彎蜿 一>
─(コード専門学校に通う生徒は数多くいる。その中で才のある者こそ限られているが、母数が多ければ多いほど才のある者を見つける確率も高くなるのだから世界にとってこれは嬉しいことだろう。そんな数多くいる生徒の中で彼は劣等生だと自称していた。左腕は幼い頃に無くなり、運動は人並みに出来れこそ、“ヒーロー“になんてなれやしない。突然力を授かって皆から歓声を受ける“ヒーロー”なんて夢物語だと。)「…君、さっきから凄いね。僕が来るよりも先に走り込んでて、僕よりも走ってる。まるで疲れ知らずだ。……羨ましいな。」(ふと、校庭を走り込んでいた君に声がかかることだろう。それは、君が定めた目標の回数を走り終わった時。君よりも後に来て、君よりも走る回数が少なかった彼は、ずっと君を見つめていた。─仮面をつけているから、本当に見つめていたかは分からないけれど、─少なくとも、見ていたことには変わりない。ひどく穏やかに掛けられた、それでいてほんの少しの羨みを滲ませたその言葉に、君は何を感じるだろうか。)>八雲 (5/15 19:50:08)
八雲 錐>
「…ふっ。(一息。)はっ…あぁーっはあっ、ぜぇ、っ…(では、ない。吐く息は止まらず、呼吸器が悲鳴をあげてしまいそうなほどに働く。鼓動は強く早く、彼の訓練がどれほどまでに鋭く磨くものであるかを示しているかのようだ。)あぁ…(だがその、限界に限りなく近い体は、それでも膝を着くことはなく鬼気迫る表情を崩すことはなく。)すごく、ないよ。…はっ…『ヒーロー』を、保つためだもの…(弱々しくたどたどしい声に、呼吸が含まれる。しかしその覇気は全く衰えることはない。それが単純な感嘆や感想だろうが、ひねくれた妬みだとか皮肉だろうが、表情が見えないとしてもなにも関係はない。それだけのことを憂いている余裕もない。)体力は、ないよ。…ふ、ギリギリで、走ってるだけだしね。っはああーーーっ………(最後に大きく呼吸をすれば、)…よし。何もないから、死ぬ気で頑張ってるだけの話だから。(気合いを入れてもう激しい運動の余波を見せず。)でもありがとう。頑張ってるのを誉められるのは、うれしいよ。(余裕もないから、良く受け取るのが彼の『保ち方』である。)」 (5/15 20:30:10)
彎蜿 一>
「へぇ、君はヒーローに憧れてるんだ。」(【洞察】─ 確かに君は嘘をついていない。君は君なりに、君の中のヒーローに近づこうと努力をしている。)「どんなヒーローに憧れているの?戦隊モノ?それとも魔法とかを使う?小説の中に出てくるようなもの?教えて、君のこと。」(仮面越しではあるが、彼はどうやら君に興味を持ったらしい。そして、君のことを知りたがっている。)「……ああ、そうだ。名乗りもせずにこんなことを聞くのは失礼だったね。僕の名前は“はじめ”。この学園に所属する、3年だよ。──君の、名前は?」>八雲 (5/15 20:46:11)
八雲 錐>
「…すごい聞いてくるね。(表情が見えないのは厄介なものだ。君がどういう感情でそれを問うているのかわからないから、少しひるんだ。)まあ、興味を持ってくれてるのは嬉しいけどね。(とはいえ、悪い感情ではない…とは、思う。名乗りをあげたり、彼なりに礼節を弁えているから、まあ悪く言われたりなんてことはないだろう。表情が見えないのは厄介だが、見えないなりにその辺りはある意味、信用できる。)僕の名前はキリ。ヤクモ キリ。八の雲に、道具の錐で、八雲 錐。(『口上』は大抵、高らかに名乗りを上げてから。夢を語るに憧れを示すに、英雄には名が必要だ。)憧れてきたのは、変身ヒーローだよ。自分の体とスーツで、恐れずにぶつかり合って戦ったり、挫けずに立ち上がっていったり。(彼らの名乗る名が、語り示す名が、とても。)僕にはそれが『かっこよかった』から。(単純な理由だ。だが、かっこよさは『演出を愛する』に十分だった。人を守るために戦う。ただそれだけ、それこそが、憧れだ。)もちろんどんなヒーローも『かっこいい』けどね。(それが彼の、憧れだ。)」 (5/15 21:16:09)
彎蜿 一>
「八雲 錐…きり、錐、ね。」(彼は君の名前を口の中で、まるで飴玉のように、転がすように何度か呼んで、よろしくね、と告げた。君が名乗ったことによって、─【演技】彼の雰囲気は幾分か柔らかくなったように感じられるだろう。)「いいね、男の子ならきっと最初に見て、最初に憧れる永遠のヒーローだ。どんなヒーローだってカッコイイけれど、一番最初にヒーローって言われて思い浮かぶのは確かにそう言ったヒーローだしね。とても良いと思う。」(【洞察】彼は君を観察するように、じっと画面越しに見つめている。)「──錐が“どんな”ヒーローに憧れているかは分かった。次に教えてほしいな、そのヒーローの“どの部分”が一番カッコイイって思ったの?さっき言ってたのは“憧れていた”部分でしょ?」>八雲 (5/15 21:27:13)
八雲 錐>
「うん。よろしく。(告げられる言葉が少し柔らかくなったものだから、こちらも少しほどけた態度になる。危機にはなんとはなしに勘づくし、見抜くことはできなくとも簡単に騙されるほど馬鹿ではない。だが『完璧な演技』や『完璧な欺瞞』を勘づくほどには、さすがに鋭くない。)一番かっこいい部分か…そうだなあ。(第2問は、『どんな』ではなく『どこに』。シーンの内容を事細かに説明することができるくらいには『勉強』しているが、きっとそれではないだろう。)やっぱり、大事なものがかかってる時が一番かっこいいと思う。彼らの信念が一番出るし。(それでも彼らは、どれを語ればいいのか迷うほどに、かっこいいヒーローだ。)それと敵の善悪がつけられないときとか。いろんな葛藤があって、でも、最後には自分自身が決めて、その答えで終わらせる。折れても挫けないヒーローが、僕は大好きだから。(だからこその、『指標』なのである。)…ちょっと語りすぎたかな。(彼は演出を愛している。『ヒーロー』、を愛している。彼らが彼らであることを愛している。)」 (5/16 18:29:36)
彎蜿 一>
「─なるほどね。」(彼は君の語るヒーローの好き部分について静かに聞いていた。そして君が語り終えた頃、ようやく一言、頷いた。)「つまり錐にとってヒーローは、葛藤しながらも決して折れない、信念の塊…みたいな感じなのかな?」(ひたすらに、真っ直ぐに。眩しいほどに。─君が描き、憧れるヒーローは輝いている。)「僕にも、昔憧れていたヒーローがいるんだけど……成長するに連れて僕には成れないって諦めちゃったから。だから、─── 」(──輝いているからこそ、)「─僕の代わりに、ずっとヒーローを目指していて欲しいな。それくらい、錐は眩しく見えるから」(【演技】仮面越しだけれど、彼は確かに君に向かって微笑んでいるように思えた。)「…なんて、今日会ったばっかりなのにちょっと重いかな、ごめんね。」(────【真実】いつか、君の心が折れる日を待ち望んで。)>八雲 (5/16 18:41:46)
八雲 錐>
「待って。(眩しく見えるからだなんて、君はどうして遠くにあるものを見つめるように言うのだろう。真実を知らず、君の言葉がまっすぐにあるものだと、その笑顔に騙されてしまっているから。)…ごめん。ちょっと質問したいんだ。次は僕が、聞きたいことがある。(なれないとそう思ったそれまでも、嘘であるのだろうか。『君の演技』は精密にできたもので、それさえももはや『誰も』知らない。舞台の上の誰もかも、そして『客』も誰もかも。)…言うまでもなく僕はヒーローを目指すし、君の眩しい姿に成れるのはいいんだけどさ。(その内の1人は、君の諦観に触れようとした。)それって、今からでも間に合わないのかな。(『憧れてきたもの』として、成れない苦痛は知っているつもりだ。小さな、小さなころから死ぬ気でやって、それでもやっと入学にこぎつけるくらいにしかならなかったから。)そもそも、なんで今ここにいるの?…ここにいるなら、まだ諦めるには早いよ。絶対。(だから。君が夢を、ただ届かないものとして見続けているなら、彼がその努力の上でほとんど怒るように君に呼び掛けるのに、理由は十分だろう。)」 (5/16 19:06:40)
彎蜿 一>
「なんでここにいるの、かぁ…。」(真実は言えない。当たり前だ。だって、自分の本音を言えば大抵引かれてしまうから。)「…行く場所が、ここにしかない、からかな。昔は孤児院暮らしだったんだけどね、こんな身なりだからかあんまり周りの子達とも仲良くなれなくて。…だから、逃げるようにここに来たんだ。ここにくれば、何かが変わるかもしれないって淡い期待を抱いてね。だから…錐が思っているような返答じゃなくて悪いんだけれど…僕がここにいる理由はヒーローになるためじゃなくて、居場所が欲しかったんだ。誰にも、迫害されない場所が。」(【演技】自分すら騙すように、少しだけ悲観を孕ませて。風に靡く、何もない空白の左腕に視線を少しだけやって。君の期待に沿うような答えではないけれど、“ヒーロー”を目指す心優しい君ならば、きっと欲しい答えをくれるはず。)>八雲 (5/16 19:15:07)
八雲 錐>
「そっか。(きっと君の欲しい答えの通りに、彼は答えただろうか。)大丈夫。ごめんね、不躾なこと聞いちゃった。(答えるだろうか。)…(それが予想通りであろうとなかろうと、君の欺瞞に気付こうが気付くまいが、答えは彼が決める。彼自身が言ったように、『彼らが彼らであること』を愛しているように、自分自身もそうあろう、と。)でも。(しかし彼は、『諦めないこと』に才があった。)諦めてても、君はここを合格したんだろ。…じゃあ、つまり才能があるってことだ。(しかし君は、間違いなく彼よりも『才』があった。)僕が君を守る。だから、君は僕の背中を見ていてくれ。(なにもかも死ぬ気でやってやっとの入学で、彼には君のことが妬ましく思えてしまう、くらいのことだ。だがそれでも彼はがむしゃらに鍛え続けている。彼にはそれしかなかったから、けれどそれでも、と、立ち上がり続けて来た。)」
「僕の『背中』に、憧れさせてやる。」
「なんて、ちょっと大袈裟かな。(だから、忘れてしまったものを、君なら取り出すことはそう難しくないだろう?何が嘘かは、やはり彼には見抜けないが。)…あ。(そして最後には、何かに気付いたかのように、『変身アイテム』の、3次元的に回転するトゥールビヨン腕時計を確認して。)そろそろ、次のトレーニングの時間だ。(足を、動かして。)また会おうね。(次の出会いの、予感を残した。)」 (5/16 20:06:32)
彎蜿 一>
─(もう殆どの生徒が帰ったであろう放課後。シン…と静まり返った校舎はどこか不気味さを感じられて、そんな雰囲気の中ぐるりと校舎巡りをするのが、彼は好きだった。…。けれど。)(─ドンッッ!ガラガラガッシャーーーーン!!!)「………。」(そんな静けさを壊すような、まるで爆発音のような何かが何かにぶつかった音。そして続く転げ落ちるような、激しい音。普段ならば聞かないその音に、思わず顔を顰めてしまった。一体誰が、なにをして、そんな音を発したのか。彼は謎を解明するためにアマゾンの奥地へ───とは行かないが、君のいる教室の扉をガラリと開いただろう。そして、転がっている君を見れば、ただ一言。)「……何してるの…?」>ハチロク (5/17 21:32:54)
七竈 八六>
「……………………──────────ッッてぇ゛~~~~~~~………………」(あなたが来た時には彼はもう既にそこに倒れていたことだろう。机はある程度散らばり、椅子は横たわり、彼の身体は仰向けになっていた。普通に過ごしていればまず教室でこんな盛大に転ぶことは無く、ましてや放課後たった1人で〝 こうなる理由〟を探す方が難しい。貴方が顔を顰めるのもよォく頷ける。)『……何してるの…?』「………………あァ………?……何ってお前…………見りゃわかンだろォ~~?????…………さっきさーー、教室でバス待ってたらよォ、…てんとーむしがな?????ふわふわーーーつって入ってきて、ずぅーーーっと天井止まってっからァ、逃がそォとしてさァ……………………」(……そして彼も彼で転ぶのは誤算だったらしい。〝 見りゃわかる〟と言われても分からないのは無理もない。だが改めて見ると彼の左手には丸まった教科書、そして向こうは僅かに空いた窓がある始末、通りで風通しがいい訳だ。彼は上半身をむくりと起こして先程強めに打った頭を かしかし、と手でかくように撫でやる彼は、貴方にふ、と問いかける。)「………………ところでェ…もしかして、いいやもしかしなくとも先輩っすか???俺、高二の学部で見たことねンだけど…………………」(カーテンに西日が抱き締められクリーム色が混ざり合う西日に照らされた、白い髪を持つ青年…なんて肩書き。特徴的なのは腕がないこと、見慣れぬツギハギだらけであることだろうか。彼は貴方の顔を見やったのならば、首を小さく傾げて〝誰であるか 〟を疑問視する。けれど、きっと貴方はコイツを知っている。なんせ、彼は。この男は──────)「あっ!!!俺、高校2年の〝 ナナカマド ハチロク 〟っす、へへッ、よろしゃーーーすゥ。」 (『ナナカマド ハチロク』。半年前の雨の降る7日間、学園に戻らず 『無謀』に挑んだ学生の1人。当時は髪は短く、黒色だった為か 今現在の彼の容姿はだいぶ変わってはいるけれど。彼は人好きのするような笑みをにひぃーッ、と浮かべて見せたのならば、ゴツゴツと骨ばった手を貴方に差し出した。 もう片方手はあるんだろう?ほら、握手だよ。縫い目がほつれるかもしれないなんて、彼は疑ってすらいないように。)(5/17 21:58:18)
彎蜿 一>
「…、」(転んでいる時は分からなかった。気づかなかった。だけれど君を真正面から見た時、それは昨日のことのように蘇る。覚えている、知っている。君のことを、僕はよく知っている。──君が死にかけたその瞬間を、知っている。)「八六、ね。…僕は3年のハジメ。堅苦しいのは苦手だから呼び捨てでも大丈夫、こちらこそ宜しくね。」(そう言って彼は手を差し出した。君に比べれば随分と華奢なその手は、つなぎ目からぼろぼろと壊れる─なんてことはなく、ひんやりとしながらも君の手をぎゅっと握ってくれることだろう。)(【演技】彼はほんの少しだけ悩む素振りを見せて、そして、うん?、と首を傾げてみせた。)「……これを…聞いていいのかちょっと悩むんだけれど…八六、君はもしかして─────半年前、“ナックルバスター”に救われた1人かい…?」(─この、ナックルバスターがジファニー先生でないことは、君はよく知っているだろう。)>ハチロク (5/17 22:12:37)
七竈 八六>
『八六、ね。…僕は3年のハジメ。堅苦しいのは苦手だから呼び捨てでも大丈夫、こちらこそ宜しくね。』「そっか…………へへッ、ンじゃあ〝 ハジメ〟でッ!!!!!!」(彼は貴方の名前を聞いたのならば、お言葉に甘えるようにと先輩後輩の壁をいとも容易く崩した。1と8、6。数字のよしみ。貴方とここで出会ったのも何かの縁かもしれない。)(……が、しかし。)『……………これを…聞いていいのかちょっと悩むんだけれど…八六、君はもしかして─────半年前、“ナックルバスター”に救われた1人かい…?』( 少しの間。貴方が悩ましげに首を傾げた後、触れてきた話題は 濡れない雨の、7日間。恐らく彼は。)「………………………、…」(……彼は。)「…………、………あーーーー……まあ、…………あは、………………………そんな、とこ。つか、知ってんだ。……ああいや、そりゃあ、そっか。」 (〝直ぐに返事をすることは、叶わなかった 〟だろう。握っていた手に軽く力が籠ったかと思えば、ゆっくりと手を離し、立ち上がるべく地面につく。彼が貴方の演技を見破れる術はなかった。否、わかったとしていてもその質問を投げ掛けられれば、同じ反応をしていたはずだ。覚えているさ、鮮明に。あんなにもかっこよかったおっさんが、瞬きをした次の瞬間には地面と変わらない、ペースト状になっていただなんて。ただの学生にはかなりこたえる出来事で、流石の彼も暫く引き摺っていた。ナックルバスターを名乗る先生、〝 彼の娘〟 に顔向けができなかった。 ぎこちなく笑みを浮かべる彼の口から、掠れて呟かれる無意識下の言葉は、1つ。)「……〝 ごめん 〟。」( 貴方に謝る通りはなかった。でも〝救われた1人〟その一言は、彼の罪悪を鮮明に思い出させるには充分だ。) (5/17 22:28:55)
彎蜿 一>
「……どうして、謝るの?」(“ごめん”─その言葉を聞けば、彼は静かに問いかけた。)(【演技】まるで、君を慰めるかのように、そっと寄り添うように。君の味方であるように。)「…“ヒーロー”、って、テレビや絵本で見るような…そんなロマンチックで、素敵な─最強なものではないってことは、きっとここにいる誰もが分かっている。それくらい、あの7日間は…ひどいものだった。」(だから、と。彼は君をじっと見つめてながら、君に言うのだ。)「───謝って戻ってくるなら、いくらでも謝ればいいと思う。けど、そうじゃないだろう?それに、“ナックルバスター”は八六に謝って欲しくて助けたの?彼は…そんな“ヒーロー”だった?」(違うだろう?彼はそんな言葉が聞きたくて君を助けたんじゃないだろう?そうだろう?)(───そうだと言え。)>ハチロク (5/17 22:39:01)
七竈 八六>
『……どうして、謝るの?』「………………………………」『…“ヒーロー”、って、テレビや絵本で見るような…そんなロマンチックで、素敵な─最強なものではないってことは、きっとここにいる誰もが分かっている。それくらい、あの7日間は…ひどいものだった。』「…………─────────嗚呼、そォだよ……多分。おっさんは………………多分〝 ナックルバスター〟は、そんなこと思っちゃいない。1番近くで見てたから……………おっさんがどれだけ強かったかも知ってるし、どんだけ男前だったかも分かってる。………でも、でもさァ。考えちまうンだよ。あン時『もっと強かったら』って。……兄貴でも無く、ヒーローでもなく、国でも、他の誰かじゃなくて、その場にいる俺が『もしもヒーローだったら』って。」(貴方の声は優しかった。こちらを見つめる瞳だってまた同じだ。だからこそ、彼は貴方と目を合わせることが出来なかったのだろう。後悔は影のように付き纏う。『自分が他の誰かであるのならば』なんて願ったって、その誰かになれる魔法を彼は持ち合わせちゃいない。当時の自分を『まだ子供だったから』と呑み込み流せるほど、彼は大人になり切れないのだ。)「……………………………ハジメは〝優しい 〟ンだな。でも、……俺、俺やっぱ普通に叱って欲しいのかも。ひぎゃくしこう?じゃ、ねえけど………おっさんとか、周りとか。センセーとか…『お前のせいで死んだ』って言われた方が、すげえマシだとか思っちゃって。」「…………………………………だから、いいよ。今の謝罪はなんつーかそのォーーー…………言葉の綾っつー奴??俺が〝 強くなれば〟それでいい話だし、ハジメちゃんはなぁーーーんも気にしなくてい・い・のッ!!!」(思わず吐露してしまった感情を『やっぱ今のなし』と引き戻すことは出来ない。時間とは相対的なものだ。しかしそんなしみったれた空気は似合わない。貴方に気を遣わせるのも申し訳ないと、演技を見破れやしない彼は顔を上げ、今度ばかりは貴方と目を合わせた。)「………………なんかさ、別の話にしよ。」「…俺バスが来るまでまだ時間あるし、……まだここにいんなら、の話だけど、さ……へへ………………」 (5/17 22:58:30)
彎蜿 一>
「…。」(強かったら。強くなれば。そんな“もしも”の話をする君はとても──“可能性”を信じているように思えた。あるかもしれない未来を思って、過去の悔しさを、罪を、全て自分が強くなるという未来に賭けているように、思えた。)(【思案】でもそれじゃあ、ダメだ。もしも万が一、そんな可能性の未来に辿り着かれてしまっては困るのだ。あの鵺にはいつまでも最強でいてもらわなければ困るし、頂点に君臨し、気ままに人間を殺してもらわなければならない。そしていつまでも、この学園の、人間の─人類の“トラウマ”でいてもらわなくては、大変困るのだ。)「…本当に責めてほしいなら、何時でも。その時は心を鬼にして言ってあげる。ただ、なかなかに厳しいと思うから、本当にそう言われたいと思った時だけね。」(今日は、今、この時は。これ以上掘り下げない方が良いだろう。だってまだ、君と僕は“初めまして”だから。簡単に縁を切られてしまっては困るのだ。─あぁ、困ることが多い。けれど、その困難の先に待ち望んだ風景が見れるのならば。)「別の話…うーん、僕、あんまりお喋り上手じゃないんだよね。そうだなぁ、えぇっと……その、八六、はさ…」(【演技】君の庇護欲を、護りたいという気持ちを誘うように。)「───…片腕がない人間を、気味が悪いって…いつか、避けたり、しない?」>ハチロク (5/17 23:11:37)
七竈 八六>
『……本当に責めてほしいなら、何時でも。その時は心を鬼にして言ってあげる。ただ、なかなかに厳しいと思うから、本当にそう言われたいと思った時だけね。』「おうッ!!!!!!!頼むわ〝はじめん 〟ッ………つってもォ……………なんつうか〝 叱られたい〟わけじゃねえから、…なぁんかそれもちげー気がするっつうか、………あーーーまあ………ありがとう?」(彼は景気よく貴方の言葉に返事をしていたが、後に困ったような笑みを浮かべ腕を組む。そう、別に叱られたい訳じゃあないのだ。ただ、自分で自分を許せていないウチに『あの時は仕方がなかった』と、甘やかされるのがどうしようもなく嫌だ、なんていうわがままだ。けれどそれを口にするには上手く言葉が纏まらない。故に彼は曖昧な感謝の言葉を述べて、この話を一旦閉じることにする。)(……さァ、今度はあなたの番。〝 話すのが苦手〟だと呟く貴方の薄い唇から、こぼれた言葉は生暖かい雨のように。ポツリ、と。)『───…片腕がない人間を、気味が悪いって…いつか、避けたり、しない?』(……あまりにも寂しく、雫が落ちるように波紋を広げた。教室は、シン、と静まり返っている。今度、瞳を伏せているのはこちらではなく貴方の方。だがしかし、彼は。)「……………あ?なんで〝 俺〟が。」 (〝分からなかった 〟。何故それが『気味悪い』と避ける要因になるのかを。加護欲云々の前に、自分が貴方を忌み嫌い、避ける未来を全く考えちゃいなかったのだ。視野が狭いから、自分の価値観が自立して彼を引っ張っているから、醜い世界に配慮が及ばない。急にこぼされた内容に、少し間を明けた後、確認するように腕の方を見やったのはここだけの話。蜂蜜色の瞳は依然伏せられたままの赤目を覗き込むだろう。)「…………………なァに。誰かに気持ちわりぃーーーッて、言われたの。その腕。」(……推察だった。 手を伸ばした彼はもしかしたら、貴方の縛られた裾に、不躾にも触れるかもしれない。そこには布の質感しかなくて、中はペシャンコ。あるはずのものはそこにはない。)「……………〝んなことしねーし言わねーよ! 〟って………そんな改めていうの、わざとらしくてやァなんだけど。」(·····きっと『理想のヒーロー』ならば、言い切るのがセオリーだ。貴方だってそれを望んでいた事だろう。)「……………でも、俺、けっこーはじめんのこと好きだから昼飯誘われたり遊ぶ約束されたりしたら、ソッコー飛んでくし、超嬉しいよ。」 ( でも、彼はまだ子供だった。鵺は最強だし彼はまだヒーローになりきれていない。 貴方の演技すら見破れない。そして【誰も見捨てられない】。だから屈託なく微笑んで、貴方の様子を伺うんだ。 )「……………今日みたいにすげえでっかい物音とか立てなくても、…………………誘ってくれる?」 (5/17 23:54:32)
彎蜿 一>
─(シン、と静まり返った教室。寂しさを感じる、そんな静けさは嫌い、ではないけれど。)(【本音?】ほんの少しだけ、息が詰まる。)(ぱち、と気がつけば視界に蜂蜜色が映っていた。君の推察は間違っていない。綺麗ではなく、不健康に見える白い肌に気味の悪い縫い跡。本来ならばあるはずの左腕はいつ触れようとその温度を主張することはない。そこにあるのはいつだって空白だった。皆と違う“異物”を子供は無邪気に恐れ、嫌い、迫害した。そこにきっと、悪意はなかった。けれども彼の価値観が形成されていく中、それは彼の価値観のひとつになってしまった。周りと違うものは淘汰される。その先にあるのはいつだって孤独で、いつしか彼は周りを見るだけの人間になっていた。その輪に加わることは、一切。)(【価値観】そんな人間の歪を“ウツクシイ”と思った。)「…八六が、僕を避けたりしないなら。…見捨てないなら、───、」(【呪縛】─────君に、枷を。)「──僕を、“ひとりぼっち”にしないなら、いつだって。」(【演技】お願い、捨てないで。彼は、君よりも歳上のはずなのに、この瞬間だけ、まるで捨てられた子供のように見えただろうか。)(【約束】お昼ご飯も、放課後遊びに行くのだって、誘うから、どうか、どうか。)(─────────────────、)(─────どうか、いつの日か、あの日見れなかった、物語の続きを。)>ハチロク (5/18 00:10:56)
七竈 八六>
「……………じゃあ、今日一緒に帰ろ。」 ( 縋るような声色、まるで暗闇で迷子にでもなかったかのよう。『もちろんだよ』『大丈夫だよ』そんな言葉をわざわざ投げかける必要はないだろう。彼はようやく立ち上がったのならば、ひひ、と笑ってリュックサックを肩にかける。そのバックが半開きなことにすら気付けない彼が、貴方の演技に最後まで気づくことは無かった。言葉を言葉のまま、そのままの意味で受け止めて居た。だって『あなたがそう言うならばそうだから』。それを嘘だと何故言える。嘘でも何でも、貴方が寂しいと零したのならば、『一緒にいるのがヒーロー』だなんて理想像と。ただ、〝友達 〟になりたいだけ、なんて幼心。)「…………つうか 見捨てるだとか、 そんな寂しいこと言うなよなァーーーー……内緒話をするときゃあ、みんなが入れるようにおっきい声でって言葉があるぐらいだ。兄貴も言ってた。 」「つか腹減らねェ????俺めぇーーーーっちゃ腹減っててさ─────…」(それじゃあ内緒話の意味が無い。彼には隠すような秘密はない。作ってもその秘密は外に出たかって仕方がないのである。もしも2人で教室を出たのならば、窓枠通りに四角に切り取られた西日に影は大きく伸ばされることだろう。2人ぼっちの校舎内、他愛のない名無し。貴方の知らない青春を。貴方の知らない物語を。)(彼は、一緒に紡ぐ気でいるのだろう。)(【ライセンス︰不屈の精神】)(──────────【正義の糧 】)(今は、まだ。) (5/18 00:33:00)
彎蜿 一>
─(放課後を告げるチャイムが鳴る。部活がある人は部活に、依頼を受けている人は依頼に。帰る人は帰って、校舎にいる人がまばらになってくる時間帯。彼は1人、ため息をついた。)「…めんどくさいな。」(ポツリと呟かれた言葉は珍しく何にも隠されていない本音であった。カァ、とそれに賛同するかのように鳴いたカラスに、もうそんな時間かと思いながら彼はコロリと床に転がってしまった鉛筆を拾った。)(──学園の3階、B棟。端っこにある美術室にて。片腕しかない彼が、描きかけのキャンパスを見つめて、ボンヤリとしていた。)(描きかけであることに絶望しているわけでも、諦観しているわけでもない。ただ単純に、片腕しかないから人よりも進みが遅くて、片腕しかないから人よりも片付けが大変で。それでも残らないと終わらないから残るしかなくて、そんな、ちょっとだけめんどくさい今日の放課後というお話。)(─だから。)(【感知】美術室の前を通りかかった君に、すみません、と彼は声をかけるだろう。)「ちょっと今困っていて…少しでいいので手伝ってもらえませんか?」(─君にそう話しかけるのは、片腕のない、仮面をつけた、パッと見れば不審そうな男だ。…表情は分からない。けれども、その声色は【演技】─困っているように聞こえただろうか。)>紅花 (5/18 20:05:59)
紅花 巳鈴>
「どいてどいて!!(そんなことを言いながら彼女はスケボーに乗り廊下を駆け抜けていく。後ろから教師の怒鳴る声が聞こえるがそんなものは無視。廊下にいる生徒もまたか…と呆れる様子道を開けてくれるだろう。)さてと、訓練しないとな…ん?(移動しながら次の予定を考える。他の人とは違い彼女は訓練をする重要性が高くほぼ毎日欠かさず行っているためまずはそれからやろうと走らせていると声をかけられる。声の主は美術室からのようでスケボーから降りて扉を開ける)随分怪しそうなやつだな。私は急いでるんだが何か用か?(さて彼女はライセンスとして観察力を持っている。君が演技を使った時点で観察力の高い彼女は仮面の影響を鑑みても演技を見破ることは出来ないだろうが違和感は持つ筈だ。人間は一度違和感を持てば確定的にならない限りそう簡単にその違和感を拭うことは出来ない。特に戦闘を得意とする彼女にその傾向が強いだろう。」〉一さん (5/18 20:20:57)
彎蜿 一>
「片付けを少しだけ手伝ってほしくて。…怪しい…?あぁ、仮面については…あんまり顔を見られたくないから、許容してくれると嬉しいかな。」(違和感を持たれようと、それは確信がない限り違和感でしかない。ならば彼には問題ない。それに、“困っている”のは事実だ。──ただ、それを表に出すのが難しいというお話。)(彼がカラリと美術室の扉を完全に開き切れば、そこには片付けきれていないキャンパスや散らばった筆や鉛筆の数々。普通ならば散らかした本人が片付けるべきだろうし、彼はそれをきちんと理解している。)(─だが、理解と現実は別物である。)「キャンパスを運ぼうとしたらうっかり置いてあった筆入れを倒しちゃってさ、大変なことになっちゃってるんだよね。…あんまり時間は取らないと思うけど、急いでるらしいし…出来ればって感じかな。」(──ひらり、と。君の瞳には空白の左腕が映るだろう。少しだけ顔を覗かせて君に声をかけた時には分からなかったであろう“現実”。そこに本来ならばあるはずのものはなく、ただヒラヒラと袖を揺らすだけだった。彼が一人で美術室にいる理由も、手伝って欲しいと言う理由も、散らかってしまった床の理由さえも。全ての理由が、《彼が片腕である》というたった1つの原因に収束することだろう。)>紅花 (5/18 20:30:56)
紅花 巳鈴>
「仮面の方じゃねぇよ、喋り方の方だ。簡単に言うなら胡散臭い感じがしてな。まぁそう言うのは人それぞれあるんだろうがな(君が演技を使ったのは声の方だ。つまり彼女が1番引っかかっている方もそれだ。勿論仮面が全く怪しくないかと言われればそういうわけでもないがヒーローをやってるものが殆どのこの学園では仮面自体はそう珍しいものでもないだろう)…ならペンは自分で拾え。キャンパスは運んでおいてやる。何処に置けばいい(彼女も人なのでそれなりの頼み事は聞いてくれるだろう。ただし片腕が無いとはいえ君とは全く関わりのない赤の他人全てをやってあげるほど甘くもない。そのためキャンパスは片腕ということもあり自分が運ぶがそれ以外はなんとかしろという意味で言い。スケボーを壁に立て掛けて」〉一さん (5/18 20:40:07)
彎蜿 一>
「喋り方かぁ…うーん…、まぁこうなっちゃったのは色々あるから…これからも関わることがあって、仲良くなれたらそのうち。」(“顔をあまり見られたくない”、“片腕がない”。そんなたった2つの要素と、彼の言葉で喋り方が胡散臭くなってしまった理由は過去になにか嫌なことでもあったのだろう─と、予測するには容易くない。)(─果たしてそれが、本当に真実かは置いておいて。)「ありがとう。それだけでも助かるよ。何気にそれが1番大変だったし…キャンパスはあそこら辺の3年2組のエリアに立てかけといてくれるかな。」(そう君に指示を出してから、転がってしまった筆や鉛筆を拾い集める。片手で拾って、片手に集めてという作業は出来ないから、片手で拾える本数だけ拾って、集めての繰り返しだけれど。)「──あぁ、そうだ。君は、」(─それは、何気ない日常会話のように。まるで挨拶をするように。当たり障りのない、問いかけ。)「…君の、名前は?せっかくだから、教えて。」>紅花 (5/18 20:52:35)
紅花 巳鈴>
「別にいい。話したくないことを聞く気は無いしな、ここにいる以上訳がある人は多いからな(仮面に片腕がないというのはそれなりに理由があるはずだが、そこまで深く知りたいとは思わないし話したくないのなら尚更聞かないほうがいいはずと考えていて)あそこか(彼女は日頃から鍛えているためキャンパスを運ぶ程度ならばすぐにこなせるだろう。君に指定された位置を確認すれば早速運んでいて)私は紅花 巳鈴だ。(そう答えれば彼女はキャンパスを運び終えるだろう。同じ教室内で一つのキャンパスなのだからそこまで苦労はしない筈だ」〉一さん (5/18 20:58:54)
彎蜿 一>
「…そう?中には聞きたがる人もいるから…」(【洞察】君を仮面越しに見つめた。君の動きを見つめていた。君の表情を、君の一挙一動を。)「…君は、優しいね。」(そうして、そう自分の中で結論を出せば、君が例え否定しようと、怪訝そうな表情をしようと─つまるところ、君が何をしようと言おうと彼は君を優しいと言い切るのだ。)「巴鈴、ね。…うん、覚えた。──運んでくれてありがとう、助かったよ。」(カタン、と。君がキャンパスを運び終えると同時に彼も散らばってしまった筆を片付け終える頃だろう。)(【思考】演じていた声を見抜いた君は、きっと演じれば警戒するのだろう。)「─また、助けが必要な時、巴鈴がそばにいたら頼ってもいいかな?」(─嘘じゃないよ、演じてもいない。心の底から君という“人間”を愛しているからこそ─この言葉は、本心からの。)(──────仲良くなりたいという、彼なりの愛の言葉。)>紅花 (5/18 21:16:26)
紅花 巳鈴>
「そういのが好きなやつも少なくはないからな。(運び終えれば立て掛けていたスケボーを手に取って)普通だろ、わざわざ廊下を移動してるときに話しかけられたんだ。それで手伝わないほど人が終わってるわけじゃねぇからな。(感謝を述べられればそのように答えるだろう。実際君が声をかけなければ手伝うことは無かっただろう。)別に構わないが…美術部の奴に助けてもらえよ。私だって毎回ここを通るわけじゃねぇし自分の事で精一杯の事もある。見るところ助けられること自体は嫌そうじゃないからな。そっちのほうが確実だろ?(ここは美術室であり時間帯的に君は美術部の一人だろうと予測して、確かにそばにいればキャンパスぐらいは運んであげるが毎回ここを通るわけではないしこちらも自分の事があるためそのように言って」〉一さん (5/18 21:23:39)
彎蜿 一>
