事象。〝 決して成長しない身体〟に関するコンプレックスへの刺激と、なんとなしに不愉快なあなたの能力。その不愉快の原因が別に、置いてかれるのが嫌とか、〝 次に会った時〟に何歳になっているのかが少しばかり気にかかる。)(……………〝次 〟?)(……まさか、〝 次〟なんて何を考えているのかしら。向こうが勝手に来るだけ。嫌気がさしたら逃げるもの。彼女はそれを望んでる。そうでしょう?)(〝 どうでもいい〟なんてのは言葉通りで。きっと貴方が言葉をかけても、彼女はつっけんどんに無視をするに違いはなかった。) (………………きっと道中の口数は少なかったんだろう。貴方が減らず口を叩きながら歩いて、彼女は悪態をつきながらその後ろをついていく。決して隣を歩くことなんてなくて、夕焼け空には貴方の金髪と、彼女の長い長いミルクティー色の髪の毛が揺れるばかり。下校途中の学生。定時上がりのサラリーマン。それから、………………父親に肩車をされながらはしゃぐお兄ちゃんと、母親に手を繋がれている小さな妹さん。愛らしい服の入ったショーウィンドウ。遠くからのクラクションの音。ぼんやりと、思わず歩くスピードを落としそうになった彼女は貴方に置いていかれないようにと、コツコツコツ、と足早に追いつこうとしていたのはここだけの話。横断歩道を渡って3つ目の角。人気の少ないアンティーク。 街中の喧騒から切り取られた挿絵。貴方は慣れたように )(──────────カラン。)  (と。小洒落た鐘を鳴らし。)(街から一変。)(喫茶店に、入った。彼女はきっと、入るのに1度躊躇してから、貴方の後をついてくる。)『いらっしゃいませ、お2人ですか?テーブル席に御案内致しますね。』「…………………、……」( 1つ結びと温和そうな女性店員が、彼女らを見るや否や微笑みかけ、席に案内してくれた。柔く充満した喫茶店の香りを、きっと貴方なら『珈琲』であるとすぐに分かるところだが、生憎彼女にはそれが分からない。ステンドガラスに夕焼けが照らされた端の席、趣味のいいスタンド灯と観葉植物。メモ帳を手にした先程の店員は、彼らに向かって言葉を紡ぐ。)『〝御注文はお決まりですか 〟?』『____________________この“ベリーミックスパンケーキ”一つ頼んますゥ」『かしこまりました。………そちらのお嬢さんは……?』「……………………、」「………………ッ…………ぇ、……っと………………」 ( ステンドガラスや周りに気を取られていた彼女は、声を掛けられ、1拍遅れで反応するはずだ。戸惑ったように目を見開き、咄嗟に被っていた帽子を目深に被ってしまった。貴方はそんな彼女の代わりに、答えてくれることでしょう。) 『.......あァ、この子お腹いっぱいみてェで。すんません。』『………………では、ベリーミックスパンケーキおひとつで宜しいですか?』『へぃ、大丈夫です』『かしこまりました、少々お待ちください。』 「………………………………………………」 ( 彼女は、メニューを見ることは無かった。初めての場所、なんだかいけないことをしているような胸騒ぎ。落ち着かない。彼女は太腿を擦り合わせ、肩を竦めながら机ばかりを見ている。)『本当ォに頼まなくて良かったのかねェ~~~?』『僕だけ食うんじゃ意味無いだろゥ。』「………………………………言ったでしょう、ついてくるだけって……………二言はありません………オマエもしつこいですよ、ほんと。」 (小さい声だった。そう、頼まないったら頼まない。貴方が勝手に食べればいい。そう思い込んでいた。) (【思い込んでいたのだ】。)『……………………お待たせ致しました。〝 ベリーミックスパンケーキ〟でございます。』(コトリ、と店員が伝票と共に食品を置いた。小洒落た更に たぁ~~~~~~~~っっっぷりと赤と紫のベリーソースと生クリームが乗っかったふわっっ………………………………ふわのパンケーキ。それはそれは分厚くて、フォークでつつけばプルリと震えるような〝完璧 〟な甘味。申し訳程度に乗せられたミントが、これまた絶妙な色合いを出してくる。彼女は、目を見開いた。)『ンじゃまァ.......頂きます。』「…………………………」『頂い、ちまいますw』「ッッッ…………だあ゛ァァァッッッ!!!いちいちなんなんですかとっとと食やァいいでしょうッッッ………………??!??!?!」 ( しかしそれも束の間。貴方が煽れば彼女はそれに面白いぐらいに乗っかる。ふいっ、と顔を背ける彼女は、窓の方を見やっているが………………………………) 『あ~~~ァ。す~ぐ無くなっちまいそォだなァ~~~~~?』「………………………………ッ、…………」「……………………………………ッッッ゛~~……………………」(……………………そわそわと、手を太腿の裏で抑え込み、きゅ、と俯きながら縮こまる彼女。カチャ、カチャ、と控えめにフォークがなる音と、視界の端にチラついて仕方がない、消えていくパンケーキなるもの。ああもう、こんなとき。自分が貴方の能力を持っていたらちょこっと止めてしまいそう。)(1口、1口、また1口。残り3分の1。とうとう耐えきれなくなった彼女は──────────………………)「……………………ッッ…………………………………」(……残り数口……もしかしたら貴方は一口で終わるか終わらないかの大きさを今やさにフォークで刺そうとしたところで、前のめり気味で貴方の手をパシっ!!と掴み、顔を赤くしながら貴方を思い切り睨んだ。そこに言葉は、無い。)(6/11 22:04:05)


Gaill Monochoria> 
『………………………………言ったでしょう、ついてくるだけって……………二言はありません………オマエもしつこいですよ、ほんと。』「あァそォかい。全く素直じゃないにィ」(小馬鹿にした様な笑み。両手をだらりと上げるポーズだって相変わらず。男は後に始める独壇の煽りを思い浮かべてうざったく笑い続くのです。)『ッッッ…………だあ゛ァァァッッッ!!!いちいちなんなんですかとっとと食やァいいでしょうッッッ………………??!??!?!』「ッカカ、そォーーーーだなァ?じゃあとっととぉ~~~~.............」(ゆぅぅぅ~~~~~っっっっくり。ゆっくりとナイフを滑り込ませる其の動きは、ぱっと見で十二分に伝わる柔らかさをより強く伝うる手段だ。柔らかい茶色の表面が破けたなら顔を出すのはきつね色の中身と湯気。ふわっと広がる其の様は、貴女を誘う異界の扉-レッドドア-。断面近くの表層をフォークで圧せば、近くに掛かっていたベリーソースの表面張力は決壊。じゅわぁ.........って染み込んで行って、より一層魅了のヴェールを纏うのです。)「素晴らしかろゥ?ヒトにこの店紹介するのァ初めてでねェ。」『…………………………うるせェですね。だってフェアじゃねェじゃねェですか。毎回毎回時間止めて。…………オマエだけが進むんです。』『…………………………別に、どうでもいいですケド。』(何時もに増してやたらとむすっとした貴女を見ては“おーよしよし”だなんて反射的に。孤児院に居た頃の名残か、素で宥める言葉が口を突いて出たけれど多分屹度無問題。なんてったって平素よりのおこちゃま弄りだ。恐らく煽りの一つとして精神を逆撫でして終わるだろう。そうであってくれ。)「なんだなんだ置いてかれンのが寂しいかァ?」「にひひ、安心したまえよゥ。少なくともキミがカワイイカワイイ笑顔を見せてくれるまでァ意地でも生きてやるからなァ。」(先刻の愛想を振りまく(フリをした)君の真似を随分おふざけもりもりで執り行いつつ放った台詞。どうにもナンパっぽさが抜けないのは最早性分だろう。)(さて夕暮れの街を行く。カツリコツリと鳴るブーツ。言葉を投げ続けるフール。貴女は応えずただループ。ぱたぱた早まった足音に、離れていた距離が詰まっていたなら男は振り返ってニヤニヤと。一方通行ばかりの、そんな奇妙な片道。)(好みの共有なんては分かりやすく愉快なコミュニケーションの一つである。浪漫家-ロマンチスト-が其れを厭う筈も無く。更に言えば意地っ張りな少女を煽りながらだと云うのだからそりゃもう極上。)「美味いなァ~~~~~~?」「美味いなァ~~~~~~~~!?!?!?」(大事な事なので、と言わんばかりにセルフ復唱。つまりは独唱。最早事情を知らなければ少女を前に一人ご馳走を貪り煽りを欠かさずぷるぷる震えさせる地獄の様な性格の男がお洒落な喫茶店に鎮座している訳だが。............8割くらい正解なのは内緒。)(カトラリーの鳴る音。意外に行儀良くさくさくと食べ進めて行けるのは幼い頃居た面倒見の良いお姉様の影響か。)(残り三分の一を切ってラストスパート。意外と強情だななんて思いながら妥協を感じさせぬ為に変わらず食べ続けて。そして。)『……………………ッッ…………………………………』「.............オイ。」(内心叫んだ。)「 オイオイオイオイオイオイィ.......................。」(好(ハオ/良し)ッッッ!と。)「どォした急にィ。」「ン~~~?」(未だ無言を貫く事で最後の意地を保っているとは云え、やっと見せた素直さだ。もうちょっと、意地悪しようかな、なんて。)「はァ゛~~.................言葉が無くちゃァ分からんなァ?」(と。言葉にしろだなんてありがちな文句を。)(だが然し。)(此の科学者が其処迄だとお思いか。プライドを捨て言えばドーゾとお思いか。)( 此 処 で 終 わ る と お 思 い か 。 )「.............ほれ。」「「「 あ ー ん 。 」」」(其れは。其れは一撃必殺。)(至って、平坦な声で。何事も無いみたいに。けれど、表情は言うに能わず、いつも以上のニヤつきよう。)(然し冷静に考え.....無くても分かる事だが、此の必殺には一つの空隙が在る。単純明快、フォークを取っちまえば其れで終わりである事だ。)(兎角、貴女には三つの選択肢が在る。食うか、食わぬか、奪って食うか。)(さァ。)( さ ァ 。 )(選択の時だ。)   (6/11 23:06:47)


ほりしぃ> 
『...........オイ。』「…………………………………………」『オイオイオイオイオイオイィ.......................。』「…………………………ッッ……………………」『どォした急にィ。』『ン~~~?』「…………………………ッッせェですねッ………………………………」(貴方と目を合わせることは出来なかった。自分でもなんでこんなことしたのか分からない。でも、〝 止めなければならなかった〟。ニマァァ…………………………とここぞとばかりに口角を上げる貴方とは裏腹に、彼女の顔は見る見るうちに、かァァァ…………紅潮する。得体の知れない羞恥。このロネリー・エスカがたかだかこのナンパ男による〝 ハニートラップ(パンケーキの誘惑)〟にかかったとでもいうのか?そんな、まさか、有り得ない。有り得てはいけない。だって、ただでさえ傍から見ればニンゲンと何食わぬ日常を過して見えるような様子はきっと、エスカとしては〝 悪い子〟がすることで、ましてや〝 ソレ〟を喰うなんてのは言語道断。もしもしれたら〝 ママ達〟がなんて言うか、どう思うか。【⠀何をされるか】。)(…………………………でも、【バレなきゃ平気】?)(否。)(よく考えて頂戴、ロネリー。大好きな【⠀ママ達⠀】に秘密を作るの?秘密は作らないからこそ無垢でいることができた。心の底からママ達に尽くせていた。でも、1度秘密を作ったら。ロネリー、少女は。) (【⠀〝 ママ達にそれを隠し通せるの〟?⠀】)『............ほれ。』「………………………っ、………………ほれ、…………っ、てオマ、ェ……………………」(彼女の顔が、引き攣る。)『『『 あ ー ん 。 』』』「……………………ッ、…………………………」 (目前に悪魔の誘惑が。白衣の男はニヤつきながら、あと一押しだと言わんばかりに彼女の口にパンケーキを近付けてくる。 鼻腔を掠める甘い香り。本能的に口内に唾液が溜まことだろう。そして、とうとう………………)「………………………………ぁ…………………………」(………………前のめりになった彼女は、小ぶりな口を、恐る恐る控えめに開けた。短めの舌。ニンゲンというには鋭い八重歯。前髪で隠れた目元。彼女はそのままパンケーキを──────────………………)「…………………………ッッ……………………」「な、なんてッッ……………………なんて食べるとでもお、おおおおお、思いましたかァァァァァァァ~~ッ……………………!!!????????!!!んふ、ふはははははッッッ………………!そんな姑息な方法に、このほりしぃが乗るわけねェでしょうッッッ……………………!!!!!ニンゲンの真似事なんぞくだらないッッッ………………ほりしぃに二言はねェんですからッッ!!!!!!」 (食 べ な 〝 勝〟 っ た 。 )(後ろに下がった彼女は 見下すような、何かを堪えきったような笑みを無理やり作り、尚も『食べない』選択を押し通したのだ。己ニンゲン小癪な真似を。科学者である癖して、パンケーキだけに算段が〝 甘い〟ッッッ………………!!!!!!!) 「………………ほォーーーーーらとっとと食っちまってくだせェよォ~~~????………………………………ほりしぃ的にはパンケーキ食べたあとの〝 オマエ 〟をパクッと食っちまう方が一石二鳥なんですからねェ………………この意味分かりますゥ………………????」 ( 彼女は余裕を演じていた。こうすれば【ママ達】に秘密を作らない。裏切ることなんてしてないわ、って胸を張って言えるもの。)(……………………………………でもなんだか。)(どうしてロネリー。)(……………………心のどこかで〝 勿体ない〟と、お腹より満たされない何かがあるのでしょう。) (笑みを浮かべていた彼女は、ゆっくりと目を逸らし、ほらほらぴっぴ、と貴方にとっとと食べることを促すの。羨ましくなんてない。本当さ。でも何故だか、〝 見るのはなんだかこたえる〟の。)(この間誰かさんから貰ったクッキーも、ちゃあんと吐き出したわ。)「…………………………」「……………………つうか………………そんなもん、………………………………美味しいンですか?」「……………………〝 甘い〟って、なんですか。」 ( だから、我慢したから。これぐらいは教えてちょうだいな。)   (6/11 23:41:39)