「僕は美術部の部員ではないからな…美術部に知り合いがいる訳でもないし。─あれは、授業の課題で…僕だけ遅れてるから今日は開けてもらっただけ。」(ちらり、と描きかけのキャンパスを見る。他の人はもう完成しかけているのに、彼のだけはまだ描きかけで─少しだけそれが、歪な物に見えるかもしれない。)「でもそっか、巴鈴は、声をかければまた助けてくれるんだね。」(─少しの、間。)「……………ここに来てから、本当に、…僕のことを、避ける人が少なくて、僕は、」(それはまるで、思わず溢れた心の声のように、小さく。カラスが一声鳴けばきっとかき消されてしまっていたであろうそれは、静かな美術室にやけに響いて、きっと君の耳にも届いたことだろう。じっと描きかけのキャンパスを見つめる彼が何を考えているかは分からない。)(──けれども。)「…あっ、そうだった。僕の名前ははじめ。呼び方は何でも。」(─それは、喜色だった。)「ここで会ったのも何かの縁だし、これから宜しくね。…手伝ってくれたお礼に、また会えたらジュースの1本でも奢るよ。」(─それは、確かに【事実】であった。)「…だから、…また会った時も、こうやって普通に話してくれたら嬉しいな。」(─彼は間違いなく、君との出会いを、喜んでいた。)(─────君という【人間】と出会えたことに、──。)>紅花 (5/18 21:43:02)
彎蜿 一/わんわん> ─(君がどうしてそこに居るかは、彼からすれば知らない話。ただ、たまたま。ふらりと通りかかった噴水の前に、君がいたから。)「…すみません…湿布とか、持ってませんか?」(仮面を付けた、不気味な雰囲気をした、片腕のない彼は、君にそっと声をかけた。もしも君が彼の姿を【洞察】するのならば、彼は少しだけ足を引きずっているようにも見えるだろう。)「……先程、少し足を挫いてしまって。こんな身なりなので困ってまして。…手助けして貰えたら、…その、嬉しいかな、って。」(片腕しかない彼は、保健室に行ったところで湿布をひとりで貼れやしないのだ。片腕しかない彼は、───君に【困っている】と、助けを求めた。)>小室くん (5/20 18:46:55)
小室 耕助>
(今日は何もない1日だった。何か事件があるわけでもなければ、やらなければならない事もない。偶には人を誘うかどうするか。予定を考えているものの、その考えている時間で一日が終わっていく。これでは時間の無駄だ、部屋に帰って眠ろうかと腰を上げた時だ。仮面をつけて片腕がなく、足を引きずった……おそらく青年だろうか?彼はどうやら、私に助けを求めているらしかった)「君、大丈夫かい?もし良ければ担いでいくが」(肩をかそうにも片腕片足ではバランスが取りづらく、かえって動きづらいだろう。担ぎ上げて保健室まで連れて行った方が早いと思うが……いきなり持ち上げるわけにもいかないだろう。驚かせて暴れられては落としてしまいかねない。君さえ良ければ、という事で提案しておき、君の返事が来るまでは肩を貸して自分の方に体重をかけさせておく) (5/20 18:59:35)
彎蜿 一/わんわん>
「…ふふ、そう言って貰えたのは初めてだよ。でも大丈夫、遅くはあるけれど、歩けはするから。君さえ良ければ…そうだね、このまま肩を貸してもらって、湿布を貼って欲しい。」(なんで、なのかは聞かずとも理由は明白だろう。)(【思考】君は優しい人間だ。こんな、不気味な雰囲気をした男が急に助けを求めて、あっさり快諾するなんて。)(【洞察】ところで君のことをどこかで見たようなことがある、気がする。あんまり思い出せないから、きっと廊下ですれ違う程度なのだろうけれど、それならば多分同学年、で。)「……君は、3年かい?」(噴水から保健室までの間。ずっと黙りなのも気まずいかと思って、彼から話を振るだろうか。)>小室くん (5/20 19:08:05)
小室 耕助>
「そうかい?君が歩けるというなら構わないがね。じゃあ保健室まで行こうか、ああ痛かったらいつでも言ってくれ。ゆっくり行こう」(君が何を考えているのかは、正直読みづらい。仮面をつけているのもあって表情や目線などからこう考えるだろうというのを読み取れないからだ。痛みを覚えているかどうか、声などの少ない情報から判断しなければならないし、変な歩かせ方をして痛みを悪化させないかは正直不安だ。痛かったら少し休憩しようと君に伝えておこう)「そうだね、3年だ。君も恐らく3年なんじゃないかな?すれ違った記憶はあるよ。会話した事はおそらくなかったと思うけれどね」(任務の際に顔を隠す生徒はいた、自分もその中の一人だ。しかし普段から仮面をつけているのは数少なく、すれ違った程度だとしても印象に残っている。教室付近の廊下で見かける事があったので、おそらく君も三年生だろうと予想しているがどうなのだろうか。もしかしたら三年に友達がいる後輩なのかもしれないので断言はできないけれど) (5/20 19:23:05)
彎蜿 一/わんわん>
「まぁ…普段から仮面をつけてる人は少ないからね。皆それぞれがそれぞれの理由で付けているだろうけれど、少なくとも僕は自衛も兼ねているから。」(不健康な程に真っ白な肌に、近くで見て初めて分かるであろう、長袖からチラリと覗く縫い目のようなもの。彼がどんな扱いを受けていたのかなんて、ほんの少しの想像力があれば容易いことかもしれない。)(─ただし、それが本当に真実であるかは分からないけれど。)「そうだね、こう見えても僕は会話した人は忘れないから……話したことは無い。それと、僕も3年生だよ。名前ははじめ、君の名前は?」(ズキリ、と。痛む脚を引きずって君の名前を問いかける。)(─この痛みは代償である。)(【偶然?】階段から“うっかり“足を滑らせてしまって、“たまたま”噴水の前を通って、“丁度”、“よく噴水の近くにいる”、“君”、に。)(───出会うための。)>小室くん (5/20 19:34:28)
小室 耕助>
「……そうだね、理由や事情はあるだろう。自衛か、良ければどういう事なのか聞いても?」(君の縫い目ややけに真っ白な肌から君がどんな扱いをされていたのかを想像する事は簡単だろう。しかし推理というのは結局真実がわかるまではただの予想や妄想だ。間違える事もあるし、まだ知らないことがあるかもしれない。……気にならないというと嘘になる。君のこと、君の過去の話を聞いてみたくはあった。興味は抑えられず、聞いても良いだろうかと、自然と口は君に語りかけていた)「私は小室耕助、よろしく頼むよ。それにしても、会話した相手のことを忘れないというのは凄いな。それは君の特技かい?」(ゆっくりゆっくり、足は進んでいく。足の動きと同じくらいに時間の経過も遅く感じていた。その分長く会話できる、とも取れるかもしれない。私は君の様子を気遣いつつ、君の口から出る言葉を待っている) (5/20 19:54:29)
彎蜿 一/わんわん>
「…構わないよ。…と言っても、簡単な話だけどね。片腕がなくて、それでいて、顔にも“ナニカ”あったら…まず一般人は避ける。…この学園に来てから、それは少ないけれど。それでもこれを付けていると心が安らぐから。」(─嘘は、付いていない。付いていないけれど、全てを話してもいない。彼はこれ以上“自衛”について語ることは無い。あとは君の豊かな想像力と推理力にかかっていると言っても過言ではないだろう。)「覚えてる…に関しては、絶対とはちょっと、言いきれないけれど。それでも、僕は“人間”が好きだから。…避けられてしまうことが多いけれどね。」(そう言った彼の声色は─【本心】─少しだけ悲しそうな色を含んでいたように感じられただろうか。)(────彼は人間を愛している。)(だから避けられるのは悲しい。だって僕はこんなにも愛しているのに。)(こんな見た目でなかったらもっとみんなと話せたのだろうか、近づけたのだろうか。けれどもこうなってしまったのだから仕方ない。嘆く時間があれば近づく手段を考えるのだ。)(───そう、今この時間を作り出した時のように。)(【洞察】─彼は、君を仮面越しに見つめている。その一挙一動を見逃さないように。)>小室くん (5/20 20:04:33)
小室 耕助>
「なるほど、そういうものか。その仮面は君にとって必要なものなんだな……なぁ、君さえ良ければなんだが君の素顔。私に見せてほしいと言ったら、君は嫌がるかな?」(君に対して何も違和感を感じてないと言えば嘘になる。どこか私の知るタイプの人ではないような、しかし具体的にどこがと言われたら言葉にできない感じ。この感覚がなんなのか少しでもヒントを得られるとしたら、仮面のその下にある一般人に見せるようなものではない何かなのか。失礼な事と知りながらも、君に素顔を見せてほしいと言ってみる。見たいと感じたのは勿論、君に抱いている言いようのない違和感を取り除きたいのもある。それとは別に、避けられてしまうという、少し悲しそうな声色を聞いたからというのもあった。実際見るまではわからないが、一般人が君を避けるとして、私は君を避けないという自信はある。勿論これは根拠のない自信だ、これが本当なのか嘘になるかは、君が見せてくれるかどうかで変わるだろう) (5/20 20:22:03)
彎蜿 一/わんわん>
「…。」(【驚嘆】仮面越しではあったが、間違いなく彼が驚いたことはきっと、触れ合っている君には伝わることだろう。初めてだった。初めて言われた。大抵の人間はここまで言えば気まずそうにするか、気にしないと言うか、はたまた話を逸らしたり、と。仮面に触れることは、素顔に触れることはないのだ。誰だって怖いものには触れたくないだろう。)(─ピタリ、と。不意に歩みが止まる。ゆっくりと歩いてた為か、保健室までの距離はまだある。)(彼は、少しの間を置いて─それは長い沈黙にも感じ取れたかもしれないけれど─口を開く。)「───本当に見たいのかい?」(【愛情】それはまるで、愛の言葉を口にするかのような、甘ったるさ。)(【愛情】見ればきっと違和感の正体はわかる。)(【愛情】けれども、元にも戻れない。)(────なんて言ったって彼は。)「─耕助が見たいなら、その手で、外して。自らの手で選択をして?」(──────【人間(キミ)】を、【愛している】。)>小室くん (5/20 20:36:12)
小室 耕助>
「ーー……私には愛情を受け入れられてもきっと返せない、やめておくよ。少なくとも今はね」(手を伸ばせば届く距離、邪魔をするものはなく君自身も抵抗はない。これは奇妙な確信だが、きっとそれを取れば私の疑問は解消されるのだろう。しかし私は手を伸ばすことをやめた。それは君に対してマイナスの感情があったからでも触れたくないからというわけでもない。今の君の声に"愛"を感じたからだ。君は人間が好きだと言っていた。きっとそれは私という狭い範囲ではない、もっと広い範囲……君は人でありながら人という種全てを愛しているのではないか?自分は君の言葉からそう感じとった。それを否定せず、また恐れず。君の"愛"を受け入れることは難しいかもしれないが、決して不可能ではないと考える。しかしそれに報いる事は、私にはできないと思う。少なくともこの場で好奇心だけで仮面を引き剥がしてしまうようなら、一生かけたとして無理だろう。なので、私は手を伸ばすのはやめた。例えこれが君の素顔に触れる最初で最後の機会かもしれないとしても。) (5/20 20:58:51)
彎蜿 一/わんわん>
「───返せなくとも、僕は気にしないのに。」(残念。彼はそう言った。その声は、その言葉だけは先程まで君の感じていた違和感はきっとない。彼は本当に、心から、残念だと思ったのだ。)(【疑問】君はどうして僕の素顔を見たいと思った?どうしてやめてしまった?返せない以外に理由は?)(【好奇心】逆に、僕から君に触れてみたら君はどんな反応をするのだろうか。驚く?怯える?それともまた別の感情を顕にする?)(【興味】──“小室 耕助”という“人間”は、いったいどんな人物だろうか?)(伸ばすのをやめてしまった君の手を彼はとる。冷たい、低い体温が君に伝わる。)(【愛情】彼は待っている。)「君が、いちばん最初に言ったから。」(【愛情】何時までも。)「だから、“トクベツ”だよ。」(【愛情】君のその手が、いつか。)「───待っているよ、耕助。」(──【愛情】“真実”を暴いてくれる日を。)>小室くん (5/20 21:12:28)
小室 耕助>
(重ねられた手は冷たい。彼は私がやめても変わらず、愛情を向けてきているのだと理解できた。君の考える愛は少なくとも一般的に考えられるそれとは違うものなのだろう。それでも、その愛に寄り添おうとする者も現れる日が来るはずだ。それは未来の私なのか、或いはまた違う人間なのかは定かではないが。いつかは君の素顔を見る人、受け止められる人が現われる。いや、もしくは……)「……ああ、わかった。気長に待っていてくれ」(周りではなく君自身が変わる日が来るのかもしれない。ずっと同じものなんてこの世にはないのだ。色々な人と触れ合い、話し、考えていく。君の中に良くも悪くも変化する事があるかもしれない。未来はまだ確定していない。君がどうなっていくのか、君は変わるのか変わらないのか、思いを馳せながら今は君に微笑みを浮かべるだけにとどめておこう) (5/20 21:40:34)
彎蜿 一/わんわん>
「─…いつまでも。」(【約束】君が約束を果たしてくれるのならば、彼はいくらでも待つことだろう。その仮面を自ら外さずに、他でもない君の手で外される日を。)(例えそれが─いちばん最初に彼の素顔を見るのが君ではなくても、君が外す日を待っている。)「…だいぶ、話が逸れてしまったね。ふふ、見てみたいと言われたのは初めてだったから、ちょっと楽しくなっちゃった。ごめんね。」(【違和感】先程までの違和感のない声はまた跡形もなく消えて。また現れたのは違和感。くすくすと楽しそうに笑う彼は確かに楽しそうだけれど。)(【演技】───それは、本当に“楽しそう”なのだろうか。)「…保健室に行って、湿布を貼ったら、寂しいけれどまたねの時間になりそうだね。」>小室くん (5/20 21:52:49)
小室 耕助>
「まぁ、許可はすでに得ているんだ。そう遠くはないかもしれないね」(私は人に踏み込む事はあれど、踏み込まれるのは苦手だ。自分から関わっておいて、一歩だけ心の距離を空けようとしてしまう。一対一で話す時、滅多に人の名前を呼ばない。自分の昔や幼い頃の話もあまりしたいとは思わない。踏み込まれるのが怖い、というのとは違うと思う。多分、どうしたらいいのかわからないのだ。君に対しても恐らくは同じだ。受け止められたとしてどう返せばいい?返さなくてもいいと君は言った。それは本心か、それとも建前なのか。外さないという選択、これもある種の拒絶なのだろうか?わからない。しかしまた現れた違和感をから、君はきっと本当に待っているのだろうと察する事はできる)「そうかもしれないな、でも学年が同じならまた話せるさ。そうだろう?」(先程は長い目で見るつもり、だったが君が待っているなら、早いうちに君の素顔を見ようとするだろう。ただその時は、君の愛情とやらに何も返せないとしても気に留めないでほしい。私はそういう自分勝手な人間なのだ。この思いや考えを君に見透かされているかはわからないが、今はその時に備えるため、ここまでだ) (5/20 22:12:25)
彎蜿 一/わんわん>
「そうだね、きっとそうだ。」(【洞察】彼は君を見つめている。君が自分勝手な人間であろうと、彼の愛情に何かを返すことが出来ずとも。それすらも彼は丸ごと全て【愛して】しまうのだろう。)(【異常】あぁ、もう、君の推理力ならば気づいているだろう。その愛が異常であることだなんて。それでも敵意や悪意は感じられない。ただ純粋に、彼は人間を愛している。)(─それが良いか悪いかは、未来視でもない限り分からないけれど。)(【好奇心】返さなくても良い感情を抱いて、君の好奇心ひとつで取ることの出来る仮面。その仮面さえ外せば、違和感の正体も、彼の素顔も、君の感じている疑問が全て解ける。その代わり、きっともう、こんな穏やかな時間は過ごせない、と。─君の学んできた心理学は、君にそう告げていることだろう。)(それでも君が仮面を手にしたのならば、取るという選択をいつの日かするのならば。)(────盛大な、愛で君を出迎えよう。)>小室くん (5/20 23:30:55)
彎蜿 一/わんわん>
─(放課後ももう遅くなって来た頃。校舎に残ってる人達は少なくて、残っている人と言えば教室で勉強をしている生徒だとか、遅くまで活動している部活動の生徒くらいだろう。)(そして、君はそんな残り少ない生徒のひとりだったというわけで。)(【感知】確かに、人の気配を図書室から感じた。)「…あの、すみません。誰か中にいますか?先生ですか?」(それは、静かな図書室に確かに響いた言葉。締め切られた扉の向こう側から聞こえる言葉に、君はどう対応するだろうか。居ないふりをするだろうか。けれども、君の【直感】は告げるのだ。)(─声の主は困っていることを。)>目尾ちゃん (5/21 19:14:33)
目尾 瞳乃>
( 放学のチャイムから何時間も経った頃。気がつけば空は夕闇に染まり、辺りは暗くなっていた。疎らに聞こえていた声も、もう耳をすましても届かないくらいだ。「……(帰ろ。)」立ち上がりかけた、瞬間ハッとして入り口を見る。──誰かが来る! 今この空間に居るのは自分一人だけだった。先程、何やら用があるとかで、担当の教師が席を外したばかり。帰る時は戸締りをしてくれたらいいから──とか何とか。きっと後で確認には来るのだろうけど……。兎も角、一人だけというのに、訪問されるのはとても、とっっても気まずい。電気は点いたままだが──隠れてしまおうか? 無意識に本棚の影に隠れるようにして移動していた。目の良さから捉えた人影はとうとう入室してしまう。静かに響く声。聞いたこともない声だ。知らない人と話すのは、何かそれを覆い隠すような出来事か、もしくは見知った人間が近くに居ない限り相当に勇気が要る行為だ。「………(でも。)」──声の主は、どうやら困っているようだ。先生に用があるのかもしれない。もしくは、誰かの手を借りたいのかもしれない。──────「はいっ!(もう、女は度胸だ!)」居ても立ってもいられず、勢いよく影から飛び出して、呼びかけに応えた。その際、力みすぎて近くの机にぶつかったのはご愛嬌というやつだ。「あ痛ッ…………エット、先生は、居ません……」こんなドジをするようなキャラではないのに。みるみるうちに熱くなった頬を隠すよう、片手で顔を隠しながら言葉を続ける。この男子生徒の目的が司書教諭ならば、これで自分のミッションは完了するのだ。早く終わらせてしまうに限る。) (5/21 19:50:38)
彎蜿 一/わんわん>
「…大丈夫?」(はいっ!ととってもいいお返事。けれど次に聞こえてきたのはどこかにぶつけたような音と痛がるような声。こちらは今、扉の前にいて君がどんな状況であるか分からないから、そう声をかけることしか出来ないけれど。)「えっと、先生に用はないんだ。 手が塞がっていて扉を開けられなかったから開けて欲しくて…君が中にいてくれてよかった。」(─君が勢いよく開けた扉のその先。そこに立っていたのは、全身を黒の服で統一し、仮面を付けた不気味な男だった。けれども声は柔らかい。君に“敵意”はない。むしろ君の直感は告げる。彼は君に“好意的”でさえある。それは今しがた、扉を開けたからだろうか。)(【疑問】そうであるにしろ、少しだけ違和感を感じるけれど。)(【演技】─君の直感は、ほんの少しの違和感しか告げない。)「…それで、もしも君の時間が少し空いてるのなら、この本を戻すのを手伝って欲しいんだ。」(そう言って彼が図書室の机に置いたのは本の山。君は気づくだろう。その本の山を彼が片腕で持っていたことに。そして、彼は片腕しかないことに。)(─だから、扉を開けるのが難しかった。だから、今もなお、君の手伝いを望んでいる。)(彼の動きに合わせて揺れる左袖は、空白を君に告げていた。)>目尾ちゃん (5/21 20:10:16)
目尾 瞳乃>
「アッ!? ぁ、わ………は、はい……」( 扉を開けたら一面真っ黒! ……なんてことはなく、まず視界に入ったのは怪しそうな仮面だ。その下から聞こえる優しげな声に、簡単に混乱してしまった。言葉の意味を直ぐには理解出来ず、ただ『よかった』の声だけを拾えば、下手な愛想笑いを浮かべるばかり。大丈夫か、の声には首肯と、再びハイの返事を。見るからに不審な人物、であるはずなのだが、どうにも邪気は感じられない。てんでチグハグな印象にぽかんとしていると、彼は本を抱えているのに気づいた。慌てて扉の前から退いては、彼が本をカウンターに置くのを見届け、扉を閉めていた。その後に彼の片腕の存在に気がつけば、動物の鳴き声のような「ア」を一音。「だいじょうぶです、ぜんぜんできます」申し訳なさそうな顔で扉を開けながら、そう答えた。)>わんわん (5/21 20:51:57)
彎蜿 一/わんわん>
「…そんなに気にしないで。」(【感知】君の声から、顔から、申し訳なさそうな雰囲気を感じ取ったから。彼は仮面越しになってはしまうけれど、小さく微笑んで君にそう伝えた。)「もしも高い場所の本があったら放っておいて良いから…うん、できる範囲で大丈夫。此方からお願いしてるし、無理はしないでね。」(【洞察】この短い間で、君のことを見ていた。君の一挙一動を、見つめていた。きっと君は緊張しやすい子なのだろう。それか、人見知りをする子か。もしくはお人好し。だから頼みを断らない、断れない。)(【演技】─君からすれば、小さな違和感。彼は優しい声色で、君に声をかける。そこに違和感はあれど、相変わらず“悪意”や“敵意”はない。)「─君は、可愛い女の子なんだから。」(それは、甘い甘い、まるで君を口説くような言葉。)(漫画や小説ならばここから恋が始まるような、そんな甘美な言葉。)>目尾ちゃん (5/21 21:54:01)
目尾 瞳乃>
( 気にしすぎるのも悪いとはいったい誰の言葉だったか。不意にそれを思い出しては、変わらぬ優しい彼の声にこくんとひとつ頷く。気にしないことは無いが、あからさまな表情は抑え込んだ。)「はい、分かりました」( 相変わらず羞恥に頬は染まっていたが、それを気に止めること無く作業に取り掛かることにした。勿論彼の言った留意も忘れず、張り切り過ぎても迷惑になると経験しているからこその謙虚さで、素直に了承した。のだが、その後に続いた甘く優しい、〝普通の女の子〟であればときめいてしまいそうな台詞に、思わず身構えてしまった。先程から悪意の一欠片も見せない彼は、その仮面の怪しさも相俟って、何を考えているのかさっぱり分からない。(君の【感知】を持ってすれば、瞳に潜む感情が怯え・恐怖の類だと分かるだろう。) 曖昧に微笑んで見せれば、そのまま分類別に分けてしまおうと本の仕分け始める。彼が作業しやすいように、そして、彼と自分の行動範囲が被らないように。それが終わればテキパキと作業を進めていく。最初の鈍臭さが嘘のように、想像より早く本の収納作業は終わるだろう。) (5/21 22:39:09)
彎蜿 一/わんわん>
─(【感知】どうやら怖がらせてしまったらしい。ただ愛しているだけなのに、この感情を伝えるのはいつだって難しい。)(【洞察】それはそうとして、君は随分とテキパキと動く。先程まで机にぶつかっていた人物と…まぁ、正直いって同一人物だとは思えないくらい。)(彼も君ほどではないが、少しずつ本を戻していく。そうしてカウンターに積まれていた本が片付けば、彼はほっと一息ついたように見えただろうか。)「ありがとう、君のおかげで助かったよ。……少し、怖がらせてしまったみたいで、ごめんね。僕は…その、うん。人が好きなんだ。だけど、…この見目だからよく怖がらせてしまって。君にも怖い思いをさせてしまったね。」(【本心】人が好きだ、人間が好きだ、愛している。────【演技】怖がっている表情すら、愛おしいと思う感情は、上手に仮面の裏に隠して。)「…少しづつでも構わないから、この姿にも慣れてくれると嬉しいな。仮面は、僕にとって大切な自衛だから。」>目尾ちゃん (5/21 23:02:08)
目尾 瞳乃>
( 終わった。実際の時間を見れば短いのだが、この空間に置いてはとても長く感じた。やっと、終わった。「ふぅ、」一息ついたところで、彼からのお礼の言葉。『君のおかげで助かった』なんて、嬉しい言葉を言ってくれる。悪意の無い言葉だから、きっとこれはそのままの意味で捉えて間違いないだろう。そこまで思考して、自分の卑屈さ加減に飽き飽きすると共に、誤魔化すように笑顔になった。嬉しいのは本心だ。他人からの感謝というのは自己満足にしても心地が良いものだった。それに続き、彼はしおらしく謝ってくる。まるで純粋な気持ちでそう言っているといわんばかりに。きっと、そうなのかもしれない。けれど悪意や敵意に晒されてきた身としては、簡単に信じるなんてことは出来なかった。……ただ、一部勘違いしている所は否定させてもらおう。「大丈夫です。怖くありませんから」──怖くないというのは、嘘。「その仮面、素敵だと思います」──これは、本当。貴方の妖しい雰囲気と相俟って、よく似合ってる。「あたしが、悪いんです。……あなたは一度も、あたしのことを〝嫌わなかった〟から、それが慣れなくて」──だから、自分が悪い。)「……少しでも、力になれたら良かったです。あたしにはこんなことしかできないから……また何かあったら言ってください。この時間帯だったら、きっとここに居ますから。」>わんわん (5/21 23:17:52)
彎蜿 一/わんわん>
「─嫌わなかった…?」(彼は、君の言葉の一部に反応すれば首を小さく傾げた。そして、それを深く触れずに言葉を続ける君を見て、ほんの少しの間。)(それから。)「…嫌わないよ、大丈夫。」(【演技】君を怖がらせないように、愛情は上手に隠して。)「“嫌われる悲しさ”はよく、知っているから。」(─これは、本当のこと。左腕も、仮面も、雰囲気も。全部が気味が悪いと避けられてきた。その度に此方の愛は伝わっていないんだと、悲しくなった。)「だから、嫌わない。」(少しでも君に安心してもらえるように、優しく。)>目尾ちゃん (5/26 18:42:49)
目尾 瞳乃>
( 〝嫌わない〟──優しく、そして脆い言葉だ。「っ、…………やめてください」つい、拒んでしまった。先の口説き文句よりも甘いその言葉は、否定に囲まれた自分にとっては、とても。「……っごめんなさい、あたし──」「…………今日は帰ります。変なこと言いました。さっきのは気にしないでください」貴方から一歩、距離をとる。出入口の方へと足を向けた。「……えっと、嫌わないって言ってくれて、嬉しかったです。ありがとう。」せっかく良い雰囲気で話せていたのに、自分のせいで台無しだ。せめて、悪い気分になって欲しくないと、その思いで言葉を置いていく。声は如何にも作ったような上擦った声だったろう。取り繕えない感情を隠すように、図書室から出て行った。もちろん扉は開けっ放しで。)>わんわん (5/26 19:21:02)
彎蜿 一/わんわん>
「…どういたしまして。」(君に、聞こえてなくとも彼はそう返す。)(開けっ放しの扉に、もう見えない君の姿。君は今頃、罪悪感に襲われているのだろうか?それとも彼のことを怖いと、もう近づきたくないと思っているのだろうか?)(──どちらにせよ、だ。)「───あの子は、もう死んでも問題ないかな。」(怯える表情も困惑した表情も、罪悪感に濡れる表情も見た。笑顔は観察していればそのうちきっと見れる、し。)(なによりも。)「“優しさ”はさっき、拒まれてしまったからね。」(パチン。図書室の電気を消して、彼はそこを後にする。次は誰に会いに行こうか。初めましての人か、それとも。)(───どちらに、せよ。)「───サティ、あの子は守らなくてもいいからね。」(【愛情】彼は、“人間(キミ)”を、愛している。)(愛しているからこそ。)(─────“人間(キミ)”の最期まで、見届けたいと、願っている。)〆 (5/26 19:34:24)
彎蜿 一/わんわん>
─(君は何を思って今日、この場所に寄ったのだろうか?まだ夕暮れと言うには早い、それでも明るいとも言えない時間帯に。)(ちょっとした日常の一部かもしれない。週間かもしれない。─ただ、いつもと違うことはただ1つ。)(黒い服を着た男がそこに立っていたということだ。)(【感知】君の気配に釣られるように、彼が振り返る。)(───ヒラリと揺れた左袖は空白を告げていた。白と黒の仮面は、彼の素顔を隠していた。)「…えっと…こんばんは…?」(こんにちは、とも、こんばんは、とも言い難いこの時間帯。─【演技】彼は少しだけ驚いたような仕草をして、君に首を傾げながらそう言った。そしてその声は、見た目に反してひどく優しいものだった。)>千歳ちゃん (5/22 18:17:57)
蕪木 千歳>
( 廃バス停の付近に出来た水溜まりに映ったカミサマ、雨音の帰り道。水溜まりの中に映る、バスが停車してから動き出すまでの動きは何処と無く見ていて飽きることはなく、目を閉じて音声だけを聞くのもリラックス出来て好きだった。今日は、雨は降っていないけれど。それでもなんとなく、居心地が良いような気はしたし、あの日と同じ人に会えたりしないか、なんて期待もあった。けど、『 ぁ、…………こんばんは、』今日来たのは、失敗だったかもしれない。不思議な仮面を付けた男性が、今日は先客としてそこにいた。黒い服に、仮面、片腕だけ風に任せて靡いている。寂れたノコギリを持って徘徊し出せば、ホラーゲームの出来上がり。流石に、持ってはいなかったけれど。それでも、知らない不思議な人は落ち着かなくて、然りとて、足は完全に貴方の方を向いているものだから、引き返すのもあからさますぎて。鞄の持ち手に指が踊る。沈黙がやけに息苦しかった。) (5/22 18:29:22)
彎蜿 一/わんわん>
「…君は…コード専門高等学校の生徒だよね?」(少しの間の沈黙。彼からすればほんの数秒のことだけれど、君からすればひどく長く感じられたかもしれない。)(そして、彼からの問いかけはほぼ確信に近いものだった。その問いかけは、確認のようなものだった。)「よく、色んな子と一緒に過ごしているよね。…間違えていたら申し訳ないけれど。学園で見かけたことがあるから。」(彼は君を知っている。お友達に囲まれて、1人になることが少ない子。自分とは真逆の黒い髪を持った、平凡な女の子。)「初めまして、僕は3年のはじめ。─君の、名前は?」(1歩、此方から近づいて。怖がるようなら、そのままの距離で、怖がらないようなら君の声が拾える距離まで。)(彼は静かに、歩みを進めることだろう。)>千歳ちゃん (5/22 18:36:28)
蕪木 千歳>
へ……、ぇ、あ、は、はい、そ……です、( 間違えていたら変わった人だなの笑い話、けれど、その質問はぴたりと当たっていたものだから、大きな驚きにびくりと小さく肩が跳ねた。近くにある高校だから、としても、聞かれた意味は?心臓がばくばくと激しくなって、あ、この人に警戒しているんだ、と、他人事のように自覚した。なもんだから、「初めまして、僕は3年のはじめ。─君の、名前は?」『 ……………、……………あ、あ、あー……、…………す、すみませんでした……っ! 』3年生。同じ学校。はじめ先輩。貴方の自己紹介を聞いて、どうして学校名を………とか、そんな疑問は瞬く間に溶解した。心臓を脈打たせていた分の熱量がどっと汗に変換されて、それと共に変な誤解をしてしまったのが申し訳なくて、ぶわりと顔が暑くなる。そんな勢いに押されるがまま、気付けば勢いよく頭を下げて謝罪していた。いや本当に、不審者と思ってしまったことが申し訳なくて。いやでも、そのビジュアルなら誤解してしまうものじゃない…かなぁ……。籠った熱を誤魔化すように、ちょっとだけ目を反らしながらはにかんだ。『 あの、ええっと、…2年の蕪木です。……初めて此所で見掛けたので、その、…びっくりしてしまい、まして………。 』 (5/22 18:51:18)
彎蜿 一/わんわん>
「ふふ、ごめんね。不審者と勘違いさせちゃったかな…?こんな格好をしてるからよくあるんだ。」(【洞察】まるで君の考えていたことを見抜いたように。けれども君に罪悪感を感じさせないように、軽い雰囲気で。)「でも、この仮面は自衛を込めてるから。勘違いさせてごめんね?」(【演技】姿以外は感じの良いお兄さん。柔らかい雰囲気で少しだけ首を傾げて、謝れば、今度は君の疑問に答える。)「僕も初めて来たよ。今日は何だかバスで帰る気分になれなくて、歩いていたらたまたまって感じなんだけど。…何でだろう、雰囲気に惹かれて来たんだよね。君どうしてここに?」(─そして、その次は此方が疑問を投げかける番。)>千歳ちゃん (5/22 19:06:18)
蕪木 千歳>
へっ、!?そ、そんな……ことは………………自衛、ですか? ( ある、あった、とても。だからこそそんなことないですとは言えず、否定のため顔の前で振った掌は、直ぐにしゅんと萎びてしまった。随分と勘の良い、というより、思われる原因まで分かってるということは、疑われ慣れているということなのだろうか。疑われるよりも、優先される自衛。指名手配犯…………というのは単に考えすぎで、ヒーローの秘匿性の為だろう。……そう結論付いてもちょっぴり不思議で、優しそうな雰囲気に流されて首を傾げた。『 ……なんとなく落ち着きますよね、この場所。私は………その、今日は雨、降ってないんですけど、…雨が降ると、そこが水溜まりになって、バスが映るんです。それを見るのが好きで、此所に居れば、降ってなくとも聞こえる気がして。 』雰囲気に惹かれた同志。そう思うと不審者な見た目でも少しは気を許せるような気がして、それと、単純に此所を褒められたのが嬉しくって頬が緩んだ。振り返って指差したコンクリートの上は少しだけ窪んでいて、そしてからっと乾いている。ただ事実を話しているだけなのだけど、不思議ちゃんみたいな説明になってしまうのが恥ずかしい。緩く頬を掻いて、恥ずかしさをそぎおとしてしまいたかった。『 はじめ先輩も、その……良かったら、また雨の日にでも、見てみてください。 』 (5/22 19:19:45)
彎蜿 一/わんわん>
「…うん、また雨の日に来てみるよ。」(彼は君のお話を静かに聞いていた。)(【洞察】彼は君をじっと見つめていた。君の一挙一動を見逃さないように。)(雰囲気に釣られたといえば、君は少し嬉しそうにした。そして、ここに惹かれた理由を語ってくれた。それはきっと、“カミサマ”だろうに。そんなに容易に触れてもいいものなのか?きちんと報告を随時した方が良いのではないか?そんな疑問は飲み込んで、君が侵食に飲み込まれてしまうのならば、それは、それで。)(─────ただ、過程に魅力は感じても、君がもしも完全に“カミサマ”になってしまった時、彼は興味をなくしてしまうだろうけれど。)(そして、少しだけ話を巻き戻して。)「…自衛に関しては…この仮面の下を見ると大抵の人は引いてしまうから。……知りたい?」(【演技】妖艶で、魅力的な。)(艶やかな声で君に囁かれた、四文字の言葉。君が知りたいと一言答えれば、彼は見せてくれるという確信。)(【演技】ほんの少しだけ、からかうように。)「知りたいなら何でも教えてあげる。可愛い後輩の頼みなら、ね?」>千歳ちゃん (5/22 19:43:31)
蕪木 千歳>
えぇ、っと……………えと、…………えぇ………………、 ( 〝知りたい?〟ひたり、と冷や汗が首筋を伝った。頸動脈の峰を辿って、穏やかな外気に混ざり合う。絶対引かないと言えるほどにヒロイックでも善人でもなかった。さりとて、好奇心が引っ込められるほどに大人でもなかった。だからといって、好奇心のままに見て、傷付けてしまうリスクを考えないほど子供でもなかった。だからただ困ってしまって、視線がさ迷う。真偽を問うように仮面に写る赤い瞳を見詰めても、生憎、心理学者でも勘が良いわけでもないし、なんとなく以上に掴めるようなものはない。『 ……………可愛い後輩なら、あんまりからかわないでください、先輩。 』ちょっこし後ろに下がってみた。そうしてさっきよりも顔を上げて息を吸い込めば、冷えた空気が身体に芯を通す気がして。熱でふやけてるよりは良いだろう。告げる口元は拗ねてしまったかのように、ほんの少しだけ尖らせて。ほんの少しだけ胃が痛い。) (5/22 20:01:42)
彎蜿 一/わんわん>
「…あらら、拗ねちゃった?」(ごめんね、という言葉。先程の艶やかな声色と雰囲気は何処へやら。初めましての時と同じ、そこにいるのは優しいお兄さん。)(仮面越しにではあるけれど、彼はくすくすと笑って─【洞察】─君を見た。)「お詫びにコンビニで何かお菓子でもジュースでもひとつ奢るよ。ここで出会えたのも何かの縁だし…今日は一緒に帰らない?ね、蕪木…ええっと、名前の方を聞いてもいいかな。」>千歳ちゃん (5/22 20:10:22)
蕪木 千歳>
先輩がからかうからですよ、( 雰囲気が和らいだのは此方に気を使ってか、それとも、…思い出すのはyes,noで答える心理テストのルート分岐。ふい、と目線を反らして、それ以上に、先輩だから、だけじゃない威圧される感覚に胆が冷える。けれどそう思うのも、何故なのか。ただ分からない、不思議な先輩なだけじゃない、視られているような感覚を覚えた。……単に、仮面の印象に引っ張られ過ぎているだけではあるのかもしれない。そう思うと、自分が今更ながらあまりに小心者で、笑えてくるような気だってするけれど。『 …………それじゃあ、お言葉に甘えます。…先輩も、名字の方を教えてくれるなら良いですよ。 』あんなことがあったばかりだから、存在の掴めない貴方の側は落ち着かなくって、遠慮して帰っちゃう手もあった。けれど時間はまだあって、何より、何もない先輩なら避けるのは申し訳ない、なんて、妙な良心。抱く申し訳なさも、いずれどうでも良くなるのに。鞄を確りと握り直して、廃バス停の影から出れば、後ろを振り返りながら小首を傾げた。) (5/22 20:27:30)
彎蜿 一/わんわん>
「…もしも、名字がないって言ったらどうする?」(君が名字を聞きたいと願えば、彼はそう返した。)「そうしたら、君は名前を教えてくれない?…それは、ちょっと寂しいなぁ。」(─なぁんて。彼は軽口を叩くように言っているけれど、名字があるかないか、なんて、君は本当か嘘か判断できないだろう。)「…どうする?可愛い後輩ちゃん。」(少しずつ、廃バス停から離れて、目的地に歩き出しながら。彼は君にそう問いかけた。)>千歳ちゃん (5/22 20:36:10)
蕪木 千歳>
それは……………、考えて、なかったです。( ぱちくり。改めてまじまじと見たところで、やっぱりその真意は分からないまま。またからかわれている。その可能性を考えない訳でもない。けれど、本当だったら?…いたって普通の家庭で育った、育ってしまった、ものだから。そういった人の心境は分かりようもない。結婚して名字をあげる、なんて無責任だろう。人懐っこい人なら兎も角。『 ……………それで傷付けてしまっていたら、その、…すみません。…………けど、 』『 教えませんよ。……先輩に名字が付くまで、…私は蕪木 後輩ちゃんです。 そーいうこと、で、……あの、お願いします。』貴方がもしも助け船を出すよりも、結論は早くに、無理矢理中から引きずり出した。そっちの方が気を使わせてしまうようで嫌だった。だから、特別扱いもしない。ちょっとだけ答えるとき、悩みすぎるのと、申し訳ないのとで眉は寄った。言い切れば困ったようにふんにゃり表情は崩れてしまって、頭を下げた。けれど現状、これが精一杯の良案だったように思う。) (5/22 20:47:56)
彎蜿 一/わんわん>
「えぇ、うーん、それは困っちゃうなぁ。」(【おもい】だって、折角なら名前で呼びたい。名字なんて、その人の“括り”ではなく、その人の“唯一”である、名前を。)「…じゃあ、蕪木の名字を名乗ってもいい?そうしたら、教えてくれる?」(【演技】困ったように、少しだけ、縋るように。)「…名字、あんまり好きじゃないんだよね。だから、あんまり名乗りたくないんだ。それに、その事もあってかみんなの事もなるべく名前で呼びたいんだ。」(【演技】過去になにか、悲しいことがあったことを仄めかすように。)「…後輩ちゃんの名前、知りたいなぁ」(だめ?、と。─首を傾げる彼は、今だけ小さな子供のように見えるだろうか。)>千歳ちゃん (5/22 20:56:43)
蕪木 千歳.>
……………………。( ずるい先輩だ。ずるい、先輩だ。なんだか此方が悪いことをしているようで、つきつきと心臓が痛んだ。最悪、後輩ちゃんで固定でも良いだろうに。此方の良心が申し訳なくなる話題を出して、………なんて、邪推?まあ、ちょっと意地を張ってしまっている所もあった。名前なんて、気にせず教えてしまえば良いだけだ。その上、それなら、と申し訳無くなってしまうような事情だってある。…ないから、教えなきゃいけないのか。ぐにゅっと眉が寄って、そうして、溜め息と共に弛緩した。『 ……もーー…………しょうがないですね、折れました、私の負けです、…………私の名字を名乗られるのは、………け、けっこんしたみたい…で、恥ずかしいので、だめですっ、もう…っ!…………………千歳です、下の名前。千歳(せんさい)って書いて、ちとせって読みます。…………コンビニの、1個追加してくださいね…? 』顔に籠る熱を、こほんっと咳をして撥ね飛ばす。空気に指先で文字を書いて、千と歳、画数の差が凄い名前の出来上がり。このくらいは良いだろうと、むぅ………とした様な目で見詰めながら我儘を口にした。) (5/22 21:12:04)
彎蜿 一/わんわん>
「ふ、あは、ごめん、意地悪しすぎたね。」(【演技】くすくす、くすくす。楽しそうに笑う彼は、君をからかっているだけのようにも見えた。少しの間、楽しそうに笑って、んんっ、と取り繕えば、君の名前を呼ぶのだ。)「───千歳。」(【愛情】その声色は、今までのどんなものよりも甘ったるく、重く。)(【愛情】まるでその名前を宝物のように。)(【愛情】ころり、と。幼い頃にトクベツだよ、と貰ったご褒美の飴玉を転がすように。)(───君の名前を、呼んだ。)「…ありがとう、教えてくれて。素敵な名前だね。」(─そして、君が何かを言うよりもはやく。まるでそのタイミングを見計らったように目的地であるコンビニに辿り着いただろう。)(彼は宣言通り、君にお菓子でもジュースでも、何でも買ってくれる。むしろ君が遠慮して少し安いのを買おうとすれば、こっちじゃなくていいの?、と別のものを提示するくらいに。)(─傍から見れば、学校帰りにコンビニデートしにきた先輩と後輩、のようで。)「…千歳、欲しいものは決まった?」(───けれど。)(あまりにも、彼は。)「…それが欲しいなら、ほら、カゴに入れていいよ。」(─とても、楽しそうにしていることだろう。)>千歳ちゃん (5/22 21:30:19)
蕪木 千歳>
………………、……………っっ~~~~~!!!?? な─────っっ ( 本能的にぼわりと身体中の体温が顔に集まって、反対に、体温の無くなった体はぐんにゃりと歪んで気味が悪かった。ぐわん、ぐわん、と、名前を呼ぶ声が木霊する。見開いた瞳に、自然と身体は前に傾いて足が進んだ。踏んだのは、地面より柔らかな萎びたマット。ぴろろん。ぴろろん。軽快な入店音と共に、冷風が頬を撫でていく。それらは、意識をはっとさせられるようだった。コンビニ。コンビニエンスストア。目的地。今更はっとするような事は何もない。ただ、目的地に着いただけなのだから。『 これと…………あと…………、 』何処に行くか一瞬迷ってから、欲しいもの探しは始まった。それは随分と楽しそうで、接する態度に、兄がいたらこんな感じだったのだろうか。なんて思いもする。妹に甘いお兄ちゃん。…同級生にモテそうだ。ちょっとだけぎくしゃく、関節の動きがほんのちょっとだけ鈍いけれど、楽しそうな貴方に引き摺られるままに、きゅうと口角を上げた。選んだのは結局の所、100円の紙パックのリンゴジュース。それから、150円くらいのシュークリーム。その2つ。色々提示されはしたけれど、コンビニの、とはいっても高価なものに手を出すのは気が引けた。それに、この2つは普通に好きであったと思うから。だからこれで良い。篭の中の2つを、不思議な感覚で眺めて。そうして小さく首を傾げた。『 ……先輩は、何か買わないんですか? 』 (5/23 19:27:21)
彎蜿 一/わんわん>
─(君が選んだのは100円の紙パックのリンゴジュースに、150円程のシュークリーム。もう少し遠慮しなくてもいいのに、なんて思うけれど、彼は君がこれでいいと一言言えばそれ以上何かを勧めることはしなくて。)「ん?僕?…そうだなぁ、明日の朝ごはんくらい?…別に、何でもいいんだけど。」(君が選ぶのはとても、楽しそうにしていたのに。)(─自分の物を選ぶ時は、ひどくつまらなさそうに。ただ、そこにコンビニに陳列されているパンやサンドイッチをぼんやりと見ていた。)「……。…まぁ、食べなくてもいいかな。」(そうして見つめること数秒──彼からすらば、充分長い時間だと言うけれど──結局何も選ばずに、リンゴジュースとシュークリームだけが入ったカゴを持って、君が止めなければそのままレジへと向かうだろう。)>千歳ちゃん (5/23 19:38:27)
蕪木 千歳>
( 貴方が明日の朝御飯を選んでいる間、あ、新しいパン売ってる。そんな事を思いながら、ぼんやりと陳列棚を眺めて。そうして、そのまま何も選ばずに立ち去ろうとするものだから。『 へ……、え、え、じゃ、じゃあっ、これとか、……どう、ですか?』思わずあたふたと驚いてしまって。咄嗟の事にどうしよう、どうしようと頭の中で小さな私がわたわたしながら、見慣れた陳列の中、1つのパンを手に取り篭にいれた。選ばれたのは、5つ入りの小さなチョコクリームパン。安定の味。苦手な人はそう居ないだろうし、食べる量の調整も可能な無難な代物。『 ちゃんと、ご飯は食べないと、い、1日、元気いっぱいで動けないんですよ。 』………そんなことは、まあないけれど。でも少なからず、食べないよりは食べた方が身体にエネルギーが行き渡って、元気になるのは強ち間違いでもない…はず。大慌てな身体に、ふぅ……と吐き出した息で隙間を与えて。チョコパンが苦手じゃないか、朝御飯を他の日はちゃんと食べてるんだろうかと、そんな心配をちょっとだけ瞳に滲ませて、そっと見上げた。) (5/23 19:54:07)
彎蜿 一/わんわん>
─(君から提案され、カゴに入れられたそれを見つめて、ぱちり、と。仮面越しではあるけれど、彼の赤い瞳が瞬いた。)「…チョコパン?…うん、千歳が選んでくれたのなら、それにしようかな。」(そう言って君の選んだチョコパンをカゴから取り出すなんてことはせず、ただほんの少しだけ、物珍しそうにそれを一瞥してからレジへと並ぶ。)(今の時間帯、人はそう多くないけれど、数人程度の部活帰りであろう学生が並ぶそこで、彼はぽつりと呟いた。)「…朝ごはんを、食べる家で育ってこなかったから。あんまり朝食べるってことにピンとこないんだよね。時々食べることはあっても、毎日は食べないから。」(まるで、“ないしょばなし”をするように、君にだけ聴こえるように。)「────だから、千歳がいてくれて良かった。ありがとう。」>千歳ちゃん (5/23 20:12:32)
蕪木 千歳>
中にチョコレートクリームが入った、…パンです、美味しいですよ ( 自分で説明を始めながら、いやいや、何をわざわざ解説しているんだ、と、冷静に自分でつっこんでしまう。なにも、チョコパンって、なに?の?ではないだろうに。急に篭に入れられたものだから、驚いてしまったのだろう。それでも反射的に、物珍しそうな見方からもしかして知らないのでは、なんて思ってしまって。反射的な反応が続かなかったものだから、説明の最後はややぎこちなくなってしまった。ともあれ、断られることがなかったのが、1番ほっとしたように思う。同い年か、後輩か、先輩か。軽やかな青春を過ごす他校の生徒がレジを終えるのをぼんやりと眺めるその一方で、告げられる言葉。多分、返す言葉は少しずれている。それでも細い、記憶の糸を辿った。『 …………10時と15時におやつを食べるお家もあるんですよ。…おばあちゃん家に行くとよく、10時にクリームパンが出てきました。…………、……どういたしまして、 』 (5/23 20:41:17)
彎蜿 一/わんわん>
「…そっか。きっと、千歳のおばあちゃんは良い人なんだろうね。」(彼は少しだけ─【演技】─羨ましそうに、その言葉を口にした。)「千歳といると、ついつい何か話しちゃいそうになるな。…あんまり、人様に聞かせられるようなものじゃないからさ、いつもは自制しているんだけど。」(千歳は聞き上手だね、と。そう言って曖昧に言葉を濁す彼は寂しそうに見えただろうか。)(彼の見た目に怯えた定員がたどたどしくレジに商品を通していく。彼はそれをなんてことの無い日常のように、何も感じていないかのように流して、お金を払う。レジ袋は2枚。)(君の選んだリンゴジュースとシュークリームを袋に入れてもらって、君に渡すのだ。)>千歳ちゃん (5/23 21:03:29)
蕪木 千歳>
…………そう、ですね。可愛いおばあちゃんですよ。( きっと、そうだった。また記憶の糸を辿って、ふ…っと懐かしむような、そんな笑みを私は浮かべたことだろう。『 ……私はそんなに、聞き上手でも、頼もしい人間でもないですよ。…けど、えと、力になれそうなことなら、なりたいのと…………ありがとう、ございます…? 』ぼんやりと前だけを見ていた視界を少しだけ上げて、白黒のマスクと白髪を映した。そう、かなぁ…………。言われた言葉には実感が湧かない。それは、自分なら自分に相談はしないだろうと思うが故か。仮面の下を見ることだって出来ない人間だと、そんな実績があるからか。困ったように、照れたように曖昧にはにかんでみる。前を見れば怯えを見せる店員さんの姿に、ひっそりと同意を示した。ぴろろん。ぴろろん。入ってきたときと同じ音。けれどこれは正反対な終わりの音。自分の分、ちょっぴり重い袋を受け取れば頭を下げた。『 その、有難う御座います。…ご馳走さまです……? 』 (5/23 21:19:22)
彎蜿 一/わんわん>
「きっと、聞くことで力になれることもあるんじゃないかな。その心を忘れずにいれば良いと思う、な。僕は。」(説得とか、そういう任務が例えばあったとして。そういうものはまずは話を聞くところから始まる。だから聞き上手というのは、そういう面ではとても活躍ハズ。君に、自信は無いようだけれど。)「どういたしまして。コンビニで後輩に奢るなんて出来るとは思ってなかったから、楽しかったよ。」(彼の腕にかけられた、がさ、と揺れる白いビニール袋は君の選んだチョコパンが入っている。)「また機会があったら、──一緒に来ようね。」(たまたま廃バス停で出会った不気味で、不思議な彼と。君は“次”の約束をしてくれるだろうか?)>千歳ちゃん (5/23 21:40:20)
蕪木 千歳>
………ありがとうございます、先輩 ( まるで、好い人みたいなことを言う。とはいえ、確かに大切な志で、いざというとき抱いていて損することはないのだろう。忘れるまでは覚えていよう。密かにそう思い、僅かに瞼が下を向いた。外の日は随分と沈んでいて、オレンジ色の太陽が、一片だけを辛うじて残っていた。最後の足掻きか、それは随分と眩しくて。焼けつくような夕焼けだと、誰かは語るのだろう。『 ……そうですね、また、機会があれば、……その時は、また来れた記念……とでも、言うことで。………今度は、私が先輩に奢りますよ。……1個だけですけど、 』ちょっとだけ前に足を進めて、そうして、夕日を背に振り返った。きゅうと微笑んだその表情は、逆光になってあまり見えないかもしれない。けれど、私は此方なので、と、途中でお別れしてしまう後輩は、確かに次を約束しました。) (5/23 21:55:22)
彎蜿 一/わんわん>
─(君のそれが、何時ものトレーニングなのかそれともただの趣味なのかは分からないけれど。)(兎にも角にも、君がテニスを終え、一息をついた頃に怪しげな格好をした人物がひとり、テニスコートに入って来た。)(その素顔は見えず、仮面に隠されていた。その左腕は、黒い袖が靡くだけで空白を告げていた。)(傍から見れば不審者である。けれどもこれだけ目立つ容姿なのだ。君はもしかしたら見た事があるかもしれない。何せ彼は3年生─クラスが違えど、廊下ですれ違うくらいはきっとあるだろうから。)「…あ。」(─少しだけ、遅れて。)(ころころと誰かの片付け忘れたテニスボールを見ていた彼は、君に気づけば声を上げた。)「……えぇっと…こんにちは。…丁度、終わったところかな?」(【演技】─見た目に反して、随分と柔らかい声色だった。優しい雰囲気だった。少しだけ気まずそうに、それでも無視する訳にはいかなくて、声をかける。)(左腕のない彼がここに来るのは、違和感でしかない。彼もそれを自覚しているのか、それこそが気まずさの要因か。しかしながら、彼の右手に握られているのは、授業で誰でも使えるテニスラケットであり、彼がテニスをしに来たことは明白であった。)>エレナ (5/23 22:47:37)
エレナ・ドラグノフ>
『暑……っ。』汗で張り付いたジャージの下にタオルを入れて服を拭い、スポーツドリンクを一気に半分くらい飲み干した。かきあげた黒髪が僅かに湿り気を帯び、より艶やかさを増している。身体を動かした後は何だか、精神的にも肉体的にも悪いものがそこに溶けだして流れて行った気がする。疲れるのは確かにそうだが、悪い気はしない。『ああ、まあ終わったばかりだが……』この学校は、個性の塊のような者ばかりだ。____そもそもウサギが生徒なんだから、今更背格好が奇抜なくらいで驚かない気でいるが_____少なからず、仮面を付けっぱなし、片腕が多分通っておらず、空気獣のようにふわふわとしているその容姿には、さすがに瞠目した。『第2R(ラウンド)、と行きたいところだが_____』先程まで一緒にやっていたはずの女友達もそれは同様だったのだろう。ちゃっかりと居なくなっており、私は彼と一緒にいることを断る理由を見失った。ついでに、泡と最初に会った時も「エレナがいると盛り上がるからーっき、て♡」などとのたまった癖に、スコールに取り残されたこともある。あの者、またもや謀反にござる。『………まあ、いい。せっかくだ、やるのなら付き合うぞ。前の任務で確かその見た目、見覚えがある。戦友というなら誘いを無碍にするのも忍びない。』という訳で、なんとも奇妙な試合が急遽組まれたのだった。 (5/23 23:11:14)
彎蜿 一/わんわん>
「……。」(ぱち、ぱち。)(仮面越しではあるが、確かに驚いたように瞬いた。)「えっと、…あんまり、楽しくないと思うよ?」(テニスは確かに片手でも出来るスポーツではあるし、実際にプロの選手でも片手で戦う選手はいる。だがそれはバックハンドであったり、その時折に合わせて変わるものだ。彼のように片腕だけで戦うものは、それこそ数少ない。)「練習をしたくて来たのは確かだけど…君に迷惑をかける訳にはいかないし、君のためになることはない…と、思うな。」(【演技】それは、申し訳なさそうに。)(……けれど、少しだけ間を空けて、君をチラリと見た。)「…でも、もしも君の気持ちが変わらないなら、お願いしたいな。」>エレナ (5/23 23:22:52)
エレナ・ドラグノフ>
『……手を通してないだけだと思ったが、そういうことか。』左腕をしまっているだけのつもりでスポーツを誘ってしまったが、どうもそういうことではなく、本当に中身を失っていると知った。なるほど普通に声をかけて来なかったのは、ハンディキャップのある負い目であるだろうか。『何、別に見た目で差別なんてするほど私も性格の悪い人間でもない。』表情を弛めて、頷いた。気持ちは当然変わらないし、従って嫌がるようなものもない。寧ろ迷惑をかけるからと気を遣われた方が、こちらもすっきりしなくなるくらいだ。『……よく思い出したら、そうか。直接行動を共にしたことはないにしろ、任務では度々見かけていたようだな。名乗る機会がなく申し訳ない。』そう、よく見てみたら、なんだかんだ同じ修羅場をくぐってきている仲だ。不思議と会話などがなかったことに今更バツが悪くなって。『私は、エレナ・ドラグノフ。貴様はなんと呼べばいい?』 (5/23 23:39:33)
彎蜿 一/わんわん>
─(【洞察】彼は君を見つめていた。君の一挙一動を、見逃さないようにと。)「…僕の名前は、はじめ。好きに呼んで大丈夫。」(一歩、君に近づいた。)(ふわりと揺れる左の袖はそこにあるべき物量がないと分かった今、先程とは違ったように見えるだろうか。)「宜しくね、エレナ。」(名前を呼んだ。)(【愛情】とろりと煮詰めた砂糖菓子のように。甘くてキラキラしている透き通った蜂蜜のように。)(【愛情】君の名前を、まるで宝物を扱うかのような──。)(ひとつ間違えれば、まるで恋人のような甘ったるさを含めて君の名前を呼んだ。)「誰も彼もが、エレナのように真っ直ぐで優しい人だったら良かったのにね。…そうしたら、僕もコレを楽しいと思えたのかな。」(【演技】ツン、とテニスラケットの先でつつかれた誰の片付け忘れたテニスボール。コロコロと転がるそれは、まるで彼を嘲笑うかのように左脚にぶつかった。寂しそうに、それでいてほんの少しだけ憂鬱そうに。楽しみたいのに、楽しめない。そんな雰囲気をまといながら。)「…今度の授業ではテニスをやるらしいから、皆より一足先に練習しに来たんだ。でも僕は全くの初心者で……エレナ、良かったら一緒にやるついでに教えてくれる?」(【演技】ふる、と先程の雰囲気を振り払うように首を小さく振れば、君に頼るようにそう問いかけた。)>エレナ (5/23 23:54:10)
彎蜿 一/わんわん>
─(【洞察】彼は君を見つめていた。君の一挙一動を、見逃さないようにと。)「…僕の名前は、はじめ。好きに呼んで大丈夫。」(一歩、君に近づいた。)(ふわりと揺れる左の袖はそこにあるべき物量がないと分かった今、先程とは違ったように見えるだろうか。)「宜しくね、エレナ。」(名前を呼んだ。)(【愛情】とろりと煮詰めた砂糖菓子のように。甘くてキラキラしている透き通った蜂蜜のように。)(【愛情】君の名前を、まるで宝物を扱うかのような──。)(ひとつ間違えれば、まるで恋人のような甘ったるさを含めて君の名前を呼んだ。)「誰も彼もが、エレナのように真っ直ぐで優しい人だったら良かったのにね。…そうしたら、僕もコレを楽しいと思えたのかな。」(【演技】ツン、とテニスラケットの先でつつかれた誰の片付け忘れたテニスボール。コロコロと転がるそれは、まるで彼を嘲笑うかのように左脚にぶつかった。寂しそうに、それでいてほんの少しだけ憂鬱そうに。楽しみたいのに、楽しめない。そんな雰囲気をまといながら。)「…今度の授業ではテニスをやるらしいから、皆より一足先に練習しに来たんだ。でも僕は全くの初心者で……エレナ、良かったら一緒にやるついでに教えてくれる?」(【演技】ふる、と先程の雰囲気を振り払うように首を小さく振れば、君に頼るようにそう問いかけた。)>エレナ (5/25 17:33:07)
エレナ・ドラグノフ>
『別に、そう優しく振る舞おうとしているつもりはないさ。』当たり前のことを、当たり前に。それが結構難しいということをさすがにもう知っているが、誰かを卑下しないというのはそれ以前の話で。こんなにも喜ばしいことのように、愛おしいことであるかのように、言われるようなことでは無いんじゃないだろうか_____?『なら条件がある。そんな仮面をつけてたら、万が一があった時に危ないじゃないか。私だって、人並みにはできても本気でやってたワケじゃない。』さっきまでその「本気でやってた」という奴はいたはずなんだが、今はもう消え去っている。居ない人の話はともかくとして、素人がスポーツを教えるからには怪我やミスが付き物だ。まかり間違ったって、仮面をつけっぱなしなんて認められない。『何かつけなきゃいけない、どうしてもな理由があるというなら要相談だが……。』以降は口にしない。要相談____例えば火傷・傷跡や、なんらかの奇病の類。トラウマなど「なくはない」と予防線を張る。無理くり引き剥がすのも、なんだか幅かられるところだし。 (5/25 17:45:51)
彎蜿 一/わんわん>
「当たり前のことを当たり前に出来るエレナが優しいって話だよ。」(当たり前のことが出来ない人間だっている。差別を無くそうと、差別は良くないことだと声を上げながら、実際に行動するのは一体どれくらいの割合になるだろうか。それを、知る由はないし、“割合”に興味なんてない。)(それに、こういう優しさも、人間の醜さも、全てが愛おしいと思う。それを言葉にすることはないけれど。)「…仮面、は…そうだね、素顔を見られると引かれることが多くて。だからこれは…僕の自衛の為に付けているものだけど…」(仮面越しに、ちらりと見える赤い瞳が君を捉えた。きっと、その色は君にも見えている。隙間から見えたその瞳は───)「──エレナが、その手で選択して?」(【愛情】彼は人間を愛している。)(【愛情】彼は“人間(キミ)”を愛している。)(【愛情】その手で、仮面を剥がす勇気があるのならば、【愛情(素顔)】を見る勇気が、好奇心が、あるのなら。)「エレナが“望むなら”、僕はどちらでも。」(──【愛情】を孕んでいた。)>エレナ (5/25 18:01:58)
エレナ・ドラグノフ>
『……褒められるのは悪い気はしないが。』釈然としない言葉だった。何か裏にありそうで、それを聞かせないためにあるようで。『防衛って……。別に、顔を見られたら殺されるだとか、そんな話はないじゃないか。』何からの防衛なんだろうか?誰かから追われていたり、それこそ顔を見られたら不都合がある場合だなんて、高校生にはそうそうあるものじゃない。何割かの呆れと、私はからかわれているのか?という疑心。素顔を見られて引かれる、というんなら問題は無い。別に誰かの見た目をからかったりバカにするようなことなんて、相手から口にされない限りは、少なくとも自分の選択肢にはないワケだし_____『色々言われても、それじゃ正直要領を得ない。私がやりたいならどうぞ、っていうんじゃあ、後から文句を言うな。早いところ取っちゃうぞ。』取ってもいいというなら、じゃあとるぞ、という話。それは普通の流れであり、そのままの話だ。片手で無造作に彼の仮面に手をかけ、言われた通り自分の意思で仮面を剥ぐ_______ (5/25 18:22:04)
彎蜿 一/わんわん>
─(仮面はひどくあっさりと君の手によって剥がされる。それが君の親切心であっても、ソコにどれほどの彼の想いがあるかを知らなくても。)「…ふ、はは、意外とあっさり剥がすんだね。」(仮面越しにチラリと見えていた赤い瞳はハッキリと君を捉える。ゆるりと緩められた瞳は、何とも言えない感情を映していたことだろう。不気味な程に白い肌は、1部を除いて傷1つなかった。)(─ただ、その1部が異様であった。)(唇の端に縫い付けられた赤い糸。首元にもある、縫い跡とは違い歪な形をしたそれ。)(まるで素人が縫いつけたようだった。手術跡という訳でもなさそうだった。───そう、まるで、子供が不器用な手でぬいぐるみを直す時のように、歪んでいて。)「…きっとね、少しだけ予感してたんだ。エレナは外すだろうなって。」(─きっと、外した先のことを考えずに。ただの親切心で。)(彼は君を見ていた。心理学はないけれど、言葉の選び方や言動でそれくらいの予測はなんとなぁく、出来るものだ。)(外したことに対する文句はない。そう、“文句”、は、ない。)「ずっと話しているのも何だし…始めよっか。教えてくれるんでしょ?」(─その言動は普通だった。先程までと変わらない、普通の人だった。)(けれど。)「────エレナ、」(その唇が君の名前を呼ぶ度。)「はやくおいで」(君は、彼からの隠されていた【愛情】をその身に受けることになる。)(─赤い瞳は愛情を孕んだいた。その唇が紡ぐ言葉は愛情を孕んでいた。その、素顔は、表情は、)「 逃 げ な い よ ね ? 」(───────【狂気(愛情)】を。)>エレナ (5/25 18:53:13)
エレナ・ドラグノフ>
仮面が隠していたのは傷跡だった。それも、尋常なものなんかじゃない。首に真一文字に入った傷が、ぐちゃぐちゃに縫われている。裁縫が余程下手でもこうはならないだろうし、人間が首を傷つけられた状態で自分を縫うなんて考えにくい。ならこれは____誰かにつけられ、誰かに縫い付けられたものというのが正確だろう。名前を呼ぶ声が妙に甘ったるい。別にそれだけなら気にもしないだろうが、向けられている愛情は多分普通のそれとはかけ離れているように思える。『……』沈黙。返答に自然と間が空く。『……』何を答えたらいいのかは分かっている。けれど、それは果たしてヒーローらしい言葉なのだろうか。慮るべきだろう、同情するべきだろう、それでもこの場合。_______エレナ・ドラグノフとしての回答は全てに優先される。『別に、ただ少しくらい変わった傷があるだけだ。逃げ出すほどの事じゃない。それに、貴様が私にどんな感情を向けてもいい。』少しくらい変わった傷があるだけだ。強がりなんかじゃなく、本心だった。私は、私のせいで亡くなった友達の葬儀に出た。それは最低限向き合うということだと思っていた。その顔が……そう、普通の葬儀だったらきっと、最後に見送らなきゃいけない場所が。頑強な木の扉に塞がれきったまま、二度と開けるなとでも言うように封がされていたことに、私はあらゆる地獄を幼いながらに想像した。『何か隠し事があり、傷があるなら聞いてやる。反対に聞き返してやろう。貴様が、私にスポーツを教わりたいならそのまま私は教える。私に助けて欲しいなら_____話くらいは聞いてやる。』だから、このくらいのグロテスクには平常心のままに向き合う。このくらいが人の価値を損ねるのかと『貴様こそ、逃げるなよ。』 (5/25 19:13:29)
彎蜿 一/わんわん>
「…アハ、」(君の答えを聞けば、彼は笑みをこぼした。楽しそうに、嬉しそうに。)「逃げないよ。逃げるわけないじゃん。…そっちこそ、逃げないでよ。」─(僕が“人間(キミ)”から逃げるなんて有り得ない。それがあり得るとするならば、君が“人間(キミ)”でなくなった時。彼は君の手を取れば指先に唇を落として、ひとつ。)─「…エレナ、愛しているよ。」(君が様々な表情を見せて、そして、いつの日か絶望に染まって、死んでいくその日が来るまで。)「僕は、《人間(キミ)》を、愛している。」(この想いに君が答える必要はない。応える必要だってない。だって、彼の言っている“愛している”は普通の愛情とは別物なのだから。それは仮面を取った彼の表情から、瞳から伝わってくることだろう。)(君が答えを返さずとも、彼は伝えられたことに満足気に笑って、その手をそっと離す。そして────、)「許したのは、エレナだからね。」(そう、笑って。)─(【愛情】大半の人たちは歪な素顔を見て離れていくか、もしくは愛に耐えられずに離れていくかだった。けれどもエレナは違った。それどころか逃げるなよ、とまで言ってくれた!そんなの当たり前じゃないか。僕が逃げる?それこそ天変地異が起きようと有り得ない話。だって僕はキミを心の底から愛しているから。あぁ良かった、受け入れてくれて。くるりと背中を向けて怯えたように逃げ出さなくて!もしも、万が一、そんなことがあったなら。)(─────【アナザー・13】殺していたかも、しれないから。)>エレナ (5/25 20:15:51)
エレナ・ドラグノフ>
『……愛している、か。』愛情ほど歪なものは無い。聖なる虐待もあれば、吐き気を催す寵愛もある。何せ、勝手に誰かを愛して勝手に何かをするんだから、それ以上に傲慢なことなんてない。確かめるように、言葉を繰り返す。それが愛情なのか、それは愛情なのか。聞いても誰にも答えはなければ、見つかりもしないだろう。そういう物を回りくどく考えるのなら___多分、あのウサギ辺りが、気に入らないが適任者だ。『好きにすればいいさ、愛情を向けられても、それが多少おかしなものでも私は気になんてしない。』だから、自分にはそれを許すことくらいしかできないだろう。心も体も、少しくらいは誰かより頑丈なんだから。なら、許すことが得意になればいい___『ただ、自分と向き合って答えは出せ。自分にとっての普通は、誰かにとって普通じゃない。そこを無理して注ぐのが愛情だ。拒絶されるとしたら、運不運の話を除くなら、与える側に常に落ち度はある。お互いが後悔しないところを選んでみろ。』なんてことを口にする。自分のためにというのもあるが、別に愛情を注ぐのが一人だけに対してでもないだろう。『そういう失敗はかなり堪えるぞ。』その時に何か、失敗を犯さないように_____と内心で口にして、今まさに大失敗(おおぽか)をした。だって、この空気感からテニスをやらなきゃならないじゃないか_______ (5/25 20:37:02)
彎蜿 一/わんわん>
─(誰もいない静かな教室で、彼はどこか落ち着かない様子で君を待っていた。 )(君とのLINEでの最後の会話は彼からの“着いたよ”というメッセージで終わっていることだろう。既読は付いているから、君は今頃慌てて走って来ているところだろうか?)「…ふふ、楽しみだなぁ」(その言葉だけ聞けば、純粋に君と帰るのを楽しみにしている、少し変わった格好の1生徒だ。)(─ココ最近この格好もこの学園では割りと普通に馴染んでいることを知ったけれど。ヒーローは個性的な人が多いものだ。)(ドキドキ。高鳴る心臓を抑えて、教室の扉の向こうからバタバタと慌ただしい足音を聞けば、スマホから顔を上げて。)「───待ってたよ、八六。」(【演技】まるで、冗談を言うかのように、君をからかうように。)「放課後デート、しよっか」>ハチロク (5/24 21:19:44)