Gaill Monochoria> 
(煽りに煽ってまた煽る。その末突き付ける悪魔の誘惑。)(貴女は、パンケーキを______________________________)「.......そォかい。」「そりゃ残念だ。」(カチリ、と。フォークごと皿へパンケーキを置いた。)(それから、暫く。男は、窓の外を眺めるでしょう。)「あァ。」「........も少ししたら食うさ。」(何時ものボルテージ最高潮な会話に相反して。其れは、独白の様な答えだった。貴女の言葉にだって二つ返事。)『………………ほォーーーーーらとっとと食っちまってくだせェよォ~~~????………………………………ほりしぃ的にはパンケーキ食べたあとの〝 オマエ 〟をパクッと食っちまう方が一石二鳥なんですからねェ………………この意味分かりますゥ………………????』「...................。」(柄にも無く静寂。何時も饒舌は雲隠れ。)(煙草を、取り出した。)(幸いの喫煙席。)「..............。」(煙を吐く感覚も、もう慣れた。)(曇天気味の空模様。そう言えば靴占いをしてなかった。)『…………………………』『……………………つうか』(男は、唯閉口で応える。或いは、何かを待つかの様に。)『………………そんなもん、』(煙を吐く。)『………………………………美味しいンですか?』『……………………〝 甘い〟って、なんですか。』(意地で覆い切った欲望。其の一雫が、最後の最後に零れ落ちる。其れは待ち侘びた一言。あの日の、夕暮れの実験室に似た寂しさ。どうしようもなく、〝みんな〟から切り離された少女の、塗り潰し切れない〝探求心〟。)(もう一度、同じことを。心の中で叫ぼうか。)「...........味覚の説明ェだァ?」「ふざけるなよほりしー。」「僕ァな。」(威圧する様に、貴女を射竦めるネオン。白煙と金髪のヴェールを手で払った。)「僕ァ国語の作文問題も終わっちゃいないんだァ、余計に脳のリソースを使わせ無いでくれよ。」(トントン、って最後の残滓を灰皿に落とすんです。そうしたら首の方へ手をやって。)「全く.........。」「マトモな味ィー知らんからンな無茶振りが出来るんだろォなァ」(また、首元から戻り来る砂時計。)(レッドドア。世界の裏へ潜り抜ける扉。過程を埋葬する棺。其れを呼ぶ文字無きTELLナンバー。砂時計のネックレス。)「...............。」(逡巡。其れは特段未来を変えるモノでなく、ただ男の決意を固める為の数瞬である。)(連続する軽い金属音。首飾りは手放され、貴女と彼の中央へ。喫茶店の、其の机上へ。)「...........悪かったよ。」「やりすぎた。」(煽る分にも、誘う分にも不器用さなんて欠片も持ち合わせないけれど。流石に、謝る時くらいは男とてぎくしゃくするもんだ。)「........ほれ。」(ことり。)(白くて丸くて、控えめな絵に飾られた皿が音を鳴らす。)(まだ、煙草の灰は少し。温かい。)「気になるなら食えよ。」「どうしても嫌だッてンなら僕が食うけどよ。」(頬杖を突いて。)「訊いた以上ォはァ........知りたいんだろ?ソレの味」(本当に。本当にヒトの食事を拒んでいるのか。其れは彼の知る限りでは無い。)(けれど。)(けれど少なくとも、少女の思考-式-を以て言葉-解-は出された。味を訊くだなんて、そんな事。無関心な者がするだろうか。ただの好奇心が“美味しい”かを問うだろうか。目を逸らす必要なんてあっただろうか。)(其れ等一切を否と薙ぎ払えるから、男は〝Gaill Monochoria〟であり。そして)「 僕 ァ 〝探 求〟 を 愛 し て る 。 」「キミが嫌なら遠慮なく食うがなァ...........」「拒む理由がもし“ママの為”だなんて H o l y S h i t - ク ソ ッ タ レ - なら。」(君は覚えているだろうか。あの日の言葉を。見据える双眸が優しく笑って放った言葉を。)「幾らでも僕が揺さぶってやる。」「だから、だから.........ッ」(言葉を貸してくれ。Walter=Von=Neumann。)「_________解を出せよ、Lonely。」 「食ってくンなきゃどうにも。」(『……………………〝 甘い〟って、なんですか。』なんて言ったってさ。)「..........教えてやれねェよ、僕は。」(重ね重ね、科学者は完全無欠の英雄では無い。其れはイーコールに吞まれた少女を救うべく走った少年の背を押した時。其れは青の孤独に閉じこもったアナウサギへ追い付こうとした時。其れは、ひとりぼっちの少女へ手を伸ばした時。男が為せるは弾丸装填。引鉄を弾く迄、幻さ。何も成し得なくても。何者かに成り得る誰かが目の前に居るのなら。罪〝過〟も、工〝程〟も。)(奇しくも、其れは不和の命題と同じく。)「〝過程〟は一緒に背負ってやる。」「心配すンなよ、キミが弱いんじゃない。」「僕がヒーローじゃねェのさ」(悪魔の本質を、囁きとするならば。)(其れは正しく、甘言だ。)(もう一度問おう。蚕蟲の卵・Lonely Esukaではない誰かへ。)(ロンリーガールへ。)(少女・Lonelyへ。)(貴女へ。)(答えは未だ、闇の中。#FF2281は見据え続ける。)   (6/12 01:12:12)


ほりしぃ> 
『...........味覚の説明ェだァ?』『ふざけるなよほりしー。』『僕ァな。』『僕ァ国語の作文問題も終わっちゃいないんだァ、余計に脳のリソースを使わせ無いでくれよ。』「………………ふざけてんのはどっちですか。次の減らず口は何かと思えば。」(……金髪の隙間から覗くネオンを、彼女は見つめ返していた。虚勢を貼るように鼻で笑う姿は相変わらず高飛車だった。盲目の人間に赤色を説明する時、人はどうやって伝えるか。耳の聞こえぬ人間に、音楽を教えることは不可能だろうか。彼女は目を細める。)『マトモな味ィー知らんからンな無茶振りが出来るんだろォなァ』(…………目を細めた理由は、貴方がペンダントに触れたからだ。また〝 アレ〟を使って口にでもねじ込むか? 彼女は固く口を閉じて、次の行動に警戒の色を示している、その時だった。)(……──────────コトリ、と。)(机の上に、〝なにか 〟が中央に置かれた。それが何かは嫌でもわかる。きっとソレは………………)「…………………………オマエ、なんのつもりです??それがなくちゃあオマエは貧弱も貧弱、置いたからにゃあほりしぃに【喰われる】覚悟があるってことですか??それとも、〝 そんなものなくても〟ほりしぃがオマエを食わねェとか甘ったれたこと考えてんじゃないでしょォねェ~~~…………………………それともやっぱ、………………………………〝 可哀想〟になっちまいました?」(彼女は引きつった笑みを浮かべ、自身の懐中時計を密やかになぞった。冒頭に、『フェアじゃない』と言っただろう。)(─── レッドドア ────)(それは貴方の秘密道具。世界をおいてけぼりにしたはずなのに、解除すれば貴方が置いた行かれてしまう七不思議。それはその能力が『ずるい』からか?ああ、それもあるだろう。)( しかし、理由はもうひとつ。それは。 )(【解1︰ 貴方は、貴方達は何も捨てないのに、ロネリーには何もかも捨てさせようとする所にある】。) (ママ達に背を向けるということは、今までやってきた【努力】を放棄することだ。文字通りのロンリーガール。それはもう呪う程に劣等が怖い彼女。しかし貴方達は何も失わない、彼女が生きようが彼女が死のうが、彼女が何もかもを失おうが。〝正直いって貴方達は関係がない 〟んじゃないのか。貴方のそれはエゴに過ぎない。続く言葉だってそうだ。)『僕 ァ 〝探 求〟 を 愛 し て る 。』(己、マッドサイエンティスト。)『キミが嫌なら遠慮なく食うがなァ...........』(#FF2281の極彩色が。)『拒む理由がもし“ママの為”だなんて H o l y S h i t - ク ソ ッ タ レ - なら。』(ふざけたことばかり抜かしやがって。)『_________解を出せよ、Lonely。』(ロンリーガールは貴方を睨む。)(…貴方が愛しているモノ(不和)なんて、嫌という程に分かっていた。テンシのタマゴだなんて、科学者からしちゃあそそられない筈もない。探求の為なら全てを蔑ろにしてしまいそうな莫迦な男だった。)『〝過程〟は一緒に背負ってやる。』『心配すンなよ、キミが弱いんじゃない。』 『僕が〝 ヒーロー 〟じゃ─────────』「〝また馬鹿言ってる〟。」(……………………だからこそ、【遮った】。)「……………………………………そこまでするメリットは例に及んだ〝 探究心〟を満たす為ですか?傲慢ですね、相変わらず。」「…………………………、………だからと言って、らしくねェじゃねェですか、まるで自分を下げるような言い方。ほりしぃが強いからオマエがヒーローになれない?………………違いますね。………………寧ろほりしぃが強い(悪役)ならオマエは列記とした〝ヒーロー (正義)〟でしょ。…………………………ほりしぃが弱いから、オマエは……………………………………ヒーローになりきれねェんでしょ。〝 馬鹿にしないで 〟ください。」「…………………、…そんなの、1番ほりしぃが………………………嫌ってぐらい、……」「……………………………………………」「……………………………、いいですか。…………オマエを必要とするニンゲンは、………………探せば星の数ほどいるンです。今この瞬間にだってそうじゃあありませんか。癪に触りますが。」(相変わらずだった。 傲慢なのが貴方で、強情なのが彼女。どちらも引かない。どちらも強気。譲らない。貴方が諦める瞬間をずっと待っていた。でも、脅してもダメ、頼んでもダメ、突っぱねてもダメ。ダメ、ダメ、ダメ。「嫌い」だろうがなんだろうが、ずぅーーーーーーっと絡んでくる。今日もそうだ。彼女は貴方を拒んだいた。しかし貴方は揺さぶってくる。なんでここまでされているのか、前にも聞いたことがあったっけ。その度に貴方は答えていた。【⠀探求を愛しているから 】だと。馬鹿の一つ覚えのようだった。貴方と彼女は孤児院育ち。家族が沢山いて、今日この日まで生きてきた。何が違かったのかしら、どこで隔てられたのかしら。)(………………今日は。この時は。この瞬間は。)「…………………………、…………………………、」「……………………………─────────たかだか女1人の前で、しかも捕食者の目の前で。後生大事にしていたもン置いちまうなんて愚かですね。………………………喰い殺しますよ。」 ( これで【⠀最後 】だ。)
(1切れのパンケーキを残したまま。彼女はゆっくりと顔を上げて目を見開き、見詰める。貴方は3度目だろうか。【⠀彼女のディスコードが顕になる前兆 】。エゴだって分かってた。貴方が意地になってんのも知ってた。彼女も意地になっている。 意地になって、でも、自分の弱さを今日は少し、咀嚼した。貴方と会わない間にね、色んな人と話をしたの。色んなヒーローの卵とね。 )(………………ちょっと、考えた。これは誰かさんにも話したことだけど。ロネリー、【⠀助けて 】って言葉が嫌いだった。意味を成さないからじゃない。それは吐いた者勝ち、【誰か】を悪役にしてしまう卑怯(魔法)の言葉。ママ達の前では自分が死ぬことになっても使わないと誓った。なんで嫌っていたか、貴方達と話すことでようやく理解出来た気がする。)(さよなら、反吐ニスト。 ) 「………………今回は、【⠀〝 マジ〟 ⠀】ですからね。」 (彼女は貴方から目を逸らさなかった。レッドドアを使うといい。それぐらいの猶予は、たっぷりと存在する。) 
(だから助けては言わないことにしたんだ。)   (6/12 02:39:17)


Gaill Monochoria> 
「 【 レ ッ ド ド ア 】 。 」(都合、此の文に貴女の言葉は引用されない。) (貴女が強情であるならば。)(ただ傲慢に。)
(其の探求愛を、綴ろうか。)(半ば机を叩き付ける様にして。握られたるは砂時計。)(停止空間内、男は歩く。ただ歩く。喫茶店を出て通りを抜けて。今居た.....否、世界にとってはまだ彼の“居る筈の”場所より。遠く、遠く。)(足の痛みは気にするな。ただ命を賭けて進め。)(男は、歩みを止めない。ずっとずっと進んでく。〝 貴 女 を 抱 え て 〟、進んでく。)(そして、そして。)(貴女の意識へ、視界へ、ツギハギですらない歪な断層を以て飛び込んだのは夕暮れの街、其の風景。街の全部を見下ろせて、風は強く、空が近い。)(然るに、ビルの屋上。)「..............。」「 Hey. 」(貴女が立つのは内側。2,3歩置いて、男が立つは縁の側。)「全くよォ......」「何言ったって聞かねェなら仕方ねェよな。」「聞かないのは僕も同じかにィ?HeHe.」(1歩後退れば落ちて終う様な、そんな境界線で。)「..............。」(白衣が揺れる。)「キミ最初に言ったよなァ?フェアじゃ無いとォ.........」「ならフェアに行こう。」「“キミも僕も、僕を殺せる”この状況。」「....十分だろゥ?」(男は、哂う。)「 なァ?オイ。 」「..............ほりしーチャンよ。」「最後だってンならさ。もう一度だけ。」(貴方へ、伝われと。)(どうにかこうにか、自身の為築き続けた様は九龍城砦。其の中核へ、手を伸ばす。)「少々自己中過ぎるぜキミィ............」(感動的な何かじゃあなく、男が紡いだのは自己中だなんて、そんな言葉だった。)「キミが弱いから僕がヒーローになれないィ........?立場で言えば僕が正義ィ..............?」「オイオイオイ........」「勘違いも甚だしいなァほりしーチャンよォ!!!!!」(言わなくて良いなら、其れが一番恰好良いんだろうけど。やっぱりどうにも、上手く行かないものですから。)「キミがどうかなんて関係無い。...........僕は元より、〝正義のヒーロー〟なんかじゃないさ。」(ぽつり。少しだけ、雨が降る。靴占いをしていたら、ちゃんと裏向きだったでしょうか。)(外れちまったな、なんて笑い合う事だって出来たでしょうか。)(何処で、隔てられたのでしょうか。)「僕は探求を愛してる。」(完全無欠じゃなくて良い、なんて謳いながら。なんだかんだ彼も意地っ張りだから。ちゃんと紡げなかった、言葉を。今。)【問】其れは自身の探求のみを愛する事を示すだろうか。[A.否。彼は。]「キミの探求だって、愛してるさ。」(手に持つ煙草は、停止世界より帰る前の、或いは最後の一服。)(風に勾引かされ、其の煙は尾を引いた。)「環境がキミ自身を閉ざす道を選ばせたなら.........ッッ!!!!!」「.........そんなの、くそったれじゃないか。」(全部、綺麗にゃ行かないから。) (だから。)「________________________ッッ 同 情 し た に 決 ま っ て る だ ろ ォ が ! ! ! ! ! ! ! ! 」「キミは強いさ!!!!今日まで生きてきただけで十分にな!!!だが少なくともあの時はッッ!!!!!!!!」「.............あの時は、弱みを見せた」「そうだろ?」「弱点があるなら突くのが常套ォ........なんてったって僕ァ恰好良いヒーローじゃァないんだ」(今だけは。)(今だけは、なけなしのプライドも棄てちまおう。)「悪党でも悪魔でもなんでも良い。」(さァ、此処からは。)(屁理屈と叙述トリックの証明だ。)「『〝また馬鹿言ってる〟。』だァ!?!?幾らでも宣ッてやらァ゛大馬鹿が!!!!!!!!!!」(〝都合、此の文に貴女の言葉は引用されない。〟)(言葉の通り、其の文の中には引用されちゃいない。)「『〝 馬鹿にしないで 〟』なんざこっちのセリフだぜふざけやがって」(〝其の探求愛を、綴ろうか。〟)(綴ったさ。貴女の探求への愛を。)(こんな風なトリック-我儘-を、本気で叫べる男だから。) 「一々一々曲解ばッかしやがってよォ。素直じゃ無さ過ぎんぜ?」(男は優しく微笑む。貴女も何度か見たであろうその表情。そして、そして。)「なァ。」(或いは、最後だ。)「〝助けてくれよ〟ほりしィ。」「ッHAHA!!!!!頼むぞォ!?!?!?このままじゃ死んじまう!!!!!!!!!!!!!!」(助けてが嫌いだなんて、彼は知らない。けれど、少なくとも。可哀想な側に立つヒーロー、を嫌うなら。此のまま死ねば見放された彼も、責任を押し付けられ終いの貴女も屹度〝可哀想〟だろう?)(我儘と叙述トリックの最終証明。)(さァ、君はどうする。)(真逆様、落ちて行って。)(空中、愛を謳うのさ。)(“造作も無い笑顔”に価値は在るか?なんて問う人間が居るのなら、其の解は無価値でしょう。ならば“造作もある笑顔”に価値は在るか?なんて問う人間が居たなら?)(屹度、優しくない人間は無価値だと答えて、優しい人間は価値在るモノだと答えるのでしょう。)(ならば男はどうか。)(..........価値など無いと、そう答えるんだけれど。)(価値以前に僕が見たいと思ッたンだ、って。屹度、そう付け加えるんです。彼もまた、不器用ですから。)   (6/12 04:51:54)


lonely> 
『「 【 レ ッ ド ド ア 】 。 」』(…………貴方が時をおいてけぼりにして、また進み出した。彼女もまた、一時停止。そこから逆再生なんてするはずもない。彼女は止まっていた。孤独のエチュード、貴方1人の独壇場。さぞ彼女は軽かったことだろう。15歳の平均よりも大分、軟弱な貴方でも運べるぐらいなのだから。止まったままの彼女はこの時何が起こっているか分からない。貴方が皮肉と一緒に煙草を吐いていることさえも、認知出来ない。やがて煙草は塵となって消えて、残りカスはどこか遠くへ。【 レッドドア 】が解除されれば、止まっていた砂時計は息を吹き返す。) 『 Hey. 』「……………………………………ッ、……………………」(……彼女からしてみれば、急に外に、しかもビルの屋上に『瞬間移動』したと相違はない。彼女はこの手段をよく知っている。だから、『目を見開いた理由』はそこじゃない。問題は──────────……)『全くよォ......』『何言ったって聞かねェなら仕方ねェよな。』『聞かないのは僕も同じかにィ?HeHe.』「…………………………、……オマエ。」(…………フェンスの向こうに、貴方が立っている事だった。)『キミ最初に言ったよなァ?フェアじゃ無いとォ.........』『ならフェアに行こう。』『“キミも僕も、僕を殺せる”この状況。』『....十分だろゥ?』( ツインテールが風に揺れた。貴方が何をしているのか分からない。何を言っているのか、理解したくない。戸惑いの色と、動かないはずの心臓が動いている錯覚。)『最後だってンならさ。もう一度だけ──────────………………』( そこから展開される会話は、余計なお世話と言うのが1番良い。自己中だとか、なんだとか。そんなの分かってる。彼女は周りを見ようとしない。彼女の両腕は小さいから、自分以外の何かを抱えるには足りやしないのだ。)『キミが弱いから僕がヒーローになれないィ........?立場で言えば僕が正義ィ..............?』『オイオイオイ........』『勘違いも甚だしいなァほりしーチャンよォ!!!!!』(貴方は【正義のヒーロー】なんかじゃない。彼女にとっては紛うことなき【悪魔】だ。あの手この手で誘い込み、自堕落させる為に手招きをする。貴方はきっと【ママ達】が嫌いだ。魔女狩りの杭のように打たれる注射も、聖歌のように謳われる薬品の種類も、白色の箱も。家畜に付けるタグのようなピアスも。祈りを捧げるように建てられた【黒十字】も。)(………彼女の置かれた環境を、貴方は。)『________________________ッッ 同 情 し た に 決 ま っ て る だ ろ ォ が ! ! ! ! ! ! ! !』 (………………わからず屋さ。彼女は。)『『〝また馬鹿言ってる〟。』だァ!?!?幾らでも宣ッてやらァ゛大馬鹿が!!!!!!!!!!』(大バカ野郎さ。お互いに。)(強情と傲慢。劣等と探求。 剣幕を変えて謳っていた貴方の表情が和らぐ。底にはいつものあなたが居た。軽薄に微笑み、煙草の煙を揺らす貴方だ。)『なァ。』(……………………これで、最期。貴方は1歩、後ずさる。彼女に『やめろ』と言う権利は無かった。その必要さえも本来はないのだ。彼女は貴方を嫌っている。 ただ貴方の言葉を聞くことしか無かったデクは、1歩2歩と貴方に歩み寄り、小さく口を開き、何かを言いかけて。……やめて。………………揺らりと、俯き顔を上げた時。そこに居たのは──────────………………)『〝助けてくれよ〟ほりしィ。』 「………………、……………………」(……………最期まで悩んでた。でも結局選んだのは【コレ】だ。静かに睨む、ハイライトのない瞳。眉を潜め、【⠀貴方が死のうがどうでもいい 】と言った具合の、影かかった暗い表情だった。 貴方は後ろに倒れる。)
(白衣を揺らして、世界が逆さまになるんだろう。痛快に、爽快に。きっと貴方が最期に見ることになるのは、冷ややかに貴方を見下ろす少女の視線。どうやら貴方の口説きは失敗に終わるようだ。【⠀彼女はそれでもママ達】を選ぶ。………………でもこれで良かったんだろう?100も承知だったんだろう。彼女は悪役だし、貴方は彼女に【⠀見捨てられた 】。この結果なら、きっとママ達も文句言わない。良いかい、『フェアに行く』 なんて最初から間違っている。貴方が硬い土瀝青へと打ち付けられるまであと何秒か、カウントダウンがは始まった。) ( ──────────翌日、■■の生徒。■区のビルでの投身自殺。)(目立ちたがりな貴方からしたら願ったり叶ったりの、ニュースを飾る代名詞。希望論は存在しない。科学者の最期はなんとも、)(──────────呆気ないものだった。)【 Gaill Monochoria・ロスト⠀ 】(……………………──────────) (カチリ。)( 呆気ないものだった。) (希望論は存在しない。)(貴方からしたら、願ったり叶ったりの翌日は。)( ──────────【 パルクール ✕】) (【空間把握能力 ✕】)(【⠀読心 ✕】)(【⠀交渉術 ✕】)(【完全模倣 ✕】)(【映像転写 ✕】)(【威圧 ✕】)(【喧嘩殺法 ✕】)(【⠀精神力✕】)(【⠀庇護 ✕】)(【マナー ✕】)(【⠀器用 ✕】)(【⠀縄術 ✕】)(【回避 ✕】)(【⠀被虐性 ✕】)(【⠀精神汚染 ✕】)(【物語 ✕⠀】)(【⠀観察眼 ✕】)(【物理演算的思考 ✕⠀】)(【⠀機械知識 ✕】)(【⠀科学知識 ✕】)(【⠀■■■■■ ⠀】) (【⠀■■■■■■ 】)(──────────【⠀信仰 ✕ 】)( 彼女の両腕は小さいから自分を抱き締めるので精一杯だった。だから何かを抱くには腕を空にしなくちゃならない。 だから彼女は。)「ッ゛ッ…………………………!!!!!!!」(カコンッ………………!!!!!!と義足を鳴らし、靴が、帽子が脱げるのも厭わず、そのままフェンスを越えて、両腕を開けるため、〝自らを捨てるように 〟『飛び降りた』。) (早く、早く、早く、早く、抵抗なく落ちて、腕を伸ばして、揺れる白衣を引っつかもうとする。)( 彼女は貴方と共に落ちるだろう。そして。) 「「「…………………………ラ ヴ ィッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」 ( 叫んだ。 ズォッッッッッッッッッ…………………………と展開される彼女不和。木炭でめちゃめちゃに落書きをしたよつな、或いは影のような赤黒い植物達。それらは餌を待ち構えるためではなく、ただ受け止めるためにクッションの役割を果たすだろう。もしも余計なことをせずそこへ落ちたのならば、 互いに無傷。彼女は寝そべる貴方の上に跨るような形になる。 )「…………………………ッはァ、………………ッはァーーッ…………………はァッ………………………」(前髪で目元が隠れる。俯き、肩で息をする彼女だったが、きっとそれは突然…………)「……………ッ゛ッ──────────!!!!!!」 (……………………胸倉を、掴もうとするだろう。勢いよく、貴方を起こすように。チリン、とピアスが揺れる。彼女は苦しげに、悔しげに、悲しげに、怒りを滲ませたように、ぐちゃぐちゃとなった感情を顕にするみたく顔を顰め、貴方を睨む。………………何か怒鳴る訳じゃない。何か罵倒する訳でもない。彼女は口を開くことなく唇を噛み締めた後、ゆっくりと手の力を緩めながら、………………1つ、2つ。……3つ。) 「ッ……………………………………」「…………何、考えてんですか。」 「……………………ッッ、…………………なんでそういうことすンですか」「……………………ッ、…………………………ホントに死んだら、どうするつもりだったんですか。」 【⠀【 Gaill Monochoria・ロスト⠀✕ 】 】「…………………………オマエ、…………………………最ッッッッッッッッッ…………………………低ですね。」   (6/16 20:36:31)


Gaill Monochoria> 
(空の、地平の向こうに行くみたいな降下。橙の空は知らない顔。屹度、此処に愛が在っても呪いが在っても絶望が在っても希望が在っても、其れは変わらないんだろう。)(見下ろす冷淡の深き赤。) 「.............」視線が合ったか合わなかったか。此の自由落下の中じゃ刹那にも満たない其の瞬間を断言するのは些か難しくて、けれど驟雨の様に飛んで来る冷ややかな視線が見えた様に思えた。)「..................」(ごうごう、だなんて大層な音は聴こえない。様に思えるくらいの。それくらいの、極限状態。)【 聴力 ✕】(脳と水晶体の処理能力を超えた視覚情報。残り続く残像に呑まれて、世界の全てが引き伸ばされて行った。)【 視力 ✕】(手から離れた煙草。其の煙は、最高高度の定められた狼煙の様。)「........................」(走馬灯、を見るにはあまりに何も成せていない人生だ。ただただ、時間すら引き伸ばされた様な。無理矢理処理したフレームレートの上限突破。其れ等をコマ送りで見る様な、体感だけが低減し続ける世界に独り。)(けれど、此れは。)(此の感覚は。)(赤の扉を開いた先でなく、青の孤独でなく、灰白の過程でない。)(然るに、同種との相対評価では随分と軽い其の質量-命-は、正常に動く時計盤-世界-の上、あと数秒もすれば砕けて消えて、無くなるんだ。)(■月■■日、■曜日。ラジオが、メディアが。ヒトの死を鳴らす翌日。『亡くなったのは高校生の___________』『然し、遺体の身体年齢が高校生から大きく離れている為、カミサマの関与の可能性が__________』)(だとか、なんだとか。)(嗚呼、嗚呼。)(バレちまう。)(端麗の青年に。愚直の魔女に。一途のロマンチストに。不明の魔王に。黄髪の悪友に。..........不変の少女に。)(英雄達に。)(年を重ねども、基本探求のみに費やした停止空間。大して大人になったりも出来ず。)(みんなみんな置いて行って、過程を負って行って、結果を齎せば身体は老いて行って。結果一番のひとりぼっち。何処かのアナウサギと肩を並べたがったのは、其れ故でしょうか。)(あんまり言わずに過ごしてきた能力迄露見したら、それこそカッコ付かないね、なんて。普段みたく軽口を叩く時間も、相手も。いないものですから。)(手を伸ばしても、手を伸ばしても届かないならと。とめどない夕焼けに手を染めて。飛び降りたる市街、ビル屋上。)「.....................................」(何者にも成れやしない誰かが一人、消えるだけ。)(何も、出来ず終い。)(カウントダウンだ。)(四の五の言わずに。)(三、二、一で。)(   逝   - 行 -   け   。   ) ________________『『『…………………………ラ ヴ ィッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』』』(引き伸ばされて行く世界、尚も其の消失点に少女を置き続けた。けれど宙を舞う身体は何時しかそっぽを向いて。いよいよ近付く死と無力感。だから、だから目を閉じていた。)(瞑目も静寂も停滞も不動も。打ち破ったのは貴女だった。)(白衣を掴むは小さな手。落下する体はきっと、幸せって言うんだ。)(科学者は、静かに笑う。)(白衣を掴まれ尚不変。自由落下が増えるだけ。メディア前面を飾る二つの名。)(けれど。)(けれど、可能性を棄てぬ悪魔が手を伸ばし続けた式は。)【ライセンス照合 ✕】(貴方は。)『…………………………ッはァ、………………ッはァーーッ…………………はァッ………………………』(あれだけじゃ終わらないって、信じてたから。だから、瞑目でただ願ってたんだ。)(だから、貴女と落ちる時笑ったんだ。)(例え世界が。例えば君が。間違ってても良いから。どうだって良いから。手を、伸ばし続けて。そして。)「..............................................」(そして、そして。)『……………ッ゛ッ──────────!!!!!!』 (もう一度、がくんと揺れる視界。)『ッ……………………………………』(少しすれば、胸ぐらへの力は弱まって。)『…………何、考えてんですか。』(今度は、ディスコードなんて使わなくたって見えた表情。)『……………………ッッ、…………………なんでそういうことすンですか』(色を重ねて重ねて。不器用な混色が滲んでた。)『……………………ッ、…………………………ホントに死んだら、どうするつもりだったんですか。』『…………………………オマエ、…………………………最ッッッッッッッッッ…………………………低ですね。』(途切れ途切れの声。貴女は怒っているのか、恨んでいるのか、呪っているのか。)(分からない、けれど。)「........。」(分からない、から。)「...........。」(少しの静寂を置いて。)「.............。」(ただ、言葉を紡ぐんだ。)「........そォだな。」「僕ァ最低だ。間違い無い。」「..............けどな。」(空は変わらず知らんぷり。)「...........最低、ならどォして。」「どォして助けたんだ?」「ほりしーチャンよ。」(其れは問いの形を取りながら、問いでなく。)(言葉の前座。冒頭部分に過ぎない。)(ただ相違点を挙げるならば。)「....死んじまったらそれまでだよ。何も出来ず終わり。それだけだ。」「だが現に僕ァ死ななかった。キミが助けてくれたからな」(答える暇も与えず煽る、だとかそんなのじゃなくって。)(本当に訊きたかった事への、前置きだ。)「なァ、オイ。」(此度は、最初で最後の設問。)【問】ビル屋上。其処で紡がれた“助けて”は、誰かを悪者にしたか。(我儘と、叙述トリックの最終証明。)(答え合わせだ。)(赤の扉は主導を握らない。)(さぁ赤ペンを握って。)「ロネリー。」「..................、」(Love it.-ラヴィ / 科学者は探求を愛している。-)(その為なら綺麗でも無ければ恰好良くも無い手段だって平気で選ぶ。可能性を愛する悪魔。或いはマッドサイエンティスト。或いは、ダークヒーロー。)「〝キミ〟は、どうしたいんだ。」(屹度、どんな我儘だって優しく笑うさ。望むなら背中を押そう。望むなら前を行こう。望むなら一緒に歩こう。)(其の小さな両腕で、彼の意思を包むなんてしなくて良い。)(Let do a.-成すべきは唯、一つ。-) (その両手の伽藍堂は。もう一度君自身を優しく抱く為にある筈だ。)(君の本心を。あの日、寂しげに言葉を零した誰かを。優しく。)(だから。)(だからさ。)(全部捨てて来なよ。)   (6/16 22:22:27)
https://www.youtube.com/watch?v=8NwTwKZGiWA&t=89s


lonely> 
(──────────嗚呼、なんで助けちゃったんだろ。ママ達が望むのは【⠀賢い ロネリー 】。なんで見捨てなかったんだろう。私の理想は【⠀悪役のホーリーシット 】)(………………貴方の鼓動がまだ続く。対する彼女は脈打つ心臓は生まれた時から存在しない。冷えきった身体と軋む義足。まるでママ達の可愛いお人形さん。)『〝キミ〟は、どうしたいんだ。』「………………………………、……………………」「…………………………ッ、……………………ほりしぃは。」「………………ロネ、リーは………………………………」 「………………………………、……………………」 ( どうしたいんだろう、彼女は戸惑い赤目を震わす。そりゃあカミサマになりたいに決まってるでしょ。そりゃあママ達に愛されたいに決まってるでしょ。だってママ達に愛されなかったら、生まれ損ないロネリー・エスカは…………………………)(ロネリーは、………………………………) (………………………………──────────とある、車椅子の餌が。女の子が彼女に言ったことがある。)(『―〝【ママたち】と出会ってない、キミと【普通】にお話がしたいです。〟- 』)(あの時どう返せば正解だったのか分からなかった。【⠀ママ達 】と出会ってないロネリーって一体何なのか、想像も付かなかった。目の前の科学者は落下中、勝利を確信したように幸せそうに笑っていたのをハッキリ覚えている。それがなぜだか分からなかった。……でも、確かにこの瞬間、貴方を助けたのはママ達に言われたからじゃない。『死んで欲しくなかった』彼女の身勝手な、初めての〝 我儘 〟だったのかもしれない。貴方の白衣が死装束になることが、嫌だったのかもしれない。きゅぅ、と喉が鳴る。 何度か小さな口を開けて、……閉じて、言うのが怖くて、言えなくて。)(……良い子で居なくちゃ。)(──────────良い子でいなくちゃいけない、のに。)(…………………………貴方の目を見ていたら、あどけない少女が堪らず顔を、出したみたい。)「…………………………………………………………もう、〝 食べたくない 〟です、………………………………」「………………ママ達に、ごちそうさま、って、いいたいです、…………………… 」「……………………〝 甘い〟がなにか、知りたかった、です、……………………っ、………………」(少女は、言った。小さな我儘。もうヒトを食べたくないって。 でもパンケーキは食べたそうにしてた。不思議よね。食べなきゃいけないものを前にして、他のものを口にするなんて行儀が悪いわよね。だから口にしたあとは、罪悪感がじんわりと滲む。俯く彼女は、また貴方と目が合わせられなくなっていた。) 「………………………、………………ッ、…………………それと、…ロネリー、『ソレ』…きらいなんです、…………………………オマエが、ひんぱんにつかう、〝ソレ(レッドドア) 〟……………っ、………ニンゲンなら、ニンゲンらしくみんなと一緒に歳、とって死にゃあいいじゃないですか。みんなそうやって、『思考』してンです、何格好つけてンですか、………ろ、ねりーは、歳、もうきっと、とれないから、ただでさえ、っ、…………オマエがそうやって、ずっとずっと先に行ったら、………………………………」「……………………………………行ったら、…………………………」「…………ッ、………………、」 「………………………………っ、あと、あと、……………………………………あと、…………………………」(最後まで言いきれない。そこまで素直になりきれない。言いたいことは沢山ある。でも何から言えばいいか分からない。でも、1番言いたかったことは言えた。 泣かなかったわ、強いから。でも。) 「………………………………………………っ……………………」(腕が空になった貴方を見て、彼女は肩を竦め、僅かに目を見開く。 少女なら少女らしく、やっぱり弱いから泣いて、貴方に抱きついたって良かったのかもしれない。でも、彼女は伸ばしかけた手をお行儀よく降ろして、ゆっくりと立ち上がり、少し濡れた瞳を雑に拭いながら 貴方を睨んで一言。)「………………………………──────────〝もう、 かえらなきゃ 〟。…………オマエもとっとと帰るんです、……………………〝 科学バカ 〟。」 ( 義足を鳴らして、逃げるように踵を返すんでしょう。 ) (…………──────────【PM 5時︰30分】)(良い子だから門限までにおうちに帰った。ママ達は微笑む。『おかえりロネリー』。『何か余計なものは食べさせられてない?』って、きっと調べられちゃう。)( ロネリーは微笑む、〝 大丈夫よママ〟って。)(……………………でも、どうしてかしら。)(………………彼女、その日から。) 「……………………………………、………………………………」 (【⠀あんまり家に、帰りたくない 】 って思うようになったの。【⠀早く帰らなきゃ⠀】から【門限まで時間がまだある⠀】に変わっちゃったの。)(歯車がズレる音がする。) ( ママ達が弧を描いて微笑む情景が。 )(──────────今までの学校の休み時間を見ているみたく、淀み始めたの。)   (6/16 23:15:38)