七竈 八六>
(バタバタと忙しない足音が聞こえる。それはあと5m、4m、3、2、1────── )「悪ィ遅くなったッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!はじめちゃんッッ!!!!!!!!!!!!待ったッッッッッッ!!!!!!!??????」(ガラッッッッッッッッ…………!!!!!!!!!!!!!!と勢いよく開いた扉。錆びれた赤の教室に 黄色い頭が入ってきた。肩で息をする様子から、〝 走ってここまでやってきた〟なんてのは容易に想像ができる。ふゥ、と1呼吸置いて前を向く彼は顔を上げ、貴方の方へと視線を向けることだろう。琥珀色の瞳の中には、夕焼けをバックにその影がより一層濃く焼けた、仮面姿の男子生徒。…そんな男子生徒が。)『───待ってたよ、八六。』(…ほら、こんなことを言うものだから、なんとなァく〝 悪役っぽいなァー… 〟だなんて阿呆みたいなことを考えたのは、ここだけの話。彼は小さく苦笑いをしながら、頭をかきつつ遅刻した理由を説明することだろう。)「いやァーーーーーッッ……それがさ、途中でセンセーに捕まっちまってッ…………〝 課題出せ〟ってさァーー……もォ………ああいや、…出さなかった俺が悪いんだけどさァ…………………」(〝 いかにも〟な理由だった。彼は学校こそ皆勤賞ではあるものの勉学はそう得意ではない。単純思考の脳筋馬鹿。それは出会った当初からあなたも分かっていたはずだろう。 故に。)『放課後デート、しよっか』「………へ、ぇ?…デートォ……………????」(故に、貴方が軽く吐いた冗談に対し、彼は思わず聞き返してしまったのだ。だって。)「ッ……ぷふッ……あははッ!!!!アホなこと言ってねェで準備しろよなァッ……!!つうかどこ行くよ??マジでぜんっぜん決めてなかったわァ………………」(…男同士で〝 デート〟だなんて。彼は吹き出してしまった。勿論同性愛だとかなんだとか、世間には色んな人が居るけれど 己に限ってそれは無い。随分とロマンチックなことをいうものだと、彼は 笑ったのならば どこへ行くかと問いかけるだろう。会ってから一緒に決めればいいや、なんて考えてたもんだから。) (5/24 21:52:39)
彎蜿 一/わんわん>
「まぁ、何となく予想はついてたし…急いで来てくれたんでしょ?だからいいよ。」(課題が終わってない、なんてあまりにも君らしい理由に、彼は少しだけ笑ってから、立ち上がった。)(机の上に置いていた肩掛けの鞄を取れば、右肩に掛ける。服もズボンも、鞄さえも黒色で統一されたそれは彼の白髪と肌と、そして仮面の白色を一層際立たせていた。)「何処に行こっか。八六と一緒ならどこに行っても楽しいと思うけど。……あ、でも歓楽街に行ってみたいな。」(いつも賑やかで、けれどもただの通り道の1部であったその場所。)(君と一緒に行ったのなら、みんなが楽しそうに騒ぎている理由も理解できる─気がした。)(そう提案して、楽しそうに笑っている君に右手を差し出した。)「ほら、行くよ。……“デート”、でしょ?」(【演技】まるで普通の男子高校生の、青春のほんの1ページの、悪ふざけのように。)>ハチロク (5/24 22:20:51)
七竈 八六>
「………歓楽街ってェ…………あーーーーーッッ…!!!あそこか!!!あのいつもお祭りやってるみてェなッ!!!!!うわァーーーーーーッッ………めェーーーーッちゃ行きたいッ………!!!!」(彼は歓楽街と聞いた彼は ふ、と思い出したように目を輝かせる。歓楽街といえば和のものネオン、まるでサイバーパンクな近未来。1度中にはあればまるで別世界を思わせるあの場所は、彼にとっては1種のアトラクションと言ってもいい。立ち上がり鞄を持つ貴方、こちらへと歩み寄る様子。それから………)『ほら、行くよ。……“デート”、でしょ?』「………え、へへ…??えぇ………??いやァ、デート…………ああまあ、そう、………かなァ~~ッッッッッッ………?????」(手を差し伸べてくる貴方。冗談だと思っていた。事実冗談であるだろうけれど。〝手ェまで繋ぐのかよォ? 〟と、曖昧な笑みを浮かべる彼は、何となくこの歳で誰かと手を繋ぐのは照れくさいのだろう。彼は手を伸ばしたのならば、貴方の細い手を子供体温で包むように、ぎゅ、と握るに違いない。 )(それから………)「まあなんだって良いけどよォ………嗚呼、つうか、…はじめちゃんさァ。ずゥーーーーーッッと気になってたンだけど。【⠀仮面 】は やっぱしはずさねェの?彼処で飯とか食うんだろ?…………飯食う時に外しゃあいいけど、ちょい不便じゃね?」 (それからもう1つ。それは西日に照らされた『仮面』の話。彼は 貴方に顔を近づけ、無機質なそれをこつ、と指先でつつこうとするかもしれない。 歓楽街に行くとなれば、その姿は良くも悪くも目立つだろう。ご飯を食べる時は?そもそも一緒食べやしないのだろうか。………というか、なんで「仮面」つけてるの、なんて。ふつふつと湧く疑問は初歩的な好奇心とも言える。)「…まあ、外したくねえなら良いんだけどさ。」 (5/24 22:37:48)
彎蜿 一/わんわん>
「ふ、ははっ、それで、本当に繋いでくれる八六が好きだよ」(別に、断っても良かったのに。)(君は優しいから、照れながらもぎゅっと繋いでくれて、その温もりを教えてくれる。だから、ぎゅっと握り返して、冷たい温もりを返そう。)(少しだけ照れくさくて、でも嫌悪感はない。そんな雰囲気だったから。)(───こつ。)(仮面に触れられたのは、彼からすれば“予想外”のことだった。)「……仮面は、自衛の為、だから。見ると気味が悪いって、避けられることが多くて。」(【演技】言葉選びに迷っているような、そんなふうに。)「──でも、」(ぎゅっと握った手を仮面に近づけて、その無機質な温度に触れさせた。)「八六が見たいならいいよ。僕自らの手で取ることはないけれど、」(【愛情】彼は人間を愛している。)「八六の手で取って、自ら見たいと望んでくれるなら。」(【愛情】彼は“人間(キミ)”を愛している。)「─────────────その手で、決断して?」(【愛情】───彼の愛情を受け取る勇気は?)>ハチロク (5/24 22:52:54)
七竈 八六>
『……仮面は、自衛の為、だから。見ると気味が悪いって、避けられることが多くて。』「………………………え。」( 貴方はやたらと、隠し事が多い気がした。否、もしかしたら気のせいかもしれないのだけれど。彼はあなたの事を知らない。貴方の事を悟れない。気味悪いってなんだろう。彼かわかることはその容姿からの情報のみだ。糸を引っ張れば解けてしまいそうな脆い縫い目。綿の抜けた人形のような左袖。 そして、………顔を隠すためのお面。 『左腕がないから』 『気味が悪いって避けられてしまうから』。ふ、と頭をよぎったのは、自分のコンプレックスと、世間体に寄って潰されたかのような卑屈さを兼ね揃えた貴方との過去の会話だった。)「……………、…」(…彼は、瞳を揺らす。)『八六が見たいならいいよ。僕自らの手で取ることはないけれど、』「…………はじめちゃん…………?」(軽い好奇心のつもりだった。ひんやりと冷たい手が、自身を巻き込み仮面にそう、と触れさせる。)『八六の手で取って、自ら見たいと望んでくれるなら。』(しかし今や、目の前にいる貴方は自分の見知った友達なんかじゃなく、まるで………そう、まるで。)『─────────────その手で、決断して?』「………………ッッ~~~~…………!!!!」「………ッ待ってはじめちゃんッッ…………!!!」 (……彼は、仮面を引っ張ることは無かった。)「あ゛ーーーーーーッッ……………ごめん、……………その、なんつうか………………ここで『やっぱいいや』っつうと、…………なんか、はじめちゃんのこと拒んでるみてえで、…………でも俺はじめちゃんのこと大好きだしさ、………で、でも…………こんな日常会話でさ、はじめちゃんが気にしてる素顔かるぅい気持ちで見ようとしてたのも無責任で嫌っつうか………………」「………………ごめん上手くまとまんねェわ………あのな?要するに、はじめちゃんが嫌なこと、したくねェってこと。………………仮面の中にどんな顔があっかはしらねェけど、見せてくれたとこで俺にとってはじめちゃんが友達なのはぜッッッッッッッッてェ~~に変わんねぇし!!!……………見ないなら見ないで、……それでも変わんねェから……………」「…………………〝俺が言ったから 〟とかじゃなくて、嫌なら嫌でマジで良いから………」 (決められなかった。 )(どうしたらいいか分からなかった。『気味悪がられる』と臆してる相手に『じゃあいいよ』と手を離すのはまるで突き放しているようで、気が引けた。かと言ってそのまま仮面を外すのも、無責任で嫌だった。 仮面越しに貴方を見つめる視線は戸惑いの色。『望んでくれるなら』………それはまるで……………) 「……………はじめちゃんは、俺に素顔、……………見せてェわけじゃねェでしょ?」 (5/24 23:19:11)
彎蜿 一/わんわん>
─(『見せてェわけじゃねェでしょ?』)(その問いかけに、彼の動きは止まる。数秒の沈黙。そして、迷ったように息を吸って、それから。)「……分からないや。」(【本音?】首を、ゆるりと傾げた。)「僕は、正直どっちでもいいんだよね。…見たことで、例え避けられても、少し悲しいだけでいずれ日常になるから。」(彼は君から手をするりと解いて、自分で仮面にそっと触れた。)「分からないから、いつも“見たい”とかそういう感じの人には、選択を委ねてる。見せたいのか、見せたくないのか、で、問われたら僕はその問いかけに答えられない。」「…見られたくないわけじゃない、けど見せびらかしたい訳でもない。…良くわかんないや。」(それはまるで、左腕のような。)(何も得ない回答だった。空っぽだった。)(───彼は、《自分のない、空っぽな人間》だった。)「だから、八六がこのままやっぱいいって言っても、僕は少しだけ残念に思うだけだし……仮面を剥がしても、別にその責任を問いかけたりしないよ。」(仮面に触れていた手がするりと重力に従うように落ちた。)「…でも、八六は人の気持ちに人一倍敏感で、人一倍考える人だから、どうすればいいか分からなくなりそうだね。こんな回答。」(───────【演技】)「困らせてごめんね、八六。なんか、初めてそう言われて気づいたよ。…僕、仮面に関しては自衛だとか言いつつ、あんまり感情が湧かないみたい。……今言ったことは、気にしないでおいてよ。…って言っても、八六は気にしちゃうんだろうけどさ。」(彼の唯一の手が、今度は君の頬に触れた。)「──────だから、さ。」(その代わり。君の罪悪感を、消してあげる代わりの案をあげる。)(【洞察】彼は君を見つめていた。その一挙一動を見逃さないようにと。)「───僕が助けを求めた時に、仮面を剥がしに来てよ。そ」(─【呪縛】また、ひとつ。)「怖いんだ。いつか、僕が僕でなくなる日が。その時はきっと、コレを付けまま、皆を───僕が愛した“人”たちを殺してしまうんじゃないかって、時々思う。」(【演技】ねぇ、だから、どうか。縋るように。)「───────、」(【演技】重たいおもいはひた隠して。)「───僕が、誰かを殺しそうになった時は。」(─その時は、僕が【愛情】を【注ぎ込む】時だけれど。)「 仮 面 を 剥 が し て ?(─ 助 け に 来 て よ 、ヒーロー。」>ハチロク (5/24 23:49:24)
七竈 八六>
『…分からないや。』「……………………分からない?」(思わず、聞き返してしまった。)『僕は、正直どっちでもいいんだよね。…見たことで、例え避けられても、少し悲しいだけでいずれ日常になるから。』『分からないから、いつも“見たい”とかそういう感じの人には、選択を委ねてる。見せたいのか、見せたくないのか、で、問われたら僕はその問いかけに答えられない。』『だから、八六がこのままやっぱいいって言っても、僕は少しだけ残念に思うだけだし……仮面を剥がしても、別にその責任を問いかけたりしないよ。』(言葉数の割に、その内容はまるで伽藍堂。空気のように軽くて、虚空に触れるようだった。瞬いたら溶けてしまうような。明確な自分の意思はなく、かと言って民衆に溶け込むかと言われれば答えは否だ。 そう、と黄色の髪を撫で、頬に手を添える貴方。まるで陶器、その冷たさも縫い目も相まって。…………黒い感情が溶けださないように見繕われた『器』のようだ。)『──────だから、さ。』『───僕が助けを求めた時に、仮面を剥がしに来てよ。』「………………はじめちゃんが、助けを俺に?」(馬鹿みたく繰り返すことしか出来なかった。 触れられた手を拒むことは無い。だが、彼の表情は依然として戸惑いの色が拭えないままだ。)『──僕が、誰かを殺しそうになった時は。』『仮 面 を 剥 が し て ?』「……………………、……………」(貴方が人を、殺すかどうか。実感が湧かなかった。さっきまで歓楽街に行こうかなんて、デートだなんて冗談を言い合っていた学生同士だ。なのに今になって、『いつか人を殺してしまいそうで怖い』なんて。普通ならば距離をとる。自衛のために、あるいは自分じゃ責任が取れないから。もしかしたら誰かに相談してしまうかもしれない。)(…………………でも。) (………〝彼 〟は愚直だった。)「………………分かったよ。どんな理由であっても、人を殺すのはいけねェことだから、…………そんときはぜっってェ止めるわ。」「だからさ、ンな心配すんなよ。…………………大丈夫だって。」 (演技を見破る術がない。だから貴方の表情を、言葉を、鵜呑みにするしかないのだ。彼は小さく笑いかける。)「……………歓楽街行こ。腹減ったし、………はじめちゃんの仮面、今日はいいわ。クソイケメンだったらどうしようかと思ったけどさ。」 ( 冗談、切り替わるチャンネル。彼は本来の目的であるデートを提示する。 もしも貴方が人を殺しそうになったら、その時彼は自分自身を顧みず真っ先にあなたの所へ飛んでいくのだろう。)(だって彼は、『ヒーロー』だから。) (5/25 00:16:49)
彎蜿 一/わんわん>
「……、うん。」(君の真っ直ぐな言葉に、彼は素直に頷いた。)「…ありがとう。」(その声は、少しだけ震えていたように思えただろうか。)「……八六が居てくれて良かった。」(そう言って、先程のように照れたように君の手をぎゅっと握ってみた。ひんやりとした彼の体温は、少しだけ震えていた。)「八六が、友達のままでいてくれて、よかった。」(そう言って。)(彼は君の手を引いて、まるで子供のように少しだけ駆け足で歩き出す。それは手を繋いでいることによる照れ隠しなのかは、彼だけが知っていることだけれど。)(───歓楽街に着く頃には、彼の声の震えも、身体の震えも、収まっていた。)【 】(彼の声は震えていた。─君に捨てられるかもしれないという恐怖から?)(─否。君が約束してくれた歓喜から。)(彼の身体は震えていた。─その恐怖で、泣きそうになっていたから?)(─否。君が約束してくれた歓喜から。)(嬉しい、嬉しい嬉しい!!だって八六は見捨てないと約束してくれた、救いに来てくれると約束してくれた。それは即ち僕からの愛情を受け取ってくれると同意義だ。好きだ、好きだ、大好きだ。愛している。愛してる。愛している!!!)(仮面があって良かった、表情を取り繕うのを忘れるほどの歓喜だった。あぁ、こんなにも、八六は真っ直ぐで、簡単に騙されて、なんて可愛らしい。もっと色んな表情が見たい。そう、例えば────あの日の続き、だとか。)(笑顔は見た、少しだけ悲しそうな顔も見た。後悔している顔も見たけれど、絶望はまだだ。)(早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く。……もっと、君を深くまで知りたい。)(─────【演技】全部ぜんぶ、君に悟られないように、蓋をして。)>ハチロク (5/25 00:44:36)
小室 耕助>
「……」(約束を交わしている訳ではない。彼から何か言われたわけでもない。それでも私は噴水の水音を聴きながら待っていた。彼とは連絡先は交換してない、だから改めて話すならば、初めて会った場所で待つのが一番可能性が高い。それとは別に、今日わざわざ待っているのは彼がくるような予感を感じていたのもあるだろう。……さて本当に来たらどうしようか?実は何も考えてはいない、というよりは考えて意味のあるものではなく。彼の行動が読めない以上はその場その場で話をするほかない。仮面を外すか、やめておくか。1人考えながら私は校舎の方に目を向けていた) (5/25 21:43:38)
彎蜿 一/わんわん>
「耕助」(【隠密】それはまるで、君の心を読んだかのように。そんなタイミングで彼は君の後ろから驚かすように声をかけるのだ。)「…校舎を見つめてどうしたの?悩み事?」(ゆるりと首を傾げて問いかける彼はこの前よりも何だか機嫌が特段良さそうに見えただろうか。何があったか聞けば彼はきっと、答えてくれるだろうけれど、それを本当に聞くかは君次第ではあるけれど。)「……それとも、僕のこと考えててくれてた?」(─なぁんて、冗談めいた口調で言うのだ。)>小室くん (5/25 21:55:33)
小室 耕助>
「おっと、そっちから来るとは思わなかった」(一瞬だけ目を丸くするが、おそらくすぐにいつもの調子に戻す。正直なところ驚いている。緩みきっていたのは確かではあるが、完全に背後に回り込まれるとは思わなかった。次からはもう少し校内でも気を張った方が良いだろうか?……今はそんなこと考えなくてもいいか。ともあれ待ち人はこうして自分の元に現れたのだ)「今日は機嫌が良さそうだね?いや、気のせいなら良いのだけど。……そうだね、考えていたし君を待っていたよ。君を待たせるのも申し訳ないし」(君はなんだから機嫌が良さそうに見える。見えるだけで、実際のところは仮面に覆われてわからないのだが。機嫌が良いのであれば、ちょうどいいのかもしれない。考えていたと肯定して、私はゆっくりと体をそちらに向けた。実際に待たせているのは私の方、それを理解しているからこそ、長い目で見るのはやめにして結論を早める。ゆっくりと腕を伸ばして指で仮面に軽く触れて、首を傾げて見せた) (5/25 22:13:34)
彎蜿 一/わんわん>
「ん?うん、そうだね。僕にとっていい事が最近多いからご機嫌。」(今にも鼻歌を歌い出しそうな彼は、相当いい事があったのだろう。─まぁ、あくまでもそれは彼にとって、ではあるけれど。)「……そ、う。そう、そっか。ふふ、うん、そっかぁ。ありがとう、耕助にまさかそう言われるとは思わなかったな。僕のこと考えててくれたんだ?嬉しいなぁ。」(パチリ。赤い瞳が仮面の隙間から瞬いた。そして君の言った言葉を理解すれば、また楽しそうに笑って、心底嬉しそうにするのだ。そこに前までの違和感はなくて、本当に嬉しいのだと、君は感じることができるだろうか。)(─けれど。)「…耕助?」(君の手がゆっくりと此方に伸びてきて、仮面にその手が触れたのなら。)「───なぁに、答えを出してくれたの?」(【刹那】雰囲気がぐるりと変わる。まるで二重人格だと言われてもおかしくないくらいに、一瞬で、楽しそうな雰囲気から、どこか君を呑み込もうとするような、そんな雰囲気だった。)「いいよ、耕助が望むなら。耕助がソレを選ぶなら、───」(【愛情】だって、もっとずっと、待つものだと思っていたから。返せなくたっていいよ。)「──僕はソレを受け入れるよ。」(───【問掛】君は、外すのだろうか。)>小室くん (5/25 22:29:56)
小室 耕助>
「ああ、もう決めた事だしね」(表情は変えないようにしているが、自分のこれまで生きてきた経験と感は危険だと警告している。おそらく、君は気軽に触れてはいけないような、そんな人だ。だからこそ私は自らに対する警告は無視した。なんの躊躇もなく、余韻もなく当たり前のように仮面を奪う。恐れはない、君がもしも本当に私を飲み込もうとするならばその時はその時。事は起こさなければ何事も好転などしないものだ)「……」(さて、仮面の下はどうなっているのだろうか?何が変わるのだろうか?君は何をするのだろうか?それを問うように、黒い瞳で逸らす事なく真っ直ぐに君を見つめる。君がこちらの感情を読み取る事ができるのなら、きっとその瞳には好奇心が宿っていて、君の心を見透かそうと君の瞳をを覗き込んでいる事だろう) (5/25 22:47:37)
彎蜿 一/わんわん>
「──、」(君が仮面に手をかけ、躊躇いもせずに──まるで、最初からそうであったかのように取れば、パチリ、と。まず最初に奪われるのはきっと、真っ赤な瞳だ。)(赤い瞳は君を見つめていた。─どろりとした【愛情】を孕んでいた。)(唇の端には赤い糸が縫われていた。首からチラリと見える縫い跡は不気味な程に綺麗なのに、口元のそれはまるで壊れたぬいぐるみを子供が直した時のように歪に縫われていた。──《首元は誰かに縫われて、唇の端は自分で縫った?》)(不気味な程に白い肌は、栄養不足なのではないかと心配になるくらい。──《仮面を常に付けている彼は、一体いつ食事をしている?》)(君は様々な思考を巡らせる事だろう。聡明な推理力で彼の背景を想像しているかもしれない。彼に君の心までは読めない、けれど。)「─どう?違和感は、解けた?」(───違和感の正体。)(【愛情】優しさの正体は間違いなく君を愛しているからこその優しさであった。けれどもそれは、決してまっすぐで綺麗な純愛ではない。)(【愛情】彼は“人間(キミ)”を愛している。)───(【愛情】─彼の愛情は歪だった。どろりとした赤い瞳は君を捉えていて離さない。いつも仮面越しにずっと、こうやって見ていたのだろう。いや、もしかしたら君の見えないところでも見ていたのかもしれない。彼の紡ぐ言葉は甘い毒を孕んでいた。君の脳の奥まで、忘れられない愛の言葉を紡ぐのだ。そう、今だって。)「─僕は、耕助を愛しているよ。もっと色んな表情を見たいと思う、もっと色んな感情を見たいと思う。……どうやったら、もっと沢山の表情が見れるかな?」(素顔を見たのは実は君が初めてではない、けれど。でも“見たい”と言ってくれたのは君だった。いや、あの子は決して見たいとは言ってなかったな、そういえば。なんて今そんなことを思い出したって意味は無い。だって、2人きりなのに他の子のことを考えるなんて、そんな無粋なこと。)(──君に、失礼だから。)「そう、耕助が初めてだったんだよ。僕の素顔が見たいって言ってくれたのは。それがたとえ、好奇心を満たすためだったとしても、僕はそれが嬉しかった。だからこうやって自らの手で選んでくれて、僕は、」(──深呼吸。)「とても、歓喜に満ちている。」(──深呼吸。)「愛は返せなくたっていいよ、初めにそう言ってたもんね?僕は約束はきちんと守るから。ほんの少しだけ寂しくはあるけれど、それでもそれには慣れているから大丈夫──なんて、僕のことはいいんだ。」(──一息。)「──ただ、返せなくてもいいから、これだけ。」────「 逃 げ な い で ね ? 」(───逃げたら、どうなるか、なんて。言わずとも君の推理力さえあれば、分かるだろう?)>小室くん (5/25 23:20:42)
小室 耕助>
「そう、だな。とりあえず私から話せるのは……君はちゃんとご飯を食べるべきだな」(最初に感じたのはやはり愛情。それも自分を押しつぶそうとしているかのような、どこまでも重い感情。それを隠そうともせず、少なくとも今この瞬間は自分に降り注いでいる。次に視覚的な情報、そこから浮かんでは消えていく様々な推測だった。少し口元に手を置き、目を閉じる。これは一度思考を切り替えねばならない。次に目を開けば、変わらず君の瞳を覗き込んだ状態で笑みを浮かべる。この言葉が冗談なのか本心からくる心配なのかは、君の想像に任せておこう)「どうだろうねぇ。こうして話していたり、一緒に過ごせば色々見れるかもしれないよ。焦らなくてもね」(君の愛は私1人に向けられたものではない、私を含んだ全ての人達に向けられたものだ。これは勝手な君に対する評だが、君はきっと個人に対してそこまでの思い入れはない。君の愛は個体差はあれど、最後には全てに与えられるもの。裏を返せば、そう、誰でもいいとも言える。私がたまたま最初の人間だった、というのが恐らく君が私に注目する理由なのだろう。だとしても、私は否定しない)「……大丈夫、逃げたりはしない。ただ、私の行きたい道と君の望む道は異なる日が来るかもしれない。その時は、君は見送ってくれるかな?」(一般論がいつも正しい訳ではない。君の見て感じている世界が異なるだけで、君にとってその愛は正しいものなのだろう。……私は正直自分の考える愛さえ持っていない。私は君を間違いなく受け入れる、だがそれは君の感じ求める愛ではない。君が私に愛情を向けるほどにズレは大きくなって、恐らくはいつか道を違える日もくる。君は私がある日離れていくとしても、それを逃げではないと理解し尊重する心構えはあるかな?) (5/25 23:53:04)
彎蜿 一/わんわん>
─(君が図書室にて1人で本を読んでいれば─もしかしたら裏で音楽プレイヤーを聞いてたかもしれなが─、不意にカラリと図書室の扉が開く音がするだろう。君がその音に釣られるようにして扉を見たのならば、そこに立っていたのは不気味な男だ。)(白と黒の仮面、左袖の先は結ばれており、ふわりと揺れるそこは空白を示していた。)「……君は────、」(彼は、君のことを少しだけ知っていた。)(クラスの嫌われ者。用事があって通りかかる度、ひそひそと噂をされていたり、陰口を叩かれているのを聞いたことがあるから。)「──こんにちは、初めまして。」(けれども、彼は。)(君に嫌悪感を示すことなんてまるでなく───それどころか、君が普段感じているような嫌悪感を1mmもないような、柔らかく優しい声色で、雰囲気で。)「…少し、聞きたいことがあるんだけど、聞いてもいいかな?」(─君に、声をかけるのだ。)>だび (5/26 20:12:08)
Dabih>
(夕暮れの図書室に車椅子に乗った少女が、ひとり机に向かって佇む少女の姿があっただろう。どことなくその雰囲気に憂いのような哀愁が漂っていて、遠目から見れば、思わず絵に書いたような美人と見間違う程の何処か謎めいた魅力を感じるかもしれない。そんな彼女の耳にはイヤホンがかけられており、現在、何やら音楽を楽しんでいる風に見えたであろう。)「──こんにちは、初めまして。」(そんな彼女に対して、君はなにひとつ気負うことなく話しかける)「─────────。」(そして、彼女もあなたの声に気が付いて、身体をややねじり、そのまま顔を君の方へと向けるだろう。) 「…少し、聞きたいことがあるんだけど、聞いてもいいかな?」(話したいことがある、と、口にしたきみ。「────────。」(それを聞いて、やや目を右往左往させたのち、戸惑ったような顔を浮かべる少女。その様子は一見、きみの認識を〝誤解〟させてしまう仕草にみえてしまったかもしれない。だが、 しかし、次の瞬間)「え゛へェへへへへへへへへぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへぇへへへへへへへへへへへへぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへェへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへぇへへ…………………。』(彼女は突然笑いだした。『い゛ヒ!イひひうひうひひぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひぃひひひひひひひひひひひひひひひィひひひひひひひひひひひひひひひぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひィひひひひひ…!!』(にやにや、けたけた、へらへら、…彼女の笑い声だけがまもなく日が落ちるであろう図書室全体にこだまし、きみの耳に強く鳴り響いたであろう。)「………。」(しばらくすると、少女唐突に黙り出して、突然懐からiPadを取り出して、何かを入力しだしたであろうか。)「………。」(暫くして、彼女の入力が終わったらしく、彼女はそのiPadの画面をキミに見えるようにみせてきただろうか。…そこに映し出されていたのは)『〝何かようですか?(´・ω・`)〟 』(だった。) (5/26 20:42:35)
彎蜿 一/わんわん>
「……。」(─ひとつ。彼は確かに歪な愛を持っていて、常識を外れた考えを持っている。だがそれは、感情を持っていない、というわけではない。)(つまり何が言いたいか。)(──珍しく、彼は驚いた、ということだ。)(パチリ。パチリ。仮面越しに赤い瞳がゆっくりと瞬いて、数秒の沈黙。)「…えっと、」(─いやだって、まさかこんなにもギャップがあるなんて誰が予想した?しかも、同じクラスでも学年でもないから尚更。)(しかしながら、の話である。)(彼は驚いただけであり、引いてはいなかった。そして、嫌ってもいなかった。気味が悪いとも、思っていなかった。)「──この本の場所を知りたくて」(だから、少しだけ驚いた後に。)(これが君なのだということを理解すれば、優しい声色でそう問いかけた。仮面越しの瞳は君の観察眼で見る限り、ゆるりと優しく緩められている。そこに嫌悪はなかった。)「僕、あんまり図書室に来ないから場所が分からなくて。同じジャンルのところを探したんだけど…なくて困っているんだよね。」(─探しているのは“カミサマの基礎知識”についての本。これから先、必要だと思ったからその知識を求めている。貸出中にもなっていないから、どこか別の場所にあるのだろうか?、と思ったのだけれど、生憎その知識がないから君を頼ったわけ、で。)>だび (5/26 20:51:44)
Dabih>
「…。」「……?」「………。」(キミが思わず固まってしまった様子をみて、どうしたのだろうか?、と、キミの顔を覗き見て表情を確認しようとしたりするが、特に答えが帰ってくる訳でもなくて、暫く様子を見ていると) 〝「…えっと、」〟(と、ようやくきみの方から言葉が漏れ出て、止まっていた沈黙の時間が再び動き出した。…それから) 〝「──この本の場所を知りたくて」〟 (そういってキミがスマホで見せてきたのは一冊の本の画像だった。) 〝「僕、あんまり図書室に来ないから場所が分からなくて。同じジャンルのところを探したんだけど…なくて困っているんだよね。」〟 「あっ!ぁ、!あっ!…」(目を大きく見開いては少女は何か言いたげに反応する。そしてすぐさま少女はiPadに文字を打ち込んで、それをキミに再び見せてるだろう。)『〝右から3列目の棚の1番上!!キラ━━(๑✧∀✧๑)━━ン!〟 』(少し不気味な笑顔で、だが自信に満ちた表情で少女はその文字の列をきみにみせるであろう。果たして、探し物の本は見つかるであろうか。) (5/26 21:11:26)
彎蜿 一/わんわん>
「ありがとう」(君がiPadに打ち込んだ文字を見れば、一言お礼を告げて、君の示してくれた場所へ。少しもすれば彼は目的の本を手に持って、君のもとへ再びやって来る。)「君のおかげで見つけられたよ、ありがとう。──今度、お礼がしたいな。君の名前は?」(首を傾げて。)(彼はどこまでも優しかった。君のことを見て蔑まない。卑下しない。差別も、侮辱の色も見えない、)(ただそこにあるのは、優しい優しい【愛情】。)(普段、それに触れることが─おそらく─ない君は、この優しさをどう受け止めるのだろうか。)>だび (5/26 21:25:16)
Dabih>
〝「君のおかげで見つけられたよ、ありがとう。」〟 (優しく、優しく、どこまでも甘い【愛情】を感情を感じさせるようなキミの言葉と声色は、少女をしどろもどろにさせて赤面させるに至るだろう。そして、少女は突然車椅子上で身体をくねらせて「う゛っ!うっ!う゛ぅっ!」「クヒ!くひひ!くひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひヒヒ……!!」(少女は唸り声をあげるかのような声を出した後に、今度は口に両手をあてて、口元を隠しながら、また不気味な笑い声をあげつづけたであろう。)「…………ぁーーー」「………ぁふっ」「………ふへへへ」(笑いつかれたのか、それと声が枯れたのか、遂には笑い声の勢いも収まり、にわかに和やかな笑い声に似た引き笑いを残しつつ、少女はiPadのタブレットに文字を打ち込んでいって、それからまたキミに画面を見せただろう。そしてそこに映し出されていた文字は……)『なかなかやるだろ?( ・´ー・`)』(なかなかに調子に乗った口調での分と、それを更に自重させるような煽り散らかした顔文字が添えられていて、画面を見せてくる少女の表情も何処か〝やってやった感〟 があって、なんとなしに今すぐこの少女をボコボコにしてやりたい欲が、もしかしたらほんの数mm湧き出てしまう〝ウザさ〟 が滲み出ていたであろうか。) (5/26 21:51:03)
彎蜿 一/わんわん>
「………、」(また、君が笑う。そして端末に映し出された文字。その一連の流れと、ちょっとしたウザさ。)(それに関して彼は決して不快になる訳でもなく、だからといって君を殴りたいという気持ちが湧くわけではなく。)「ふ、ふふ、あははっ」(君は知らない。けれども彼を知っている人からすれば珍しく、彼にしては大きめの声で笑って。)(クスクスと笑いながら、うん、と君のiPadに書かれた文字を肯定した。)「ふふ、うん、そうだね。ありがとう、助かったよ。───また会おうね、ダビー。」(【洞察】彼は君を見つめていた。その一挙一動を見逃さないように。)(ばいばい、と手を振りながら去り際に名前を呼ぶ。)(【愛情】その声色は愛で満たされていた。)────(図書室から出て、誰もいないその場所で、彼は楽しそうに呟いた。)「ふふ、変わった子。…面白いなぁ。」(今まで会ってきたタイプの人たちとは違う、新しいタイプの女の子。)(きっと、周りの人達はあの笑い声が、行動が不気味に感じて避けていたのだろう。噂していたのだろう。陰口を叩いていたのだろう。)(けれども。)「…見ていたくなるよね。」(──そんなもの、彼の【愛情】の前では、無意味なのだ。)〆>だびちゃん (5/26 22:00:28)
エレナ・ドラグノフ>