Gaill Monochoria> 
(正午過ぎのお昼休憩。本日はお日柄も良く、地平の彼方まで雲一つ無く澄み渡る青。其の天辺から薙ぐ様に照らす陽光。然るに梅雨の時期にゃ珍しい爽快なお天気だ。)(が。)(遮光カーテンの閉め切られた理科室、幾つかの画面がブルーライトを放つ机上にて。)「........。」(窓塞ぐ暗幕は劇の始まりを示さない。外の快晴は何処へやら、電灯だけが照らす部屋で。瘦躯に怪しげな目付き、白衣を纏う其の科学者は。)「だぁぁぁああクソ!!!!!!!!!」(傍で試験管の中の薬品はコポコポ言って、光る液晶の内一つでは黒の背景に緑の文字が躍って。雰囲気マシマシな科学の部屋。然し此れ等一切は只の演出に他ならず、詰まる所が形から入りに行った烏滸の拘りの賜物である。言い換えるならば時間の無駄だ。)(さて。では何故こんな雰囲気作りに凝ったのか。何故一人虚しく咆哮したのか。理由は単純明快。)「終わらね~...............」(そう、国語の課題である。しかも提出→センセイがチェック→答えが渡されて自己採点と云う最も辛いタイプだ。バリバリに言語系が苦手な男にとって其れは地獄であり、作文問題を多く内包された暁には友人の回答を写す最終兵器すら採用出来ない。元より昼食を抜かす事の多い此の瘦身が時間に押され何も食べていないのは語る迄も無いだろう。)(課題、チェック有、苦手分野、写し不可と追い打ちに次ぐ追い打ちの中其れ等を薙ぎ払う究極の手札-ディスコード-が男には在るのだが.............ついこの前五年以上も停止空間に籠ってしまった都合上、嫌いも嫌いな課題如きに使用するのは少々気が引けた。)(完全な八方塞がり四面楚歌。結果男は。)「ああ。」(ペンを机の端へ投げ遣って。)「もういい。」「やめだやめェ...........」(諦観一色の声を放ったならゆっくりと立ち上がって。)「 フ ァ ー ー ー ッ ク ! ! ! ! ! ! 」(そう叫んで、プリントの束を思いっ切り投げた。.......ただ入口方面へ向かって散らかるだけなのだけど。)(もし忘れ物やらなんやらで、誰かさんがこの部屋を訪れたなら。屹度、此のシュールな光景を思いっ切り目撃する事になるでしょう。)   (6/11 13:32:24)


レギオ> 
(時刻は正午を過ぎた頃だろう。午前の授業が終了し、談笑を交えつつ食堂へと足を運ぶ生徒達の流れに逆らって、一人理科室へと足を進めていた。何時もの事なら屋上や外に出てぼうっとしながらゆっくりと人間観察に勤しんでいるものだが、今日ばかりはそうも行かなかったのである。何故なら、『えーー……次の授業の初めで提出してもらいますから、皆さん忘れずにやってくるように!』と言われ配られた課題のプリントをどうも置き忘れてしまったようなのだ。ノートに挟んでると思っていたが、逆さにしたって落ちて来ないのだから、座っていた場所にあるに違い無い。忘れ物を知らせてくれる親切な友人でも居れば別なんだろうが、上級生との交流はあれども生憎彼には未だに同学年で親しいと言える間柄の人間は居なかったのだ。年齢等の概念に関係の無い彼からすれば、その事などさして気にするようなものでもないようだが。)(真っ直ぐの廊下を暫く歩き、階段を降りて直ぐの突き当たり。ふと、廊下側の窓に暗幕が引いてあるのが気になった。まだ誰か中に居るのだろうか。もしかしたら教師が次の授業の準備をしているのかもしれない。)「……シツレイシマ」『  フ ァ ー ー ー ッ ク ! ! ! ! ! ! 』(ノックはせずに、引き戸を横にガラッと引いた、その瞬間。叫び声と共に目の前にバサバサァ!!と真っ白いプリントが広がった。あまりにも突然の出来事に流石に面食らい、扉に手をかけた形のままで硬直してしまう。目の前には白衣に身を包んだ痩躯の男性。彼が声の主であり、この混沌とした空間の首謀者だと言うのか。)「_____〝ファ〟…………………………?」「……ああ、いや……えェっと、」(この場合、なんて言うのが適当なのだろうか。)「…大丈夫、か?」(頭に乗っていたプリントをひっぺがす。少し動揺が残った声色で、何とでも取れそうな言葉でそう尋ねてみた。)   (6/11 14:19:11)


Gaill Monochoria> 
『_____〝ファ〟…………………………?』「え゛。」(ガラリと開いた扉。結われた火の様な赤髪を揺らす貴方。最終回ウラ全力投球を決めた体勢のまま痛みを発する運動不足の右肩に少し顔を顰める引きこもり。そして何より宙を舞うプリントの群。当惑の声が聞こえて来る頃、男もまた素っ頓狂な声を放って。脳内では貴方が知人か他人か、生徒か教師か、真面目そうかそうでもないかなんて情報と偏見の選択思考が繰り広げられる。此の間なんとコンマ数秒。だけれど、知人では無い以上その先の殆どは蛇足に終わっただろう。)『……ああ、いや……えェっと、』(然るに貴方が鸚鵡返しをし掛けた言葉を飲み込んで、思考する間の繋ぎの感嘆詞を挟んで、其れからなんとか意味不明極まりない此の状況へ適切に投げかけられる短かな質問を口にする迄の間。)『…大丈夫、か?』(科学者は精々ヘンテコポーズから体勢を直すくらいしか出来なかった訳だ。)「........。」「あァ。無問題。」(実際の所其の行動は意味を持たず、過去を変えられる訳でも無ければ貴方の記憶に干渉出来る訳でも無いのだけれど。ゴホン、なんて咳払いをしなければやってられないくらいの状況ではあった。思考放棄と言えば思考放棄だがこれくらいしかなかったんだ心の中でとびきり賢いウサギちゃんに謝ったりして。)「.....悪かった、些か課題が終わらんモンでね......」「......ンで君はァ?まだ五限目まで時間はあるだろう、我が理科室へ何か用かい?」(仕切り直し、と云うには随分手遅れ極まりない状況だが穴があったとて入っても背後からの視線が気になり寝れもしないのは間違い無い。無理矢理にでも言葉を返して、其れから問いを投げかけた。こんな時でも理科室に就いて“我が”なんて言ってしまう辺りのパワフルさを失わないから何処ぞのツンツン少女に怒られているのだが。よく言えば自分をしっかり持っている訳で、悪く言えば只の馬鹿だがまあ御愛嬌。)>レギオくん   (6/11 14:47:24)


レギオ> 
「ア、そう?なら別に良いんだけど。……何が起きたのかって…ワガハイ、ビックリしちゃった。」(素直に思ったことを口に出すのは、彼の美点である。のんびりとした穏やかな口調でそう告げたのなら、目線を理科室の中へと配る。それにしても色の奇抜な薬品が入ったビーカーだったり、薄暗く灯っているPCのデスクトップだったり。暗幕まで引いて居るのだから、怪しげな雰囲気が満載だ。すっかり雰囲気の変わってしまった理科室へと更に踏み入れようとすれば、先程下に散らばり落ちた紙が目に入る。……危ない、このままじゃあ踏んでしまう所だった。自分のプリントを自分で踏もうがどうだって良いことではあるが、人様のプリントの上を気にせずズカズカを歩くほど、一応彼は不躾でマナーのなっていない奴では無かった。腰を曲げて床に散らばっているソレを拾う。手に持った時に見えてしまったプリントの中身は、『課題が終わらなくて』と彼が言っている通りの様で、あまり埋まっては居ないようだ。)(頭からひっぺがした1枚と合わせて、白衣の主にプリントの束を差し出そう。)『......ンで君はァ?まだ五限目まで時間はあるだろう、我が理科室へ何か用かい?』「…………?…ああ〜、そうそう。ワガハイちょっと、忘れ物しちゃって。ソレ、取りに来たんだよね。」(すっかり本来の目的を見失う所だった。彼から尋ねられたことにより思い出し、先程の授業で座っていた席に目を向ける。ポツンと白いプリントが置かれた時のままであろう姿で残されており、やはりここにあったのかと。)「…ところで、キミは?よく此処に居るの………ああホラ、だって…すっかりキミの場所みたい。」(ひら、とプリントを指先で靡かせながら、少しだけ下に見える彼の方へと体を向けた。)   (6/11 15:32:22)


Gaill Monochoria> 
『ア、そう?なら別に良いんだけど。……何が起きたのかって…ワガハイ、ビックリしちゃった。』(なら別に良いだなんてさくっと飲み込んで、端的に思った事を口にする其の爽やかさが随分ありがたく思えた。頬に冷や汗を浮かべつつも一息吐くのは安堵の表れ。軌道修正と言うにはあまりにも強引でお粗末な立ち回りだったが、どうやら適当さとも呼べるであろう貴方の寛容さが正の方向へ働いたみたい。気付けば科学者は普段のニヤニヤ笑いに戻って居るだろう。)「あァすまない.........助かるよ」(腰を折って散乱したプリントを拾い始めた貴方を目にすれば自身も急いで拾い始める。他者のプリントの扱いはしっかりとしている貴方と同じ様に、男もまた貴方へ拾わせるのは些か気が引けて(プリントを当ててしまった直後であるならば猶更。)。だから自身も屈み込んで。床のプリントが無くなったら、向けられた束を受け取るのです。) 『…………?…ああ〜、そうそう。ワガハイちょっと、忘れ物しちゃって。ソレ、取りに来たんだよね。』(ワガハイ、なんて一人称は珍しいと云うか此方から探し回ったとて中々出会えないくらいには珍しいのだろうけれど、HolyShitの短縮して一人称にする様な子を知ってるだけにそう驚かなくて。そもそも此の個性の煮凝りみたいな学校で感覚が狂ってるのかも知れないけれど。兎角、貴方の言うプリントへ目を遣れば思い出したみたいに指を鳴らした。)[容量4→3]「Ah、ソレキミのだったのか。フザけた(国語の)クソッタレ(課題)に嫌気ェ差して休憩がてらにやっちまったよ。」(手元のプリントの束を態とらしく睨み付ければそんな事を言って。右手の指をわにゃわにゃやって、軽薄な笑みのままもう一つ。)「キミが課題に意欲的ならちゃんと消す.....と言うか新しいのを渡そう。どォせ準備室の棚に入ってンだろォし。」(因みにだが休憩がてらなんてのは大嘘で、お詫びにと言っちゃなんだがディスコードを用いてさっさと終わらせたのだけど。元の位置に置いてあるなんてのも変な話、気付くか気付かないかは貴方次第。)『…ところで、キミは?よく此処に居るの………ああホラ、だって…すっかりキミの場所みたい。』(放たれたるは追加の問い。赤髪が声を放ったなら、ちびっ子がやりがちな両手の親指と人差し指を立てる“けんじゅうのかたち”で貴方を指す。)「そォだ。休憩時間と放課後と一部授業中は何時でも此処だぜ赤髪-レッドヘア-......あ。」(地味に検挙されるべき不真面目な事を口にしながら視覚情報で貴方を呼んだ其の男は、少ししてから気付いた様に手を緩く広げ、自業自得のトラブルによって紡がれなかった本来最初にあるべき言葉を口にする。)「そォ言や名乗って無かったにィ。僕ァ三年のGaill Monochoriaだ。」(何時もならショーマンよろしく胸に両手を当てて軽く会釈をするのだが、プリントを持ってるわ肩は痛いわで断念。悉く自業自得だ。)   (6/11 16:11:21)


レギオ> 
(パチンッ、と白衣の主は指先で軽快な音を鳴らした。)【 レ ッ ド ド ア 】___________……………………『Ah、ソレキミのだったのか。フザけたクソッタレに嫌気ェ差して休憩がてらにやっちまったよ。』「……ェ?」(想定外の言葉にキョトンと呆けた様な表情をして。ニヤついた笑みを浮かべる貴方の顔から、自身の手元にある筈のプリントへと目線を移した。)(だけれども持っていたはずのそれは無く、何故か〝元の場所〟へと一瞬の隙に移動していたのだ。再度持ち上げてプリントの中身を見ていれば、自身の筆跡では無い文字で、全ての欄に解が埋まっているでは無いか。プリントの内容は生物基礎、1年生で学ぶ範囲だ。このまるでラボのような雰囲気が漂う空間がただのセットで、その白衣がただの衣装であると言うわけでは無いのならば、彼からすれば至極簡単な問題に違い無い。プリントを確認し終えたのならば、紅玉の瞳を彼に向け、思わず穴が開きそうな程にじぃっと見詰めた。)「………………………イヤ。」「…このまま、これ。……貰っちゃおっかな。………ありがとね。」「自分でやんないといけないものだろうけど。……ワガハイもちょっとだけ、〝不真面目〟だからさ。」「……………………………………………………………………………………………………実はちょっと、分かんなかったから。…………助かっちゃった。」(そのまま教室に数秒だけ静寂が訪れた後、漸く彼は言葉を発した。最後にボソリと付け加えられた言葉は、プリントの上端をマスク越しの口元に当てながら紡がれた。)『そォ言や名乗って無かったにィ。僕ァ三年のGaill Monochoriaだ。』「…〝Gaill Monochoria〟……ゲイル、〝センパイ〟か。」(教えられたその名を復唱する。)「…………………………ウン。きっと、……貴殿も〝勇者〟たる者に違い無い。」(その言葉は貴方の耳に届くか、届かないか、口の中で小さく呟かれたものだ。)「ワガハイはレギオ。ピカピカの1年生。……あ、好きに呼んで貰って構わないし_____もしケイゴ、が良いんなら、そうする。」(いつもの自己紹介を済ませた後、緩慢な動作で右手を差し出す。長い前髪と覆われた口で表情はよくは見えないだろうが、小さく笑みを浮かべていた。)   (6/11 17:00:15)


Gaill Monochoria> 
『……ェ?』(再び当惑。貴方の零した言葉を聴いたなら男は益々口を歪める。幾ら適当だって寛容だってそりゃあ驚くだろう。カミサマに次ぐ此の世の超常たるディスコード。其の宿主跋扈する此の学校に身を置いたとて、異常は異常であり、寧ろ反応も無くなるくらいに慣れてしまうのは危険の加速である。当然小さく驚く貴方だけれど、それでも。)『………………………イヤ。』『…このまま、これ。……貰っちゃおっかな。………ありがとね。』(貴方は、貴方であった。)『自分でやんないといけないものだろうけど。……ワガハイもちょっとだけ、〝不真面目〟だからさ。』(良く言えば、自分を強く持っており。そして悪く言うならば適当。『……………………………………………………………………………………………………実はちょっと、分かんなかったから。…………助かっちゃった。』(こんな不健全の塊みたいなふざけた科学者に仲間意識を持たれては少し可哀想かもしれないが。それでも男は、ニヤついた表情の中に小さな微笑みを隠した。貴方も言ったみたいに、お互いちょっぴり。ちょぴり“フマジメ”なモンだから。)「ククク.........」「まァプリントぶつけちまったお詫びも其れでツケといてくれ。今度たい焼きでも奢るよ。」(冗談粧して言った本心。普段なら“貸しにでもしよォかねェ”なんて言うのだけれど、なんだか貴方には言っておいた方が良い気がして。まあ真っ直ぐ素直に伝えるなんて性分じゃあ無いのは御覧の通りなのだけど。)『…〝Gaill Monochoria〟……ゲイル、〝センパイ〟か。』「...........。」『ワガハイはレギオ。ピカピカの1年生。……あ、好きに呼んで貰って構わないし_____もしケイゴ、が良いんなら、そうする。』(一瞬。ほんの一瞬だけ逡巡して。それから、孤児院で身振りの大きなアメリカンスタイルをガッツリ受け継いだ科学者は二つ、答えを返す。) 「呼び捨てでい~ぜィ“レギ男”ォ.........カワイイコーハイちゃんが増えて嬉しい限りだァ.......。」「あァ、それと。」「敬語も結構ォだ。見ての通り威厳もクソも無いセンパイ様だからにィ」(変わらずの軽薄な笑み。言い終わったなら先程迄座っていた机にプリントの束を置いて。白衣の内に入れてあった煙草を一本、取り出した。)「フー.........。」(金髪を白煙が覆う。〝悪友〟たるアンタの前なら良いだろう?も一つ煙を吐いたなら、後から気付いて換気扇を点けた。幸い理科室、リモコン式な上に性能は他より良い。) (都合、男は自身の能力をあまり話さない。意地でも隠したい訳じゃないけれど、自分から言いたいモノでもない。都合、此の学校に“年上”はあまり居ない。探求の為籠る静寂不動の其の世界。過程-プロセス-を背負う男の年齢は、書類上のモノとは大きくずれる。)(だから、だから。なんとなく。特に根拠も無く。男は貴方の年齢の真実なんて知らないけれど。説明出来ない安心感、みたいなものを感じたから。だから少し、カッコ付けなくても良いかな、なんて。)「〝勇者〟ァ........?よく分からんがまァ。」「万全潔白な〝正義のヒーロー〟じゃァねェんでなァ。」「よろしく頼むぜ?」(或いは、悪魔とすら称される探求者-ダークヒーロー-は。変わらず、変わらず笑う。)  「.....コーハイチャン。」   (6/11 17:43:40)

図画 コーサク> 
(何時もと変わりない放課後。図画コーサク、その少年は先程買ったばかりの温かいたい焼きの入った紙袋を片手に、好奇心の向くままに、スキップ気味に廊下を歩く。)「…やぁっと着いた!」(ここは理科室。外から見る限りしん、として見えるが……そんな事もお構いなくガラッっっっっ!!!!!!なんて片手で勢いよく扉を開け。)「…失礼するでありま〜〜〜〜〜〜っす!」(それはそれは眩しい笑顔で、嬉しそうに大声で叫ぶ。こぽこぽと音を立てるフラスコ達、ツンと香る薬品の匂い。)「先輩せんぱ〜いっ!今日は何してるでありますか!実験なら手伝うでありますよーッ!」(…彼の目線のその先には。)(差し込む夕日に照らされる、背の高い、一人の男が居た。)(まず目に入るのは少し曇りがかった金色の髪、そして見慣れた白衣。声を聞いた男は此方をゆっくりと振り向くだろう。)「見て下さい!『そいやき』に行ってきたのでありますが、先輩も一緒にどうでありますか!」(クリーム味と抹茶味のたい焼きの入った袋を高々と掲げると。…丸メガネ越しにネオンピンクの瞳が此方を捉える。)(先輩、こと『Gaill Monochoria』、彼は__)(探求を愛している。)   (6/14 18:50:50)


Gaill Monochoria> 
(『図画 コーサク』は、好奇心を愛している。)(_____で、あるならば。男より少し小さな其の体をぴんと伸ばして掲げた甘味と、男の作業の対象。其れ等は屹度、互いに興味のキルトレード。かたやそいやき、かたや.........。)「ン゛ン...........度し難い造形の難しさだなァ...........?」(少し遡って下校のホームルーム終了直後。変わらず最短最速で理科室に駆け込んだ男が手を付けたるは図画工作。彼の友人、其のディスコードの可動フィギュアである。のだが、素人には当然難しい事極まり無く。あーでもないこーでもないと言いながら、手前二日間の睡眠を代償とした設計図-ブループリント-を基に製作を開始する。新たな物事への挑戦とは基本的に非情なモノで、何事に於いても天稟を持たない此の男も例に漏れず。製図が終わった時の達成感を遥かに上回る立体造形の難易度たるや。) (掴んだ筈の栄光の光はさっさと賞味期限を切らしてさようなら。富士山登頂直後に真横にエベレストが見えたなら登山初心者はどう思うだろうか。.....それこそ、登山の例えの通り“そこに山が有るから”だのなんだの行って邁進出来てしまう程度には愚か者なモンだからレッドドアなんて使えるのでしょうけど。)(兎角。)『…失礼するでありま〜〜〜〜〜〜っす!』(時間を今へ戻して尚戦々恐々。)『先輩せんぱ〜いっ!今日は何してるでありますか!実験なら手伝うでありますよーッ!』(然して死地に差し込むは救いの光。視線は正体不明の魔力によって芳香の立つ紙袋へ吸い付き、鳴りそうになった腹は根性で抑え込んだ。ずれかけの眼鏡をリポジショニングさせたなら、男は口を開く。同志たる、君へ。)「HeyHeyHeyHeyコォサクチャ~~~~ン..................」「......実に。実にナイスタイミングだ。素晴らしィ.........」(席を立てば両腕をばっと広げて大歓迎のポーズ。ゆらゆら歩きながら緑の紙のカワイイ後輩へと歩を進めながら。)「ちょっとした模型ェ作りだが随分骨が折れてねェ.........ほらアレ。」(軽薄な笑みはいつだって。男はそう云う“センパイ”だ。そうだろ?)(大変だなんだと言いながら横を向いて。広げていた手を上へ挙げれば“神様お救いを”みたいな体勢。)「.......小休憩でも摂ろうかと思ってたがァ........非常ォ~に有難いコーハイを持ったモンだな僕ァ。」(横目にちらり。こんな変にアヤシイ動きだって、君はもう見慣れているかもね。)「...........所で。」「......クリームは買ってきてくれたかィ?」(ちょっぴりがめついのは性分。お茶で持て成したりなんて洒落た事は出来ないのだけれど、まあ屹度楽しい放課後の幕開けだろう。)(ゆらゆらと緑の髪のカワイイ後輩へと歩を進めながら。)、ですわね   (6/14 19:24:01)


図画 コーサク> 
「えっへへ…もちろんありますよ〜!ゲイル先輩!(たた、と近づいてはゆらりと寄ってきた彼の手に『はい!』と言うようにクリームのたい焼きをぽす、と置く。)」「そして〜、ボクのはこれ〜!(と、自分は抹茶のたい焼きを取り出して。テンションは最高潮、くるりと回ってみたり。彼の隣に理科室ではありがちの丸椅子をズズズっと寄せて座り込み、まるで小動物のようにもちもちと食べ始める。)「はぇ〜、ふぉれっていいらせんはひのでひゅこーよえふよへ?(これって飯田先輩のディスコードですよね?)」(と、食べながら喋る、なんて愚行をしつつ、彼の描いた図面、作りかけのフィギュアを見る。)(ごくん、早々とたい焼きの最後の一欠片を飲み込んだ後。)「えぇと、足の関節がここに来て、砲台の部分が上下左右に動くように…」(と、ブツブツ唱えながら立ち上がる。)(かちり、ぐるり廻るその丸眼鏡を直しつつ。彼の方を振り向き__)「あの!センパイ、このフィギュアって何の材質で作るでありますか?ソフトビニール、は可動式だから多分違うとして、ポリ塩化ビニルでありますかね?あ!でも、3Dプリンターって手もありますな、そっちの方が組立用のパーツを作るのには向いてるハズですよ!でも、完璧とは言い難いので後から手作業でいらない部分を削る必要もありますな……」( …と、ここまで一息、さながら魔法の詠唱。きっと全て聞き取るなんて余程の物好きでないと無いであろうが。)「…あぁ!これじゃあきっと伝わらなかったでありますね、失敬であります…」(いつもの早口をなんとか抑え話を戻す。)「ところで…先輩、突然ディスコードの模型なんか作り出してどうしたでありますか?(今の先輩の研究対象は『不和』について、なのだろうか…?そう考察を立てて。)ディスコードの研究というのならボクも協力するでありますよ、ほら!トミーサンも協力してくれるでありますから!(と、自身のディスコード、『トミーガール』…物体の構造を理解する能力を持つ彼女を展開する。)」(___彼は「好奇心」を愛している。)   (6/14 20:10:33)


Gaill Monochoria> 
「好(ハァオ)ッッッ!!!!!!!!!」「Gooooooooッッッ.............d choiceだコォサクゥ...........」(幾つかの言語が入り交じる。そんな突飛な喋り調子。板に付いたニヒルもこの時ばかりはぱっと明るく。遮光カーテンの暗幕を垂らした理科室とてこんなに元気な野郎共が居ては雰囲気や不気味さなんて在ったもんじゃない。夕日の照らす学校より電灯の無機質で隔絶されたとて、此処は愉快な空間だ。)「ほーぁ。(そォだ。)」「はほはわひィふぉるふふぉはいえんひはくへはははんほふぁがへェ..........(あの可愛ィフォルムを再現したくてたまらンのだがねェ...........)」(たい焼きを頬張って喋る君の横には愚か者二号。疲弊した体に沁みる甘さと鈍る脳に浸みる糖分を嚙み締める様に目を細めては、天を仰いで感嘆した。(そうしてる内に君は何やら観察考察。興味深そうにぶつぶつと呟く様はもう慣れっこ、なんならそう云った辺りが共鳴しての先輩後輩関係。少なくとも“オタク”と分類して間違いにはならない二人組。実に和ましく、だからこそ男は身構える。なんて言ったって、技術室を占拠せし同志の本領は此処からだもの。)『あの!センパイ、このフィギュアって何の材質で作るでありますか?______』(圧倒的な滑舌。呈す様相は機銃掃射。薙ぎ払うみたく並ぶ言葉の速度も密度も侮るなかれ。ひゅう、なんて口笛を吹いたのは君の言葉の中盤辺り。一字一句漏らさずの自信があるかと言われれば断言は出来ない、くらいではあるが、要所は確と聞き取れている......筈。)『…あぁ!これじゃあきっと伝わらなかったでありますね、失敬であります…』「気にするなァ。僕らの仲だろゥ?多少なりとも聞き取れるさ。」「ンで。」「そォだな......どォせなら手作りで凝ろうかとPVCでやってみたは良いが随分キツそうだ。...基本的な部分は3Dプリントのォー......ナイロンとカーボンの複合素材辺りか?でも使えば耐久面は問題無いだろ。関節部と銃砲はァ..........きちィだろーが地道に金属加工ォだな。」(君程の速度でも無ければ基本的に自己完結。変わらずの間延びと変な緩急の喋り口とは言え言葉を並べてしまうのは彼等の様な人種の性なのか。何処かアナウサギも其の系譜だった筈だ。)『ところで…先輩、突然ディスコードの模型なんか作り出してどうしたでありますか?』(突拍子もなく放たれたる質問。其れが鼓膜を打ったなら、男は君の方へ真っ直ぐに目を向ける。)(ネオンピンクは渦巻くレンズへ。気になっちまったか好奇の技師-キュリオスワーカー-。男は眼鏡のレンズをもう一度くい、と上げて。)「........何故かって?」(太陰が薄く顔出す逢魔ヶ時。斜陽は横薙ぎに街を照らして。学校の壁面だって橙を滲ませた反射光がてらてらと。アスファルトすら目を焼く此の時間。遮光の暗幕に遮られた部屋で。)(男は、口を。)(開いた。)__________「飾ったらよさげだからに決まってンだろォ?」(拍子抜けの理由。探求の対象が不和、更に言えば此の模型の元であるクーロスであるのは事実だが、其の追求は少女との一日3つの問答の中に進められている。ならば此の図画工作は愛着が沸いた故の趣味であり、性分が性分故の身の削り様なだけである。)「手ェ貸してくれるなら有難ェ限りだなァ?キミが居れば100人力だ。」(怪しげににまっと笑うのは何時ものこと。どうにも胡散臭くも気さくな科学者は、残り半分くらいになった手元のたい焼きを目を遣って、それからも少し口を開くのです。)「よけりゃ一口食うかィ?」(ン、と細い手は緩い動きで差し出すだろう。食うかィ?なんて言っても買ってきてくれたのは君なのだけど。)(全く以て、恰好のつかない先輩ですから。)   (6/14 21:08:19)


図画 コーサク> 
(すらすらすら、と材質を唱える彼を尊敬の眼差しで眼鏡の奥のまんまるお目々で捉えた後に。)「金属加工!なるほどその手がありましたか!(ポン、と大げさに手を打ったかと思うとどこからかペンチやらドライバーやらなんやら工具をガチャガチャ取り出して。)ふっふーん、加工ならボクに任せるでありますよ、先輩?」(なんて足を開いて腰の方に手を当てればドヤ顔で決め込む。その行動は高校生より遥かに幼く感じられるだろう。)(キラリ、光に照らされた彼のレンズが輝く。時刻は夕暮れ、其のお陰で陰影もくっきりと浮かび、雰囲気を醸し出している。)『........何故かって?』(そう呟く先輩の、あたかも『ドドドドドド……』なんて効果音まで着いてきそうなその気迫に押され。)「…そ、それは………?」(ゴクリ、と唾を飲み込んで聞き返すのだ。)(しん___と一瞬場が静まり。)__________『飾ったらよさげだからに決まってンだろォ?』(ニヤリ、と悪戯っぽい笑顔。自分の予想とは遥かに予想外の答えが帰って来た………しかし。)「っっっっっっっっっっっとーーーーーーーーーーーーっても最高でありますなぁあ!!!??!?!?」(と、最大級の笑顔でこう返答する。………機械は男の浪漫、なんて言うだろう。)「へへぇええ良いでありますなぁあ…(顔の横に手を当て、クネクネ、とヘンテコな動きで『良さ』を噛み締めた後。)…ボクもトミーサンの模型作っちゃいましょうかね……」(なんて呟く。『ここに実物が居るのに…』とトミーガール本人(?)は少し不満そうだが。)「や!別にキミを無視するなんてコトはしませんよ〜、」(と、彼女をある程度なだめた後。)「…え!良いんでありますか!(と、失礼します!なんて呟けば先輩の持つクリームたい焼きの一部に遠慮なく『ぱく、』と食いつき、コレも美味しいでありますな、なんてモグモグしながら答えるだろう。おまけに自分の口についたクリームをぺろ、と舐め取りながら。)(…先程彼の口から出た素材達をメモ帳にささっと書き記せば、)えぇっと、持ってくれば良い素材はこれだけでありますかね!きっと技術室の方にあった気がするであります!持ってくるでありますよーッ!待ってて下さい!!」(一連の話を聴き終わり、尊敬する先輩から『キミが居れば100人力だ、』なんて言われて舞い上がってしまったのかブンブンと腕を降った後、理科室を飛び出しウキウキ気分で技術室の方に駆け出す。完全下校まではまだたっぷり時間がある。彼らの『探究心』と『好奇心』は尽きることがない。……また調子に乗って遅くまで入り浸り、学校の鍵を掛けられないように気をつけなければ、だが。)   (6/14 21:55:10)