『……悪い、またせた。』今日は休日。学校は無くたってヒーローの仕事がある場合もあるから、休みなんて決まっていないようなものだが。その中では珍しいくらいに、今日という日は規定通りに学校と同じ休みだと言い切ることが出来る日だった。彼と一緒に出かけてみようと考えたのは、気まぐれと勢いが大半だった。仮面を日頃つけっぱなしの人が、休みの日にはどこで何をしているのか。見た目に偏見を持つ気は無いのだけれども、凄く気になった。_____のが昨晩。で、待ち合わせの時間はなんと……30分前だ。言い訳はない、完璧に寝過ごしただけである。ちゃりんちゃりんと泡と買った揃いのネックレスのチェーンが空を待って、ロングスカートとローファーを煩わしく思いながら駆けつけた頃。寝癖はくしゃくしゃだし、最低限の支度すらぶっちゃけ微妙。顔は洗ったし、歯も磨いた。朝食もとった……はず。『呼び出しておいてこれは面目ない……。』息を荒らげて全力で走り込み____行き過ぎた分後退して。待たせてごめんと、待ち合わせ場所となっていた学校の門の前に突入した。 (5/27 15:31:56)
彎蜿 一/わんわん>
「──来ないかと思った。……なんてね、冗談。エレナはそんなことしないって思ってたよ。」(一方彼は、というと。待ち合わせの時間の30分以上前に学校の校門の前に集合し、君のことを待っていた。それを君に伝えることはないし、彼は“僕も10分くらい前に来たところだよ”となんともまぁ完璧な答えを返すことだろう。)「連絡をくれれば、待ち合わせ時間をずらすことだって出来たのに。大丈夫?朝ごはんは食べた?……食べてないなら、昼食も兼ねて軽く食べてから行こっか。」(──ちなみに、だが。彼はいつも通りの格好である。普段の違う点と言えば鞄を肩にかけてているくらい。それ以外は何ら変わりない。)>エレナ (5/27 15:49:07)
エレナ・ドラグノフ>
『食べて……』たかな?という疑問は、開口一番情けなく泣いた腹の虫により弾き出された。連絡をしておけば良かっただとか、そういう辺りをすっかり忘れて、寮を窓から飛んでショートカットした話なんかは……多分ゲイルとかハチロクに取っておいた方がいいだろう。『ない。』穂坂にいつもご飯をねだりに行く時と同じくらい素直に、食べていないと口にした。だが、これは重畳。『ああ、今日の行先は貴様のチョイスに任せる。……が。その前に、だ。』今日は、彼が果たしてどんな風に休日を過ごしているかというのが主題だ。食べ物なんかの好みは、まさにわかりやすい。是非ともこれはいろいろ知る機会になる。『仮面、取ろう。ほら、防犯だとかでフルフェイスがダメだったりするだろ?顔を隠したままで、店になんて入れない。』『……傷、馬鹿にしたり気味悪がったりする奴がいたら、私が付いてるんだから。』 (5/27 15:59:56)
彎蜿 一/わんわん>
「何処にしようかな…」(チョイスを任せると言われれば幾つかある候補のうち、軽食が取れそうな場所を絞り込んでいく。君は甘いものとしょっぱいものならどちらが好きだろうか。─なんて、考えていれば仮面を取ろう、と。)(彼はその言葉を聞けば、珍しく言葉を詰まらせた。)「……取らなくても、大丈夫なところに行こう。…エレナに無闇矢鱈に拳を振るわせるわけにもいかない、し、それに、」──間。「──それに、2人きりじゃないところで外すのは、ちょっと。」(─────珍しく、照れているようにも見えた、だろうか。)>エレナ (5/27 16:12:54)
エレナ・ドラグノフ>
『……任せると口にした手前なんだが、できる限り量が多い物で頼む。』筋肉量はカロリー消費量にも因果を持つ。従って、エレナ・ドラグノフの鋼の肉体はいわば高級外車(メルセデス)だ。速さと加速はあるが、代わりにガソリンを馬鹿食いする。このため維持する食費はかなり高くつく。……はずだが、その辺を穂坂に任せているから、生活は非常に助かっている次第だ。____そのせいで、腹ぺこなどと不名誉なあだ名があるが。『二人きりじゃないと恥ずかしい、か。別に、他の誰かと一緒に食べたりするわけじゃないんだ。周りなんて気にしなくても』『____私のことだけ気にしていればいいだろう?不安なら、手だって繋いでやるし。』手を差し出して、彼に振り返った。 (5/27 16:27:03)
彎蜿 一/わんわん>
「量が多いところね、分かったよ。」(思い出すのは安くて量の多い、けれども味だってそこら辺の店に負けてないコスパのいいお店。沢山食べて欲しいという思いから出来ました!と店主が豪語していたのを思い出す。彼は食事に興味が薄いため、行ったことはないものの、【愛している人間】が好む店くらいのリサーチはお手の物だ。)「あは、そうしてるとホントにデートみたい。恋人じゃないのにね。」(手だって繋いでやろう。)(君の言葉に少しだけ驚いたように固まって、そして笑ってそう返した。)(確か君の周りには、何人か異性が居たはずだけれど。その人たちとは恋人ではないようで、それでいて恋心も抱いていない。それとも、君は同性を愛しているのか。はたまた違う何かを愛しているのか。)(─それとも自覚していないだけか、本当にそういった感情がないのか。)(どうやら君についてまだまだ知らないことが多いみたいだから、そっとカマを掛けてみるのだ。)「─例えば八六とか。…あとは…名前は知らないけれど、硝子玉のような人。その人たちに勘違いされても困らなければ?」(そう言って彼は、【洞察】君をじっと見つめるのだ。)>エレナ (6/6 23:59:46)
エレナ・ドラグノフ>
『……別に、恋人じゃなくても手くらいは繋いでやるがな。それに貴様も同じ学校に通う生徒である以上は、私からするなら十分に愛情を向ける対象だ。異性だからとその辺りは気にしなくても良い。』手くらい繋ぐのが変なことなのか?と首を傾げる。自分からしてみれば、同じ学校に通う以上は愛すべき同胞____なんて堅苦しい言い方はしなくたって友達だと思っているし、だからこそある程度のスキンシップくらいは特に違和感も無い。一部調子を狂わせてくる連中自体はいるが、それでも距離感がどうこうでなるものでもないし____『な、な、な、何故!そこで、その二人が出てくる!?』ハチロクと泡に勘違いされなければいいけど。そんなふうに忠告されて頭がこんがらがる。
なんでその2人なのかという疑問と、もうひとつあるのはその2人とそうした関係かのように傍から見えているのかという驚愕。確かに、泡とは普通の友達と括るには一線を画した結びつきがあるのも事実だし、ハチロクについては彼の気楽さから色んな場所に連れ回したりもしている、穂坂と同じくらいとは言わないが、なんだかんだ遊びに行く頻度は高いだろう。……だが、なんだってそんな話になる____!『ヤツらとは別に、そんな仲じゃない。向こうだってそんなふうに言いよってくるでもないし……誰かから妙なことでも聞いたか。大方ウサギか……あるいはゲイルという線もあるな。神妙に吐け_____!!』があーっとまくし立てるように怒鳴る。ただ、泡に関しては正直なところ、向こうがもっと気楽に受け止めていてくれたら。じゃあ付き合おうかなんて回答を、学生らしく無邪気にくれていたら、実は既に……なんて想像はしないことはなかった。でも、それを言われないからには私が出しゃばりすぎる気もない。こういうのは案外、恋人かどうかなんて枠がない方が上手くいく関係だったりするわけだし (6/7 00:35:52)
彎蜿 一/わんわん>
「あれなんか…思った以上に動揺してる?」(馬鹿め、と一蹴されるかもなぁ、なんて思っていたのに想像よりも動揺する君を見て、おやおや?、と。)「誰からも聞いてないよ。ただ、エレナを見かける時によく絡んでいるのを見るから。…八六のことはよく知ってるんだけどね、硝子玉のような人は名前を知らなくて…、」(君の動揺する姿を見れて楽しい。このまま恋に発展して、君がいわゆる恋する乙女になるのも見てみたい。失恋するのだって、きっと君はいい表情を見せてくれるはずだ。)「そんなふうに動揺する、ってことは…もしかして?」(───なんて、言ってみせて。君はそれを認めないだろうけれど、それでも意識をさせるには十分だろう。)>エレナ (6/7 00:52:41)
エレナ・ドラグノフ>
『……知らないなら知らないままでよろしい。』よくよく八つ当たりのようにぴしゃりと言い放ったのも当然。ああ、あの子は実は泡というんですよ、なんてこの空気から話し始めるものか。『それはまあ、動揺だってするだろう。友達か、あるいは親友だと思っていた相手と実は付き合っているんじゃないかとか言われたのと変わらないんだし。』恋に恋するようなロマンチックな人間ではないし、どちらかというなら相手の自由意志を尊重する性質(タチ)だ。私と仲良くしてくれている、彼らないし彼女らが恋人になりたいと頼るならそれに応える余地はあるだろうし、反対に私からだってそんなふうに転ぶ可能性も0とは言わない。『もしかしたら面白いことになったりする様なヤツなんかじゃなく、そんなふうに見えているのかと単に驚いたからだ。』けれど、相手を心配したり慮るついでに私でいいのかなと後手に回るばかりになってしまう。その辺は、別に恋愛脳だったりする訳でもないが気にかけよう。女子高生なわけだし『……で、そろそろ着かないのか。私の恋バナなんて聞いても楽しくないだろ。』 (6/7 01:05:32)
彎蜿 一/わんわん>
─(彼は蕪木 千歳に用があった。この前の約束の続き、一緒に帰ろうと誘おうと2年の教室に訪れた訳なのだが。)「…あれ、いるのは君だけ?」(いたのは目的の人物ではなく、─個人的に近づきたい人間リストの─1人でいる君だった。)「ちょっと来るのが遅かったかな。…君、千歳……あぁ、蕪木 千歳が何処にいるか知っている?」(もう帰っちゃったかな?、と付け加えて、彼は自然な流れで君の前まで来るだろう。)(彼は君より少しだけ背が高かった。)(彼は仮面を付けていた。)(彼の左腕はひらりと風に靡き、空白を告げていた。)(【洞察】彼は、君を見つめていた。君の一挙一動を見逃さないように。)「──その前に、このままじゃ不審者だよね。僕は3年のはじめ。…良かったら、君の名前も教えて欲しいな。」>華ちゃん (5/27 17:54:04)
菱沼 華>
はじめくん>「 ( 黒板に残された薄い文字の跡が気になって、黒板消しを手に取った。刻まれた白い文字の消し方に性格が出るな、と彼女は思う。隅から隅まで一方向に消して、跡ひとつ残すまいとする人。見える程度まで綺麗になればいいと思って乱雑に、まだらに文字をなぞる人。どちらかといえば前者に近い彼女には、ほんの少し、掠れたそれを見逃すことが出来なかった。…それから、黒板の上部に残された、線にも。) ( 黒板消しの裏側は、カラフルだった。白の中に赤も青も黄色も散らばっていて。紫色もあった。板書にこだわりがあって、筆圧の強い先生の授業があっただろうことは簡単に予想がついた。筆圧の強い先生と、黒板の枠めいっぱいに字を書く先生の授業のあとは係が大変なのは、経験則からだ。きっと長いことクリーナーにもかけられないままだった黒板消しで出来る限りで文字を消して、そして何かに急かされるようにして、中途半端に、ここを離れたのだろう。)( 人間だもの。急かしたのは友人かもしれないし、恋人かもしれない。先生から呼び出しを受けていた可能性だってもちろんある。誰が係だったかは今ここで知る術はないし、代わりに、わたしが。)」「( そうして、自分一人の静まり返った教室に、来客がひとり。不思議な風貌の人だな、と素直な感想を、胸に抱いた。同級生ならば頭に入っているはずだけれど。該当する容姿のものは見つからず。首を傾げていれば、相手方から、名乗りが。) …ああ、通りで見覚えがないと思ったら。3年生の方なのですね。わたしは華、と申します。菱沼 華。…そう、それで………えっと、蕪木さんなら帰宅されたのではないでしょうか? ( 名乗られたからには此方も名乗るのが礼儀。クリーナーにかけようと手に取った黒板消しを教卓に裏向きに置いて、彼の方へ向き直り、そしてフルネームを口にする。そして、彼が探しているという、それはそれは心の綺麗な優しくて素敵な女の子の行先を思案した。クラスメイトではあるけれど、友人だと思っているけれど。今ここで帰宅の有無を答えられるほどの仲ではなくて、彼女がよく足を運ぶ場所もわかりはしなくて。恐らく帰宅した、と。無難な答えを返すことしか出来なかった。眉を下げて、視線を俯かせて。少し、困っているようにも見えるだろう。明確な答えを与えられない申し訳なさも、ちょっぴり。)」 (5/27 18:11:10)
彎蜿 一/わんわん>
「…そっか、教えてくれてありがとう。」(君の答えに、彼は満足したように─仮面で見えないけれど─微笑んで、君に1歩、近づいた。)「じゃあ…ここで会ったのも何かの縁だし、華が良ければ一緒に帰らない?」(そう言って、彼は。)(空いていた黒板消しを手に取り、君が背伸びをして届かなかった上の部分を綺麗に消した。)「─華が良ければ、だけれど。それに……先約とかあったら、そっちを優先して大丈夫。」(仮面を付けた、不思議な風貌をした彼は、今会ったばかりの君に優しかった。)(【愛情】──例えそれが、歪な愛の1部だとしても。)(とても、優しく。穏やかな雰囲気で君に提案するのだった。) (5/27 18:20:50)
菱沼 華>
一くん>「 ( さして背丈は変わらないはずなのに。性別という差があるだけで、手の届く場所にこうも違いがあるとは。いとも容易く掠れた線をなぞり、なぞったそばから彼らは姿を消した。そうしたら、もう、この教室に残る理由はない。) … いいですよ。蕪木さんの代わりが務まるかどうかはわかりませんが、それでも良ければ。( 警戒のしようもないほど穏やかな雰囲気があたりに満ちていた。もっとも、大前提として同じ学校で、ヒーローを目指す、一学年上の先輩に対して警戒なんてそんな失礼なことをするわけがないのけれど。…けれど、これは気を許しているとは言わない。朝通学の時におはようと声を掛けてくれたおばあさんにニッコリと笑って挨拶を返すように。反射的なコミュニケーション、とでも言うのだろうか。まさにそれだ。) ( ひとつ。そういえば、やり残したことがあった。彼の手元にあるひとつの黒板消しと、教卓に置いたもうひとつ。それらを手にして、教室の端にちょこんと置かれたクリーナーのスイッチを入れる。溝に黒板消しを滑らせ、元の緑色…いや、黒色? それが返ってくるように。丁寧に粉を落とすことを、帰宅前に忘れずにやっておくこととしよう。)」 (5/27 18:34:11)
彎蜿 一/わんわん>
─(【洞察】君は優しいけれど、どうやらその優しさは誰にでも与えられる上っ面の、そう、平等な優しさだ。)「…タイミング的には代わりになってしまうけれど……でも、これから先、どこかの任務で一緒になるかもしれない。また会うかもしれないから、“代わり”、だなんて言わないで。」(君が黒板消しを綺麗にしに行く。暫くうるさい音が鳴り響いて、少しすれば綺麗になったそれを元の場所に戻すのだろう。)「─これも、何かの縁だと思ってくれれば僕は嬉しいな。」(【演技】優しく、ふわふわとした、そんな雰囲気で。まるでわたあめのような、優しい声色で君に語りかける。その姿は、ただ後輩と仲良くなりたい先輩、のように見えただろうか。)「それに、華は少し優しすぎると思うな。」(そう言って清掃当番の表をトントン、と指さした。)「今日の当番は、華じゃないでしょ?」>華ちゃん (5/27 18:48:17)
菱沼 華>
「 ( 『“代わり”、だなんて言わないで。』確かに、理由は至極真っ当なものだった。任務で一緒になったらば、それは勿論意思疎通が出来るに越したことはないし、ひとつの些細な連携ミスが大きな失敗を招くことだってありうる。それが、ヒーローというものなんだろうと、彼女は考えている。『─これも、何かの縁だと思ってくれれば僕は嬉しいな。』縁。偶然が巡り巡っていつか結ばれるそれ。今日この場にあの少女がいなかったことも。係の誰かが黒板を雑に消したままにしていたことも。それもこれも、全部。自分と彼を引き合せるための偶然。偶然?いいや、もはや必然だったのだろう。きっと交友関係を広げるべきだという縁を司る者からのありがたいプレゼント。確かに、それは。悪くない。黒板消しを定位置に戻した彼女は、先程より幾らか明るい表情で彼のそばへ寄っていく。まるでお手本のような、にっこり笑顔。それから彼の指先が指し示すその文字を目で追いかけて。) 」「 わたしではないですけど、…いえ、いいんです。こういうのは気付いた時に、気付いた人がやるものでしょう?( 一転。彼の優しいの言葉の意味を図りれない様子で彼女は首を傾げ、きょとん、としていた。できる人がやる。それが当然で、当たり前。そして暫くの後、むしろ彼はそうでないのかと、眉間に皺を寄せることだろう。)」 (5/27 19:06:26)
彎蜿 一/わんわん>
「──、」(【思案】君の言葉を飲み込んで、考える。そうして出した結論は。)「…確かに、気づいたらやってあげるのも、優しさであって、それは当然のことなのかもしれない。」「…けど。」「─時に優しさは、人をダメにするよ。」(君の優しさは、あまりにも優しくて、甘くて、人をダメにする毒になり得ると思ったから。)「…もしも、今はただの黒板消しだけど。これが、ヒーローに課せられた課題だとしたら、それすらも華がやってあげるの?」(それは、違うだろう?)「清掃くらいなら、まだいいよ。──でも、もしも。…そうやって、気づいたらやってあげて、それが万が一、人の成長を奪っていたとしたら…」「─それは、優しさではなくなってしまう、よね?」>華 (5/27 19:16:03)
菱沼 華>
はじめくん>「 あ、ぁ、…………それ、は……… ( 翠玉の瞳を大きく見開いて。右の手のひらで口元を覆い隠して。ひゅう、と鳴った喉に、気づかない、フリをして。) ( 良いこと、のはずでしょう。困っている人を助けることは。誰かの不得手なことを得手としている誰かが代わってあげることは。―――人を、助けようと思うことは。) ( 頼られることが嫌いではなかった。どちらかといえば好む傾向にあった。だって、それは相手が頼れる友人だと、仲間だと認めてくれている証で。) ( 『これが、ヒーローに課せられた課題だとしたら、それすらも華がやってあげるの?』 仲間が困っているなら手を貸したい。その課題ひとつが出来ないだけでヒーロー失格の烙印を押されてしまおうとしているのなら、助けてあげたい。だってわたしは、“ 仲間 “ を愛しているから。 “ 仲間 “ を失う訳には、いかないから。) ( 『人の成長を奪っていたとしたら…』 それ以上何も言わないで。『─それは、優しさではなくなってしまう、よね?』やめてッ!!!) 」「…はは、まさか!さすがに、そこまでのことはしませんよ。人の人生に関わるようなことは、気軽に請け負うもんじゃありませんから。( 動揺の色はこれっぽっちも隠せていない。背に隠した指先は震えているし、声も、先程会話していた時のようなハリがない。それもそのはず、彼女は演技に長けてなどいない。虚勢を張っているだけなのだから。)(ここで彼に怒声を浴びせることは、正しくないこと。彼は教えてくれただけなのだ。彼の言うところの優しさが危ういものであることを。時に、他者を害するものであると。そんな親切に、何を怒ることがある。大きく息を吸い込んで。数秒かけて吐き出して。二度、三度、繰り返し、…平静を、装った。)」 (5/27 19:36:25)
彎蜿 一/わんわん>
「……」(【洞察】彼は君を見つめていた。君の動揺を、その心情を、全てを見逃さないように。じっ、と。)「─本当に?」「華は優しいから、つい、うっかり。……その、優しさで、人を“殺して”しまわない?」(───じっっっとり、と。)(───ゆっっっっっくり、と。)(君の心に、踏み込む彼は、あくまでその声色は優しい。君のことを思い、ヒーローのことを思い、君に優しく優しく、可能性の話をするのだ。)「そうなる前に、君は───、」「優しさの加減を知るべきだと思う、な。」(──気持ち悪いほど、君の心にゆっくりと入っていった彼は、途端にその足を止める。)(君の震える手をそっと握り、君の手を彼の低い体温で温める。)「………大丈夫。」「華の優しさは周りに伝わってるよ。」「皆、迷惑だとは思っていない。」「─ただそれが、バタフライエフェクトのように、ならないか心配なだけで。」(【洞察】君の、怒り、には触れないように。そっと、加減をしながら。言葉を選びながら、毒と、飴を。)「──もしもそれが出来たら、さ。」──────「──君は、誰よりも、“仲間”の役に立つ事が出来ると、思わないかい?」>華ちゃん (5/27 20:21:08)
菱沼 華>
はじめくん>「 ( ふ、と小さく吐息を零した。) ―――違う。違うんです。( 彼の言葉を、噛み砕いて、噛み砕いて。その異物感に吐き戻しそうになるのを堪えて、胃の奥底へと押し込んで。) わたしは、そもそも、優しくなんかないんです。( 彼女は薄く、自傷気味に微笑んだ。) わたしはただ、やるべきだと思ったことに背を向けたくないだけで。( 首をいくらか横に振って。ぽつり。呟くような、小さな声で言葉を紡ぐ。) 何もしなかったとき、わたしが愛した “ 仲間 “ に見放されることが嫌なんです。( 少しづつ、声が、萎む。) だから結局、……自分のためなんだと、思います。エゴと…言うのでしょうか。誰かに伝わっている必要なんて、…なくて。(ぬるくなった指先が、思考までもを侵して行くような気がして、怖かった。)」「…ねえ、はじめさん。( 彼の手を握り返して、彼の名前を柔らかく呼んで。…そして、笑うのだ。) これでもわたし、運だけはいいんですよ?( すべての可能性の話。自らが間違いを起こすことも、それによって他者に害をなすことも、何より、 “ 自らの優しさで人を殺すこと “ も………すべてが、 存在し得る未来だ。360度どこから見たって正しい人間なんてものは居ない。一方にとってみれば悪でも、他方から見れば案外そうでもなかったりする。人間は結局、その人自身が持つ価値観でしか物事を見ることは出来ない。自分が絶対に正しいだなんて烏滸がましいことを言うつもりはありゃしないけれど。自身が身に宿すその豪運は、自身の、他者の運命をも捻じ曲げるだけの代物だから。たとえば、そう。工事現場の付近を通りがかった時に、偶然、頭上に落ちたはずの鉄骨が自らを避けるようにしてその背後に落下したように。 ニアリーイコール。それが示すことは、彼女の運の良さは過ちを修正し得るだけの可能性を秘めている。ということ。) 」「( 自覚している。自覚しているから、笑う。) それに、本当に誰かが助けを求めているとき。毎回自分のしていることが正しいのかと自問自答していたら、……多分、誰のことも救えませんから。( ヒーローでありたいと願う彼女に、人を救えない以上の後悔などありはしない。もし彼女の豪運でもってしても抗えない運命があるとするならば。自らの優しさが他者を殺すというのならば。その間際に、助けにいくだけのこと。これがヒーローってもんだと思う。)(声量は決して大きくない。トラックが通ればかき消されてもおかしくないような、その程度だ。けれど、何かひとつ、芯の通った声で、彼女は最後にそう語った。)(彼の提案はひどく魅力的で、つい惹かれてしまうけれど。ここで自らの身の振り方を考え直すことは、彼の言うところの優しさを加減するということは。志を同じくしてきた仲間を裏切る行為だから。だから、その提案には、承諾し兼ねるのだ。)」 (5/27 21:18:59)
彎蜿 一/わんわん>
「────そっか。」(君の言葉を、最後まで静かに聞いていた。君の言葉を、最後まで否定せずに、聞いていた。)「──…華は自分の優しさを、エゴだというけれど、僕はそうは思わないな。」(ぎゅっと握った手を、そっと離して。)「そうじゃないと、普通は僕の見た目で引いて、左腕がないことを蔑んで、それがきだと、“普通”だ。」(あくまでもこれは、彼の中での普通なのだろうけれど、それでもそれがずっと普通だった。君だって、最初に声をかけた時点で気味が悪いと避けてもおかしくなかったのを、君は質問に答えてくれた。)「僕からすれば、華は優しい。……優しいからこそ、心配になった。」「心配になったからこそ、余計なことを言った。」「────…余計なことを言って、華を傷つけた。」(君の消え書けそうな声もきちんと拾って、震えていた身体にも気づいて。それなのに、心に入り込んだのは。)「だから、ごめんね。」「……華を、傷つけた。」(──少し、落ち込んだ様子で。心配だったんだ。それが、伝わればいい、と。)(───。)(────────────────なぁんて。)(───────【愛情】あのまま自分の甘言にのってくれれば良かったのに。とっても、残念だと思う。けれどそれはすべて、仮面と演技の下に隠して。)>華ちゃん (5/27 22:12:21)
菱沼 華>
はじめくん>「 ( 普通とは何だろう。何を以て人々は普通を定義するのだろう。…時折、考えることがある。例えば、身体的な欠損は、五体満足の人間からすれば異常かもしれない。けれどそれを抱える本人からすれば普通のことだ。誰かにとっての異常は、誰かにとっての普通であって、表裏一体の概念なのだと、いつかの自分は結論づけた。) ( 見た目ひとつで厭うことは彼を異常扱いすることであり。それ即ち、自らの普通を異常として処理され得るということ。) ( 反対の立場となった時のことを思えば、耐え難いと言う他になかった。それゆえに、異常として扱うことをしなかった。それだけ。) 」優しいと思うなら、それでも構いません。有難いことです。けど、直球でわたしに向けられると、ちょっと恥ずかしいので。心のうちに、しまっておいてもらえれば。( 45度。しっかり頭を下げて、彼にお礼の言葉と、それから、お願いを。離れていった手のひら。すうと彼の体温が失われて、少し、名残惜しいような気もした。そうして、何事も無かったかのように。彼がこの教室を訪れた時のように。ハリのある声で、にこりとお手本のような笑みを浮かべて。) この程度で傷ついてたんじゃ、ヒーローなんて名乗れません!わたしは、ちっとも傷ついてなんかいませんよ。( 仮面の下の素顔など知るはずもない。知る術がない。目の前の落ち込んでいる彼を見過ごしてはおけないという、ただの正義感のもとに、笑って見せた。)」 (5/27 22:41:38)
彎蜿 一/わんわん>
「…恥ずかしがらないでもいいのに。」(君の優しさは、今までに何人の人たちを救ってきたのだろうか。)(─その、優しさにつけ込めなかったのはとても残念だけれども。)(45度のしっかりとしたお礼も、ハリのある声も、お手本のような笑みも。)(きっと、1度は誰もが憧れたことのある姿だ。)「…それなら、ひとつだけ。僕からの、おねがい。」(これだけでお別れ、なんてことはないだろうけれど。少しでもキッカケは自分の手で作っておいた方が、確実だから。──だから、子供の頃を思い出すかのように、君の小指を小指で絡めとった。)「──約束して。」(【愛情】いつか君の優しさで、人が死んでしまった時。その時の表情が見たいと思う。)「──華は、“そのまま”、“優しいまま”でいてね。」(【愛情】ぎゅっと、少しだけ力を込めて。)「──────────── 僕 を 避 け な い で ね 。 」>華ちゃん (5/30 21:40:36)
菱沼 華>
はじめくん>「 ( 絡めとられた小指。幼かったいつの日か、誰かとこういうふうに約束をしたことを思い出す。“ 針千本のーます! “ なんて、その本当の意味の理解もままならない頃に交わした言葉。17歳、高校2年生。この歳になってまさか指切りをするとは思わなかったけれど、わるくない。誓約書のような形に残るものではないとはいえ、そんなものよりずっとこの行為は心の内に棲みつき、深く、深く根を張る。『──────────── 僕 を 避 け な い で ね 。 』その瞬間に言葉の真意ははっきりと汲み取ることは出来なくて。しかし一拍置いて少し首を傾げる素振りは見せつつも、およその意味合いを推測し満足げに頷いた。) ええ、ええ、避けるなんてしません。その約束を、お守りします。」「――――はじめさんが、 “ 良 い 人 “ である限り。( その風貌のせいで、人に避けられるような過去があったのだろう。そのせいで人との関わりに慎重な部分があるのだろう。そう推測した彼女は彼の条件を呑むことを明言する。言質、と言うのだろうか。彼を不安にさせないために、オウム返しのようにはなってしまったけれど。確かに言葉にして、そして “ 指きった “ と。その小指を離そうか。) ( そして。一足先に教室から一歩、外へ出て。左手を彼に伸ばし、誘う。) そろそろ帰りましょうか?」 (5/30 21:56:34)
彎蜿 一/わんわん>
─(あぁ、全く。やられてしまった。“良い人”である限り、だなんて。)(彼は自分が良い人である、だなんて思っていない。彼は自分がどちらかと言えば悪い人であることを自覚している。)(だって、優しくて、ヒーローのような、良い人ならば。)(───人の死を、絶望する姿を、壊れていく姿を、見たいと願ったりしないだろうから。)(【常識】それが、この世界の“普通”だ。)「───そうだね。………随分と、長いこと話してしまったし、帰ろうか。」(夕暮れはまだまだ沈むまで猶予はあるけれど、鴉はもう鳴いていて、校庭に響く部活動を行っている生徒の声も疎らになって来た。)(そろそろ帰らなければ、暗くなってしまう。─そうしたら、君の表情が見えなくなってしまうから。)「引き止めてしまったせめてものお詫び。…家まで送るよ。嫌だったら、最寄りくらいまででも。」>華ちゃん (5/30 22:12:24)
菱沼 華>
はじめくん>「 ( 最近の世の中は物騒で、カミサマに関連する事件が頻発する。元からそういう世界だったといえばそれは確かに違いないが。やはり、短期間の間に自分がヒーローとして動く必要があるほどと思えば、その性質は厄介を増していると考えられる。ヒーローを志す者としては少し辺りが暗くなった程度で一々怯えてられないし、弱気になってはいられない。そうはいっても夕方から夜にかけては『逢魔が時』なんて呼ばれ、魔に出逢う時間とされている。陽が沈みきった夜よりもカミサマの好みそうな時間だな、と、彼女自身は思う。それゆえ警戒してしまうのも無理はなく、何事もなく帰宅を遂行する度に胸を撫で下ろし安堵している。気を張りつめてばかりでは疲れるのも無理はなく、一人よりは二人の方がある程度気が楽になると考えたから。)では、最寄り駅まで。お願いします。( 彼への申し出を有難く受けながら、けれどあまり彼の負担にならぬよう、最寄り駅までと定めて。一歩、二歩、教室から遠ざかっていく。)「 ( 傍から見れば不思議な組み合わせかもしれない。左腕を失くしてしまったらしい仮面の男性と、少し背の高いことを除けば何の変哲もない女子高生。けれど周囲の声など耳にも入りはしない。するべきことをしたと思っているし、なにより、つまらない理由で彼を避けることはしないと、約束したばかりだから。) ( 共通の友人の話でも。近頃あったヒーローとして活動の話でも。すこし特殊なコード高等専門学校で共に勉学に、ヒーローに励む者同士。きっと最寄り駅に至るその時まで、話題は尽きないことだろう。) ( “ それでは、また。 “ 次を含ませる言葉で以て、別れるその時間まで。)」〆 (5/30 22:36:29) 」
彎蜿 一/わんわん>
─(食事に誘ったのは、どちらかだったか。ただ何となく、話しているうちに今度一緒にご飯でも食べよう、みたいな流れになって、それから今に至るわけだが。)(2人きりの時以外に仮面を取るのは恥ずかしいから、という彼のワガママのもと、集合したのは個室のある食事処。予約したのはきっと、というか絶対に君であるわけで、出迎えてくれた店員に“2名で予約した小室です”と伝えれば個室に通されることだろう。)「…まさか耕助と一緒にご飯を食べることになるなんて思わなかったな。少なくとも、初めまして、のときは全く予想してなかったよ。」(ごゆっくり、という店員の下がる言葉を合図に、彼は仮面を外す。相変わらずそこにあるのは赤い瞳と栄養の足りていない白い肌。そして唇の端に縫われた赤い糸。)(それから。)「2人きり、なんて緊張してしまうなぁ。…ふふ、なんてね。」(相も変わらず、“人間(キミ)”に向ける【愛情】であった。)>小室くん (5/28 21:52:13)
小室 耕助>
「緊張する事はないよ。と言っても、君が緊張しているようには見えないけどね」(君の様子は相変わらず。ブレないのは素晴らしいというべきか、自分を心配するべきなのか。私、いや人間に対して強い愛を今日も全面に押し出してくる。とはいえそういうものだと理解していればどうという事もなく。私も普段と変わらない調子で話す事ができていた。少し笑い声を漏らし、メニューに目を通す。こういう場所には来たことがなく、何があるのかもわかっていない。叶うなら学生の身分に見合った値段があれば良いのだが)「決まったかい?生憎私はまだなんだが……そういえば、君は普段はちゃんと食事はとっているのかな?」(品揃えから視線を外さないまま、少し話題にするか悩んでいた事を聞いてみる事にした。君が仮面を自ら外さないのは見てわかる。素顔を見た相手に対する執着も、今感じている。しかしそれはそれだ、一人でなら食事ができない事はないだろう。なのに君の肌は真っ白で、お世辞にも栄養をとっている様には見えなかった) (5/28 22:03:52)
彎蜿 一/わんわん>
「食事に関して言えば…そうだね、僕はあんまり食べることに興味が無いから。…必要になった時だけ食べる感じかな?」(上手く言葉を濁しているが、推理を得意とする君の前では誤魔化すことは難しいだろう。)(要は、栄養失調で倒れないくらいの頻度で食べている、ということだ。1日3食食べていないのは明白。さらに言えば、1日食べないで過ごすこともあるのだろう。)「ゆっくり決めるといいよ。僕はなんでもいいからね。なんなら耕助の食べたいものを複数個頼んでそれを掻い摘む感じで構わない。」(─本当に、食事に好きも嫌いも、興味もまるでないのだろう。現に、彼は店に来てから1度もメニューを見ておらず、ただじっと君を見つめているのだから。)>小室くん (5/28 22:09:57)
小室 耕助>
「君は、そうだな。一日三……いや、最低でも一日二食は食べる様にした方がいいな。倒れられたら皆心配するよ、勿論私もさ」(君の様子から見て、本当に必要最低限の……いや栄養失調で倒れないくらいを目安にしているなら最低限にすら食事をしていない可能性もある。常識というのものを語りたくはないし他者に押し付けたくもないのだが、流石に栄養が足りてないのは明白だ。食事に興味を持たせる、というより君が愛する人達が困ってしまうだろう、という話で食事する事を促してみる。これでだめなら、それが君の意見だという事でこれ以上は何も言うつもりはない)「こうして食事を取るのも良いが、私も毎日とはいけないからね。偶には一人で食べる様に……良いかな?」(選んだのは大きめのサラダや肉類。君はメニューを一瞥もしない事から本当に自分の分は頼まないつもりなのだろう。仕方がないので適当につまめそうなものも注文する。それを終えて一息つけば、少し話題を戻そう。毎日君を誘えるならそれで良いのかもしれないが、そうもいかない。この説得が通じるなら良いのだが) (5/28 22:29:50)