飯田 杏> 
____彼女は。「……、」((閉じられた、薬品の匂い。機械的な耳鳴りをその裏に隠した薄く陰った理科室は、きっと放課後になってしまえば、随分と閉鎖的にその身から手を引いていた。そしてまた彼女は、扉に手をかけたときにはもう既に、キミの存在に気が付いていた。)「ドーモ。」(からからと滑車を転がしながら扉を開けたなら、彼女はキミに声をかけた。)「ドーモ。」(彼女はいつものように会釈をし、彼女は慣れたように席に座り、荷物をくつろげて頬杖をついた。)「…………なあ、モノコリア。」(彼女はキミをじい、とみた。キミは、此処は変わらない。それは彼女が君を気に入る所以でもあるし、それは彼女が此処を選んで居座っている理由でもあるのだけれど……、今日は、否、先日からほそぼそと。彼女の胸中で一つ、気付きたくもない違和感が、どうしようもなく燻っていた。)「聞きたいことがある。」(気付かないふりをして見過ごせば良い筈だったのかも知れない。少なからず“今までの手順で行けば”、今まで彼女から問いかけをなげることは恐らくきっとなかったし、彼女から能動的に、こうして席を立ち、キミに向き合い、キミの顔をじっと覗き込みながら話をしたことはなかった。いつも通りに日常を愛するなら……、“変化を呪う”のであれば、いまある全ての変化に目を瞑り、自身のイデアが脅かされないように接触を避けるべきだった。)「……キミは、……そうだな。」(それはまるで、遠縁の親戚に久しく会ったような、奇妙な寂しさと、妙な居心地の悪さが入り交じった夏のコンクリートのやける匂いの様な。人は、緩やかな変化には気付かない。が、急激なそれで、あるならば。)「キミは。…………“おおきくなった”、な。いつぶりだろうか。」(言葉に迷いながら、そんな架空の親戚の言葉を模倣してみる。拭えない違和感、胸の芯のしびれを的確に口にすることは彼女には未だ難しい。キミとは昨日も一昨日も会って言葉は交わしているけれど……、そういうことではないのを、ほかでもない君は、わかるはずだ。)   (6/22 20:03:21)


Gaill Monochoria> 
(春の陽気と夏の熱気に挟まれた空。透明、ではないのだけれど如何せん、白色と表す気にはなれない雲の色。其の無色は何処迄も鈍くって、地平線に類似する果てしなさすら感じさせて、けれど慥かに、空は閉ざす様に覆われて居るから。黄昏と似て非なる違和感と淋しさ。梅雨の、放課後の理科室。)(変わらず、二人ぼっち。)(.......でしょうか?)『ドーモ。』(何時も通りの音、何時も通りの挨拶、何時も通りの席に座って、何時も通りの空間。)(男は、口を開く。)「Heyheyheyhey~~~..............」「ドーモぉ、イーダチャン。」(軽薄な笑いと横目に視線を遣る動き。屹度、君も見慣れた物だろう。)(そしてまた少しの静寂。もう少しすれば“何時も通り”、男は何か君へ問うでしょう。)(けれど。)「おやァ..........?」(初めの変化は、君が席を立ったこと。) 『…………なあ、モノコリア。』(二つ目は、君がじっと顔を覗き込んだこと。)(そして。)『……キミは、……そうだな。』(そして三つ目は、君が先に言葉を放ったことだ。)『キミは。…………“おおきくなった”、な。いつぶりだろうか。』(そんな、言葉を聞けば。飄々として、変わらずニヤつく科学者も、目を丸くせずには居れないもので。思えばこんなにちゃんと顔を見合わせるのは初めてだろうか。色々と脳が現実に追っ付かないから、やっぱりまた少しの静寂が生まれた。ただ機械音だけが躍る二人の静けさ。風が雲を勾引かして行こうにも、一面を埋めているものだから、空模様は変わりもせず。科学者-愚か者-の困惑なんてつゆ知らず、無表情な、無色彩のパステルは静かに、静かに時の流れすら曖昧に。)「オイオイオイィ................。」「どォしたッてんだイーダチャンよォ、、急なおままごとかィ?二人しか居ねェのに親戚ポジションを選ぶたァ随分トクシュだなァ」(エンジンが掛かる迄は少し掛かったけれども、男の饒舌は今日もすこぶる、と云った様子。軽々しい笑みと一緒に抑揚の大きい嗄れ声。つらつらとそんな言葉を並べて、両の手を軽く上げるポーズは相変わらず。始まりこそ変化球、されど9回ウラ迄激動無し。そんな温くて妙に心地良い温度が、また。物静かな君と、口八丁の彼とで紡がれる筈だ。)(.............少なくとも、彼にとっては其れが一番望ましい。)「..........。」(が、どうにも。調子の変わらない、様に聞こえる君の声が、揺らぐ何かを孕んでいる風に思えちまったもんで。)「身長は大して変わっちゃいないがなァ......どォした、何か変わったトコでもあるかね?」「まァ見間違いだとは思うぜィ?“こんな短い期間”でそんなに何か変わる訳も無いだろォに。」(勘違いだったら墓穴を綺麗に掘っちまうから少し暈して。掠め取るみたいに言葉を返して、貴女の反応を待つんです。)(何分男は。進んで話したい事でなけりゃ、此の理科室の日常の中、其の会話に色を滲まそうと話すもんですから。)   (6/22 21:15:55)


アンカー・アンク> 
『どォしたッてんだイーダチャンよォ、、急なおままごとかィ?二人しか居ねェのに親戚ポジションを選ぶたァ随分トクシュだなァ』(…………滑稽である事も、普通で無い事も。突拍子も無い事も、タイミングがどこかずれているのも分かっている。彼女が初めにキミのそのわずかな異変に気が付いたのは今日ではないし、こんな物言いも何かを模倣するような言葉選びも、彼女らしくないものである。ただ。)『まァ見間違いだとは思うぜィ?“こんな短い期間”でそんなに何か変わる訳も無いだろォに。』(ただ。彼女はあまりに日常を__否。変化を呪いすぎているものですから。)「まぁ、そう……かもしれない。確かにワタシは昨日もキミに会ったし、その前も、その前も。キミの念入りな体調管理のおかげか__いや、そもそもキミが丈夫なだけかもしれないけれど、まあ。」「“いつも通りの日常“を遅らせてもらって、感謝してるよ。」(真っ白なパレットに、彼女はそろりと筆で水を乗せた。撥水性を持つそれはきっとその上で水を孤独にさせて、きっとなにもなければ乾かされて、それで終わり。)______彼女は。「…………声。」(例えば、とても、とても長い間。一人きりで時間を過ごしたとして、他者との話し方やその癖や。声の出し方や間の取り方を、忘れては思い出し、なんとか保とうとして力を入れて、なんて。わずかなゆがみや変化も見せずに、取り繕う事はできるのでしょうか。)「顔つき。」(例えば、とても、とても長い間。一人きりで時間を過ごしたとして、人と関わることでしか得られない精神的な安らぎを投げ捨てて心の中で何かをこねくり回したとして。人の顔つきはあんまりに正直なものですから、……全く色褪せない、という事はあるのでしょうか。)「…………なんでもない。」(例えば、とても、とても長い間。一人きりで時間を過ごしたとして、__その間、彼女はキミにとって過去の人にならなかったのでしょうか。)「……これは、ただの自分語りだから、聞き逃して貰ってかまわないのだけど。」(彼女はキミをじぃと見つめたまま、その筆を迷わせる。言いたいこと、滲ませたい色。作品の切り口はきっと揃ったのにまだ足踏みをしてしまうのは、彼女が変化を呪っているから?……否。) わたしが、意気地なしなだけだ。 (彼女はそっと、息を吸う。)「ワタシはアポリア……と言えば良いのかな。体が変わらない質なんだ。実年齢は確か19だが、体の成長は14歳で止まっている。老化で顔や体が老けることも、これ以上身長が伸びることもないし……、イーコールの影響も受けない。とどのつまり、ええと……」(彼女の推測が正しいのなら、彼女の違和感が正しいのなら。……否、合っていなくても良い。事実が伴わなくても、ただ彼女の感じた感覚も寂しさも、無力感も孤独感も確かに存在するものだ。それをぶつけて良いかの是非が変わるだけで、それだけなら彼女がさきほど噤んだ口は、きっとどちらにせよ、きみがそれから逃れようとしている以上開かれることはないのだ。)「……ワタシは、キミたちと同じ時間を歩めない、から、その……なんだ。」「キミの成長が、羨ましかったのかも知れない。すまない、へんなことを言った。」(彼女はふい、とキミから視線を逸らす。色を滲ませる勇気も覚悟も、まだほんのすこし足りないようだから、……彼女は自身のイデアを強制して、自身を救うだけの。ただそれだけの、ちいさなひーろーになるしかきっと、彼女の不変を救う事はできないのだ。)   (6/22 21:56:37)


Gaill Monochoria> 
(ぽつり。ぽつり。)『…………声。』(外じゃ少し、雨が降っている。)『顔つき。』(君の言葉も、何処か其れに似て、彼へしとしと着地して行く。)「...........。」(一番最初の、夕暮れを。放課後の、理科室を思い出した。)(君の押しがあまり強くない事は分かっていて、だから此の儘行けば逃れられて、また空気が温むんだろう、けれど。分かっているからこそ、ひらりと逃げてしまうのは些か罪悪感の呵責が強くって。アナウサギを思い出してみたり、蚕蟲の卵を思い出してみたり、赤髪のぽけっとした男を思い出してみたり。)(.......それからもう一度、君が日常をアイすと云ったあの邂逅を思い出してみたり。)(吐く溜息は嫌悪だとか、倦怠だとか、そう云った意図を孕まない。どうしようもない世界に、弱々しく拳を叩き付けるみたいな、そんな精一杯の反抗で。)『ワタシはアポリア……と言えば良いのかな。体が変わらない質なんだ。実年齢は確か19だが、体の成長は14歳で止まっている。老化で顔や体が老けることも、これ以上身長が伸びることもないし……、イーコールの影響も受けない。とどのつまり、ええと……』『……ワタシは、キミたちと同じ時間を歩めない、から、その……なんだ。」「キミの成長が、羨ましかったのかも知れない。すまない、へんなことを言った。』(だから、男は困った様に笑い、そしてネオンカラーの双眸は、確と君へ向けられる。)「.....、....謝らないでくれ。」(一度開きかけた口をまた閉じて。取り敢えず、と君の言葉へフォローを添えた。)「......キミにゃ隠すべきじゃあ無いか。」(切り出すように放った言葉は、自らへ言い聞かせる為の物。)(空は顔を変えない。或いは、未だ男の知らない貴女の理想を、今此の時だけは体現するかの様に。)「イーダチャンや。」(ことり。机上に置かれたのは砂時計のネックレス。中は伽藍洞。黒の直方を呼び、赤き扉を開け、青の孤独に至る唯一の鍵。彼の、彼だけの専売特許。科学者を乗せる箱舟であり、探求者を運ぶ霊柩である。)「レッドドア。..............僕の能力だ。」「詳細は省くがまァ......、時を止め、その間僕だけは変わらず年を取る、ッてトコだ。」(進んで話したい事ではないけれど、“日常の一部に”だなんて謳っておきながら、隠し続けるのは嫌だったから。)(なまじ察しが良いのが恨まれる。どうにも、ちょっぴり寂しさを感じ取ってしまう様な気がして。もっと無機質だったら、こんな事言わずに済んだのに。)「隠してて悪かった。」(謝るのは得意じゃないんだ。)(だから。)「..............言いたいコト、あるンだろ?」(だから、今は。途中で捻じ曲げられた様に聞こえた君の言葉を、ちゃんと。ちゃんと、聞こうと。)「言いなよ。」(一度此の場所で、アポリアの少女が寂しさを零した事が在った。)(系統は屹度違うけれど。どうにも、ほっとけなさが似ていて。)(置いてくのは。負ってくのは。老いてくのは。)(せめて一度振り返ってからでも遅くないって、そう思えるくらいには変わったから。)(英雄-ヒーロー-でも、救世主-ヒーロー-でも、主人公-ヒーロー-でもない男は、変に器用で変に不器用ですから。)「逃げずに聞くさ。」   (6/22 22:47:04)


アンカー・アンク> 
『イーダチャンや。』(彼女より幾分か低いその音は、いつからその青年らしさを失ったのだろう。彼女より幾分か高いその背は、いつからその成長を終えたのだろう。) 『..............言いたいコト、あるンだろ?』(逸らした視線は流れるように。理科室の、決まって黒く分厚いカーテンは重く垂れ、その窓枠の両端を縛り付けて離さない。開けられているだけマシだろう、なんて傲慢に波打ち、窓枠の流れる雲を切り取っている。それはまるで、昔の映画を、切り取った様に。)『言いなよ。』 (シアタールームに佇む二人は、映画の中の時間を同じようには歩めない。……もし、映画が終わってしまったら、その後は、なんて。)『逃げずに聞くさ。』(どうか、できることならこの時間が、映画が終わりませんように、なんてちいさなこのようにダダを捏ねて。)
(映写機のスイッチなんて止めてしまって、時計のネジなんて巻かずに、ただ、そっと目を閉じて。ただ、上映終了のベルさえ鳴らないで居てくれたのなら、喩えそこが真っ暗だって、なんの娯楽もなかったって、なんの進歩もなかったって、それでよかったのに。)「…………ちょっとまっててくれ。」(そういってキミから離れた彼女が鞄から取り出すのは、一つの銀塩カメラである。)(雲の流れはやまず、備え付けられた時計は静寂の墜ちた変化のない理科室に、確かな時の足音を刻む。彼女はそっと目を閉じ、息を吐いて耳を澄ます。……どうか、どうか、時が止まってしまえば良い。ワタシを置いて流れる時間に喉の奥を捕まれる暗いなら、どうかいっそ。そう願ったよわい14のワタシをそっと撫でるように、カメラの表面をそっと撫でた。)(___わかっている、つもりなんだ。時の流れは止まないし、きっとキミは遅かれ早かれワタシをおいていくだろう。それはワタシへのイジワルなんかじゃあなくて、仕方のないことで、それはきっと、世界の在り方だから。……仕方のない、事なんだ。)「今日は、フィルムをいれてきたんだ。……とはいっても、あんまり状態は良くないから、うまく映るかわからない、んだけどさ。」(カチッ、シリリリリリ……。ジー、ジー。電源を入れ、ボタンを押し、くるくるとネジを回して、彼女はそれの重さをあらためて確認するように幽かに角度を変えて持ち直す。)「こんなことなら、へんに意地を張らずに撮っておけば良かった。……惜しい、事をした。」(彼女は寂しさを呑み込みながら、それでも隠しきれない哀惜を幽かに込めながら、何も記録を残さなかったそのカメラは、まるで時の止まった世界に幽閉された時計の様に、寂れ、ただじっとその時を伺っているように。)「今日は、ちゃんと。……とっても、いいかい。」(写真を撮るのは嫌いなんだけどね、なんて小さく、不器用に笑顔を作って笑って見せながら。)(……ワタシも、キミにはもう抜かされたのかも知れないけれど、こう見えてオトナ、だからね。ダダなんて、もう捏ねないのさ。)   (6/22 23:36:30)


Gaill Monochoria> 
(言葉を紡ぐ毎、2人ぼっちは数拍の静寂を作って、その間だけ、機械音が鼓膜を揺らすのでしょう。途切れ途切れな様で、其れでも屹度気まずくなんてなくて、それは、居心地の良い常温の、延長線上ですから。)『…………ちょっとまっててくれ。』(ああ、と短く答えた。)(理科室、慥かに鳴るアンダンテ。貴女が手に取るはオールドタイプ。嘗て粋だと称賛した瞑目のカメラ。)(最初の夕暮れで。ヒーローの第一歩を踏み出したあの夜で。そして理科室の日常で。レンズは彼を見据え、そして真っ暗を写し出す。奇しくも対照。男は過程を黒い霊柩に葬り去って、貴女は結果を暗い撮影で消し去った。)『今日は、フィルムをいれてきたんだ。……とはいっても、あんまり状態は良くないから、うまく映るかわからない、んだけどさ。』『こんなことなら、へんに意地を張らずに撮っておけば良かった。』(言葉、放つ毎の静寂を。男の相槌が少しだけ短くする。優しい優しい、嗄れ声。)(そして、レンズの瞑目は開かれる。)『……惜しい、事をした。』(ぐ、と。喉に力が入って、音にもならない何かを堰き止めて、ゆっくり抜けて行くのが分かった。カミサマを目指しヒトを拒絶する少女が、男の能力を嫌いだと、そう言ったあの時と、同じ感覚で。だから。)『今日は、ちゃんと。……とっても、いいかい。』(だから。)「.........ああ。」(ちょっぴり。ほんのちょっぴりだけ寂しそうに笑って、“撮りなよ”とでも言うみたいに一瞬腕を広げて戻した。)(写真撮影は嫌いだ、なんて不慣れな笑顔で。苦手なのにわざわざする意味を察し切れる程器用じゃないけれど。それでも、過程を負って進んだ分だけの空白が、ゼログラムを以て圧し掛かって来る気がしてしまう様な、そんな気がしてしまう笑みだった。)(探求の為に見ないふりを........否、見るだけ見て、それでも意識から消し去って来た誰かが。それこそ瞑目のカメラみたいに、真っ暗の中に沈めた誰かが。一人の青年が。)(泣いている様な、気がした。)(きっと、気がしただけさ。)「これからも撮りたけりゃ撮ると良い」「知っての通り、クールでスマートな科学者なモンでね。いつでもウェルカムさ」(お互い、オトナですから。彼も、駄々は捏ねないんです。虚栄の隠れ蓑は、常套句の決まらない決め台詞。)(男は依然、ヒーローに非ず。探求の悪魔であり科学者だけれど。)(なんとなく、振り返るだけじゃ足りない気がしたから。)(何時だって手を伸ばせるよう、止まった時計盤の上を歩くのは少し控えようかな、なんて。本当に、なんとなくですから。)(そんな、誰にも言わない決意表明を、彼の中の“ちいさなひーろー”が、謳うんです。)   (6/23 00:30:18)


飯田 杏> 
『知っての通り、クールでスマートな科学者なモンでね。いつでもウェルカムさ』「そういってもらえると……、助かるよ。」(彼女はキミから適当に距離を置き、丁度の所に丸椅子を引っ張っては腰を下ろした。ファインダーの中に居座る十字を、キミのその変わらない表情に合わせ。人差し指の腹で、いやにつるりとしたシャッターボタンを撫で。……それから。)「………………、ぁぁ。」(彼女はちいさく喉を震わせ、細く、細く息を吐いた。)「だめだ……やっぱり、やっぱりやめにしよう。ファインダーに汚れがついてる。掃除道具は部屋だから、……っ、また、」(すまない、すまないと彼女は首を横に振った。先延ばしにしたいわけではないんだ、ずるずると我儘をいって困らせるつもりはないんだ。ただ、ファインダー越しの世界が、十字を合わせ、ピントを調節した筈のキミが。どうしようもなく曇って、どうしようもなく滲んでしまって。ああ、だから写真は嫌いなんだ。)「___、」こわい。(なんて。)言えるわけもなくて。(残念。まだ、大人にはなりきれていないのかもしれないね。)  (彼女はちいさく鼻をすすりながら、カメラを自身の膝のうえにおいた。)「……、今日の、最初のしつもん、を。してもいいか。」(カメラの様子を確認している、と言わんばかりに彼女は膝の上に視線を直角に落とし、キミに顔を見せようとはしないだろう。指は忙しなくカメラの上を走るけれど、どこも壊れてなんて居ないそれの点検、なんてたかが知れているもので、それはきっといつしか単調な指の往復にしかならないのでしょう。)「……その、能力を使っている間。キミは、どんなふうに過ごしているんだ。」(蓋にぽつぽつと数滴降る雨をそっと袖で拭いながら、彼女はキミに、そんな漠然とした問いを投げた。キミは、いつもと同じようにここに来て、研究をして、時に発見に感嘆をあげて……、そんなことをしているのだろうか、なんて。)「……その、なんだ。ちゃんと、ご飯はたべれてるのか。」(また、不器用な親戚みたいにぶっきらぼうにつっけんどんに。キミの時計の中の世界はきっと彼女の想像するようなものではないでしょうから、半ば当てつけのように、彼女は拗ねたみたいに声を出す。)   (6/25 23:28:55)


Gaill Monochoria> 
(やっとの開眼。レンズと目が合って。世界の色彩から切り取った理科室の一片を写す少し手前。少女は理由を並べて、その旧式を降ろしてしまった。)「汚れだなんて珍しいじゃあないか」(変わらず、軽薄な言葉を吐くんだ。わざわざフィルムを入れて来た其のカメラが汚れてたなんて、君らしくないじゃないか。)(だから、そんな風な言葉を紡げば、また何か返ってくるだろう、なんて希望的観測に依ろうとするけれど。)【問】少女の言葉は偽であるか。(迯げる様に言葉を連ねたって虚しいだけなのは、一番よく分かってる筈だ。)(見据えろ。)(目を背けるな。)(彼女の声から。言葉から。) 「あ゛ー、..........」(困ったみたいに、いつもの快活と軽薄を失った静かな声を伸ばして。気まずそうにうなじに手を当てるのは、どうにも。)(どうにも、か細く締め出された貴女の声が、酷く悲痛に聴こえてしまったから。)(どうにも、点検っぽく動く其の手が偽りをなぞっている様に見えてしまったから。)(どうにも。)(......。)(君は、泣いてるじゃないか。)『……その、能力を使っている間。キミは、どんなふうに過ごしているんだ。』『……その、なんだ。ちゃんと、ご飯はたべれてるのか。』(オイオイ二つもあるじゃないか、なんて言う時じゃあ無いのは。もう、とっくに。)(解ってるさ。)「.....特筆すべき様な事ぁ何もしてないさ。」(寂しげに揺れる金髪は、極彩の視線を掠める様に、曖昧なレースのカーテンとなって、二人の間に降りるのです。)「ただ探して求めて、追っかけて。」「満足出来たら帰るだけ。」「それだけだよ。」「飯だって死なん程度にゃ食ってるさ。」(親戚との、会話なら。死なない程度になんて言葉だって精々がちょっとしたジョークの筈で。でも一日三つの、此の問答は。今日に限って、寂しさを纏うもんだから。)(なんだか、こっち迄泣きそうになっちまうけれど。それは屹度。青の孤独の、其の苦しさから目を背ける前の。誰かが泣きたがっているからさ。)「........僕からも、いいか。」(雲はもう、晴れたでしょうか。遮光カーテンの暗幕が、塞がれた空の景色すら遮ってるから、彼にも貴女にも、分からないのでしょう。)「そのカメラ。」「.....本当に、使えないのかい?」(まずは、一つ。)(照明が変わらず部屋を照らす。白く無機質に。蛍光灯の様なノイズすら無く。)(微細な機械音が、不器用な二人の静寂を繋いでくれますから。)(一つ、深く息を吸って。それから。)(も一つ、あの時と同じ事を、訊くんです。)「....キミは不変が好きかい?」「....それとも。」______________「変化が嫌いかい?」(あの時と、同じ事を。)(少女の視線は下向いて。降りたレースは手持ち無沙汰。ネオンピンクの双眸は、行き場に迷い少し逡巡。それから一つ、瞬きを。それからそれから、貴女へと。歩み寄って。しゃがみ込んで。)(微か、雨降らす其の瞳。雨雲の浮く此の瞳が、覗き込めるならばどうか。優しく見据えてやれないか。)(大人じゃなくたっていいさ、なんて云うみたいに。)(思ったままを、言葉を変えず。在るがまま紡ぐを愛するように。)   (6/26 00:38:02)


飯田 杏> 
『.....特筆すべき様な事ぁ何もしてないさ。』「…………そう、か。」(ふふ、なんて小さな笑みを零すように、彼女はそう音を返してはまた息を呑み込んだ。そうか、そうか。案外元気でやっているようで良かった、と……、暖かい安堵の感情に雫がやっぱり滲むのは、  。) ___(それはきっと、きっとキミが元気で居ることは、彼女が最初に出した条件を無視されるような不快感のようなもので。それはきっと、キミとともにこの放課後の微睡みを消費するという契約じみた関係を反故にされる悔しさみたいなもので。)______本当に?(ゆるく、首を傾げるように首をゆる、と傾ける。ざっくばらんに切られた髪の先は束のままにゆれ、束は己の形を変えないままに首を傾げている。) (他者なんて、切り捨てたんじゃあなかったか。__“キミの日常の節々に些細な変化に、ワタシは一切興味がない。だから、そういう普通を求めるのは別の人間にたのんだよ。“__   彼女が初めにキミに述べた口上は、嘘偽りじゃあ、なかったはずだ。)____なら、(キミの些細な変化など、気にするつもりも、気に留めるつもりも、目を向けるつもりも、なかった、筈なんだ。)_____なら、それは、(キミの答えは至って平常で、普遍のそれで、日常のもので、それはきっと、キミと世界の時間の在り方が変わってしまったと言うだけで。きっと、キミはなんにも変わっていないのでしょう。ほら、今日だってきっと、彼女が問わなければ、問い詰めなければ。知らないふりをしていたなら、何にも問題はなかったのだ。ただ、彼女の脳裏に映し出されるキミの影が、幽かに揺らいだだけで__)「そのカメラ。」___それは、何故?「.....本当に、使えないのかい?」(彼女は脳裏に浮かんだある言葉を、否定しようと首を横に強く振る。垂れた月光の如き帳はゆらゆらと揺れ、ちらちらとキミが歩み寄るのが見えた。)「」(彼女は……少女は。)『....キミは不変が好きかい?』(どうか、どうか辞めてくれと願いながら、ゆるゆると首を横に振る。)「……っ、」(どうか、どうか消えてくれと。どうか近寄らないでくれと願いながら、その椅子から立ち上がりもせずに、俯いた視界の先にキミのつま先が見えたから、ぎゅっと目を瞑って。)『....それとも。』______________『変化が嫌いかい?』彼女は。__「…………、どう、だろうね。」(少女は力なく笑いながら、そんなふうに、曖昧に答えを濁した。……否、これは明確に適当な答えである。)「……ふたつ、め。触れても、いいかい。」(そうっと目を開けた先にある、柔らかいくせに褪せなさそうな、そんな色にちいさくちいさく喉を絞め。そう、キミに願いを述べながら、彼女はキミの頬にそっと右手を伸ばすのでしょう。)(はらはらと降っていた雨は止んだとて、その瞳の奥の14歳は、いまだ瞳の出口を見出すことが出来ないらしい。どうすることが楽なのか、どうすることが幸せなのか。……どうすればいいのか分からない様に不安げに、それでもどこか眠ってしまいそうな安寧を湛えたまま、彼女はきっとキミを見た。)「………………、キミが、もう少しコドモのままで居てくれたら、よかったんだけど。なぁ。」(なんて、笑って見せながら。)___変化を?????????   (6/26 01:28:08)


Gaill Monochoria> 
「..........そうか。」(首を振る貴女へそれだけ零して。それでも歩みは止まらない。)(屹度、好ましい行為じゃないんだろうと。屹度、自分が此の部屋から去るのが貴女の安寧なのだろうと。男は其れ等を理解していて、その上で。問わなきゃいけないと。目を合わせなきゃいけないと。そう、思っちまうんだ。)「............。」(酷く緩んだアンダンテ。無彩色に隔てられた黄昏の空。極彩の空の下温度を持たない曖昧な反射光を吐く街並みと学校。胸を埋め尽くす様な不思議な感覚と寂しさに呑まれた街から更に隔てられた二人だけの世界-理科室-。赤の扉なんて必要無く、普通の扉を開けば入れる公然の秘密基地。青の孤独なんかじゃない、無彩無温の二人ぼっち。張り詰めない静けさが彼等を繋いでいる間は、どんなことだって隠し込んで仕舞えるから。)『…………、どう、だろうね。』(訊いた癖して、返す言葉が見つからなくて。半端に察しが良いものだから、貴女の揺らぎと葛藤の深層迄は分からなくて。それでも、力ない笑顔へ優しい笑みを交差させるのは、どうしようもなくお人好しだから。何かを耐えて、抱えて来た、そんないっぱいいっぱいの表情(かお)をした貴女へ何か。何か、届けれやしないかと。)(救い合うだとか、手を差し伸べ合うだとか、背中を預け合うだとか。そんな綺麗な英雄にゃなれやしないよ。)『……ふたつ、め。触れても、いいかい。』「...............。」(返す無言が否定の意を示さないのは、伝わる筈。)(ヒーローには、なれやしない、........けれど。)『………………、』(救いの手を、差し伸べるんじゃなくて。)『キミが、もう少しコドモのままで居てくれたら、よかったんだけど。なぁ。』(貴女の手が、伸ばされたから。)「........。」(だから。)  ..................「ごめんな。」「ごめん、なぁ..............」(震える声で応えた。) (ここで泣けないのが彼の弱さだ。縋り方なんて停止した時計盤の上で忘れちまったから。邁進するしか道が無いから。だから、瞳いっぱいに涙を湛えたって、雫だけは零さない。零せやしない。) _なぁ、友よ。 (泣いて喚ける程器用じゃないけど、それでも伸ばした手は確実に何かを変えた。)(縋れ無いなりに、それでも誰かを頼ることを、思い出させてくれたから。)_どうか、どうか。拭ってくれ。「.............。」 (空の様子は、見れないけれど。雨の音は、聴こえない。)(此の儘、曇らせていてくれ。)(二人ぼっちが、隠していてくれる内に。)   (6/26 02:18:37)


飯田 杏> 
「…………、ふ、へ。」(無言の肯定を受取ったのなら__受けとった、なら。彼女はそっとキミのその頬に触れ、伝わない筋をなぞるのでしょう。それはきっと、本来の高校生らしい溌剌とした肌なんかじゃあなくて、いくらかの苦労の線を重ねて居るのでしょう。雫の伝わない大地は渇き、それはきっと、そんな悲しさを感じることすら忘れてしまったみたいに平然としているのでしょう。)「……、うん。」(それは無責任なひとりごとの言葉尻を丸く溶かすのです。……あわよくば、どうかきっとかなうなら、キミが。)「だいじょうぶ。」(君が、いつかどうか泣きますように、なんて、残酷な願いも込めて。そっと頬から指を這わせ、ゆっくりと丁寧に、君のその色を傷つけないよう注視しながら、その涙腺付近を、そっとなぞるのです。)「だい、じょうぶ。……ね。」(二人分のひとりごとの往来は、いつしかその空間を埋め尽くしてしまったらしい。ふわふわと余白を埋めて飽和しかけたその空間で、交わりを避けたそれらは必然的に隣り合い、ふれあって、そうしていつか溶け合ってしまうのでしょう。)「…………、」(___ああ、どうかこのまま。このまま、溢れて溢れて、この密室が壊れてしまう、なんてことがありませんように。)「これが、みっつめ。」(最初の自分の間違いになんて気付かないまま。……否、心のどこかでは気付いているのかもしれない。だから、これはもしかしたらズルかもしれないし、だから応える必要なんてないのかもしれない。どっちでしょう、なんて、最初の時のようにイジワルに笑ってみせながら、少女は伸ばした手で、かなうならキミの両耳を塞いでしまうでしょう。強く押しつけず、ただふんわりと、濡れたガーゼでひたりと蓋をするように。) (______両手に流れる、ごうごうとした血管の生きた音は、部屋を満たす機械の律動を、きっとキミから覆い隠してしまうでしょう。それは、終わりのある音色。機械のようにメンテナンスをしていれば永久に途絶えない、わけではない有限の音。)「なぁ、モノコリア。____」(彼女は包んだキミの両耳から、その頭の形をそうっとなぞるように髪の間に指を這わせ、それから。)(……それから、彼女はキミの額に、自身の額をそっと、そうっとくっつけようとするのでしょう。)「あの、ね。」(ふわふわと漂う言葉は、不安定に揺らぎ。それはきっと綿毛の様に、生きて根を張れるかも分からない様な不安定さで、その真意などなかったみたいに振る舞ってしまう物ですから。)(短い前髪から覗く額は若々しい肌を今でも保ち、それはきっとキミの前髪をやわらかく受けながら、それでも。どうか、どうかかなうならと、彼女は、少女は。)ワタシ、は。 「____、_____。」どこにも、いかないで。  (どうか、言葉を。)   (6/26 03:00:01)


Gaill Monochoria> 
「.......ありがとうよ。」(照れ臭いから短く紡いだ感謝は、水面を波紋を立てずに撫でる様な、じれったさと衝動の交じった、そんな音。)(だいじょうぶ、なんて優しい言葉に、やたらと安堵してしまったのを隠すように。)「............。」(少しして。やっぱり変わらず静寂と機械音。)「んん.......?」(貴女がもう片方の手を伸ばしたら、じわりと滲んで進む数瞬の後、両の耳を塞がれてしまって。)(二人ぼっちの、静かな世界。)(血の走る音は少し心地良くて、悪い気はしなかったのだけど。おかげで貴女の言葉を聞きそびれちまった。)「.........、.....。」(“今なんて?”とは訊かないよ。もし、此の儘世界が回り続けて、何時も通りの解散時間になったら。二つの問いで一日を終わらせる....彼しか知らなくてもちっぽけでも、そんな変化を齎せる気がして。)(思惑も、行動も。彼の中で完結する其れは、或いは過程を全て負って結果を齎す探求のディスコードに似る。けれど明確に違うのは、貴女を置いて行かず、一緒に秒針と時間を踏み締める事が出来る点だ。三つ揃いのアンダンテ。無機の理科室はグリザイユ。陽光を見送り、帳を待つ黄昏でなく、空の顔なんて隠しちまう曇天に似た二人の温度。零して、滲んで、ちょっぴりずつ移ろう優しい奔流。)(身を任せて居よう。此の静寂に。)(もし、君が数の不足に気付いたなら。彼は“そう言えば”なんて云って、また他愛無い事を訊くんです。)(君の雫も彼の涙も変化も不変も真も偽も。隠してくれるよ、二人ぼっちが。)(拍手喝采は要らないさ。劇的なんかじゃなくて、然れど心底大切な彼等の放課後ですから。)  (帳が落ちたら、また明日。)「.............。」(聴かせずの言葉。耳を塞ぐよりもっと卑怯だけど、此の男はそう云うやつですから。) _________キミ達と、歩いてたいな。(暗幕はずっと、閉じたままだけれど。此れは劇的なお話じゃあ無いですから。)(きっとそのくらいの温度が、ちょうどいいんだ。)   (6/26 03:43:53)