彎蜿 一/わんわん>
「…心配?……ふふ、そっか。」(君の言葉の一部を彼は反芻した。そして、小さく笑みを浮かべれば、何かに納得したように。)「心配してくれてるんだ、ありがとう。…それなら、少しは食べるようにしないとね。」(折角君が頼んでくれたサラダと肉類だ。この量からして、君一人で食べることはないだろうから小皿に軽く取れば、少しずつではあるがそれらを口にし始めるだろう。)(決して、美味しい、とも言わないけれど。それでもきっと、君の予測している彼の食事週間からすればまずは及第点というところだろうか?)「─正直言って、食事の楽しさとか、美味しさだとか…よく分からないけど、耕助はそういう…好きな食べ物はあるの?」>小室くん (5/28 22:42:35)
小室 耕助>
「ふむ、そうだな……恥ずかしい話だが私も特別好きなものはないんだ。聞かれる時にはそうだね、食感が良いものといつも答えているよ。例えば、サラダとかね」(君食べる様に促しておいて、こんな事を話すのはどうかと思う。しかし特別好き嫌いはない。不味くなければ大抵は食べるし、甘い辛いしょっぱいすっぱいにがい……どれかが飛び抜けて好きというわけでもなければ、これだけは絶対に無理だという味も特にはない。強いてどんなものが好きか言えば舌触り、食感、後は匂いが良いものか?小皿に取り分けたサラダを口の中に運びながら、そう説明しておく。シャキシャキしていて噛むと耳心地の良い音が聞こえる。ちゃんと飲み込んでから、次の言葉を吐き出した) 「私としては、食事そのものよりは誰かと食べる行為に価値があると考えているな。静かに食べたいという人もいるだろうが……案外共に食事をすると話が弾んだりもするものだ」(食事の場を共にするというのは、多少なり隙を見せるという事だと考える。そういう場で行われる会話というのは、普通に話すよりも胸の内を曝け出しやすいものだと。これは私の中の話であるため、君がどう考えているかはわからないけれどね。運び出されてきた肉を、ナイフとフォークで食べやすい様に細かく切り分ける。それを小皿に乗せ、君の方に差し出すだろう) (5/28 23:00:44)
彎蜿 一/わんわん>
「…耕助の考えを聞くのは、少し新鮮で、面白いね。」(普段ならば、人間の行動や感情に興味を惹かれて近づくのだけれど、君は自ら内側に入り込んできた人の1人で。)(それでいて、自らの考えを喋るものだから、人間の思考も何とも面白いと。)(そう、思ってしまったから。)「──ますます耕助のことに興味を持った、なぁ。」(【愛情】ひとつ、上乗せて。)「もっと知りたいな。…耕助の好奇心はどこから来ているの?ここに来た理由と、ヒーローを目指した理由、それに、」(【愛情】どうやら彼は、感情が昂ると口数が多くなるらしい?)「────普段なら興味の微塵もないけれど、」「…耕助の、宿している、」(君が取ってくれた小皿がかたりと揺れる。)(君の頬に、彼の手がそっと触れただろか。)「ディスコードも、気になる。どんな想いで宿したんだろうか、いつ?どんな場面を持ってして?あぁ、」(─深呼吸。)(少し落ち着いた様子で、彼はそっと手を戻した。)「──────、」「────問いかけすぎたね。少し、抑えきれなくて。」(そう言って、すり、と仮面に触れる。)(きっと常ならば付けているソレは、彼の感情を抑える役目もしているのだろう。)>小室くん (5/28 23:18:02)
小室 耕助>
「そんなに面白い事言ったかなぁ?…………待った。ほら、深呼吸深呼吸。いきなり雪崩れ込む様に話されても、私だって答えられないだろ?」(君は好意を抑えるのが、出来なくはないが難しいタイプなのは知っている。平気で人の心や隠し事に踏み込もうとする事も、そういう意味ではある意味、私達は似たもの同士なのかもしれない。君が頬に触れる。その手に触れながらゆっくり、待つように語りかけた。自分の過去や感情の話をするのは苦手だ、君には悪いが……話すつもりはない。今自分から漏れた笑い声は演技なのか素だったのか、どっちだったのだろう)「人にはそれぞれ事情やきっかけがある、君もそうだろう?それは気軽に話す事じゃないし、ここは個室とはいえ公共の場だ。今は食事を楽しもうじゃないか、ね?」(肝心な事は何も話さない。それらしい事、正体を隠しているというそれらしい理由。スラスラとそれを吐き出しながら、手を離す。君は仮面に触れて少し冷静さを取り戻したように見えた。水を一口喉に流し込んで、君の様子を伺ってみる。これで納得、してくれるなら私としてはありがたい) (5/28 23:38:40)
彎蜿 一/わんわん>
「…あぁ、そうだね。」(仮面に触れて、数秒。)(君はきっと、“違和感”を感じる。)(そして君は、その違和感の正体が【演技】であることを知っている。)(─仮面は正しく、彼の違和感の要であり、そして感情を、歪を隠すものであった。)「確かに、気軽に話せない事情がある人だっているね。それをすっかり忘れていた。…個室とはいえ、誰が聞いているか分からない公の場だというのも。」(すっかり落ち着いた彼は、少し冷めてしまった─君の取り分けてくれた─肉を口に入れた。)(その光景は、食事というより作業のようにも思えたけれど。)「……そうだね、それに、僕だけ質問するのも不平等だ。耕助の知りたいことがあるなら、何だってに答えよう。」(仮面を指先で触れている。)「耕助から聞きたいことがあったら、僕は何だって答えるよ。答えたくないことは、僕にはないから。」(その代わり、と。)「答えられる範囲で、耕助のことをもっと教えて?」(【愛情】“人間(耕助)”のことを、もっと知りたくなってしまったから。)>小室くん (5/28 23:50:12)
小室 耕助>
「……いや、私の方も君にあれこれ聞いているからね。これ以上私から何か質問をするのはフェアじゃないだろう?」(君は賢い、私の隠し事にも気付いているかもしれない。ただただ胸の内の感情を押しつぶしているのかもしれない。或いは両方か。いずれにせよ、私は今の君の違和感を気づかないふりをしておく。同時に、今日は君に踏み込むような質問も控えておこう。少なくとも今は触れるべきではない、先に拒絶したのは私の方なのだから。……これは逃げだろうか?)「ああでも一つだけ。これは質問というよりはお願いなのだが、もし君が本当に食事を取るつもりなら、美味しいと感じたものを次会う時に教えてくれ」(こう言うと屑みたいな話。私は君に愛情を返してあげられないが、君のことは嫌いというわけでもない。心配は本当だし倒れられても困る。これは君がちゃんと食事をしているのかの確認、と同時に君に何か好みが生まれるならそれは良い事だと考えている) (5/29 00:05:19)
彎蜿 一/わんわん>
「…そんなこと、気にしなくていいのに。でも、耕助が気にするなら仕方がないね。」(君の隠し事に気づいていないかは──。)(─【洞察】)(彼は何も言及をしない。君のことを知りたいと言いながら、君を傷つけることはしない。)(だって、君はまだ死んで良い人物ではないから。君はどちらかと言えばいつも無表情だったり、小さく笑ったりはするけれど、喜の感情をあまり見ていない。だから、それを見るまでは、まだ。)(それに、空っぽな彼に君の何を否定出来るというのだろう?彼からすれば、君がどんな過去を持っていようと、どんな事情があろうと───ずっとずっと、色付いて輝いて見えるのだ。)「…それに関しては…あまり、期待しないでおいてくれると、嬉しいかな。」(─美味しかったもの。君に言われたからには、色んなものを食べて試してみるけれど、それでも美味しいと感じられるか自信がなかった。)「───その、」(彼は、不意に視線を君から逸らして。ほんの少しだけ、不安そうに尋ねた。)「ソレが出来るまで、会えない、とかはやめてほしい、な。」(ソレ、とは、美味しかった食べ物、で。)「……それを言われたら、僕は、」(まるで、迷子の子供のように。)「………、」(幼い子供が自分の感情を伝えられなくて、黙ってしまうように。)「……“困って”、しまうから。」(─きっと、この感情を伝えるのに正しい言葉ではなかった。)(けれど、彼から君に伝えられる近しい感情を現す言葉はこれだった。)>小室くん (5/29 00:26:17)
小室 耕助>
「それはわかっているさ。急に言われても困るだろうしね、出来なくとも構わない」(これは勝手な押し付けであり、ただのお節介だ。君に頑なにこうしないとダメだ、なんて言うつもりは最初からなかった。それに普段から食事をとっていなかったり、楽しさなどがわからないという君にすぐに出来るとも思ってない。なんなら作らなくとも良いのだ、ただ"もし"出来たらというだけ。そこまで気にしなくて良い……のに、どうやら彼は大分気にしているようだ。ゆっくりゆっくり、彼の言葉に耳を傾ける。その様子はまるで子供のようで、不安という気持ちはあれどそれをどう言葉にすれば良いのかわからない。そんな印象を受けるような姿だ。最後まで聴き終えて、首を縦に振って君をまっすぐ見つめよう) 「そんな事言わないよ。話したいなら話せばいいし、こうしてまた食事したいなら誘ってくれればいい。……ほら、肉が冷めちゃうよ?」(別に会いたくないわけでも話したくないわけでもない。突き放す意図はなかった事、これはしっかり君に伝えておく。私としてはこの場も楽しいものだったとも。そう深く気にしないようにと付け足して、ゆっくり君に小皿をすすめた。残った部位をフォークで崩し、自分もそれを口にして、美味しいと声に出しておいた) (5/29 00:46:09)
彎蜿 一/わんわん>
「………、」(君の言葉に、彼は安心したような表情を浮かべた。───きっとそれは、酷く分かりにくいものであっただろうけれど。)「…うん、ありがとう。」(君が先程から、肉を切り分けてくれているのを知っている。左腕がない自分への、優しさだということを知っている。(めんどくさいと投げ出すことだって出来たのに。彼は食事を作業のように行うから、別に取り分けなくても良かったのに。)(こんな時まで。)(最後まで君は、彼に優しくする。)──(だからこんな僕に目をつけられるんだよ、なんて言わないけれど。)(君はことごとく興味のあることをしてくれる。だから代わりに何だって教えていいと思っている。君が知りたいなら、幾らでも。どこまでも。)(こんな空っぽな僕でいいのなら。)(優しくて、けれど自分本位な、とても人間らしい君に、もしも僕の全てを晒したら────その時は、流石に逃げられてしまうだろうか。)─(その優しさが例え好奇心からくる君の下心だとしても、それで良かった。)(その優しさは生ぬるくて、自分が受け取るには熱すぎるようにも感じられた。)(口に入れた肉は冷めていたけれど、ちょっとだけ、味がしたような気がした。)>小室くん (5/29 01:02:40)
Dabih>
「………。」(ぐぅぅ〜…)…お腹がすいた。前回、路地裏のゴミ箱の中をいくつもの探して、その中からようやく見つけられたドーナッツひとつを食べてから果たしてどれくらい時間がたっただろう。……嗚呼、あのドーナッツすっごくおいしかったな。なんて名前のドーナッツだったのかは見当もつかないのだけれど。あの、ちょこっとだけ、チョコがついてる部分があって、それがなんだかちょっと得した気分になって、見つけられた時、とてもはしゃいでいたのを覚えている。「………………………。」(ぐぅぅぅ〜…)「………!!」…嗚呼、しまった。ドーナッツのことを思い出していたら、更にお腹がすいてしまった。はやく、なんでもいいから、口に入れて、このどうしようもない空腹感から逃れて、忘れ去ってしまいたい。「……………………。」足元に見える地面を凝視する。そして、ふと自分はこう思考する。〝お腹を満たすだけなら、【泥】でもいいか。〟 と。「…………………。」【泥】を拾うために、車椅子の上から慎重に降りようと試みるが、失敗して崩れるように倒れ落ちてしまった。…すこし痛い。…が、特別いま、気にする事柄でもない。「……………………ぁ」両手で地面に広がる【泥】をかき集めて、それをすくい上げて、口元まで運ぶ。それから口をなるべく大きく開いて、それの咀嚼を試みようとする。その時、鼻にほのかに泥の土臭さと泥特有の臭さが漂い、少しだけ嘔吐きそうになってしまいそうになった。「……………ぅ…ぅ……うッ!!……オェ…………ッ……」口の中に広がる土の味と、泥に混じった砂利が喉と胃が拒絶して、思わず吐き出しそうになってしまいそうになり、それを両手で抑えながら顔を仰向けになって、両目を瞑って少し涙ぐみながらも、なんとかそれを食道の下へと下していく。「………………ッ……ぅ………」「…………………ぷはぁ…!!………ああ゛っ!!…………」「……………………嗚呼………」なんとか、なんとか飲み込めた。………味の感想は、………よくわからなかった。………味を感じる前に、飲み込んでしまったから、……だが、前に食べたドーナッツの方が、遥かにおいしかったのは、間違いない。「……………………。」……よし、このままこの調子で食べ進めよう。「……………ぁ…?」…と、次の泥をまた寄せ集めて、掬って口元へと持ち上げたその時である。自分のすぐ近くにひとの気配を感じたのだ。いつからいたのだろう?泥を食べる前ぐらいの時は感じなかったが、…気配を感じた自分はその方向へと目を向ける。そこにたっていたのは「………………………ぁ……!」少女は顔を青ざめて、思わず両手ですくっていたそれを落としてしまっただろう。 (5/29 21:51:24)
彎蜿 一/わんわん>
─(今日の夕飯は何にしようか。耕助と約束してから、一日に二食食べるようになって、食事のことを考えることが多くなった。まだ美味しいと思うものは見つけてないけれど、前にしては色んな種類を食べるようになった方だと思う。)(─ふと、視界の隅に見た事のある人影が映った。)(【洞察】その人影をよく見れば、それはこの前図書室で会った、少し変わった子。)(【隠密】君のことを後ろからじっと見つめていた。君は気づく様子なく、泥を食べていた。)(流石に食に興味が無い彼でも、泥は食べ物でないことくらい知っている。)(だから君が、特異な体質だとか、そういうのかもしれないと思って観察していたのだけれど、どうやらそうでも無いらしい、から。)(彼は君に近づいて、青ざめている君に声をかけるのだ。)「…お腹空いているの?」(そうでなければ、君が泥を食べる理由に検討が付かない。)(お金が無いのだろうか?ある程度の衣食住は教員に言えば恐らく保証されるだろうに、君にはそうしない理由があるのだろうか?)>だび (5/29 22:00:17)
Dabih>
「……………!!」やはり、感じた気配の正体の予想は当たっていた。この前図書室であった片腕のヒト。【嫌われ者】であるはずの自分に対して、特に嫌悪感や距離を置くような素振りは見せず、寧ろこんな自分に気さくに話しかけてきた変わったヒト。あの時は、つい、話しかけられたことが嬉しくて、久しぶりに、誰かとコミュニケーションをとれたことに興奮してしまって、ついつい舞い上がってしまったけれど、果たしてあの時はうまくコミュニケーションを取れていたであろうか。………このヒトはまだ、自分に興味を持ってくれているのだろうか。……せっかくあえた、お話できそうなヒトだから、あまり、【嫌われたくはない】な。「………………ぅ」でも、【あんなところ】見られてしまっては、さすがに引かれてしまったのではないだろうか?…どうしよう、なんて弁明しよう?……とりあえず、とりあえず「え、、えへへ、えへへへへへへへへへ……」とりあえず、愛想笑いを浮かべてみる。いまのは見なかったことに。もしもいま見たものが【不快】に感じてしまったなら、それはなかったことに、ならないか。「………………。」愛想笑いも消えて、少女は黙る。目線を少し下げていると、キミが近づいてくる足音が聞こえてくる。…なんて言われるのだろう?と、内心びくびくと震えていると、少し経ってからキミから声をかけられる。「…お腹空いているの?」「………!」かけられた声は、自分を心配してくれる声だった。「…………ぁ」「………ぅ」思わず戸惑ってしまう。…はじめてだったから、この学園に来てから、……否、孤児院にいた時から、誰かに身を心配されたような記憶がない。だから、きっと、生まれてはじめて、なんだと、おもう。「………………ッ」でも、条件反射で、自分は思わず首を左右に振ってしまった。………キミに、迷惑を、かけたくない、と、思ってしまったから「………ぁ」「……………ァ」「…………うぅ」(ぐぎゅるるる…)しかし、お腹の音が無情にも鳴り響いてしまう。そして、腹部の下辺りが痛い。きっと、泥を食べた影響なのだろう。「……………。」「…………。」『…………〝はい〟 』お腹の音を聞かれてしまっては、もう言い訳も否定も通じないだろう。致し方なく、自分は正直に地面に指で直接文字を描いて、キミにそう伝えただろうか。 (5/29 22:32:24)
彎蜿 一/わんわん>
「…お腹が、空いているんだね。」(君は左右に首を振るけれど、身体は正直とはよく言ったもので、空腹を告げる音が聞こえた。)──(間。)(君はどこか落ち込んだ様子で地面に“はい”という文字を描き出す。彼はそれをじっと見つめ、君と、そして自分の持っているものを見比べて。)「良かったら、食べる?」(そう言って白いビニール袋から取り出されたのは、ひとつの塩にぎりだった。)(──前に君が食べたあまぁいドーナツではないけれど、それでも食料には変わりない。)「…ダビーが良ければ、の話だけど。少なくとも、ついさっきまで食べてたものよりも美味しいと思うよ?」>だび (5/29 22:53:51)
Dabih>
〝「良かったら、食べる?」〟 「……?」「………………ぁ」キミがそういって白いビニール袋から取り出したのは、何の変哲のない、ひとつの塩にぎり。「……………ぇ」「…………ぁ」「………。」彼女は再び戸惑う。「…………。」こうまで良くしてもらっているのに、自分なんかに関わりを持ってしまっては、かえって、キミの方が、まわりから白い目で見られてしまうのではないか、という恐れから、なかなか、せっかくキミが差し出してくれたおにぎりに手を伸ばすことが出来ない。…そんな時〝「…ダビーが良ければ、の話だけど。少なくとも、ついさっきまで食べてたものよりも美味しいと思うよ?」〟「………………。」(ぐぎゅるるる…)「………。」ひとまず、これを食べてから、あとのことを考えることにしよう。そう決めて、自分はキミが差し出してくれたおにぎりに手を伸ばし、さんかくのそれのはしに口を近づけて、ひとくち齧る。「……………!」「…………ぁ」おいしい。おいしい。おいしい。「………………ぅ」おいしい。おいしい。おいしい。「………………」(グズ…)「……………ぅ゛……ぅぅ…………」(ズズ…)おいしい。おいしい。おいしい。………ただただ、おいしくて、涙が止まらないほど、おいしかった。「…………………。」(ゴクン)最後のひとかけらを口に入れて、小さく合掌する。それからキミに視線をあわせて〝『ごちそうさま、でした…。』〟 と、地面に書いて、キミに感謝とお礼を伝えただろう。 (5/29 23:15:43)
彎蜿 一/わんわん>
「…うん、泣くほど美味しかったみたいでよかったよ。」(最後のひとかけらを口に入れて、それを飲み込むまで。)(【洞察】彼はじ、と君のことを見つめていた。)「───でも、それだけじゃ“満たされない”でしょ?」(何せ空腹で、泥を食べようとしていたのだから。おにぎりひとつでその空腹が満たせるとは到底思えない。)(─だから彼は、手に持っていたビニール袋を丸ごと君に差し出すのだ。)「…あげる。ダビーがお腹いっぱいになって、笑顔でご馳走様でした、って僕に伝える日が来るまで。」(─それは君からすれば甘美な言葉であっただろうか。それとも、─であっただろうか。)「───その日が来るまで、僕が空腹を満たしてあげる。」(彼が差し伸べたその手を、君は取るだろうか。)>だびちゃん (6/4 19:02:46)
Dabih>
「……!?」「………!!?」「……、……、……」「………ぅ、……ぁ………ぅぅぅ………」食べ物が入ったビニール袋を丸ごと差し出された少女は、流石に驚いてしまって困惑したのか、手をあげてわたわた、と動かしながら、何か言いたそうに口を動かすも、結局、呻くような声しか出せず、視線を何度もビニール袋とキミの顔を往復するように見ながら、時折ビニール袋にはいった食べ物を凝視して、このまま誘惑に負けて、キミの【親切】を受け取ってしまいそうになっている自分と、葛藤を繰り広げていただろう。『〝で、でも〟 』しかし、最後は少女の方が根負けして、致し方ない様子で、差し出されたビニール袋を受け取り、少し申し訳なさそうな表情を浮かべながら、少女は地面に文字をそう書いただろう。『〝これだけ、たくさん、うれしいこと、〟 』『〝でも〟』『〝わたし、なにも、できない〟 』『〝あなた、様、に、おかえし、が、できない〟 』もし、キミが少女に、見返りを求めるのであれば、それを返すことは不可能である、と少女は本当に申し訳なさそうな表情を浮かべながらそう伝えただろう。仮に、そうでなくとも、キミの【親切心】に対して、少女は何か【お礼】できるようなことは思い浮かぶことができず、本当に、そんな自分が【これ】を受け取ってもいいのか、不安に感じていただろうか。 (6/4 19:22:21)
彎蜿 一/わんわん>
「お礼なんていいんだよ。─それこそ、笑顔でご馳走様でした、って。その泣き顔を忘れられるくらいの、満たされた笑顔を見せてくれれば、それで。」(君が食材の入ったビニール袋を受け取ったのならば、それをぎゅっと握らせた。中身は全て調理済みのもので、きっと君でも食べられるものばかりだ。)(─その理由に、彼も料理をあまりしないからというのは余談である。)「…その時が来るのを、“楽しみ”にしているね?」(だから、もう泣くのを止めて。その手に持った食べ物で満たされるといい。これから先も、君が罪悪感を感じることなく、“ご馳走様でした”、と伝えて来る日が来るまで、いつまでもその空腹を満たしてあげよう。)(───────────。)(【未来?】────そうして、いつの日か君が満たされて、笑顔で、ご馳走様、と。罪悪感を忘れて、その表情が明るいものに変わったのなら。────その時、もう一度“空腹(泥)の味”を、思い出させてあげるから。)(【愛情】そうすればきっと、君はとびきり絶望した表情を見せてくれるハズ。…そうでしょう?)>だびちゃん (6/4 19:31:11)
Dabih>
〝「お礼なんていいんだよ。─それこそ、笑顔でご馳走様でした、って。その泣き顔を忘れられるくらいの、満たされた笑顔を見せてくれれば、それで。」〟 「…………。」嗚呼、嗚呼、なんということだ。「……………。」ただの【餌】でしかない自分が、人間が食べているものを、人間と同じように食べても良い、といわれてしまった。……嗚呼、だが、しかし、これはきっと【イケナイ】こと。わかってる。もし、【ママ達】バレてしまうようなことがあったのなら、きっと、きっと、わたしは…………「──────────ッ」嗚呼!!嗚呼!!オソロシイ!!オソロシイ!!きっと、また【〝アレ〟】が行われてしまう!!〝死〟よりもオソロシイ【アレ】が!!また!!【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】「─────────────」【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】「───────────」【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】【壊れる】「─────────────」【壊れる】【壊れる】【壊れる】「─────────────」【壊れる】【壊れる】「───────────」【壊れる】「…………………………。」「…………………………。」キミをじっと見つめる。「………ん………ぅ………ぐ………」そして少女は、ビニール袋に手を突っ込み、ひとまずとりだした食料を包装ビニールごと口に入れて丸呑みしただろう。「……………………………………嗚呼♡♡」そして、口に入れたものを何とか呑み込めた少女は、満足そうに笑いながら、口の中に何も入ってないことを、キミにアピールするだろう。「……………………ト、テも、おいシかっタ……!!」「感謝!!感謝!!……………」「ィひひ!!ィひひ!!」わざと狂った風に笑いながら、少女はキミに直接言葉でお礼を伝え、両手を擦り合わせるだろう。「…………ァ、リ、がとう!!」「…………満足!!」そして、少女はできるだけニッコリ、と笑うようにして、キミに改めてもう一度感謝の意を伝えただろう。 (6/4 20:06:57)
彎蜿 一/わんわん>
「───────へぇ?」(その様子を、やはり彼は黙って見ていた。じっと、ただ静かに。)(やがて呟かれた言葉は、ゾッとするほど冷たかっただろうか。─君の【ママたち】よりは怖くないかは、知らないけれど。─それでも、“温度”は確かに無かった。)「この世には、“キミ”みたいに食べ物を食べられない人がいる。なのに“キミ”は、それを無下にした挙句、僕にウソをつくんだ?」─────────「 な る ほ ど ね ? 」(折角、手間をかけて折ろうとした華を他から折られた気分。いや、元から折れていたのだろうか?)(けれども彼にそんなことは関係ない。元から折れていようと、彼は直す機会を与えた。綺麗に育つ肥料を与えた。なのに君は恐怖から拒絶した。それだけで理由は十分だった。)「───僕の愛情を、過去の恐怖だけで拒絶されるなんて。」「まぁけれど仕方ないね。人にはそれぞれトラウマがあったり、なかったり。他人にその恐怖は分からなものだから。」「たかだか会って数日の僕なんかの愛情なんて受け入れて貰えないだろうね。」(彼は実に残念そうで、それでいて悲しそうであった。)「【キミみたいな子は要らないな】」(───────────────カチリ。)(時計の音がひとつ、響いて。)(彼の後ろに、温度を持たないソレはいた。)(彼がソレの名前を呼ぶ。)(───サティ、と。)(ソレ、は、四肢をぐにゃりと捻じ曲げながら先端を君に向け、そして、)(───────────────────────────────、)(───────────────────────────────────────────────────── カ チ リ 。 )「…………………。」「……………、」「──…なんて、ね。」(君がパチリと瞬けばソレはまるで幻だったかのように姿を消している。彼も元通り、柔らかくて優しくて、君を包み込むような、そんな声色で君の名前を呼ぶ。)「ダビー、」「……それじゃあ、僕は満足出来ないよ。その笑顔じゃ、認めてあげない。」(彼は優しく、君の頬に触れる。)「…過去に何があっかは分からない。けれど、」「──いつか、そのトラウマを乗りえて、僕にお礼を言いに来る日を待っているよ。」(仮面越しに、優しく笑って。)(─────────【 演 技 】)>だびちゃん (6/4 20:31:35)
Dabih>
「─────────」【それ】は目を丸くする。一瞬、何が起こったのか、まったく理解が追いつかなかった。…ただ、背筋が凍りついて【本能】が、からだが【恐怖】を覚えていたことだけは実感していて、……いまの、【感覚】は果たして、キミから生じたものなのだろうか?…しかし、キミは、【いつもどおり】【優しそうな笑み】を浮かべて、此方を気にかけてくれている。〝「ダビー、」〟 【■■】「…………ぁ……」〝「……それじゃあ、僕は満足出来ないよ。その笑顔じゃ、認めてあげない。」〟 【■■?】「………………ぁ、ぁ……」〝「…過去に何があっかは分からない。けれど、」〟 【演■?】「…………ぁ、ぁ、ぁ…………」〝「──いつか、そのトラウマを乗りえて、僕にお礼を言いに来る日を待っているよ。」〟【演技?】「…………………………ッッッ!!!!!!!!」──────────…嗚呼ぁぁ♡♡♡♡♡♡♡♡♡【演技】「えへへ、えへへへへへへへへへへ………………♡♡」【それ】は唐突に笑いだし、身を捩りながら悶え、【悦び】だす。─今、刹那的に感じた【アレ】がなんだったのかは、正直、少女とて、確信があった訳では無い。─────だが、もしも、もしも、【そう】ならば、そうだというのであれば、【それ】にとって、この【出遭い】は【運命的】なものであり、例えるならば【恋】に匹敵するほどの【トキメキ】を、少女は感じていたのであった。「うへへへへ、うひ、うひひひひ……………………♡♡♡♡♡」嗚呼、バレてしまう。バレてしまう。─否、この際、バレてしまってもいい!!それで、この【妄想】が【現実】になるというのなら、自分は喜んで、ありのままをさらけ出そう。……そんな気持ちを、【あえて】心に留めておきながら、少女は、不気味な笑みでわらい続けながら、こう文字を書いただろう。『また、あおうね…!!(。 >艸<)』 (6/4 21:09:32)
彎蜿 一>
─(この学校の1番高い場所。全てを見渡せる、といったら少し過言だけれど、この学校を見渡せる屋上は隠れ人気スポットだ。そもそも屋上を解放している学校自体が珍しいから、皆憧れて1度は踏み入れたことはあるだろう。)(そして気づくのだ。漫画のように屋上で1人で、或いは恋人や親友と2人でサボったり。昼休みにお弁当を広げて食べたり。そんなことは所詮漫画や小説の中の空想のものだということに。)(それでも数人は屋上にいたりして、少し騒がしかったりするのだけれど、今日は“偶然”、扉の向こうは静かだった。)(ガチャリと扉を開けば、ほら、君と仮面越しに目が合った。)「…こんにちは。…君は────、」(ふわりと風に揺られる、シャボン玉のような長い髪。ぱちりと瞬く、ガラスのような瞳。強風が吹けば、パチンと不意に弾けて消えてしまいそうな君のことを、彼は知っている。)(けれど。)「…よく、八六やエレナと一緒にいる人、だよね?」「こうやって、2人で会うのは、初めてだね。」(【演技】仮面越しで表情は見えない。仮面と、空虚な左腕を除けば彼は普通の人であった。)「─…“初めまして”。僕はの名前は、はじめ。君の名前は?」(【洞察】君を赤い瞳が捉えている。見つめている。君の一挙一動を見逃さないように、───じっ……と。)>うたくん (6/26 19:11:39)
水沫 泡>
じっとりとした空気。真夏の前の挨拶みたいな豪雨。梅雨時のこの生ぬるい感じが得意ではないけれど、嫌いでもない。快晴でもないが、天気が悪いわけでもないみたいな、曖昧な空模様を彼はじっと見上げていた。それはまるで空から落ちてくる何かを見つめているかのようだった。キィ、扉が開く音がする。彼の視線は、落ちてくるそれを追うようにして………君とパチリと目が合った。……。正しくは、君のその仮面と目が合った。ドキリとする。人の表情が見えないことに。それから、君の片腕がないことに。隻腕の生徒がいるというのは聞いたことがあった。任務で何度かその名前を見たこともある。だからひっくり返るほど驚きやしないが、今後慣れることもないんだろう。『…よく、八六やエレナと一緒にいる人、だよね?』予想外な言葉。彼は2人と仲が良いんだろうか?普段から2人のことをよく見ているような口ぶりに、彼は少し疑問を抱く。少し首を傾げながら、それでも曖昧に笑って応えた「はじめまして、俺はウタだよ。水沫 泡。」「君…はじめ君も、休憩?」君の視線が身体を這うようにしているのが分かって、彼は少し笑顔を崩した。困ったように笑い、けれど、こっちにおいでよと君を手招く。_______1つ。その腕につけられた髪ゴムはいやに派手で、その彩度が彼から浮いて目立っていた。それが普段、ハチロクが身につけているものと同じであることを君なら気がつくかもれない。________2つ。彼の首からはチェーンが下がっているのか伺える。その正体は服に隠れてしまっているが、それがエレナが身につけているものと同様であることを、きっと君が見逃すはずもない。君の言う通り、彼は君のよく知る2人の、親しい友人である。 (6/26 19:35:34)
彎蜿 一>
─(曖昧に笑って応える姿も、此方においでよと手招く姿も。)(ずっとずっと、彼と彼女越しに見ていた風景だ。)(君の表情は2人に向けるものとは違うけれど、それでも、それでも…だ。)(【恍惚】ようやく、お話出来るね。)(ゆっくり、ゆっくりと。1歩1歩、君に近づいて、ある程度の距離でぱたりと止まる。)「僕?ぼくは、」(君の質問に答えようとした。)(けれども、彼の言葉は止まる。)(仮面越しの視線は、髪ゴムと首からぶら下がったチェーン。) (────………………………あぁ。)(知っている、知っている知っている知っている知っている。)(─ソレを、知っている。)(【─望】、【──】、…………【─望】)(僕は、俺は、あぁ、)(【思考停止】)(──息を吸う。)(───…【リセット】)「…ごめんごめん。泡の、付けている髪ゴムとチェーンに見覚えがあって。…思わず、驚いて黙り込んじゃった。」(【演技】上手に笑えてる?──あぁ、仮面越しだから関係ないや。)「うん、僕も休憩しに。外の空気が吸いたいな、って思って。」(【心音】うるさい、うるさい、うるさい。)「…初めて屋上に来たけど、意外と風が強いね。」(うるさい、黙れ。)「でも、涼しくて、ちょうどいい。」(煩わしいな。)「…泡は、ここによく来るの?」(─────────…あぁ、もう。)(××しろって、ばかだなぁ。)>うたくん (6/26 19:52:21)
水沫 泡>
「……?」「…あぁ、これ、ね」見覚えがあって。そう言われると手首を見て、それを大切そうに。もう片手の指を滑らせ、撫でる。____見覚えがあって、黙り込む。それが余程君にとって重要なものだったか、それとも。2人が君にとって重要なのか。彼は近づいた君をチラリと見上げて、思考を巡らせた。「高い場所にあるからね、遮るものもないし。……ちょっと髪が邪魔かな」吹く風に引っ張られるみたいになびく髪を、煩わしそうにまとめあげると結んだ。【読心】……………………………………。……………。……。やっぱり。分からない。……。目の前の彼は自分の気持ちを隠している。仮面をつけているからとかでは無い。声色、所作、仕草、会話の間、呼吸。それら全てが描かれた通りに、台本通りに進んでいるようだった。それは日常を、演技をしているかのようだった。……視線。彼は嫌な視線に敏感だ。人を疑う目、馬鹿にする目、のけ者を見る目。よく、とてもよく知っている。……でも、「うん、よく来るよ。考え事をするのにちょうどいいんだ。空もよく見えるしね」君のそれは違った。そのどれとも違って、なのに。…。このじっとりとした空気はきっと、梅雨のせいだけじゃない。君が何を考えているのか分からない。自分に何を思っているのか分からない。その不安はじわじわと心を犯していって、その焦りは自然と表情に出てしまうもので。…生憎、彼は繕うのが苦手だから。その瞳に不安を滲ませてしまうのだ。 (6/26 20:04:01)
彎蜿 一>
「─…、」(【洞察】じわりと君の瞳に不安が滲むのを、彼は見逃さなかった。)「…怖い?」(【演技】そう言って彼は、仮面に少しだけ触れて、左腕に不意に視線を少しだけ。)「仮面は僕の大事なもので…左腕は、」(【演技】少しだけ言葉に詰まらせて。)「…うん、まぁ。昔、色々あって。」(【演技】【演技】【演技】【演技】)「…怖がらせて、ごめんね。」(恐怖と不安は、少しだけ似ているけれど、別物だ。)(でも彼は“恐怖”を選んだ。)(君に悟られたくなかったから?)(─…わからない。)(けど、こう言った方が効果的なのは、いつだって経験がそうだと言っていた。)「出来れば慣れてくれると嬉しいな、って、思うんだけど…」(──君は聡いから、彼の全ての言動が、違和感の塊に思えるのだろう。)(でも彼は、それを当たり前のようにこなすから。)(──【真実?】“ソレ(演技)”は彼にとって、きっと“日常”だったのだ。)(……たぶん、ね。)>うたくん (6/26 20:17:42)
水沫 泡>
「怖くはないよ」「腕がない事とか、仮面をつけている事とか。驚きはするけど、でも……それに恐怖も不安もないよ。」許容。それは彼にとって1番大きな感情。全てを抱きしめて、抱えて、歩き続けることができる。君が上手に話をすり替えようとも、彼はそれに引っかかることは無いだろう。なぜなら、彼がこれまでも、今後一切も、君を拒むことはないからだ。_____深呼吸。彼は諦めたように笑って、遠くの街を見据えた。「はじめ君は嘘をつくのが上手だ。」「誤魔化すのも、演技も、……得意でしょ」フェンスに指を絡ませて。彼は振り返り、からかうように笑うだろう。それは悪いことを指摘している風でも、責める様子でもなかった。ただ、ひとつの話題として。「だから、何考えてるか全然分からないんだ。……他の人は、大抵分かるんだけどね。」「だからちょっと不安になった。ごめんね。」彼は申し訳なさそうに、それでも笑う。この不安が君に伝播したのかもしれない。そうじゃなくても、君に演技させたのはきっと自分だろう。「もしかして、俺に用事があった?」偶然。きっとこの出会いは偶然だろうと、彼も思っていたけれど。もしかすれば君は、何か伝えに来たのかもしれないなんで風に思えて。聞いてしまう。 (6/26 20:29:44)
彎蜿 一>
「─────、」(まさか、君が諦めてそのまま話すとは思っていなかったから。)(彼は驚いたように、ほんの少しだけ固まった。)(そして、またゆるりと動き出す。)(君が例えた通り─そう、台本通りに。)「演技も誤魔化すのも、……まぁ、慣れてはいるけれど。」「嘘は、どうだろうな。」(…だって、だってさ、考えてみてよ。…いや、言わないけれども。)(──空っぽな人間が、人間らしく居ようとするには、演じるしかないんだって、さ。)「用事らしい用事はない、けど、」(…少しだけ悩んで、間をおいて。)(【本音】君が正直に言ってくれたから、少しだけ。)「八六とエレナが、泡のことを話すから。…前からずっと、気になっていんだ。知りたいなって、話したいなって。」「─────…【愛せるかな】、って、」(────…………。)「……なんて、ね。最後のは、“ウソ”」(【嘘】。)>うたくん (6/26 20:42:27)
水沫 泡>
「えっ……」2人が自分のことを話していた。その事に少し驚く。胸元のネックレスを握りしめるようにして考える。……2人の中に自分を残せている。その事に嬉しくなってしまって、彼の頬は緩むだろう。それと同時に、色々なことを考えた。2人の能力が自分にも使える理由だとか、雨のことだとか。「そっか、それで俺の事知ってたんだもんね。」『─────…【愛せるかな】、って、』…………。気になっていた人と話したかった。それはどんな人でも起こりうる感情だろうけれど、最後のそれはどうだろう。きっとそれが、"君の特性"。ディスコードとの適性が見出された俺ら生徒は、多かれ少なかれ一般的では無い部分がある。それは基本的に感情だとか、性格だとか、過去だとかと結びつく。何かしらの特性を認められて、俺らは今ここにいる。君もきっとそうだ。だから、少しくらい歪んでいようと何かに突出していようと、感じるのは違和感ではなく納得だった。その嘘、という言葉が嘘なのか真実なのかは、彼はきっと考えることをやめるだろう。「俺は君のことまだなんにも知らない、だからもっと色々教えて欲しいな。」「……って思うんだけど、それが簡単に出来たら俺らはきっと"こう"はなってないよな」自分も君も歪んでる。演技して、隠して、それを読み解こうとして。普通なら、こんな特技はお互い身につかなかっただろうから。「俺は君のこと、多分嫌いになったりしないよ。出来ないと思う。……だから沢山お話ししよう。」ありのままでも、受け入れられるから。 (6/26 20:54:09)
彎蜿 一>
「…、」(───……あ。)(…あぁ、うん、たぶん、そうだ。)「────────そう、だね。」「僕も、泡のこと、知りたいし、知って欲しいな。」「たくさん、受け入れて欲しい。」「だから、たくさん話そう。」(──…あぁ、ああ、嗚呼!!!!!!)「……。…これからも、よろしくね。」(───────────────、)(─────────ごめんね。)「…泡。」(────……きっと、君に全てを話す日は来ない。)(ありのままを受け入れくれる君の隣はきっと居心地はいい。僕も隣にいたい。それを望んでいた。)(───望んで、“いた”んだ。)(もうこれ以上はいいだろう。考えたくもない。君もこれ以上は深く追求してこないだろう。)(例え彼が、最初にあった頃の恍惚が無くなって、違和感の塊でしかなくなったとしても。)(本性の鱗片すら見えなくなったとしても。)(だって君は、“そのまま”を【許容】してくれるんだろう?)(だったら、)(─────それなら。)(…関わらないでくれ、話しかけないでくれ、触れないでくれ。)(─【受け入れないでくれ】。)(八六やエレナとは違う【許容】を、彼は受け入れられなかった。)(違う、君のことは嫌いじゃない。好きだ、好きなんだ。愛している。)(君を知った時から、ずっと、ずっと。今でも深い愛情で君を包み込める。)(だけど違うんだ。────あぁ、だけど、だけどだけどだけど!!!!!!!!!)(…………。)(……、…【許容】、されたかったわけじゃ、ないんだ。)(─なんて。)(全部全部、【演技】で蓋を、して。)(【愛情】僕も、泡のことを嫌うことは無いよ。愛している。…でも。)(【演技】君に、全てをさらけ出す日は来ない。)>うたくん (6/26 21:27:43)
水沫 泡>
君の様子を見て、彼は確信する。きっと、自分は。……。「エレナと、ハチロクとはどんなことを話したんだい。」ヒーローに向いてない。「俺のこと、色々知ってたみたいだけど。それを聞いて君は、俺の事どんな風だと思ってた」ヒーロー。それは救い手。無償の愛と救いを差し伸べる誰かにとっての味方。君は俺に何を期待していた。何を見ていた。……これまでの任務でも、いつも任務で歌を歌う子と話した時もそうだった。俺は何かを救えたか?なにかの期待通りでいられたか?それは全部自己満足なんじゃないか?俺は、ヒーローになりたい、ヒーローを理解したいなんて気持ちに引っ張られているだけのただの。…………。君の演技に隠れた声音を聞いた。その裏に隠れた本音は分からないけれど、予感がこう言っている。""この人の力になることは出来ない""と。自分の許容の性質を。……彼は、これまで。1度だって、""許容されたことがない""。ハチロクには、もし自分が悪いことをしたら止めてくれるのか問い詰められたことがある。けれど、できないかもしれないとそう言えば、彼は悲しそうにしていた。エレナには確か、全てされるがままに落ちていくことは無いと引き上げられたか。……確かにそれで彼は変わっただろう。ヒーローを憎むことは無くなっただろう。……そして君だ。彼はたった今、君にとっての特別にはなれないのだと、確信した。……任務ではただ与えられた目標をこなせば良い。最適解を出せば良い。きっと誰かを救うその役目は他の誰かがやってくれるだろうから。きっとこの許容が必要とされるその時は、来ないだろうから。「君は、俺に何を期待してた」 (6/26 21:45:29)
彎蜿 一>
「どんな人?そうだね、」(彼は、君にゆっくりと語り出す。それはまるで、大切な話をするかように。宝物を君に見せびらかすように。)(例えば八六は、いつでも冷静でいてくれる人だと、そばに居てくれる人だと言っていた。)(エレナは、……エレナも、君はそばにいてくれる人だと、話していた。)「あぁ、それから、」(彼は思い出したように、くすりと。)(それはそれは、懐かしむように、微笑した。)(───仮面に隠れてしまっているけれど、でも確かに、その雰囲気は感じ取れるだろう。)「よく一緒にいるものだから、恋人なの?って聞いたら、顔を赤くしてわたわたとしていたよ。」(可愛らしいね、と。)(そう言って、仮面の隙間から赤い瞳が覗いた。)─(僕は君に、何を期待していた?)「なぁんにも。」(初めから、初めて会う人に期待している人などいるのだろうか。)(…いや、いるのだろう。きっと。)(そしてそれは、わりと“当たり前”なのだろう。)「なにも、してなかったから、」「……なにも、知らなかったから、」「────なぁんにも、“期待”は、してなかったよ。」(これは落胆ではない。期待して、落ち込んだのではない。)(こんな人だと聞いていたから、きっとこうしてくれるはずだと、そう思っていた訳でもない。)(ただただ、ひどく、単純に。明瞭に。)「──僕の【愛情】と君の【許容】は、ほんの少しだけ。」(そう、それは、本当に、ほんの少しのズレ。)(そのズレが、彼の君の間に、演じるしかないという壁を作ってしまった。)(…ただ、それだけなんだ。)「…合わなかっただけ、だよ。」(それでも僕は、君を【愛している】。)(それは無条件の【愛情】だ。)(君が無条件で【許容】するように。)(─彼もまた、君を【愛している】のだ。)>うたくん (6/26 21:56:37)
水沫 泡>
「そっか、合わない……か。」それじゃあ仕方ないな、なんて。君の話を一通り聞いた彼は、全て飲み込むことにした。なに、いつも通りだ。今までもそうやって生きてきた。これからもそうやって生きていく。彼は不意に、胸元からネックレスを取り出す。翼の形をしたそれを空にかざして、握りしめた。「ハチロクは、良い奴だろ。俺あいつのこと大好きなんだ。………たまに真っ直ぐ過ぎて置いていかれるけどな」呆れたように笑う。君との共通点があるとすれば、どんな形でも2人のことが"好き"ということだろう。その1点においてのみ、同じでいられるはずだと思うから。「エレナは強くて優しくて、可愛いよね」俺もそう思う。なんて、ほんの少し恥ずかしそうにはにかむ。けど。………けど。「恋人ではないよ。……ないし、これからそうなることも無い。」なぜなら、そうはできないから。そんなことをして、彼女を傷つけたくはないから。いつかそこが空席になると分かっているのに、その特等席を予約するだなんて。馬鹿げた話だから。……彼はそこだけは強く、否定しただろう。 「合わないパズルのピースをはめても、壊しちゃうだけだね」彼は君を、仮面の奥を見据えて笑う。期待されていなかった。なぜだかそれが悲しいような、でも心が楽になったような気がした。君のその愛情の性質はさっぱり分からないし、君もこの許容の性質はさっぱり分からないんだろう。「これからも2人のことを頼むよ。ついでに、俺の事も。」冗談だ、と言って彼は笑う。愛と許容の狭間で、友達でいよう。 (6/26 22:13:31)
彎蜿 一>
「……仕方のないことだと思うけどね。」(【人間を愛すること】と【全てを許容すること】)(似ているようで、違うそのふたつ。きっと、そのズレは本人たちにも何となくしか分からないものだから、第三者からすればきっと、首を傾げられるような問題だ。)(──ほんの、ほんの少しだけ。)(似ているようで、似ていない君になら、話してもいいかもしれない。)(だって君なら、【受け入れて】くれるんだろう?)(だから問いかけよう。)「──…泡は、例えば僕の全てを受け入れたとして、」(空虚で、空っぽで、何も無い彼のこと。)「……その先に、何がある?」(──────君の【許容】の先にあるものは、なんだ?)(【許容】の先には何もない。…そんな、予感がした。)(君は確かに全てを許してくれる。受け入れてくれる。(でも、それから?それから、どうしてくれるんだい?)(愛を返してくれる?愛を否定してくれる?)(愛を受け入れるだけ受け入れ、何もない、なんて。)(そんなもの、─────【空虚】のまま、じゃないか。)(現に君は、エレナの“特別”を強く否定した。)(…もしも彼女が告白をしたら、君は【許容】するだろうに。)(…いや、それだけは少し分からないのも確かだけど。)「……今でもいいし、今じゃなくてもいいよ。」(コツ、と足音が響く。)「──────いつか、この問の答えを、」「泡が、迷いなく答えられる日を、」(深呼吸。)「僕の【愛情】に“答え”をくれる日を、」(仮面の隙間から、赤い瞳が、)(────髪ゴムと、チェーンを。)(2人から君に向けられている感情を。)(いつの日か夢に見た、【泡沫】を捉えた。)「────────待っているよ。」>うたくん (6/26 22:28:24)
彎蜿 一>
─(とある任務…基昨日行われた任務。)(大切な人に出会えるという扉の向こう側の世界。その世界をどうにかした次の日のお話。)(彼は、帰る前に君に連絡をして、お土産は面白い話がいいと言われたから、それじゃあ明日、と珍しい返事をして、今に至ることだろう。)(待ち合わせ場所はいつもの場所。初めて出会った中庭にある噴水。)「…お待たせ。」(ゆるり。)(他の人なら些細なことだから気づかないだろうけれど、君の推理で鍛えられた瞳はきっと誤魔化せない。)(だから気づけるはずだ。彼の足取りが、なんとなぁくだけど重たいことに。…それに触れるか触れないかは、君に任せるとして。)「せっかくだから、……うん、近くのコンビニで、新作のプリンを買ってきたんだ。一緒に食べながら話そう。」(カラン、と乾いた音は彼が仮面を外した音。)(君の前でなら、躊躇いなく外すようになったその行為に、君はなにを感じるだろうか?それにしたって、今日はいつもの執着もなりを潜めているけれど。)(君に差し出されたのは真っ白な生クリームたっぷりのプリン。カラメルは付属として付いているから、好きにかけて食べるスタイルなのだろう。プラスチックのスプーンは、2人からすれば少しだけ小さく感じられる。)「…どこから話せばいいかな、……」(ゆっくり、ゆっくりと。言葉を選ぶように。──台本を無くしてしまった、役者が慎重に言葉を選ぶかのように。)「…昨日の任務は、不思議な扉の向こう側にもうひとつ世界があって、」「……そこは、大切な人と出会える、世界…“らしい”」(曖昧な言い方。曖昧な態度。君は全てを察してしまうかもしれないけれど、でもきっと、彼の言葉を待ってくれるんだろう?)「………誰もいなかった、けど。」(ポツリ、と。)(呟かれた言葉はほんの少しだけ、)(本当に、本当に、すこぉしだけ。)(─────────寂しそうだった、かもしれない。)>小室くん (6/28 19:23:13)
小室 耕助>
「やぁ、こうして話すのも結構久しぶりだね」(暫く見なかった君の様子は、なんだか自分の知る君ではないような気がする。足取りが重いというか、雰囲気がいつもより落ち着いているというか。何かあったのだろうと察するのは早かった。いつもならば何かあったのかこちらから聞くところではある。しかし、彼が相手となると少し待ってみたほうが良いかもしれないとも考えた。秘密を多く持っており、いまだに謎なところが多い。一方で話しても良いと判断した事柄に対しては、彼の方から口を開いてくれる事もある。それを考えて、様子を見ることにした。仮面を取る君を眺めながら、プラスチックのスプーンを拾い上げる) 「…………なるほど。君のその、愛情というのは個人差はあれ皆に向けられるものだろう?裏を返せば個人に向けられるそれではないわけだ」(君の話しに耳を傾け、表情を視界に捉える。ぽつりぽつりと話を聞いて、少し宙を見上げる。最初にも考えたが、彼は個人を愛しているわけではない。特定の個人を大事な人とは認識してない、とも言える。人全てを大事としているならば全人類が現れても不思議ではないが……二つ可能性を考えられる。単に君が人を大切と感じていない可能性。もう一つはその世界の器に全人類は収まらなかった可能性。どちらなのかは、推理のしようがない。君にとっては後者の方が良いのかもしれないけれど) (6/28 19:48:31)
彎蜿 一>
「…大切…うん。」(彼により小さく切り取られたプリンは、きっとそれじゃあ味がしないだろうに、彼はそれを口にして、あまいね、と呟いた。)(そして何かを思案するように、数秒黙った後に1人で呟き始める。)「…耕助が大切。死なれたら嫌だし、その為ならディスコードを使うことだって構わない、でも、」──「…大切だと思う感情と、人を愛する感情。…なにが、違うんだろう。」(赤い瞳は遠くを見つめている。)(もしかしたら、昨日の世界を思い出して、視ているのかもしれない。)「…僕は、たぶん、だけど、」「……耕助や、他の人が現れると思っていたのかもしれない。」(でも、その予想は外れてしまった。あったのは何も無い、ただ迷い込んだ人達が悲しみ嘆き、そして縋っている姿だった。)(……だからだろうか。きっと、あれはショックを受けたのだ。だって、大切だと、愛していると思っていた人物が現れなかった、から。)(それなら、それなら、それならそれならそれならそれなら、)(思考がぐるぐる回る。熱を帯びる。あぁ、気持ち悪い。)「…はぁ、」(吐かれた息はどことなく苦しそう…だったかもしれないし、ただ呼吸をするために吐かれたかもしれない。)「…きっと、僕を愛してくれていた人たちに聞けば分かっただろうに。人の感情って、難しいね。」(ゆるり。赤い瞳を閉じて、開いて。)「────耕助には、大切な人って、いる?」>小室くん (6/28 19:58:40)
小室 耕助>
「そう思われているのはなんだか気恥ずかしいな。そうだねぇ……私の考えでは、替えが聞かない存在。死んだら心に一生傷を残すような人を大切というと考えてるよ」(プリンを一切れ掬い上げる、君と同じようにクリームも乗せずに口に運んで校舎に目を向けた。何をもって大切というのか、人によるだろう。少なくともこれは私の意見だ。君は確かに私が死んだら悲しむかもしれない、愛してくれているのかもしれない。しかしそれは今君が興味を持ってくれているからというだけだ。他に興味が移った場合、或いは私が君を失望させてしまった場合。君はきっと、そちらにいくのだろうと思っている。哀しみ嘆く君に話すのは残酷だが、まだ私は替えがきく存在なのかもしれない。数多の人の中の、暫定的に興味を持つ存在なのではないか)「私はーー……そうだね、幸いなことに後輩に恵まれている。好意的に見ている人もいるし、君を含め興味を抱いてる人もいる。だが今の私の持論を持って考えるなら……今の所いないのかもしれないね」(大切な後輩がいる、君のような興味深い人もいる。行く末が気になるもの、勝手に私が期待を持っているものもいる。死んだら悲しい、死なせないようにしたい。そういう意味で皆大事ではある。しかし先程の考えで行くなら、まだいないのかもしれない。割り切れないほど思っている相手が浮かんでこない。ずっと誰かと一緒にいる姿が想像できない。私の考える君と同じ……というわけではないが、愛情や友情はあれかけがえのない人というものに当て嵌まる人物が今はいないのかもしれない) (6/28 20:24:18)
彎蜿 一>
「替えの効かない存在、かぁ」(確かに、それならば納得出来る。)(─だって、確かに君のことは大切で、守りたくて、死んで欲しくない、けれど。)(でも、もしも自分の手の届かないところで死んでしまったら、きっと、少しだけ悲しくて、少しだけ狂って、また数日すれば元通り。)(……そんな、未来が想像出来てしまったから。)(でも、あぁ、なんだか少しだけ気持ちが軽くなった。)(きっと、大切の定理と、愛情の定理の違いに納得出来たから。)(─────それと、君も同じだと言うことをしれたから?)「ふふ、うん。 」 (──────────おかえり、【愛情】。)(ゆるり、と。)(また細められた赤い瞳は、もういつも通りだった。)「やっぱり耕助に話して正解だった。…あぁ、良かった、安心できた。」「もしも愛情と大切がイコールなら僕は、ぼくは、」(【愛情】─────彼は、人間を愛している。)(ソレ、は、彼の人生【そのもの】である。)「─────────────…全ての人類を殺してでも、大切の意味を求めなきゃいけないとこだった。」(大切なものだったら、失ったら取り返しのつかない喪失感に襲われるはず。)(…それだけは、分かっていたから。)>小室くん (6/28 20:42:47)
小室 耕助>
「まぁ私の自論なわけだがね。しかし、うん。君が元気になったようで何よりだ」(君が嬉しそうに見えるのは、安心したからだろうか。私の意見に共感を得たからだろうか。どちらにせよ、私の記憶通りの君に戻ったような気がする。正常とは言えないような、どこか人間味を感じないような。そんな、鈍い光を持っているようなその瞳が細められた。口元を緩ませながら、私は暫く黙ってそれを見つめていた)「君は時折物騒な事を言うね、そうならなくて良かったけれど。……最後におかしな事を聞くが、君は何故ヒーローを続けているんだい?」(図らずも君の凶行を事前に止められた事は、安堵するべきなのだろうと肩をすくめる。小さい容器に収まったプリンはもう残り少なく、そろそろこの集まりも解散が近いか。終える前に、素朴な一つの疑問をぶつけてみた。君は確かに人を愛しているが、積極的に守ろうという感じはしない。……むしろ危害を加えそうな言動が目立つ。何故そんな君がヒーローをやっているのか、それが少し気になっていた) (6/28 21:01:54)
彎蜿 一>
「…んー…」(もぐ…と。)(君より数口遅く、真っ白なプリンを食べ終えれば、カラン、と。)(仮面を置いた時とは違う、プラスチックの乾いた音が鳴り響いた。)「知りたい?」(唇の端は上げられ、瞳は怪しげな色を潜める。)(君が一言知りたいと、彼の手を取ればきっと彼は教えてくれる。)(────その代わり。)「“さいご”まで付き合ってくれるなら、教えてあげる。」(─する、と白魚のような指先が、君の首筋に触れる。)(少しだけ鋭い爪が、君の血脈をなぞった。)(──とくん、とくん、と流れる命の音を、彼はうっとりとした表情で聞いていただろうか。)「───────最期をくれるなら、教えてあげる。」(────対価は、いわずとも。)>小室くん (6/28 21:11:23)
小室 耕助>
「ーー……知りたいが、そうだねぇ。それは約束できない」(彼は思考を巡らせて目を細める。何を考えているのか、恐らく君に知る術はない。しかし不意にいつもと同じ表情に戻れば、あっさりと言葉が吐き出された。怯えているという様子はなく、嫌悪するような様子でもない。本当にいつも通りに笑みを浮かべ、いつも通りの声色で。いつもと違うのは、何かを誤魔化すような様子でもなく受け入れるわけでもない。明確に君の欲求を拒絶する言葉が発せられた事くらいだ。その手を取り、ゆっくりと離れればふらりと校舎の方に足を向けた)「プリン美味しかったよ。また今度一緒にご飯でも行こうか」(彼は次の約束を口にする。それを持って、君とまだ接していくつもりという意思を見せているのだろう。しかし、この場において君の返事を待つ事もなくゆったりと離れていく。君はどうするだろうか?黙って見送るか、引き止めるのか。"逃げた"と判断するのか、何か危害を加えるのか加えないのか。彼もきっと君が何かする可能性は考えているだろうが、君は実際どうする?) (6/28 21:32:45)
彎蜿 一>
「──……。」(ぱしり、と。)(手を弾かれたわけでもない。突き飛ばされた訳でもない。何か暴言を吐かれたわけでもない。なんにもない。)(─そう、いっそ驚くくらいに何も無かった。君は、いつも通り。変わらない。何も変わらず、ただ“当たり前”のように、明確に彼の欲求を跳ね除けた。拒絶した。)(……ただ、それだけ。)「───…………。」(“次”の約束を口にされた。ということはまだ会ってくれるということだろう。)(変わらない、変わらない。…君は、変わらない。)「──────………。」(────カチ。)(時計の音が聞こえる。)(───カチ。)(時計の音が聞こえる。)(──カチ。)(時計の音が聞こえる。)(─カチ。)(時計の音が聞こえる。)(カチ。)(時計の音が────────────────…。)「……………………………………………、………」(─────────────聞こえ、────…。)「………。」(────『パパはね、はじめのことを【愛している】んですって』『【愛している】から、我が家はこんなになってしまったの』『ねぇどうしてくれるの?あなたのせいよ、はじめ』『あなたが、あなたが生まれてくるからよ!!!!私の、私たちの【愛の結晶】!!!!!!!!!!どうしてなの?ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇねぇねぇねぇねぇ!!!!!!!!!!!』『───あ"あ"あ"あ"あ"!!!!!!違う、違う違う違う違う!!!!違うの、違うの!!!!!私だって【愛してる】【愛してる】【愛してる】!!!!!だって私の子供だもの!!!!』『でもそれ以上に私はあの人を【愛してる】!!!!!』『返して返して返して返してよ!!!!!!』『わたしの【最愛の人】を!!!!!!!!』『─────…ごめんなさい、殴ってごめんなさい。蹴ってごめんなさい。痛くしてごめんなさい。でもこれも、私の、ママからの【愛】なのよ』『だから受け入れて、痛いのも苦しいのも全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部』『気持ちいいことは、快楽というなの【愛】はあの人からもらっているんでしょう…?』『なら、私からは別の【愛】を教えてあげる』『あなたの左腕を無くすのも【愛】なのよ』『あなたの首を縫うのも、あなたが変わるために必要な【愛】なの』 『【愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの愛なの】』『───────────【愛しているわ】』『わたしたちの、【愛の結晶】』)「………」(─────────時計の音は、鳴らない。)(光も瞬かない。)(君は変わらない。)(つまりそれは、君からの愛を貰えないということ。)(つまりそれは、現状維持ということ。)(つまりソレは、【拒絶】ではない。【逃げ】でもない。)(───ただの、変わらない、【日常】だ。)「─…美味しいお店でも、見つけておくよ。」(足取り軽く、君の隣へ。)(最寄り駅まで一緒に帰ろう。───────僕の【愛】の対象。)(────小室 耕助。)(僕は君のことを、×している。)>小室くん (6/28 21:57:08)
小室 耕助>
「……楽しみにしておくよ。私の方でも色々探しておく」(一番最初に考えていたのは、君が危害を加える可能性だった。何か言葉を投げかけてくる可能性、何も言わない可能性。結果として、全て外れることになる。君は【少なくとも彼の中で】何も変わらない。怒っているわけでもなく、悲しんでいるわけでもない。ただ、隣に来て共に帰っていく……それだけだった。お互いに表面上での変化はなく、彼は笑顔を浮かべ君は隣に立つ。おそらくは、何事もなく駅までいき何事もなくまた明日と手をあげて別れていく。そんな日常があっただろう) (6/28 22:12:01)
彎蜿 一/わんわん>
「───…あれ、人がいる。」(カラリと開けた視聴覚室の扉は君の1人の時間に終わりを告げる。)(【洞察】君を仮面越しに見つめた。君の一挙一動を見逃さないように、じっ、と。)(【演技】表情は仮面によって分からないけれども、彼は確かに優しそうな声色で君に話しかけるだろう。)「え、と、…初めまして。僕の名前ははじめ。…君の名前を聞いてもいいかな?」(コツン。)(足音がひとつ響いて、それから君に1歩近づいた。怯えるならそこまで。怯えないなら君のそばまで。)「…僕は先生に頼まれて、ここの鍵を閉めに来たのだけれど…何か用事でもあった?それならまだ開けておくよ。」(──【愛情】初めまして。君はいったいどんな子かな?) (7/11 20:15:23)
麻宮 こはる>
( チクタク。)( 時を刻む音だけが、この部屋には在る。)( 恋愛話に咲いた花も、こそこそと噂話をする錆びた声もない部屋は、冷房のついていない点を抜きにすればこはるには至極快適な空間で。ああ、でも。普段使いされない部屋はどことなく埃っぽいような気配もある。)( カツン。短く整えた指先を情報端末の上にすべらせた。消費するだけの作業はひどく退屈で、溜め息が漏れる。じわりと額に汗が滲み、零れ落ちていく感覚。でも、もう少しだけ。帰りたくない理由が、あるの。)( —————————カラリ。 )( 訪問者を知らせる音。咄嗟に顔をあげて、音の鳴るところ。仮面をしたらしく、表情の読めない貴方をグレイの瞳に閉じ込めた。学園内で仮面をしている人は珍しいから、同学年なら間違いなく記憶に残っているだろうし、他学年でも噂のひとつやふたつ聞いてもおかしくないはず、で。)( 『え、と、…初めまして。僕の名前ははじめ。…君の名前を聞いてもいいかな?』)( はじめ、と名乗る貴方にはひとつの覚えもなくって。はじめましてなんだから、そりゃあ、本来当たり前なんだけど。不思議さはどうも拭えない。)「 ああ、もう、そんな時間なんですね。気づかなくて、すみません。」( 携帯を開けっ放しにしたままだったサッチェルバッグの隅へ押し込んで、大袈裟に音を立てながら規律をした。45度、きれいに腰を曲げて貴方にまずは謝罪を。)( それから。)( 一度視線を時計の方へ寄せて、確認をひとつ。帰宅にはまだ少し、時間が早いから。)「 こはるは、麻宮こはる、と申します。………あの、ご迷惑でなければ、もう暫く、ここを使わせてもらっても大丈夫ですか?」( 僅かに首を傾げて、貴方に許可を求めた。)「 ………はじめ、さん。お時間があるのでしたら、よければ、お話でもどうでしょう。」( でも、碌な理由もなく使用を延長するのは後々面倒だから。)( 施錠に来たという貴方を巻き込んでしまえば。共犯者に、してしまえば。)( 貴方にお誘いひとつ。)( 此処に訪れてから幾らか時間は過ぎていて、消費するためのコンテンツさえ底を尽きかけていた。暇を潰すにも、丁度いい。)( 貴方は誘いを、受け取ってくださいますか?) (7/11 21:00:46)
彎蜿 一/わんわん>
「…うん、まだ使ってても大丈夫だよ。」(君の申し出に、彼は小さく微笑んで承諾した。)(─【内緒】そもそも頼まれて来たのは嘘だ。ホントは、自ら申し出て鍵を閉めにきただけ。先生は喜んで任せてくれた。まァ、視聴覚室まで来るのちょっとめんどくさいもんね。)「時間もあるから大丈夫。お話しよっか?」(カタン。)(視聴覚室特有の椅子が引かれて、彼は君の目の前に座った。こてりと軽く傾げられた首は、何を話す?、と問いかけているようにも見えただろうか。)(もしも君が話題に迷っているようなら、彼は仮面越しにその唇を開くのだ。)「───────……ねぇ、良かったらこはるのこと教えて?」(──こはる。)(君の名前を彼は愛おしそうに呼んだ。まるで宝物のように。それは甘ったるくて、蜂蜜をグツグツと煮詰めて更にお砂糖をぶち込んで、仕上げに粉糖をトッピングしたような。)(【愛情】彼は君のことを知りたいのだ。愛しているものの全てを把握したいというのは、彼にとって“当たり前”のことなのだ。愛しているのだ。愛している、愛している。──────彼は【君(ニンゲン)】を【愛している】。) (7/11 21:11:09)
麻宮 こはる>
はじめくん>( 理由も伝えていないから、もう少し渋られるかと思ったけど。貴方を共犯者にすることには成功したみたいで、あまりの呆気なさにぱちぱちと瞬きを2度。貴方が目の前の椅子に腰をかけるのに合わせて先程まで使用していた椅子にこちらも落ち着けて。椅子に自らの体温が残っていることが、どことなくむず痒いような、不快なような。勿論、貴方には察されないように心の内に秘めるけれど。)( 『───────……ねぇ、良かったらこはるのこと教えて?』)( こはるのことなんて、どれもこれもつまらない。けれど、名前以上のことを何も知らない貴方に話題を持ち出すことはできないし、なにより。)「 それなら、……こはるがはじめさんにひとつ質問をして、答えたら次ははじめさんの質問にこはるが答えるって、そういうふうにしましょうよ。」( 貴方の声色の甘さに、ぐずぐずに溶かされちゃいそう。貴方のその声は、確かに愛の類が混じってるような、気がしたから。期待をするの。貴方が王子さまなのかもしれないって。そうなればこはるには貴方を知る必要がある。貴方がこはるを、一途に愛してくれるのか。こはるだけを、………愛して、くれるのか。だからこそ、貴方には上記の通り、提案を。)「 はじめさんって、何年生、なんですか?こはると同じ一年ではない、というのはわかるんですけど………。」( 元々、断らせるつもりなんてなくって。提案の直後、こはるは貴方に、ひとつめの質問を。)( 偶然、先生に施錠を頼まれた貴方が王子さまだった、なんてことになれば。とっても素敵なお話。) (7/11 21:28:14)
彎蜿 一/わんわん>