ほりしぃ> 
────────彼女は。)「……………………………………、……」 ( 【⠀頗る 】不機嫌だった。嗚呼、そりゃもう眉間に皺を寄せ、ぶッッッッッッッ………すぅ~~~~~~~ッッとこれ以上ないぐらいの〝 嫌そうな顔〟。それもそのはず、話の発端はほんの数十分前に遡る。)(『……………はァ??????〝 祭り〟だァ????このほりしぃがァァ…………???』) (寮の扉を叩いたのは一体誰だったのか。夜が更けるほんの少し前貴方は彼女に声をかけたんじゃないのか。そしてその姿は、相も変わらず飄々とした様子だったんじゃあ、ないのか。〝 祭りに行かないか〟。そんな素敵な誘い文句に、彼女の返答は当然『NO』だったはずだ。そんなの行かない、行くはずもない。だから彼女は鼻で笑い扉を早々に閉め、貴方を追い返そうとしたところで…〝ゴング 〟が鳴った。押して押しての大問答。行くVS行かない。祭りに連れ出したい軟派な男と、そんな〝下等な行事 〟に参加なんてするはずないでしょと留まりたい 強情な女。そしてこのふたりがこう言った勝負をする時は大抵──────────…………………………) 「…………………ッ…………なァァァァァんでこのほりしぃまでこんな〝馬鹿 〟みてェな行事、参加しなくちゃなんねェんですかッッ……………うるせェし変な匂いするしオマケに〝 ニンゲン〟だらけッ……嗚呼、やだやだッ………大体オマエ、いつもいつも自分勝手なんですよッッ……………そんなに祭りに行きたきゃ沢山いる〝オトモダチ 〟とやらと行きゃいいじゃねェですかッ……………………」 (貴方が〝 勝者〟である。 隣のチビは無論貴方に文句を垂れる…が。いつものようにキャンキャン怒鳴ったりは、この時ばかりはしなかった。落ち着かないのか、人混みの量を気にしてか。ソワソワと周りを見遣りながら、途中人にぶつかりそうになれば肩を竦めて貴方に隠れるように後ろに行ったり、他の人と目が会いそうになればその目を慌てて逸らして俯いたり。)  (……異国の地。彼女にとってはその全てが『初めて』に等しい。提灯、眩しいネオン、引っ下げられた灯篭と煙たい空気、ガヤガヤと何を話しているかかき混ぜられすぎて分かりやしない喧騒と、漢字だらけの看板。…いっそ隙を見て貴方から逃げたいところだが、『アレ(レッドドア)』を使わたら厄介だ。) 「…………ッ……………ちょっと、聞いてんですかッ………」 (彼女は僅かに抑えた声で、貴方に置いていかれないよう、はぐれないよう、少し後ろをついて行きながら、返答をまつに違いない。)   (7/20 22:33:18)


Gaill Monochoria> 
「..........♪」(鼻歌とご機嫌な足音が雑踏に呑まれた。ネオンと提灯。積み上げられたる雑居ビル。或いは何処かのタイミング迄は存在していた九龍城砦のよう。“クラスでのプレゼンの為の資料作り”と嘘こいて授業中調べた無駄な知識ばかりが頭に浮かぶ。此の街の何処と云うでもなく唯漠然と一部の人間を惹く空気感をこそ浪漫と呼び、そして其れに釣られた“一部の人間”をロマンチスト........及び、大馬鹿野郎と呼ぶのだろう。然し、まあ。貴女にとっては〝下等〟な事に変わりはないでしょうか。)『…………………ッ…………なァァァァァんでこのほりしぃまでこんな〝馬鹿 〟みてェな行事、参加しなくちゃなんねェんですかッッ……………うるせェし変な匂いするしオマケに〝 ニンゲン〟だらけッ……嗚呼、やだやだッ………大体オマエ、いつもいつも自分勝手なんですよッッ……………そんなに祭りに行きたきゃ沢山いる〝オトモダチ 〟とやらと行きゃいいじゃねェですかッ……………………』(ドア越しの1stラウンドは勝利。連れ出したるか或いは釣られ出たる中華の都。生憎、“扉を開ける”のは得意なもんで。)「............。」(だがまだ戦いは終わらず2ndへ。君が“帰る”だなんて言おうモンなら速攻で止めに掛かる準備は出来ている。つまりは冷戦(?)。冷えた空気が良く似合う。立ち上るは湯気か蒸気か。言い表せない香辛料の香りも手伝って、何時ぞや吸った水煙草を思い出した。)(y軸とx軸の比率のおかしな痩躯を縮こまって追うならば気を抜かないで。細い指は貴女の頬をうりうりやろうと時折気まぐれに伸ばされてくるだろう。)『…………ッ……………ちょっと、聞いてんですかッ………』(異国の地におっかなびっくりしながら小さな体の紡ぐ言葉に、わざとらしく“今気づきました”感満載で振り返っては男は答える。)「そォだなァ。」「...なら今からでもオトモダチ全員呼んでみよォか?モチのロンでキミ含む、だが。」(友達呼びは一方通行。其れを解した上で平然と言う様な人間だから散々貴女に睨まれ怒られしてきたのだが。なんにせよ男は動じずニヤニヤ笑う。ちょっぴり意地悪な言葉で返すのは何時も通り。モヤシ科学者、海の外でも絶好調。)「おいほりしーチャンよ。」「“アレ”。」(少し歩けば足を止めて、貴女に見える様にと指を差した。その向かう先は漢字三文字。“肉包子”.........つまりは肉まんである。)「やッッッッッと着いたァ!」「アレが喰いたかったッ.......!」(男がそんなにはしゃぐ様は、貴女も初めて見るでしょうか。)(言葉の端に見られた異国語。其れ等が孤児院の兄弟達の影響ならば、屹度何度も話を聞いて居たのだろう。中国。パツ金科学者の憧れの地が一つ。何時も通り、ではあるけれど。ともすれば。)「おら行くぞッ!!!!」(ともすれば、今日は一段と振り回す事になり得るだろう。)   (7/20 23:18:16)


ほりしぃ> 
『そォだなァ。』『...なら今からでもオトモダチ全員呼んでみよォか?モチのロンでキミ含む、だが。』「……………………はァ?誰が誰の〝 オトモダチ〟ですってェ…………??? くだんねェこと言ってンじゃねェですよ〝 クソ眼鏡ッ〟……〝 ストーカーッ〟…………」(こいつ、〝 わざと 〟間を置きやがった。それに気づいた後の言葉は、彼女の神経を逆撫でするには十分過ぎる。貴方のお友達なんかじゃない、それを何度言ってきたことか。 〝何も自分じゃなくてもできる、自分じゃなくても事足りるようなこと 〟に、呼ばれ、連れ回される事自体が不快だ。なんせ彼女は【劣等を呪う】。貴方程自由を知らない彼女は、異国の地であろうとも変わらずじまいだった。) 『おいほりしーチャンよ。』『“アレ”。』 「………………今度はなンですか。」(貴方が次に指さした場所。それはひとつの屋台だった。壁を見るなり脂ぎった、『清潔』とは言えない煙たい祭りの中、彼女はジトリと示された方向に視線を向ける。)(『― 肉包子 ―』)( 看板に示された文字、貴方の指先にはもふもふと白くて丸いもの…と、彼女の視界じゃその程度にしか映りしないが、何を隠そう此処は『中国』。つまり、その料理は。その、『1口かじれば溢れるような肉汁が暴力的に口内を包む』ソレは所謂【本場】なのである。)『やッッッッッと着いたァ!』『アレが喰いたかったッ.......!』「……………………、……」(貴方は声を弾ませた。味を知らない、そのものを知らない、そんな彼女にとって貴方がはしゃぐ理由なんて分かるはずもない。……しかし。)『おら行くぞッ!!!!』(………貴方がいつになく、そんなに楽しそうに足を進めるものだから。)「…………………………」「…………………、………………」「…………………、………………嗚゛呼~~~~~~~~~~~………………もォーーーーーッ…………………………………」(呆れたように目を回し、仕方がなく、…………本当に、〝 仕方がなく〟貴方の後をついて行く。もしもその屋台にたどり着いたのならば、気のいい店主が彼女らに話しかけてくれるんだろう。だが、誰も壁もがその人懐っこさや営業さながらの馴染みやすさに心惹かれる訳じゃあない。もし、『いらっしゃいませ』や『お嬢さん』と言った具合のニュアンスで声をかけられたのなら、彼女はまた貴方の後ろに隠れてしまうんだろう。だって、『何言ってるか分からない』し、わかったていたとしてもきっと彼女はそうしていた。 ) 「……………………………オマエの〝クラスでのプレゼンの為の資料作り 〟とやらの材料は〝コレ 〟ですか。目的のもんが見つかったんならとっとと買ってさっさと帰りましょうよ。」 (…相変わらずだった。帰りたい帰りたいって、そりゃそうだろ。彼女に煌びやかな歓楽は似合わない。それに何より、ここにいるとやはりどうしても気になってしまうのだ。子供のような好奇心が擽られないように、ネバーランドから帰りたくないと幼心が駄々を捏ねないように。あくまで興味が無いのだと、惹かれる見せがある度に俯いて、意識を地面に向けている苦労を貴方は知らないんだろう?この〝 あくま〟め。鼻腔を掠める数々の匂いに吊られないよう、歓楽の灯篭に当てられないよう、スカートの裾を握る彼女は、八つ当たりのように呟く。)「…………ほりしぃ、ここ〝 嫌い〟。」   (7/20 23:47:21)

Gaill Monochoria> 
「そろそろ“あだ名”増やしてくれよほりしィチャ~ン」(なんて軽口ばかり叩く。〝仇〟の〝名〟って意味じゃ確かにあだ名でも正しいけれど男の云うソレは屹度そんな物騒なモノじゃあない。友達だとか言ってキレられて笑う、そんなやり取りも日常茶飯事と貸して来た今日この頃。ツンツン少女の言葉の刃はお笑い向けのピコピコハンマーくらいに武器としての本質を失っているのだが基本的に悪いのは挫折を知らない此の愚か者である。)『…………………、………………嗚゛呼~~~~~~~~~~~………………もォーーーーーッ………………………………』(沈黙は〝仕方がなく〟破られた。踏み出したる小さな足。雑踏に見失わないように。)「クク.......お優しいなァ媛-お嬢ォチャン-?」(少し速足で向かいながら、着いて来てるかの確認がてら振り返って。そして貴女が居るのを視認すれば、男また軽薄に笑うだろう。) (店に着けば見た目に違わぬと云って差し支えない喧噪。誰も彼もが陽気に声を掛けて来る知らない世界に縮こまってる貴女を鮮明に想像しちまったもんだから思わず頬が緩んだ。)『她是你的女朋友吗?(彼女さんかい?)』「妻子:)(妻だよ。)」『『『哦~!(オオオオオ!!!!)』』』(貴女を指差しながらガタイの良いおっちゃんの問いへ矢鱈と流暢な中国語で返せば、おっちゃんとその愉快な仲間達がヒューヒュー言い出す。本人の知らない言語でやるから随分タチが悪い。意味を問えば屹度ニヤニヤ笑いながら丁寧に教えてくれるだろう。)『……………………………オマエの〝クラスでのプレゼンの為の資料作り 〟とやらの材料は〝コレ 〟ですか。目的のもんが見つかったんならとっとと買ってさっさと帰りましょうよ。』「...........。」(どれにするか考えてると言わんばかりにぴっと人差し指を立てて貴女の目前へ。メニュー表を見据えるネオンピンク。そんな風にしてたら少し時間が経って。また、孤独な少女を閉ざそうと。ホーリーシットが呟いた。)『…………ほりしぃ、ここ_____________ (慥かに其の言葉は紡がれて。そして。)__________「キミ何個にする?」(何にしたって厄介な察しの良さと執念だ。生憎此処は王道のシンプルな肉まん一つで売り出す気合の入った店で、詰まる所睨んだメニュー表はドリンク一覧。待っていたのは君の言葉。ちょっと視線が行ってはすぐ俯いて、なんてしてたら分かっちまうもんさ。だから、またわざとらしいキョトンとした目で。“どうしたんだ?”だとか言い出しそうな眼差しで、男は。貴女を、見るでしょう。)   (7/21 00:38:16)


ほりしぃ> 
(無愛想な態度だと、可愛げのない表情だと彼女自身もよォく自覚している。しかしそれがどうした。彼女にとっては【⠀下等なニンゲン⠀】にどう思われようが『関係の無い話』なんだから。だから今日だって、まるで他人事のように、貴方に任せて自分は後ろで見やりもせずにただ待つだけ。)『她是你的女朋友吗?(彼女さんかい?)』『妻子:)(妻だよ。)』『『『哦~!(オオオオオ!!!!)』』』「……………………………」「……………………、…………??」 (………………………)(……………………………そう。)(…………………………〝待っていれば事が終わると、思っていた 〟。)( 外面のいい貴方が会話を担当、彼女は後ろにいるだけ。我関せずなのはパンケーキ以来の2度目だったはずだ。 今回だって蚊帳の外、別にそれに関して何を思う訳でもない。寧ろ、〝 そうであるべき〟なのに。貴方がニンマリ弧を描いて、一言なにか言葉を発した瞬間、馬鹿でもわかるほどに空気が変わった。)見られたくないからと貴方の後ろで小さく隠れたはずなのに、やけに生暖かい視線と囃し立てるような口笛が聞こえる。 彼女は周りを見やっては、戸惑うような表情を一瞬浮かべた後、『嫌い』の一言に被せるように呑気に肉まんの個数を尋ねる貴方に対し、ネオンピンクをベルベットで睨みつけるでしょう。)「………おい、オマエこいつらに何を──────────ッ…」『嘿,小姑娘!!!(なァ、お嬢ちゃん!!)』「………ッ…あ゛?!?!?!」(しかし、世界は回る回る。彼女に踵を合わせるつもりは無いかのように。)『我们被告知你是他的妻子~~~????(聞いたよ、アンタ彼の〝奥さん 〟なんだってねェ????)』「…………っ、………何言って、…………………」『但你个子小,你丈夫一定很担心。 这是一个餐厅的待遇,所以吃吧ッ!(にしてもやけに小さいねェ、子供のようだ。そんなに小さいと旦那さんもちょっと不安なんじゃないかい? ほらほら店の奢りだ、たぁんとおあがりィ!)』「……………?……………????…はっ?ちょ、ほりしぃは要らなッ…………き、聞いてンですかッ?!?!?!おい、ちょっとッ!!!!!!」 ( 困惑、焦燥、言葉が通じないからこそ、『拒むに拒みにくい』状況。気前のいい店主は、彼女の小さな腕の中に詰めれるだけ肉まんをポコポコ乗せようとしてくる。それを反射的に落とさないようによろよろと抱き抱える彼女の表情は 、眉をやや8の字に下げ、戸惑いの1色。どうしよう、どうなってるの、どうすればいいの。それを振り払うよう、ふるふると首を横に振った 彼女は肉まんに包まれながらも貴方に視線を向けたのならば訴えるだろう。) 「オマエほんとになんて言いやがったんですかッ?!?!?!こいつらヒトの話全然聞かねェし、第一ほりしぃは肉まんなんて食わねェんですけどッッ!!!!!!!!!どぉぉ~~~~~~すんですかこの量ッッ!!!!!!!!!!!捨てるわきゃ行かねえですし、勿論オマエが食うんでしょうねッ!?!?!え゛えッッ………?!?!?!」(本当にこのクソ眼鏡というかストーカーというか軟派野郎と言うか。一体今度は何をやらかしてくれたんだと、彼女の恨みは募るばかり。……………目立つのは嫌いなんだ、こういう人混みで。)   (7/21 01:10:11)