「いいよ、ひとつずつ質問、だね?」(君の提案に、彼は君の否定することなくこくりと頷いた。)「僕は3年だね。こはるがもしも僕のことを無いなら、3年のクラスとかにはあんまり来ない感じかな?」(こんな見目だしね、と若干自虐気味に言う彼の左袖は風に揺れる。そこには何も無い、……否。空白が、そこにはあった。)「それじゃあ、僕からの質問。」「こはるの好きな食べ物は?」(もしも君が【愛してほしい】のならば彼はうってつけの人間だろう。何せ彼は人間を愛している。それはそれは、心の底から。愛しているからこそ、甘くも苦くも、色んな愛を与えて、それから、─────。)(けれどももしも【自分だけ】を愛してほしいのなら、………それは、彼からの愛情を知り、その全て受け入れる覚悟ができた時、伝えるといい。どうなるかの保証なんて、ないけれど。)「僕は最近、サラダが好きかな。あれは手軽に取れていいね。」(彼の少しズレた回答は、あんまり食に興味がないことが見て取れる。) (7/11 21:41:33)
麻宮 こはる>
はじめくん>「 3年生、……そういえば、此処へ来たのも先生からの頼まれごとだと、仰ってましたね。信頼、されているんですね。」( 貴方から。想定の範囲内の回答には特段驚くような要素もなく、納得したように頷いては、視線はふと貴方の左袖に向く。空白。此処が普通に場所なら、多少なり驚いたり、気味悪がったりするものなんだろうな、と他人事のように思考。)( そもそもこの場所に普通なんて存在しない。こはるみたいな存在も在れば、本物のカミサマ(シキガミ)だっている。生徒だって、ただ平和を享受するだけではなくて、たいていの人は自らでその平和を成そうとしているぐらいだし。)( でも、こはるが何とも思わない理由は別のところにある。貴方がその空白を持ち合わせていなかったら、ここにいなかったかもしれないから。それは嫌悪の対象などでなく、いっそ、愛されるべきもの。貴方がこはるに一途であるなら、自虐的な様子からしてコンプレックスのようにも思われる空白ごと、貴方を愛してあげられるのに。なんてね。)「 んと、好きな食べ物、………こはるは、チョコレートが好きです!」( 質問を受けては、カバンの中から取り出したひとつのパッケージ。シュガーコーティングのなされたマーブルチョコレートの入った筒を、貴方とこはるを隔てる机の上に弄ぶようカラカラと転がして。)「 よければどうぞ。」( その仮面の下を見せてくれれば。そんな下心を模範のような微笑みの奥に見え隠れさせながら、あなたの方へと筒を滑らせた。)「 サラダが好きなら、………そうだなあ、ドレッシングは何がお好きですか?」( 貴方のサラダが好き、という発言に併せて、次の質問も忘れずに伝えておくとしよう。まだ2問目。踏み込むにはまだ、早すぎる。) (7/11 22:04:51)
彎蜿 一/わんわん>
「…信頼、か、どうかは分からないけし…面倒事を押し付けられただけかもしれないけど、…そうだね、そうだといいな。」(【演技】仮面越しの演技は、きっと君には伝わらない。君に嘘がバレないように、上手いこと話を繋ぎ合わせてするりとその話を流せば、君からチョコレートを受け取った。)(シュガーコーティングのされたそれは、食べたことの無いもので、話からしてチョコレートなのだろうということは検討が付くが、はてさて甘さは如何程か。)(【洞察】───…仮面の下を見たいのならば。)(カタン。)(椅子が少しだけ引かれる音と、彼が立ち上がった音。それから、服の布が擦れる音がして、)「───────へんたい。」(君の耳元で、不意に。)(彼はそう囁いて、ほんの少しだけ仮面をズラしてチョコレートを口にした。)(もしも君がそのまま彼の方を向かないのならば、シュガーコーティングの噛み砕かれる音が耳元ですることだろう。)>こはちゃん (7/11 22:19:23)
麻宮 こはる>
( 貴方がチョコレートを手にして、次にその仮面に手をかける様子を期待していれば。貴方は席を立って。)( 『───────へんたい。』)( 刹那、あまい声でもたらされた囁き。)「 ヘッ………………ッッ!?」( まるで言われたことのない言葉。こはるとは最も縁遠い場所にいるのに、この場でそのレッテルを貼られるのは想定外も想定外。しかも、耳元で。さしものこはるでも演技で誤魔化しの効く範疇は超えてしまって、貴方の吐息が触れた耳を手のひらで覆い隠して、その場に俯いた。)( 貴方を知りたかっただけなのに。その過程に興味が混じったことは否定しようもない事実であるけれど、まさかそんなふうに取られてしまうなんて。)( そもそも見られたくないのなら、わざわざこはるのところまで来なくたって目を瞑るでもなんでも、理由をつけて要求すればよかったのに。)( ──────なんて、人のせいにするのは ” 麻宮 こはる ” らしくない。)( 貴方が隠したいのなら、と。振り返ろうとはしなかった。深呼吸をひとつ。吸って、吐いて。俯かせた顔をあげて、貴方が元いた席に視線の焦点を合わせた。)( お返し代わりに少しの意地悪。これぐらいは、許される?)「 質問の、…………ッふたつめ。はじめさんが顔を見られたくない理由、なんてどうでしょう?」( 本当はまだ踏み込むつもりじゃなかったのに。)>はじめくん (7/11 22:43:56)
彎蜿 一/わんわん>
「ふふ、」(俯いてしまった君を見て、彼は満足気に笑う。甘ーいチョコレートはごくんと飲み込んで、席に戻ればそこにあるのは先程までと変わらない仮面を付けた姿。)(それから、君からされた質問に、ほんの少しの間を置いて、そうだね、とゆっくり言葉を選ぶように語った。)「──引く人が多いから、かな。」(嘘は言っていない。…が、本当のことも言っていない。)(仮面を取ると周りはみんな、大抵怖がって離れていくのだ。それが、見た目のせいか、それとも【愛情】のせいかは分からない、けれど。)「…だから、相手の人がある程度僕のことを知りたいって思ってくれてて、勇気があって、────……」「………見ても後悔しないって、…【全て】を【受け入れる】覚悟がある人だけ、…仮面を【取らせてる】、よ」>こはちゃん (7/11 22:53:06)
麻宮 こはる>
はじめくん>( 『 …仮面を【取らせてる】、よ』)( 貴方の言葉。最後の選択はこはるや、こはるのように貴方の素顔を見たがった人にさせているということ。怖いもの見たさで触れたら痛い目を見る。触れるべきか、否か。貴方がはっきりとこはるを愛してくれるってわかったなら。躊躇いなく仮面を取り去って、全部全部、愛すのに。2問目じゃあ、貴方のことがまだなぁんにも視えなくて、ちょっと躊躇っちゃう。)( ………こはるには、わかるから。本当のことを知ったときに離れていく人たちの表情も、手の震え方も、吐き捨てる…言葉も。感じ方は人それぞれだけれど、こはるは、酷くそれが苦しかった。喜ぶ人なんてそう居ない。あんな経験はもう御免。咽び泣くには充分すぎたいつかの日を思い出して。貴方とこはるを重ねて合わせて。勝手に、苦しくなってる。)( きっと貴方の素顔を見ても、嫌悪することなんかないって言いきれる。貴方より、こはるの方がよっぽど醜い。)( でも、貴方の『全てを受け入れる』だけの覚悟は、今のこはるにはなくって。)「 そう、…なんですね。………それじゃあ次の質問に移りましょうか? 」( 貴方の言葉を受けて数度頷いた後、それに深く言及することなく、貴方に次の質問を求める。貴方の回答を受け流そうと一瞬詰まった言葉に、貴方が気付かないでいてくれることを願いながら。すっかり苦くなってしまった口の中に、貴方がつい先程口にしたマーブルチョコレートを数粒放り込んだ。) (7/11 23:16:27)
彎蜿 一/わんわん>
「うん。」(君の言葉に、さらに肯定するように返せば、次の質問ではなく、君にひとつ約束を。)「──…もしも、こはるが見たいって思う日が来たら、」(かたん。)(また、先程と同じように音が鳴った。)(でも今度は彼は、君の手を取って、君の指先に───画面越しのキスをひとつ、送ろうか。)「──その時は、ちゃんと僕に見たいって言ってくれるって…自らこの仮面を外してくれる、って、」───「約束、してくれる?」(【愛情】彼は【君(ニンゲン)】を愛している。)(例えそれが周りから見て歪んでいたとしても、【愛】に変わりはない。これは彼なりの【愛の形】だ。)(なに、仮面をとってすぐに関係が変わってしまうだとか、そんなことはないのだ。……ただただ、これは彼からの【テスト】なのだ。)(────これ以上、僕とまだ関わってくれるのか、という、ひとつの。)>こはちゃん (7/11 23:40:06)
麻宮 こはる>
はじめくん>( バリバリ )( ごくん )( 胸焼けのしそうな甘さのチョコレートを飲み下して。瞳の色も、唇の形も知らない貴方を仮面越しに見据えた。)( 貴方の仮面にこはるが手をかける時は、その時は。)( こはるが貴方の全てを受け入れると決めた日。)( 貴方は仮面を外されることにそれ以上の特別な感情は持っていないらしいけど、それはつまり。貴方がこはるの王子さまだって、確信が持てた日。)( 貴方がこはるの秘密を知ろうとするまで。知るまで。この約束はスタートラインにすら立っていない。)「 …………その日がきたら、ぜひ。こはるに、はじめさんの素顔を見せてくださいね。 」( 目をすうと細めて、口角をあげて。牡丹の花が開くように、ゆったりとした間と柔らかな輪郭で、微笑みを湛えた。言葉で、表情で。肯定の証を、貴方に。)( ──────どうか貴方が、こはるの運命でありますように。)( 祈りにも似た願い。神様に、届くかな。) (7/12 00:10:13)
彎蜿 一>
「───…。」(喧騒音は好きで嫌いだ。異国の地は楽しかった。けれど、同時に脳内に入り込んできた情報と感情が多すぎて、珍しく彼は疲労の色を隠そうともせず君の隣に座っていたことだろう。)(場所はいつもと同じ、ざぁざぁと水の流れる中庭の噴水。──そうして数分、君が話しかけなければしばらくの沈黙を経て、彼から口を開くだろう。)「……耕助は、最近の“調子”はどう?」(雪が降っていたあの事件から、中国の事件まで慌ただしくて触れられなかった話。)(自分自身に何か枷が掛けられてしまったようなその感覚は、今も尚カチリカチリと動いている時計を縛られているような。)(そしてその枷の鍵は、愛情の吐露しかない──ような気がしたから、君に会いに来たのだけれど。)(……君は聞いてくれるのかなぁ。)>小室くん (8/3 19:25:03)
小室 耕助>
「ふむ、私の調子は……やや悪いかもしれないな。つまらない答えである事は理解しているが、特別悪いわけでもないが良いわけでもない」(最近は事件の当事者になる事があまりない。自称探偵として、ヒーローとしては調子は悪い方なのかもしれない。これといって嫌なことがあった、というわけでもない。しかし平凡な日常に退屈も感じている。総合的に考えて、やや悪いという以外の答えが浮かばなかった。これが君の期待する返事なのかどうかは、私にはわからない)「そういう君はどうなんだい?少し大人しい気もするのだが」(君が質問をするときは単純に興味があるからか、或いは何か考えているときだと思う。あまり元気そうに見えないことから後者なのではないかと予想しているが、これは当たっているだろうか?表情を伺いながら、そんなことを考えている) (8/3 19:36:30)
彎蜿 一>
「僕の調子は…うーん、」(間延びしたゆったりとした口調も、だらりと警戒心のない状態も、君だけの前で見せていることは、なんとなく知ってるだろう。知っていて、君は何も言わない。だって君はそういう人だから。)「……少し悪いかな。」(なんとも言えない感覚だった。少なくとも、彼の中にある言語では的確に伝えることは出来ない。)(そんな感情を抱えたまま、彼の視線は君が時計を付けている場所へと動いただろうか。)「──耕助の愛憎を知れば、少しは良くなるかもしれないね。」(へらり。)(そんなふうに笑って、そんなことを言う。)「…もっと耕助のことを知りたいんだけどなぁ。こっちに踏み込むくせに、囲おうとすると逃げちゃうんだから。猫みたいだよね。そんなところも可愛いとは思うんだけど、そろそろちゃんと知りたいなって。──それとも、また逃げちゃう?」(台本をなぞるように、仮面をつけて話す彼の口数は少ない。)(けれど今は、君と二人きり。仮面は付けていないし、台本もない。)(真っ赤な瞳が君だけを見つめて、ゆるりと微笑むように細められる。君への懐き具合は犬のようだけれど、いつだってその瞳は蛇のようで。)(───【洞察】彼はいつだって、君を見つめている。)小室くん (8/3 19:46:56)
小室 耕助>
「君は本当に、私のことを知りたがるね。……仕方がない。顔を合わせる度に聞かれてしまったら躱すのも難しいか」(しばし思考を巡らせて、ふむという自分の息遣いを聞いた。彼はどうしても、私について知りたいらしい。とはいえ話せることもそこまでないのだが、さてどうしたものか。素直に答えてあげても良いかもしれないが……いや、答えていてはキリがないだろう。ならば、こうしよう)「一つだけ、これ以降私の事について聞かないという条件を飲むなら君が知りたいことに答えよう。勿論全部、なんていうのは無しだよ。さて……君は私の何が知りたい?愛憎で良いのかな?」(一つだけ、これは妥協でもある。全てを話すのはつまらない、私にとっても恐らくは君にとっても。君は何を聞くだろうか?愛憎か、家族か、私個人についてか。噴水の水音に耳を傾けながら、落ち着いて君の口から吐き出される言葉を待つとしよう) (8/3 19:59:51)
彎蜿 一>
「……少し、予想外だったなぁ」(今回もてっきり、のらりくらりとうまい言葉を並べて交わされると思っていたから、君の言葉には驚かされた。)(でも一つだけ。沢山君のことを知りたいのに、君はたった一つだけと言った。…全部知りたいと言えば、君はきっと逃げてしまうからよくよく考える。)(色んなことが知りたい。愛憎も、家族のことも、君自身のことも。でもどうせなら、きっと誰にも話したことがないことが知りたい。君自身にしか分からないことを知りたい。)(─だから。)「うん、愛憎でいいよ。…教えて?」(ロー自身には興味はない。興味があるのは君が抱く【感情】だ。)「どうして耕助は、ソレ、を宿しているの?」>小室くん (8/3 20:06:25)
小室 耕助>
「君の熱意に根負けした……というのは半分くらいは嘘になるか。まあ細い事は良いじゃないか、君の知りたいことが知れるまたとない機会だよ」(会う度に聞かれて誤魔化すのが大変になってきた、というのはたしかにある。付け加えるなら、フェアではないからだ。私は君から逃げないと約束している。しかし私自身に関する事はのらりくらり躱して逃げてきた。それを考えれば、君との決まりを破っているという事になる。故に、一つくらいならば教えても良いかと考えた。言葉にすればそれだけのこと、気まぐれのようなものだ)「そうだね、私が持つのは正常に対する憎しみらしい。…………冗談だよ、ちゃんと話すさ。私は自分自身が正常だと思い込んでいる人が嫌いなのさ」(どこまで答えるべきか。一言だけでも質問にちゃんと答えてはいる、なのでこれで終わりと言っても嘘はついてないことになる。しかし君がそれを不満に思うだろうことは、推理するまでもない為もう少し詳しく話すことにした) (8/3 20:22:17)
彎蜿 一>
「ふふ、その理由は気が向いたら教えてくれると嬉しいな?」(くすくす。教えてくれると約束してくれたから、彼はご機嫌に笑う。気まぐれでも何でもいい。君のことを知れるなら、なんだって。)「…正常、ねぇ」(──果たして自分はどうだろうか?)(彼は自分のことを正しいだなんて思っていない。むしろ異常であることを自覚している。自覚しているからこそ、常に仮面をつけて台本に書かれた言葉を紡ぐ。けれど、その【異常】が彼の中では【当たり前】だった。)(……ということは、日常ではあるけれど正常ではないな?)「じゃあ耕助は、ここにいる大半の人たちのことが嫌いなの?」(何も隠そうとしない、ストレートな言葉だった。)(だって、ここの人達は自分たちが【ヒーロー(正義)】であると自覚を持って立っている人達が多い。そりゃあ中には、ほの暗い過去だとか重たい過去だとか複雑な思いだとかエトセトラ…なんかあるだろうし、自分が絶対に正しいと思ってる人も多くはないだろう、けど。)(───それでも、学園にいる人達は【ヒーロー(正義)】である。)>小室くん (8/3 20:33:56)
小室 耕助>
「どうだろうね?みんなの事は好きだけど……いや嫌悪しているのかもしれない。私自身この感情が矛盾していることは誰より理解しているつもりだよ」(正常が嫌い、正常だと思い込んでる人間が嫌い、正常さを押し付ける人間が嫌い。この考えを持つ自分がヒーローの真似事をしているのは矛盾する事だ。正義の味方なんて、自分が正しいと思わなきゃ出来ない。そしてその価値観を自分たちと思想の合わない"悪人"に押し付けるものだ。それなのに自分がここにいるというのは矛盾を感じさせるだろう)「……まぁこんなところかな。そろそろ家に帰ろうか」(それを理解した上でここにいる。自分の行いが自分の憎むものであると知りながら、それでもそうしたいと考えるから続けている。それが自分に今できることだとわかっているからだ、それがかつてのヒーローや迫害を受けていた子に報いる方法なのではないかと考えているからだ。溢れる溜息一つ、きっと私はいつになく疲れた顔をしているのだろう。それを悟られぬよう、背を向ければ帰宅を促す) (8/3 20:57:31)
彎蜿 一>
「──矛盾なんて、誰しも抱えてるものだと思うよ。」(帰ろうとした君を引き止めたのは他の誰でもない、彼だった。)(君の腕を取り、引き寄せて、特に強い抵抗が無いのならばそのまま再び隣に座らせることだろう。)「人生で一度も矛盾しない人間なんていないよ。…人を誰よりも見てきた僕が言うんだから、間違いないって信じて欲しいなぁ」(【洞察】彼は君を見つめている。)「…あぁ、耕助に好かれている人間が恨めしいな」(【洞察】彼は君を見つめている。)「…嫌悪されている人間すら、恨めしい。」(【洞察】彼は君を見つめている。)「僕はいつだって人間のことが好きだけれど、同時に耕助のことが過ぎるのに。」(【洞察】彼は君を見つめている。)「──どうしたら、耕助は僕のことでいっぱいになってくれる?」(────【愛情】。)(彼は、君のことを✕してる。)「……………………。」「………、」「……なんて、ね。」(─────【演技】)(【演技】【演技】【演技】【演技】【演技】。)(君に逃げられたくない、そばにいてほしい。いなくならないでほしい。時折するりと逃げるのはいい。でも、消えるのは嫌だ。ワガママだ。知っている。帰らないで、そばにいて。───行かないで。)(───なんて、全部、蓋をして。)「…僕のことは、どう思ってるの?」「きらい?」「すき?」「───それとも。」(一呼吸。)「……なんとも、思ってない?」(───…カチリ。)>小室くん (8/3 21:16:21)
小室 耕助>
「…………質問に質問で返すのはマナー違反ではあるけれど、君は私が今どう考えていると思う?」(小室耕助はあなたから逃げない。引き止めるならば大人しくその場に留まるだろう。しかしその表情は曖昧なものだ、どう言葉にして良いか判断に困るものだ。喜んではいない、怒っているわけではなく、憂いを帯びたものではないし、悲しんでいるわけでもない。勿論無表情とも違うだろう。目元は優しく緩んでいるが、口元は一本線だ。あなたはこの顔をどう捉えるのだろうか。彼はこの場で答えを吐き出さない、あなたに対する問いかけの答えを待っているようだ) (8/3 21:34:03)
彎蜿 一>
「────さぁ?」(君の質問に、彼はゆるりと首を傾げて、答えた。)「分からない、知らない。──だからこそ、知りたいと思う。」(君は今まで会ってきた誰よりも分かりにくい。)(例えば、【演技】をしているものは本心を隠したいだとか、自分に触れてほしくないだとか、“演技をしているからこそ”わかるものがあるけれど、君はそれすらない。)(──まるで、感情がないとでもいうように、君は分かりにくかった。)(生憎と、未知を未知のままで放置しておくほど、好奇心は殺せていなかった。特に、【君(人間)】に関することだからそのままずぶずぶと君という人間にハマっていって、今こうなっている。)(あぁ、けれど、君が答えを求めるというのならば。君が、分からない、以外の答えを求めるのならば。)「───無関心ではない」(───と、いいなぁ。)(少しだけ、願望も混じったその答えに、君は何を返すだろうか?)>小室くん (8/3 21:41:33)
小室 耕助>
「君は素直で良いな。ああ、無関心だったらここまで関わりこともないからそこは大丈夫だけど。でも、そうだね……友人として好きという所かな」(あなたがあまりに素直に分からないと答え、なおかつ好かれているとは言わない所がなんだか可笑しく感じたようだ。ようやく口元を緩め、考えるように空を見上げれば、あなたの問いに対する答えを出した。それはあまりに無難な答えだったが、彼は真面目な顔をしている) 「大事な人の定義について以前話しただろう?私がその時に出した答えを考えれば、君を含め今の所飛び抜けて好意を感じている人はいない。それが答えになるかな」(あなたに対する情はある、もちろん友達とも思っている。しかし以前話した内容と合わせて考えれば、深い愛を持ってもいないと判断したらしい。好きではあり、一緒にいて楽しいとか面白いとかはある。勝手に希望を感じたりする事もあれば、長生きしてほしいと考えたりもする。しかしその隣に立つのが、自分であれと考えたりはしない。別に自分でなくとも構わず、そばに居なくとも切り替えられないほどではない。願わくばずっと一緒に居たい……という感情を抱いた事がない。それ故に、君に対しても良い友人という評価に落ち着く) (8/3 21:55:19)
彎蜿 一>
「───…そっ、かぁ。」(君の答えに彼はどんな表情をすると予想した?)(喜ぶ?悲しむ?嘆く?)(─答えは案外簡単で、安堵したように笑っただろう。)「僕は耕助のことを愛しているけどね。」(それでいて、君の答えを聞いてなお、彼はそうサラリと告げる。彼は【人間(キミ)】を愛している。それはもう君の前では隠してもいないし、とっくのとうに分かりきっていること。)「僕の好意と耕助の好意の温度が違うのは知っているし、同じ熱度を求めたりはしないよ。そもそも、耕助に僕と同等の愛情を求めることは無理難題もいいところだからね。」(だって、彼の愛情はディスコードが宿る程の熱度だから。ソレと同じものを求めるということは、即ち君にもディスコードを宿すほどの愛情を求めることと同義である。)(そんな、夢を見るほど彼は生憎と夢見がちではなかったし、幼くもなかった。)「だからこそ、耕助に嫌われるのが怖い。……いや、一番嫌なのは“無関心になられること”、だ。」(好きの反対は嫌いではなく無関心だとはよく言ったもの。無関心だったら、その心の隅にいることも出来ないし、そもそも認知だってしてもらえなくなってしまう。───それは、存在の否定と同義ではないか?)「僕はね、人間のことを愛しているよ。色んな感情を見せてくれる、色んなものを抱えている。見ていて飽きないし、永遠に理解できない生き物だと思っている。────だからこそ、愛している。」(君の手を取る。するりと繋がれた手は、指の間を絡め取る。)「…嫌ってもいいよ、憎んでもいいよ。耕助の気を引けるなら僕はきっと、学園を出て【カミサマ】にだって成れる。」(人間を愛している。その感情に嘘はないし、今だってそうだ。)(ただし彼も人間である。感情がある。どんな人間もどんな形であれ愛することは出来る。…が。)(───彼にも【思入れ】というものはあるのだ。彼は博愛主義ではない。)(───もう一度言う。)(彼は、博愛主義では、ない。)「ねぇ、知ってた?」「僕は、【耕助】という【人間】を、」「────────────【愛している】。」(拒絶してもいい、恐怖それてもいい。逃げてもいい。…一つだけ、怖いものがあるとするなら。)(───君の【正常(N°5 ロー)】によって、事象を逸脱させられてしまうこと。)「………好きだよ。」(ポツリ、と呟くように囁かれた愛の言葉は、君の温度に合わせた【愛している】ではなく【好き】という言葉。)(【愛情】重たいのは百も承知だ。君が気まぐれなのも知っている。それも丸ごと引っ括めて、君が【好き】だ。)>小室くん (8/4 19:20:39)
小室 耕助>
「そうだろうね、私が君と同じレベルの愛を持つ事は殆ど無理に近いだろう。それに私は私自身に対して曖昧だ」(あなたにはディスコードが宿るほどの愛がある。それと同レベルに達する事は、100%とは言わないがかなり難しい。それに加えて彼は自身に対してすら曖昧だ。思想と行動に矛盾点は多く、また改めて周りのことが好きかと聞かれた際も返答はどっちつかずだ。人に対して自分がどんな感情を向けているのか、それすらはっきりしていない。どうでもいい、という事ではないが……あなたの愛と彼の感情にどれほど温度差があるのかは、考えるまでもないだろう)「…………困ったな。いや、私は君の様に好意的に接してもらえた経験がないものでね。そうだな、こういう時はどう返すべきなのだろうな」(あなたの話を彼は黙って聞いてた。“カミサマ"にだってなれる、そう言えてしまう程に好意を持たれた事はない。それに対して馬鹿なことを言うんじゃないと怒ったり、嬉しいと喜んで見せたり。或いは、迷惑だと突き放したりするものだろう。しかし彼の思考は今、完全に停止していた。あなたの好意はおそらく、彼の予想とはまた違うものだったのだろう。彼はまた沈黙する、何かを考えているのだろう。それはあなたを害するものなのか受け止めるものなのかは、彼しか知らないものだ「──……私はその想いに応える事はできない。申し訳ない、とは思うけれどね」(理由はいくつかある。彼はあなたを友人としてしか見ていない事、自分の感情に曖昧な故に誰かに返す事ができない事。だがそれは声にすればあなたを拒絶する言い訳になってしまうのだろう。それ故に余計な言葉は付け足さなかった。ただきっぱりと、応えられないという結論だけをぶつけた。この答えを聞いてあなたはどうするだろうか) (8/4 19:49:58)
彎蜿 一>
「────知ってるよ。」(温度差があることも、君が彼を友人としてしか見ていないことも。それでいて尚、伝えたのだ。)「でも、これで少しは意識してくれるでしょ?」(人間を愛しているのではなく、君を愛していること。)(変わらず人間を愛しているけれど、その【愛】と君に向けている【愛】が別種であること。)「応えられなくていいよ、全部受け止める必要だってない。…でも、そうだなぁ、申し訳ないって思うなら、ひとつだけ。」(君が抵抗らしい抵抗をしないから、恋人繋ぎの片手はそのまま。その手に少しだけ力を込めて、ぎゅっと握った。)
「ほんの少しでもいいから、僕の愛をこうやって受け止めて。」(受け止めるだけ。ただそれだけ。返さなくていい、ただ今のようにこうやって、欲望を孕んだ言動をいつもの様に受け止めてくれるだけで、いい。)(───それで満たされるのか?と問われれば答えはNOではあるけれど。)(君に避けられてしまうよりもずっといい。ほんの少しずつ愛を君に注いで、いつか、なんて思惑があったりもするけど、そんなこと今は知らなくていいし、そのいつかが来なくてもいい。)(──君が、そばにいてくれるなら、それで。)>小室くん (8/4 19:57:59)
小室 耕助>
「知っていて、私に話したと。そうか……」(あなたの感情を恋愛と呼んで良いのか親愛の類なのかは今議論するべき所ではない。彼がこう答えるだろうと知った上で、温度差があることを理解した上で話したという事実。それが今は重要な所だった。今思考したところで、答えは変わらない。しかし、あなたが少なからず覚悟を持って話したというのは覚えておくべきだと思ったのだ)「そうだな、限度はあるけれど。こうして手を繋いだりするくらいなら、構わないよ」(受け止めるにも限度はもちろんある。容量を超えて注がれては溢れてしまう、それは当たり前の事。彼は、小室耕助は自らに害がなければ拒絶する事は基本的ない。それでも限界はあり、あなたの持つ愛を一心に注がれては受け止めきれない。今できる範疇なのはこうして一緒にいたり、手を繋ぎたい時に繋ぐ程度だ。あなたはそれでも構わないのだろうかと首を傾げた) (8/4 20:17:09)
彎蜿 一>
「ふふ、そうだよ。」(それでも、無関心でないと君から直接聞くまでは言わないつもりでいた、ほんの少しな臆病な部分はあったのだけれど。それは今となってはもう要らない話だ。)「構わないよ。そばにいて話してくれたり、手を繋いだり、それから、」(ゆる、と。蛇のように細められた赤い瞳は君を見つめている。)「守らせて。耕助に害をなす物は、僕は許せない。」(これは、今まで勝手にやってきたことだけれど、本人の許可があるとないとでは動ける行動範囲が違う。拒否されたら今まで通り影から、もしもいいよと君が言うのなら、彼は何よりも誰よりも君を守ることに専念するようになるだろう。)(【恋情】彼は君を好いている。【愛情】彼は君を愛している。【愛欲】彼は君に─────。)「それから、」「できることなら、」「───────────耕助の、最期は僕にちょうだい。」(鱗片ですら重たい彼の愛を、1度は受け止めると言ったのは君だ。こうなることは、もしも君の思考が停止していなければ少し推理すれば分かっていたかもしれない。)(君から求められない限り、彼からこれ以上求めることは無い。……とは、こればかりは感情なので言いきれないけれど、それでも彼の理性がきちんと働いてる限りは、君に害を成すことも、これ以上を求めることもないだろう。)>小室くん (8/4 20:31:18)
小室 耕助>
「……それはできない、前にも話したけれどね。例え君が私の大事な人になれたとしても、それを許す事はないよ」(彼は黙ってあなたの話を聞くだろう。きっと彼は大抵のことは許してくれるだろう。しかし最後をくれないか、という言葉に対しては彼は明確な意思を持って断る。その表情は悪戯っぽく、優しく微笑みかけている。しかし首を縦に振る事はないのだろうと、そう感じさせるものが込められていた。軽く頭に手をポンとおけば、あなたが許すのならそのままゆっくりと身を離していくだろう。離さなくとも構わない。どちらにせよ、彼は口元に手を置いて笑みを浮かべる)「これは子供じみた考えなのはわかっているけど、自分の最後は自分でどうなるか決めたいんだ。そううまくはいかないだろうけどね」(カミサマに殺される、ヒーローとして死ぬ。普通の事件事故で、病に伏せて、老衰で。まだ高校生、とはいえこの活動をする上で一度は考えた事。自分はどんな終わりを迎えるのか? 意図した終わり方なんて出来はしないと理解している。それでも、可能ならばどう終わるのか自分の考えで決めたい。それをあなたに譲るつもりはない。これは例え誰であっても簡単に首を縦に振らないだろう) (8/4 20:57:25)
彎蜿 一>
「この手で看取りたいんだけどなぁ…」(出来ない。そう言われてしまえば案外彼はあっさりと引き下がって、頭に置かれた手を振り払うことく、けれど、もう少しだけと駄々をこねる子供のように君を引き止めた。)「……じゃあ、最期の瞬間はいいよ。…最期の、その後は?」(君が、君自身で最期の瞬間を迎えたその後。)(もしかしたら彼の方が先に死んでしまうかもしれないけれど、そんな未来があったとしたら、君の冷たくなった身体は貰えるだろうか。)(その時はもう君の意思はないから奪ってしまうことも出来るのに、彼は君に許可を得ようと尋ねるのだ。だって、その方が“そばに居る”ような気がしたから。…感覚的な問題ではあるけれど。)(───君がどちらの答えを出そうとも、この質問に答えたのなら彼はようやくゆるりと腕の力を緩めてくれるだろう。もうそろそろ帰らないと、暗くなってしまうから。)>小室くん (8/4 21:04:40)
小室 耕助>
「そうだねぇ……もし残っていて、君が誰よりも早く持っていけたら構わないよ。できれば捨ててほしいけどね」(死んだ後までは考えた事がなかったようで、彼は少しキョトンとした顔をする。そうなるのかと呟いて、それに対しては特に抵抗を見せる事はなかった。しかし必ずしも死体が残るわけではない事を彼は知っている。この活動を続けるならば尚更その可能性は高くなることも、理解できるだろう。ある日突然行方不明になる、活動の最中帰らぬ人になる可能性だってある。ちゃんとした遺体が残れば良いのだが……まあそれを考え出したらキリがないだろう。もし綺麗な形で残っていたり、遺骨があれば構わないのではないだろうか。最も、君の足枷になるだろう事は想像できる。そのうち捨ててもらえたらなお良いのだけれど) (8/4 21:15:51)
彎蜿 一>
「捨てないよ。」(君にここまで執着する彼が、果たして君の死体を手に入れたとして、それを君に捨てていいと言われたからといって、捨てるだろうか?)(───答えは、否である。)「もしも耕助の痕跡が何もなかったらどうしようかなぁ。…その時は、カミサマにでもなればなにか見つかるかな。」(ぽつりと呟かれた言葉は随分と物騒な言葉であったし、ヒーローとして言ってはいけない言葉であっただろうけれど、でも本心であった。)「……気が向いたら、僕のそばで亡くなってね。」(そうしたら、君を手に入れることが出来るから。)(そうやって話して、ようやく満足したように彼は立ち上がる。昼間は随分と暑かった気温も、今となっては少し涼しくなった。まだジメジメとはしているが、それでもだいぶマシになった方だろう。)「…帰ろ、耕助。」(そうして彼は、それが当然の権利であると主張するかのように、片腕しかないその手を君に差し出すのだ。)>小室くん (8/4 21:22:39)
小室 耕助>
「そうなるだろうね。出来ればの話だよ、そのうち邪魔になるだろうし。カミサマにだけはならないで欲しいけどなぁ……」(あなたが断るだろうとわかっていた。その感情を軽んじているつもりもなく、あなたは本当に遺体を持って帰るだろうし、それを手元に置いておくのだろうと容易に想像がついた。だからこそ、“できるならば“の話なのだ。いつの日か、あなたにまたその感情を向ける相手ができた時にようやくいらなくなるのだろう。その前に腐るかもしれないが……そもそも勿論そう簡単に亡くなるつもりはない。これは全部、例えばの話なのだから。今日とか明日とか、今すぐの話ではない。少なくとも今のところは)「そうだね。柄にもなく自分のことを話しすぎたし、喉も乾いてきた。そろそろ帰ろうか」(あなたが手を差し出すならば、彼も手を差し出すだろう。なんてことない様に、極めて自然に。その様子にも変化はない。いつも通りの表情、いつも通りの言動、いつも通りの帰り道だ。ただあなたがいつもより近づいている、そんな些細な変化をあなたは喜ぶべきなのか、彼が普段通りという事実を悲しむべきなのか。それはあなたの考え次第だ) (8/4 21:39:59)